JP7060991B2 - ステアリング装置 - Google Patents
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Description
ラック軸は、筒状に形成されたラックハウジングの内径側に収容されるとともに、例えば、樹脂製のブッシュを介してラックハウジングに対して相対変位可能に支持される。
引用文献1に記載された技術は、このような問題に対処するものではあるが、フリクションが急激に立ち上がる特性をわずかに緩和することは可能であると認められるが、改善効果は限定的であると考えられる。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、ラック軸が動き始める際のフリクションの立ち上がり特性を穏やかにしたステアリング装置を提供することである。
請求項1に係る発明は、ピニオンギヤにより並進方向に駆動されるラックギヤ部を有するラック軸と、前記ラック軸を前記並進方向に沿って相対変位可能に支持しつつ収容するラックハウジングとを備えるステアリング装置であって、前記ラック軸が前記並進方向に摺動可能な状態で挿入される内径側ブッシュと、前記ラックハウジングの内面に取り付けられ、内径側に前記内径側ブッシュが挿入されるとともに、前記内径側ブッシュとの間で軸方向力の伝達が可能な外径側ブッシュとを有し、前記内径側ブッシュと前記外径側ブッシュとの少なくとも一方は、前記内径側ブッシュと前記外径側ブッシュとの間に作用する前記軸方向力によって弾性変形し前記内径側ブッシュと前記外径側ブッシュとの軸方向相対変位を許容する変形誘発部を有し、前記内径側ブッシュと前記外径側ブッシュとは、前記軸方向力の作用時に径方向の圧縮荷重を発生する斜面を介して当接し、前記変形誘発部は、弾性材料によって前記外径側ブッシュと前記内径側ブッシュとの一方から他方側へ張り出して形成され、前記外径側ブッシュと前記内径側ブッシュとの他方から前記径方向の圧縮荷重で押圧されることによって前記ラックハウジングに対して相対的に回動する弾性変形を示す可撓面部を有することを特徴とするステアリング装置である。
これによれば、ラック軸の並進開始時に、ラック軸に対して静摩擦によって固着している内径側ブッシュから外径側ブッシュへ軸方向力が負荷され、変形誘発部が弾性変形を開始することによって、内径側ブッシュが外径側ブッシュに対してラック軸の移動方向に相対変位しつつフリクションが徐々に立ち上がる。
その後、変形誘発部の弾性変形によるフリクションの発生に引き続いて内径側ブッシュとラック軸とが静摩擦から動摩擦へ移行することによって、ラック軸が動き始める際のフリクションの立ち上がり特性を穏やかにすることができる。
これによれば、ラック軸の並進開始時に、ラック軸に対して静摩擦によって固着している内径側ブッシュから外径側ブッシュへ軸方向力が負荷され、変形誘発部が弾性変形を開始することによって、内径側ブッシュが外径側ブッシュに対してラック軸の移動方向に相対変位しつつフリクションが徐々に立ち上がる。
その後、変形誘発部の弾性変形によるフリクションの発生に引き続いて内径側ブッシュとラック軸とが静摩擦から動摩擦へ移行することによって、ラック軸が動き始める際のフリクションの立ち上がり特性を穏やかにすることができる。
また、スリット部の幅、深さ、配置、数量等によって、フリクションの立ち上がり特性を容易にチューニングすることが可能である。
これによれば、内径側ブッシュと外径側ブッシュとが斜面を介して当接することにより、軸方向力の負荷時に径方向の圧縮力を発生させることができ、並進方向に沿ったスリットを狭める方向の弾性変形を生じさせて上述した効果を確実に得ることができる。
これによれば、外径側ブッシュとラックハウジングとの間の摺動によって発生するフリクションによって、ラック支持構造全体としてのフリクションの立ち上がり特性をさらに穏やかにすることができる。
これによれば、変形誘発部の弾性変形時に内径側ブッシュが外径側ブッシュから脱落することを防止し、ラック軸支持構造の信頼性を確保することができる。
以下、本発明を適用したステアリング装置の第1実施形態について説明する。
第1実施形態のステアリング装置1は、例えば乗用車等の自動車に設けられ、操舵輪である前輪を操向するものである。
第1実施形態のステアリング装置1は、ピニオンアシスト式の電動パワーステアリング装置を備えている。
ステアリング装置1は、ステアリングホイール10、ステアリングシャフト20、ラック軸30、ラックハウジング40、タイロッド50、ハウジング60、トルクセンサ70、アクチュエータユニット80、電動パワーステアリング制御ユニット(EPS ECU)90等を有して構成されている。
