JP5245534B2 - 伸縮軸及び伸縮軸を備えたステアリング装置 - Google Patents

伸縮軸及び伸縮軸を備えたステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明はステアリング装置、特に、回転トルクを伝達可能で軸方向に相対移動可能な伸縮軸、例えば、中間シャフトやステアリングシャフト等の伸縮軸を有するステアリング装置に関する。
ステアリング装置には、回転トルクを伝達可能に、かつ、軸方向に相対移動可能に連結された伸縮軸が、中間シャフトやステアリングシャフト等として組み込まれている。すなわち、中間シャフトは、車輪の振動をステアリングホイールに伝えないようにするため、及び、ステアリングギヤのラック軸に噛合うピニオンシャフトに、自在継手を締結する際に、一旦縮めてからピニオンシャフトに嵌合させて締結するために、伸縮機能が必要である。また、ステアリングシャフトは、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイールの位置を軸方向に調整する必要があるために、伸縮機能が要求される。
このような伸縮軸では、良好な操舵フィーリングを得るために、回転方向のガタつきが無く、高剛性のトルク伝達性能が要求される。特許文献1に開示されている伸縮軸は、伸縮移動と小トルクを、ばねで予圧が付与された転動体(ボール)で受け、大トルクをスプラインで受けるようにしている。しかし、特許文献1の伸縮軸は、大トルクを伝達する雄スプラインと雌スプラインとの間に予圧を付与することができないため、雄スプラインと雌スプラインとの間には必ず隙間が存在し、この隙間に起因する歯面同士の衝突音の発生が避けられなかった。
また、特許文献2に開示されている伸縮軸は、伸縮移動と小トルクを、ばねで予圧が付与された転動体(ボール)で受け、大トルクを円柱状ピンで受けるようにしている。しかし、特許文献1の伸縮軸においても、大トルクを伝達する円柱状ピンと雄シャフト側軸方向溝、円柱状ピンと雌シャフト側軸方向溝との間に予圧を付与することができないため、円柱状ピンと雄シャフト側軸方向溝、円柱状ピンと雌シャフト側軸方向溝との間には必ず隙間が存在し、この隙間に起因する円柱状ピンと雄シャフト側軸方向溝、円柱状ピンと雌シャフト側軸方向溝の衝突音の発生が避けられなかった。
特開2007−100730号公報 特開2004−122938号公報
本発明は、大トルクを伝達するトルク伝達部の隙間を無くして、この隙間に起因する衝突音の発生を抑制するようにした伸縮軸及び伸縮軸を備えたステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、雄シャフト、上記雄シャフトの外周に形成された雄シャフト側軸方向溝、上記雄シャフトに軸方向に相対移動可能にかつ回転トルクを伝達可能に外嵌する雌シャフト、上記雌シャフトの内周に、上記雄シャフト側軸方向溝と同一位相位置に形成された雌シャフト側軸方向溝、上記雄シャフト側軸方向溝と雌シャフト側軸方向溝との間に直列に挿入され、上記雄シャフトと雌シャフトとの間で回転トルクを伝達する複数の円柱状ピン、上記雄シャフトの端部に取り付けられ、雄シャフトの端部側の円柱状ピンの端面に当接し、円柱状ピンの中心軸線よりも雄シャフトの中心軸線側の端面を押圧して、円柱状ピンに軸方向の予圧を付与して、円柱状ピンの中心軸線を雄シャフトの中心軸線に対して傾斜させ、円柱状ピンと雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝との間に半径方向の予圧を付与する予圧付与部材を備えた伸縮軸において、上記複数の円柱状ピンのうちの少なくとも1本の円柱状ピンの直径が他の円柱状ピンの直径よりも大径に形成されていることを特徴とする伸縮軸である。
第2番目の発明は、第1番目の発明の伸縮軸において、上記複数の円柱状ピンの端面にはR面取り部が形成されていることを特徴とする伸縮軸である。
第3番目の発明は、第1番目の発明の伸縮軸において、上記複数の円柱状ピンの端面には球面状の凸部が形成されていることを特徴とする伸縮軸である。
第4番目の発明は、第1番目の発明の伸縮軸において、上記複数の円柱状ピンの端面には円錐状の凸部が形成されていることを特徴とする伸縮軸である。
番目の発明は、第番目から番目までのいずれかの発明の伸縮軸において、上記大径の円柱状ピンの硬度を他の円柱状ピンの硬度よりも大きく形成していることを特徴とする伸縮軸である。
番目の発明は、第1番目から第番目までのいずれかの発明の伸縮軸において、上記雄シャフトと雌シャフトとの嵌合部に、上記雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝とは異なる位相位置に形成された少なくとも一対の別の雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝、上記別の雄シャフト側軸方向溝と雌シャフト側軸方向溝との間に、軸方向に転動可能に挿入された複数の転動体、上記転動体と雄シャフト側軸方向溝との間、及び、上記転動体と雌シャフト側軸方向溝との間に予圧を付与する付勢部材を備えたことを特徴とする伸縮軸である。
番目の発明は、第1番目から第番目までのいずれかの発明の伸縮軸において、上記雄シャフトが雄中間シャフトであり、上記雌シャフトが雌中間シャフトであること
を特徴とする伸縮軸である。
番目の発明は、第番目の発明の伸縮軸を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
