JP2011038306A - 建築用足場における落下防止具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 踏み板部材の前面側からの物の落下事故や人身事故等を未然に防止することができ、足場の枠組み(組立て)作業とともに簡易に組立てる(組付ける)ことができ、その作業性の良化向上を図ることができる建築用足場における落下防止具を提供する。
【解決の手段】対向する両足場用建枠Wの横材W2間にわたって踏み板部材W3を横架して枠組みされる建築用足場において、前記踏み板部材W3の長手方向の前縁部位に対して落下阻止部材13を配設し、該落下阻止部材13は、前記踏み板部材W3の長手方向の前縁部位に沿ってほぼ直立状態に起立する起立位置と該踏み板部材W3上面側に折り畳む折り畳み位置とに回動変位可能に構成されている。
【選択図】図1
【解決の手段】対向する両足場用建枠Wの横材W2間にわたって踏み板部材W3を横架して枠組みされる建築用足場において、前記踏み板部材W3の長手方向の前縁部位に対して落下阻止部材13を配設し、該落下阻止部材13は、前記踏み板部材W3の長手方向の前縁部位に沿ってほぼ直立状態に起立する起立位置と該踏み板部材W3上面側に折り畳む折り畳み位置とに回動変位可能に構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、建築用足場の踏み板に装着される落下防止具に関する。
一般に、この種の建築用足場にあっては、前後に所定の間隔をおいて対向する縦材と該縦材の上端部間にわたって架設された横材とから足場用建枠を形成し、この足場用建枠を左或いは右の横方向に所定の間隔をおいてその縦材、横材がそれぞれ対面する状態で位置させるとともに、この両足場用建枠の横材間にわたって踏み板部材を横架するとともに該踏み板部材の両側端部に形成されたフック部を該横材に掛止して一組の建設用足場が枠組みされ、これを左右の横方向並びに上方向に順次枠組みして複数階の建設用足場として建設現場等に仮設されるものである。
この建設用足場において、作業者が行き来する踏み板部材の前面側の空間部はそのまま開放された状態であるため、該踏み板部材の前面側の空間部から作業者の手に持った工具や資材等の物品や踏み板部材の上に置かれた同じく工具や資材等の物品を誤って落下させてしまうという物の落下事故や、作業者が踏み板部材から足を滑らせて転落する人身事故等の発生の危険度が増大するものであった。
この建設用足場において、作業者が行き来する踏み板部材の前面側の空間部はそのまま開放された状態であるため、該踏み板部材の前面側の空間部から作業者の手に持った工具や資材等の物品や踏み板部材の上に置かれた同じく工具や資材等の物品を誤って落下させてしまうという物の落下事故や、作業者が踏み板部材から足を滑らせて転落する人身事故等の発生の危険度が増大するものであった。
そして、従来、この種の踏み板部材の前面側の空間部からの物の落下事故や人身事故等を未然に防止する手段が種々案出されている。例えば、所定の高さ(上下方向の幅)を有した短冊状金属板を踏み板部材の長手方向の前面側に配置して、その両端部が接続部材を介して足場用建枠の縦材に対しはさみ金具を使用して組付ける構造のもの(特許文献1参照)や、横長踏板を足場に固止するとともに、該横長踏板にヒンジを介して取付けられた横長起立壁板を足場の長手方向の前面側に配置して、該横長起立壁板の両端部が端部金具を介して足場用建枠の縦材に対しU字状挟持手段を使用して組付ける構造のもの(特許文献2参照)や、L字状の幅木本体の底板部を踏板に取付け、背板部の両端部を足場の支柱
に対し、それぞれ取付け金具を介して組付ける構造のもの(特許文献3参照)等がそれぞれ案出されている。
に対し、それぞれ取付け金具を介して組付ける構造のもの(特許文献3参照)等がそれぞれ案出されている。
しかしながら、上記した特許文献1〜3に記載された構造のものにあっては、踏み板部材の前面側を該踏み板部材の上面から所定の高さ(上下方向の幅)まで遮蔽して物の落下事故や人身事故等を未然に防止することができるものの、該遮蔽する部材(短冊状金属板、横長起立壁板、幅木本体の背板部)は足場の枠組み(組立て)作業時に際してそれぞれ
