JP2011042472A - 原稿搬送装置 - Google Patents

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由起 大道
Motoki Takada
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Kenichi Okawa
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Abstract

【課題】搬送経路内において、原稿が通る位置を一定とすることが可能な原稿搬送装置を提供する。
【解決手段】原稿読取位置212から読取後ローラ120までの搬送経路において、プラテンガラス210上の原稿読取位置212において、原稿が読み取られた後、すくい上げ部材220により原稿がすくい上げられ読取後ローラ120に搬送される。すくい上げ部材220に対向して搬送経路を形成するガイド部材150が設けられ、ガイド部材150には、すくい上げ部材220の頂点部230との間で原稿を保持することが可能な保持機構として搬送経路側に突出した凸部140が設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、原稿搬送装置に関し、特に、固定した原稿読取部に対して原稿を搬送する原稿搬送装置に関する。
複写機、ファクシミリ、イメージスキャナおよび複合機における原稿読取方式は、原稿固定方式と原稿搬送方式とに分けられる。このうち原稿搬送方式の原稿搬送装置では、複数の搬送ローラによって原稿を搬送する構成を有する原稿搬送装置が多く採用されている。
搬送ローラは、原稿読取位置の上流側と下流側にそれぞれ設けられ、ゴム等の高摩擦係数を持つ表面が原稿と接することにより摩擦力による原稿搬送を行う。例えば、原稿読取位置の上流側の搬送ローラを読取前ローラ、下流側の搬送ローラと読取後ローラとして説明する。
このような構成では、原稿読取位置に原稿を搬送する際、原稿の浮き、あるいは、たるみが発生すると焦点がずれ、解像力の劣化等によるコピー画像の画質の劣化が生じるという問題があった。
したがって、原稿読取位置において原稿にたるみ等が生じないように工夫する必要があり、一般的に、読取前ローラと読取後ローラとの搬送速度は、読取後ローラの方が若干速くなるように設定されている。そして、その速度差は、読取前ローラと読取後ローラとの間の搬送経路において突っ張りが生じない程度に設定されている。
しかしながら、読取前ローラと読取後ローラとの間で原稿を保持した状態で一定速度で搬送している状態から、原稿の後端が読取前ローラを抜けた際、原稿のテンションのかかり具合が大きく変化した場合には、原稿の搬送速度や姿勢が変化する可能性があり、画質が劣化する可能性がある。具体的には、原稿の搬送速度が変化した場合には、ピッチむらや色ずれが発生する可能性があり、また、原稿の姿勢が変化した場合には、像歪みや、主操作方向の倍率誤差の原因になる。
それゆえ、搬送経路内において、原稿の搬送速度や姿勢が変化しないようにさらなる工夫が求められており、特開2005−96877号公報においては、原稿を外側のガイドに押圧するとともに、原稿の挙動の自由度を制限するための弾性部材を設けることにより、搬送経路内において、原稿が通る位置を一定とする技術が開示されている。
特開2005−96877号公報
しかしながら、上記特許文献1における構成においては、薄紙原稿を搬送する場合において、薄紙原稿の剛性が低いため薄紙原稿の先端が弾性部材に突入する際に、その抵抗で原稿の搬送速度が遅くなる可能性がある。一方で、弾性部材の弾性力を弱めると、厚紙原稿の弾性部材による押え力が弱くなるため機能を果たさなくなる可能性がある。すなわち、原稿の坪量に応じた弾性力の調整には限界があり、弾性部材を設ける方式では設定が困難である。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、搬送経路内において、原稿が通る位置を一定とすることが可能な原稿搬送装置を提供することを目的とする。