本発明の伸縮軸及びステアリング装置では、雄シャフト側軸方向溝と雌シャフト側軸方向溝との間に直列に挿入され、雄シャフトと雌シャフトとの間で回転トルクを伝達する複数の円柱状ピンと、雄シャフトの端部に取り付けられ、雄シャフトの端部側の円柱状ピンの端面に当接し、円柱状ピンの中心軸線よりも雄シャフトの中心軸線側の端面を押圧して、円柱状ピンに軸方向の予圧を付与して、円柱状ピンの中心軸線を雄シャフトの中心軸線に対して傾斜させ、円柱状ピンと雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝との間に半径方向の予圧を付与する予圧付与部材を備えている。
従って、円柱状ピンの外周と雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝との間には、半径方向及び円周方向の隙間が無く、隙間に起因する円柱状ピンと雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝との衝突音の発生を回避することが可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施例1から実施例6を説明する。
図1は、本発明のステアリング装置の全体を示し、一部を断面した側面図であって、操舵補助部を有する電動パワーステアリング装置に適用した実施例を示す。図2は本発明の実施例1のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。図3(1)は図2のA−A拡大断面図、図3(2)は図3(1)の軸方向溝54近傍の拡大断面図である。図4は図2の円柱状ピンに作用する力を示す部分拡大縦断面図である。
図1に示すように、本発明のステアリング装置は、車体後方側(図1の右側)にステアリングホイール11を装着可能なステアリングシャフト12と、このステアリングシャフト12を挿通したステアリングコラム13と、このステアリングシャフト12に補助トルクを付与する為のアシスト装置(操舵補助部)20と、このステアリングシャフト12の車体前方側(図1の左側)に、図示しないラック/ピニオン機構を介して連結されたステアリングギヤ30とを備えている。
ステアリングシャフト12は、雌ステアリングシャフト12Aと雄ステアリングシャフト12Bとを、回転トルクを伝達可能に、かつ軸方向に関して相対移動可能にスプライン嵌合している。従って、上記雌ステアリングシャフト12Aと雄ステアリングシャフト12Bとは、衝突時に、このスプライン嵌合部が相対移動して、全長を縮めることができる。
また、上記ステアリングシャフト12を挿通した筒状のステアリングコラム13は、アウターコラム13Aとインナーコラム13Bとをテレスコピック移動可能に組み合わせており、衝突時に軸方向の衝撃が加わった場合に、この衝撃によるエネルギを吸収しつつ全長が縮まる、所謂コラプシブル構造としている。
そして、上記インナーコラム13Bの車体前方側端部を、ギヤハウジング21の車体後方側端部に圧入嵌合して固定している。また、上記雄ステアリングシャフト12Bの車体前方側端部を、このギヤハウジング21の内側に通し、アシスト装置20の図示しない入力軸の車体後方側端部に連結している。
ステアリングコラム13は、その中間部を支持ブラケット14により、ダッシュボードの下面等、車体18の一部に支承している。また、この支持ブラケット14と車体18との間に、図示しない係止部を設けて、この支持ブラケット14に車体前方側に向かう方向の衝撃が加わった場合に、この支持ブラケット14が上記係止部から外れ、車体前方側に移動するようにしている。
また、上記ギヤハウジング21の上端部も、上記車体18の一部に支承している。また、本実施例の場合には、チルト機構及びテレスコピック機構を設けることにより、上記ステアリングホイール11の高さ位置、及び、車体前後方向位置の調節を自在としている。このようなチルト機構及びテレスコピック機構は、従来から周知であり、本発明の特徴部分でもない為、詳しい説明は省略する。
上記ギヤハウジング21の車体前方側端面から突出した出力軸23は、自在継手15を介して、中間シャフト16の後端部に連結している。また、この中間シャフト16の前端部に、別の自在継手17を介して、ステアリングギヤ30の入力軸31を連結している。中間シャフト16は、雄中間シャフト(雄シャフト)16Aの車体前方側に、雌中間シャフト(雌シャフト)16Bの車体後方側が外嵌し、回転トルクを伝達可能に、かつ、軸方向に関して相対移動可能に嵌合している。
図示しないピニオンが、入力軸31に結合している。また、ステアリングギヤ30に往復摺動可能に内嵌された図示しないラックが、このピニオンに噛み合っており、ステアリングホイール11の回転が、タイロッド32を移動させて、図示しない車輪を操舵する。
アシスト装置20のギヤハウジング21には、電動モータ26のケース261が固定され、この電動モータ26の図示しない回転軸にウォームが結合されている。出力軸23には図示しないウォームホイールが取り付けられ、このウォームホイールに電動モータ26の回転軸のウォームが噛合っている。
また、出力軸23の軸方向長さの中間部の周囲には、図示しないトルクセンサが設けられている。上記ステアリングホイール11からステアリングシャフト12に加えられるトルクの方向と大きさを、トルクセンサで検出している。
このトルクセンサの検出値に応じて、電動モータ26を駆動し、ウォームとウォームホイールから成る減速機構を介して、出力軸23に、所定の方向に所定の大きさで補助トルクを発生させる。このアシスト装置20は電動式のアシスト装置に限られるものではなく、ステアリングギヤ30等に設けられる油圧式のアシスト装置でもよい。
