JP2011035351A - 半導体冷却器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数個の半導体モジュール2と、一対の冷却チューブ3a,3bとを備える。半導体モジュール2は2列に配列されている。個々の冷却チューブ3は、一方の列に属する半導体モジュール2を冷却する第1冷却部31と、他方の列に属する半導体モジュール2を冷却する第2冷却部32と、第1冷却部31と第2冷却部32とを接続する接続部33とを有する。そして、一対の冷却チューブ3a,3bは、接続部33において直接または間接的に接触し、冷媒4同士の熱交換が行われるよう構成されている。
【選択図】図1
Description
該半導体モジュールを挟持して該半導体モジュールを両面から冷却する一対の冷却チューブとを備え、
複数個の上記半導体モジュールは2列に配列されており、
個々の上記冷却チューブは、冷媒が流れる冷媒流路を内部に有するとともに、2列に配列された上記半導体モジュールのうち、一方の列に属する該半導体モジュールを冷却する第1冷却部と、他方の列に属する上記半導体モジュールを冷却する第2冷却部と、上記第1冷却部と上記第2冷却部とを接続する接続部とを有し、
上記冷却チューブは、上記半導体モジュールを挟持する方向における厚さが、上記接続部において、上記第1冷却部および上記第2冷却部よりも厚く形成されており、
一対の上記冷却チューブは、上記接続部において直接または熱伝導性を有する部材を介して間接的に接触し、各々の上記冷却チューブを流れる上記冷媒同士の熱交換が行われるよう構成されていることを特徴とする半導体冷却器にある(請求項1)。
本発明では冷却チューブを、上記第1冷却部と、第2冷却部と、接続部とを有する構成にした。また、半導体モジュールを2列に並べ、一対の冷却チューブによって半導体モジュールを挟持して冷却するようにした。第1冷却部と第2冷却部は半導体モジュールに接触しているが、接続部は接触していない。この接続部において、一対の冷却チューブを直接または間接的に接触させ、一対の冷却チューブ内の冷媒同士の熱交換が行われるよう構成した。
このようにすると、各々の冷却チューブを流れる冷媒同士の温度差を小さくすることが可能となる。そのため、半導体モジュールの冷却効率を高めることができる。
しかし、上述したように、一対の冷却チューブを接続部において直接または間接的に接触させ、冷媒同士の熱交換を行わせると、各々の冷却チューブの冷媒の温度差を小さくすることができる。その結果、半導体冷却器の全体にわたって、一対の冷却チューブの冷媒の間の温度差を抑制し、半導体冷却器の冷却効率を向上させることができる。
このようにすると、接続部における冷媒流路の断面積を大きくすることができるため、冷媒の圧力損失を低減できる。
本発明において、複数個の上記半導体モジュール及び上記冷却チューブを支持する支持部材を有し、上記接続部にて、上記冷却チューブが上記支持部材に対して固定されていることが好ましい(請求項2)。
このようにすると、上記第1冷却部または上記第2冷却部のみを使って冷却チューブを支持部材に固定する場合と比較して、接続部をも支持部材に固定するため、冷却チューブを支持部材にしっかりと固定することができる。これにより、半導体冷却器の耐振動性能を向上させることができる。
この場合には、半導体モジュールに厚さばらつきがあっても、一対の冷却チューブを半導体モジュールにしっかりと接触させることができる。
すなわち、例えば接続部の厚さを厚くして、一対の冷却チューブを接続部において直接接触させる場合には、半導体モジュールの厚さがばらついて薄くなると、一対の冷却チューブに半導体モジュールを接触させることが困難になる。そのため、半導体モジュールを冷却しにくくなる。また、逆に半導体モジュールが厚くなると、接続部が直接接触しなくなり、冷媒同士の熱交換を行いにくくなる。しかし上述のように、接続部において、一対の冷却チューブの間に交差吸収部材を介在させることにより、この交差吸収部材で半導体モジュールの厚さばらつきを吸収できるとともに、交差吸収部材を介して冷媒同士の熱交換をすることが可能となる。なお、交差吸収部材としては接着剤やグリースを用いることができる。
この場合には、貫通孔を通じて冷媒が混合するため、一方の冷却チューブを流れる冷媒と、他方の冷却チューブを流れる冷媒との温度差を小さくすることができる。これにより、接続部よりも下流側に配置されている半導体モジュールの冷却効率を高めることができる。