本発明に係る原稿搬送装置は、原稿を給紙するための給紙手段と、給紙した原稿を原稿ガラス台の原稿読取位置に搬送するための読取前ローラと、読取前ローラの原稿の搬送速度よりも搬送速度が速い、原稿読取位置後の原稿を排出するための読取後ローラとを備える。読取前ローラと読取後ローラとの間の搬送経路は、弓状に湾曲させた形状とされる。読取前ローラを原稿が抜けた後、搬送される原稿を、搬送経路を形成する原稿ガラス台近傍に設けられた原稿台部材と接触する少なくとも1つの接触点との間で保持することが可能な保持機構をさらに備える。
好ましくは、原稿台部材との間で搬送経路を形成するガイド部材をさらに備える。ガイド部材は、搬送経路側に突出した凸部を有し、保持機構は、原稿台部材の少なくとも1つの接触点と凸部とにより搬送される原稿を保持する。
特に、凸部は、原稿の搬送方向の原稿台部材の少なくとも1つの接触点よりも下流側の位置に設けられる。
特に、原稿台部材は、原稿読取位置よりも原稿の搬送方向の下流側に設けられる。
好ましくは、保持機構の位置は、上下方向に調整可能である。
好ましくは、原稿台部材との間で搬送経路を形成するガイド部材をさらに備え、ガイド部材は、搬送経路側に突出した凸部と、ガイド部材から搬送経路側に設けられ、原稿台部材と当接して凸部の位置を調整することが可能な調整部材とをさらに有する。
本発明に係る原稿搬送装置は、読取前ローラを原稿が抜けた後、搬送される原稿を、搬送経路を形成する原稿ガラス台近傍に設けられた原稿台部材と接触する少なくとも1つの接触点との間で保持することが可能な保持機構を設ける構成であるため、読取前ローラを原稿の後端が抜けた場合において、保持機構を設けることにより原稿が保持されることにより原稿のテンションのかかり具合が大きく変化することがなく、搬送経路内の原稿読取位置において、原稿が通る位置および原稿搬送速度を一定とすることが可能である。
本発明の実施の形態に従う複写機1について説明する図である。 本発明の実施の形態に従う原稿搬送装置100の断面について説明する図である。 原稿読取位置212から読取後ローラ120までの搬送経路について説明する図である。 頂点部230と凸部140とにより原稿が保持される場合を模式的に説明する図である。 比較例として従来の装置において原稿が搬送される搬送経路について説明する図である。 本発明の実施の形態に従う読取前ローラ115から原稿読取位置212までの搬送経路について説明する図である。 頂点部235と凸部145とにより原稿が保持される場合を模式的に説明する図である。 凸部140の位置を調整する方式について説明する図である。 すくい上げ部材220の位置を調整する方式について説明する図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態1について説明する。以下の説明において同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一であるものとする。
図1を用いて本発明の実施の形態に従う複写機1について説明する。
図1を参照して、本発明の実施の形態に従う複写機1は、原稿搬送装置100と、これに連結された画像形成装置200とを含む。画像形成装置200は、原稿面の画像を読み取り一旦メモリに記憶して、必要により各種の画像編集処理をしたのち、周知の電子写真方式によって記録用紙上に画像を形成し、排出部からコピー済み用紙を1枚ずつ排出する、いわゆるデジタル複写機と称されるものである。
複写機1は、画像形成装置200の上部に原稿搬送装置100が搭載されている。この原稿搬送装置100は、給紙トレイ14上にセットされた1枚または複数枚の原稿を1枚ずつ搬送し、画像形成装置200が有するイメージリーダ部20によって画像を読込ませ、画像読み取り終了後に当該原稿を排紙トレイ16上に排出して積載するものであり、両面原稿の場合は、表面と裏面の双方の画像を複写機1が有するイメージリーダ部20を通過するように搬送した後、排紙トレイ16に排出する。これらの原稿搬送制御は、原稿搬送制御部15にて行なわれる。
原稿搬送装置100または手置きなどにより図示しないプラテンガラス上にセットされた原稿は、画像形成装置200に内蔵されているイメージリーダ部20によってその画像が読み取られ、デジタルデータに変換されて制御部22のメモリに格納される。画像形成部24は、制御部22のメモリから画像データを読み出して給紙部18から供給される記録用紙Pに対して、画像の印刷処理を実行し、排出する。
