JP2011031735A - スタビライザ装置 - Google Patents

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俊介 森
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Abstract

【課題】 捩り剛性を調整する部分の軸方向寸法を小さくして、車体に対する取付を容易にする。
【解決手段】 剛性力発生機構9は、第1のスタビライザバー2に連結され内面に第1のランプ12が形成された外径側部材11と、第2のスタビライザバー3に連結された状態で外径側部材11の内面側に配置され第2のランプ14が形成された内径側部材13と、各ランプ12,14間に収められた状態で外径側部材11と内径側部材13とに挟まれた球体15と、内径側部材13を球体15を介して外径側部材11に向けて押付けるばね部材16とにより構成した。従って、外径側部材11、内径側部材13、球体15、ばね部材16等を半径方向に並べて配設できるから、軸方向の寸法を短くしてスタビライザ装置1を小型化することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車等の車両に搭載され、車体のロール運動を抑制するのに好適なスタビライザ装置に関する。
自動車等の車両は、コーナリング時の姿勢を安定させるためにスタビライザ装置を備えているものがある。また、昨今のスタビライザ装置は、直進、左コーナ、右コーナでそれぞれ走行安定性が高まるように、アクチュエータ等を用いて捩り剛性を変化させている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−126058号公報
ところで、特許文献1のスタビライザ装置は、2つのシリンダを軸方向に連結する構成としているから、捩り剛性を調整する部分の軸方向寸法が大きくなってしまう。このために、車体に対する取付けの自由度が低くなる上に、車体への取付作業性が悪くなるという問題がある。
本発明の目的は、捩り剛性を調整する部分の軸方向寸法を小さくすることにより、車体に対して簡単に取付けることができるようにしたスタビライザ装置を提供することにある。
本発明は、第1、第2のスタビライザバー間で捩り剛性を発生する剛性力発生機構を、第1のスタビライザバーに連結され径方向の内側に向けて第1の転動面が形成された外径側部材と、第2のスタビライザバーに連結された状態で前記外径側部材の内径側に配置され前記第1の転動面に対面する第2の転動面が形成された内径側部材と、前記第1の転動面と第2の転動面に収められた状態で前記外径側部材と内径側部材とに挟まれた転動体と、前記剛性力制御機構と前記内径側部材との間に配置され前記内径側部材を前記転動体を介して前記外径側部材に押付ける付勢部材とにより構成している。
本発明によれば、剛性力発生機構の軸方向寸法を小さくすることができ、車体に対する取付けの自由度を高めることができ、また、車体への取付作業性を良好にすることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るスタビライザ装置を示す縦断面図である。 スタビライザ装置の要部を拡大して示す縦断面図である。 図2中の矢示III−III方向からみた横断面図である。 図3中の各ランプ、球体等を示す要部拡大の断面図である。 円錐状棒体を単体で示す斜視図である。 各スタビライザバーが相対回転したときの可変剛性部を図3と同様位置からみた横断面図である。 円錐状棒体を軸方向に移動してばね部材に大きな初期荷重を与えた状態を図2と同様位置からみた縦断面図である。 図7中の矢示VIII−VIII方向からみた横断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るスタビライザ装置を示す要部拡大の縦断面図である。 図9中の矢示X−X方向からみた横断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るスタビライザ装置を示す横断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係るスタビライザ装置を示す縦断面図である。 図12中の矢示XIII−XIII方向からみた横断面図である。 回転軸を90度回転させた状態を図13と同様位置からみた横断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係るスタビライザ装置について、添付図面に従って詳細に説明する。
まず、図1ないし図8は本発明の第1の実施の形態を示している。図1において、1は第1の実施の形態によるスタビライザ装置を示している。このスタビライザ装置1は、長さ方向の中央部分が車両を構成する車体側に取付けられ、両端側が左,右の車輪側(いずれも図示せず)にそれぞれ接続されている。また、スタビライザ装置1は、後述する第1のスタビライザバー2と、第2のスタビライザバー3と、該各スタビライザバー2,3を連結して捩り剛性を調整する可変剛性部4とにより大略構成されている。
2は例えば車体の左側に配設された第1のスタビライザバーで、該スタビライザバー2は、柔軟性をもったばね鋼からなり、車体のレイアウト等に応じて所望の形状に折曲げられている。そして、第1のスタビライザバー2は、基端側が可変剛性部4を介して第2のスタビライザバー3に連結され、先端側が左車輪側に接続されている。また、第1のスタビライザバー2の基端部には、可変剛性部4を構成する後述の円形プレート10、外径側部材11が一体的に設けられている。