図2から図4は、本発明の実施例1の伸縮軸の連結部を示し、図1の中間シャフト16の雄中間シャフト16Aと雌中間シャフト16Bとの連結部に適用した例を示す。
図2から図4に示すように、雌中間シャフト(雌シャフト)16Bの車体後方側(図2の右側)が、雄中間シャフト(雄シャフト)16Aの車体前方側(図2の左側)に外嵌して連結されている。雌中間シャフト16Bと雄中間シャフト16Aの車体前後方向の位置を逆にして、雌中間シャフト16Bの車体前方側に、雄中間シャフト16Aの車体後方側を内嵌して連結してもよい。
雌中間シャフト16Bは中空円筒状に形成されており、その内径孔40の内周上には、軸直角断面が略半円形の軸方向溝(雌シャフト側軸方向溝)41が、伸縮ストロークの全長にわたって、等間隔(60度間隔)に6個形成されている。
また、雄中間シャフト16Aの車体前方側は中実円柱状に形成されており、車体前方側から、直径寸法が大径の大径軸部50と、直径寸法が大径軸部50よりも小径の小径軸部51の順に形成されている。
雄中間シャフト16Aの大径軸部50の外周上には、軸直角断面が略台形の3個の軸方向溝(雄シャフト側軸方向溝)54が、大径軸部50のほぼ軸方向全長にわたって、等間隔(120度間隔)で形成されている。
この略台形の3個の軸方向溝54と、雌中間シャフト16Bの同一位相にある3個の軸方向溝41とで形成される空間に、転動体としての複数(5個)の金属製の球状体(ボール)55が挿入されている。金属製の球状体55の材質は、SUJ2、SUJ3、SCM420H等の軸受鋼が望ましい。
この略台形の3個の軸方向溝54と球状体55との間には、予圧付与部材としての板バネ(付勢部材)56が挿入されている。図3(2)に詳細に示すように、軸方向溝54は、球状体55の直径よりも幅の広い底壁541と、この底壁541の両端からV字形に上方に延びる側壁542、542で構成されている。板バネ56は、軸方向溝54の軸方向の全長と略同一長さを有し、軸方向溝54と球状体55との間に、弾性変形して挿入されている。
板バネ56は、軸方向溝54の底壁541に当接する底板561と、この底板561の両端からV字形に上方に延び、球状体55に各々当接する側板562、562で構成されている。また、側板562、562の上端には円弧状に外側に折り曲げられた折り返し部563、563が形成され、折り返し部563から底壁541に向かって下方に延びる当接部564、564が形成され、この当接部564が、軸方向溝54の側壁542に当接している。
板バネ56は、球状体55と略台形の軸方向溝54との間に圧縮された状態で挿入されて、側板562、562、折り返し部563、563、当接部564、564が弾性変形して、球状体55と軸方向溝54との間のガタを吸収し、軸方向溝54、球状体55、軸方向溝41との間に、板バネ56の弾性変形による付勢力(所定の予圧)を付与している。
雌中間シャフト16Bの車体後方側端部には小径円筒部44が形成され、小径円筒部44の外周441には、薄肉円筒状のワイパー取り付け板42の内周421が圧入されている。ワイパー取り付け板42は、小径円筒部44の車体後方側端面442で、雄中間シャフト16Aの軸心に向かってL字形に折り曲げられて、折り曲げ部422が形成されている。
折り曲げ部422にはゴム製等のワイパー43が固定され、このワイパー43が、小径軸部51の外周511上を摺動して、雌中間シャフト16Bと雄中間シャフト16Aの嵌合部内に塵埃が浸入することを防止している。ワイパー取り付け板42は、鉄製の薄板をプレスで成形して製造され、ワイパー取り付け板42の内周421の車体前方端を小径円筒部44の外周441に圧入している。
雄中間シャフト16Aの大径軸部50の外周上には、隣接する軸方向溝54、54の中間位置に、軸直角断面が略半円形の3個の軸方向溝(雄シャフト側軸方向溝)52が、大径軸部50のほぼ軸方向全長にわたって、等間隔(120度間隔)で形成されている。
この雄中間シャフト16Aの3個の軸方向溝52と、雌中間シャフト16Bの3個の軸方向溝41とで形成される円柱状の空間に、中実の二種類の円柱状ピン(針状ころ)61と62が挿入されている。円柱状ピン61、62は、軸方向溝52と軸方向溝41とで形成される円柱状の空間に、円柱状ピン61を雄中間シャフト16Aの端部側(車体前方側)に配置して、直列に挿入されている。
図4に示すように、円柱状ピン61の外径寸法D1は、雄中間シャフト16Aの軸方向溝52と、雌中間シャフト16Bの軸方向溝41とで形成される円柱状の空間の内径寸法よりも、若干小径に形成されている。また、円柱状ピン62の外径寸法D2は、円柱状ピン61の外径寸法D1よりも、若干小径に形成されている。従って、円柱状ピン61、62と軸方向溝41及び軸方向溝52との間には、微少な隙間がある。
雄中間シャフト16Aの大径軸部50の端部(車体前方端)に形成された小径軸部57には、円盤形のワッシャー58、円盤形のバネ板59、円盤形のワッシャー60が、車体後方側からこの順で外嵌されている。小径軸部57の車体前方端はカシメ加工され、バネ板59によって、車体後方側のワッシャー58に、車体後方側(図2、図4の右側)への付勢力を付与している。
ワッシャー58の車体後方側の端面は、雄中間シャフト16Aの端部側(車体前方側)の円柱状ピン61の車体前方側の端面611に当接して、円柱状ピン61に車体後方側(図2、図4の右側)への付勢力(軸方向の予圧F1)を付与している。ワッシャー58、バネ板59、ワッシャー60が、円柱状ピン61、62に予圧を付与する予圧付与部材を構成している。この軸方向の予圧F1によって、円柱状ピン61の車体後方側の端面612と、隣接する円柱状ピン62の車体前方側の端面621が強く当接している。