図2を用いて、本発明の実施の形態に従う原稿搬送装置100の断面について説明する。
図2を参照して、本発明の実施の形態に従う原稿搬送装置100は、フレーム102に覆われ、内部に複数の搬送ローラ等が設けられる。具体的には、搬送すべき原稿の束122の最上部の原稿に当接し、原稿搬送装置100の内部に搬送するピックアップコロ104と、原稿を1枚ずつに分離するリバースコロ106およびフィードコロ105と、1枚に分離された原稿を搬送するとともに原稿の斜行を補正するレジストローラ110と、レジストローラ110により送られた原稿をプラテンガラス210上の原稿読取位置212に搬送する読取前ローラ115および読取前ローラ115と対をなす読取加圧コロ116と、原稿読取位置通過後の原稿を排出トレイに搬送する読取後ローラ120および読取後ローラ120と対をなす搬送加圧コロ121と、原稿検出センサ118とを有している。なお、読取前ローラ115と読取後ローラ120との間の搬送経路は、弓状に湾曲させた形状で構成されている。また、本例においては、読取後ローラ120の原稿搬送速度は読取前ローラ115よりも速いものとする。また、その速度差は、読取前ローラと読取後ローラとの間の搬送経路において突っ張りが生じない程度に設定されている。
次に、本発明の実施の形態に従う原稿搬送装置100の動作について説明する。
まず、ピックアップコロ104が原稿に当接し、ピックアップコロ104と当接した原稿は、ピックアップコロ104の回転により、フィードコロ105とリバースコロ106とからなるローラ対に送られて1枚の原稿に分離されるとともに、搬送経路L1を通ってレジストローラ110に送られる。
レジストローラ110は、原稿の斜行を補正して、搬送経路L2を通って読取前ローラ115に搬送し、読取前ローラ115は、読取前ローラ115の回転による搬送速度で原稿を原稿読取位置212に搬送し、原稿読取位置212を通過させる。
また、原稿が原稿検出センサ118を通過した際に、原稿の先端部分が検知され、原稿読取位置212において原稿の読取が始まるように制御される。
具体的には、原稿の上面(表面)の読取が行われる。
そして、読取前ローラ115により搬送される原稿の搬送方向(原稿搬送方向)の先端が読取後ローラ120に達すると、原稿は読取前ローラ115と読取後ローラ120の双方により搬送される。そして、原稿の後端が読取前ローラ115を抜けると、読取後ローラ120により搬送が行われる。そして、排出ローラ125により原稿が排出される。
両面原稿の読取の場合には、原稿は、排出ローラ125から搬送経路L3を通って再びレジストローラ110に搬送される。そして、レジストローラ110は、搬送経路L3を通って搬送されてきた原稿を再び読取前ローラ115に搬送する。そして、原稿は、読取前ローラ115から再び、原稿読取位置212に搬送されて、原稿の下面(裏面)の読取が行われる。そして、読取後ローラ120に搬送されて、排出ローラ125から排紙トレイに排出される。
図3を用いて、原稿読取位置212から読取後ローラ120までの搬送経路について説明する。
図3(A)を参照して、原稿読取位置212から読取後ローラ120までの搬送経路において、プラテンガラス210上の原稿読取位置212において、原稿が読み取られた後、すくい上げ部材220により原稿がすくい上げられ読取後ローラ120に搬送される。なお、本例においては、原稿は、すくい上げ部材220の頂点部230において接触して、読取後ローラ120側に搬送されている場合が示されている。すくい上げ部材220は、プラテンガラス210近傍に設けられた、搬送経路を形成する部材(原稿台部材)である。なお、本例においては、頂点部230において原稿がすくい上げ部材220と接触している場合について説明しているが、少なくとも1点以上で接触していれば良く、複数点で接触していても良い。なお、本例における原稿台部材は、原稿搬送装置100の一部として設けられていてもよいし、あるいはイメージリーダ部20の部品の一部を形成するものであってもよい。
