JP2009096453A - 車両用ステアリングコラムの支持構造 - Google Patents

車両用ステアリングコラムの支持構造 Download PDF

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Abstract

【課題】ステアリングコラムの位置調整時のゴリ感や異音の発生を防止しながら横方向の支持剛性を向上させることができる車両用ステアリングコラムの支持構造を提供する。
【解決手段】車体側ブラケット31の一対の側板31b,31c及びコラム側ブラケット30の車幅方向変位部30b,30cの外壁の一方の部材に、非金属からなる弾性を有する横剛性補強部38を装着している。締付け部34の緩め操作時には、コラム側ブラケットが車両前後方向或いは車両上下方向に移動する際に、一対の側板及びコラム側ブラケットの車幅方向変位部の外壁の他方の部材が横剛性補強部に摺動し、締付け部の締付け操作時には、横剛性補強部が弾性圧縮しつつ他方の部材に局部的に当接し、コラム側ブラケットの一対の側板が車体側ブラケットの車幅方向変位部外壁に面接触で当接する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ステアリングコラムの横方向(車幅方向)の支持剛性を高めた車両用ステアリングコラムの支持構造に関する。
車両用ステアリングコラムの支持構造として、例えば特許文献1の構造が知られている。
特許文献1の構造は、ステアリングシャフトの車両後端にステアリングホイールが装着されており、このステアリングシャフトを、金属製のステアリングコラムが回動自在に支持している。ステアリングコラムの車両前方にはチルトピボット部が設けられており、このチルトピボット部を車体側部材に連結することで、ステアリングコラムの車両前方側が車体側部材に回転自在に支持されている。
また、ステアリングコラムの車両後方は、ステアリングホイールのチルト調整が可能となるように手動式チルト機構に支持されている。手動式チルト機構は、ステアリングコラムにコラム側ブラケットが一体に形成されており、このコラム側ブラケットの車幅方向を向く側面を、車体側部材に固定されている金属製の車体側ブラケットの一対の支持板が車幅方向の外方から挟み込みながら支持している。そして、コラム側ブラケット及び車体側ブラケットに手動式の締付け部が係合しており、この締付け部のクランプ操作を行うと、車体側ブラケットの一対の支持板がコラム側ブラケットの車幅方向を向く面を押圧挟持(クランプ)してステアリングコラムの上下移動が拘束され、締付け部の緩め操作を行うと、車体側ブラケットに対してコラム側ブラケットが車両上下方向に移動自在とされ、ステアリングホイールのチルト調整が行われるようになっている。
ここで、上記特許文献1は、コラム側ブラケットの車幅方向を向く面及び車体側ブラケットの一対の支持板の互いに当接する当接面の一方に、他方に向けて突出する凸部が一体に形成されている。そして、締付け部のクランプ操作時に、コラム側ブラケットの車幅方向を向く面及び車体側ブラケットの一対の支持板の当接面が当接する前に、凸部が他方の当接面に局部的に当接することで、ステアリングコラムの横方向(車幅方向)の支持剛性を高め、ステアリングホイールの振れ、びびり音などを防止するようにしている。
特開2004−359101号公報
しかし、特許文献1は、ステアリングホイールのチルト調整を行う際に、金属同士の接触として凸部と他方の当接面が摺動するので、車体側ブラケット及びコラム側ブラケットの間でゴリ感が発生したり、異音が発生しやすく、チルト調整時に違和感を与えるおそれがある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、ステアリングコラムの位置調整時のゴリ感や異音の発生を防止しながら横方向の支持剛性を向上させることができる車両用ステアリングコラムの支持構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係る車両用ステアリングコラムの支持構造は、ステアリングホイールを取付けたステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムと、このステアリングコラムの車体後方側に一体に設けた金属製のコラム側ブラケットと、このコラム側ブラケットを車幅方向の外側から挟み込む一対の側板を備えて車体側部材に固定した金属製の車体側ブラケットと、前記車体側ブラケットの一対の側板に対して前記コラム側ブラケットの車両前後方向或いは車両上下方向への移動を拘束する手動式の締付け部とを備えた車両用ステアリングコラムの支持構造において、前記一対の側板及び当該一対の側板に対向している前記コラム側ブラケットの外壁の一方の部材に、非金属からなる弾性を有する横剛性補強部を設け、前記締付け部の緩め操作時には、前記コラム側ブラケットが車両前後方向或いは車両上下方向に移動する際に、前記一対の側板及び前記コラム側ブラケットの外壁の他方の部材が前記横剛性補強部に摺動し、前記締付け部の締付け操作時には、前記横剛性補強部が弾性圧縮しつつ他方の部材に局部的に当接し、前記コラム側ブラケットの一対の側板が前記車体側ブラケットの外壁に面接触で当接するようにした。