JP2009197818A - 伸縮軸及び伸縮軸を備えたステアリング装置 - Google Patents

伸縮軸及び伸縮軸を備えたステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】通常使用時の伸縮範囲を超えて伸縮軸を伸縮しても、伸縮時の摺動抵抗が過度に大きくならないようにした伸縮軸及び伸縮軸を備えたステアリング装置を提供する。
【解決手段】金属製のボール55Aと、金属製のボール55Aよりも直径が大きい樹脂製のボール55Bを併用している。従って、通常使用時の伸縮距離を超えて中間シャフト16を伸縮すると、軸方向溝54と軸方向溝41内で、金属製のボール55A及び樹脂製のボール55Bの両方が滑る。本発明の実施例では、樹脂製のボール55Bが予圧の大部分を受けており、樹脂の摩擦係数は金属よりも小さい。従って、従来のように、金属製のボール55Aだけが滑った時の摺動抵抗よりも、金属製のボール55Aと樹脂製のボール55Bの両方が滑った時の摺動抵抗が小さくなり、組み付け作業を楽に行うことが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明はステアリング装置、特に、回転トルクを伝達可能で軸方向に相対移動可能な伸縮軸、例えば、中間シャフトやステアリングシャフト等の伸縮軸を有するステアリング装置に関する。
ステアリング装置には、回転トルクを伝達可能に、かつ、軸方向に相対移動可能に連結された伸縮軸が、中間シャフトやステアリングシャフト等として組み込まれている。すなわち、中間シャフトは、ステアリングギヤのラック軸に噛合うピニオンシャフトに、自在継手を締結する際に、一旦縮めてからピニオンシャフトに嵌合させて締結するために、伸縮機能が必要である。
また、ステアリングシャフトは、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイールの位置を軸方向に調整する必要があるため、伸縮機能が要求される。このような伸縮軸としては、特許文献1に開示されている非循環式ボール構造の伸縮軸が一般的である。
特許文献1に開示されている中間シャフトは、雄シャフトの外周に形成された雄シャフト側軸方向溝と、雌シャフトの内周に形成された雌シャフト側軸方向溝の間に複数のボールを嵌合し、雄シャフトと雌シャフトの伸縮動作時に、このボールが転動して、中間シャフトの伸縮動作が円滑に行われるようにしている。
このような特許文献1の非循環式ボール構造の伸縮軸では、伸縮軸の伸縮時にボールが転動しながら、雄シャフトの雄シャフト側軸方向溝に沿って軸方向に移動する。従って、雄シャフトの雄シャフト側軸方向溝の軸方向の長さは、ボールを収容するための軸方向の長さに、ボールの軸方向移動長さを加えた長さが必要となる。
限られた車両の空間、及び、要求されるコラプスストロークによって、中間シャフトの軸方向の長さ、及び、中間シャフトを構成する雄シャフトと雌シャフトの嵌合部の長さが所定の長さに決まる。また、通常使用時の伸縮距離によって、雄シャフト側軸方向溝の軸方向の長さも所定の長さに決まる。
車体にステアリング装置を組み付ける際に、ステアリングギヤのラック軸に噛合うピニオンシャフトに、自在継手を締結するために、中間シャフトは、通常使用時の伸縮距離を超えて伸縮させて、ピニオンシャフトに嵌合させて締結する必要がある。この通常使用時の伸縮距離を超えてもボールが転動するようにするためには、雄シャフト側軸方向溝の軸方向の長さが長くなり、上記した雄シャフトと雌シャフトの嵌合部の所定の長さ以上になってしまう。
雄シャフト側軸方向溝の軸方向の長さが、上記した雄シャフトと雌シャフトの嵌合部の所定の長さ以上になると、雌シャフトの端面にシールを取り付けることが出来なくなる。また、ボールに予圧を付与する板バネの軸方向の長さが長くなるため、バネ精度を確保するのが難しくなる。従って、雄シャフト側軸方向溝の軸方向の長さは、通常使用時の伸縮距離分だけしかボールが転動しない長さに設定されている。
そのため、車体にステアリング装置を組み付ける際に、通常使用時の伸縮範囲を超えて中間シャフトを伸縮すると、ボールが雄シャフト側軸方向溝内及び雌シャフト側軸方向溝内で滑ることになる。従って、摩擦力が大きくなって、中間シャフトを伸縮するのに大きな力が必要になるため、組み付け作業がやりにくくなるという問題が生じていた。
国際公開第WO2004/062981号パンフレット
本発明は、通常使用時の伸縮範囲を超えて伸縮軸を伸縮しても、伸縮時の摺動抵抗が過度に大きくならないようにした伸縮軸及び伸縮軸を備えたステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、雄シャフト、上記雄シャフトの外周に形成された雄シャフト側軸方向溝、上記雄シャフトに軸方向に相対移動可能にかつ回転トルクを伝達可能に外嵌する雌シャフト、上記雌シャフトの内周に、上記雄シャフト側軸方向溝と同一位相位置に形成された雌シャフト側軸方向溝、上記雄シャフト側軸方向溝と雌シャフト側軸方向溝との間に、軸方向に転動可能に挿入された複数の金属製の転動体、上記雄シャフト側軸方向溝と雌シャフト側軸方向溝との間に、軸方向に転動可能に挿入され、上記金属製の転動体よりも直径が大きい少なくとも1個の樹脂製の転動体、上記転動体と雄シャフト側軸方向溝との間、及び、上記転動体と雌シャフト側軸方向溝との間に予圧を付与する付勢部材を備えたことを特徴とする伸縮軸である。
