JP2011031667A - パワーシートトラック - Google Patents

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Abstract

【課題】ナット部材とねじ棒とを有するパワーシートトラックに関し、ガタや異音の発生がないパワーシートトラックを提供することにを課題とする。
【解決手段】ナット部材16は、ブラケット16Bと、該ブラケット16B内に位置し、前記ねじ棒20が螺合するめねじ穴16Dを有するナット部材本体16Aと、前記ブラケット16Bの内面とナット部材本体16Aの外面との間に配置される弾性を有するダンパ16Cとからなり、ダンパ16Cのアッパレール移動方向の弾性変形量を規制するストッパ機構を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、パワーシートトラックに関する。
図9〜図11を用いて説明する。図9はパワーシートトラックの断面図、図10は図9のナット部材の分解斜視図、図11は図9のナット部材の拡大図である。
図9において、車両床面に配設されるロアレール101には、シート側に配設されるアッパレール103が移動可能に係合している。
アッパレール103には、ねじ棒105が回転自在に支持されている。更に、このねじ棒105は図示しないモータによって回転駆動されるようになっている。
ロアレール101には、ねじ棒105が螺合するナット部材107が固定されている。
次に、図10、図11を用いて、ナット部材107を説明する。これらの図に示すように、ナット部材107は、ロアレール101にねじ止めされる金属製のブラケット109と、ブラケット109内に配置され、ねじ棒105が螺合するめねじ穴111aが形成された樹脂製のナット部材本体111と、ブラケット109の内面とナット部材本体111の外面との間に圧縮状態で配置される弾性を有するダンパ113とからなっている。このダンパ113は、ねじ棒105を介して伝達されるモータからの振動がロアレール1へ伝達され、異音が発生するのを防止するために設けられる。
次に、上記構成の作動を説明する。
図示しないモータを回転駆動すると、ねじ棒105が回転する。ねじ棒105が螺合するナット部材107のナット部材本体111は、ロアレール101に固定され、回転が禁止されているので、アッパレール103がロアレール101に沿って移動する。
そして、アッパレール103が最後位置に至ると、ねじ棒105に形成されたリアストッパ105a(図11参照)がナット部材7のブラケット109の外面に当接し、それ以上のアッパレール103の後方への移動が禁止される。
特開平9−164864号公報
上記構成のパワーシートトラックにおいて、アッパレール103が最後位置に至り、ねじ棒105のリアストッパ109aがブラケット109の外面に当接した状態で、更に、モータを駆動すると、ダンパ113がねじ棒105の軸方向に圧縮変形する。ダンパ113は弾性材でなっているので、荷重が解除されると、ダンパ113は弾性復帰する。
しかし、ダンパ113の圧縮変形量が大きな場合、その変形が長時間続いたり、高温下での変形であったりすると、ダンパ113は弾性復帰せず、永久変形となる。そして、ナット部材本体111の外面とダンパ113との間またはダンパ113とブラケット109の内面との間に、アッパレール103の移動方向のガタが発生する。
よって、モータが駆動され、アッパレール103がロアレール101に対して移動する場合は、ダンパ113によるモータの振動の吸収が悪くなり、異音が発生する。
アッパレール103がロアレール101に対して静止している場合は、ガタ分だけアッパレール103が前後方向に移動可能であり、着座感が悪い。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、ガタや異音の発生がないパワーシートトラックを提供することにある。
請求項1に係る発明は、車両床面に配設されるロアレールと、このロアレールに移動可能に係合し、シート側に配設されるアッパレールと、上記アッパレールとロアレールとのいずれか一方のレールに回転自在に支持され、回転駆動されるねじ棒と、該ねじ棒に螺合し、前記アッパレールとロアレールとの他方のレールに固定されたナット部材と、を備え、前記ナット部材は、他方のレールに固定されたブラケットと、該ブラケットによって、前記アッパレールの移動方向の移動が規制され、前記ねじ棒が螺合するめねじ穴を有するナット部材本体と、前記ブラケットの内面とナット部材本体の外面との間に配置される弾性を有するダンパとからなるパワーシートトラックにおいて、前記ダンパのアッパレール移動方向の弾性変形量を規制するストッパ機構を設けたことを特徴とするパワーシートトラックである。