そして、本発明の実施の形態に従う原稿搬送装置100は、すくい上げ部材220に対向して搬送経路を形成するガイド部材150が設けられ、ガイド部材150には、後述するがすくい上げ部材220の頂点部230との間で原稿を保持することが可能な保持機構が設けられている。具体的には、ガイド部材150には、搬送経路側に突出した凸部140が設けられている。
そして、図3(B)を参照して、読取後ローラ120と、読取後ローラ120と対をなす搬送加圧コロ121とのニップ部に搬送される。なお、この場合、すくい上げ部材220に対向して設けられているガイド部材150の凸部140に原稿は接触していないものとする。
そして、図3(C)を参照して、ここでは、読取前ローラ115を原稿の後端が抜けた場合の状態が示されている。
図3(C)に示されるように、読取前ローラ115を原稿の後端が抜けた際において、原稿は、読取後ローラ120および搬送加圧コロ121とで挟まれるとともに、ガイド部材150の凸部140およびすくい上げ部材220の頂点部230とにより原稿が挟まれた状態が示されている。すなわち、保持機構により原稿の搬送経路はS字状に構成されている。
なお、原稿搬送方向に対して、すくい上げ部材220の頂点部230が上流側、ガイド部材150の凸部140は下流側に設けられるものとする。
図4を用いて、頂点部230と凸部140とにより原稿が保持される場合を模式的に説明する。
図4(A)を参照して、原稿の先端部が原稿読取位置212を通過した後、読取後ローラ120に到達するまでは、搬送経路の外側に沿って原稿が搬送されることになる。なお、この場合においても、凸部140と原稿とは接触していない。
そして、原稿の先端部が読取後ローラ120と搬送加圧コロ121とのニップ部に到達して読取後ローラ120により搬送されると、上述したように、読取後ローラ120の方が読取前ローラ115よりも原稿搬送速度が速く設定されているため読取前ローラ115と読取後ローラ120との間の搬送経路の形状に沿って形成される原稿のループは、搬送経路の外側から内側に少しずつ縮小される。これにより、ガイド部材150の搬送経路側に突出した凸部140が原稿の上面側と接触し、また、すくい上げ部材220の頂点部230とが原稿の下面側と接触する。すなわち、原稿をS字状として上からおよび下から押えつけて保持することが可能である。
図5を用いて、比較例として従来の装置において原稿が搬送される搬送経路について説明する。本実施の形態に従う原稿搬送装置100と異なる点は、ガイド部材150#とした点である。具体的には、ガイド部材150#には、凸部140は設けられていない。
上述したように、図5(A)を参照して、原稿読取位置212から読取後ローラ120までの搬送経路において、プラテンガラス210上の原稿読取位置212において、原稿が読み取られた後、すくい上げ部材220により原稿がすくい上げられ読取後ローラ120に搬送される。
そして、図5(B)を参照して、読取後ローラ120と、読取後ローラ120と対をなす搬送加圧コロ121とのニップ部に搬送される。なお、この図5(A)および(B)の状態は、図3(A)および(B)の原稿の状態と同様である。
そして、図5(C)を参照して、ここでは、読取前ローラ115を原稿の後端が抜けた場合の状態が示されている。
図5(C)に示されるように、読取前ローラ115を原稿の後端が抜けた際において、搬送経路の外側を通っていた原稿は、内側に持ち上げられて原稿の挙動が変化した場合が示されている。これは、上述したように、読取後ローラ120の方が読取前ローラ115よりも原稿搬送速度が速く設定されているため読取前ローラ115と読取後ローラ120との間の搬送経路の形状に沿って形成される原稿のループは、搬送経路の外側から内側に少しずつ縮小される。そして、搬送経路の内側方向に力がかかるため、読取前ローラ115を原稿の後端が抜けた場合において、原稿のテンションが変化して搬送経路内の原稿読取位置における原稿の位置が変化するとともに原稿搬送速度が変化する。これにより、上記したように、ピッチむらや色ずれ等の画質の劣化が生じることになる。