第2番目の発明は、第1番目の発明の伸縮軸において、上記樹脂製の転動体の直径は、上記雄シャフトと雌シャフトとの間で回転トルク伝達時の上記樹脂製の転動体の変形が、樹脂製の転動体の弾性限度内に収まる大きさに形成されていることを特徴とする伸縮軸である。
第3番目の発明は、第1番目の発明の伸縮軸において、上記樹脂製の転動体は、上記雄シャフト側軸方向溝の軸端側にのみ挿入されていることを特徴とする伸縮軸である。
第4番目の発明は、第1番目の伸縮軸において、上記転動体がボールであることを特徴とする伸縮軸である。
第5番目の発明は、第1番目の発明の伸縮軸において、上記雄シャフトと雌シャフトとの嵌合部には、上記雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝とは異なる位相位置に、少なくとも一対の別の雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝が形成され、この少なくとも一対の別の雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝には、上記雄シャフトと雌シャフトとの間で回転トルクを伝達する円柱状ピンが挿入されていることを特徴とする伸縮軸である。
第6番目の発明は、第1番目の発明の伸縮軸において、上記雄シャフトが雄中間シャフトであり、上記雌シャフトが雌中間シャフトであることを特徴とする伸縮軸である。
第7番目の発明は、第1番目から第6番目までのいずれかの発明の伸縮軸を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
第8番目の発明は、第1番目から第6番目までのいずれかの発明の伸縮軸において、上記互いに嵌合する雄シャフトの外周と雌シャフトの内周との間に圧入されると共に、雌シャフトに対して軸方向に相対移動不能で、雄シャフトと雌シャフトとの間の軸直角方向の相対変位を抑制する筒状部材を備えたことを特徴とする伸縮軸である。
第9番目の発明は、第8番目の発明の伸縮軸を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
第10番目の発明は、第8番目の発明の伸縮軸において、上記筒状部材の内周または雄シャフトの外周には凹凸が形成されていることを特徴とする伸縮軸である。
第11番目の発明は、第8番目の発明の伸縮軸において、上記筒状部材は、上記雌シャフトの軸端に取り付けられたワイパー取り付け板の内周と雄シャフトの外周との間に圧入されると共に、ワイパー取り付け板に対して軸方向に相対移動不能に取り付けられていることを特徴とする伸縮軸である。
第12番目の発明は、第8番目の発明の伸縮軸において、上記筒状部材は樹脂製であることを特徴とする伸縮軸である。
第13番目の発明は、第10番目から第12番目までのいずれかの発明の伸縮軸を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
本発明の伸縮軸及びステアリング装置では、雄シャフト側軸方向溝と雌シャフト側軸方向溝との間に、複数の金属製の転動体、及び、金属製の転動体よりも直径が大きい樹脂製の転動体を、軸方向に転動可能に挿入している。
金属製の転動体よりも直径が大きい樹脂製の転動体が、予圧の大部分を受ける。樹脂の摩擦係数は金属よりも小さいため、金属製の転動体だけが滑った時の摺動抵抗よりも、金属製の転動体と樹脂製の転動体の両方が滑った時の摺動抵抗が小さくなり、組み付け作業を楽に行うことが可能となる。
また、本発明の伸縮軸及びステアリング装置では、互いに嵌合する雄シャフトの外周と雌シャフトの内周との間に圧入されると共に、雌シャフトに対して軸方向に相対移動不能で、雄シャフトと雌シャフトとの間の軸直角方向の相対変位を抑制する筒状部材を備えている。
従って、雄シャフトと雌シャフトとの間の嵌合隙間が無く、軸直角方向の曲げ剛性が大きいため、伸縮軸の摺動抵抗の低減と、軸直角方向の曲げ剛性の向上を両立させることが可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施例1から実施例5を説明する。
図1は、本発明のステアリング装置の全体を示し、一部を断面した側面図であって、操舵補助部を有する電動パワーステアリング装置に適用した実施例を示す。図2は本発明の実施例1のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。図3(1)は図2のA−A拡大断面図であり、図3(2)は図3(1)の軸方向溝54近傍の拡大断面図である。
図4は本発明の実施例1の中間シャフトの転動体に加わる予圧の大きさを示し、図4(1)が雄シャフトと雌シャフトとの間で回転トルク非伝達時の転動体近傍の拡大断面図、図4(2)が雄シャフトと雌シャフトとの間で回転トルク伝達時の転動体近傍の拡大断面図である。図5は雄シャフトと雌シャフトとの間で伝達される回転トルクと、金属製の転動体及び樹脂製の転動体に加わる予圧の大きさを示すグラフである。