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用ステアリングコラムの支持構造において、前記一対の側板及び当該一対の側板に対向している前記コラム側ブラケットの外壁の一方の部材に凹部を設け、この凹部に装着した前記横剛性補強部を、前記締付け部の緩め操作時には、前記一方の部材から所定量だけ突出して前記他方の部材に摺動するようにした。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の車両用ステアリングコラムの支持構造において、前記他方の部材に摺動する前記横剛性補強部の摺動面は、前記他方の部材に向かって凸の湾曲面として形成されている。
また、請求項4記載の発明は、請求項2記載の車両用ステアリングコラムの支持構造において、前記他方の部材に摺動する前記横剛性補強部の摺動面は、前記他方の部材に向かって凸の円錐台として形成されている。
また、請求項5記載の発明は、請求項2乃至4の何れか1項に記載の車両用ステアリングコラムの支持構造において、前記凹部に入り込む前記横剛性補強部の外周に、前記凹部の内周面との係合によって前記横剛性部材の脱落を防止する突起を設けた。
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載の車両用ステアリングコラムの支持構造において、前記横剛性補強部は、弾性圧縮を促進する薄肉弾性部を設けている。
また、請求項7記載の発明は、請求項1記載の車両用ステアリングコラムの支持構造において、前記一対の側板及び当該一対の側板に対向している前記コラム側ブラケットの外壁の一方の部材に凹部を設け、この凹部に装着した前記横剛性補強部を、前記締付け部の緩め操作時には、前記一方の部材から所定量だけ突出して前記他方の部材に摺動するようにした。
また、請求項8記載の発明は、請求項1記載の車両用ステアリングコラムの支持構造において、前記手動式の締付け部は、前記一対の側板及び前記コラム側ブラケットを車幅方向に貫通する締付けロッドを備えており、前記一対の側板及び当該一対の側板に対向している前記コラム側ブラケットの外壁の一方の部材に、挿通した前記締付けロッドを案内する非金属からなるスロットライナと、このスロットライナに離間して一体化された前記横剛性補強部とを設け、前記締付け部の緩め操作時には、前記横剛性補強部が前記一対の側板及び前記コラム側ブラケットの外壁の他方の部材に摺動するようにした。
また、請求項9記載の発明は、請求項8記載の車両用ステアリングコラムの支持構造において、前記一対の側板及び当該一対の側板に対向している前記コラム側ブラケットの外壁の一方の部材に、コラム軸方向に延在する凹部を設け、この凹部内に直方体形状の前記横剛性補強部を装着し、前記横剛性補強部は、前記締付け部の締付け操作時に、前記他方の部材に押圧されて前記凹部の底に向けて弾性変形しながら前記他方の部材に面接触で当接するようにした。
また、請求項10記載の発明は、請求項8又は9記載の車両用ステアリングコラムの支持構造において、前記横弾性補強部が、前記締付け部の締付け操作時に、過剰な弾性変形を規制する変形規制部を設けていることを特徴とする。
さらに、請求項11記載の発明は、請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載の車両用ステアリングコラムの支持構造において、前記ステアリングコラムを、車両前方に位置するインナコラムと、車両後方に位置するアウタコラムと、このアウタコラムの車両後方側に一体に設けられ、前記インナコラムをコラム軸方向に摺動自在に外嵌する前記車体側ブラケットとで構成するとともに、前記アウタコラム及び前記車体側ブラケットを、軽合金材料で形成した。