該足場の縦材(支柱)に固定する構造であるため、その組立て作業には相当の労力(手間と時間)を費やすこととなり、その作業性の悪化を招来するものであった。また、足場を構成する各機材と別体に構成されるものであるから、その運搬や保管にも支障を来たすものとなっていた。
該足場の縦材(支柱)に固定する構造であるため、その組立て作業には相当の労力(手間と時間)を費やすこととなり、その作業性の悪化を招来するものであった。また、足場を構成する各機材と別体に構成されるものであるから、その運搬や保管にも支障を来たすものとなっていた。
そこで、本発明は、上記した種々の問題点に鑑み、踏み板部材の前面側からの物の落下事故や人身事故等を未然に防止することができ、足場の枠組み(組立て)作業とともに簡易に組立てる(組付ける)ことができ、その作業性の良化向上を図ることができる建築用足場における落下防止具を提供することを課題とする。
上記した課題を解決するために、請求項1記載の発明は、対向する両足場用建枠の横材間にわたって踏み板部材を横架して枠組みされる建築用足場において、前記踏み板部材の長手方向の前縁部位に対して落下阻止部材を配設し、該落下阻止部材は、前記踏み板部材の長手方向の前縁部位に沿ってほぼ直立状態に起立する起立位置と該踏み板部材上面側に折り畳む折り畳み位置とに回動変位可能に構成されていることを要旨とするものである。
この構成によれば、枠組みされる建築用足場の踏み板部材に対し、落下阻止部材を該踏み板部材の長手方向の前縁部位に沿ってほぼ直立状態に起立する起立位置まで回動し、この起立した落下阻止部材によって前記踏み板部材の前面側の空間部を該踏み板部材の上面から所定の高さ(上下方向の幅)まで遮蔽して物の落下事故や人身事故等を未然に防止するものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の建築用足場における落下防止具であって、前記落下阻止部材は、少なくとも前記踏み板部材の上面スペース内において該踏み板部材の長手方向の前縁部位全域とほぼ等しい長さでかつ該踏み板部材の上面部位から所望の高さ位置までの高さを有していることを要旨とするものである。
この構成によれば、落下阻止部材を、少なくとも前記踏み板部材の上面スペース内において該踏み板部材の長手方向の前縁部位全域とほぼ等しい長さでかつ該踏み板部材の上面部位から所望の高さ位置までの高さを有する構成としたことによって、踏み板部材の外郭スペース内に落下阻止部材を有効的に折り畳んで重合し得、建築用足場の各機材とともに
その運搬作業の合理化を図るものである。
その運搬作業の合理化を図るものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の建築用足場における落下防止具であって、前記落下阻止部材には、前記踏み板部材との間において係脱されかつ該落下阻止部材の起立位置を固止する固止部材が装設されていることを要旨とするものである。
この構成によれば、踏み板部材との間において係脱される固止部材によって、落下阻止部材の起立状態を固止し、その状態を確実に保持し得るものである。
請求項4記載の発明は、対向する両足場用建枠の横材間にわたって踏み板部材を横架して枠組みされる建築用足場において、前記踏み板部材の上面から着脱可能に被嵌して取付けられる枠状の取付基部材と、該取付基部材の長手方向の前縁部位に対し、その長手方向の前縁部位に沿ってほぼ直立状態に起立する起立位置と該踏み板部材上面側に折り畳む折り畳み位置とに回動変位可能に装設された落下阻止部材と、該落下阻止部材の起立位置を固止する固止部材と、を備えてなるを要旨とするものである。
この構成によれば、落下防止具を構成する枠状の取付基部材を踏み板部材の上面から着脱可能に被嵌して取付けることによって、落下防止具全体を、該踏み板部材に対し簡単に取付け、また取外しを行うことができ、その組付け作業を簡易になし、その作業性に良化、向上を図るものである。