図1に示すように、本発明のステアリング装置は、車体後方側(図1の右側)にステアリングホイール11を装着可能なステアリングシャフト12と、このステアリングシャフト12を挿通したステアリングコラム13と、このステアリングシャフト12に補助トルクを付与する為のアシスト装置(操舵補助部)20と、このステアリングシャフト12の車体前方側(図1の左側)に、図示しないラック/ピニオン機構を介して連結されたステアリングギヤ30とを備えている。
ステアリングシャフト12は、雌ステアリングシャフト12Aと雄ステアリングシャフト12Bとを、回転トルクを伝達可能に、かつ軸方向に関して相対移動可能にスプライン嵌合している。従って、上記雌ステアリングシャフト12Aと雄ステアリングシャフト12Bとは、衝突時に、このスプライン嵌合部が相対移動して、全長を縮めることができる。
また、上記ステアリングシャフト12を挿通した筒状のステアリングコラム13は、アウターコラム13Aとインナーコラム13Bとをテレスコピック移動可能に組み合わせており、衝突時に軸方向の衝撃が加わった場合に、この衝撃によるエネルギを吸収しつつ全長が縮まる、所謂コラプシブル構造としている。
そして、上記インナーコラム13Bの車体前方側端部を、ギヤハウジング21の車体後方側端部に圧入嵌合して固定している。また、上記雄ステアリングシャフト12Bの車体前方側端部を、このギヤハウジング21の内側に通し、アシスト装置20の図示しない入力軸の車体後方側端部に連結している。
ステアリングコラム13は、その中間部を支持ブラケット14により、ダッシュボードの下面等、車体18の一部に支承している。また、この支持ブラケット14と車体18との間に、図示しない係止部を設けて、この支持ブラケット14に車体前方側に向かう方向の衝撃が加わった場合に、この支持ブラケット14が上記係止部から外れ、車体前方側に移動するようにしている。
また、上記ギヤハウジング21の上端部も、上記車体18の一部に支承している。また、本実施例の場合には、チルト機構及びテレスコピック機構を設けることにより、上記ステアリングホイール11の高さ位置、及び、車体前後方向位置の調節を自在としている。このようなチルト機構及びテレスコピック機構は、従来から周知であり、本発明の特徴部分でもない為、詳しい説明は省略する。
上記ギヤハウジング21の車体前方側端面から突出した出力軸23は、自在継手15を介して、中間シャフト16の後端部に連結している。また、この中間シャフト16の前端部に、別の自在継手17を介して、ステアリングギヤ30の入力軸31を連結している。中間シャフト16は、雄中間シャフト(雄シャフト)16Aの車体前方側に、雌中間シャフト(雌シャフト)16Bの車体後方側が外嵌し、回転トルクを伝達可能に、かつ、軸方向に関して相対移動可能に嵌合している。
図示しないピニオンが、入力軸31に結合している。また、ステアリングギヤ30に往復摺動可能に内嵌された図示しないラックが、このピニオンに噛み合っており、ステアリングホイール11の回転が、タイロッド32を移動させて、図示しない車輪を操舵する。
アシスト装置20のギヤハウジング21には、電動モータ26のケース261が固定され、この電動モータ26の図示しない回転軸にウォームが結合されている。出力軸23には図示しないウォームホイールが取り付けられ、このウォームホイールに電動モータ26の回転軸のウォームが噛合っている。
また、出力軸23の軸方向長さの中間部の周囲には、図示しないトルクセンサが設けられている。上記ステアリングホイール11からステアリングシャフト12に加えられるトルクの方向と大きさを、トルクセンサで検出している。
このトルクセンサの検出値に応じて、電動モータ26を駆動し、ウォームとウォームホイールから成る減速機構を介して、出力軸23に、所定の方向に所定の大きさで補助トルクを発生させる。このアシスト装置20は電動式のアシスト装置に限られるものではなく、ステアリングギヤ30等に設けられる油圧式のアシスト装置でもよい。
図2から図4は、本発明の実施例1の伸縮軸の連結部を示し、図1の中間シャフト16の雄中間シャフト16Aと雌中間シャフト16Bとの連結部に適用した例を示す。
図2から図4に示すように、雌中間シャフト(雌シャフト)16Bの車体後方側(図2の右側)が、雄中間シャフト(雄シャフト)16Aの車体前方側(図2の左側)に外嵌して連結されている。雌中間シャフト16Bは中空円筒状に形成されており、その内径孔40の内周上には、軸直角断面が略半円形の軸方向溝(雌シャフト側軸方向溝)41が、伸縮ストロークの全長にわたって、等間隔(60度間隔)に6個形成されている。
また、雄中間シャフト16Aの車体前方側は中実円柱状に形成されており、車体前方側から、直径寸法が大径の大径軸部50と、直径寸法が大径軸部50よりも小径の小径軸部51の順に形成されている。
雄中間シャフト16Aの大径軸部50の外周上には、軸直角断面が略半円形の3個の軸方向溝(雄シャフト側軸方向溝)52が、大径軸部50のほぼ軸方向全長にわたって、等間隔(120度間隔)で形成されている。
