JP2013002521A - 無段変速機 - Google Patents

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伸太郎 大塩
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Abstract

【課題】Low戻し制御を行う無段変速機を提供する。
【解決手段】セカンダリプーリ(11)は、固定シーブ(11a)と、油圧によって固定シーブ(11a)に対して可動することでセカンダリプーリ(11)の溝幅を変更する可動シーブ(11b)と、固定シーブ(11a)と可動シーブ(11b)とによって形成される溝(11c)の底部分に設けられ、油圧を制御されることによってセカンダリプーリ(11)の径方向外側に向かって伸出可能な押出し手段(40)と、を備え、制御手段(6)は、セカンダリプーリ(11)の回転が停止しているときに、押出し手段(40)を伸出させてベルト(12)をセカンダリプーリ(11)の径方向外側に移動させた後、セカンダリプーリ(11)の溝幅を縮小させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の変速を行う無段変速機に関する。
従来、ベルト式無段変速機において、断続装置を接続してニュートラル制御を終了する際に、ベルト式無段変速機の変速比が小さいと、所定の駆動力が得られなくて登坂路で車両が後退する可能性があるため、断続装置を解放して、プーリへの負荷を減らした上で、変速比をLow側にダウンシフトさせる車両のニュートラル制御装置が知られている。
特開2004−52876号公報
前述の従来技術では、断続装置を切断して、プーリの溝幅を変更することによってベルトの巻掛け径を変更して、Low側にダウンシフトさせている。このとき、断続装置が切断されていたとしても、断続装置における潤滑油の粘性引きずり等によりプライマリプーリが回転する可能性があり、特にセカンダリプーリ側でベルトとプーリに滑りが生じる可能性がある。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、車両停車時のLow戻し制御において、ベルトとプーリとの滑りを防止できる無段変速機を提供することを目的とする。
本発明の一実施態様は、駆動力源から出力された動力が入力されるプライマリプーリと車両の駆動系の出力側に接続されるセカンダリプーリとにベルトを掛け回し、制御手段によってセカンダリプーリに供給する油圧を調整して、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの溝幅を変更することで駆動力源の回転速度を無段階に変速して出力する無段変速機に適用される。
セカンダリプーリは、固定シーブと、油圧によって固定シーブに対して可動することでセカンダリプーリの溝幅を変更する可動シーブと、固定シーブと可動シーブとによって形成される溝の底部分に設けられ、油圧を制御されることによってセカンダリプーリの径方向外側に向かって伸出可能な押出し手段と、を備える。
制御手段は、セカンダリプーリの回転が停止しているときに、押出し手段を伸出させてベルトをセカンダリプーリの径方向外側に移動させた後、セカンダリプーリの溝幅を縮小させる。
本発明によると、セカンダリプーリ非回転状態で、押出し手段によりベルトを外側に移動させて、セカンダリプーリの変速比を変更するので、ベルトとセカンダリプーリのシーブ面とが接触して摩擦により滑ることなく、変速比を変更することができる。この制御により、例えば、急停車など変速比が最Lowに戻りきらないまま車両が停車した場合にも、停車中に変速比を最Lowに変更することができるので、車両の発進性が向上する。
本発明の実施形態の無段変速機を有する車両の概略構成図である。 本発明の実施形態のセカンダリプーリの構成を示す断面図である。 本発明の実施形態の支持材の構成を示す説明図である。 本発明の実施形態の支持材の構成を示す説明図である。 本発明の実施形態のLow戻し制御のフローチャートである。 本発明の実施形態のLow戻し制御の説明図である。 本発明の実施形態のLow戻し制御の説明図である。
以下に、本発明の実施形態の無段変速機を説明する。
図1は、本発明の実施形態の無段変速機を有する車両の概略構成図である。
車両1は、エンジン2と、トルクコンバータ3と、前後進切換機構4と、無段変速機5と、コントローラ6とを備える。