請求項1記載の発明によれば、踏み板部材に対し、簡単な作業で落下阻止部材を該踏み板部材の長手方向の前縁部位に沿ってほぼ直立状態に起立固止してその状態を確保することができ、この落下阻止部材によって前記踏み板部材の前面側の空間部を該踏み板部材の上面から所定の高さ(上下方向の幅)まで遮蔽して物の落下事故や人身事故等を未然に防止することができる。
請求項2記載の発明によれば、踏み板部材の外郭スペース内に落下阻止部材を有効的に折り畳んで重合し得、建築用足場の各機材とともにその運搬作業の合理化を図ることができる。
請求項3記載の発明によれば、踏み板部材との間において係脱される固止部材によって、落下阻止部材の起立状態を固止し、その状態を確実に保持することができる。
請求項4記載の発明によれば、落下防止具全体を、該踏み板部材に対し簡単に取付け、また取外しを行うことができ、その組付け作業を簡易になし、その作業性に良化、向上を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、建設用足場の概要を説明すると、図12に示すように、前後に所定の間隔をおいて対向する縦材W1、W1と該縦材W1,W1の上端部間にわたって架設された横材W2とから単一の足場用建枠Wが形成され、この足場用建枠Wを左或いは右の横方向に所定の間隔(後述する踏み板部材に長さに相当する)をおいてその縦材W1、横材がそれぞれ対面する状態で位置させ、この両足場用建枠Wの横材W2、W2間にわたって踏み板部材W3を横架するとともに該踏み板部材W3の両側端部に形成されたフック部W5を該横材W2、W2に掛止して一組の建設用足場が枠組みされ、これを左右の横方向並びに上方向に順次枠組みして複数階の建設用足場として建設現場等に仮設されるものであり、左右の横方向に枠組みされる各足場用建枠Wはその横材W2が踏み板部材W3のフック部W5によってそれぞれ連結状態とされ、上方向に枠組みされる各階を構成する各足場用建枠Wは下位の足場用建枠Wの縦材W1、W1上端部と上位の足場用建枠Wの縦材W1、W1下端部とが直線状の連結状態とされるものである。
ここで、左右の両足場用建枠Wを連結する踏み板部材W3は平面矩形状(図では長方形)に枠組みされた外枠W4と該外枠W4の内側全域にわたって張設された、例えば、網目状の踏み板W6とから形成され、該外枠W4の左右側端部の四隅角部位にそれぞれ前記フック部W5が横方向に突設されている。
ここで、左右の両足場用建枠Wを連結する踏み板部材W3は平面矩形状(図では長方形)に枠組みされた外枠W4と該外枠W4の内側全域にわたって張設された、例えば、網目状の踏み板W6とから形成され、該外枠W4の左右側端部の四隅角部位にそれぞれ前記フック部W5が横方向に突設されている。
次に、本発明における落下防止具の第1の実施形態について図1〜図6を参照しながら説明する。
本例の落下防止具は、図1及び図2に示すように、所定の間隔をおいて対向する左右一対の取付基部材10、10と、該取付基部材10、10の一端部にヒンジ11、11を介して回動可能に装着された左右の支持部材12、12と、この支持部材12、12間に配置されかつ両側端部が該支持部材12、12に対して装設された落下阻止部材13とを主体として構成され、前記左右一対の取付基部材10、10を前記踏み板部材W3に取付けることによって、落下防止具全体が該踏み板部材W3に対して装着されるものである。
本例の落下防止具は、図1及び図2に示すように、所定の間隔をおいて対向する左右一対の取付基部材10、10と、該取付基部材10、10の一端部にヒンジ11、11を介して回動可能に装着された左右の支持部材12、12と、この支持部材12、12間に配置されかつ両側端部が該支持部材12、12に対して装設された落下阻止部材13とを主体として構成され、前記左右一対の取付基部材10、10を前記踏み板部材W3に取付けることによって、落下防止具全体が該踏み板部材W3に対して装着されるものである。