ステアリングホイール10は、車両の車室内において、運転席と対向して配置されている。
ステアリングシャフト20の中間部には、ステアリングシャフト20が屈曲した状態で回転を伝達可能なユニバーサルジョイント21が設けられている。
ステアリングシャフト20のステアリングホイール10側とは反対側の端部には、ラックアンドピニオン機構の一部を構成するピニオンギヤ22が形成されている。
ラック軸30は、車体に対して車幅方向に並進可能に支持されている。
ラック軸30の一部には、ピニオンギヤ22と噛合うラックギヤ31が形成されている。
ラック軸30は、ステアリングシャフト20の回転に応じて、ピニオンギヤ22によってラックギヤ31が駆動され、車幅方向に沿って並進(直進)する。
ラックギヤ31は、車幅方向において、左右いずれか一方(通常は運転席側)にオフセットして配置される。
例えば、車両が右側前席を運転席とするいわゆる右ハンドル車である場合には、ラックギヤ31は、中立時における中央よりも右側にオフセットして配置される。
ラックハウジング40の内周面41は、例えば円筒内面状に形成されている。
内周面41の外径側ブッシュ120が配置される位置には、外筒側ブッシュ120の位置を規制する溝部42(図2等参照)が形成されている。
溝部42は、内周面41を外径側に凹ませて形成され、実質的に矩形状の溝断面形状を有する周方向溝として形成されている。
ラックブーツ43は、ラックハウジング40に対するタイロッド50の相対変位を許容しつつ、ラックハウジング40内へのダスト等の異物の侵入を防止する部材である。
ラックブーツ43は、例えばエラストマー等の樹脂系材料によって、可撓性を有する蛇腹筒状に形成されている。
タイロッド50の車幅方向内側の端部は、ボールジョイント51を介して、タイロッド30の端部に揺動可能に連結されている。
タイロッド50の車幅方向外側の端部は、ボールジョイント52を介して、ハウジング60のナックルアーム61に連結されている。
タイロッド50とボールジョイント52との接続部には、トーイン調整用のターンバックル機構が設けられる。
ハウジング60は、車軸に対して前方側又は後方側に突き出して形成されたナックルアーム61を有する。
ハウジング60は、所定の回転中心軸であるキングピン軸回りに回動可能に支持されている。
キングピン軸は、例えば、車両のフロントサスペンションがマクファーソン式ストラット式である場合には、ストラットトップマウントのベアリング中心と、ハウジング60下部とトランスバースリンク(ロワアーム)とを接続するボールジョイントの中心とを結んだ仮想軸である。
ハウジング60は、タイロッド50を介してラック軸30により車幅方向に押し引きされることにより、キングピン軸回りに回動し、車輪Wを転舵させる。
トルクセンサ70は、ステアリングシャフト20の中間部分に設けられる。
トルクセンサ70の出力は、電動パワーステアリング制御ユニット90に伝達される。
アクチュエータユニット80は、モータ81、ギヤボックス82等を有して構成されている。
モータ81は、ステアリングシャフト20に与えられる駆動力を発生する電動アクチュエータである。
モータ81は、回転方向及び出力トルクを、電動パワーステアリング制御ユニット90によって制御されている。
ギヤボックス82は、モータ81の回転出力を減速(トルク増幅)してステアリングシャフト20に伝達する減速ギヤ列を備えている。
電動パワーステアリング制御ユニット90は、車両の手動運転時においては、トルクセンサ70のトルク入力方向及び検出トルク値に基づいて、モータ81に与えられる指令値を設定する。
また、車両の自動運転時においては、電動パワーステアリング制御ユニット90は、図示しない自動運転制御装置から与えられる指令に基づいて、モータ81に与えられる指令値を設定する。
図2は、第1実施形態のステアリング装置におけるラック軸支持部の拡大断面図であって、操舵開始前の状態を示す図(図1のII部拡大図)である。
図2に示すように、支持構造は、内径側ブッシュ110、外径側ブッシュ120を有する。
ラック軸30は、その外周面が内径側ブッシュ110の内周面111と摺動可能な状態で、内径側ブッシュ110の内径側に挿入されている。
内径側ブッシュ110の外周面112は、外径側ブッシュ120の中間部121の内周面と、径方向に間隔を隔てて対向して配置されている。
内径側ブッシュ110のラック軸30の長手方向における端面113は、ラック軸30の長手方向と直交する平面に沿った平面状に形成されている。
端面113の外周縁部と外周面112の両端部との境界部であるコーナ部114は、所定のR面取りが施された突曲面状となっている。