3は例えば車体の右側に配設された第2のスタビライザバーで、該スタビライザバー3は、第1のスタビライザバー2とほぼ同様に、柔軟性をもったばね鋼からなり、第1のスタビライザバー2とほぼ対称形状をなすように折曲げられている。そして、第2のスタビライザバー3は、基端側が可変剛性部4を介して第1のスタビライザバー2に連結され、先端側が右車輪側に接続されている。また、第2のスタビライザバー3の基端部には、後述するケーシング5のモータケース8が一体的に設けられている。
ここで、第1のスタビライザバー2の基端側と第2のスタビライザバー3の基端側とは、軸線O−O上に配置され、車体側に対し軸線O−Oを中心にして上,下方向に回動自在に支持されている。また、各スタビライザバー2,3は、互いに反対方向、即ち、相対回転することができる。この相対回転時には、そのときの走行条件等に応じ後述の可変剛性部4によって適度なトルクを付与し、捩り剛性を調整している。
4は第1のスタビライザバー2と第2のスタビライザバー3との間を連結して設けられた可変剛性部である。この可変剛性部4は、各スタビライザバー2,3間の捩り剛性を可変に調整するものである。また、可変剛性部4は、後述のケーシング5、剛性力発生機構9、剛性力制御機構17により大略構成されている。
5は可変剛性部4の外形をなすケーシングで、該ケーシング5は、軸線O−Oを中心にして左,右方向に延びる円筒状の容器として形成されている。また、ケーシング5は、十分な剛性をもった金属材料等からなり、本体ケース6とモータケース8とにより構成されている。
まず、本体ケース6は、後述する剛性力発生機構9等を収容するもので、円筒状の筒部6Aと、該筒部6Aの左端部を閉塞して設けられた段付円筒状の左蓋部6Bと、前記筒部6Aの右端部を閉塞して設けられた段付円筒状の右蓋部6Cとにより形成されている。また、左蓋部6B内には、例えば一対のアンギュラ玉軸受7が収容され、該各軸受7によって第1のスタビライザバー2を回転可能に支持している。一方、右蓋部6C内にも、一対のアンギュラ玉軸受7が収容され、該各軸受7によって後述のねじ部材19を回転可能に支持している。
また、左蓋部6Bの中心部には、第1のスタビライザバー2の基端側が挿通する挿通孔6Dが形成されている。一方、右蓋部6Cの中心部には、ねじ部材19の軸部19Aが挿通する挿通孔6Eが形成されている。また、筒部6Aの内周面には、軸方向に直線状に延びる突条6Fが周方向に間隔をもって複数本、例えば3本(1本のみ図示)設けられている。この3本の突条6Fは、後述する円錐状棒体21の各係合溝21Bに係合して回転を規制するものである。
さらに、本体ケース6の右側に設けられたモータケース8は、後述の電動モータ20を収容するもので、筒部8Aと底部8Bとにより有底筒状に形成されている。また、筒部8Aは、その開口側が本体ケース6の右蓋部6C外周側に一体的に固着されている。そして、底部8Bの中心部は、第2のスタビライザバー3の基端部に一体的に接続され、これにより、ケーシング5は、第2のスタビライザバー3と一緒に、第1のスタビライザバー2に対して回動することができる。
9は本体ケース6の左側寄りに収容された剛性力発生機構で、該剛性力発生機構9は、第1のスタビライザバー2と第2のスタビライザバー3とが相対回転したときに剛性力を発生するものである。また、剛性力発生機構9は、後述する外径側部材11、内径側部材13、球体15、ばね部材16により大略構成されている。
10は本体ケース6内の左部に設けられた円形プレートで、該円形プレート10は、軸線O−Oを中心とする円板として形成されている。また、円形プレート10の左端面の中心部には、第1のスタビライザバー2の基端部が一体的に接続され、外周部には後述の外径側部材11が一体的に設けられている。
11は円形プレート10の外周部に設けられた外径側部材である。この外径側部材11は、円形プレート10の外周部から右側に延び、該円形プレート10と一緒に軸線O−Oを中心として回転する短尺な円筒体として形成されている。また、外径側部材11の内周面には、図3に示すように、第1の転動面としての第1のランプ12が周方向に複数個、例えば90度の間隔をもって4個設けられている。
ここで、各ランプ12は、外径側部材11の周方向に延びつつ内面に向けて開口した内向き溝として形成されている。また、各ランプ12は、図4に示す如く、長さ方向の中央部が最深部12Aとなり、この最深部12Aから両端側に向けて所望の曲率半径で浅くなる円弧状溝として形成されている。
13は外径側部材11の内面側に配置された複数枚、例えば4枚の内径側部材である。この4枚の内径側部材13は、第2のスタビライザバー3と一緒に回転するように、後述する円錐状棒体21を介してケーシング5に回転不能に連結されている。また、各内径側部材13は、円錐状棒体21に設けられた径方向ガイド21E間で半径方向に移動できるように、該各径方向ガイド21E間に収まる直方体状の平坦板として形成されている。さらに、内径側部材13の外面には、図3に示すように、第1のランプ12に対し半径方向で対向する第2の転動面としての第2のランプ14が設けられている。
ここで、各内径側部材13の第2のランプ14は、第1のランプ12に対向して配設されるもので、回転方向となる周方向に延びつつ半径方向の外側に向けて開口する外向き溝として形成されている。また、第2のランプ14は、図4に示す如く、長さ方向の中央部が最深部14Aとなり、この最深部14Aから両端側に向けて所望の曲率半径で浅くなる円弧状溝として形成されている。
15は外径側部材11と各内径側部材13とに挟まれた転動体としての4個の球体で、該各球体15は、第1のランプ12と第2のランプ14に収められている。また、各球体15は、各ランプ12,14間に収められた状態で、外径側部材11に各内径側部材13が当接しないような直径寸法をもった金属球等として形成されている。そして、各球体15は、外径側部材11と各内径側部材13が相対回転したときに各ランプ12,14を浅溝側に転動することで、外径側部材11と各内径側部材13とを離間させるものである。