このようにすると、接続部の間に高熱伝導部材を介在させるだけで、冷媒同士の熱交換を容易に行うことができる。そのため、接続部の厚さを厚くした冷却チューブを別途用意する必要がなくなる。なお、高熱伝導部材としては、銅等の、熱伝導率の高い金属を好適に用いることができる。
この場合には、冷却チューブおよび高熱伝導部材を用いて、半導体モジュール以外の発熱部材を冷却することが可能になる。例えば、リアクトルやコンデンサ等の発熱部材を冷却することができる。
この場合には、冷媒の流速を、冷却チューブ間で変えることが可能になる。例えば、一方の冷却チューブの接続部の厚さを相対的に薄くし、他方の冷却チューブの接続部の厚さを相対的に厚くした場合、厚くした冷却チューブは、冷媒の圧力損失が小さくなるので、流速を速くすることができる。
半導体モジュールは局所的に発熱する場合があるので、一方の冷却チューブのみ冷媒の温度が上昇しやすくなることがあるが、上述のようにすると、冷媒の温度が上昇しやすい冷却チューブは、冷媒の流速を早めることが可能になる。これにより、半導体モジュールを効果的に冷却できる。
この場合には、冷却チューブの接続部を用いて、半導体モジュール以外の発熱部材を冷却することができる。例えば、半導体モジュールの制御をする制御回路基板を冷却することが可能となる。
この場合には、冷却チューブの接続部を用いて上記発熱部材を冷却するとともに、該接続部において冷却チューブを支持部材に固定することができる。そのため、冷却チューブを支持部材に対してしっかりと固定することができ、半導体冷却器の耐振動性能を向上させることができる。
本発明の実施例にかかる半導体冷却器につき、図1〜図6を用いて説明する。
図1、図3に示すごとく、本例の半導体冷却器1は、通電により発熱する複数個の半導体モジュール2を備える。また、半導体モジュール2を挟持して該半導体モジュール2を両面から冷却する一対の冷却チューブ3a,3bを備える。図1に示すごとく、複数個の半導体モジュール2は2列に配列されている。
冷却チューブ3は、半導体モジュール2を挟持する方向における厚さが、接続部33において、第1冷却部31および第2冷却部32よりも厚く形成されている。
そして、一対の冷却チューブ3a,3bは、接続部33において直接接触し、各々の冷却チューブ3a,3bを流れる冷媒4同士の熱交換が行われるよう構成されている。
以下、詳説する。
一方、図1に示すごとく、冷却チューブ3のうち、第1冷却部31と第2冷却部32とは半導体モジュール2に接触しているが、接続部33は接触していない。
一方、半導体モジュール2の制御端子21は制御回路基板10に接続している。制御回路基板10から制御端子21に制御信号が送られ、これにより、半導体モジュール2が動作する。
本例の半導体冷却器1は、図1に示すごとく、接続部33において、一対の冷却チューブ3a,3bを直接または間接的に接触させ、各々の冷却チューブ3a,3bを流れる冷媒4同士の熱交換が行われるよう構成した。
このようにすると、各々の冷却チューブ3a,3bを流れる冷媒4同士の温度差を小さくすることが可能となる。そのため、半導体モジュール2の冷却効率を高めることができる。
しかし、上述したように、一対の冷却チューブ3a,3bを接続部33において直接または間接的に接触させ、冷媒4同士の熱交換を行わせると、各々の冷却チューブ3a,3bの冷媒4の温度差を小さくすることができる。これにより、下流側の半導体モジュール2の冷却効率が低下することを防止できる。その結果、半導体冷却器1の全体にわたって、一対の冷却チューブ3の冷媒4の間の温度差を抑制し、半導体冷却器1の冷却効率を向上させることができる。
このようにすると、接続部33における冷媒流路の断面積を大きくすることができるため、冷媒4の圧力損失を低減できる。
このようにすると、第1冷却部31または第2冷却部32のみを使って冷却チューブ3を支持部材5に固定する場合と比較して、接続部33をも支持部材5に固定するため、冷却チューブ3を支持部材5にしっかりと固定することができる。これにより、半導体冷却器1の耐振動性能を向上させることができる。
この場合には、半導体モジュール2に厚さばらつきがあっても、一対の冷却チューブ3を半導体モジュール2にしっかりと接触させることができる。
