JP2015166618A - ベルト無段変速機及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】登坂路における発進性能を確保しつつ車両のずり下がりを防止できるCVTを提供する。
【解決手段】変速機コントローラ12は、変速比を最Low変速比まで戻さなくても発進性能を確保できる勾配の登坂路で車両が停車した場合は、エンジン1のアイドルアップを行ってベルト23の挟持力を高めるとともに変速比が最Low変速比よりもHigh側の目標変速比まで戻るよう一対のプーリ21、22の溝幅を変更し、変速比が目標変速比まで戻ったらアイドルアップを終了する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用のベルト無段変速機(CVT)に関し、特に、CVTを搭載した車両の発進性能を向上させるための技術に関する。
CVTを搭載した車両においては、車両が減速して停車するまでの間にCVTの変速比が最Low変速比(最大変速比)まで戻されるようCVTを制御している。これにより、CVTの変速比が最Low変速比になっている状態で車両が発進するようにし、車両の発進性能を確保している。
しかしながら、CVTの変速比は油圧でプーリの溝幅を変更することで変更されるので、車両の減速が急であると変速比が最Low変速比まで戻る前に車両が停車してしまう場合がある。そのような場合は最Low変速比よりもHigh側の変速比で車両が発進することになり、発進性能が確保できない場合がある。
そこで、特許文献1では、CVTの変速比が最Low変速比に戻るまでに車両が停車してしまった場合に、CVTに供給される油圧を制御してプーリの溝幅を変更してベルトをプーリの径方向に変位(縦滑り)させることによって、停車状態でCVTの変速比を強制的に最Low変速比まで戻すようにしている(縦滑り制御)。
さらに、登坂路から発進する場合には、CVTの変速比を最Low変速比に戻すことに加えて、プーリによるベルトの挟持力を増大し、発進時にベルトが滑って車両がずり下がらないようにする必要がある。
この点に関しては、特許文献2に、登坂路においてベルトの挟持力を通常のベルト挟持力よりも増大する技術が開示されている。ベルトの挟持力を増大するためにはプーリに供給する油圧を高める必要があり、燃費を悪化させる原因になるが、特許文献2では、ベルトの挟持力を増大する状況を限定することにより、燃費の悪化を抑えている。
特開2009−287727号公報 特開2008−14362号公報
特許文献1、2に開示される技術を組み合わせれば、CVTの変速比が最Low変速比まで戻る前に車両が登坂路で停車してしまった場合に、上記縦滑り制御が行われるとともにベルトの挟持力が増大されるので、発進性能を確保しつつ車両のずり下がりを防止することができる。
しかしながら、上記縦滑り制御は、ベルトを保護するために、アクセルオフのアイドリング状態で行われる。近年、燃費の向上を目的としてアイドリング回転速度を低下させる傾向にあり、アイドリング状態ではエンジンによって駆動されるオイルポンプの吐出圧が低いため、上記縦滑り制御及びベルトの挟持力の増大を行うための十分な油圧を確保するのが難しい。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、登坂路における発進性能を確保しつつ車両のずり下がりを防止できるCVTを提供することを目的とする。
本発明のある態様によれば、車両に搭載され、エンジンによって駆動されるオイルポンプと、前記オイルポンプが発生する油圧によってベルトを挟持すると共に溝幅を変更可能な一対のプーリとを備えたベルト無段変速機であって、変速比を最Low変速比まで戻さなくても発進性能を確保できる勾配の登坂路で車両が停車した場合は、前記エンジンのアイドルアップを行って前記ベルトの挟持力を高めるとともに変速比が最Low変速比よりもHigh側の目標変速比まで戻るよう前記一対のプーリの溝幅を変更し、変速比が前記目標変速比まで戻ったら前記アイドルアップを終了する制御手段を備えた、ことを特徴とするベルト無段変速機が提供される。
また、別の態様によれば、これに対応する無段変速機の制御方法が提供される。
これらの態様によれば、変速比を最Low変速比まで戻さなくても発進性能を確保できる勾配(中勾配)の登坂路で車両が停車した場合は、エンジンのアイドルアップが行われ、ベルトの挟持力の増大及び変速比を最Low変速比よりもHigh側の目標変速比まで戻すのに必要な油圧が確保される。
これにより、アクセルペダルが踏み込まれていないアイドル状態であっても、ベルトの挟持力を増大するとともに変速比を目標変速比まで戻すことができ、その後にアクセルペダルが踏み込まれて車両を発進させる場合には、発進性能を確保するとともに、ベルトが滑って車両がずり下がるのを防止することができる。