16は各内径側部材13の内径側にぞれぞれ設けられた付勢部材としての4個のばね部材である。このばね部材16は、例えば圧縮式のコイルばねからなり、後述する剛性力制御機構17のブロック体22と内径側部材13との間に初期荷重を与えた状態で配置されている。また、各ばね部材16は、その付勢力によって各内径側部材13が半径方向内側に変位するのを抑えることにより、各スタビライザバー2,3が相対回転しようとしたときにトルクを発生するものである。これにより、各ばね部材16に与える初期荷重を調整することで、各スタビライザバー2,3間のトルクを制御することができる。
そして、このように構成された剛性力発生機構9は、ばね部材16の付勢力により、球体15を介して内径側部材13を外径側部材11に押付けることにより、図3、図4に示すように、球体15を各ランプ12,14の最深部12A,14Aに配置している。これにより、外径側部材11と内径側部材13を最も接近して配置することができる。
一方、第1のスタビライザバー2と第2のスタビライザバー3、ケーシング5とが軸線O−Oを中心に相対回転した場合には、図6に示すように、第1のランプ12と第2のランプ14とが周方向に相対的に位置ずれするから、球体15は、各ランプ12,14の浅い端部側に移動する。これにより、外径側部材11と内径側部材13は、各ランプ12,14から球体15が突出した分だけ大きく離間する。この場合、第2のランプ14を第1のランプ12に向け押付けているばね部材16の付勢力を小さくすることにより、このときの捩り剛性を小さくすることができる。また、ばね部材16の付勢力を大きくすることにより、このときの捩り剛性を大きくすることができる。
17はケーシング5内に設けられた剛性力制御機構で、該剛性力制御機構17は、外力によって剛性力発生機構9が発生する剛性力を制御するものである。また、剛性力制御機構17は、後述の変位部材18、電動モータ20、ブロック体22により構成されている。
18はブロック体22を径方向に変位させるためにケーシング5内に設けられた変位部材で、該変位部材18は、ばね部材16の伸縮方向に任意の大きさの初期荷重を付与するものである。また、変位部材18は、本体ケース6内に設けられた後述のねじ部材19、円錐状棒体21と、モータケース8内に設けられた電動モータ20とにより大略構成されている。
19は本体ケース6の右蓋部6C内に各アンギュラ玉軸受7を介して回転可能に支持されたねじ部材である。このねじ部材19は、基端側の軸部19Aがアクチュエータとなる電動モータ20に取付けられ、該電動モータ20によって任意の方向に回転駆動される。また、ねじ部材19の先端側には、後述する円錐状棒体21の雌ねじ21Cに螺合する台形ねじからなる雄ねじ19Bが形成されている。
21は外径側部材11、内径側部材13の右側に配設された円錐状棒体で、該円錐状棒体21は、後述の各ブロック体22を半径方向に変位させるものである。また、円錐状棒体21は、図2、図5に示すように、厚肉で大径な円板部21Aと、該円板部21Aの外周面を軸方向に切欠いて形成された複数本、例えば3本の係合溝21Bと、前記円板部21Aの中心位置に右側に開口して形成された雌ねじ21Cと、前記円板部21Aの中心位置に左側に突設された円錐状突起21Dと、該円錐状突起21Dを取囲むように設けられた4個の径方向ガイド21Eとにより構成されている。
ここで、各係合溝21Bは、本体ケース6の各突条6Fに係合することにより、円錐状棒体21を、ケーシング5に対し回転が規制された状態で軸方向に移動可能に連結している。
また、雌ねじ21Cは、例えば台形ねじからなり、後述するねじ部材19の雄ねじ19Bと共に、電動モータ20による回転運動を円錐状棒体21の直線運動に変換するねじ機構を構成している。
一方、円錐状突起21Dは、先端側に向けて先細りとなる傾斜面21D1を有する円錐台状に形成され、その傾斜面21D1は、4個のブロック体22の傾斜面22Aに摺動可能に接触している。従って、円錐状突起21Dは、図7、図8に示すように、各ブロック体22に囲まれた中心部に深く押し入れることにより、広がった基端側によって各ブロック体22を半径方向の外側に変位させることができ、引き出すことにより各ブロック体22を半径方向の内側に変位させることができる。
さらに、4個の径方向ガイド21Eは、図3に示すように、周方向に90度の間隔をもって配置されている。また、径方向ガイド21Eは、L字状に折曲げて形成され、隣合う対向面が半径方向に平行に延びている。これにより、4個の径方向ガイド21Eは、内径側部材13とブロック体22とを半径方向にガイドし、これらを第2のスタビライザバー3と一緒に回転させるものである。
22はばね部材16よりも半径方向内側に配置された付勢力調整部材としての4個のブロック体で、該各ブロック体22は、ばね部材16を軸線O−O側となる半径方向の内側から受承するものである。これにより、各ブロック体22は、剛性力制御機構17から出力される外力により各内径側部材13を球体15を介し外径側部材11に向けて押付けることができる。そして、各ブロック体22は、円錐状棒体21の径方向ガイド21E間に半径方向に移動可能に支持されている。また、各ブロック体22は、内側面が円錐状棒体21に向けて拡開するように傾斜した傾斜面22Aとなった略三角形状に形成され、傾斜面22Aは、円錐状突起21Dの傾斜面21D1と摺動可能に接触している。