すなわち、例えば接続部33の厚さを厚くして、一対の冷却チューブ3を接続部33において直接接触させる場合には、半導体モジュール2の厚さがばらついて薄くなると、一対の冷却チューブ3に半導体モジュール2を接触させることが困難になる。その結果、半導体モジュール2を冷却しにくくなる。また、逆に半導体モジュール2が厚くなると、接続部33が直接接触しなくなり、冷媒4同士の熱交換を行いにくくなる。しかし上述のように、接続部33において、一対の冷却チューブ3a,3bの間に交差吸収部材6を介在させることにより、この交差吸収部材6で半導体モジュール2の厚さばらつきを吸収できるとともに、交差吸収部材6を介して冷媒4同士の熱交換をすることが可能となる。
本例は、接続部33の構造を変更した例である。図7に、本例の半導体冷却器1の部分拡大平面図を示す。また、図7のA−A断面図を図8に示す。図8に示すごとく、本例の半導体冷却器1は、一対の冷却チューブ3a,3bが、接続部33にて互いに直接接触し、互いの流路を繋ぐ貫通孔34が管壁30に形成されており、各々の冷却チューブ3a,3bを流れる冷媒4が、貫通孔34を通じて混合するよう構成されている。
その他、実施例1と同様の構成を有する。
本例の半導体冷却器1は、貫通孔34を通じて冷媒4が混合するため、一方の冷却チューブ3aを流れる冷媒4と、他方の冷却チューブ3bを流れる冷媒4との温度差を小さくすることができる。これにより、接続部33よりも下流側に配置されている半導体モジュール2の冷却効率を高めることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、冷却チューブ3a,3bの間に、熱伝導率の高い部材を配置した例である。図9に示すごとく、本例の半導体冷却器1は、接続部33において、一対の冷却チューブ3a,3bの間に、空気よりも熱伝導率が高い高熱伝導部材7が介在し、該高熱伝導部材7によって、各々の冷却チューブ3a,3bを流れる冷媒4同士の熱交換が行われるよう構成されている。高熱伝導部材7としては、銅等の、熱伝導率の高い金属を好適に用いることができる。
より詳しくは、第1冷却部31、第2冷却部32の長手方向の一方の位置に発熱部材14を配置し、その発熱部材14に、第2部分7bを接触させている。
その他、実施例1と同様の構成を有する。
図9に示す構造にすると、接続部33の間に高熱伝導部材7を介在させるだけで、冷媒4同士の熱交換を容易に行うことができる。そのため、例えば図3に示すごとく、接続部33の厚さを厚くした冷却チューブ3を用意する必要がなくなる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、接続部33の構造を変更した例である。図11に示すごとく、本例では、一対の冷却チューブ3a,3bは、接続部33における厚さが互いに異なるよう構成されている。すなわち、一方の冷却チューブ3aの接続部33aの厚さは薄く形成され、他方の冷却チューブ3bの接続部33bの厚さは厚く形成されている。また、これらの接続部33a,33b同士は接触している。
その他、実施例1と同様の構成を有する。
上記構成にすると、冷媒4の流速を、冷却チューブ3a,3b間で変えることが可能になる。すなわち、上述のように、一方の冷却チューブ3aの接続部33aの厚さを相対的に薄くし、他方の冷却チューブ3bの接続部33bの厚さを相対的に厚くした場合、厚くした冷却チューブ3bは、冷媒4の圧力損失が小さくなるので、流速を速くすることができる。
半導体モジュール2は局所的に発熱する場合があるので、冷却チューブ3bのみ冷媒4の温度が上昇しやすくなることがあるが、上述のようにすると、冷媒4の温度が上昇しやすい冷却チューブ3bは、冷媒4の流速を早めることが可能になる。これにより、半導体モジュール2を効果的に冷却できる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、接続部33の形状を変更した例である。本例の半導体冷却器1は、図12に示すごとく、半導体モジュール2以外の発熱部材10と、一方の冷却チューブ3aと、半導体モジュール2と、他方の冷却チューブ3bとが、この順で積層配置されており、一方の冷却チューブ3aの接続部33aが、発熱部材10側へ突出した凸部となっており、該凸部が発熱部材10に接触して該発熱部材10を冷却するよう構成されている。
また、他方の冷却チューブ3bの接続部33bも発熱部材10側へ突出しており、この接続部33bは一方の冷却チューブ3aに接触している。
なお、上記発熱部材10は、例えば、半導体モジュール2を制御するための制御回路基板である。