また、アイドルアップは変速比が目標変速比まで戻されると終了し、変速比を最Low変速比まで戻す場合と比較してアイドルアップが行われる時間が短くなるので(∵変速比の戻し量が小さくなる)、アイドルアップが運転者に与える違和感、燃費に与える影響を抑えることができる。
本発明の実施形態に係る無段変速機を搭載した車両の概略構成図である。 変速機コントローラの処理内容を示したフローチャートである。 図2に示した処理のサブルーチン(中勾配制御)の内容を示したフローチャートである。 目標変速比を演算するためのテーブルである。 必要ベルト挟持力を演算するためのテーブルである。 アイドルアップ量を演算するためのテーブルである。 図2に示した処理のサブルーチン(急勾配制御)の内容を示したフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、「変速比」は、変速機の入力回転速度を変速機の出力回転速度で割って得られる値である。また、「最Low変速比」は変速機の最大変速比である。
図1は本発明の実施形態に係る無段変速機を搭載した車両の概略構成を示している。この車両は動力源としてエンジン1を備える。エンジン1の出力回転は、トルクコンバータ2、第1ギヤ列3、変速ユニット4、第2ギヤ列5、差動装置6を介して駆動輪7へと伝達される。第2ギヤ列5には駐車時に変速ユニット4の出力軸を機械的に回転不能にロックするパーキング機構8が設けられている。
エンジン1は、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の内燃機関であり、エンジンコントローラ50によって回転速度及びトルクが制御される。
トルクコンバータ2は、ロックアップクラッチ2aを備える。ロックアップクラッチ2aが締結されると、トルクコンバータ2における滑りがなくなり、トルクコンバータ2の伝達効率を向上させることができる。
また、車両には、エンジン1の動力の一部を利用して駆動されるオイルポンプ10と、オイルポンプ10からの油圧を調整して変速ユニット4の各部位に供給する油圧制御回路11と、油圧制御回路11を制御する変速機コントローラ12とが設けられている。
変速ユニット4は、無段変速機(CVT)20と、CVT20に対して直列に設けられる副変速機30とを備えた変速機である。「直列に設けられる」とはエンジン1から駆動輪7に至るまでの動力伝達経路においてCVT20と副変速機30とが直列に設けられるという意味である。
CVT20は、プライマリプーリ21と、セカンダリプーリ22と、プーリ21、22の間に掛け回されるベルト23とを備える。プーリ21、22は、それぞれ固定円錐板と、この固定円錐板に対してシーブ面を対向させた状態で配置され固定円錐板との間にV溝を形成する可動円錐板と、この可動円錐板の背面に設けられて可動円錐板を軸方向に変位させる油圧シリンダとを備える。
プーリ21、22に供給される油圧(プライマリ圧及びセカンダリ圧)を調整すると、プーリ21、22がベルト23を挟持する力が変化してCVT20のトルク容量(伝達可能な最大トルク)が変化し、また、V溝の幅が変化してベルト23と各プーリ21、22との接触半径が変化し、CVT20の変速比が無段階に変化する。
副変速機30は前進2段・後進1段の変速機である。副変速機30は、2つの遊星歯車のキャリアを連結したラビニョウ型遊星歯車機構31と、ラビニョウ型遊星歯車機構31を構成する複数の回転要素に接続され、それらの連係状態を変更する複数の摩擦要素(Lowブレーキ32、Highクラッチ33、Revブレーキ34)とを備える。摩擦要素32〜34への供給油圧を調整し、摩擦要素32〜34の締結状態を変更することによって、副変速機30の変速段が変更される。
変速機コントローラ12は、CPUと、RAM・ROMからなる記憶装置と、入力インターフェースと、出力インターフェースと、これらを相互に接続するバスとから構成される。
変速機コントローラ12には、入力インターフェースを介して、アクセルペダルの操作量を表すアクセル開度APOを検出するアクセル開度センサ41の出力信号、変速ユニット4の入力回転速度(=プライマリプーリ21の回転速度、以下、「プライマリ回転速度Npri」という。)を検出する回転速度センサ42の出力信号、車速VSPを検出する車速センサ43の出力信号、セカンダリ圧を検出する油圧センサ44の出力信号、セレクトレバーの位置を検出するインヒビタスイッチ45の出力信号、セカンダリプーリ22の回転速度(=副変速機30の入力回転速度)を検出する回転速度センサ46の出力信号、路面の勾配を検出する勾配センサ47の出力信号などが入力される。勾配センサ47としては加速度センサを用いることができる。