本発明に係る車両用ステアリングコラムの支持構造によると、一対の側板及び一対の側板に対向しているコラム側ブラケットの外壁の一方の部材に、非金属からなる弾性を有する横剛性補強部を装着し、締付け部の緩め操作時には、コラム側ブラケットが車両前後方向或いは車両上下方向に移動する際に、一対の側板及びコラム側ブラケットの外壁の他方の部材が前記横剛性補強部に摺動するので、ゴリ感、異音が発生せず、ステアリングホイールの位置調整に違和感を与えることがない。
また、締付け部の締付け操作時には、前記横剛性補強部が弾性圧縮しつつ他方の部材に局部的に当接し、コラム側ブラケットの一対の側板が車体側ブラケットの外壁に面接触で当接するので、ステアリングコラムの横方向の支持剛性が高まり、ステアリングホイールの振れ、びびり音などを確実に防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明に係るステアリング装置を組付けた車両を示す全体構成図であり、図2は本発明に係る第1実施形態のステアリングコラムの支持構造を示すものであり、図3は図2のIII−III線矢視図であり、図4(a)は第1実施形態の横剛性補強部の形状を示す図、図4(b)は第1実施形態の横剛性補強部を軸方向から示した図であり、図5は第1実施形態の横剛性補強部をコラム側ブラケットに装着した状態を示す断面図であり、図6は車体側ブラケットの形状を示す断面図であり、図7(a)は第2実施形態の横剛性補強部の形状を示す図、図7(b)は第2実施形態の横剛性補強部を軸方向から示した図であり、図8は第3実施形態のステアリングコラムの支持構造を示す断面図であり、図9(a)は第3実施形態の横剛性補強部の形状を示す断面図、図9(b)は図9(a)のIX−IX線矢視図であり、図10(a)は第4実施形態の横剛性補強部の形状を示す断面図、図10(b)は図10(a)のX−X線矢視図であり、図11は第5実施形態のステアリングコラムの支持構造を示す側面図であり、図12は第5実施形態の構造を車両後方の右側から示した斜視図であり、図13は第5実施形態の構造を車両後方から示した正面図であり、図14は第5実施形態で使用するライナ及びライナを装着する位置を示す図であり、図15は第5実施形態のライナの構造を示す図であり、図16は第5実施形態のライナを構成する横剛性補強部の構造を示す図であり、図17は図16符号Cで示す丸印の範囲を拡大して示した図であり、図18は第5実施形態で使用するライナを装着した状態を示す図である。
図1において、ステアリング装置10は、ステアリングシャフト11を回動自在に支持するステアリングコラム12を有する。ステアリングシャフト11には、その後端にステアリングホイール13が装着され、ステアリングシャフト11の前端にはユニバーサルジョイント16aを介して中間シャフト16cが連結されている。中間シャフト16cにはその前端にユニバーサルジョイント16bを介してラックアンドピニオン機構等からなるステアリングギヤ17が連結されている。このステアリングギヤ17の出力軸がタイロッド18を介して操舵輪19に連結されている。
そして、運転者がステアリングホイール13を操舵すると、ステアリングシャフト11、ユニバーサルジョイント16a、中間シャフト16c、ユニバーサルジョイント16bを介してその回転力がステアリングギヤ17に伝達され、ラックアンドピニオン機構で回転運動が車両幅方向の直線運動に変換されてタイロッド18を介して操舵輪19を転舵する。
(第1実施形態)
図2に示すように、ステアリングシャフト11は、ステアリングホイール13(不図示)を取付けたアウタシャフト11aと、このアウタシャフト11aにスプライン結合又はセレーション結合されて摺動自在に係合されたインナシャフト11bとで構成されている。
ステアリングコラム12は、ステアリングシャフト11を軸受(図示せず)を介して回動自在に保持するロアコラム12aと、このロアコラム12aに摺動自在に外嵌されたアッパコラム12bとで構成されている。そして、ロアコラム12aがロアブラケット20を介して車体側部材14に支持され、アッパコラム12bがチルトテレスコ機構15を介して車体側部材14に支持されている。
ロアブラケット20は、ロアコラム12aの上部に車両前後方向に延在して固定されたボックス形状の部材であり、車両前後方向に延在する一対の側板20aに、長軸方向が車両前後方向に延在するように長孔20bが形成されている。また、車体側部材14には連結ブラケット21が固定されており、この連結ブラケット21に装着した係合ボルト22がロアブラケット20の長孔20bに挿通されることで、ロアブラケット20及び連結ブラケット21が連結されている。