支持部材5には柱状部材51が形成されており、該柱状部材51の先端に図示しない雌螺子部が形成されている。また、貫通孔を有する平板52と、支持部材5とによって接続部33を挟持している。そして、平板52の貫通孔にボルト13を挿通し、上記雌螺子部に螺合させている。これにより、接続部33および発熱部材10が支持部材5に固定されている。
その他、実施例1と同様の構成を有する。
図12の構成にすると、冷却チューブ3の接続部33を用いて、半導体モジュール2以外の発熱部材10を冷却することができる。例えば、半導体モジュール2の制御をする制御回路基板を冷却することが可能となる。
また、図13の構成にすると、冷却チューブ3の接続部33を用いて発熱部材10を冷却するとともに、接続部33において冷却チューブ3を支持部材5に固定することができる。そのため、冷却チューブ3を支持部材5に対してしっかりと固定することができ、半導体冷却器1の耐振動性能を向上させることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
2 半導体モジュール
3 冷却チューブ
31 第1部分
32 第2部分
33 接続部
4 冷媒
5 支持部材
6 交差吸収部材
7 高熱伝導部材
Claims (9)
- 通電により発熱する複数個の半導体モジュールと、
該半導体モジュールを挟持して該半導体モジュールを両面から冷却する一対の冷却チューブとを備え、
複数個の上記半導体モジュールは2列に配列されており、
個々の上記冷却チューブは、冷媒が流れる冷媒流路を内部に有するとともに、2列に配列された上記半導体モジュールのうち、一方の列に属する該半導体モジュールを冷却する第1冷却部と、他方の列に属する上記半導体モジュールを冷却する第2冷却部と、上記第1冷却部と上記第2冷却部とを接続する接続部とを有し、
上記冷却チューブは、上記半導体モジュールを挟持する方向における厚さが、上記接続部において、上記第1冷却部および上記第2冷却部よりも厚く形成されており、
一対の上記冷却チューブは、上記接続部において直接または熱伝導性を有する部材を介して間接的に接触し、各々の上記冷却チューブを流れる上記冷媒同士の熱交換が行われるよう構成されていることを特徴とする半導体冷却器。 - 請求項1において、複数個の上記半導体モジュール及び上記冷却チューブを支持する支持部材を有し、上記接続部にて、上記冷却チューブが上記支持部材に対して固定されていることを特徴とする半導体冷却器。
- 請求項1または請求項2において、上記接続部にて、一対の上記冷却チューブの間に、上記半導体モジュールの厚さばらつきを吸収するための交差吸収部材が介在していることを特徴とする半導体冷却器。
- 請求項1または請求項2において、一対の上記冷却チューブは、上記接続部にて互いに直接接触し、互いの上記流路を繋ぐ貫通孔が管壁に形成されており、各々の上記冷却チューブを流れる上記冷媒が、上記貫通孔を通じて混合するよう構成されていることを特徴とする半導体冷却器。
- 請求項1または請求項2において、上記接続部において、一対の上記冷却チューブの間に、空気よりも熱伝導率が高い高熱伝導部材が介在し、該高熱伝導部材によって、各々の冷却チューブを流れる上記冷媒同士の熱交換が行われるよう構成されていることを特徴とする半導体冷却器。
- 請求項5において、上記半導体モジュール以外の発熱部材を備え、上記高熱伝導部材は、上記冷却チューブの間に介在する第1部分と、該第1部分に接続され、上記発熱部材と上記第1部分との間に介在する第2部分とを備え、該第2部分が上記発熱部材に接触することにより、該発熱部材を冷却するよう構成されていることを特徴とする半導体冷却器。
- 請求項1〜請求項6のいずれか1項において、上記一対の冷却チューブは、上記接続部における上記厚さが互いに異なるよう構成されていることを特徴とする半導体冷却器。
- 請求項1〜請求項6のいずれか1項において、上記半導体モジュール以外の発熱部材と、一方の冷却チューブと、上記半導体モジュールと、他方の冷却チューブとが、この順で積層配置されており、上記一方の冷却チューブの上記接続部が、上記発熱部材側へ突出した凸部となっており、該凸部が上記発熱部材に接触して該発熱部材を冷却するよう構成されていることを特徴とする半導体冷却器。
- 請求項8において、上記半導体モジュール及び上記冷却チューブを支持する支持部材を有し、上記接続部にて、上記冷却チューブ及び上記発熱部材が上記支持部材に対して固定されていることを特徴とする半導体冷却器。
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