JP2011033168A - 車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】無段変速機構の入力プーリ及び出力プーリを回転可能に支持する軸受の潤滑状態を良好に保つことのできる車両用自動変速機の制御装置を提供する。
【解決手段】この車両用自動変速機の制御装置は、内燃機関1から駆動力が入力される入力プーリ41と、同入力プーリ41の回転力がベルト31を介して伝達される出力プーリ51と、これら入力プーリ41及び出力プーリ51をそれぞれ回転可能に支持する軸受34〜37とを備える無段変速機構30と、クランクシャフト11により駆動されて軸受34〜37にオイルを供給するオイルポンプ62とを備える。そして、オイルポンプ62から各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にあるか否かを判定し、加速要求がなく且つオイルの量が不足する旨判定されるときには入力プーリ41に伝達される入力駆動力を制限する処理を実行する。
【選択図】図1
【解決手段】この車両用自動変速機の制御装置は、内燃機関1から駆動力が入力される入力プーリ41と、同入力プーリ41の回転力がベルト31を介して伝達される出力プーリ51と、これら入力プーリ41及び出力プーリ51をそれぞれ回転可能に支持する軸受34〜37とを備える無段変速機構30と、クランクシャフト11により駆動されて軸受34〜37にオイルを供給するオイルポンプ62とを備える。そして、オイルポンプ62から各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にあるか否かを判定し、加速要求がなく且つオイルの量が不足する旨判定されるときには入力プーリ41に伝達される入力駆動力を制限する処理を実行する。
【選択図】図1
Description
本発明は、駆動力源から駆動力が入力される入力プーリと、同入力プーリの回転力がベルトを介して伝達される出力プーリと、これら入力プーリ及び出力プーリをそれぞれ回転可能に支持する軸受とを備える無段変速機構と、駆動力源の出力軸により駆動されて軸受に潤滑油を供給するオイルポンプとを備える車両用自動変速機の制御装置に関する。
ベルト式の無段変速機構を有する自動変速機においては、入力プーリ及び出力プーリがラジアル荷重を受けるための軸受によりそれぞれ回転可能に支持されている(例えば特許文献1)。これら軸受には内燃機関等、駆動力源の出力軸により駆動されるオイルポンプから潤滑油が供給される。そしてこのように、各軸受に潤滑油が供給されることで、それら軸受を構成する各部品の摺動面には油膜が形成されるようになり、各軸受における回転抵抗の増大や、焼き付き等の損傷を防止することができる。
ところで、無段変速機構の入力プーリに入力される駆動力が大きくなるほど入力プーリや出力プーリにおけるベルト挟圧は大きなものに設定されるため、このベルト挟圧によって入力プーリ及び出力プーリの各回転軸には互いに近づく方向の力が作用することとなる。従って、各回転軸の軸受に発生するラジアル荷重もこれに伴って大きなものとなる。このように、各軸受に大きなラジアル荷重が作用した場合であっても、オイルポンプから十分な量の潤滑油が供給されていれば、各軸受において良好な潤滑状態を維持することができる。
しかしながら、オイルポンプは駆動源の出力軸によって駆動されるため、この出力軸の回転速度が低いときには各軸受に供給される潤滑油の量も少なくなる。従って、機関回転速度が低いとき、すなわち各軸受に供給される潤滑油量が少ないときに、プーリに対し大きな駆動力が入力されると、油膜切れや油膜が過度に薄くなる等、軸受の潤滑状態が厳しいものとなり、各軸受の潤滑が適切に行われないおそれがある。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、無段変速機構の入力プーリ及び出力プーリを回転可能に支持する軸受の潤滑状態を良好に保つことのできる車両用自動変速機の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、駆動力源の出力軸から駆動力が入力される入力プーリと、同入力プーリの回転力がベルトを介して伝達される出力プーリと、入力プーリ及び出力プーリをそれぞれ回転可能に支持する軸受とを備える無段変速機構と、前記出力軸により駆動されて前記各軸受に潤滑油を供給するオイルポンプと、車両に対する加速要求を検出する加速要求検出手段とを備える車両用自動変速機の制御装置において、前記オイルポンプから各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にあるか否かを判定する判定手段と、前記加速要求検出手段により加速要求が検出されないときであって前記判定手段により潤滑油の量が不足する旨判定されるときには前記入力プーリに伝達される駆動力を制限する駆動力制限手段とを備えることを要旨としている。
(1)請求項1に記載の発明は、駆動力源の出力軸から駆動力が入力される入力プーリと、同入力プーリの回転力がベルトを介して伝達される出力プーリと、入力プーリ及び出力プーリをそれぞれ回転可能に支持する軸受とを備える無段変速機構と、前記出力軸により駆動されて前記各軸受に潤滑油を供給するオイルポンプと、車両に対する加速要求を検出する加速要求検出手段とを備える車両用自動変速機の制御装置において、前記オイルポンプから各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にあるか否かを判定する判定手段と、前記加速要求検出手段により加速要求が検出されないときであって前記判定手段により潤滑油の量が不足する旨判定されるときには前記入力プーリに伝達される駆動力を制限する駆動力制限手段とを備えることを要旨としている。
この発明では、車両に対する加速要求が検出されないときであって軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にあるときには、入力プーリに伝達される駆動力が制限される。そしてこのように、駆動力を制限することにより、各プーリの回転軸に互いに近づく方向の力が作用し、これに伴って生じる各軸受のラジアル荷重が過度に大きくなることを回避することができる。従って、オイルポンプから各軸受に供給される潤滑油の量が少ないときであっても、それら軸受の潤滑状態を良好に保つことができる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用自動変速機の制御装置において、前記判定手段は、前記出力軸の回転速度が低いときに前記各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にある旨判定するものであることを要旨としている。
オイルポンプは駆動力源の出力軸によって駆動されるため、出力軸の回転速度が低いときほどその吐出油量が少なくなり、オイルポンプから各軸受に供給される潤滑油の量も少なくなる。この発明では、このように出力軸の回転速度が低いときには、各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にある旨判定し、入力プーリに伝達される駆動力を制限するようにしている。このため、各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にあることを的確に把握した上でそれら軸受の潤滑状態を良好に保つことができる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の車両用自動変速機の制御装置において、前記判定手段は、前記入力プーリに伝達される駆動力を検出する検出手段を含み、前記入力プーリに伝達される駆動力が大きいときに前記各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にある旨判定するものであることを要旨としている。