軸方向溝52の車体後方端には、雄中間シャフト16Aの軸線に対して直交する壁521が形成されていて、円柱状ピン62の車体後方側の端面622に当接して、円柱状ピン62に作用する軸方向の予圧を受けている。また、円柱状ピン61の車体後方端及び車体前方端の外周は、クラウニングまたはテーパー形状になっており、端部側に向かって縮径している。
図4に示すように、ワッシャー58の車体後方側の端面が、円柱状ピン61の車体前方側の端面611に当接して、軸方向の予圧F1を円柱状ピン61に付与する位置は、円柱状ピン61の中心軸線613よりも距離α(第1の偏心距離)だけ、雄中間シャフト16Aの中心軸線161側に偏心して形成されている。
また、円柱状ピン61の車体後方側の端面612が、円柱状ピン62の車体前方側の端面621から軸方向の反力F2を受ける位置は、円柱状ピン61の中心軸線613よりも距離β(第2の偏心距離)だけ、雄中間シャフト16Aの中心軸線161側に偏心して形成されている。この距離α(第1の偏心距離)は、距離β(第2の偏心距離)よりも大きく設定されている。
従って、円柱状ピン61には、図4に示す時計方向の回転モーメントMが作用し、円柱状ピン61は、その中心軸線613が雄中間シャフト16Aの中心軸線161に対して傾斜する。この円柱状ピン61の傾斜移動に伴って、円柱状ピン61と端面が強く当接している円柱状ピン62も、雄中間シャフト16Aの中心軸線161に対して傾斜する。
また、円柱状ピン61の車体前方側の端面611及び車体後方側の端面612、及び/または、円柱状ピン62の車体前方側の端面621及び車体後方側の端面622に、R面取り部(図示せず)を形成すれば、円柱状ピン61、円柱状ピン62の傾斜移動が、より円滑に行われるため、好ましい。
従って、円柱状ピン61の車体前方端の外周の内側(雄中間シャフト16A側)が、雄中間シャフト16Aの軸方向溝52に押し付けられる。また、円柱状ピン61の車体後方端の外周の外側(雌中間シャフト16B側)が、雌中間シャフト16Bの軸方向溝41に押し付けられる。これによって、円柱状ピン61と軸方向溝52及び軸方向溝41との間に半径方向の予圧を付与する。
上記したように、円柱状ピン62の外径寸法D2は、円柱状ピン61の外径寸法D1よりも、若干小径に形成されている。従って、小径の円柱状ピン62と軸方向溝52及び軸方向溝41との間には、微少な隙間が維持され、円柱状ピン62は回転トルク伝達部材としては機能せず、大径の円柱状ピン61だけが回転トルク伝達部材として機能する。
従って、回転トルクを伝達する大径の円柱状ピン61の外周(内側と外側のみ)と軸方向溝52及び軸方向溝41との間には、半径方向及び円周方向の隙間が無い。そのため、回転トルク伝達時に、円柱状ピン61の外周と軸方向溝52及び軸方向溝41との衝突音の発生を回避することが可能となる。
半径方向の予圧によって、軸方向溝52及び軸方向溝41と常時接触する大径の円柱状ピン61、及び、軸方向溝52及び軸方向溝41は、焼き入れ等を施して硬度を大きくし、耐摩耗性を向上させるのが好ましい。小径の円柱状ピン62は、軸方向溝52及び軸方向溝41とは常時接触しないので、焼き入れして硬度を大きくする必要はない。
大径の円柱状ピン61と小径の円柱状ピン62の軸方向の長さは、同一でも異なっていてもよく、大径の円柱状ピン61と小径の円柱状ピン62の長さの比率も任意の比率でよい。
ステアリング装置の車体18への組み付け作業が終了した後、雄中間シャフト16Aを雌中間シャフト16Bに対して図2の左右方向に移動させると、球状体55が回転し、球状体55が軸方向溝54に沿って転動しながら、車体後方側(右方向)または車体前方側(左方向)に移動する。
ステアリングホイール11を回転操作すると、雄中間シャフト16Aと雌中間シャフト16Bとの間に回転トルクが加わる。回転トルクが小さい時には、板バネ56、球状体55を介して、雄中間シャフト16Aの軸方向溝54と雌中間シャフト16Bの軸方向溝41との間で回転トルクが伝達される。
雄中間シャフト16Aと雌中間シャフト16Bとの間の回転トルクが大きくなるに従って、球状体55に加わる予圧が増大する。この時、板バネ56の弾性変形量が、円柱状ピン61の外周と軸方向溝41及び軸方向溝52との間の円周方向の隙間量と同一になる。その結果、円柱状ピン61の外周が、軸方向溝41及び軸方向溝52に同時に当接して、回転トルクを伝達する。
次に本発明の実施例2について説明する。図5は本発明の実施例2のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。以下の説明では、上記実施例1と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例1と同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例2は、実施例1の変形例であり、大径の円柱状ピン61と小径の円柱状ピン62の車体前後方向の位置を入れ換えた例である。すなわち、図5に示すように、小径の円柱状ピン62を雄中間シャフト16Aの端部側(車体前方側)に配置し、大径の円柱状ピン61を雄中間シャフト16Aの車体後方側に配置して、軸方向溝52と軸方向溝41とで形成される円柱状の空間に直列に挿入している。