このように構成された剛性力制御機構17では、電動モータ20によってねじ部材19を任意の方向に回転駆動することにより、図3、図4に示すように、円錐状棒体21を各ブロック体22と反対側となる右側に配置する。この状態では、円錐状突起21Dが各ブロック体22内から抜き出されるから、該各ブロック体22を内径側部材13から離間させることができる。これにより、ばね部材16の初期荷重を小さくして各スタビライザバー2,3間の捩り剛性を小さく制御することができる。
一方、電動モータ20によってねじ部材19を逆方向に回転駆動することにより、図7、図8に示すように、ねじ機構をなす雌ねじ21Cと雄ねじ19Bの働きで円錐状棒体21を左側に直線移動させ、その円錐状突起21Dを各ブロック体22内に押し入れる。このときには、円錐状突起21Dの広がった基端側により、各ブロック体22を内径側部材13に接近させることができる。これにより、ばね部材16の初期荷重を大きくして各スタビライザバー2,3間の捩り剛性を大きく制御することができる。
ここで、スタビライザ装置1は、外径側部材11の内面側に球体15を配置し、該球体15よりも半径方向内側に内径側部材13を配置し、該内径側部材13よりも半径方向内側にばね部材16を配置し、該ばね部材16よりも半径方向内側にブロック体22を配置しているから、これらの部材を半径方向に並べて配設することができ、軸方向の寸法を短くすることができる。
また、半径方向に直線状に並んだ外径側部材11の第1のランプ12、内径側部材13、球体15およびばね部材16は、回転中心となる軸線O−Oを挟んで対称位置に対をなして設けている。この配置関係では、円錐状棒体21の円錐状突起21Dには、対称位置のばね部材16から同様に付勢力が作用するから、円錐状突起21Dに作用する付勢力を相殺することができる。
第1の実施の形態によるスタビライザ装置1は、上述のように構成されるもので、次に、その作動について説明する。
まず、車両が直進している場合には、車体がロールすることはない。このために、スタビライザ装置1に求められる捩り剛性は小さく、各スタビライザバー2,3は比較的容易に独立して回動することができる。これにより、例えば直進走行時に一方の車輪が凹部に落ちることがあっても、この一方の車輪だけをストロークさせることができ、安定した走行姿勢を得ることができる。
即ち、ステアリング角、アクセル開度、ブレーキの操作状況、横加速度等の情報を基にして走行状況を判断し、直進走行していると判断した場合には、電動モータ20によってねじ部材19を任意の方向に回転させ、図1、図3に示すように、内径側部材13とブロック体22とを例えば大きく離間させる。これにより、ばね部材16に付加される初期加重が小さくなるから、第1のスタビライザバー2と第2のスタビライザバー3とを相対回転させるのに必要な捩り力となるトルクも小さくなる。従って、スタビライザ装置1の捩り剛性を小さくできるから、左,右の車輪は、路面の凹凸に合わせて独立してストロークすることができ、良好な乗り心地を得ることができる。
次に、ステアリングを操作してコーナを走行する場合には、車体が外側へと傾くロールを抑える必要がある。そこで、スタビライザ装置1は、電動モータ20によってねじ部材19を先程とは逆方向に回転させ、内径側部材13とブロック体22とを接近させる。これにより、ばね部材16に付加される初期加重が大きくなるから、第1のスタビライザバー2と第2のスタビライザバー3とを相対回転させるのに必要な捩り力も大きくなる。従って、スタビライザ装置1は、各スタビライザバー2,3間の捩り剛性を高めることで、車体が外側にロールするのを抑えることができ、コーナリング時の走行姿勢を安定させることができる。
このコーナリング時の制御では、左コーナを走行する場合、右コーナを走行する場合のいずれでも、剛性力制御機構17によってばね部材16の初期加重を大きくすることになる。これにより、山道を走行する場合、スラローム走行を行う場合のように、左コーナと右コーナとが交互に続く場合でも、各スタビライザバー2,3間の捩り剛性を一度高めた後には、速度やコーナの大きさに応じて微調整するだけでよく、電動モータ20を頻繁に駆動する必要はない。
かくして、第1の実施の形態によれば、第1のスタビライザバー2と第2のスタビライザバー3との間で捩り剛性を発生する剛性力発生機構9は、第1のスタビライザバー2に連結され内面に第1のランプ12が形成された外径側部材11と、ケーシング5等を介して第2のスタビライザバー3に連結された状態で前記外径側部材11の内面側に半径方向に移動可能に配置され前記第1のランプ12に対し半径方向で対面する第2のランプ14が形成された内径側部材13と、前記第1のランプ12と第2のランプ14に収められた状態で前記外径側部材11と内径側部材13とに挟まれた球体15と、前記内径側部材13よりも半径方向内側に配置され剛性力制御機構17から出力される外力により内径側部材13を前記球体15を介して前記外径側部材11に向けて押付けるばね部材16とにより構成している。
従って、スタビライザ装置1は、半径方向の外側から内側に並ぶように、外径側部材11、球体15、内径側部材13、ばね部材16、ブロック体22を配置しているから、これらの部材を配設したときの軸方向の寸法を短く形成することができる。
この結果、剛性力発生機構9等の軸方向寸法を小さくすることができるから、スタビライザ装置1を小型化することができる。これにより、スタビライザ装置1を車体に取付けるときの自由度を高めることができ、また、車体への取付作業性を良好にすることができる。
また、剛性力発生機構9は、各スタビライザバー2,3間の捩れとなる相対回転運動に対し、各ランプ12,14と球体15とばね部材16という簡単な構成だけで捩り剛性となるトルクを発生することがでる。この点でも、構成を簡略化することができ、スタビライザ装置1を小型化することができる。