上述したように、入力プーリに伝達される駆動力が大きいときほど、各プーリの回転軸に互いに近づく方向の力が大きくなり、それに伴って生じる各軸受のラジアル荷重も増大するようになる。従って、各軸受を好適に潤滑する上で必要とされる潤滑油の量も多くなる。すなわち、入力プーリに伝達される駆動力が大きいときほど、各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態となりやすい。この発明では、このように入力プーリに伝達される駆動力が大きく、各軸受に供給される潤滑油の不足が懸念される状況下にあるときには、入力プーリに伝達される駆動力を制限することにより、各軸受のラジアル荷重が過度に大きくなることを回避するようにしている。従って、各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にあることを的確に把握した上でそれら軸受の潤滑状態を良好に保つことができる。なお、入力プーリに伝達される駆動力を検出する検出手段には、これを直接検出するものの他、駆動力と相関を有して変化する相関値に基づいて間接的に駆動力を検出するものも含むこととする。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の車両用自動変速機の制御装置において、前記判定手段は前記出力軸の回転速度が所定の判定値よりも低いときに前記各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にある旨判定するものであり、更に前記入力プーリに伝達される駆動力を検出する検出手段と、前記検出される駆動力が小さいときほど前記判定値を低い値に可変設定する設定手段とを含むことを要旨としている。
オイルポンプは駆動力源の出力軸によって駆動されるため、出力軸の回転速度が低いときほどその吐出油量が少なくなり、オイルポンプから各軸受に供給される潤滑油の量も少なくなる。従って、出力軸の回転速度が所定の判定値を下回ったときには、各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にあると判断し、入力プーリに伝達される駆動力を制限することが考えられる。そしてこの場合、入力プーリに伝達される駆動力が極めて大きくなった状況を想定し、そうした状況においても十分な量の潤滑油が各軸受に供給されるように、上記判定値を予め高い一定値に設定しておくことにより、確実に各軸受の潤滑状態を良好に保つことが可能にはなる。しかしながら、このように判定値を設定した場合、入力プーリに伝達される駆動力が小さいときには、各軸受を良好に潤滑する上で必要とされる潤滑油の量が少なくなることから、上記駆動力を不必要に制限してしまうこととなる。その結果、加速要求の検出によって駆動力の制限を解除して駆動力を制限しない状態に復帰するのに応答遅れが発生し、加速性能の低下を招くといった不都合が生じ得る。
この点、この発明では、入力プーリに伝達される駆動力が小さいときほど、すなわち各軸受を好適に潤滑する上で必要とされる潤滑油の量が少ないときほど、上記判定値を低い値に設定するようにしている。従って、入力プーリに伝達される駆動力が不必要に制限されて、駆動力の制限を解除して駆動力を制限しない状態に復帰するのに応答遅れが発生し、加速性能の低下を招くといった不都合を回避しつつ、各軸受の潤滑状態を良好に保つことができる。なお、入力プーリに伝達される駆動力を検出する検出手段には、これを直接検出するものの他、駆動力と相関を有して変化する相関値に基づいて間接的に駆動力を検出するものも含むこととする。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の車両用自動変速機の制御装置において、前記判定手段は前記入力プーリに伝達される駆動力を検出する検出手段を含み、その検出される駆動力が所定の判定値よりも大きいときに前記各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にある旨判定するものであり、更に前記出力軸の回転速度が高いときほど前記判定値を大きな値に可変設定する設定手段を含むことを要旨としている。
入力プーリに伝達される駆動力が大きいときほど、各プーリの回転軸に互いに近づく方向の力が大きくなり、それに伴って生じる各軸受のラジアル荷重も増大するようになる。従って、各軸受を好適に潤滑する上で必要とされる潤滑油の量も多くなる。すなわち、入力プーリに伝達される駆動力が大きいときほど、各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態となりやすい。従って、駆動力が判定値を上回るときには、各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にあると判断し、入力プーリに伝達される駆動力を制限することが考えられる。そしてこの場合、出力軸の回転速度が最も低下した状況を想定し、そうした状況においても十分な量の潤滑油が各軸受に供給されるように、上記判定値を予め小さい一定値に設定しておくことにより、確実に各軸受の潤滑状態を良好に保つことが可能にはなる。しかしながら、このように判定値を設定した場合、駆動力源の出力軸の回転速度が高いときには、各軸受に供給される潤滑油の量が多くなることから、上記駆動力を不必要に制限してしまうこととなり、加速要求の検出等によって駆動力制限を終了する際に駆動力を制限しない状態に戻す時間が発生してしまうといった不都合が生じ得る。
この点、この発明では、駆動力源の出力軸の回転速度が高いときほど、すなわち各軸受に供給される潤滑油の量が多いときほど、上記判定値を大きな値に設定するようにしている。従って、入力プーリに伝達される駆動力が不必要に制限されて、駆動力制限を終了する際に駆動力を制限しない状態に戻す時間が発生してしまうといった不都合を回避しつつ、各軸受の潤滑状態を良好に保つことができる。なお、入力プーリに伝達される駆動力を検出する検出手段には、これを直接検出するものの他、駆動力と相関を有して変化する相関値に基づいて間接的に駆動力を検出するものも含むこととする。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項3〜5のいずれか一項に記載の車両用自動変速機の制御装置において、前記入力プーリ及び出力プーリはそれらのプーリ溝幅を油圧によって変更するための油圧室がそれぞれ設けられるものであり、前記検出手段は前記油圧室の少なくとも一方の油圧に基づいて前記入力プーリに伝達される駆動力を検出することを要旨としている。
入力プーリに伝達される駆動力が大きいときほど、入力プーリや出力プーリにおけるベルト挟圧は大きなものに設定されるため、それらプーリの各油圧室の油圧も大きくなる。この発明では、こうした各油圧室の油圧に基づいて入力プーリに伝達される駆動力を検出することができる。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用自動変速機の制御装置において、前記出力軸と前記入力プーリとの間にはこれらの接続状態を係合状態と解放状態との間で切り替え可能な油圧クラッチが設けられ、前記駆動力制限手段は係合状態にある前記油圧クラッチの係合油圧を低下させることでこれを半係合状態とすることにより前記入力プーリに伝達される駆動力を制限するものであることを要旨としている。
この発明では、軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にあるときには、油圧クラッチを半係合状態とすることにより入力プーリに伝達される駆動力を制限することができる。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用自動変速機の制御装置において、前記出力軸と前記入力プーリとの間にはこれらの接続状態を係合状態と解放状態との間で切り替え可能な油圧クラッチが設けられ、前記駆動力制限手段は前記クラッチの接続状態を係合状態から解放状態に切り替えることにより前記入力プーリに伝達される駆動力を制限するものであることを要旨としている。