ワッシャー58の車体後方側の端面が、円柱状ピン62の車体前方側の端面621に当接して、円柱状ピン62に車体後方側(図5の右側)への付勢力(軸方向の予圧)を付与している。円柱状ピン61の車体後方側の端面612が、軸方向溝52の車体後方端の軸線に対して直交する壁521に当接して、円柱状ピン61に作用する軸方向の予圧を受けている。
ワッシャー58の車体後方側の端面が円柱状ピン62の車体前方側の端面621に当接して軸方向の予圧を付与する位置は、円柱状ピン62の中心軸線623よりも、雄中間シャフト16Aの中心軸線161側に、第1の偏心距離だけ偏心して形成されている。
また、円柱状ピン62の車体後方側の端面622が、円柱状ピン61の車体前方側の端面611から軸方向の反力を受ける位置は、円柱状ピン62の中心軸線623よりも、雄中間シャフト16Aの中心軸線161側に、第2の偏心距離だけ偏心して形成されている。この第1の偏心距離は、第2の偏心距離よりも大きく設定されている。
従って、円柱状ピン62には、実施例1と同様に時計方向の回転モーメントが作用し、円柱状ピン62は、その中心軸線623が雄中間シャフト16Aの中心軸線161に対して傾斜する。この円柱状ピン62の傾斜移動に伴って、円柱状ピン62と端面が当接している円柱状ピン61も、雄中間シャフト16Aの中心軸線161に対して傾斜する。
従って、円柱状ピン61の車体前方端の外周が雌中間シャフト16Bの軸方向溝41に押し付けられ、円柱状ピン61の車体後方端の外周が雄中間シャフト16Aの軸方向溝52に押し付けられて、円柱状ピン61と軸方向溝52及び軸方向溝41との間に半径方向の予圧を付与する。
従って、回転トルクを伝達する大径の円柱状ピン61の外周と軸方向溝52及び軸方向溝41との間には、半径方向及び円周方向の隙間が無い。そのため、回転トルク伝達時に、円柱状ピン61の外周と軸方向溝52及び軸方向溝41との衝突音の発生を回避することが可能となる。
次に本発明の実施例3について説明する。図6は本発明の実施例3のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例と同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例3は、実施例1の変形例であり、大径の円柱状ピン61を長さの短い複数の円柱状ピンに分割した例である。すなわち、図6に示すように、雄中間シャフト16Aの3個の軸方向溝52と、雌中間シャフト16Bの3個の軸方向溝41とで形成される円柱状の空間に、3本の大径の円柱状ピン61A、61B、61Cと小径の円柱状ピン62が挿入されている。
大径の円柱状ピン61A、61B、61Cは同一部品で、実施例1の大径の円柱状ピン61の軸方向の長さを三等分した長さを有し、実施例1の大径の円柱状ピン61と同一の外径寸法を有している。また、円柱状ピン61A、61B、61Cの車体後方端及び車体前方端の外周は、クラウニングまたはテーパー形状になっており、端部側に向かって縮径している。
雄中間シャフト16Aの端部側(車体前方側)から、大径の円柱状ピン61A、61B、61C、小径の円柱状ピン62の順に直列に挿入されている。小径の円柱状ピン62は、実施例1の円柱状ピン62と同一部品である。
図6に示すように、ワッシャー58の車体後方側の端面が円柱状ピン61Aの車体前方側の端面611に当接して軸方向の予圧を付与する位置は、円柱状ピン61Aの中心軸線613よりも、雄中間シャフト16Aの中心軸線161側に、第1の偏心距離だけ偏心して形成されている。
また、円柱状ピン61Aの車体後方側の端面612が、円柱状ピン61Bの車体前方側の端面611から軸方向の反力を受ける位置は、円柱状ピン61Aの中心軸線613よりも、雄中間シャフト16Aの中心軸線161側に、第2の偏心距離だけ偏心して形成されている。この第1の偏心距離は、第2の偏心距離よりも大きく設定されている。
従って、円柱状ピン61Aには、図6の時計方向の回転モーメントが作用し、円柱状ピン61Aは、その中心軸線613が雄中間シャフト16Aの中心軸線161に対して傾斜する。この円柱状ピン61Aの傾斜移動に伴って、円柱状ピン61Aと端面が強く当接している円柱状ピン61B、61Cは、半径方向外側に移動し、円柱状ピン62は、雄中間シャフト16Aの中心軸線161に対して傾斜する。
従って、円柱状ピン61Aの車体前方端の外周が雄中間シャフト16Aの軸方向溝52に押し付けられ、円柱状ピン61Aの車体後方端の外周が雌中間シャフト16Bの軸方向溝41に押し付けられて、円柱状ピン61Aと軸方向溝52及び軸方向溝41との間に半径方向の予圧を付与する。また、円柱状ピン61B、61Cの外周が雌中間シャフト16Bの軸方向溝41に押し付けられて、円柱状ピン61B、61Cと軸方向溝41との間に半径方向の予圧を付与する。
上記したように、円柱状ピン62の外径寸法は、円柱状ピン61A、61B、61Cの外径寸法よりも、若干小径に形成されている。従って、小径の円柱状ピン62と軸方向溝52及び軸方向溝41との間には、微少な隙間が維持され、円柱状ピン62は回転トルク伝達部材としては機能せず、大径の円柱状ピン61A、61B、61Cだけが回転トルク伝達部材として機能する。
従って、回転トルクを伝達する大径の円柱状ピン61A、61B、61Cの外周と軸方向溝52及び軸方向溝41との間には、半径方向及び円周方向の隙間が無い。そのため、回転トルク伝達時に、円柱状ピン61A、61B、61Cの外周と軸方向溝52及び軸方向溝41との衝突音の発生を回避することが可能となる。
実施例2では、隣接する円柱状ピン61A、61B、61Cの対向する端面と軸方向溝41との間に、グリース溜まり空間614、614を形成することができる。従って、円柱状ピン61A、61B、61Cと軸方向溝41の潤滑が効果的に行われ、大きな面圧が作用する円柱状ピン61A、61B、61Cと軸方向溝41の耐久性が向上する。