トルクコンバータ3は、駆動源であるエンジン2と前後進切換機構4との間に設けられる。トルクコンバータ3はエンジン2で発生した回転を前後進切換機構4に伝達する。トルクコンバータ3は、エンジン2から回転が伝達されたポンプインペラが回転し、内部の油を介してタービンランナに回転が伝達される。トルクコンバータ3は、油を介さずにエンジン2の回転を前後進切換機構4に伝達するロックアップ機構を備える。
前後進切換機構4は、トルクコンバータ3と無段変速機5との間に設けられる。前後進切換機構4は、遊星歯車4aと、前進クラッチ4bと、後進ブレーキ4cとを備える。
前進クラッチ4bは、前進クラッチピストン室(図示せず)に油が供給されると締結し、前進クラッチピストン室から油が排出されると解放する。後進ブレーキ4cは後進ブレーキピストン室(図示せず)に油が供給されると締結し、後進ブレーキピストン室から油が排出されると解放する。
車両1の前進時には前進クラッチ4bが締結され、後進ブレーキ4cが解放され、トルクコンバータ3から伝達された回転は、回転方向が変更されずに無段変速機5に伝達される。車両1の後進時には前進クラッチ4bが解放され、後進ブレーキ4cが締結され、トルクコンバータ3から伝達された回転は、回転方向が逆転して無段変速機5に伝達される。前進クラッチ4bおよび後進ブレーキ4cが解放されると、トルクコンバータ3と無段変速機5との連結が解除されるので、無段変速機5へ回転が伝達されなくなる。
無段変速機5は、プライマリプーリ10と、セカンダリプーリ11と、Vベルト12とを備える。
プライマリプーリ10は、固定シーブ10aと可動シーブ10bとが対向配置され、固定シーブ10aのシーブ面と可動シーブ10bのシーブ面との間でV字状のプーリ溝10cを形成する。プライマリプーリ10には前後進切換機構4から回転が伝達される。
可動シーブ10bは、プライマリプーリ室(図示せず)に作動油が給排されることで軸方向へ前後進する。これによってプライマリプーリ10のプーリ溝10cの幅が変更される。
セカンダリプーリ11は、固定シーブ11aと可動シーブ11bとが対向配置され、固定シーブ11aのシーブ面と可動シーブ11bのシーブ面との間でV字状のプーリ溝11cを形成する。
可動シーブ11bは、セカンダリプーリ油圧室11d(図2参照)に作動油が給排されることで軸方向へ前後進する。これによってセカンダリプーリ11のプーリ溝11cの幅が変更される。
Vベルト12は、プライマリプーリ10およびセカンダリプーリ11に巻き掛けられ、プライマリプーリ10に伝達された回転をセカンダリプーリ11に伝達する。セカンダリプーリ11に伝達された回転が減速機8及び差動装置9を介して駆動輪7に伝達されて車両1は走行する。
無段変速機5は、プライマリプーリ室およびセカンダリプーリ室に給排される作動油を調整することで、Vベルト12と、プライマリプーリ10およびセカンダリプーリ11との接触半径を変更し、連続的に変速比を変更する。
コントローラ6は、プライマリプーリ回転速度センサ20からの信号、セカンダリプーリ回転速度センサ21からの信号、インヒビタスイッチ22からの信号などに基づいて前進クラッチ4b、後進ブレーキ4c、プライマリプーリ室およびセカンダリプーリ油圧室11dへの作動油の給排を制御する。コントローラ6は、CPU、ROM、RAMなどによって構成され、CPUがROMに格納されたプログラムを読み出すことで、コントローラ6の各機能が発揮される。
本実施形態では発進用変速比は最Low変速比である。しかし、車両1が急減速した後に停車した場合など、変速比が最Low変速比となる前に車両1が停車することがある。この場合には、コントローラ6は、停車後に無段変速機5の変速比をLowに制御するLow戻し制御を実行する。
Low戻しとは、プライマリプーリ10およびセカンダリプーリ11が回転していない状態で、プライマリプーリ10およびセカンダリプーリ11を軸方向それぞれ移動させて、プライマリプーリ10とVベルト12との接触半径と、セカンダリプーリ11とVベルト12との接触半径との比を最Low変速比に対応する値にすることを言う。
図2は、本実施形態のセカンダリプーリ11の構成を示す断面図である。
図2に示すように、セカンダリプーリ11は、固定シーブ11a、可動シーブ11bを備える。固定シーブ11aは、固定シーブ面31と軸32とを備える。可動シーブ11bは、可動シーブ面33とセカンダリプーリ油圧室11dとを備える。可動シーブ11bは、固定シーブ11aの軸32に摺動可能に嵌挿されている。