チルトテレスコ機構15は、アッパコラム12bの車両前方側に一体に形成されてロアコラム12aの外周を包持しているコラム側ブラケット30と、車体側部材14に固定されてコラム側ブラケット30を車幅方向の外方から挟み込んでいる車体側ブラケット31と、車体側ブラケット31をコラム側ブラケット30側に締結する締付け部34と、車体側ブラケット31及びコラム側ブラケット30の間を連結している一対のコイルスプリング35とを備えている。
ここで、アッパコラム12b及びアッパコラム12bの車両前方側に一体に形成されているコラム側ブラケット30は、アルミニウム合金を材料とした部品である。
コラム側ブラケット30は、図3に示すように、内周面でロアコラム12aの外周を保持し、コラム軸P1方向に沿ってスリット30aを設けることで車幅方向に離間配置されている一対の車幅方向変位部30b,30cを備えており、これら車幅方向変位部30b,30cには、長軸がコラム軸P1方向に延在するテレスコ長孔30e,30fが形成されている。
車体側ブラケット31は、図3に示すように、車体側部材14に固定されるフランジ31aと、このフランジ31aから下方に延在して車幅方向に離間配置されている一対の側板31b,31cとを備えている。フランジ31aは、固定ボルト(不図示)を車体側部材14にねじ込むことで車体側部材14に取付けられている。一対の側板には31b,31cには斜め上下方向に延在するチルト長孔39が形成されている。
締付け部34は、車体側ブラケット31のチルト長孔39及びコラム側ブラケット30のテレスコ長孔30e,30fに挿通している締付けロッド34aと、締め付けロッド34aのねじ側に外嵌されている固定カム34b、可動カム34c及び調整ナット34dと、可動カム34cに固定された操作レバー34eとを備えている。
また、一対のコイルスプリング35は、スプリング上端が車体側ブラケット31の一対の側板31b,31cにそれぞれ係合し、スプリング下端がコラム側ブラケット30の車幅方向変位部30b,30cにそれぞれ係合し、互いに車幅方向に離間して配置されている。これら一対のコイルスプリング35は、アッパコラム12bを上昇させるバネ力が作用している。
ここで、図3に示すように、一対の車幅方向変位部30b,30cの車幅方向外方を向く面には凹部36,37が形成されており、これら凹部36,37に横剛性補強部材38が装着されている。
横剛性補強部材38は、合成樹脂、合成ゴム等からなる外観円筒形状の弾性部材であり、図4(a)に示すように、軸方向の中央部に両端部と比較して径が小さい縮径部38aが形成され、軸方向の両端面には断面円弧形状の端面を有する曲率端面38b,38cが形成されている。また、軸方向の両端側の外周には、軸方向に延在する凸条38dが90°間隔に4箇所形成されている。そして、図4(b)に示すように、軸対称位置で離間している一対の凸条38d,38d間の外径寸法はDに設定されている。
図5に示すように、コラム側ブラケット30の一対の車幅方向変位部30b,30cに形成した凹部36,37の内径はDに設定されており、この凹部36,37に一対の横剛性補強部材38がそれぞれ圧入されている。また、一対の車幅方向変位部30b,30cの車幅方向の外側寸法はAであり、凹部36,37に装着した一対の横剛性補強部材38の車幅方向の最大外側間の距離は、一対の車幅方向変位部30b,30cの車幅方向の外側寸法Aより僅かに長いBの距離に設定されており、一対の横剛性補強部材38は、一対の車幅方向変位部30b,30cの外壁から僅かに突出している(B>A)。
また、図6に示すように、車体側ブラケット31の一対の側板31b,31c間の幅方向間隔(内面間の間隔)は、一対の横剛性補強部材38の車幅方向の最大外側間の距離Bと同一に設定されている。
なお、本発明の横剛性補強部が横剛性補強部材38に対応し、本発明の湾曲面が曲率端面38b,38cに対応し、本発明の突起が凸条38dに対応し、本発明の薄肉弾性部が縮径部38aに対応している。
次に、本実施形態の車両用ステアリング装置10の動作及び作用効果について説明する。
チルトテレスコ機構15の操作によりチルト・テレスコ調整を行なうには、先ず、一対の車幅方向変位部30b,30cが互いに離間する方向に締付け部34の操作レバー34eを回動する。これにより、車体側ブラケット31の側板31b,31cを介して一対の車幅方向変位部30b,30cを近接させる方向の力が解除され、一対の車幅方向変位部30b,30cのロアコラム12aに対する締付けが解除される。そして、締付けロッド34aを車体側ブラケット31のチルト長孔39の長軸方向にスライドさせることでステアリングホイール13の傾動動作を行う。或いは、締付けロッド34aを、一対の車幅方向変位部30b,30cのテレスコ長孔30e,30fの長手方向にスライドさせてアッパコラム12bを車両前後方向に移動させることで、ステアリングホイール13の伸縮動作を行う。