この雄中間シャフト16Aの3個の軸方向溝52と、雌中間シャフト16Bの3個の軸方向溝41とで形成される円柱状の空間に、回転トルク伝達部材としての中実の円柱状ピン(針状ころ)53が挿入されている。円柱状ピン53の外径寸法は、雄中間シャフト16Aの軸方向溝52と、雌中間シャフト16Bの軸方向溝41とで形成される円柱状の空間の内径寸法よりも、若干小径に形成されている。
雄中間シャフト16Aの大径軸部50の外周上には、隣接する軸方向溝52、52の中間位置に、軸直角断面が略台形の3個の軸方向溝(雄シャフト側軸方向溝)54が、大径軸部50のほぼ軸方向全長にわたって、等間隔(120度間隔)で形成されている。
この略台形の3個の軸方向溝54と、雌中間シャフト16Bの同一位相にある3個の軸方向溝41とで形成される空間に、転動体としての球状の複数(4個)の金属製のボール55Aと、球状の1個の樹脂製のボール55Bが挿入されている。樹脂製のボール55Bは金属製のボール55Aよりも、直径が大きく形成されている。図2及び以下に説明する実施例では、樹脂製のボール55Bにハッチンング(断面を示すものでは無い)を施し、金属製のボール55Aと識別しやすいようしている。
また、実施例1では、軸方向溝54の軸端側(車体前方端側)から、2個の金属製のボール55A、1個の樹脂製のボール55B、2個の金属製のボール55Aの順に配置されている。ボール55Bの材質は、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)やポリアミド(PA)等の摩擦係数が小さく、自己潤滑性があり、耐摩耗性に優れた合成樹脂あるいはゴムのような弾性体で成形することが望ましい。金属製のボール55Aの材質は、SUJ2、SUJ3、SCM420H等の軸受鋼が望ましい。
この略台形の3個の軸方向溝54と、金属製のボール55A、樹脂製のボール55Bとの間には、予圧付与部材としての板バネ(付勢部材)56が挿入されている。図3(2)に詳細に示すように、軸方向溝54は、金属製のボール55A及び樹脂製のボール55Bの直径よりも幅の広い底壁541と、この底壁541の両端からV字形に上方に延びる側壁542、542で構成されている。板バネ56は、軸方向溝54の軸方向の全長と略同一長さを有し、軸方向溝54と金属製のボール55A、樹脂製のボール55Bとの間に、弾性変形して挿入されている。
また、板バネ56は、軸方向溝54の底壁541に当接する底板561と、この底板561の両端からV字形に上方に延び、金属製のボール55A、樹脂製のボール55Bに各々当接する側板562、562で構成されている。また、側板562、562の上端には円弧状に外側に折り曲げられた折り返し部563、563が形成され、折り返し部563から底壁541に向かって下方に延びる当接部564、564が形成され、この当接部564が、軸方向溝54の側壁542に当接している。
この板バネ56の側板562、562、折り返し部563、563、当接部564、564が弾性変形して、金属製のボール55A、樹脂製のボール55Bと軸方向溝54との間のガタを吸収する。円柱状ピン53と軸方向溝41及び軸方向溝52との間には、微少な隙間がある。雌中間シャフト16Bと雄中間シャフト16Aが回転方向に微少角度相対変位した時に、円柱状ピン53が軸方向溝41と軸方向溝52に当接するようになっている。
板バネ56は、金属製のボール55A、樹脂製のボール55Bと略台形の軸方向溝54との間に圧縮された状態で挿入されて、軸方向溝54、金属製のボール55A、樹脂製のボール55B、軸方向溝41との間に、板バネ56の弾性変形による付勢力(所定の予圧)を付与している。
樹脂製のボール55Bは金属製のボール55Aよりも、直径が大きく形成されている。従って、雄中間シャフト16Aと雌中間シャフト16Bとの間で回転トルクが伝達されていない時(ステアリングホイール11を回転操作していない時)には、図4(1)に、樹脂製のボール55Bに加わる予圧の大きさを矢印F2、金属製のボール55Aに加わる予圧の大きさを矢印F1で示すように、板バネ56の弾性変形による予圧の大部分を、樹脂製のボール55Bが受けている。
本発明の実施例では、上記したように、金属製のボール55Aと、金属製のボール55Aよりも直径が大きい樹脂製のボール55Bを併用している。従って、通常使用時の伸縮距離を超えて中間シャフト16を伸縮すると、軸方向溝54と軸方向溝41内で、金属製のボール55A及び樹脂製のボール55Bの両方が滑る。
本発明の実施例では、樹脂製のボール55Bが予圧の大部分を受けており、樹脂の摩擦係数は金属よりも小さい。従って、従来のように、金属製のボール55Aだけが滑った時の摺動抵抗よりも、金属製のボール55Aと樹脂製のボール55Bの両方が滑った時の摺動抵抗が小さくなり、組み付け作業を楽に行うことが可能となる。
雄中間シャフト16Aの大径部50の軸端(車体前方端)に形成された小径軸部57には、円盤形のワッシャー58、円盤形のバネ板59、円盤形のワッシャー60が、車体後方側からこの順で外嵌されている。小径軸部57の車体前方端はカシメ加工され、バネ板59によって、車体後方側のワッシャー58に、車体後方側(図2の右側)への付勢力を付与している。