前記左右一対の取付基部材10は、断面ほぼL字形でかつ前記踏み板部材W3における左右(短手方向)の側枠片W7とほぼ等しい長さに形成されており、前記左右(短手方向)の側枠片W7に対し、その上片10aが側枠片W7の上面に乗載されかつその側片10bが該側枠片W7の外側面に当接した状態でそれぞれ取付けられている。その取付け状態にあって、取付基部材10の側片10b及び左右(短手方向)の側枠片W7にはそれぞれ取付け孔14a〜14dが所定の間隔をおいて整合位置された2箇所に貫設され、この整合位置される2箇所の取付け孔14a〜14d(取付け孔14aと14c、取付け孔14bと14d)に挿通されたボルト15及びナット16により締付け固定されている。
前記左右の支持部材12は、断面ほぼL字形でかつ所望の長さに形成されていて、その下端が前記取付基部材10に対してヒンジ11を介して該取付基部材10側に傾倒する状態と起立する状態に回動可能にそれぞれ装着されており、その相対向する側片には長手方向の2箇所(起立状態における上下方向のほぼ上下2箇所)にはスリット状の長孔17、17が同一直線上に所定の間隔をおいて貫設されている。
前記落下阻止部材13は、断面L字形の枠片を所望の大きさの矩形状(図では長方形)に枠組みされた枠体13aと、この枠体13a内の全域にわたって張設された、例えば、網目状の阻止板13bとから形成されており、この枠体13aにおける左右の側枠片が前記左右の支持部材12、12間において該枠体13aにおける左右の側枠片から該支持部材12、12の長孔17、17内に挿通されたボルト18、18及びナット19、19によりその取付け位置調整可能(上下動可能)に締付け保持されている。
しかして、落下阻止部材13は左右の支持部材12とともに踏み板部材W3の上面側に傾倒する状態(折畳み状態)と該踏み板部材W3の長手方向の前縁に沿ってほぼ直角状に起立する状態(起立状態)に回動可能であり、該左右の支持部材12に対し、その起立状態における上下方向の取付け位置(高さ)調整可能(上下方向の移動調節可能)に取付けられるものである。
そして、落下阻止部材13は、その起立状態にあって、該落下阻止部材13を構成する枠体13aの上の枠片が枠組み足場における「中桟X」としての機能を有し、網目状の阻止板13bが同じく枠組み足場における「幅木Y」としての機能を有するように構成されている。なお、落下阻止部材13の折畳み状態にあっては、踏み板部材W3の上面スペース内に該踏み板W3と重ね合わせた状態となすものである。
そして、落下阻止部材13は、その起立状態にあって、該落下阻止部材13を構成する枠体13aの上の枠片が枠組み足場における「中桟X」としての機能を有し、網目状の阻止板13bが同じく枠組み足場における「幅木Y」としての機能を有するように構成されている。なお、落下阻止部材13の折畳み状態にあっては、踏み板部材W3の上面スペース内に該踏み板W3と重ね合わせた状態となすものである。
また、前記落下阻止部材13における枠体13aの上の枠片から下の枠片に至る部位には、その長手方向に所定の間隔をおいて2箇所に板状の固止部材20、20が設けられ、この固止部材20、20はその一端(落下阻止部材13の起立状態において下端)が前記下の枠片から突出されている。そして、前記踏み板部材W3の外枠W4における前記固止部材20、20と整合する部位には、該外枠W4の側面との間で前記固止部材20,20の下端部を嵌合及び抜脱可能とする空所21a、21aを形成するように配置された受承板21bからなる受承部材21、21が固設されている。
しかして、落下阻止部材13の起立状態にあって、左右の支持部材12に対する該落下阻止部材13の上下方向への移動調節動作時において、固止部材20,20の下端部を受承部材21の空所21aに嵌合することによって落下阻止部材13の起立状態を固止(確保)するものである。
なお、前述した受承部材21の構成に代えて、図4及び図5において示す構造の受承部材21でもよい。すなわち、この図示の受承部材21は、該外枠W4の側面との間で空所21aを形成するように配置された受承板21bと、この受承板21bの両端部を前記外枠W4とで抱持するコ字状の固止板21c、21cと、前記外枠W4の裏面側において固止板21c、21cに螺合されかつそのねじ軸端部が該外枠W4の裏面に当接された締付けボルト21d、21dとから構成されていて、この締付けボルト21d、21dの締付けることによって固止板21c、21cを介して受承板21bを前記踏み板部材W3の外枠W4に取外し可能に固止する構成であり、前述した構成の受承部材21と同様に固止部材20の下端部をその空所21aに嵌合することによって落下阻止部材13の起立状態を固止(確保)するものである。