変速機コントローラ12の記憶装置には、変速ユニット4の変速制御プログラム、この変速制御プログラムで用いる変速マップが格納されている。変速機コントローラ12は、記憶装置に格納されている変速制御プログラムを読み出して実行し、入力インターフェースを介して入力される各種信号に対して各種演算処理を施して変速ユニット4の各部位に供給する油圧の指示値を設定し、設定した指示値を出力インターフェースを介して油圧制御回路11に出力する。変速機コントローラ12が演算処理で使用する各種値、その演算結果は記憶装置に適宜格納される。
油圧制御回路11は複数の流路、複数の油圧制御弁で構成される。油圧制御回路11は、変速機コントローラ12からの指示値に基づき、複数の油圧制御弁を制御して油圧の供給経路を切り換えるとともにオイルポンプ10で発生した油圧を元圧として指示値に応じた油圧を生成し、これを変速ユニット4の各部位に供給する。これにより、CVT20の変速、副変速機30の変速段の変更、各摩擦要素32〜34の容量制御、ロックアップクラッチ2aの締結・解放が行われる。
ところで、車両の発進性能を確保するためには、停車時にCVT20の変速比が最Low変速比になっているのが好ましい。「発進性能が確保できる」とは、平坦路においては所定の加速度以上で加速することができ、登坂路においては車両が登坂路を登ることができることを意味する。
このため、変速機コントローラ12は、車両が減速して停止するまでの間にCVT20の変速比が最Low変速比まで戻るようにCVT20を制御、具体的には、車速VSPが低くなるにつれて減速時に使用する変速線が最Low変速比に近づくよう変速マップを設定し、これに従いCVT20を制御している。
さらに、車両の減速が急で、CVT20の変速比が最Low変速比まで戻るまでに車両が停車してしまった場合には、変速比コントローラ12は、停車状態でCVT20に供給される油圧を制御してベルト23をプーリ21、22の径方向に変位させ、CVT20の変速比を強制的にLow側に変更する縦滑り制御を行う。
また、登坂路で車両が停車した場合には、変速機コントローラ12は、セカンダリ圧を高めてベルト23の挟持力を増大し、ベルト23が滑って車両がずり下がるのを防止する。
さらに、上記縦滑り制御とベルト23の挟持力の増大を行うと油圧収支が不足傾向となるので、変速機コントローラ12はエンジン1のアイドルアップ、すなわち、アイドル回転速度を冷却水温、エアコンの作動状態等によって決まる標準のアイドル回転速度よりも増大し、これに対応する。
図2は、車両が停車した時の変速機コントローラ12の処理内容を示したフローチャートである。これを参照しながら車両が停車した時の変速機コントローラ12の処理内容について説明する。
これによると、変速機コントローラ12は、まず、車速センサ43によって検出される車速VSPに基づき、車両が停車しているか判断し(S1)、インヒビタスイッチ45によって検出されるセレクトレバーが前進位置(D、L等)にあるかを判断し(S2)、CVT20の変速比が最Low変速比になっているか判定する(S3)。そして、車両が停車しており、セレクトレバーが前進位置にあり、かつ、CVT20の変速比が最Low変速比になっていないと判断された場合は、処理がS4に進み、そうでない場合は処理が終了する。
S4、S5では、変速機コントローラ12は、勾配センサ47によって検出される路面の勾配を緩勾配判定値及び急勾配判定値と比較する。「緩勾配判定値」は、ベルト23の挟持力を増大させなくてもベルト23が滑ることによる車両のずり下がりが起こらない勾配の上限値であり、緩勾配判定値よりも急な勾配ではベルト23の挟持力の増大が必要になる。「急勾配判定値」は、CVT20の変速比が最Low変速比よりもHigh側の変速比であっても発進性能を確保することができる勾配の上限値であり、急勾配判定値よりも急な勾配では、発進性能を確保するためにCVT20の変速比を最Low変速比にする必要がある。
勾配が緩勾配判定値よりも小さい場合(平坦路又は緩勾配の場合)は処理がS6に進み、勾配が緩勾配判定値と急勾配判定値との間である場合(中勾配の場合)は処理がS7に進み、勾配が急勾配判定値よりも大きい場合(急勾配の場合)は処理がS8に進む。
処理がS6に進む場合は、平坦路又は緩勾配の登坂路で車両が停車した場合であるので、変速機コントローラ12は平坦又は緩勾配用の制御を行う。
具体的には、変速機コントローラ12は、プライマリ圧を下げるとともにセカンダリ圧を高めて、ベルト23をプライマリプーリ21及びセカンダリプーリ22の径方向に滑らせてCVT20の変速比を強制的に最Low変速比まで変速させる縦滑り制御を行う。また、セカンダリ圧を高めるために、エンジン1のアイドルアップを行う。