ワッシャー58の車体後方側の端面は、円柱状ピン53の車体前方端に当接して、円柱状ピン53の軸方向の移動を規制する規制部材としての機能を有している。軸方向溝52の車体後方端には、雄中間シャフト16Aの軸線に対して直交する壁が形成されていて、円柱状ピン53の車体後方端を受けている。また、円柱状ピン53の車体後方端及び車体前方端は、クラウニングまたはテーパー形状になっており、端部側に向かって縮径している。
雌中間シャフト16Bの車体後方側端部には小径円筒部44が形成され、小径円筒部44の外周441には、薄肉円筒状のワイパー取り付け板42の内周421が圧入されている。ワイパー取り付け板42は、小径円筒部44の車体後方側端面442で、雄中間シャフト16Aの軸心に向かってL字形に折り曲げられて、折り曲げ部422が形成されている。
折り曲げ部422にはゴム製等のワイパー43が固定され、このワイパー43が、小径軸部51の外周511上を摺動して、雌中間シャフト16Bと雄中間シャフト16Aの嵌合部内に塵埃が浸入することを防止している。ワイパー取り付け板42は、鉄製の薄板をプレスで成形して製造され、ワイパー取り付け板42の内周421の車体前方端を小径円筒部44の外周441に圧入する。
ステアリング装置の車体18への組み付け作業が終了した後、雄中間シャフト16Aを雌中間シャフト16Bに対して図2の左右方向に移動させると、金属製のボール55A、樹脂製のボール55Bが回転し、金属製のボール55A、樹脂製のボール55Bが軸方向溝54に沿って転動しながら、車体後方側(右方向)または車体前方側(左方向)に移動する。
ステアリングホイール11を回転操作すると、雄中間シャフト16Aと雌中間シャフト16Bとの間に回転トルクが加わる。図5のグラフに、太い一点鎖線で金属製のボール55Aに加わる予圧の大きさを示し、太い実線で樹脂製のボール55Bに加わる予圧の大きさを示す。また、太い破線で、樹脂製のボール55Bの弾性限度の予圧の大きさを示す。
図5に示すように、回転トルクが大きくなるに従って、金属製のボール55A及び樹脂製のボール55Bに加わる予圧が増大する。樹脂製のボール55Bの縦弾性係数は金属製のボール55Aの縦弾性係数より小さいため、樹脂製のボール55Bは金属製のボール55Aよりも大きく変形する。
図5に示すように、樹脂製のボール55Bの弾性限度の予圧はF4である。回転トルクがT3になり、樹脂製のボール55Bに加わる予圧が、弾性限度の予圧F4よりも小さい予圧F3になると、樹脂製のボール55Bの直径が金属製のボール55Aの直径と同じ大きさになり、樹脂製のボール55Bに加わる予圧と金属製のボール55Aに加わる予圧が同一になる。
回転トルクがT3よりさらに大きくなると、樹脂製のボール55Bに加わる予圧はF3で一定状態を維持し、金属製のボール55Aに加わる予圧だけが増大する。すなわち、樹脂製のボール55Bの直径は、金属製のボール55Aの直径よりも大きく形成されているが、樹脂製のボール55Bの大きさは、回転トルクが加わった時の樹脂製のボール55Bの変形が、樹脂製のボール55Bの弾性限度内に収まる大きさに設定されている。
言い換えれば、金属製のボール55Aは、回転トルクが大きくなった時に、樹脂製のボール55Bの塑性変形を防止するストッパとして機能し、樹脂製のボール55Bの予圧を常に適切な値に維持する。回転トルクが図5のT5以下の時には、板バネ56、金属製のボール55A及び樹脂製のボール55Bを介して、雄中間シャフト16Aの軸方向溝54と雌中間シャフト16Bの軸方向溝41との間で回転トルクが伝達される。
雄中間シャフト16Aと雌中間シャフト16Bとの間の回転トルクがT5になると、図5及び図4(2)に示すように、樹脂製のボール55Bに加わる予圧はF3で一定であり、金属製のボール55Aに加わる予圧だけが、F5まで増大し、予圧の大部分を、金属製のボール55Aが受ける。
この時、板バネ56の弾性変形量が、円柱状ピン53と軸方向溝41及び軸方向溝52との間の微少な隙間量と同一になる。その結果、円柱状ピン53の外周が、軸方向溝41及び軸方向溝52に同時に当接して、回転トルクを伝達する。
次に本発明の実施例2について説明する。図6は本発明の実施例2の中間シャフトの伸縮部を示す図2相当図である。以下の説明では、上記実施例1と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例1と同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例2は、実施例1の変形例であり、樹脂製のボール55Bと金属製のボール55Aの数を変えた例である。すなわち、図6に示すように、実施例2では、軸方向溝54の軸端側(車体前方端側)から、1個の樹脂製のボール55B、1個の金属製のボール55A、1個の樹脂製のボール55B、1個の金属製のボール55A、1個の樹脂製のボール55Bの順に、金属と樹脂のボールが交互に配置されている。