外径側ブッシュ120は、内径側ブッシュ110の外径側であって、ラック軸30の長手方向における位置が内径側ブッシュ110と重なるように配置されている。
外径側ブッシュ120は、中間部121、両端部122を有する。
中間部121は、軸方向にわたって実質的に一定の内径及び外径を有する円筒状に形成されている。
中間部121の内周面123は、内径側ブッシュ110の外周面112と間隔を隔てて対向して配置されている。
中間部121の外周面124は、ハウジング40の内周面41と摺動可能な状態で当接している。
中間部121の軸方向における外周面124の一方の端部には、突起125が形成されている。
突起125は、ラックハウジング40の溝部42の内部に挿入される。
ラック軸30の長手方向における突起125の幅は、溝部42の幅よりも狭く形成されており、突起125の少なくとも一方側には隙間ができるようになっている。
外径側ブッシュ120は、この隙間の範囲内において、ラックハウジング40に対してラック軸30の長手方向に沿って相対変位が可能となっている。
両端部122の内周面126は、中間部121側から遠ざかるにつれて内径が徐々に縮径するテーパ面状に形成されている。
すなわち、両端部122の内周面は、突端部側(中間部121側とは反対側の端部側)において、内径側(内径側ブッシュ110側)に張り出すようになっている。
両端部122の外周面127は、ラックハウジング40の内周面41との間に、径方向に隙間を隔てて(浮かせて)対向して配置されている。
ラック軸30の径方向における隙間の間隔は、内周面126が内径側ブッシュ110から押圧を受けていない中立状態においては、実質的に一様となるように設定されている。
両端部122は、内径側ブッシュ110から軸方向力が負荷された際に、ラックハウジング40に対して相対的に回動する弾性変形を示す可撓面部として機能する。
この点については、後に詳しく説明する。
図2に示すように、外径側ブッシュ120の突起125がラックハウジング40内の溝部42内において、左側に寄った状態から、ラック軸30が図2に向かって右側へ移動する場合を例にとって以下説明する。
ラック軸30が移動を開始すると、ラック軸30に静摩擦により固着している内径側ブッシュ110もラック軸30とともに移動し、コーナ部114が外径側ブッシュ120の内周面126を押圧する軸方向力を作用させる。
内周面126は、ラック軸30の軸方向に対して傾斜したテーパ面であることから、コーナ部114が内周面126を押圧する軸方向力の分力は、両端部122を押し広げて拡径する方向の径方向の圧縮力となる。
両端部122は、内径側ブッシュ110から負荷される軸方向力によって弾性変形する変形誘発部として機能する。
なお、このような外径側ブッシュ120の弾性変形は、内径側ブッシュ110とラック軸30との間の静摩擦力よりも小さい軸方向力によって生じるよう構成されている。
両端部122の変形が終了した状態でさらにラック軸30が変位した場合、内径側ブッシュ110と外径側ブッシュ120との軸方向相対変位は既に拘束されていることから、外径側ブッシュ120の外周面124とラックハウジング40の内周面41との間に滑りが生じ、突起125が溝部42の右側に突き当たるまで、内径側ブッシュ110と外径側ブッシュ120とは一体として移動する。
変形終了時における両端部122の最小内径を、内径側ブッシュ110の外径よりも十分に小さく設定することにより、内径側ブッシュ110の脱落(抜け)を防止することができる。
その後、さらにラック軸30が変位すると、内径側ブッシュ110の内周面111とラック軸30の表面との間が静摩擦から動摩擦へ移行して滑りが生じ、ラック軸30は内径側ブッシュ110に対して摺動しつつ変位を続行する。
なお、比較例及び後述する実施形態において、第1実施形態と実質的に同様の箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図5は、比較例のステアリング装置におけるラック軸支持部の拡大断面図である。
比較例のステアリング装置は、第1実施形態の内径側ブッシュ110、外径側ブッシュ120に代えて、以下説明するブッシュ130によってラック軸30を支持している。
ブッシュ130は実質的に円筒状に形成され、内周面はラック軸30の表面と摺動可能に当接し、外周面は突起131を溝部42に嵌め込むことによってラックハウジング40に固定されている。
このような支持構造においては、ラック軸30の変位は、ブッシュ130との摺動のみによって許容されることになる。
図6において、縦軸はフリクションの大きさを示し、横軸はラック軸のラックハウジングに対するストロークを示している。