請求項2に係る発明は、前記ストッパ機構は、前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向側の端面に設けられ、前記アッパレールの移動方向に延出する突起と、前記ダンパに設けられ、前記突起が挿通する貫通穴と、該穴を介して前記突起が当接可能な前記ブラケットの面と、からなり、前記突起は、前記ナット部材に前記アッパレールの移動方向の荷重が作用していない場合には、前記ブラケットの面に当接しないように設定されていることを特徴とする請求項1記載のパワーシートトラックである。
請求項3に係る発明は、前記ストッパ機構は、前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向側の端面に設けられ、前記アッパレールの移動方向に延出する突起と、前記ダンパに設けられ、前記突起が挿入可能な有底穴と、該有底穴の底部を介して前記突起が押圧可能な前記ブラケットの面と、からなり、前記突起、前記有底穴の底部は、前記ナット部材に前記アッパレールの移動方向の荷重が作用していない場合には、前記ブラケットの面を押圧しないように設定されていることを特徴とする請求項1記載のパワーシートトラックである。
請求項4に係る発明は、前記ブラケットは、前記アッパレールの移動方向と沿った側面に開放面を有し、前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向側の端面に凹部を設け、前記凹部が設けられた前記ナット部材本体の面と対向する前記ダンパの面に、前記凹部に係合する凸部を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載パワーシートトラックである。
請求項5に係る発明は、前記ブラケットは、前記ナット部材本体と前記ナット部材が固定された前記レールとの間に挟着され、前記ナット部材が固定された前記レールに固定される挟着壁と、該挟着壁のナット部材が固定される前記レールの延長方向の両端部から起立する一対の起立壁と、該一対の起立壁を接続し、前記挟着壁と対向する離隔壁とからなり、前記ダンパは、前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向側の端面と当接し、前記ブラケットの内面と当接する底部と、該底部の周部から折曲し、前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向に沿った面を覆う筒部とからなる有底筒状であり、前記筒部に、前記ブラケットの挟着壁、離隔壁のうち少なくとも一方の壁に押接する弾性凸部を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のパワーシートトラックである。
請求項1−5記載の発明によれば、前記ダンパのアッパレール移動方向の弾性変形量を規制するストッパ機構を設けたことにより、ダンパの弾性変形量を制限することができ、ダンパの永久変形を防止できる。よって、パワーシートトラックのガタや異音の発生がなくなる。
請求項2に係る発明によれば、前記ストッパ機構は、前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向側の端面に設けられ、前記アッパレールの移動方向に延出する突起と、前記ダンパに設けられ、前記突起が挿通する貫通穴と、該穴を介して前記突起が当接可能な前記ブラケットの面と、からなり、前記突起は、前記ナット部材に前記アッパレールの移動方向の荷重が作用していない場合には、前記ブラケットの面に当接しないように設定されていることにより、前記ナット部材に前記アッパレールの移動方向の荷重が作用してダンパが弾性変形し、突起がブラケットの面に当接すると、それ以上のダンパの弾性変形が禁止される。即ち、ダンパの弾性変形量が制限され、ダンパの永久変形を防止できる。
この際、突起には圧縮方向の力が主に作用し、曲げモーメントはほとんど発生しない。よって、突起の設計が容易である。また、突起の長さを変えることにより、許容できる弾性変形量を容易に変更できる。
請求項3に係る発明によれば、前記ストッパ機構は、前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向側の端面に設けられ、前記アッパレールの移動方向に延出する突起と、前記ダンパに設けられ、前記突起が挿入可能な有底穴と、該有底穴の底部を介して前記突起が押圧可能な前記ブラケットの面と、からなり、前記突起、前記有底穴の底部は、前記ナット部材に前記アッパレールの移動方向の荷重が作用していない場合には、前記ブラケットの面を押圧しないように設定されていることにより、前記ナット部材に前記アッパレールの移動方向の荷重が作用してダンパが弾性変形すると、突起がダンパの有底穴の底部を介してブラケットの面を押圧する。そして、ナット部材に作用する荷重が大きくなると、突起がダンパの有底穴の底部を破壊し、突起がブラケットの面に当接すると、それ以上のダンパの弾性変形が禁止される。