一方、本発明の実施の形態に従う原稿搬送装置100は、上述したように、読取前ローラ115を原稿の後端が抜けた場合において、凸部140と頂点部230とにより原稿が保持されていることにより原稿のテンションのかかり具合が大きく変化することがなく、搬送経路内の原稿読取位置において、原稿が通る位置および原稿搬送速度を一定とすることが可能である。
したがって、ピッチむらや色ずれ等の画質の劣化を抑制すること可能である。
また、本例においては、原稿読取位置よりも原稿搬送方向の下流側に保持機構を設けることにより原稿読取位置において原稿が読み取られるまで原稿を保持した状態を維持し続けることが可能であり、画質の劣化をさらに抑制することが可能である。
また、本例においては、保持機構で原稿を保持する構成であり、弾性部材を用いて押圧していないため薄紙原稿あるいは厚紙原稿等の原稿の種類に依らずに搬送経路内において、原稿が通る位置を一定とすることが可能である。
図6(A)を用いて本発明の実施の形態に従う読取前ローラ115から原稿読取位置212までの搬送経路について説明する。
上記においては、原稿読取位置212から読取後ローラ120までの搬送経路において、保持機構を設ける構成について説明したが、読取前ローラ115から原稿読取位置212までの搬送経路に保持機構を設けるようにすることも可能である。
具体的には、読取前ローラ115から原稿読取位置212までの搬送経路において、読取前ローラ115から搬送された原稿がガイド部材155#に沿って搬送される。そして、さらに、搬送部材225により原稿がプラテンガラス210に搬送される。なお、本例においては、原稿は、ガイド部材155#の頂点部235において接触した後、搬送部材225を介してプラテンガラス210側に搬送されている場合が示されている。搬送部材225は、プラテンガラス210近傍に設けられた、搬送経路を形成する部材(原稿台部材)である。なお、本例においては、頂点部235において原稿がガイド部材155#と接触している場合について説明しているが、少なくとも1点以上で接触していれば良く、複数点で接触していても良い。
そして、ガイド部材155#に対向して搬送経路を形成するガイド部材155が設けられ、ガイド部材155には、ガイド部材155#の頂点部235との間で原稿を保持することが可能な保持機構が設けられている。具体的には、ガイド部材155には、搬送経路側に突出した凸部145が設けられている。
そして、図6(B)を参照して、ここでは、読取前ローラ115を原稿の後端が抜けた場合の状態が示されている。
図6(B)に示されるように、読取前ローラ115を原稿の後端が抜けた際において、原稿は、読取後ローラ120および搬送加圧コロ121とで挟まれるとともに、ガイド部材155の凸部145およびガイド部材155#の頂点部235とにより原稿が挟まれた状態が示されている。すなわち、保持機構により原稿の搬送経路はS字状に構成されている。なお、原稿搬送方向に対して、ガイド部材155#の頂点部235が上流側、ガイド部材155の凸部145は下流側に設けられるものとする。
図7を用いて、頂点部235と凸部145とにより原稿が保持される場合を模式的に説明する。
図7(A)を参照して、原稿の先端部が原稿読取位置212を通過した後、読取後ローラ120に到達するまでは、搬送経路の外側に沿って原稿が搬送されることになる。なお、この場合においても、凸部145と原稿とは接触していない。
そして、原稿の先端部が読取後ローラ120と搬送加圧コロ121とのニップ部に到達して読取後ローラ120により搬送されると、上述したように、読取後ローラ120の方が読取前ローラ115よりも原稿搬送速度が速く設定されているため読取前ローラ115と読取後ローラ120との間の搬送経路の形状に沿って形成される原稿のループは、搬送経路の外側から内側に少しずつ縮小される。これにより、ガイド部材155の搬送経路側に突出した凸部145が原稿の上面側と接触し、また、ガイド部材155#の頂点部235とが原稿の下面側と接触する。すなわち、原稿をS字状として上からおよび下から押えつけて保持することが可能である。
当該構成により、上述したように、読取前ローラ115を原稿の後端が抜けた場合において、凸部145と頂点部235とにより原稿が保持されていることにより原稿のテンションのかかり具合が大きく変化することがなく、搬送経路内の原稿読取位置において、原稿が通る位置および原稿搬送速度を一定とすることが可能である。すなわち、ピッチむらや色ずれ等の画質の劣化を抑制すること可能である。