可動シーブ11bは、セカンダリプーリ油圧室11dに作動油が給排されることにより、固定シーブ11aの軸32を摺動する。これにより、固定シーブ11aの固定シーブ面31と可動シーブ11bの可動シーブ面33との間隔が変更し、溝11cの幅が変更されることで、Vベルト12の巻掛け径が変更されて、変速が行われる。
セカンダリプーリ油圧室11dには、油路34が連通している。油路34は図示しない油圧源に接続され、コントローラ6の指示によってセカンダリプーリ油圧室11dの油圧が制御される。この油圧により、可動シーブ11bが固定シーブ11aに対して摺動する。
また、溝11cの底部に位置する軸32には、押出し手段としての支持材40が設けられている。支持材40は、後述するLow戻し制御において、Vベルト12をLow側に移動させる。軸32には油路35が貫通しており、支持材40に設けられる油圧室43に油路35が連通する。油路35は図示しない油圧源に接続され、コントローラ6の指示によって油圧室43の油圧が制御される。この油圧により、支持材40がVベルト12に向かって伸出する。
図3は、本実施形態の支持材40の構成を示す説明図である。
支持材40は、セカンダリプーリ11において固定シーブ面31と可動シーブ面33とで挟まれる軸32の溝11c部分に設けられている。なお、以下の説明では、一つの支持材40についてのみ説明するが。本実施形態では、軸32の溝11c部分に周方向に複数の支持材40を備えることができる。
支持材40は、第1押出し部材41と、第2押出し部材42とを備える。また、支持材40が設けられる軸32には、油圧室43が設けられている。油圧室43には油路35が連通しており、油路35には油圧弁36が設けられている。
油圧室43は、軸32に穿設された空室であり、第2押出し部材42は、この油圧室43に嵌装され、油圧室43に対して軸32の周方向に摺動可能に備えられる。第2押出し部材42には内周部に空径が形成されており、この空径に、第1押出し部材41が嵌装される。
これら第1押出し部材41及び第2押出し部材42は、油圧室43に供給される作動油の油圧に応じて軸32の周方向に伸出する。後述するように、作動油が第1制御油圧に制御された場合は、第1押出し部材41のみが、軸32から伸出する。作動油が第1制御油圧よりも大きい第2制御油圧に制御された場合は、第1押出し部材41と第2押出し部材42との双方が、軸32から伸出する。
第2押出し部材42は、作動油が第1制御油圧のときは油圧室43内壁に対して摺動しないように、図示しないバネ等の弾性体やピン等によって係止されている。
図4は、本実施形態の支持材40の説明図であり、図4(A)は油圧を第1制御油圧に制御した状態を、図4(B)油圧を第2制御油圧に制御した状態を、それぞれ示す。
軸32に内装されている油路35には油圧弁36が設けられている。油圧弁36は、油路35を介して供給される作動油の油圧に応じてその開度が変更され、油圧室43に供給される作動油の供給量を制御する。
コントローラ6の制御によって油圧室43に第1制御油圧が供給された場合は、油圧弁36が第1開度に制御される。このときに供給される作動油によって、支持材40のうち、第1押出し部材41が伸出する。このとき第2押出し部材42は、油圧室43に係止され、伸出しない。従って、支持材40が第1制御油圧に制御されたときは、第1押出し部材41の長さしか伸出しない。従って、支持材40が第1制御油圧に制御されたときは、第1押出し部材41の長さによって溝11cの底部から伸出する。
また、コントローラ6の制御によって油圧室43に第2制御油圧が供給された場合は、油圧弁36が第2開度に制御される。このときに供給される作動油によって、第2押出し部材42がさらに伸出する。従って、支持材40が第2制御油圧に制御されたときは、第1押出し部材41と第2押出し部材42とを合わせた長さによって溝11cの底部から伸出する。
このように、支持材40は、供給される油圧に応じて、伸出長が段階的に制御される。
次に、本実施形態のLow戻し制御について説明する。
前述のように、急停車など、車両1が停止したときに無段変速機5が最Lowとならないまま停車する場合がある。停車時に無段変速機5が最Lowでない場合は、再度の発進時には、エンジン2が発生するトルクが十分に増幅されず、発進性が悪化してしまう場合がある。このような場合、車両1が停車した状態において無段変速機5の変速比をLowに戻すLow戻し制御を実行する。
図5は、本実施形態のLow戻し制御のフローチャートである。
図5に示すLow戻し制御は、コントローラ6が、車両が停車したと判断し、前後進切換機構4を切断状態に制御した後に実行される。