また、ナット部材に作用する荷重が大きくなると、突起によって押され、圧縮変形していたダンパの有底穴の底部が圧縮変形しなくなる場合もある。この場合でも、それ以上のダンパの弾性変形が禁止される。
そして、ダンパの弾性変形量が制限され、ダンパの永久変形を防止できる。
この際、突起には圧縮方向の力が主に作用し、曲げモーメントはほとんど発生しない。よって、突起の設計が容易である。また、突起の長さを変えることにより、許容できる弾性変形量を容易に変更できる。
請求項4に係る発明によれば、前記ブラケットは、前記アッパレールの移動方向と沿った側面に開放面を有し、前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向側の端面に凹部を設け、前記凹部が設けられた前記ナット部材本体の面と対向する前記ダンパの面に、前記凹部に係合する凸部を設けたことにより、ダンパが弾性変形し、前記ブラケットの開放面へ逃げるのを防止できる。
請求項5に係る発明によれば、前記ブラケットは、前記ナット部材本体と前記ナット部材が固定された前記レールとの間に挟着され、前記ナット部材が固定された前記レールに固定される挟着壁と、該挟着壁のナット部材が固定される前記レールの延長方向の両端部から起立する一対の起立壁と、該一対の起立壁を接続し、前記挟着壁と対向する離隔壁とからなり、前記ダンパは、前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向側の端面と当接し、前記ブラケットの内面と当接する底部と、該底部の周部から折曲し、前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向に沿った面を覆う筒部とからなる有底筒状であり、前記筒部に、前記ブラケットの挟着壁、離隔壁のうち少なくとも一方の壁に押接する弾性凸部を設けたことにより、ダンパの組付けが容易となる。
実施の形態例の発明部分を示す図であって、図2のナット部材回りの分解斜視図である。 本発明によるパワーシートトラックの一実施形態を示す縦断面図である。 車両用シートトラックの一般構成を示す斜視図である。 本発明によるパワーシートトラックの衝突時のナット部材の変形のモデル例を示す縦断面図である。 図1のナット部材の異なる方向から見た斜視図である。 図1のダンパの異なる方向から見た斜視図である。 図7のダンパの異なる方向から見た斜視図である。 他の実施形態を説明する図である。 パワーシートトラックの断面図である。 図9のナット部材の分解斜視図である。 図9のナット部材の拡大図である。
車両用シートトラックは、図3に示すように、車両用のシートSと床面Fとの間に位置し車両前後方向に延びる左右一対のシートトラック10を有する。左右のシートトラック10は、同一(対称)構造であり、床面Fに前後のブラケット11、12で固定される。
シートトラック10は、ロアレール13と、シートSに固定されるアッパレール14とを有し、アッパレール14は、ロアレール13に移動可能に係合している。
ロアレール13には、図2に示すように、固定ねじ16Gを介して軸線を前後方向に向けたナット部材16が固定されている。ナット部材16は、図2及び図4に示すように、
中心部の合成樹脂(例えばP.A.)製のナット部材本体(有ねじ部材)16Aと、このナット部材本体16Aを取り囲む金属(例えば鉄系材料)製のブラケット16Bと、ブラケット16Bの内面とナット部材本体16Aの外面との間に配置される弾性を有するダンパ16Cとからなっている。
ナット部材本体16Aは全体として矩形をなし、その中心部にめねじ穴16Dが形成されている。ブラケット16Bは、このナット部材本体16Aの全体を囲む側面視矩形をなしている。
ブラケット16Bは、ロアレール(ナット部材支持レール)13と、ブラケット16Bとの間に挟着される挟着壁16B1と、この挟着壁16B1の前後方向(ロアレール13の延長方向)の両端部から起立する一対の起立壁16B2と、この一対の起立壁16B2の上端部を接続する離隔壁16B3とからなっている。一対の起立壁16B2は、挟着壁16B1(ロアレール13)と直交する互いに平行な壁面であり、離隔壁16B3は挟着壁16B1と平行をなしている。挟着壁16B1は、中央部で分断されており(ブラケット16Bは板材を曲げ加工して形成されていて、その分断部分がブラケット16Bに存在し)、分断部分の両側に、固定ねじ挿通穴16B4が穿設されている。一対の起立壁16B2には、ねじ棒20を挿通する貫通穴16B5が形成されている。そして、一対の起立壁16B2が、ナット部材本体16Aのアッパレール14の移動方向の移動を禁止するように機能している。