しかして、落下阻止部材13の起立状態にあって、左右の支持部材12に対する該落下阻止部材13の上下方向への移動調節動作時において、固止部材20,20の下端部を受承部材21の空所21aに嵌合することによって落下阻止部材13の起立状態を固止(確保)するものである。
なお、前述した受承部材21の構成に代えて、図4及び図5において示す構造の受承部材21でもよい。すなわち、この図示の受承部材21は、該外枠W4の側面との間で空所21aを形成するように配置された受承板21bと、この受承板21bの両端部を前記外枠W4とで抱持するコ字状の固止板21c、21cと、前記外枠W4の裏面側において固止板21c、21cに螺合されかつそのねじ軸端部が該外枠W4の裏面に当接された締付けボルト21d、21dとから構成されていて、この締付けボルト21d、21dの締付けることによって固止板21c、21cを介して受承板21bを前記踏み板部材W3の外枠W4に取外し可能に固止する構成であり、前述した構成の受承部材21と同様に固止部材20の下端部をその空所21aに嵌合することによって落下阻止部材13の起立状態を固止(確保)するものである。
前述のように構成された第1の実施形態における落下防止具にあっては、建設用足場Wの組付け作業に際し、両足場用建枠Wの横材W2、W2間にわたってそのフック部W5を該横材W2、W2に掛止して踏み板部材W3が横架されて建設用足場が枠組みされた状態において、落下阻止部材13を左右の支持部材12とともに踏み板部材W3の上面側に傾倒した状態(折畳み状態)から該踏み板部材W3の長手方向の前縁に沿ってほぼ直角状に起立する状態(起立状態)にヒンジ11、11を支点として回動し、その位置を起立状態とする。
この状態において、落下阻止部材13を下動して、固止部材20、20を受承板21(21b)の空所21a、21内に嵌合することによって該落下阻止部材13の起立状態を固止(確保)するものである。
この状態にあって、落下阻止部材13は、該落下阻止部材13を構成する枠体13aの上の枠片が枠組み足場における「中桟X」としての機能を有し、網目状の阻止板13bが同じく枠組み足場における「幅木Y」としての機能し、踏み板部材W3の長手方向の前面側を遮蔽することができるものである。
なお、建設用足場Wの取外し時にあっては、前記した逆の作業手順、すなわち落下阻止部材13を上動して固止部材20、20を受承板21(21b)の空所21a、21内から抜脱し、落下阻止部材13を左右の支持部材12とともに起立状態から踏み板部材W3の上面側に回動して傾倒し、該踏み板部材W3面上にスペース内に折り畳む(折畳み状態)するものである。
次に、図7から図11を参照しながら本発明の第2の実施形態における落下防止具について説明する。
本実施例の落下防止具は、大別すると、前記踏み板部材W3の上面から着脱可能に被嵌して取付けられる枠状の取付基部材30と、該取付基部材30の長手方向の前縁部位に対し、その長手方向の前縁部位に沿ってほぼ直立状態に起立する起立位置と該踏み板部材W3上面側に折り畳む折り畳み位置とヒンジ31を介して回動変位可能に装設された落下阻止部材33と、該落下阻止部材33の起立位置を固止する固止部材34とから構成されている。
前記枠状の取付基部材30は、図7に示すように、前記踏み板部材W3の上面から被嵌し得る大きさの枠状に形成されており、その長手方向の前面側の枠片には落下阻止部材33が両端部のヒンジ31、31を介してその長手方向の前縁部位に沿ってほぼ直立状態に起立する起立位置と該踏み板部材W3に対する取付け状態において踏み板部材W3上面側に折り畳む折り畳み位置とに回動変位可能に装設されている。そして、枠状の取付基部材30の短手方向の両側枠片には該踏み板部材W3のフック部W5が嵌入されるスリット32が形成されている。これによって、枠状の取付基部材30は踏み板部材W3の上面から着脱可能に被嵌して取付けられるものである。