ただし、平坦路又は緩勾配の登坂路であればベルト23が滑って車両がずり下がることはないので、S6では、変速機コントローラ12はベルト23の挟持力の増大は行わない。
一方、処理がS7に進む場合は、中勾配の登坂路で車両が停車した場合である。中勾配では車両のずり下がりを防止するためにベルト23の挟持力を増大する必要があるが、CVT20の変速比が最Low変速比まで戻さなくても発進性能を確保することができるので、変速機コントローラ12は、この点を踏まえて以下に説明する中勾配用の制御を行う。
図3は、S7で行われる中勾配用の制御の内容を示している。
S71では、変速機コントローラ12は、CVT20の変速比のLow側への戻し量を演算する。このために、まず、変速機コントローラ12は、勾配センサ47によって検出される路面の勾配に基づき図4に示すテーブルを参照して目標変速比を設定する。目標変速比は、最Low変速比よりもHigh側の値であり、勾配が緩やかになるほどHigh側の値が設定される。そして、変速機コントローラ12は、目標変速比から現在の変速比を減じてCVT20の変速比のLow側への戻し量を演算する。勾配が緩やかになるほど目標変速比がHigh側の値になるので、勾配が緩やかになるほどCVT20の変速比の戻し量も小さくなる。
S72では、変速機コントローラ12は、CVT20の変速比を目標変速比まで戻した状態で車両がずり下がらないようにするために必要なベルト23の挟持力である必要ベルト挟持力を車重、勾配等に基づき演算する。
具体的には、演算を簡略化するために、図5に示すテーブルを予め用意しておき、目標変速比に基づき図5に示すテーブルを参照して必要ベルト挟持力を演算する。さらに、変速機コントローラ12は、演算された必要ベルト挟持力をセカンダリプーリ22の受圧面積で割って必要ベルト挟持力を実現するのに必要なセカンダリ圧である必要セカンダリ圧を演算する。
S73では、変速機コントローラ12は、必要セカンダリ圧を実現するのに必要なライン圧(プライマリ圧及びセカンダリ圧の元圧)である必要ライン圧、さらには必要ライン圧を実現するのに必要なオイルポンプ10の吐出圧である必要オイルポンプ圧を演算し、必要オイルポンプ圧を実現するのに必要なエンジン1のアイドルアップ量、すなわち、アイドル回転速度の増大量を演算する。
具体的には、演算を簡略化するために、図6に示すテーブルを予め用意しておき、必要オイルポンプ圧に基づきアイドルアップ量を演算する。勾配が緩やかになるほど必要ベルト挟持力が小さくなり、必要セカンダリ圧及び必要オイルポンプ圧も小さくなることから、勾配が緩やかになるほどアイドルアップ量も小さくなる。
S74では、変速機コントローラ12は、CVT20の変速比を現在の変速比から目標変速比まで変化させるのに要する時間をS71で演算した戻し量をCVT20の変速速度で割って演算し、これをエンジン1のアイドルアップ時間、すなわち、アイドル回転速度を増大する時間に設定する。
S75では、変速機コントローラ12は、S74で演算したアイドルアップ時間の間、エンジン1のアイドル回転速度を、冷却水温、エアコンの作動状態等によって決まる標準のアイドル回転速度からS73で演算したアイドルアップ量だけ増大するようエンジンコントローラ50に指令を出す。そして、この間、セカンダリ圧を目標セカンダリ圧まで高めてベルト23の挟持力を高めるとともに、プライマリ圧をセカンダリ圧に対して相対的に下げることでCVT20の変速比を目標変速比まで戻す。アイドルアップ時間が経過するとエンジン1のアイドルアップは終了し、この時点ではCVT20の変速比を目標変速比まで戻されている。
したがって、変速比を最Low変速比まで戻さなくても発進性能を確保できる中勾配の登坂路で車両が停車した場合は、エンジン1のアイドルアップが行われる。これにより、アクセルペダルが踏み込まれていないアイドル状態であっても、ベルト23の挟持力の増大及びCVT20の縦滑り制御に必要な油圧を確保して、ベルト23の挟持力を増大するとともにCVT20の縦滑り制御を実行することができる。そして、その後にアクセルペダルが踏み込まれた場合には、発進性能を確保するとともにベルト23が滑ることによる車両のずり下がりを防止することができる(請求項1、5に対応する効果)。
また、エンジン1のアイドルアップは変速比が目標変速比まで戻されると終了し、変速比が最Low変速比まで戻される場合と比較してエンジン1のアイドルアップが行われる時間が短くなる。アイドルアップが行われる時間が短くなることで運転者の意図しないアイドルアップが運転者に与える違和感を低減することができる。また、アイドルアップが燃費に与える影響を抑えることができる。