まず、コントローラ6は、セカンダリプーリ回転速度センサ21からの信号に基づいて、セカンダリプーリ11の回転速度を検出する(S101)。
コントローラ6は、検出した回転速度が第1回転速度以下であるか否かを判定する(S102)。第1回転速度は、セカンダリプーリ11の回転速度が停止状態であると判定できる回転速度(例えば0又は数rpm)に設定する。
検出した回転速度が第1回転速度以下であると判定した場合は、セカンダリプーリ11が停止状態であると判定して、ステップS103に移行する。第1回転速度よりも大きいと判定した場合は、セカンダリプーリ11は回転状態であり、Low戻し制御を実行できないため、ステップS120に移行して、本フローチャートによる制御を非作動とする。
ステップS103では、コントローラ6は、セカンダリプーリ11の回転速度を検出した時点の変速比、すなわち、セカンダリプーリ11の回転速度が第1回転速度以下であると判定されて、車両1が停止する直前の変速比を検出する。
変速比の検出は、セカンダリプーリ回転速度センサ21とプライマリプーリ回転速度センサ20との検出信号から算出する。または、エンジン2の回転速度とセカンダリプーリ回転速度センサ21との検出信号や、プライマリプーリ10とセカンダリプーリ11との制御油圧に基づいて算出してもよい。
コントローラ6は、検出した変速比が、第1変速比未満であるか否かを判定する(S104)。なお、第1変速比は、車両が再発進するときに必要な駆動力を得るために十分な変速比であるLow側の変速比に設定する。例えば最Lowから余裕幅を持った変速比に予め設定しておく。
検出した変速比が第1変速比未満であると判定した場合は、現在の変速比が、車両が再発進するときに必要な駆動力を得るために十分でなく、Low戻し制御が必要であるため、ステップS105に移行する。変速比が第1変速比以上であると判定した場合は、最Low付近の変速比であるため、Low戻し制御を実行する必要はなく、ステップS120に移行して、本フローチャートによる制御を非作動とする。
ステップS105では、コントローラ6は、セカンダリプーリ11のセカンダリプーリ油圧室11dの油圧を、第3制御油圧に制御する。この第3制御油圧は、セカンダリプーリ11を、ステップS103で検出した変速比よりもHi側に制御する油圧である。
このステップS105の処理は、セカンダリプーリ11に挟持されているVベルト12の締結を緩めると共に、Hi側、すなわちより内周側にVベルト12を移動させて、Low戻し制御が容易な状態にする制御である。
次に、コントローラ6は、支持材40の油圧室43への制御油圧を、第1制御油圧に制御する(S106)。この第1制御油圧は、支持材40の第1押出し部材41を伸出させるために必要な油圧である。
このステップS106の処理によって、支持材40の第1押出し部材41のみが溝11cの底部から伸出し、変速比Hi側に制御されたVベルト12に当接する。
次に、コントローラ6は、支持材40の油圧室43への制御油圧を、第2制御油圧に制御する(S107)。この第2制御油圧は、支持材40の第1押出し部材41及び第2押出し部材42を伸出させるために必要な油圧である。
このステップS107の処理によって、支持材40の第1押出し部材41に加え第2押出し部材42が伸出する。この結果、Vベルト12が最Low側まで押し出される。
このステップS107の制御の後、又は同時に、コントローラ6は、セカンダリプーリ11のセカンダリプーリ油圧室11dの油圧を、第4制御油圧に制御する(S108)。この第4制御油圧は、セカンダリプーリ11を、Low側に制御する油圧である。
これらステップS107及びS108の制御によって、Vベルト12が外側、すなわちLow側に押し出され、セカンダリプーリ11の固定シーブ面31と可動シーブ面33との間隔がLow側に制御される。なお、油圧室43の容量はセカンダリプーリ油圧室11dの容量よりも小さいので、ステップS107とステップS108との制御を同時に開始したとしても、支持材40の伸出が先に完了し、遅れてセカンダリプーリ11の溝幅が最Lowとなる。
コントローラ6は、ステップS107で実行した支持材40の油圧室43の実油圧が第2制御油圧以上となったか否かを判定する(S109)。支持材40の油圧室43の実油圧が第2制御油圧以上となっていると判定した場合は、支持材40の第1押出し部材及び第2押出し部材が十分に伸出して、Vベルト12をLow側に十分に押し出したと判定して、ステップS100に移行する。
支持材40の油圧室43の実油圧が、未だ第2制御油圧に満たないと判定した場合は、コントローラ6は、ステップS107からの処理を繰り返し、油圧室43の制御油圧と、セカンダリプーリ油圧室11dの油圧とを制御する。