前記落下阻止部材33は、断面L字形の枠片を所望の大きさの矩形状(図では長方形)に枠組みされた枠体33aと、この枠体33a内の全域にわたって張設された、例えば、網目状の阻止板33bとから形成されている。この落下阻止部材33は、その起立状態にあって、該落下阻止部材33を構成する網目状の阻止板33bが同じく枠組み足場における「幅木Y」としての機能を有するように構成されている。なお、落下阻止部材33の折畳み状態にあっては、踏み板部材W3の上面スペース内に該踏み板W3と重ね合わせた状態となすものである。また、落下阻止部材33のほぼ中央部には、該落下阻止部材33の手動回動用の操作取っ手35が回動可能に取付けられ、さらに、両側端部には後述する固止部材34が係脱する円筒状の受承部材36、36設けられている。
前記固止部材34、34は、前記枠状の取付基部材30における長手方向の前面側の枠片において前記受承部材36、36に対向して配置されるとともに、該枠片に対し回動可能に取付けられた円筒状の軸受け筒体37と、該軸受け筒体37に下方から嵌挿されたL字状の固止軸体38とからなり、この軸受け筒体37の外周には軸方向に延びるスリット状のガイド長孔39及び該ガイド長孔39の上下端に外周方向に延びるスリット状の掛止孔40a、40bがそれぞれ連通状態で形成され、また固止軸体38には該ガイド長孔39及び掛止孔40a、40bにそれぞれ位置される係止ピン41が突設されている。
しかして、この固止部材34、34は落下阻止部材33の起立状態にあって、軸受け筒体37と固止軸体38とをともに回動して受承部材36、36に整合位置したのち、該固止軸体38の先端部位を受承部材36に嵌入してその係止ピン41をガイド長孔39から上位の掛止孔40aに係合することによって、落下阻止部材33の起立状態を固止し、また、固止軸体38の係止ピン41を上位の掛止孔40aからガイド長孔39を経て下位の
掛止孔40aに係合することによって該固止軸体38の先端部位を受承部材36から抜脱して落下阻止部材33の回動を許容するように構成されている。
しかして、この固止部材34、34は落下阻止部材33の起立状態にあって、軸受け筒体37と固止軸体38とをともに回動して受承部材36、36に整合位置したのち、該固止軸体38の先端部位を受承部材36に嵌入してその係止ピン41をガイド長孔39から上位の掛止孔40aに係合することによって、落下阻止部材33の起立状態を固止し、また、固止軸体38の係止ピン41を上位の掛止孔40aからガイド長孔39を経て下位の
掛止孔40aに係合することによって該固止軸体38の先端部位を受承部材36から抜脱して落下阻止部材33の回動を許容するように構成されている。
上記のように構成された第2の実施例の落下防止具にあっては、前述と同様に、踏み板部材W3が横架されて建設用足場が枠組みされた状態において、該踏み板部材W3に対する取付けは、枠状の取付基部材30をそのまま踏み板部材W3の上面から着脱可能に被嵌して取付けられるものであり、取付基部材30に対して落下阻止部材33を踏み板部材W3の上面側に傾倒した状態(折畳み状態)から該踏み板部材W3の長手方向の前縁に沿ってほぼ直角状に起立する状態(起立状態)にヒンジ31、31を支点として回動し、その位置を起立状態とする。
この状態において、軸受け筒体37と固止軸体38とをともに回動して受承部材36、36に整合位置したのち、該固止軸体38の先端部位を受承部材36に嵌入してその係止ピン41をガイド長孔39から上位の掛止孔40aに係合することによって、落下阻止部材33の起立状態を固止し、その状態を確保するものである。
そして、この状態にあって、落下阻止部材33は、該落下阻止部材33を構成する網目状の阻止板33bが同じく枠組み足場における「幅木Y」としての機能し、踏み板部材W3の長手方向の前面側を遮蔽することができるものである。
この状態において、軸受け筒体37と固止軸体38とをともに回動して受承部材36、36に整合位置したのち、該固止軸体38の先端部位を受承部材36に嵌入してその係止ピン41をガイド長孔39から上位の掛止孔40aに係合することによって、落下阻止部材33の起立状態を固止し、その状態を確保するものである。