この発明では、軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にあるときには、油圧クラッチを係合状態から解放状態に切り替えることにより入力プーリに伝達される駆動力を制限することができる。
(9)請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の車両用自動変速機の制御装置において、前記駆動力源の出力軸にはその回転によって駆動される補機が連結され、前記駆動力制限手段は、前記補機の負荷を増大することにより前記入力プーリに伝達される駆動力を制限するものであることを要旨としている。
この発明では、軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にあるときには、補機の負荷を増大することにより入力プーリに伝達される駆動力を制限することができる。なお、こうした駆動力源の出力軸によって駆動される補機としては、オルタネータ、空調用コンプレッサ等を挙げることができる。
(10)請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の車両用自動変速機の制御装置において、前記出力軸と前記入力プーリとの間にはロックアップクラッチを有するトルクコンバータが設けられ、前記駆動力制限手段は、前記ロックアップクラッチの接続状態を係合状態から解放状態に切り替えることにより前記入力プーリに伝達される駆動力を制限するものであることを要旨としている。
この発明では、軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にあるときには、ロックアップクラッチの接続状態を係合状態から解放状態に切り替えることにより入力プーリに伝達される駆動力を制限することができる。
(11)請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の車両用自動変速機の制御装置において、車両の走行状態に基づく駆動力制限禁止条件を満たすときには前記駆動力制限手段による駆動力の制限を禁止する禁止手段を更に備えることを要旨としている。
この発明では、車両の駆動状態に基づく禁止条件を満たすときには駆動力の制限が禁止されるため、例えば車両の走行中または車両が坂路にあるときのように、駆動力を低下させることが好ましくないときには駆動力の制限は行われず、車両の運転状態が不安定になることを抑制できる。
(第1実施形態)
図1〜図3を参照して、本発明にかかる車両用自動変速機の制御装置を具体化した第1実施形態について説明する。
図1〜図3を参照して、本発明にかかる車両用自動変速機の制御装置を具体化した第1実施形態について説明する。
図1に示されるように車両には、その走行のための動力を発生する内燃機関1と、この内燃機関1のクランクシャフト11に連結された自動変速機2と、自動変速機2から出力された駆動力を駆動輪73に伝達する減速機構70とが設けられている。これら装置を含め、車両に搭載された各種装置は電子制御装置80によって統括的に制御される。
自動変速機2には、内燃機関1のクランクシャフト11から入力された回転を無段変速機構30に出力するトルクコンバータ20と、トルクコンバータ20から伝達された回転を無段階に変速する無段変速機構30と、トルクコンバータ20及び無段変速機構30に対するオイルの供給態様を制御する油圧機構60とが設けられている。そして、内燃機関1から自動変速機2に入力された駆動力は、トルクコンバータ20によって増幅され、無段変速機構30により所定の変速比γをもって減速された後、最終的に減速機構70によって駆動輪73へと出力される。
トルクコンバータ20には、クランクシャフト11の回転をトルクコンバータ20に入力する入力軸24と、入力軸24とともに回転するポンプインペラ21と、オイルを介してポンプインペラ21の駆動力が伝達されるタービンランナ22と、タービンランナ22の回転を無段変速機構30のプーリ入力軸32に出力する出力軸25とが設けられている。また、ポンプインペラ21とタービンランナ22との間には、オイルの流れを整流するステータ23と、ポンプインペラ21及びタービンランナ22を接続または解放するロックアップクラッチ26が設けられている。
また、出力軸25と無段変速機構30のプーリ入力軸32との間には油圧式のクラッチであるクラッチC1が設けられている。クラッチC1は出力軸25とプーリ入力軸32とを接続する係合状態と、出力軸25とプーリ入力軸32との間での回転の伝達を完全に遮断する解放状態と、回転の一部のみを伝達可能な半係合状態との間で変更される。
ロックアップクラッチ26が解放状態にあるとき、ポンプインペラ21とタービンランナ22との直接的な接続が解放される。これによりポンプインペラ21の回転駆動力は、ステータ23の働きによるオイルの流れによって増大された後、タービンランナ22に伝達される。ロックアップクラッチ26が係合状態にあるとき、ポンプインペラ21とタービンランナ22とが直接的に接続される。これにより、ポンプインペラ21の駆動力は増大されることなくタービンランナ22に伝達される。
クラッチC1が係合状態にあるとき、出力軸25の回転はプーリ入力軸32に伝達される。クラッチC1が解放状態にあるとき、出力軸25の回転はプーリ入力軸32には伝達されない。また、クラッチC1の状態は、これら係合状態及び解放状態の他、出力軸25の駆動力の一部のみをプーリ入力軸32に伝達する半係合状態とすることもできる。
無段変速機構30には、トルクコンバータ20の出力軸25に接続されるプーリ入力軸32と、この入力軸32とともに回転する入力プーリ41と、この入力プーリ41から駆動力が伝達される出力プーリ51と、この出力プーリ51とともに回転するプーリ出力軸33とが設けられている。入力プーリ41及び出力プーリ51の各溝には、無端状の金属製のベルト31が巻装されている。また、プーリ入力軸32及びプーリ出力軸33は、それぞれの軸の両端に設けられる合計4つの軸受34,35,36,37によって回転可能に支持されている。
ベルト31は、その幅方向において入力プーリ41及び出力プーリ51のそれぞれにより挟み込まれている。すなわち、ベルト31は、入力プーリ41及び出力プーリ51の間において、無段変速機構30に伝達される駆動力に対してベルト滑りが発生しない所定の圧力(以下、「ベルト挟圧PV」)により対応するプーリの溝の壁面に押し付けられている。これにより、入力プーリ41及び出力プーリ51とベルト31との間に摩擦が生じるとともにベルト31に張力が生じるため、入力プーリ41及び出力プーリ51がベルト31を介して連動して回転する。具体的には、次のようにベルト31を通じて回転の伝達がなされる。
プーリ入力軸32及び入力プーリ41がトルクコンバータ20からの入力により回転するとき、ベルト31が入力プーリ41の溝に巻装されて同プーリ41に押さえ付けられていることにより、入力プーリ41とともにベルト31も回転する。このベルト31は、出力プーリ51にも巻装されて同プーリ51に押さえ付けられているため、入力プーリ41との回転にともない出力プーリ51を回転する。そして、出力プーリ51及びプーリ出力軸33の回転は、減速機構70、すなわちリダクションギア71及びディファレンシャルギア72を介して駆動輪73に伝達される。
入力プーリ41の溝の幅(以下、「入力溝幅WP」)及び出力プーリ51の溝の幅(以下、「出力溝幅WS」)は、油圧機構60により制御される。油圧機構60により入力溝幅WPが変更されると、これにともない入力プーリ41においてのベルト31の巻装径(以下、「入力径RP」)が変更される。また、油圧機構60により出力溝幅WSが変更されると、これにともない出力プーリ51においてのベルト31の巻装径(以下、「出力径RS」)が変更される。そして、これら入力径RP及び出力径RSの変更が行われることにより、プーリ入力軸32の回転数に対するプーリ出力軸33の回転数の比である変速比γが変更される。