また、剛性力制御機構17は、外力を発生する電動モータ20によって変位する変位部材18と、ばね部材16よりも半径方向内側に配置されて各内径側部材13との間でばね部材16を受承すると共に前記変位部材18の変位に応じてばね部材16の付勢力を調整する各ブロック体22とにより構成している。これにより、制御が容易な電動モータ20を用いてばね部材16の初期荷重を調整することができ、構成の簡略化による小型化、製造コストの低減等を図ることができる。一方、外径側部材11の第1のランプ12、内径側部材13、球体15およびばね部材16は、回転中心となる軸線O−Oを挟んで対称位置に対をなして設けているから、円錐状棒体21の円錐状突起21Dには、対称位置のばね部材16から同様に付勢力を作用させることができ、この付勢力を相殺することができる。従って、ケーシング5、円錐状棒体21等の強度を低く設定することができ、さらなる小型化、低コスト化等を図ることができる。
また、外径側部材11,内径側部材13に設けた転動面としてのランプ12,14は、長さ方向の中央部が最深部12A,14Aとなり両端側に向けて浅くなる円弧状溝として形成している。これにより、各スタビライザバー2,3間の捩れ角が小さい範囲では、トルクに影響するばね定数を低くして乗り心地を良好にすることができる。また、各スタビライザバー2,3間の捩れ角が大きい範囲では、ばね定数を高くして捩り剛性を高めることができ、コーナを走行するときのロールを抑制して走行姿勢を安定させることができる。
さらに、変位部材18は、電動モータ20によって回転駆動されるねじ部材19と、該ねじ部材19に螺合して設けられ該ねじ部材19から先端側に向けて先細りとなる傾斜面21D1をもった円錐状突起21Dを有し、該傾斜面21D1が前記各ブロック体22の傾斜面22Aに接触した状態で軸方向に変位することにより前記各ブロック体22を半径方向に変位させる円錐状棒体21とにより構成している。従って、電動モータ20による回転運動を円錐状棒体21の軸方向の直線運動に変換することができ、円錐状突起21Dの傾斜面21D1によって各ブロック体22を半径方向に変位させることができる。
次に、図9および図10は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、転動体を円柱体によって構成したことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図9、図10において、31は第2の実施の形態による剛性力発生機構である。この剛性力発生機構31は、第1のスタビライザバー2と第2のスタビライザバー3とが相対回転したときに剛性力を発生するものである。
また、剛性力発生機構31は、第1の実施の形態による剛性力発生機構9とほぼ同様に、第1のスタビライザバー2に取付けられた円形プレート32と、該円形プレート32の外周部から右側の延びた短尺な円筒体からなり内面に第1の転動面をなす第1のランプ34が形成された外径側部材33と、該外径側部材33の内面側に配置され第1のランプ34に対し半径方向で対面する第2の転動面をなす第2のランプ36が形成された内径側部材35と、第1のランプ34と第2のランプ36に収められた状態で前記外径側部材33と内径側部材35とに挟まれた転動体としての円柱体37と、内径側部材35よりも半径方向内側に配置され剛性力制御機構17から出力される外力により前記内径側部材35を前記円柱体37を介し前記外径側部材33に向けて押付ける付勢部材としてのばね部材38とにより構成されている。
ここで、第2の実施の形態による第1のランプ34、第2のランプ36は、軸方向に直線状をなす円弧面として形成され、円柱体37はランプ34,36を線接触状態で転動する構成となっている。
かくして、このように構成された第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第2の実施の形態によれば、転動体として円柱体37を用いることにより、第1のランプ34、第2のランプ36に対して線接触させることができ、大きな負荷に耐えることができる。
次に、図11は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、転動体を楕円形状の円柱体によって構成したことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図11において、41は第3の実施の形態による剛性力発生機構である。この剛性力発生機構41は、第1のスタビライザバー2と第2のスタビライザバー3とが相対回転したときに剛性力を発生するものである。
また、剛性力発生機構41は、第1の実施の形態による剛性力発生機構9とほぼ同様に、第1のスタビライザバー2に取付けられた円形プレート10の外周部から右側の延びた短尺な円筒体からなり内面に第1の転動面をなすランプ43が形成された外径側部材42と、該外径側部材42の内面側に配置されランプ43に対し半径方向に対面する第2の転動面をなす転動面45が形成された内径側部材44と、前記ランプ43と転動面45に収められた状態で前記外径側部材42と内径側部材44とに挟まれた転動体としての円柱体46と、内径側部材44よりも半径方向内側に配置され剛性力制御機構17から出力される外力により前記内径側部材44を前記円柱体46を介し前記外径側部材42に向けて押付ける付勢部材としてのばね部材47とにより構成されている。
ここで、第3の実施の形態によるランプ43は、軸方向に直線状をなす円弧面として形成され、転動面45は、平坦面として形成されている。また、円柱体46は、楕円形の断面形状をもった楕円柱体として形成され、その外周面がランプ43、転動面45を線接触状態で転動する構成となっている。