ここで、コラム側ブラケット30の凹部36,37に装着した横剛性補強部材38は、車体側ブラケット31の一対の側板31b,31cの内壁に摺動するが、合成樹脂、合成ゴム等の非金属からなる横剛性補強部材38と金属製の一対の側板31b,31cとの接触であり、しかも、横剛性補強部材38の曲率端面38b,38cの一方が一対の側板31b,31cに接触しているので、横剛性補強部材38及び一対の側板31b,31cの内壁の間にはゴリ感が発生せず、異音も発生しない。
そして、車体側ブラケット31の側板31b,31cを介して一対の車幅方向変位部30b,30cが近接するように、締付け部34の操作レバー34eを回動すると、一対の側板31b,31cの内壁に曲率端面38b,38cの一方が当接している横剛性補強部材38が、一対の側板31b,31cに押圧されて軸方向に弾性変形しながら圧縮していく。そして、横剛性補強部材38が凹部36,37と同一深さまで圧縮していくと、一対の側板31b,31cが、一対の車幅方向変位部30b,30cの車幅方向の外側に密着した状態でロアコラム12aの締付け動作が完了し、ステアリングコラム12のコラム軸P1方向の移動及び上下方向の移動が拘束されてチルト調整、或いはテレスコ調整が完了する。
ここで、ロアコラム12aの締付け動作が完了すると、一対の側板31b,31cが一対の車幅方向変位部30b,30cの車幅方向の外側に密着しているとともに、一対の横剛性補強部材38が弾性変形しながら一対の側板31b,31cに局部的に当接しているので、ステアリングコラム12の横方向(車幅方向)の支持剛性が高まる。
したがって、本実施形態のステアリングコラムの支持構造によると、チルトテレスコ機構15のステアリングコラム12の締結時には、車体側ブラケット31の一対の側板31b,31cが、コラム側ブラケット30の一対の車幅方向変位部30b,30cの車幅方向の外側に密着し、一対の横剛性補強部材38が弾性変形しながら一対の側板31b,31cに局部的に当接するので、ステアリングコラム12の車幅方向(横方向)の支持剛性が高まり、ステアリングホイール13の振れ、びびり音などを確実に防止することができる。
また、チルト・テレスコ調整時には、合成樹脂、合成ゴム等の非金属からなる横剛性補強部材38と金属製の一対の側板31b,31cとが摺動しているので、横剛性補強部材38及び一対の側板31b,31cの内壁の間にはゴリ感が発生せず、異音も発生せず、ステアリングホイール13のチルト・テレスコ調整に違和感を与えることがない。
また、金属製の一対の側板31b,31cに摺動する横剛性補強部材38の摺動部は、曲率端面38b,38cの一方として接触面積を小さくしているので、さらにゴリ感、異音を抑制することができる。
また、横剛性補強部材38は、軸方向の中央部に縮径部38aが形成されており、さらに、凹部36,37の内周面との接触面積が小さい凸条38dが外周に形成されているので、軸方向に容易に弾性変形しやすい構造とすることができる。
さらに、アッパコラム12b及びアッパコラム12bの車両前方側に一体に形成されているコラム側ブラケット30はアルミニウム合金を材料とした軽量部品なので、チルト・テレスコ調整時におけるステアリングホイール13の傾動操作、或いは伸縮操作を容易に行うことができる。
(第2実施形態)
ここで、横剛性補強部材38の構造は、図4の形状に限らず、図7に示す第2実施形態の形状のものであってもよい。
本実施形態の横剛性補強部材38が図4と異なる部位は、軸方向の両端側に円すい台形状の円すい台部38e,38fが形成されている。
本実施形態の横剛性補強部材38を使用すると、金属製の一対の側板31b,31cに摺動する横剛性補強部材38の摺動部は、円すい台部38e,38fの一方として接触面積が小さくなるので、さらにゴリ感、異音を抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、図8及び図9に示すものは、第3実施形態のステアリングコラムの支持構造を示すものである。
本実施形態が図3から図7で示した第1及び第2実施形態と異なる点は、コラム側ブラケット30の一対の車幅方向変位部30b,30cの車幅方向外方を向く面を平坦な形状とし、車体側ブラケット31の一対の側板31b,31cに、表裏に連通する連通孔40,41が形成されているとともに、これら連通孔40,41に横剛性補強部材42が装着されていることである。