次に本発明の実施例4について説明する。図7は本発明の実施例4のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例と同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例4は、実施例3の変形例であり、大径の円柱状ピン61を長さの短い複数の円柱状ピンに分割するとともに、小径の円柱状ピン62を省略した例である。すなわち、図7に示すように、雄中間シャフト16Aの3個の軸方向溝52と、雌中間シャフト16Bの3個の軸方向溝41とで形成される円柱状の空間には、3本の大径の円柱状ピン61A、61B、61Cだけが挿入され、実施例3の小径の円柱状ピン62は省略されている。
円柱状ピン61A、61B、61Cは同一部品で、実施例1の大径の円柱状ピン61の軸方向の長さを三等分した長さを有し、実施例1の大径の円柱状ピン61と同一の外径寸法を有している。また、円柱状ピン61A、61B、61Cの車体後方端及び車体前方端の外周は、クラウニングまたはテーパー形状になっており、端部側に向かって縮径している。雄中間シャフト16Aの端部側(車体前方側)から、大径の円柱状ピン61A、61B、61Cの順に直列に挿入されている。
図7に示すように、ワッシャー58の車体後方側の端面が円柱状ピン61Aの車体前方側の端面611に当接して軸方向の予圧を付与する位置は、円柱状ピン61Aの中心軸線613よりも、雄中間シャフト16Aの中心軸線161側に、第1の偏心距離だけ偏心して形成されている。
また、円柱状ピン61Aの車体後方側の端面612が、円柱状ピン61Bの車体前方側の端面611から軸方向の反力を受ける位置は、円柱状ピン61Aの中心軸線613よりも、雄中間シャフト16Aの中心軸線161側に、第2の偏心距離だけ偏心して形成されている。この第1の偏心距離は、第2の偏心距離よりも大きく設定されている。
従って、円柱状ピン61Aには、図7の時計方向の回転モーメントが作用し、円柱状ピン61Aは、その中心軸線613が雄中間シャフト16Aの中心軸線161に対して傾斜する。この円柱状ピン61Aの傾斜移動に伴って、円柱状ピン61Aと端面が強く当接している円柱状ピン61Bは、半径方向外側に移動し、円柱状ピン61Cは、雄中間シャフト16Aの中心軸線161に対して傾斜する。
従って、円柱状ピン61Aの車体前方端の外周が雄中間シャフト16Aの軸方向溝52に押し付けられ、円柱状ピン61Aの車体後方端の外周が雌中間シャフト16Bの軸方向溝41に押し付けられて、円柱状ピン61Aと軸方向溝52及び軸方向溝41との間に半径方向の予圧を付与する。
また、円柱状ピン61Cの車体後方端の外周が雄中間シャフト16Aの軸方向溝52に押し付けられ、円柱状ピン61Cの車体前方端の外周が雌中間シャフト16Bの軸方向溝41に押し付けられて、円柱状ピン61Cと軸方向溝52及び軸方向溝41との間に半径方向の予圧を付与する。
円柱状ピン61Bの外周は雌中間シャフト16Bの軸方向溝41に押し付けられて、円柱状ピン61Bと軸方向溝41との間に半径方向の予圧を付与する。そのため、大径の円柱状ピン61A、61B、61Cが回転トルク伝達部材として機能する。
従って、回転トルクを伝達する大径の円柱状ピン61A、61B、61Cの外周と軸方向溝52及び軸方向溝41との間には、半径方向及び円周方向の隙間が無い。そのため、回転トルク伝達時に、円柱状ピン61A、61B、61Cの外周と軸方向溝52及び軸方向溝41との衝突音の発生を回避することが可能となる。
実施例4においても、隣接する円柱状ピン61A、61B、61Cの対向する端面と軸方向溝41との間に、グリース溜まり空間614、614を形成することができる。従って、円柱状ピン61A、61B、61Cと軸方向溝41の潤滑が効果的に行われ、大きな面圧が作用する円柱状ピン61A、61B、61Cと軸方向溝41の耐久性が向上する。
次に本発明の実施例5について説明する。図8は本発明の実施例5のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例と同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例5は、実施例1の変形例であり、大径の円柱状ピンと小径の円柱状ピンの端面に球面状の凸部を形成した例である。すなわち、図8に示すように、軸方向溝52と軸方向溝41とで形成される円柱状の空間に、大径の円柱状ピン63と小径の円柱状ピン64が直列に挿入され、大径の円柱状ピン63が雄中間シャフト16Aの端部側(車体前方側)に挿入されている。
大径の円柱状ピン63の外径寸法は、実施例1の大径の円柱状ピン61と同一直径に形成され、小径の円柱状ピン64の外径寸法は、実施例1の小径の円柱状ピン62と同一直径に形成されている。従って、円柱状ピン63、64と軸方向溝41及び軸方向溝52との間には、微少な隙間がある。
大径の円柱状ピン63の車体前方側の端面631、車体後方側の端面632、及び、小径の円柱状ピン64の車体前方側の端面641、車体後方側の端面642には、球面状の凸部が形成されている。
図8に示すように、ワッシャー58の車体後方側の端面が円柱状ピン63の車体前方側の端面631に当接して軸方向の予圧を付与する位置は、円柱状ピン63の中心軸線633よりも雄中間シャフト16Aの中心軸線161側に、第1の偏心距離だけ偏心して形成されている。