かくして、このように構成された第3の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第3の実施の形態によれば、転動体としての円柱体46は、楕円形の断面形状をもった楕円柱体として形成している。これにより、円柱体46の楕円形状によりばね部材47に付与する荷重を所望の特性をもって変化させることができる。この結果、例えば内径側部材44に設ける第2の転動面を、容易に加工できる平坦な転動面45とすることができ、製造コストを削減することができる。
次に、図12ないし図14は本発明の第4の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、前記外径側部材の第1の転動面は周方向に複数設け、前記内径側部材、転動体および付勢部材は前記第1の転動面に対応して周方向に複数設けると共に前記各付勢部材のばね定数を異ならせる構成とし、前記付勢力調整部材は、内側面が平坦面となると共に外面側で前記付勢部材を受承する複数のブロック体により形成し、前記変位部材は、前記アクチュエータに設けられ先端側に楕円形をした楕円体を有し、該楕円体の外周面を前記各ブロック体の平坦面に接触した状態で回転方向に変位することにより前記付勢力調整部材を半径方向に変位させる回転軸により構成したことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図12において、51は第1のスタビライザバー2と第2のスタビライザバー3との間を連結して設けられた第4の実施の形態による可変剛性部である。この可変剛性部51は、各スタビライザバー2,3間の捩り剛性を調整するものである。また、可変剛性部51は、後述のケーシング52、剛性力発生機構57、剛性力制御機構66により大略構成されている。
52は可変剛性部51の外形をなすケーシングで、該ケーシング52は、筒部53A、左蓋部53B、右蓋部53C等からなる本体ケース53と、筒部54A、底部54Bからなるモータケース54と、ガイド形成部55とにより構成されている。また、各蓋部53B,53C内にはアンギュラ玉軸受56が収容されている。ここで、第4の実施の形態によるケーシング52は、円錐状棒体等が設けられていない分だけ、軸方向寸法を小さく形成することができる。
また、ガイド形成部55は、右蓋部53Cの左側を閉塞して設けられ、その左端面には、図13に示す如く、後述する回転軸67の楕円体67Aを取囲むように4個の径方向ガイド55Aが設けられている。これら4個の径方向ガイド55Aは、第1の実施の形態で述べた径方向ガイド21Eと同様に、L字状に折り曲げて形成され、内径側部材61とブロック体69とを径方向にガイドし、これらを第2のスタビライザバー3と一緒に回転させるものである。
57は本体ケース53に収容された剛性力発生機構で、該剛性力発生機構57は、第1のスタビライザバー2と第2のスタビライザバー3とが相対回転したときに剛性力を発生するものである。また、剛性力発生機構57は、後述の外径側部材59、内径側部材61、球体63、ばね部材64,65により大略構成されている。
58は本体ケース53内に設けられた円形プレート、59は該円形プレート58の外周部に設けられた外径側部材である。この外径側部材59は、円形プレート58の外周部から右側に延びた円筒体からなり、その内面には、図13に示すように、第1の転動面としての第1のランプ60が周方向に複数個、例えば90度の間隔をもって4個設けられている。また、第1のランプ60は、第1の実施の形態による第1のランプ12とほぼ同様に、外径側部材59の周方向に延びつつ径方向の内側に向けて開口した内向き溝として形成されている。
61は外径側部材59の内面側に配置された複数枚、例えば4枚の内径側部材である。この4枚の内径側部材61は、第2のスタビライザバー3と一緒に回転するように、ガイド形成部55を介してケーシング52に回転不能に連結されている。また、各内径側部材61の半径方向の外面には、第1のランプ60に対し半径方向で対面する第2の転動面をなす第2のランプ62が設けられ、この第2のランプ62は、第1の実施の形態による第2のランプ14とほぼ同様に形成されている。
63は外径側部材59と各内径側部材61との間に設けられた転動体としての4個の球体で、該各球体63は、第1の実施の形態による球体15とほぼ同様に、第1のランプ60と第2のランプ62に収められた状態で、外径側部材59と内径側部材61とに挟まれている。
64は4枚の内径側部材61のうち、相対的に位置する2箇所にぞれぞれ設けられた付勢部材としての強ばね部材、65は残りの2箇所にぞれぞれ設けられた付勢部材としての弱ばね部材を示している。ここで、強ばね部材64は高いばね定数をもったコイルばねとして形成され、弱ばね部材65は強ばね部材64よりも低いばね定数をもったコイルばねとして形成されている。また、強ばね部材64と弱ばね部材65は、後述する回転軸67の楕円体67Aによる初期荷重の与え加減により、各スタビライザバー2,3が相対回転しようとしたときにトルクを発生するものである。
66はケーシング52内に設けられた剛性力制御機構で、該剛性力制御機構66は、剛性力発生機構57が発生する剛性力を制御するものである。また、剛性力制御機構66は、後述の回転軸67、電動モータ68、ブロック体69により構成されている。