樹脂製のボール55Bの数を多くすることで、金属製のボール55Aだけが滑った時の摺動抵抗よりも、金属製のボール55Aと樹脂製のボール55Bの両方が滑った時の摺動抵抗が実施例1より小さくなり、組み付け作業をより楽に行うことが可能となる。また、樹脂製のボール55Bが軸方向溝54の軸方向に沿って均等に配置されるため、軸方向溝54の軸方向の全長にわたって予圧の分布が均等になる。
次に本発明の実施例3について説明する。図7は本発明の実施例3の中間シャフトの伸縮部を示す図2相当図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例と同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例3は、実施例1の変形例であり、樹脂製のボール55Bと金属製のボール55Aの数を変えた例である。すなわち、図7に示すように、実施例3では、軸方向溝54の軸端側(車体前方端側)から、1個の樹脂製のボール55B、3個の金属製のボール55A、1個の樹脂製のボール55Bの順に各ボールが配置されている。
樹脂製のボール55Bの数を多くすることで、金属製のボール55Aだけが滑った時の摺動抵抗よりも、金属製のボール55Aと樹脂製のボール55Bの両方が滑った時の摺動抵抗が実施例1より小さくなり、組み付け作業を楽に行うことが可能となる。また、樹脂製のボール55Bを軸方向溝54の軸方向の両端に配置しているため、軸方向溝54の軸方向の両端の予圧が同一になる。
次に本発明の実施例4について説明する。図8は本発明の実施例4の中間シャフトの伸縮部を示す図2相当図である。図9は転動体が雄シャフト軸端の転動端に達した状態を示し、(1)は本発明の実施例4の転動体近傍の拡大断面図、(2)は他の例の転動体近傍の拡大断面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例と同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例4は、実施例1の変形例であり、軸方向溝54の軸端側(車体前方端側)から、1個の樹脂製のボール55B、4個の金属製のボール55Aの順に各ボールが配置されている。
図9(2)に示すように、軸方向溝54の軸端以外に樹脂製のボール55Bがあると、通常使用時の伸縮範囲を超えて中間シャフト16を伸ばすと、樹脂製のボール55Bと金属製のボール55Aとの間でこじれが生じ、軸方向に直交する力が作用して、摺動抵抗が増加する場合がある。
これに対し実施例4では、樹脂製のボール55Bを軸方向溝54の軸端側に配置している。図9(1)に示すように、通常使用時の伸縮範囲を超えて中間シャフト16を伸ばすと、樹脂製のボール55Bと金属製のボール55Aとの間でこじれは生じない。従って、樹脂製のボール55Bがワッシャー58に当接し、樹脂製のボール55Bに作用する軸方向のスラスト力が、ワッシャー58を介して雄中間シャフト16Aに伝わるため、摺動抵抗の増加を防止できる。
次に本発明の実施例5について説明する。図10(1)は本発明の実施例5の中間シャフトの伸縮部を示す図2相当図、図10(2)は図10(1)のB−B拡大断面図である。図11(1)は図10(2)のP部拡大断面図であって、雄中間シャフトを挿入する前の状態の筒状部材の拡大断面図、図11(2)は図10(2)のP部拡大断面図であって、雄中間シャフトを挿入した状態の筒状部材と雄中間シャフトの拡大断面図である。
以下の説明では、上記実施例4と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例4と同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例5は、実施例4の変形例であって、中間シャフト16の摺動抵抗の低減と、軸直角方向の曲げ剛性の向上を両立させた例である。すなわち、図10(1)に示すように、実施例5のワイパー取り付け板42は、上記実施例4とは異なり、小径円筒部44の車体後方側端面442よりも車体後方側に円筒状に長く延びている。そして、雄中間シャフト16Aの軸心に向かってL字形に折り曲げられて、折り曲げ部422が形成されている。
折り曲げ部422には、上記実施例4と同様に、ゴム製等のワイパー43が固定され、このワイパー43が、小径軸部51の外周511上を摺動して、雌中間シャフト16Bと雄中間シャフト16Aの嵌合部内に塵埃が浸入することを防止している。
ワイパー取り付け板42の内周421と小径軸部51の外周511との間には、円筒状の筒状部材61が圧入されている。筒状部材61の軸方向の前後両端は、小径円筒部44の車体後方側端面442と、ワイパー取り付け板42の折り曲げ部422との間に挟持されているため、筒状部材61は、雌中間シャフト16Bに対して軸方向に相対移動不能に取り付けられている。
ワイパー取り付け板42は、鉄製の薄板をプレスで成形して製造され、ワイパー取り付け板42に、上記ワイパー43と筒状部材61を圧入した後、ワイパー取り付け板42の内周421の車体前方端を小径円筒部44の外周441に圧入する。