また、円柱状ピン63の車体後方側の端面632が、円柱状ピン64の車体前方側の端面641から軸方向の反力を受ける位置は、円柱状ピン63の中心軸線633よりも、雄中間シャフト16Aの中心軸線161側に、第2の偏心距離だけ偏心して形成されている。この第1の偏心距離は、第2の偏心距離よりも大きく設定されている。
従って、円柱状ピン63には、図8の時計方向の回転モーメントが作用する。また、円柱状ピン63の車体前方側の端面631と車体後方側の端面632には、球面状の凸部が形成されているため、円柱状ピン63に作用する軸方向の予圧の分力として、大きな半径方向外側への予圧F3が、円柱状ピン63の車体前方側の端面631と車体後方側の端面632の両方に作用する。
従って、円柱状ピン63は、その中心軸線633が雄中間シャフト16Aの中心軸線161に対して傾斜移動しながら、半径方向外側へ若干移動する。その結果、円柱状ピン63の車体前方端の外周が雄中間シャフト16Aの軸方向溝52に押し付けられ、円柱状ピン63の車体後方端の外周が雌中間シャフト16Bの軸方向溝41に押し付けられて、円柱状ピン63と軸方向溝52及び軸方向溝41との間に半径方向の予圧を付与する。
従って、回転トルクを伝達する大径の円柱状ピン63の外周と軸方向溝52及び軸方向溝41との間には、半径方向及び円周方向の隙間が無い。そのため、回転トルク伝達時に、円柱状ピン63の外周と軸方向溝52及び軸方向溝41との衝突音の発生を回避することが可能となる。
次に本発明の実施例6について説明する。図9は本発明の実施例6のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分と作用についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例と同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例6は、実施例1の変形例であり、大径の円柱状ピンと小径の円柱状ピンの端面に円錐状の凸部を形成した例である。すなわち、図9に示すように、軸方向溝52と軸方向溝41とで形成される円柱状の空間に、大径の円柱状ピン65と小径の円柱状ピン66が直列に挿入され、大径の円柱状ピン65が雄中間シャフト16Aの端部側(車体前方側)に挿入されている。
大径の円柱状ピン65の外径寸法は、実施例1の大径の円柱状ピン61と同一直径に形成され、小径の円柱状ピン66の外径寸法は、実施例1の小径の円柱状ピン62と同一直径に形成されている。従って、円柱状ピン65、66と軸方向溝41及び軸方向溝52との間には、微少な隙間がある。
大径の円柱状ピン65の車体前方側の端面651、車体後方側の端面652、及び、小径の円柱状ピン66の車体前方側の端面661、車体後方側の端面662には、円錐状の凸部が形成されている。
図9に示すように、ワッシャー58の車体後方側の端面が円柱状ピン65の車体前方側の端面651に当接して軸方向の予圧を付与する位置は、円柱状ピン65の中心軸線653よりも雄中間シャフト16Aの中心軸線161側に、第1の偏心距離だけ偏心して形成されている。
また、円柱状ピン65の車体後方側の端面652が、円柱状ピン66の車体前方側の端面661から軸方向の反力を受ける位置は、円柱状ピン65の中心軸線653よりも、雄中間シャフト16Aの中心軸線161側に、第2の偏心距離だけ偏心して形成されている。この第1の偏心距離は、第2の偏心距離よりも大きく設定されている。
従って、円柱状ピン65には、図9の時計方向の回転モーメントが作用する。また、円柱状ピン65の車体前方側の端面651と車体後方側の端面652には、円錐状の凸部が形成されているため、円柱状ピン65に作用する軸方向の予圧の分力として、大きな半径方向外側への予圧F4が、円柱状ピン65の車体前方側の端面651と車体後方側の端面652の両方に作用する。
従って、円柱状ピン65は、その中心軸線653が雄中間シャフト16Aの中心軸線161に対して傾斜移動しながら、半径方向外側へ若干移動する。その結果、円柱状ピン65の車体前方端の外周が雄中間シャフト16Aの軸方向溝52に押し付けられ、円柱状ピン65の車体後方端の外周が雌中間シャフト16Bの軸方向溝41に押し付けられて、円柱状ピン65と軸方向溝52及び軸方向溝41との間に半径方向の予圧を付与する。
従って、回転トルクを伝達する大径の円柱状ピン65の外周と軸方向溝52及び軸方向溝41との間には、半径方向及び円周方向の隙間が無い。そのため、回転トルク伝達時に、円柱状ピン65の外周と軸方向溝52及び軸方向溝41との衝突音の発生を回避することが可能となる。
上記実施例は、中間シャフト16に本発明を適用した例について説明したが、ステアリングシャフト12等、ステアリング装置を構成する任意の伸縮軸に適用することができる。また、上記実施例では、雌中間シャフト16Bの車体後方側が、雄中間シャフト16Aの車体前方側に外嵌して連結されているが、雌中間シャフト16Bの車体前方側に、雄中間シャフト16Aの車体後方側を内嵌して連結してもよい。
本発明のステアリング装置の全体を示し、一部を断面した側面図であって、操舵補助部を有する電動パワーステアリング装置に適用した実施例を示す。 本発明の実施例1のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。 (1)は図2のA−A拡大断面図であり、(2)は図3(1)の軸方向溝54近傍の拡大断面図である。 図2の円柱状ピンに作用する力を示す部分拡大縦断面図である。 本発明の実施例2のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例3のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例4のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例5のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。 本発明の実施例6のステアリング装置を示す図1の要部の拡大図であって、中間シャフトの伸縮部に適用した例を示す拡大縦断面図である。