ロアレール13には、一対の固定ねじ挿通穴16B4に対応させて一対の固定ねじ挿通
穴13aが穿設されており、ナット部材本体16Aには、一対の固定ねじ挿通穴16B4及び固定ねじ挿通穴13Bに対応させて、一対の固定めねじ穴16Fが形成されている。
ロアレール13の下面から固定ねじ挿通穴13B、固定ねじ挿通穴16B4に挿入された固定ねじ16Gは、固定めねじ穴16Fに螺合されて、ナット部材16がロアレール13の取り付け穴に固定されている。
アッパレール14には、このナット部材16のめねじ穴16Dに螺合するねじ棒20が回転自在に支持されている。すなわち、アッパレール14には、その前端部と後端部に、ねじ棒20の前端部と後端部を回転自在に支持するギヤボックス30と軸受部材17が設けられており、ねじ棒20には、その前端部から順に、セレーション部21、無ねじ部22、(クラッシュナット螺合部23、無ねじ部24)、ナット部材16のめねじ穴16Dに螺合するメインナット螺合部25及び軸受部材17に回転自在に支持される無ねじ部(後端軸受部)26が形成されている。
ギヤボックス30は、接続ブラケット31によってアッパレール14に固定されている。ギヤボックス30内には、セレーション部21と相対回転不能に係合するセレーション穴32aを軸部に有するウォームホイル32が回転自在に支持されている。ウォームホイル32は、軸線を車両左右方向に向けたウォーム33と噛み合っていて、ウォーム33が正逆に回転すると、ウォームホイル32が正逆に回転し、セレーション部21(ねじ棒20)が正逆に回転する。
左右のアッパレール14のギヤボックス30内のウォーム33は、連動機構によって連
動して回転するものであり、この連動回転により、左右のアッパレール14のねじ棒20が正逆に回転する。すると、ねじ棒20は、ロアレール13に固定したナット部材16と螺合しているため、アッパレール14(シートS)が前後に移動する。図2は、アッパレール14(シートS)のロアレール13に対する前方移動端を示している。
また、アッパレール14には、ねじ棒20に対して相対回転自在で、該スクリューロッド20と軸方向には一緒に移動する(軸方向移動を規制した)荷重伝達部材40が固定されている。この荷重伝達部材40は、ねじ棒20を挿通(緩通)するねじ棒挿通穴41a、41a’を有する第1環状部41、第2環状部41’と、アッパレール14に固定するためのボルト部42とを一体に有している。ボルト部42は、図2に示すように、ギヤボックス30の接続ブラケット31に形成した締結穴31aと、アッパレール14に形成した締結穴14aに挿通した後、その突出端に固定ナット44を螺合させ締め付けることで、荷重伝達部材40がアッパレール14(ギヤボックス30)に固定されている。
ねじ棒20のメインナット螺合部25の前部には、荷重伝達部材40の環状部41、41’の間に位置させてクラッシュナット27螺合しており、このクラッシュナット27により、荷重伝達部材40のねじ棒20に対する軸方向の相対移動が規制されている。
以上のシートトラックは、衝突荷重が加わると、アッパレール14がロアレール13に対して相対的に移動しようとし、その荷重は、荷重伝達部材40の環状部41、41’から、クラッシュナット27を介して、ねじ棒20に加わる。このため、ギヤボックス30部分に加わる荷重を低減し、ギヤボックス30(ウォームホイル32、ウォーム33)の破損を防止することができる。
また、ねじ棒20(アッパレール14)とロアレール13(床面F)との間に、前後方向のずれが生じると、ねじ棒20と螺合しているナット部材16が該ねじ棒20と一緒に移動しようとする。より具体的には、ナット部材16のナット本体部分16Aがブラケット16Bの一対の起立壁16B2の一方を押し、その結果、一対の起立壁16B2は、挟着壁16B1との直交性が崩れる方向に塑性変形し、離隔壁16B3と挟着壁16B1との間隔が狭まる(図4)。図4では、変形前のブラケット16Bの形状を鎖線で示している。このように、離隔壁16B3と挟着壁16B1の間隔が狭まると(側面視矩形だったブラケット16Bが菱形に変形すると)、両壁の間のナット部材本体16Aは押し潰され、ねじ棒20との噛合力を強める。従って、シートSが床面Fに対して暴走するおそれを減らし、衝突安全性を高めることができる。
そして、本実施形態では、ダンパ16Cのアッパレール14の移動方向の弾性変形量を規制するストッパ機構51を設けている。ストッパ機構51を図1−図7を用いて説明する。