ステップS109において、支持材40の油圧室43の実油圧が第2制御油圧となったと判定した場合は、支持材40の第1押出し部材及び第2押出し部材によってVベルト12がLow側に十分に押し出され、かつセカンダリプーリ11の溝幅が最Lowとなった状態である。この時点でLow戻し制御は完了しているので、コントローラ6は、支持材40の油圧室43への制御油圧を0、すなわち油圧をドレンして、支持材40を軸32へと格納させる。
以上の処理によって、Low戻し制御が完了する。
図6及び図7は、本実施形態のLow戻し制御の説明図である。
図6(A)は、図4に示すフローチャートの制御開始前の状態であり、セカンダリプーリ11の回転速度が第1回転速度未満であり、変速比が第1変速未満である状態を示す。
このように、停車時に無段変速機5が最Lowでない場合は、再度の発進時には、エンジン2が発生するトルクが十分に増幅されず、発進性が悪化してしまう場合があるため、Low戻し制御を実行する。
図7(B)は、コントローラ6が、セカンダリプーリ11の回転速度が第1回転速度未満であり、変速比が第1変速未満であると判断し、図5のステップS105及びS106の制御を実行した状態を示す。
まず、コントローラ6は、セカンダリプーリ11を第3制御油圧に制御する。第3制御油圧は、セカンダリプーリ11をHi側の変速比に、すなわち、セカンダリプーリ11の溝幅を拡大する方向に、可動シーブ11bを移動させる。これによりVベルト12は、変速比Hi側、すなわち、巻掛け径が小側に移動する。
次に、コントローラ6は、支持材40の油圧室43を第1制御油圧に制御する。第1制御油圧は、支持材40の第1押出し部材41のみを伸出させる。
この図6(B)に示す状態では、Vベルト12の巻掛け径が縮小すると共に支持材40が伸出して、これらが互いに当接している。
図7(B)は、コントローラ6が、支持材40を第2制御油圧に制御した状態を示し、図5のステップS107の制御を実行した状態を示す。
コントローラ6は、支持材40の油圧室43を第2制御油圧に制御する。第2制御油圧は、支持材40の第1押出し部材41及び第2押出し部材を伸出させる。
この図7(A)に示す状態では、支持材40によって、Vベルト12がセカンダリプーリ11の径方向外側、すなわち最Low側へと押し出されている。
図7(B)は、コントローラ6が、セカンダリプーリ11を第4制御油圧に制御し、さらに、支持材40の油圧を排出した状態を示し、図5のステップS108からステップS110の制御を実行した状態を示す。
この図7(B)に示す状態では、Vベルト12が支持材40によって最Low側に十分に押し出され、セカンダリプーリ11の溝幅を縮小してVベルト12の巻掛け径を最Lowとしている。
このように、Vベルト12が、セカンダリプーリ11のシーブ面(固定シーブ面31及び可動シーブ面33)に接触することなく、Vベルト12がシーブ面を滑ることなく、Low戻し制御を実行することができる。また、一旦第1押出し部材41をVベルト12に接触させた後、第1押出し部材41及び第2押出し部材42によりVベルト12を押し出すので、Vベルト12に衝撃を与えることがない。
以上のように、本発明の実施形態の無段変速機5は、セカンダリプーリ11に、固定シーブ11aと可動シーブ11bとによって形成される溝の底部分に設けられ、供給油圧を制御されることによってセカンダリプーリ11の径方向外側に向かって伸出可能な押出し手段としての支持材40を備えた。具体的には、セカンダリプーリ11の回転が停止しているとき、すなわち、車両が停止し、かつ、変速比が略最Lowでないない場合は、一旦セカンダリプーリ11をHi側に変速してVベルト12をフリーにした後に、支持材40を伸出させてVベルト12を外側に移動させる。その後、セカンダリプーリ11の溝幅を最Low側に縮小させるように構成した。
このように構成することによって、停車時Low戻し制御において、ベルトとプーリのシーブ面(固定シーブ面31及び可動シーブ面33)とが接触して摩擦により滑ることなく、変速比をLowに変更することができる。これにより、急停車など変速比が最Lowに戻りきらないまま車両1が停車した場合にも、停車中に変速比を略最Lowに変更することができるので、車両の発進性が向上する。