一方の側板31bの連通孔40は、図9(a)に示すように、一対の車幅方向変位部30b,30cに近接する側を大径孔40aとし、一対の車幅方向変位部30b,30cから離間する側を、大径孔40aより径は小さい直径Dの小径孔40bとして形成されている。なお、他方の側板31cに形成した連通孔41も同一構造で形成されている。
横剛性補強部材42は、合成樹脂、合成ゴム等からなる弾性部材であり、図9(a)に示すように、一方の側板31bに形成した連通孔40の小径孔40bと同一の軸長さで孔内に嵌まり込んでいる軸部42aと、軸部42aより大径に形成されて大径孔40aの底面に当接し、断面円弧形状の端面を有する傘形状の曲率端部42bとで構成されている。また、軸部42aには、軸方向に延在する凸条42cが90°間隔に4箇所形成されている。そして、図9(b)に示すように、軸対称位置で離間している一対の凸条42c間の外径寸法はDに設定されており、横剛性補強部材42は、軸部42aを小径孔40bに圧入し、曲率端部42bを大径孔40aの底面に当接し、一方の側板31bの内壁から僅かに突出した状態で装着されている。なお、他方の側板31cの連通孔41に装着されている横剛性補強部材42も同様の構造である。
また、一対の側板31b,31cに装着した一対の横剛性補強部材42の車幅方向の内側間の距離は、一対の車幅方向変位部30b,30cの車幅方向の外側寸法(図5参照)と同一の距離Aに設定されている。
なお、本発明の横剛性補強部が横剛性補強部材42に対応し、本発明の凹部が連通孔40,41に対応し、本発明の湾曲面が曲率端部42bに対応し、本発明の突起が凸条42cに対応し、本発明の薄肉弾性部が曲率端部42bの外径側に対応している。
本実施形態によると、チルトテレスコ機構15の操作によりチルト・テレスコ調整を行なう際に、車体側ブラケット31の一対の側板31b,31cの連通孔40,41に装着した横剛性補強部材42は、コラム側ブラケット30の一対の車幅方向変位部30b,30cの外壁に摺動するが、合成樹脂、合成ゴム等の非金属からなる横剛性補強部材42と金属製の一対の車幅方向変位部30b,30cとの接触であり、しかも、横剛性補強部材42の曲率端部42bが一対の車幅方向変位部30b,30cに接触しているので、横剛性補強部材42及び一対の車幅方向変位部30b,30cの外壁の間にはゴリ感が発生せず、異音も発生しない。
そして、車体側ブラケット31の側板31b,31cを介して一対の車幅方向変位部30b,30cが近接するように、締付け部34の操作レバー34eを回動すると、一対の車幅方向変位部30b,30cの外壁に当接している横剛性補強部材42の曲率端部42bが、一対の側板31b,31cに押圧されて軸方向に弾性変形しながら圧縮していく。そして、横剛性補強部材42の曲率端部42bが連通孔40,41の大径孔40aと同一深さまで圧縮していくと、一対の側板31b,31cが、一対の車幅方向変位部30b,30cの車幅方向の外側に密着した状態でロアコラム12aの締付け動作が完了する。このように、一対の横剛性補強部材42が弾性変形しながら一対の側板31b,31cに局部的に当接しているので、ステアリングコラム12の横方向(車幅方向)の支持剛性が高まる。
したがって、本実施形態のステアリングコラムの支持構造によると、チルトテレスコ機構15のステアリングコラム12の締結時には、車体側ブラケット31の一対の側板31b,31cが、コラム側ブラケット30の一対の車幅方向変位部30b,30cの車幅方向の外側に密着し、一対の横剛性補強部材42が弾性変形しながら一対の側板31b,31cに局部的に当接するので、ステアリングコラム12の車幅方向(横方向)の支持剛性が高まり、ステアリングホイール13の振れ、びびり音などを確実に防止することができる。
また、チルト・テレスコ調整時には、合成樹脂、合成ゴム等の非金属からなる横剛性補強部材42の曲率端部42bと金属製の一対の車幅方向変位部30b,30cの外壁とが摺動しているので、横剛性補強部材42及び一対の車幅方向変位部30b,30cの外壁の間にはゴリ感が発生せず、異音も発生せず、ステアリングホイール13のチルト・テレスコ調整に違和感を与えることがない。
また、金属製の一対の一対の車幅方向変位部30b,30cの外壁に摺動する横剛性補強部材42の摺動部は、曲率端部42bとして接触面積を小さくしているので、さらにゴリ感、異音を抑制することができる。
また、横剛性補強部材42は、傘形状の曲率端部42bの外径側が薄肉となっているので、軸方向に容易に弾性変形しやすい構造とすることができる。
(第4実施形態)
ここで、図9で示した横剛性補強部材42の構造は、図10に示す第4実施形態の形状のものであってもよい。