図1、図5に示すように、ナット部材本体16Aのアッパレール14の移動方向側の端面には、めねじ穴16Dを挟んで両側に、アッパレール14の移動方向に延出する一対の突起53が形成されている。
一方、ダンパ16Cは、図1、図6、図7に示すように、ナット部材本体16Aのアッパレール14の移動方向側の端面と当接し、ブラケット16Bの起立壁16B2の内面と当接する底部55と、底部55の周部から折曲し、ナット部材本体16Aのアッパレール14の移動方向に沿った面を覆う筒部57とからなる有底筒状である。本実施形態の筒部は、底部57A、天部57B、側部57C、57Dからなっている。ダンパ16Cの底部55には、ナット部材本体16Aの突起53が挿通する穴55Aが形成されている。
ナット部材本体16Aの突起53は、穴55Aを介してブラケット16Bの起立壁16B2の内面に当接可能なっている。
そして、突起53は、ナット部材16にアッパレール14の移動方向の荷重が作用していない場合には、ブラケット16Bの起立壁16B2の内面に当接しないように設定されている。
このような構成によれば、突起53がブラケット16Bの起立壁16B2の内面に当接しない間は、ナット部材本体16Aに押されてダンパ16Cはアッパレール14の移動方向の弾性変形が可能である。そして、突起53がブラケット16Bの起立壁16B2の内面に当接すると、それ以上のダンパ16Cのアッパレール14の移動方向の弾性変形可能が禁止される。即ち、ナット部材本体16Aに設けられ、アッパレール14の移動方向に延出する一対の突起53と、ダンパ16Cの底部55に設けられ、ナット部材本体16Aの突起53が挿通する穴55Aと、ナット部材本体16Aの突起53が当接可能なブラケット16Bの起立壁16B2の内面とで、ダンパ16Cのアッパレール14の移動方向の弾性変形量を規制するストッパ機構51が形成されている。
更に、本実施形態では、ナット部材本体16Aのアッパレール14の移動方向側の端面に一対の凹部61を設けた。そして、凹部61が設けられたナット部材本体16Aの面と対向するダンパ16Cの面である底部55に、凹部61に係合する凸部63を設けた。
また、ダンパ16Cの筒部57の天部57Bに、ブラケット16Bの離隔壁16B3に押接する弾性凸部71が形成されている。
このような構成によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) ダンパ16Cのアッパレール14の移動方向の弾性変形量を規制するストッパ機構51を設けたことにより、ダンパ16Cの弾性変形量を制限することができ、ダンパ16Cの永久変形を防止できる。よって、パワーシートトラックのガタや異音の発生がなくなる。
(2) ストッパ機構は、ナット部材本体16Aに設けられ、アッパレール14の移動方向に延出する一対の突起53と、ダンパ16Cの底部55に設けられ、ナット部材本体16Aの突起53が挿通する穴55Aと、ナット部材本体16Aの突起53が当接可能なブラケット16Bの起立壁16B2の内面とからなることにより、突起53がブラケット16Bの面に当接した際に、突起53には圧縮方向の力が主に作用し、曲げモーメントは発生しない。よって、突起53の設計が容易である。
(3) 突起53の長さを変えることにより、許容できる弾性変形量を容易に変更できる。
(4) 本実施形態のブラケット16Bは、ナット部材16が固定されるロアレール12の延長方向に沿った面は、開放面となっている。
しかし、本実施形態では、ナット部材本体16Aのアッパレール14の移動方向側の端面に一対の凹部61を設けた。そして、凹部61が設けられたナット部材本体16Aの面と対向するダンパ16Cの面である底部55に、凹部61に係合する凸部63を設けた。よって、ダンパ16Cが弾性変形し、ブラケット16Bの開放面へ逃げるのを防止できる。
(5) ダンパ16Cの筒部57の天部57Bに、ブラケット16Bの離隔壁16B3に押接する弾性凸部71を形成したことにより、ダンパ16Cの組付けが容易となる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定するものではない。
上記実施形態のストッパ機構の突起は、ナット部材本体16Aに設けたが、ブラケット16Bの起立壁16B2の内面に設けてもよい。
更に、上記実施形態のナット部材本体16Aの突起は、アッパレール14の移動方向に延出しているが、アッパレール14の移動方向と交差する方向に延出してもよい。一例として、アッパレール14の移動方向に沿った面に突起を設け、ブラケット16Bに突起が嵌合する長穴を設ける構成がある。
更に、ダンパ16Cの弾性凸部71は、ダンパ16Cの筒部57の底部57Aに設けてもよい。