破線で示す比較例においては、ブッシュ130とラック軸30との摺動箇所が静摩擦から動摩擦へ移行する際に急激にフリクションが立ち上がるため、ドライバがステアリングホイール10の操作に必要な操舵力に引っ掛かり感を感じ、操舵フィーリングが悪化してしまう。
これに対し、実線で示す第1実施形態においては、外径側ブッシュ120の両端部122の弾性変形、及び、外径側ブッシュ120のラックハウジング40に対する摺動に引き続いて、内径側ブッシュ110とラック軸30との摺動が開始されることから、フリクションがラック軸30のストロークに応じて徐々に立ち上がり、フリクションの立ち上がり特性が穏やかに(図6における傾きが小さく)なる。
(1)ラック軸30の並進開始時に、ラック軸30に対して静摩擦によって固着している内径側ブッシュ110から外径側ブッシュ120へ軸方向力が負荷され、中間部121と両端部122との間の領域が、両端部122が拡径する方向の弾性変形を開始することによって、内径側ブッシュ110が外径側ブッシュ120に対してラック軸30の移動方向に相対変位しつつフリクションが徐々に立ち上がる。
その後、弾性変形によるフリクションの発生に引き続いて、内径側ブッシュ110とラック軸30とが静摩擦から動摩擦へ移行することによって、ラック軸30が動き始める際のフリクションの立ち上がり特性を穏やかにすることができる。
(2)外径側ブッシュ120の弾性変形が内径側ブッシュ110とラック軸30との静摩擦力よりも小さい軸方向力によって生じることから、内径側ブッシュ110とラック軸30とが静摩擦から動摩擦へ移行する前に確実に弾性変形を生じさせることができ、上述した効果を確実に得ることができる。
(3)外径側ブッシュ120の両端部122が、内径側ブッシュ110から負荷される軸方向力によってラックハウジング40に対して拡径する方向に相対回動する可撓面部として機能することによって、簡単な構成により確実に上述した効果を得ることができる。
(4)外径側ブッシュ120が溝部42と突起125との隙間の範囲内においてラックハウジング40に対して軸方向に摺動可能としたことにより、これらの間に作用するフリクションによってラック軸支持構造全体としてのフリクションの立ち上がり特性をさらに穏やかにすることができる。
(5)両端部122の端部が内径側ブッシュ110の脱落を防止する脱落防止部として機能することによって、ラック軸支持構造の信頼性を確保することができる。
次に、本発明を適用したステアリング装置の第2実施形態について説明する。
図7は、第2実施形態のステアリング装置におけるラック支持部の拡大断面図(第1実施形態の図2に相当する図)である。
第2実施形態のステアリング装置は、第1実施形態の内径側ブッシュ110、外径側ブッシュ120に代えて、以下説明する内径側ブッシュ110A、外径側ブッシュ120Aを備えたものである。
スリット115は、端面113の一部を、ラック軸30の軸方向に沿って溝状に凹ませて形成されている。
このような構成としたことによって、内径側ブッシュ110Aは、外径側ブッシュ120Aに軸方向力を負荷する際に、それ自体もスリット115が狭まる方向(コーナ部114が縮径する方向)に弾性変形してフリクションを発生させる。
両端部122には、スリット128が設けられている。
スリット128は、両端部122の中間部121側とは反対側の端面の一部を、ラック軸30の軸方向に沿って溝状に凹ませて形成されている。
このような構成においては、外径側ブッシュ120の両端部122は、内径側ブッシュ110から軸方向力が負荷された際に、スリット128よりもラック軸30側の領域のみが弾性変形による揺動を示すことになる。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)ステアリング装置及びラック支持構造の構成は、上述した実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
例えば、ステアリング装置にトルクを付与するアクチュエータの構成は、上述したピニオンアシスト方式のものに限らず、適宜変更することができる。
(2)第1実施形態においては、内径側ブッシュからの軸方向力に応じ外径側ブッシュの両端部が弾性変形により揺動する構成としているが、このような可撓性を有する部分を内径側ブッシュに形成し、外径側ブッシュとの間に作用する軸方向力により揺動させてフリクションを得る構成としてもよい。
(3)第2実施形態においては、内径側ブッシュ、外径側ブッシュの両方にスリットを形成しているが、いずれか一方のブッシュにのみスリットを形成してもよい。
また、スリットの本数や、スリットの方向も特に限定されない。
さらに、複数のスリットを形成する場合、個々のスリットの深さや幅、方向などを異ならせてもよい。