本実施形態の横剛性補強部材42が図9と異なる部位は、軸部42aより大径に形成されて大径孔40aの底面に当接する、円すい台形状の円すい台部42dが形成されている。
本実施形態の横剛性補強部材42を使用すると、金属製の一対の車幅方向変位部30b,30cの車幅方向の外側に摺動する横剛性補強部材42の摺動部は、円すい台部42dとして接触面積が小さくなるので、さらにゴリ感、異音を抑制することができる。
(第5実施形態)
次に、図11から図18は本発明に係る第5実施形態のステアリングコラムの支持構造を示すものである。なお、本実施形態において、図1から図10で示した構成と同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図11から図13に示すように、本実施形態のステアリングシャフト11は、ステアリングホイール13(不図示)を取付けたインナシャフト11cと、このインナシャフト11cにスプライン結合又はセレーション結合されて摺動自在に係合されたアウタシャフト11dとで構成されている。
ステアリングコラム12は、ステアリングシャフト11を軸受(図示せず)を介して回動自在に保持するロアコラム(不図示)と、このロアコラムに摺動自在に外嵌されたアッパコラム12cとで構成されており、ロアコラムはロアブラケット(不図示)を介して車体側部材14に支持され、アッパコラム12cは、チルトテレスコ機構45を介して車体側部材14に支持されている。
チルトテレスコ機構45は、アッパコラム12cの車両前方側に一体に形成されてロアコラムの外周を包持しているコラム側ブラケット46と、車体側部材14に固定されてコラム側ブラケット30を車幅方向の外方から挟み込んでいる車体側ブラケット47と、車体側ブラケット47をコラム側ブラケット30側に締結する締付け部34とを備えている。
本実施形態のアッパコラム12c及びアッパコラム12cの車両前方側に一体に形成されているコラム側ブラケット46も、アルミニウム合金を材料とした部品である。
車体側ブラケット47は、図13に示すように、車体側部材14に固定されるフランジ47aと、このフランジ47aから下方に延在して車幅方向に離間配置されている一対の側板47b,47cとを備えている。フランジ47aは、固定ボルト(不図示)を車体側部材14にねじ込むことで車体側部材14に取付けられている。一対の側板には47b,47cには斜め上下方向に延在するチルト長孔47dが形成されている。
コラム側ブラケット46は、図12及び図13に示すように、内周面でロアコラムの外周を保持し、コラム軸P1方向に沿う下部スリット46aを設けることで車幅方向に離間している一対の車幅方向変位部46b,46cと、これら一対の車幅方向変位部46b,46cの上部に設けられ、コラム軸P1方向に延在しながら車幅方向外方に突出する一対のコラム突起部46d,46eとを備えている。そして、一対の車幅方向変位部46b,46c及び一対のコラム突起部46d,46eの車幅方向外方を向く面には、横剛性補強機能を備えた緩衝材49が装着されている。
すなわち、図14に示すように、一方の車幅方向変位部46cには、車幅方向に貫通し、コラム軸P1方向に長軸方向が延在する長孔形状のライナ装着孔46c1が形成されており、ライナ装着孔46c1の車幅方向外方側の開口縁部の長手方向中央部にスロット当接凹部46c2が形成され、前記開口縁部の長手方向の両端側の上部に一対の連結杆当接溝46c3,46c3が形成されている。ここで、一方の車幅方向変位部46cの車幅方向外方を向く面は、ライナ装着孔46c1の開口縁部の下部に位置する第1外面(スロット当接凹部46c2を形成した面)36c4が、ライナ装着孔46c1の開口縁部の長手方向の両端に位置する第2面36c5より車幅方向外方に突出している。
また、一方のコラム突起部46eには、コラム軸P1方向に直線状に延在する装着溝46e1と、この装着溝46d1の両端から連続して下方に延在する端部溝46e2,46e2とが形成されている。そして、図示しないが、他方の車幅方向変位部46bにも装着溝46e1、スロット当接凹部46c2及び連結杆当接溝46c3,46c3が形成され、他方のコラム突起部46dにも、装着溝46e1及び端部溝46e2,46e2と、車幅方向外方を向く面に第1外面36c4及び第2外面36c5とが形成されている。