詳しくは、入力プーリ41内部に設けられた油圧室44にオイルが供給されて油圧が増大するとき、ピストン壁45がベルト31を押し付ける方向に移動して入力溝幅WPが小さくなる。またこのとき、ベルト31を溝壁面に押し付ける力であるベルト挟圧PVは増大する。反対に油圧機構60の制御により油圧室44のオイルが排出されて油圧が低下するとき、ピストン壁45がベルト31から離間する方向に移動して入力溝幅WPが大きくなる。またこのとき、ベルト31を溝壁面に押し付ける力であるベルト挟圧PVは低下する。
また、出力プーリ51にも入力プーリ41の油圧室44及びピストン壁45と同様の油圧室54及びピストン壁55が設けられている。そして、油圧機構60の油路63を介してのオイルの供給状態により出力溝幅WSを小さくするときには出力プーリ51のベルト挟圧PVを増大させ、出力溝幅WSを大きくするときにはベルト挟圧PVを低下させる。なお、ベルト31のたわみが生じなることなく各プーリにベルト31が巻装された状態が維持されるように、入力溝幅WP及び出力溝幅WSの変更は協調して行われる。
そして、無段変速機構30においては、入力プーリ41の入力径RP及び出力プーリ51の出力径RSはそれぞれ入力溝幅WP及び出力溝幅WSに対応して変化する。すなわち、入力溝幅WPが小さくなるとともに出力溝幅WSが大きくなるとき、これにともない入力径RPが増加し且つ出力径RSが減少し、変速比γは小さくなる。なお変速比γは、入力径RPと出力径RSとによって「γ=RP/RS」と表すことができる。
油圧機構60は、オイルを貯留するオイルパン61と、このオイルパン61のオイルを汲み上げて各部位に向けて吐出するオイルポンプ62と、オイルポンプ62から吐出されたオイルを各供給部位に供給する油路63とにより構成されている。なお、オイルポンプ62は、クランクシャフト11とベルト等により機械的に接続されて同シャフト11に連動して駆動される。また、オイルポンプ62の吐出圧力(以下、「吐出油圧P」)、換言すればオイルポンプ62の吐出油量はクランクシャフト11の回転速度(以下、「機関回転速度NE」)に応じて変化し、機関回転速度NEが大きくなるにつれて吐出油圧P(≒吐出油量)も増大する。油路63には、電子制御装置80によって制御される電磁バルブを含む各種バルブ(いずれも図示略)が設けられて、これらバルブの開閉により油路63内のオイルの油圧及び各オイル供給部位へ供給するオイル量が制御されている。なお、オイルの供給部位には、入力プーリ41の入力油圧室44、出力プーリ51の出力油圧室54、ロックアップクラッチ26、クラッチC1の係合・半係合・解放状態をそれぞれ切り替える油圧作動部位、軸受34〜37等の潤滑部位が含まれる。
電子制御装置80は、車両の走行状態及び内燃機関1の運転状態等をモニタするセンサ、すなわち回転速度センサ82、アクセルポジションセンサ83、ベルト挟圧センサ84及び車速センサ85を含む各種センサの検出信号を取り込み、それら検出信号に基づいて車両各装置の動作を制御する。
回転速度センサ82は、クランクシャフト11の回転速度、すなわち機関回転速度NEに応じた信号を出力する。またアクセルポジションセンサ83は、アクセルペダル91の付近に設けられて運転者による同ペダル91の踏み込み操作の量(以下、「アクセル踏込量AP」)に応じた信号を出力する。またベルト挟圧センサ84は、出力プーリ51の出力油圧室54に設けられて出力プーリ51のベルト挟圧PVに応じた信号を出力する。また車速センサ85は、駆動輪73の付近に設けられて駆動輪73の回転速度(以下、「車速V」)に応じた信号を出力する。
電子制御装置80は、上記センサを含めた各種センサの出力に基づいて把握される車両走行状態及び機関運転状態をもとに、自動変速機2及び減速機構70等についての各種制御を行う。その一例としては、自動変速機2のトルクコンバータ20の動作を制御するためのロックアップ制御、トルクコンバータ20と無段変速機構30との間での動力の伝達の切り替えを行うクラッチ制御、無段変速機構30の動作状態を制御するための変速制御及び挟圧制御、及び無段変速機構30への入力駆動力を制限する駆動力制限制御が挙げられる。
変速制御は、油圧機構60の油路63を介して入力プーリ41の入力油圧室44に対するオイルの給排状態を制御することにより行われる。また、挟圧制御は同油路63を介して出力プーリ51の出力油圧室54に対するオイルの給排状態を制御することにより行われる。そしてこれら油圧室44,54におけるオイルの供給及び排出を通じてこれら油圧室44,54の油圧が調節されることにより入力プーリ41及び出力プーリ51の入力溝幅WP及びベルト挟圧PVが調整される。なお、変速制御及び挟圧制御は協調して行われているため、挟圧センサ84の検出信号に基づいて、入力プーリ41の入力油圧室44内のベルト挟圧PVすなわち無段変速機構30(プーリ入力軸32)に対する入力駆動力TQを推定することができる。
ロックアップ制御は、油圧機構60の油路63を介したロックアップクラッチ26へのオイルの給排状態に基づいて、ロックアップクラッチ26の状態を係合状態と解放状態とに切り替える。すなわち、ロックアップクラッチ26の状態をロックアップ状態と非ロックアップ状態とに切り替える。
クラッチ制御は、油圧機構60の油路63を介したクラッチC1へのオイルの給排状態に基づいて、クラッチC1の係合状態と解放状態を切り替える、すなわちトルクコンバータ20と無段変速機構30との間での駆動力の伝達と遮断とを切り替える。詳しくは、クラッチC1は係合油圧を上昇させることで係合状態とする。そして、係合状態にあるクラッチC1の係合油圧を低下させることでこれを半係合状態とし、さらに係合油圧を低下させることで解放状態とする。
図2を参照して、入力プーリ41の断面構造を例にとってプーリの詳細な構造について説明する。
入力プーリ41は、大きくは固定プーリ片42及び可動プーリ片43とから構成されている。固定プーリ片42はトルクコンバータ20の回転が伝達されるプーリ入力軸32と一体に回転するように接続されている。可動プーリ片43はプーリ入力軸32の軸方向において変位可能となるようにプーリ入力軸32に軸支されている。可動プーリ片43にはまた、オイルで満たされる入力油圧室44と同油圧室44の一端の内壁を形成するとともにベルト31と接触するピストン壁45が設けられている。
入力プーリ41は、大きくは固定プーリ片42及び可動プーリ片43とから構成されている。固定プーリ片42はトルクコンバータ20の回転が伝達されるプーリ入力軸32と一体に回転するように接続されている。可動プーリ片43はプーリ入力軸32の軸方向において変位可能となるようにプーリ入力軸32に軸支されている。可動プーリ片43にはまた、オイルで満たされる入力油圧室44と同油圧室44の一端の内壁を形成するとともにベルト31と接触するピストン壁45が設けられている。
また、プーリ入力軸32の固定プーリ片42側端部には、固定プーリ片42と接する態様でラジアル軸受としての第1軸受34が圧入されている。同様に可動プーリ片43側端部には可動プーリ片43と接する態様でラジアル軸受としての第2軸受35が圧入されている。すなわち、プーリ入力軸32は、その両端を第1軸受34及び第2軸受35によって回転可能に支持されている。なお、第1軸受34及び第2軸受35は、いずれも転がり軸受である。
第1軸受34及び第2軸受35の基本構造は同様であるため、ここでは第1軸受34を例にしてこれら軸受の詳細構造について説明する。第1軸受34は、プーリ入力軸32及び固定プーリ片42とともに一体回転するインナーレース34Aと、インナーレース34Aの外周を囲うアウターレース34Bと、インナーレース34Aとアウターレース34Bとの間に形成される空間に収容される複数のボール34Cとから構成されている。プーリ入力軸32とインナーレース34Aとが一体回転するとき、ボール34Cは自転しながらインナーレース34Aとアウターレース34Bとの間の空間内を公転する。これにより、支持部の摩擦は転がり摩擦となってプーリ入力軸32を好適に支持している。