なお、本例においては、ガイド部材155#に頂点部235が設けられて凸部145との間で保持機構が形成される場合について説明したが、例えば、搬送部材225に頂点部235を設けて凸部145との間で保持機構を形成するようにしても良い。
なお、搬送部材145は、原稿搬送装置100の一部として設けられていてもよいし、あるいはイメージリーダ部20の部品の一部を形成するものであってもよい。
図8を用いて、凸部140の位置を調整する方式について説明する。
図8を参照して、ここでは、位置決め部材155が設けられている場合が示されている。具体的には、位置決め部材170は、原稿搬送方向と直交する水平方向において、ガイド部材150において原稿が搬送される領域の両側に設けられる。そして、当該位置決め部材170とすくい上げ部材220が当接してガイド部材150の位置が設定されるものとする。位置決め部材170は、ネジ等で構成され、上下の長さを調整可能であるものとする。ガイド部材150から搬送経路側に突出される長さを調整することによりすくい上げ部材220からの高さを調整して、凸部140の位置を調整することが可能である。
図9を用いて、すくい上げ部材220の位置を調整する方式について説明する。
図9を参照して、ここでは、位置決め部材240が設けられている場合が示されている。具体的には、位置決め部材240は、すくい上げ部材は、ネジ等で構成され、すくい上げ部材220を上下に調整可能であるものとする。ネジ等ですくい上げ部材220の高さを調整することにより頂点部230の位置を調整することも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 複写機、14 給紙トレイ、15 原稿搬送制御部、16 排紙トレイ、18 給紙部、20 イメージリーダ部、24 画像形成部、100 原稿搬送装置、104 ピックアップコロ、106 リバースコロ、115 読取前ローラ、120 読取後ローラ、125 排出ローラ、150,150#,155,155# ガイド部材、170,240 位置決め部材、200 画像形成装置、210 プラテンガラス、220 すくい上げ部材、225 搬送部材。

Claims (6)

  1. 原稿を給紙するための給紙手段と、
    前記給紙した原稿を原稿ガラス台の原稿読取位置に搬送するための読取前ローラと、
    前記読取前ローラの原稿の搬送速度よりも搬送速度が速い、前記原稿読取位置後の原稿を排出するための読取後ローラとを備え、
    前記読取前ローラと前記読取後ローラとの間の搬送経路は、弓状に湾曲させた形状とされ、
    前記読取前ローラを前記原稿が抜けた後、搬送される原稿を、前記搬送経路を形成する前記原稿ガラス台近傍に設けられた原稿台部材と接触する少なくとも1つの接触点との間で保持することが可能な保持機構をさらに備える、原稿搬送装置。
  2. 前記原稿台部材との間で前記搬送経路を形成するガイド部材をさらに備え、
    前記ガイド部材は、前記搬送経路側に突出した凸部を有し、
    前記保持機構は、前記原稿台部材の少なくとも1つの接触点と前記凸部とにより搬送される原稿を保持する、請求項1記載の原稿搬送装置。
  3. 前記凸部は、原稿の搬送方向の前記原稿台部材の少なくとも1つの接触点よりも下流側の位置に設けられる、請求項2記載の原稿搬送装置。
  4. 前記原稿台部材は、前記原稿読取位置よりも原稿の搬送方向の下流側に設けられる、請求項3記載の原稿搬送装置。
  5. 前記保持機構の位置は、上下方向に調整可能である請求項1記載の原稿搬送装置。
  6. 前記原稿台部材との間で前記搬送経路を形成するガイド部材をさらに備え、
    前記ガイド部材は、
    前記搬送経路側に突出した凸部と、
    前記ガイド部材から前記搬送経路側に設けられ、前記原稿台部材と当接して前記凸部の位置を調整することが可能な調整部材とをさらに有する、請求項1記載の原稿搬送装置。
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