67はブロック体69を径方向に変位させるためにケーシング52内に設けられた変位部材としての回転軸である。この回転軸67は、本体ケース53の右蓋部53C内に各アンギュラ玉軸受56を介して回転可能に支持されている。また、回転軸67の先端側となる左端面中央には、各ブロック体69の内側部分に侵入するように楕円体67Aが突設されている。この楕円体67Aは、長径部と短径部とを有する楕円形状をした柱状体として形成され、その外周面が各ブロック体69の平坦面69Aに内側から当接している。そして、回転軸67は、楕円体67Aの外周面を各ブロック体69の平坦面69Aに接触した状態で回転方向に変位することにより前記各ブロック体69を半径方向に変位させるものである。
68はモータケース54内に設けられたアクチュエータとしての電動モータを示している。この電動モータ68は、回転軸67を任意の方向に回転駆動するものである。
69は各ばね部材64,65よりも半径方向内側に配置された付勢力調整部材としての4個のブロック体で、該各ブロック体69は、第1の実施の形態によるブロック体22とほぼ同様に、ガイド形成部55の径方向ガイド55A間に径方向に移動可能に支持されている。また、各ブロック体69の内側面は、回転軸67の楕円体67Aと接触する平坦面69Aとなっている。
このように構成された剛性力制御機構66では、電動モータ68によって回転軸67を任意の方向に回転駆動し、その楕円体67Aが図13に示す位置に配置されると、強ばね部材64が小さく圧縮され、弱ばね部材65が大きく圧縮される。このときには、強ばね部材64の初期荷重よりも弱ばね部材65の初期荷重が大きくなり、全体としては、各スタビライザバー2,3間の捩り剛性を小さく制御することができる。
一方、回転軸67の楕円体67Aを図14に示す位置に回動させると、電動モータ20によってねじ部材19を逆方向に回転駆動することにより、強ばね部材64が大きく圧縮され、弱ばね部材65が小さく圧縮されるから、このときには、強ばね部材64の初期荷重によって、各スタビライザバー2,3間の捩り剛性を大きく制御することができる。
かくして、このように構成された第4の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第4の実施の形態によれば、内径側部材61を付勢するばね部材として強ばね部材64と弱ばね部材65とを設け、回転軸67の楕円体67Aをブロック体69の平坦面69Aに当接する構成としている。これにより、楕円体67Aによってブロック体69を直接的に変位させることができ、部品点数を削減して小型化することができる。
なお、第1の実施の形態では、各ランプ12,14を長さ方向の中央部が最深部12A,14Aとなり両端側に向けて浅くなる円弧状溝として形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば長さ方向の中央部が最深部となり両端側に向けて直線状に浅くなるV字状の傾斜溝として形成してもよい。このV字状のランプは、捩れ角に比例してトルクを発生することができ、応答性がよく初期荷重の変更を車体の挙動に速やかに反映させることができる。また、ランプはこれ以外の形状とすることもできる。この構成は、他の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
また、第1の実施の形態では、外径側部材11の第1のランプ12、内径側部材13、球体15、ばね部材16等をそれぞれ4個ずつ設け、90度間隔で配置した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば外径側部材11の第1のランプ12、内径側部材13、球体15、ばね部材16等を2個ずつ180度間隔で配置したり、3個ずつ120度間隔で配置する構成としてもよい。この構成は、他の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
一方、第1の実施の形態では、付勢部材としてコイルばねからなるばね部材16を用いた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば皿ばね、ゴムばね等の他の付勢部材を用いる構成としてもよい。この構成は、他の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
また、第1の実施の形態では、円錐状棒体21の雌ねじ21Cとねじ部材19の雄ねじ19Bとからなるねじ機構を、台形ねじによって構成した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばボールねじ等の他のねじ機構を用いる構成としてもよい。この構成は、第2、第3の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
さらに、第1の実施の形態では、外力を発生するアクチュエータとして電動モータ20を用いた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば油圧モータ、油圧シリンダ等の他のアクチュエータを用いて外力を発生する構成としてもよい。この構成は、他の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
以上の実施の形態で述べたように、請求項1の発明によれば、外径側部材と内径側部材と転動体と付勢部材とを径方向に配置しているから、剛性力発生機構の軸方向寸法を小さくすることができ、車体に対する取付けの自由度を高めることができ、また、車体への取付作業性を良好にすることができる。
請求項2の発明によれば、例えばアクチュエータとして制御が容易な電動モータ等を用いることができ、構成の簡略化による小型化、製造コストの低減等を図ることができる。