特に、前後進切換機構4の前進クラッチ4bおよび後進ブレーキ4cを解放し場合に、トルクコンバータ3と無段変速機5との連結が解除されるが、前進クラッチ4bおよび後進ブレーキ4cの周囲の油の流れに引きずられて無段変速機5に回転の一部が伝達するおそれがある。本発明の実施形態では、Vベルト12を一旦Hi側に変速させてセカンダリプーリ11との締結を解いた状態で、支持材40によってベルトを最Low側に押し出すので、セカンダリプーリ11とVベルト12とに滑りが発生することを防止することができる。
なお、本発明の実施形態では、ベルト式無段変速機を例に説明したが、これに限られない。例えば、チェーンをプーリで挟持するチェーン式の無段変速機においても、本発明を同様に適用することができる。
1 車両
2 エンジン
3 トルクコンバータ
4 前後進機構
5 無段変速機
6 コントローラ
7 駆動輪
8 減速機
9 差動装置
10 プライマリプーリ
11 セカンダリプーリ
11a 固定シーブ
11b 可動シーブ
11c 溝
11d セカンダリプーリ油圧室
40 支持材
41 第1押出し部材
42 第2押出し部材
43 油圧室

Claims (4)

  1. 駆動力源から出力された動力が入力されるプライマリプーリと車両の駆動系の出力側に接続されるセカンダリプーリとにベルトを掛け回し、制御手段によって前記セカンダリプーリに供給する油圧を調整して、前記プライマリプーリ及び前記セカンダリプーリの溝幅を変更することで前記駆動力源の回転速度を無段階に変速して出力する無段変速機において、
    前記セカンダリプーリは、
    固定シーブと、
    前記油圧によって前記固定シーブに対して可動することで前記セカンダリプーリの溝幅を変更する可動シーブと、
    前記固定シーブと前記可動シーブとによって形成される溝の底部分に設けられ、油圧を制御されることによって前記セカンダリプーリの径方向外側に向かって伸出可能な押出し手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記セカンダリプーリの回転が停止しているときに、前記押出し手段を伸出させて前記ベルトを前記セカンダリプーリの径方向外側に移動させた後、前記セカンダリプーリの溝幅を縮小させることを特徴とする無段変速機。
  2. 前記押出し手段は、
    前記油圧が第1の制御油圧に制御されることで、第1の押出し状態に変位し、
    前記油圧が前記第1の制御油圧よりも大きい第2の制御油圧に制御されることで、前記第1の押出し状態よりも前記セカンダリプーリの径方向外側に伸出する第2の押出し状態に変位し、
    前記油圧を排出することで、前記押出し手段が前記溝に格納されることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機。
  3. 前記押出し手段は、
    第1の押出し部材と、前記第1の押出し部材に格納される第2の押出し部材とを備え、
    前記油圧が前記第1の制御油圧に制御されることで、前記第1の押出し部材のみが伸出する前記第1の押出し状態に変位し、
    前記油圧が前記第2の制御油圧に制御されることで、前記第1の押出し部材及び前記第2の押出し部材が共に伸出する前記第2の押出し状態に変位し、
    前記油圧が排出されることで、前記第1及び第2の押出し部材が,前記溝に格納されることを特徴とする請求項2に記載の無段変速機。
  4. 前記制御手段は、
    前記セカンダリプーリの回転が停止し、かつ、前記変速比が再発進可能な大側の変速比でない場合に、
    前記セカンダリプーリの油圧を第4制御油圧に制御して、前記セカンダリプーリの溝幅を拡大し、
    前記押出し手段の油圧を前記第1の制御油圧に制御して、前記押出し手段を前記第1の押出し状態として、前記押出し手段を前記ベルトに接触させ、
    前記押出し手段の油圧を前記第2の制御油圧に制御して、前記押出し手段を前記第2の押出し状態として、前記ベルトを前記セカンダリプーリの径方向外側に移動させ、
    前記セカンダリプーリの油圧を第3制御油圧に制御して、前記セカンダリプーリの溝幅を変速比が最Lowとなるまで縮小させ、
    前記押出し手段の油圧を排出して、前記押出し手段を前記溝内部に格納させることを特徴とする請求項2又は3に記載の無段変速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2015224733A (ja) * 2014-05-28 2015-12-14 株式会社 神崎高級工機製作所 車両用無段変速制御システム

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