(4)実施形態においては、外径側ブッシュの弾性変形が終了した後に外径側ブッシュがラックハウジングに対して相対変位する構成となっているが、外径側ブッシュの相対変位は、弾性変形に先立って行われたり、弾性変形と同時に行われる構成としてもよい。
(5)本発明において、変形誘発部は、ラック軸の周囲における全周に設ける構成に限らず、部分的に設ける構成としてもよい。
例えば、図2、図7等に示す断面形状を、ラック軸30の周方向における複数個所に分散させて配置する構成としてもよい。
20 ステアリングシャフト 21 ユニバーサルジョイント
22 ピニオンギヤ 30 ラック軸
31 ラックギヤ 40 ラックハウジング
41 内周面 42 溝部
43 ラックブーツ 50 タイロッド
51 ボールジョイント 52 ボールジョイント
60 ハウジング 61 ナックルアーム
W 車輪 70 トルクセンサ
80 アクチュエータユニット 81 モータ
82 ギヤボックス
90 電動パワーステアリング制御ユニット
110 内径側ブッシュ(第1実施形態)
110A 内径側ブッシュ(第2実施形態)
111 内周面 112 外周面
113 端面 114 コーナ部
115 スリット
120 外径側ブッシュ(第1実施形態)
120A 外径側ブッシュ(第2実施形態)
121 中間部 122 両端部
123 内周面(中間部) 124 外周面(中間部)
125 突起 126 内周面(両端部)
127 外周面(両端部) 128 スリット
130 ブッシュ 131 突起
Claims (5)
- ピニオンギヤにより並進方向に駆動されるラックギヤ部を有するラック軸と、
前記ラック軸を前記並進方向に沿って相対変位可能に支持しつつ収容するラックハウジングと
を備えるステアリング装置であって、
前記ラック軸が前記並進方向に摺動可能な状態で挿入される内径側ブッシュと、
前記ラックハウジングの内面に取り付けられ、内径側に前記内径側ブッシュが挿入されるとともに、前記内径側ブッシュとの間で軸方向力の伝達が可能な外径側ブッシュとを有し、
前記内径側ブッシュと前記外径側ブッシュとの少なくとも一方は、前記内径側ブッシュと前記外径側ブッシュとの間に作用する前記軸方向力によって弾性変形し前記内径側ブッシュと前記外径側ブッシュとの軸方向相対変位を許容する変形誘発部を有し、
前記内径側ブッシュと前記外径側ブッシュとは、前記軸方向力の作用時に径方向の圧縮荷重を発生する斜面を介して当接し、
前記変形誘発部は、弾性材料によって前記外径側ブッシュと前記内径側ブッシュとの一方から他方側へ張り出して形成され、前記外径側ブッシュと前記内径側ブッシュとの他方から前記径方向の圧縮荷重で押圧されることによって前記ラックハウジングに対して相対的に回動する弾性変形を示す可撓面部を有すること
を特徴とするステアリング装置。 - ピニオンギヤにより並進方向に駆動されるラックギヤ部を有するラック軸と、
前記ラック軸を前記並進方向に沿って相対変位可能に支持しつつ収容するラックハウジングと
を備えるステアリング装置であって、
前記ラック軸が前記並進方向に摺動可能な状態で挿入される内径側ブッシュと、
前記ラックハウジングの内面に取り付けられ、内径側に前記内径側ブッシュが挿入されるとともに、前記内径側ブッシュとの間で軸方向力の伝達が可能な外径側ブッシュとを有し、
前記内径側ブッシュと前記外径側ブッシュとの少なくとも一方は、前記内径側ブッシュと前記外径側ブッシュとの間に作用する前記軸方向力によって弾性変形し前記内径側ブッシュと前記外径側ブッシュとの軸方向相対変位を許容する変形誘発部を有し、
前記変形誘発部は、前記内径側ブッシュと前記外径側ブッシュとの少なくとも一方に形成され、前記軸方向力の作用時に溝幅が狭まる方向に変形するスリット部を有すること
を特徴とするステアリング装置。 - 前記内径側ブッシュと前記外径側ブッシュとは、前記軸方向力の作用時に径方向の圧縮荷重を発生する斜面を介して当接し、
前記スリット部は、前記並進方向に略沿って形成されること
を特徴とする請求項2に記載のステアリング装置。 - 前記外径側ブッシュは、前記ラックハウジングに対して所定の範囲内において前記並進方向に相対変位可能であること
を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のステアリング装置。 - 前記変形誘発部の変形時に前記内径側ブッシュの前記外径側ブッシュからの脱落を防止する脱落防止部が設けられること
を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のステアリング装置。
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