ここで、第1軸受34の内部であってボール34Cの外周及びボールと接触する部分には、オイルポンプ62より汲み上げられて各潤滑部位に到達するオイルが供給されている。そしてこのように、軸受34に潤滑油が供給されることで、軸受34を構成する各部品、すなわちボール34Cとインナーレース34A及びアウターレース34Bとの摺動面には油膜が形成されるようになり、軸受34における回転抵抗の増大や、焼き付き等の損傷を防止することができる。これは第2軸受35についても同様である。
また、プーリ出力軸33も同様に出力プーリ51と接する態様で設けられる2つの軸受36,37によって回転可能に支持されている。そしてこれら軸受36,37も第1軸受34と同様に供給されるオイルによって、回転抵抗の増大や、焼き付き等の損傷が防止されている。
ところで、無段変速機構30の入力プーリ41に入力される入力駆動力TQが大きくなるほど入力プーリ41や出力プーリ51におけるベルト挟圧PVは大きなものに設定される。このため、このベルト挟圧PVによってプーリ入力軸32及びプーリ出力軸33には互いに近づく方向の力が作用することとなる。従って、各軸32,33の軸受34〜37に発生するラジアル荷重もこれに伴って大きなものとなる。
また、自動変速機2の供給部位にはオイルポンプ62から所定の吐出油圧Pをもってオイルが供給される。既に述べたようにこの吐出油圧Pは機関回転速度NEに応じて変化するものであるため、機関回転速度NEが所定の速度(以下、「所定値NEX」)よりも小さいときには、吐出油圧Pは小さなものとなるとともに潤滑部位に供給されるオイルの量が不足するおそれがある。そして、このように機関回転速度NEが所定値NEXよりも小さいときに、プーリ入力軸32の入力駆動力TQが所定値(以下、「所定駆動力TQX」)よりも大きくなると以下のような問題が生じる。すなわち軸受34〜37に対して供給されるオイルの量が少ないことによってボール34Cと各レースとの間に十分な厚さの油膜が形成されず、ボール34Cとレース34A,34Bとが油膜を介さずに接触してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、機関回転速度NEが所定値NEXよりも小さく且つプーリ入力軸32への入力駆動力TQが所定駆動力TQXよりも大きなものであるときには、プーリ入力軸32に対する入力駆動力TQの量を制限する駆動力制限処理を行うようにしている。
図3を参照して、この「駆動力制限処理」の具体的な処理手順について説明する。なお、図3に示す一連の処理は、電子制御装置80によって機関運転中に所定の周期をもって繰り返し実行される。
まず、ステップS101にてアクセル踏込量APが「0」であるか否かを判定する。すなわち、車両に対する加速要求の有無を判定する。アクセル踏込量APが「0」であり加速要求がない旨判定されたときには、ステップS102において、機関回転速度NEが所定値NEXよりも小さいか否かを判定する。機関回転速度NEが所定値NEXよりも小さい旨判定されたときにはステップS103へと進み、入力駆動力TQが所定駆動力TQXよりも大きいか否かを判定する。なお、入力駆動力TQはベルト挟圧PVによって推定する。
入力駆動力TQが所定駆動力TQXよりも大きい旨判定されたときには、ステップS104にて駆動力制限禁止条件が成立しているか否かを判定する。そして、駆動力制限禁止条件が成立していない旨判定されたときには、ステップS105において駆動力制限を実行して本処理を終了する。
駆動力制限は、具体的には以下のように実行される。すなわち、出力軸25とプーリ入力軸32との接続状態を変更するクラッチC1を係合状態から解除し、半係合状態とする。この結果、出力軸25からプーリ入力軸32へ伝達される入力駆動力TQは同制御を行う前と比較して小さなものとなる。そして伝達される入力駆動力TQの大きさに応じてベルト挟圧PVが小さなものに設定されるために、プーリ入力軸32及びプーリ出力軸33に発生するラジアル荷重も抑制される。
なお、駆動力制限禁止条件は、車両が走行中である、車両が坂路にある、といった条件の少なくとも一方が満たされるときに成立する。換言すれば、車両の走行中または車両が坂路にあるときのように、駆動力を低下させることが好ましくないときには駆動力制限は行われない。車両が坂路にあるか否かは、振り子式等の路面傾斜センサ等によって検出することができる。
一方、アクセル踏込量APが「0」ではないとき(ステップS101:NO)、機関回転速度NEが所定値NEX以上であるとき(ステップS102:NO)、入力駆動力TQが所定駆動力TQX以下であるとき(ステップS103:NO)、駆動力制限禁止条件が成立しているとき(ステップS104:YES)には、いずれも駆動力制限を実行せずにただちに本処理を終了する。
以上詳述したように、本実施形態によれば以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態の車両用自動変速機の制御装置は、オイルポンプ62から各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にあるか否かを判定し、アクセル踏込量APが「0」であって、オイルの量が不足する旨判定されるときには入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQを制限する駆動力制限を行う。すなわち、アクセル踏込量APが「0」であって軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にあるときには、入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQが制限される。そしてこのように、入力駆動力TQを制限することにより、プーリ入力軸32とプーリ出力軸33の互いに近づく方向の力が作用し、これに伴って生じる各軸受34〜37のラジアル荷重が過度に大きくなることを回避することができる。従って、オイルポンプ62から各軸受34〜37に供給されるオイルの量が少ないときであっても、それら軸受34〜37の潤滑状態を良好に保つことができる。
(1)本実施形態の車両用自動変速機の制御装置は、オイルポンプ62から各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にあるか否かを判定し、アクセル踏込量APが「0」であって、オイルの量が不足する旨判定されるときには入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQを制限する駆動力制限を行う。すなわち、アクセル踏込量APが「0」であって軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にあるときには、入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQが制限される。そしてこのように、入力駆動力TQを制限することにより、プーリ入力軸32とプーリ出力軸33の互いに近づく方向の力が作用し、これに伴って生じる各軸受34〜37のラジアル荷重が過度に大きくなることを回避することができる。従って、オイルポンプ62から各軸受34〜37に供給されるオイルの量が少ないときであっても、それら軸受34〜37の潤滑状態を良好に保つことができる。