そして、この状態にあって、落下阻止部材33は、該落下阻止部材33を構成する網目状の阻止板33bが同じく枠組み足場における「幅木Y」としての機能し、踏み板部材W3の長手方向の前面側を遮蔽することができるものである。
なお、建設用足場Wの取外し時にあっては、前記した逆の作業手順で、固止軸体38の係止ピン41を上位の掛止孔40aからガイド長孔39を経て下位の掛止孔40aに係合することによって該固止軸体38の先端部位を受承部材36から抜脱して落下阻止部材33の回動を許容し、該落下阻止部材33を起立状態から踏み板部材W3の上面側に回動して傾倒し、該踏み板W3面上にスペース内に折り畳む(折畳み状態)するものである。
そして、本実施例におけるその余の作用は前述した第1の実施例と同様であるので、その説明を省略する。
なお、上記した両実施例において各部材の材質は、鋼、アルミニウム、プラスチック、木材、ステンレスなどの適宜の素材により選択使用されるものであり、各部の構成も本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。
10、30 取付基部材
11、31 ヒンジ
13、33 落下阻止部材
W 足場用建枠
W1 縦材
W2 横材
W3 踏み板部材
11、31 ヒンジ
13、33 落下阻止部材
W 足場用建枠
W1 縦材
W2 横材
W3 踏み板部材
Claims (4)
- 対向する両足場用建枠の横材間にわたって踏み板部材を横架して枠組みされる建築用足場において、
前記踏み板部材の長手方向の前縁部位に対して落下阻止部材を配設し、
該落下阻止部材は、前記踏み板部材の長手方向の前縁部位に沿ってほぼ直立状態に起立する起立位置と該踏み板部材上面側に折り畳む折り畳み位置とに回動変位可能に構成されていることを特徴とする建築用足場における落下防止具。 - 請求項1記載の建築用足場における落下防止具であって、
前記落下阻止部材は、少なくとも前記踏み板部材の上面スペース内において該踏み板部材の長手方向の前縁部位全域とほぼ等しい長さでかつ該踏み板部材の上面部位から所望の高さ位置までの高さを有していることを特徴とする建築用足場における落下防止具。 - 請求項1または2記載の建築用足場における落下防止具であって、
前記落下阻止部材には、前記踏み板部材との間において係脱されかつ該落下阻止部材の起立位置を固止する固止部材が装設されていることを特徴とする建築用足場における落下防止具。 - 対向する両足場用建枠の横材間にわたって踏み板部材を横架して枠組みされる建築用足場において、
前記踏み板部材の上面から着脱可能に被嵌して取付けられる枠状の取付基部材と、
該取付基部材の長手方向の前縁部位に対し、その長手方向の前縁部位に沿ってほぼ直立状態に起立する起立位置と該踏み板部材上面側に折り畳む折り畳み位置とに回動変位可能に装設された落下阻止部材と、
該落下阻止部材の起立位置を固止する固止部材と、
を備えてなるを特徴とする建築用足場における落下防止具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009186297A JP2011038306A (ja) | 2009-08-11 | 2009-08-11 | 建築用足場における落下防止具 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102034405B1 (ko) * | 2019-03-27 | 2019-10-18 | 이중희 | 낙하 방지용 안전 발판 |
CN114197853A (zh) * | 2021-12-15 | 2022-03-18 | 中国建筑第八工程局有限公司 | 一种用于施工吊篮上的护栏以及吊篮 |
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2009
- 2009-08-11 JP JP2009186297A patent/JP2011038306A/ja active Pending
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