図10(2)、図11(1)に示すように、筒状部材61の内周には、その全周にわたって、鋸歯状の凹凸62が等ピッチで形成されている。鋸歯状の凹凸62の凸部頂点621は、小径軸部51の外周511よりも小径軸部51の軸心側に突出し、凹部頂点622は、小径軸部51の外周511よりも外側に突出している。
鋸歯状の凹凸62は、筒状部材61の内周の全周にわたって形成されているが、筒状部材61の内周の一部分に形成してもよい。また、鋸歯状の凹凸62は、筒状部材61の内周に等ピッチで形成されているが、不等ピッチに形成してもよい。
筒状部材61の材質は、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)やポリアミド(PA)等の摩擦係数が小さく、自己潤滑性があり、耐摩耗性に優れた合成樹脂で成形することが望ましい。
従って、図11(2)に示すように、筒状部材61に小径軸部51の外周511を嵌合すると、凸部頂点621は変形して小径軸部51の外周511に接触するが、凹部頂点622は小径軸部51の外周511には接触しないため、筒状部材61の内周と小径軸部51の外周511は全面では当たらず、筒状部材61の内周と小径軸部51の外周511との接触面積が減少する。
上記実施例1から実施例4では、縦弾性係数が小さい樹脂製のボール55Bを使用しているため、軸直角方向の曲げ剛性が小さくなる。特に、実施例4の軸方向溝54の軸端に樹脂製のボール55Bを1個使用した中間シャフト16は、軸直角方向の曲げ剛性が小さくなる。
本発明の実施例5は、筒状部材61の内周に小径軸部51の外周511が圧入されているため、雄中間シャフト16Aと雌中間シャフト16Bとの間の嵌合隙間が無い。従って、この中間シャフト16に軸直角方向の曲げ応力が作用しても、軸直角方向の相対変位を筒状部材61が抑制するため、ステアリング装置の操舵感が向上する。
また、鋸歯状の凹凸62によって、筒状部材61の内周と小径軸部51の外周511との接触面積を小さくしているため、筒状部材61の内周と小径軸部51の外周511との間の摺動抵抗も小さくて済む。
また、筒状部材61に小径軸部51の外周511を嵌合すると、凸部頂点621は小径軸部51の外周511に倣って変形して、筒状部材61の内周に小径軸部51の外周511を円滑に圧入することができる。そのため、筒状部材61や小径軸部51等の部品の寸法精度を高くしなくとも、中間シャフト16の摺動抵抗の低減と、軸直角方向の曲げ剛性の向上を両立させることができるため、製造コストを低減することが可能となる。
上記実施例5では、筒状部材61の内周に鋸歯状の凹凸62が形成されているが、雄中間シャフト16Aの小径軸部51の外周511に鋸歯状の凹凸を形成してもよい。また、上記実施例5では、雌中間シャフト16Bとは別体で成形されたワイパー取り付け板42の内周421に筒状部材61を圧入しているが、雌中間シャフト16Bの内周に直接、筒状部材61を圧入してもよい。
上記実施例1から実施例5は、中間シャフト16に本発明を適用した例について説明したが、ステアリングシャフト12等、ステアリング装置を構成する任意の伸縮軸に適用することができる。また上記実施例では、雌中間シャフト16Bの車体後方側が、雄中間シャフト16Aの車体前方側に外嵌して連結されているが、雌中間シャフト16Bの車体前方側に、雄中間シャフト16Aの車体後方側を内嵌して連結してもよい。
本発明のステアリング装置の全体を示し、一部を断面した側面図であって、操舵補助部を有する電動パワーステアリング装置に適用した実施例を示す。 本発明の実施例1のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。 (1)は図2のA−A拡大断面図であり、(2)は図3(1)の軸方向溝54近傍の拡大断面図である。 本発明の実施例1の中間シャフトの転動体に加わる予圧の大きさを示し、(1)が雄シャフトと雌シャフトとの間で回転トルク非伝達時の転動体近傍の拡大断面図、(2)が雄シャフトと雌シャフトとの間で回転トルク伝達時の転動体近傍の拡大断面図である。 雄シャフトと雌シャフトとの間で伝達される回転トルクと、金属製の転動体及び樹脂製の転動体に加わる予圧の大きさを示すグラフである。 本発明の実施例2の中間シャフトの伸縮部を示す図2相当図である。 本発明の実施例3の中間シャフトの伸縮部を示す図2相当図である。 本発明の実施例4の中間シャフトの伸縮部を示す図2相当図である。 転動体が雄シャフト軸端の転動端に達した状態を示し、(1)は本発明の実施例4の転動体近傍の拡大断面図、(2)は他の例の転動体近傍の拡大断面図である。 (1)本発明の実施例5の中間シャフトの伸縮部を示す図2相当図、(2)は図10(1)のB−B拡大断面図である。 (1)は図10(2)のP部拡大断面図であって、雄中間シャフトを挿入する前の状態の筒状部材の拡大断面図、(2)は図10(2)のP部拡大断面図であって、雄中間シャフトを挿入した状態の筒状部材と雄中間シャフトの拡大断面図である。
符号の説明
11 ステアリングホイール
12 ステアリングシャフト
12A 雌ステアリングシャフト
12B 雄ステアリングシャフト
13 ステアリングコラム
13A アウターコラム
13B インナーコラム
14 支持ブラケット
15 自在継手
16 中間シャフト