(2)本実施形態では、機関回転速度NEが低いときに各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にある旨判定するようにしている。オイルポンプ62はクランクシャフト11によって駆動されるため、機関回転速度NEが低いときほどその吐出油量が少なくなり、オイルポンプ62から各軸受34〜37に供給されるオイルの量も少なくなる。本実施形態では、このように機関回転速度NEが低いときには、各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にある旨判定し、入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQを制限するようにしている。このため、各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にあることを的確に把握した上でそれら軸受34〜37の潤滑状態を良好に保つことができる。
(3)本実施形態では、入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQを検出している。そして、入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQが大きいときに各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にある旨判定するようにしている。上述したように、入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQが大きいときほど、プーリ入力軸32とプーリ出力軸33の互いに近づく方向の力が大きくなり、それに伴って生じる各軸受34〜37のラジアル荷重も増大するようになる。従って、各軸受34〜37を好適に潤滑する上で必要とされるオイルの量も多くなる。すなわち、入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQが大きいときほど、各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態となりやすい。本実施形態では、このように入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQが大きく、各軸受34〜37に供給されるオイルの不足が懸念される状況下にあるときには、入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQを制限することにより、各軸受34〜37のラジアル荷重が過度に大きくなることを回避するようにしている。従って、各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にあることを的確に把握した上でそれら軸受34〜37の潤滑状態を良好に保つことができる。
(4)本実施形態では、入力プーリ41及び出力プーリはそれらの入力溝幅WP,出力溝幅WSを油圧によって変更するための油圧室44,54がそれぞれ設けられている。また、油圧室44,54の少なくとも一方の油圧に基づいて入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQを検出するようにしている。入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQが大きいときほど、入力プーリ41や出力プーリ51におけるベルト挟圧PVは大きなものに設定されるため、それらプーリ41,51の各油圧室44,54の油圧も大きくなる。本実施形態では、こうした各油圧室44,54の油圧に基づいて入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQを検出することができる。
(5)本実施形態では、出力軸25と入力プーリ41との間にはこれらの接続状態を係合状態と解放状態との間で切り替え可能なクラッチC1が設けられている。入力駆動力TQ制限手段は係合状態にあるクラッチC1の係合油圧を低下させることでクラッチC1を半係合状態とすることにより入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQを制限するようにしている。すなわち、軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にあるときには、クラッチC1を半係合状態とすることにより入力プーリ41に伝達される入力駆動力TQを制限することができる。
(6)本実施形態では、車両の駆動状態に基づく駆動力制限禁止条件を満たすときには駆動力制限を行わないようにしている。このため、駆動力制限の実行に基づいて、例えば車両の駆動中または車両が坂路にあるときのように、駆動力を低下させることが好ましくないときには駆動力制限は行われず、車両の運転状態が不安定になることを抑制できる。
(第2実施形態)
図4及び図5を参照して、本発明の車両用自動変速機の制御装置を具体化した第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、前記第1実施形態と共通する構成についてはその説明を適宜省略する。
図4及び図5を参照して、本発明の車両用自動変速機の制御装置を具体化した第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、前記第1実施形態と共通する構成についてはその説明を適宜省略する。
本実施形態では、第1実施形態にて説明した「駆動力制限処理」の処理内容を一部変更している。
図4を参照して、本実施形態における「駆動力制限処理」の具体的な処理手順について説明する。なお、図4に示す一連の処理は、電子制御装置80によって機関運転中に所定の周期をもって繰り返し実行される。
図4を参照して、本実施形態における「駆動力制限処理」の具体的な処理手順について説明する。なお、図4に示す一連の処理は、電子制御装置80によって機関運転中に所定の周期をもって繰り返し実行される。
まず、ステップS201にてアクセル踏込量APが「0」であるか否かを判定する。すなわち、車両に対する加速要求の有無を判定する。アクセル踏込量APが「0」であり加速要求がない旨判定されたときには、ステップS202に進み、そのときの入力駆動力TQに基づいて機関回転速度NEに対応する判定値NEYを設定する。
図5を参照して、この判定値NEYについて説明する。図5は、入力駆動力TQと判定値NEYとの関係を示したマップである。判定値NEYは、実線Aに示されるとおり、入力駆動力TQが小さなときほど低い値に可変設定される。なお、実線Aは、入力駆動力TQの大きさに対して軸受34〜37が十分に好適に支持されるために必要な機関回転速度NEに基づいて予め設定されるものであり、実験等によって求められる。換言すれば、機関回転速度NEが判定値NEYを下回るときには、軸受34〜37の潤滑状態を良好に保てないおそれが生じる。
そして、図4のステップ202において判定値NEYを設定した後、ステップS203においてそのときの機関回転速度NEが判定値NEYよりも小さいか否かを判定する。機関回転速度NEが判定値NEYよりも小さい旨判定されたときにはステップS204へと進み、駆動力制限禁止条件が成立しているか否かを判定する。そして、駆動力制限禁止条件が成立していない旨判定されたときには、ステップS204において駆動力制限を実行し、本処理を終了する。なお、駆動力制限の方法及び駆動力制限禁止条件については、第1の実施形態に示した方法及び条件と同じである。
一方、アクセル踏込量APが「0」ではないとき(ステップS201:NO)、機関回転速度NEが判定値NEY以上であるとき(ステップS202:NO)、または駆動力制限禁止条件が成立しているときには、駆動力制限を実行せずにただちに本処理を終了する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(4)及び(6)の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