符号の説明
11 ステアリングホイール
12 ステアリングシャフト
12A 雌ステアリングシャフト
12B 雄ステアリングシャフト
13 ステアリングコラム
13A アウターコラム
13B インナーコラム
14 支持ブラケット
15 自在継手
16 中間シャフト
16A 雄中間シャフト
16B 雌中間シャフト
161 中心軸線
17 自在継手
18 車体
20 アシスト装置
21 ギヤハウジング
23 出力軸
26 電動モータ
261 ケース
30 ステアリングギヤ
31 入力軸
32 タイロッド
40 内径孔
41 軸方向溝(雌シャフト側軸方向溝)
42 ワイパー取り付け板
421 内周
422 折り曲げ部
43 ワイパー
44 小径円筒部
441 外周
442 車体後方側端面
50 大径軸部
51 小径軸部
511 外周
52 軸方向溝(雄シャフト側軸方向溝)
521 直交する壁
54 軸方向溝(雄シャフト側軸方向溝)
541 底壁
542 側壁
55 球状体(ボール)
56 板バネ
561 底板
562 側板
563 折り返し部
564 当接部
57 小径軸部
58 ワッシャー
59 バネ板
60 ワッシャー
61 円柱状ピン
611 車体前方側の端面
612 車体後方側の端面
613 中心軸線
61A、61B、61C 円柱状ピン
614 グリース溜まり空間
62 円柱状ピン
621 車体前方側の端面
622 車体後方側の端面
623 中心軸線
63 円柱状ピン
631 車体前方側の端面
632 車体後方側の端面
633 中心軸線
64 円柱状ピン
641 車体前方側の端面
642 車体後方側の端面
65 円柱状ピン
651 車体前方側の端面
652 車体後方側の端面
653 中心軸線
66 円柱状ピン
661 車体前方側の端面
662 車体後方側の端面

Claims (8)

  1. 雄シャフト、
    上記雄シャフトの外周に形成された雄シャフト側軸方向溝、
    上記雄シャフトに軸方向に相対移動可能にかつ回転トルクを伝達可能に外嵌する雌シャフト、
    上記雌シャフトの内周に、上記雄シャフト側軸方向溝と同一位相位置に形成された雌シャフト側軸方向溝、
    上記雄シャフト側軸方向溝と雌シャフト側軸方向溝との間に直列に挿入され、上記雄シャフトと雌シャフトとの間で回転トルクを伝達する複数の円柱状ピン、
    上記雄シャフトの端部に取り付けられ、雄シャフトの端部側の円柱状ピンの端面に当接し、円柱状ピンの中心軸線よりも雄シャフトの中心軸線側の端面を押圧して、円柱状ピンに軸方向の予圧を付与して、円柱状ピンの中心軸線を雄シャフトの中心軸線に対して傾斜させ、円柱状ピンと雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝との間に半径方向の予圧を付与する予圧付与部材
    を備えた伸縮軸において、
    上記複数の円柱状ピンのうちの少なくとも1本の円柱状ピンの直径が他の円柱状ピンの直径よりも大径に形成されていること
    を特徴とする伸縮軸。
  2. 請求項1に記載された伸縮軸において、
    上記複数の円柱状ピンの端面にはR面取り部が形成されていること
    を特徴とする伸縮軸。
  3. 請求項1に記載された伸縮軸において、
    上記複数の円柱状ピンの端面には球面状の凸部が形成されていること
    を特徴とする伸縮軸。
  4. 請求項1に記載された伸縮軸において、
    上記複数の円柱状ピンの端面には円錐状の凸部が形成されていること
    を特徴とする伸縮軸。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載された伸縮軸において、
    上記大径の円柱状ピンの硬度を他の円柱状ピンの硬度よりも大きく形成していること
    を特徴とする伸縮軸。
  6. 請求項1から請求項までのいずれかに記載された伸縮軸において、
    上記雄シャフトと雌シャフトとの嵌合部に、上記雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝とは異なる位相位置に形成された少なくとも一対の別の雄シャフト側軸方向溝及び雌シャフト側軸方向溝、
    上記別の雄シャフト側軸方向溝と雌シャフト側軸方向溝との間に、軸方向に転動可能に挿入された複数の転動体、
    上記転動体と雄シャフト側軸方向溝との間、及び、上記転動体と雌シャフト側軸方向溝との間に予圧を付与する付勢部材を備えたこと
    を特徴とする伸縮軸。
  7. 請求項1から請求項までのいずれかに記載された伸縮軸において、
    上記雄シャフトが雄中間シャフトであり、
    上記雌シャフトが雌中間シャフトであること
    を特徴とする伸縮軸。
  8. 請求項に記載された伸縮軸を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
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