16A 雄中間シャフト
16B 雌中間シャフト
17 自在継手
18 車体
20 アシスト装置
21 ギヤハウジング
23 出力軸
26 電動モータ
261 ケース
30 ステアリングギヤ
31 入力軸
32 タイロッド
40 内径孔
41 軸方向溝(雌シャフト側軸方向溝)
42 ワイパー取り付け板
421 内周
422 折り曲げ部
43 ワイパー
44 小径円筒部
441 外周
442 車体後方側端面
50 大径軸部
51 小径軸部
511 外周
52 軸方向溝(雄シャフト側軸方向溝)
53 円柱状ピン(針状ころ)
54 軸方向溝(雄シャフト側軸方向溝)
541 底壁
542 側壁
55A 金属製のボール
55B 樹脂製のボール
56 板バネ
561 底板
562 側板
563 折り返し部
564 当接部
57 小径軸部
58 ワッシャー
59 バネ板
60 ワッシャー
61 筒状部材
62 鋸歯状の凹凸
621 凸部頂点
622 凹部頂点

Claims (13)

  1. 雄シャフト、
    上記雄シャフトの外周に形成された雄シャフト側軸方向溝、
    上記雄シャフトに軸方向に相対移動可能にかつ回転トルクを伝達可能に外嵌する雌シャフト、
    上記雌シャフトの内周に、上記雄シャフト側軸方向溝と同一位相位置に形成された雌シャフト側軸方向溝、
    上記雄シャフト側軸方向溝と雌シャフト側軸方向溝との間に、軸方向に転動可能に挿入された複数の金属製の転動体、
    上記雄シャフト側軸方向溝と雌シャフト側軸方向溝との間に、軸方向に転動可能に挿入され、上記金属製の転動体よりも直径が大きい少なくとも1個の樹脂製の転動体、
    上記転動体と雄シャフト側軸方向溝との間、及び、上記転動体と雌シャフト側軸方向溝との間に予圧を付与する付勢部材を備えたこと
    を特徴とする伸縮軸。
  2. 請求項1に記載された伸縮軸において、
    上記樹脂製の転動体の直径は、上記雄シャフトと雌シャフトとの間で回転トルク伝達時の上記樹脂製の転動体の変形が、樹脂製の転動体の弾性限度内に収まる大きさに形成されていること
    を特徴とする伸縮軸。
  3. 請求項1に記載された伸縮軸において、
    上記樹脂製の転動体は、上記雄シャフト側軸方向溝の軸端側にのみ挿入されていること
    を特徴とする伸縮軸。
  4. 請求項1に記載された伸縮軸において、
    上記転動体がボールであること
    を特徴とする伸縮軸。
  5. 請求項1に記載された伸縮軸において、
    上記雄シャフトと雌シャフトとの嵌合部には、上記雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝とは異なる位相位置に、少なくとも一対の別の雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝が形成され、
    この少なくとも一対の別の雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝には、上記雄シャフトと雌シャフトとの間で回転トルクを伝達する円柱状ピンが挿入されていることを特徴とする伸縮軸。
  6. 請求項1に記載された伸縮軸において、
    上記雄シャフトが雄中間シャフトであり、
    上記雌シャフトが雌中間シャフトであること
    を特徴とする伸縮軸。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれかに記載された伸縮軸を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
  8. 請求項1から請求項6までのいずれかに記載された伸縮軸において、
    上記互いに嵌合する雄シャフトの外周と雌シャフトの内周との間に圧入されると共に、雌シャフトに対して軸方向に相対移動不能で、雄シャフトと雌シャフトとの間の軸直角方向の相対変位を抑制する筒状部材を備えたこと
    を特徴とする伸縮軸。
  9. 請求項8に記載された伸縮軸を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
  10. 請求項8に記載された伸縮軸において、
    上記筒状部材の内周または雄シャフトの外周には凹凸が形成されていること
    を特徴とする伸縮軸。
  11. 請求項8に記載された伸縮軸において、
    上記筒状部材は、
    上記雌シャフトの軸端に取り付けられたワイパー取り付け板の内周と雄シャフトの外周との間に圧入されると共に、ワイパー取り付け板に対して軸方向に相対移動不能に取り付けられていること
    を特徴とする伸縮軸。
  12. 請求項8に記載された伸縮軸において、
    上記筒状部材は樹脂製であること
    を特徴とする伸縮軸。
  13. 請求項10から請求項12までのいずれかに記載された伸縮軸を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
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