(7)本実施形態では、機関回転速度NEが判定値NEYよりも低いときに各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にある旨判定するようにしている。更に入力駆動力TQが小さいときほど判定値NEYを低い値に可変設定するようにしている。オイルポンプ62は内燃機関1のクランクシャフト11によって駆動されるため、機関回転速度NEが低いときほどその吐出油量が少なくなり、オイルポンプ62から各軸受34〜37に供給されるオイルの量も少なくなる。従って、機関回転速度NEが判定値NEYを下回ったときには、各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にあると判断し、入力駆動力TQを制限することが考えられる。そしてこの場合、入力駆動力TQが極めて大きくなった状況を想定し、そうした状況においても十分な量のオイルが各軸受34〜37に供給されるように、上記判定値NEYを予め高い一定値に設定しておくことにより、確実に各軸受34〜37の潤滑状態を良好に保つことが可能にはなる。しかしながら、このように判定値NEYを設定した場合、入力駆動力TQが小さいときには、各軸受34〜37を良好に潤滑する上で必要とされるオイルの量が少なくなることから、入力駆動力TQを不必要に制限してしまうこととなる。その結果、加速要求の検出によって駆動力の制限を解除して駆動力を制限しない状態に復帰するのに応答遅れが発生し、加速性能の低下を招くといった不都合が生じ得る。
(7)本実施形態では、機関回転速度NEが判定値NEYよりも低いときに各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にある旨判定するようにしている。更に入力駆動力TQが小さいときほど判定値NEYを低い値に可変設定するようにしている。オイルポンプ62は内燃機関1のクランクシャフト11によって駆動されるため、機関回転速度NEが低いときほどその吐出油量が少なくなり、オイルポンプ62から各軸受34〜37に供給されるオイルの量も少なくなる。従って、機関回転速度NEが判定値NEYを下回ったときには、各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にあると判断し、入力駆動力TQを制限することが考えられる。そしてこの場合、入力駆動力TQが極めて大きくなった状況を想定し、そうした状況においても十分な量のオイルが各軸受34〜37に供給されるように、上記判定値NEYを予め高い一定値に設定しておくことにより、確実に各軸受34〜37の潤滑状態を良好に保つことが可能にはなる。しかしながら、このように判定値NEYを設定した場合、入力駆動力TQが小さいときには、各軸受34〜37を良好に潤滑する上で必要とされるオイルの量が少なくなることから、入力駆動力TQを不必要に制限してしまうこととなる。その結果、加速要求の検出によって駆動力の制限を解除して駆動力を制限しない状態に復帰するのに応答遅れが発生し、加速性能の低下を招くといった不都合が生じ得る。
この点、本実施形態では、入力駆動力TQが小さいときほど、すなわち各軸受34〜37を好適に潤滑する上で必要とされるオイルの量が少ないときほど、上記判定値NEYを低い値に設定するようにしている。従って、入力駆動力TQが不必要に制限されて、駆動力の制限を解除して駆動力を制限しない状態に復帰するのに応答遅れが発生し、加速性能の低下を招くといった不都合を回避しつつ、各軸受34〜37の潤滑状態を良好に保つことができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記実施形態に限られるものではなく、例えば以下に示す態様をもって実施することもできる。また以下の各変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
なお、本発明の実施態様は上記実施形態に限られるものではなく、例えば以下に示す態様をもって実施することもできる。また以下の各変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記第2実施形態では、機関回転速度NEが入力駆動力TQに基づいて設定される判定値NEYよりも小さいときに駆動力制限を行うようにしたが、入力駆動力TQが所定の判定値よりも大きいときに各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にある旨判定し、入力駆動力TQが所定の判定値よりも大きいことに基づいて駆動力制限を実行するようにしてもよい。このとき、機関回転速度が高いときほど判定値は大きな値に設定される。なお、判定値は、そのときの機関回転速度NEのもと、換言すればそのときのオイルポンプ62の吐出油量のもとで軸受34〜37を好適に潤滑することのできる最大の入力駆動力TQとして設定されるものであり、実験等によって求められる。
・上記第2実施形態では、判定値NEYが入力駆動力TQに対して線形的な関係を有して変化する場合を例示したが、判定値NEYと入力駆動力TQとの関係はこれに限られるものではない。要するに、その入力駆動力TQのもとで、軸受34〜37を好適に潤滑できる機関回転速度NEが判定値NEYとして設定されていればよい。
・上記各実施形態では、ベルト挟圧センサ84の出力に基づいて、入力駆動力TQを間接的に検出するようにしたが、同入力駆動力TQに応じて変化する他のパラメータを検出うるようにしてもよい。また、例えばプーリ入力軸32に設けられたトルクセンサ等によって入力駆動力TQを直接検出するようにしてもよい。
・上記第1実施形態では、機関回転速度NEが所定値NEXよりも小さく且つ無段変速機構30に伝達される入力駆動力TQが所定駆動力TQXよりも大きいときに駆動力制限を行うようにしたが、機関回転速度NEが所定値NEXよりも小さいことのみをもって駆動力制限を行うようにしてもよい。同様に、入力駆動力TQが所定駆動力TQXよりも大きいことのみをもって駆動力制限を行うようにしてもよい。
・上記各実施形態では、機関回転速度NEや入力駆動力TQに基づいて各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にあるか否かを判定するようにしたが、例えば、オイルポンプ62から吐出されるオイルの吐出油圧Pを直接検出し、この吐出油圧Pに基づいてオイルポンプ62から各軸受34〜37に供給されるオイルの量が不足する状態にあるか否かを判定するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、クラッチC1の接続状態を係合状態から半係合状態に切り替えることにより駆動力制限を実行するようにしたが、クラッチC1の接続状態を係合状態から解放状態とすることで駆動力制限を実行するようにしてもよい。
・また、オルタネータや空調用コンプレッサ等、クランクシャフト11の回転によって駆動される補機の負荷を増大することで駆動力制限を実行するようにしてもよい。
・その他、ロックアップクラッチ26を係合状態から解放状態とすることで駆動力制限を実行するようにしてもよい。
・その他、ロックアップクラッチ26を係合状態から解放状態とすることで駆動力制限を実行するようにしてもよい。
・さらに、クラッチC1の接続状態を係合状態から半係合状態に切り替えることに加えて上述したクラッチC1の接続状態を係合状態から解放状態とすること、補機の負荷を増大すること、及びロックアップクラッチ26を係合状態から解放状態することを適宜組み合わせることにより駆動力制限を実行することもできる。
・上記実施形態にて例示した構造の装置に限られるものではない。要するに、駆動力源から駆動力が入力される入力プーリと、同入力プーリの回転力がベルトを介して伝達される出力プーリと、これら入力プーリ及び出力プーリをそれぞれ回転可能に支持する軸受とを備える無段変速機構と、駆動力源の出力軸により駆動されて軸受に潤滑油を供給するオイルポンプとを備える車両用自動変速機の制御装置であれば、いずれの車両用自動変速機の制御装置に適用することもできる。そして、この場合にも上記実施形態の効果に準じた効果を奏することはできる。