請求項3の発明によれば、付勢部材による付勢力は、対称位置に配置したことで相殺することができる。従って、付勢部材からの付勢力を受ける部材の強度を低く設定することができ、さらなる小型化、低コスト化等を図ることができる。
請求項4の発明によれば、転動体として、球体または円柱体を用いることができ、円滑に動作させることができる。
請求項5の発明によれば、各スタビライザバー間の捩れ角が小さい範囲では、トルクに影響するばね定数を低くして乗り心地を良好にすることができる。また、各スタビライザバー間の捩れ角が大きい範囲では、ばね定数を高くして捩り剛性を高めることができ、コーナを走行するときのロールを抑制して走行姿勢を安定させることができる。
請求項6の発明によれば、アクチュエータによってねじ部材を回転駆動することにより、円錐状棒体を軸方向に直線運動させることができ、円錐状棒体の傾斜面によって付勢力調整部材をなす複数のブロック体を半径方向に変位させることができる。
請求項7の発明によれば、アクチュエータによって回転軸を回転させて楕円体の角度を変えることにより、ばね定数が異なる各付勢部材の初期荷重を各ブロック体を介して直接的に調整することができ、部品点数を削減することができる。
1 スタビライザ装置
2 第1のスタビライザバー
3 第2のスタビライザバー
4,51 可変剛性部
5,52 ケーシング
9,31,41,57 剛性力発生機構
11,33,42,59 外径側部材
12,34,60,71 第1のランプ(第1の転動面)
12A,14A,71A,72A 最深部
13,35,44,61 内径側部材
14,36,62,72 第2のランプ(第2の転動面)
15,63 球体(転動体)
16,38,47 ばね部材(付勢部材)
17,66 剛性力制御機構
18 変位部材
19 ねじ部材
19B 雄ねじ
20,68 電動モータ(アクチュエータ)
21 円錐状棒体
21C 雌ねじ
21D 円錐状突起
21D1,22A 傾斜面
22,69 ブロック体(付勢力調整部材)
37,46 円柱体(転動体)
43 ランプ(第1の転動面)
45 転動面(第2の転動面)
64 強ばね部材(付勢部材)
65 弱ばね部材(付勢部材)
67 回転軸(変位部材)
67A 楕円体
69A 平坦面

Claims (7)

  1. 第1のスタビライザバーと、第2のスタビライザバーと、該各スタビライザバーを連結して捩り剛性を可変に調整する可変剛性部とからなり、
    前記可変剛性部は、前記第1のスタビライザバーと第2のスタビライザバーとが相対回転したときに剛性力を発生する剛性力発生機構と、外力によって該剛性力発生機構が発生する剛性力を制御する剛性力制御機構とを備え、
    前記剛性力発生機構は、
    前記第1のスタビライザバーに連結され内面に第1の転動面が形成された外径側部材と、
    前記第2のスタビライザバーに連結された状態で前記外径側部材の内面側に半径方向に移動可能に配置され前記第1の転動面に対し半径方向で対面する第2の転動面が形成された内径側部材と、
    前記第1の転動面と第2の転動面に収められた状態で前記外径側部材と内径側部材とに挟まれた転動体と、
    前記内径側部材よりも半径方向内側に配置され前記剛性力制御機構から出力される外力により前記内径側部材を前記転動体を介し前記外径側部材に向けて押付ける付勢部材とにより構成してなるスタビライザ装置。
  2. 前記剛性力制御機構は、外力を発生するアクチュエータによって変位する変位部材と、前記付勢部材よりも半径方向内側に配置されて前記内径側部材との間で付勢部材を受承すると共に前記変位部材の変位に応じて付勢部材の付勢力を調整する付勢力調整部材とにより構成してなる請求項1に記載のスタビライザ装置。
  3. 前記外径側部材の第1の転動面、内径側部材、転動体および付勢部材は、回転中心を挟んで対称位置に対をなして設ける構成としてなる請求項1または2に記載のスタビライザ装置。
  4. 前記転動体は、球体または円柱体によって構成してなる請求項1,2または3に記載のスタビライザ装置。
  5. 前記第1、第2の転動面は、長さ方向の中央部が最深部となり両端側に向けて浅くなる円弧状溝または傾斜溝として形成してなる請求項1,2,3または4に記載のスタビライザ装置。
  6. 前記外径側部材の第1の転動面は周方向に複数設け、前記内径側部材、転動体および付勢部材は前記第1の転動面に対応して周方向に複数設け、
    前記付勢力調整部材は、内側面が前記変位部材に向けて拡開するように傾斜した傾斜面となると共に外面側で前記付勢部材を受承する複数のブロック体により形成し、
    前記変位部材は、前記アクチュエータによって回転駆動されるねじ部材と、該ねじ部材に螺合して設けられ該ねじ部材から先端側に向けて先細りとなる傾斜面を有し、該傾斜面が前記各ブロック体の傾斜面に接触した状態で軸方向に変位することにより前記各ブロック体を半径方向に変位させる円錐状棒体とにより構成してなる請求項2,3,4または5に記載のスタビライザ装置。
  7. 前記外径側部材の第1の転動面は周方向に複数設け、前記内径側部材、転動体および付勢部材は前記第1の転動面に対応して周方向に複数設けると共に前記各付勢部材のばね定数を異ならせる構成とし、
    前記付勢力調整部材は、内側面が平坦面となると共に外面側で前記付勢部材を受承する複数のブロック体により形成し、
    前記変位部材は、前記アクチュエータに設けられ先端側に楕円形をした楕円体を有し、該楕円体の外周面を前記各ブロック体の平坦面に接触した状態で回転方向に変位することにより前記各ブロック体を半径方向に変位させる回転軸により構成してなる請求項2,3,4または5に記載のスタビライザ装置。
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