又、上記実施形態でのブラケット16Bは、側面視矩形の一体物であったが、図8に示すように、ロアレール(ナット部材支持レール)13に取り付けられるベース部81A、ベース部81Aより折曲しダンパ16Cと対向する起立壁81Bとからなる側面視L字形のブラケット81を2つ用いてもよい。一対の起立壁81Bが、ナット部材本体16Aのアッパレール14の移動方向の移動を禁止するように機能している。
このような構成によれば、ナット部材本体16A、ダンパ16Cの寸法変更があっても、ロアレール(ナット部材支持レール)13の固定ねじ挿通穴13Bの位置を変更するだけで対応できる。
16 ナット部材
16A ナット部材本体
16B ブラケット
16C ダンパ
16D めねじ穴
20 ねじ棒

Claims (5)

  1. 車両床面に配設されるロアレールと、
    このロアレールに移動可能に係合し、シート側に配設されるアッパレールと、
    上記アッパレールとロアレールとのいずれか一方のレールに回転自在に支持され、回転駆動されるねじ棒と、
    該ねじ棒に螺合し、前記アッパレールとロアレールとの他方のレールに固定されたナット部材と、
    を備え、
    前記ナット部材は、
    他方のレールに固定されたブラケットと、
    該ブラケットによって、前記アッパレールの移動方向の移動が規制され、前記ねじ棒が螺合するめねじ穴を有するナット部材本体と、
    前記ブラケットの内面とナット部材本体の外面との間に配置される弾性を有するダンパとからなるパワーシートトラックにおいて、
    前記ダンパのアッパレール移動方向の弾性変形量を規制するストッパ機構を設けたことを特徴とするパワーシートトラック。
  2. 前記ストッパ機構は、
    前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向側の端面に設けられ、前記アッパレールの移動方向に延出する突起と、
    前記ダンパに設けられ、前記突起が挿通する貫通穴と、
    該穴を介して前記突起が当接可能な前記ブラケットの面と、
    からなり、
    前記突起は、前記ナット部材に前記アッパレールの移動方向の荷重が作用していない場合には、前記ブラケットの面に当接しないように設定されていることを特徴とする請求項1記載のパワーシートトラック。
  3. 前記ストッパ機構は、
    前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向側の端面に設けられ、前記アッパレールの移動方向に延出する突起と、
    前記ダンパに設けられ、前記突起が挿入可能な有底穴と、
    該有底穴の底部を介して前記突起が押圧可能な前記ブラケットの面と、
    からなり、
    前記突起、前記有底穴の底部は、前記ナット部材に前記アッパレールの移動方向の荷重が作用していない場合には、前記ブラケットの面を押圧しないように設定されていることを特徴とする請求項1記載のパワーシートトラック。
  4. 前記ブラケットは、前記アッパレールの移動方向と沿った側面に開放面を有し、
    前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向側の端面に凹部を設け、
    前記凹部が設けられた前記ナット部材本体の面と対向する前記ダンパの面に、前記凹部に係合する凸部を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載パワーシートトラック。
  5. 前記ブラケットは、
    前記ナット部材本体と前記ナット部材が固定された前記レールとの間に挟着され、前記ナット部材が固定された前記レールに固定される挟着壁と、
    該挟着壁のナット部材が固定される前記レールの延長方向の両端部から起立する一対の起立壁と、
    該一対の起立壁を接続し、前記挟着壁と対向する離隔壁とからなり、
    前記ダンパは、
    前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向側の端面と当接し、前記ブラケットの内面と当接する底部と、
    該底部の周部から折曲し、前記ナット部材本体の前記アッパレールの移動方向に沿った面を覆う筒部とからなる有底筒状であり、
    前記筒部に、前記ブラケットの挟着壁、離隔壁のうち少なくとも一方の壁に押接する弾性凸部を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のパワーシートトラック。
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