1…内燃機関、11…クランクシャフト(出力軸)、2…自動変速機、20…トルクコンバータ、21…ポンプインペラ、22…タービンランナ、23…ステータ、24…入力軸、25…出力軸、26…ロックアップクラッチ、C1…クラッチ、30…無段変速機構、31…ベルト、32…プーリ入力軸、33…プーリ出力軸、34…第1軸受、34A…インナーレース、34B…アウターレース、34C…ボール、35…第2軸受、36,37…軸受、41…入力プーリ、42…固定プーリ片、43…可動プーリ片、44…入力油圧室、45…ピストン壁、51…出力プーリ、54…出力油圧室、55…ピストン壁、60…油圧制御機構、61…オイルパン、62…オイルポンプ、63…油路、70…減速機構、71…リダクションギア、72…ディファレンシャルギア、73…駆動輪、80…電子制御装置、82…回転速度センサ、83…アクセルポジションセンサ、84…ベルト挟圧センサ、85…車速センサ、91…アクセルペダル。
Claims (11)
- 駆動力源の出力軸から駆動力が入力される入力プーリと、同入力プーリの回転力がベルトを介して伝達される出力プーリと、入力プーリ及び出力プーリをそれぞれ回転可能に支持する軸受とを備える無段変速機構と、前記出力軸により駆動されて前記各軸受に潤滑油を供給するオイルポンプと、車両に対する加速要求を検出する加速要求検出手段とを備える車両用自動変速機の制御装置において、
前記オイルポンプから各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にあるか否かを判定する判定手段と、前記加速要求検出手段により加速要求が検出されないときであって前記判定手段により潤滑油の量が不足する旨判定されるときには前記入力プーリに伝達される駆動力を制限する駆動力制限手段とを備える
ことを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。 - 請求項1に記載の車両用自動変速機の制御装置において、
前記判定手段は、前記出力軸の回転速度が低いときに前記各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にある旨判定するものである
ことを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載の車両用自動変速機の制御装置において、
前記判定手段は、前記入力プーリに伝達される駆動力を検出する検出手段を含み、前記入力プーリに伝達される駆動力が大きいときに前記各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にある旨判定するものである
ことを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。 - 請求項1に記載の車両用自動変速機の制御装置において、
前記判定手段は前記出力軸の回転速度が所定の判定値よりも低いときに前記各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にある旨判定するものであり、更に前記入力プーリに伝達される駆動力を検出する検出手段と、前記検出される駆動力が小さいときほど前記判定値を低い値に可変設定する設定手段とを含む
ことを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。 - 請求項1に記載の車両用自動変速機の制御装置において、
前記判定手段は前記入力プーリに伝達される駆動力を検出する検出手段を含み、その検出される駆動力が所定の判定値よりも大きいときに前記各軸受に供給される潤滑油の量が不足する状態にある旨判定するものであり、更に前記出力軸の回転速度が高いときほど前記判定値を大きな値に可変設定する設定手段を含む
ことを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。 - 請求項3〜5のいずれか一項に記載の車両用自動変速機の制御装置において、
前記入力プーリ及び出力プーリはそれらのプーリ溝幅を油圧によって変更するための油圧室がそれぞれ設けられるものであり、前記検出手段は前記油圧室の少なくとも一方の油圧に基づいて前記入力プーリに伝達される駆動力を検出する
ことを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用自動変速機の制御装置において、
前記出力軸と前記入力プーリとの間にはこれらの接続状態を係合状態と解放状態との間で切り替え可能な油圧クラッチが設けられ、前記駆動力制限手段は係合状態にある前記油圧クラッチの係合油圧を低下させることでこれを半係合状態とすることにより前記入力プーリに伝達される駆動力を制限するものである
ことを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用自動変速機の制御装置において、
前記出力軸と前記入力プーリとの間にはこれらの接続状態を係合状態と解放状態との間で切り替え可能な油圧クラッチが設けられ、前記駆動力制限手段は前記クラッチの接続状態を係合状態から解放状態に切り替えることにより前記入力プーリに伝達される駆動力を制限するものである
ことを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の車両用自動変速機の制御装置において、
前記駆動力源の出力軸にはその回転によって駆動される補機が連結され、前記駆動力制限手段は、前記補機の負荷を増大することにより前記入力プーリに伝達される駆動力を制限するものである
ことを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載の車両用自動変速機の制御装置において、前記出力軸と前記入力プーリとの間にはロックアップクラッチを有するトルクコンバータが設けられ、前記駆動力制限手段は、前記ロックアップクラッチの接続状態を係合状態から解放状態に切り替えることにより前記入力プーリに伝達される駆動力を制限するものである
ことを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。 - 請求項1〜10のいずれか一項に記載の車両用自動変速機の制御装置において、
前記駆動力制限手段は、車両の走行状態に基づく駆動力制限禁止条件を満たすときには前記駆動力制限手段による駆動力の制限を禁止する禁止手段を更に備える
ことを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。
Priority Applications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013245792A (ja) * | 2012-05-29 | 2013-12-09 | Nissan Motor Co Ltd | 変速機制御装置 |
WO2020158869A1 (ja) * | 2019-01-30 | 2020-08-06 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 車両用駆動装置 |
JP2021060073A (ja) * | 2019-10-07 | 2021-04-15 | 本田技研工業株式会社 | 無段変速機の油圧制御装置及び油圧制御方法 |
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2009
- 2009-08-05 JP JP2009182498A patent/JP2011033168A/ja active Pending
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