また、この効果は、勾配が緩やかになるほど目標変速比をHigh側に設定し、アイドルアップが行われる時間を短くなるようにしたので、勾配が緩やかになるほど顕著である(請求項2に対応する効果)。
また、アイドルアップ量は勾配が緩やかになるほど小さくなり、ベルト滑りを防止するのに必要な必要セカンダリ圧を実現するのに必要な分に抑えられる。これによってもアイドルアップが運転者に与える違和感及び燃費に与える影響を抑えることができる(請求項3に対応する効果)。
一方、処理がS8に進む場合は、急勾配の登坂路で車両が停車した場合である。急勾配の登坂路では、CVT20の変速比を最Low変速比にしないと発進性能を確保できないので、変速機コントローラ12は、この点を踏まえて急勾配用の制御を行う。
図7は、S8で行われる急勾配用の制御の内容を示している。
S81では、変速機コントローラ12は、目標変速比を最Low変速比に設定し、最Low変速比から現在の変速比を減じてCVT20の変速比のLow側への戻し量を演算する。S82〜S85の処理は、図3のS72〜75の処理と同じであるので説明を省略する。
したがって、発進性能を確保するには変速比を最Low変速比まで戻す必要がある急勾配の登坂路で車両が停車した場合は、CVT20が最Low変速比まで戻される。中勾配での制御と比べてエンジン1のアイドルアップ時間、アイドルアップ量がともに増加し、運転者に与える違和感及び燃費に与える影響が大きくなるが、CVT20が最Low変速比まで戻されるので、急勾配の登坂路であっても発進性能を確保することができる(請求項4に対応する効果)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、上記実施形態では変速ユニット4がCVT20と副変速機30とを備えているが、CVT20のみを備えていてもよい。
また、図2に示した処理及びそのサブルーチンである図3及び図7に示した処理は、車両が停車した時に実行されるが、実行時期はこれに限定されず、車両が停止してから発進するまでの間に実行されればよい。
1 エンジン
10 オイルポンプ
12 変速機コントローラ(制御手段)
20 無段変速機
21 プライマリプーリ
22 セカンダリプーリ
23 ベルト

Claims (5)

  1. 車両に搭載され、エンジンによって駆動されるオイルポンプと、前記オイルポンプが発生する油圧によってベルトを挟持すると共に溝幅を変更可能な一対のプーリとを備えたベルト無段変速機であって、
    変速比を最Low変速比まで戻さなくても発進性能を確保できる勾配の登坂路で車両が停車した場合は、前記エンジンのアイドルアップを行って前記ベルトの挟持力を高めるとともに変速比が最Low変速比よりもHigh側の目標変速比まで戻るよう前記一対のプーリの溝幅を変更し、変速比が前記目標変速比まで戻ったら前記アイドルアップを終了する制御手段を備えた、
    ことを特徴とするベルト無段変速機。
  2. 請求項1に記載のベルト無段変速機であって、
    前記目標変速比は、前記登坂路の傾斜が緩やかであるほどHigh側の変速比である、
    ことを特徴とするベルト無段変速機。
  3. 請求項1又は2に記載のベルト無段変速機であって、
    前記エンジンのアイドルアップ量は、前記登坂路の勾配が緩やかであるほど小さい、
    ことを特徴とするベルト無段変速機。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のベルト無段変速機であって、
    発進性能を確保するには変速比を最Low変速比まで戻す必要がある勾配の登坂路で車両が停車した場合は、前記制御手段は、前記エンジンのアイドルアップを行って前記ベルトの挟持力を高めるとともに変速比が最Low変速比まで戻るよう前記一対のプーリの溝幅を変更する、
    ことを特徴とするベルト無段変速機。
  5. 車両に搭載され、エンジンによって駆動されるオイルポンプと、前記オイルポンプが発生する油圧によってベルトを挟持すると共に溝幅を変更可能な一対のプーリとを備えたベルト無段変速機の制御方法であって、
    変速比を最Low変速比まで戻さなくても発進性能を確保できる勾配の登坂路で車両が停車した場合は、前記エンジンのアイドルアップを行って前記ベルトの挟持力を高めるとともに変速比が最Low変速比よりもHigh側の目標変速比まで戻るよう前記一対のプーリの溝幅を変更し、
    変速比が前記目標変速比まで戻ったら前記アイドルアップを終了する、
    ことを特徴とするベルト無段変速機の制御方法。
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