緩衝材49は合成樹脂、合成ゴム等により一体形成された部材であり、図15に示すように、内部空間をテレスコ長孔50aとする外観楕円筒形状のスロットライナ50と、このスロットライナ50の長手方向の両端側から互いに平行に延在している一対の連結杆51,51と、これら一対の連結杆51,51のスロットライナ50に離間した端部に連結し、スロットライナ50の長手方向に沿って延在する直方体形状の横剛性補強部52とを備え、スロットライナ50の長手方向中央の外周には、係合凸部50bが突出して形成されている。
横剛性補強部52は、図16及び図17に示すように、コラム側プレート52aと、このコラム側プレート52aと所定の空間をあけて平行に離間し、リブ52b1〜52b4を介してコラム側プレート52aと連結しているブラケット側プレート52cと、ブラケット側プレート52cの内壁からコラム側プレート52aに向けて膨出し、コラム側プレート52aの内壁との間に所定の微小隙間tを設けて対向している変形規制部52d1〜52d5とを備えている。
上記構成の緩衝材49は、図14に示すように、スロットライナ50をライナ装着孔46c1に嵌め込み、スロットライナ50の外周から突出する係合凸部50bをスロット当接凹部46c2に嵌め込み、横剛性補強部52を、コラム突起部46d,46eの装着溝46e1に嵌め込むとともに、一対の連結杆51,51を、連結杆当接溝46c3及び端部溝46e2の内部に嵌め込みながらスロットライナ50及び横剛性補強部52の間を上下方向に延在させることで、図18に示すように、車幅方向変位部46b,46cの車幅方向外方に装着されている。ここで、ライナ装着孔46c1に嵌め込まれたスロットライナ50の車幅方向外方を向く面は、ライナ装着孔46c1の開口縁部の長手方向の両端に位置する第2外面36c5と略面一となる。
そして、スロットライナ50のコラム軸P1方向に長軸が延在しているテレスコ長孔50aに締付け部34の締付けロッド34aが挿通し、横剛性補強部52のコラム側プレート52aが装着溝46e1の溝底に当接し、ブラケット側プレート52cが車体側ブラケット47の側板47b,47cに当接する。
なお、本発明の横剛性補強部が横剛性補強部52に対応し、本発明のスロットライナがスロットライナ50に対応し、本発明の凹部が装着溝46e1に対応し、本発明の変形規制部が変形規制部52d1〜52d5に対応している。
次に、本実施形態の車両用ステアリング装置10の動作及び作用効果について説明する。
チルトテレスコ機構45の操作によりチルト・テレスコ調整を行なうには、先ず、一対の車幅方向変位部46b,46cが互いに離間する方向に締付け部34の操作レバー34eを回動する。これにより、車体側ブラケット47の側板47b,47cを介して一対の車幅方向変位部46b,46cを近接させる方向の力が解除され、一対の車幅方向変位部46b,46cのロアコラムに対する締付けが解除される。そして、締付けロッド34aを車体側ブラケット47のチルト長孔47dの長軸方向にスライドさせることでステアリングホイール13の傾動動作を行う。或いは、締付けロッド34aを、一対の車幅方向変位部46b,46cに装着した緩衝材49のスロットライナ50に設けたテレスコ長孔50aの長軸方向にスライドさせてアッパコラム12cを車両前後方向に移動させることで、ステアリングホイール13の伸縮動作を行う。
ここで、一対の車幅方向変位部46b,46cを近接させる方向の力が解除されていると、緩衝材49の横剛性補強部52が車体側ブラケット47の一対の側板47b,47cの内壁に摺動するが、合成樹脂、合成ゴム等の非金属からなる緩衝材49と金属製の一対の側板47b,47cとの接触なので、緩衝材49及び一対の側板47b,47cの内壁の間にはゴリ感が発生せず、異音も発生しない。この際、緩衝材49の横剛性補強部52は、一対の側板47b,47cに押圧されず、ブラケット側プレート52cがコラム側プレート52aに向けて弾性変形しない。この際、一対の車幅方向変位部46b,46cの第1外面36c4(第2外面36c5より車幅方向外方に突出している面)は、車体側ブラケット47の一対の側板47b,47cの内壁に接触状態、非接触状態の何れでもよい。
一方、車体側ブラケット47の一対の側板47b,47cを介して一対の車幅方向変位部46b,46cが近接するように、締付け部34の操作レバー34eを回動すると、一対の車幅方向変位部46b,46cの第1外面36c4に一対の側板47b,47cの内壁が密着する。それとともに、スロットライナ50から離間してコラム突起部46d,46eに装着されている横剛性補強部52が一対の側板47b,47cに押圧され、変形規制部52d1〜52d5がコラム側プレート52aの内壁に当接するまでブラケット側プレート52cが弾性変形していき、コラム突起部46d,46eが、横剛性補強部52を介して一対の側板47b,47cに密着する。この際、一対の側板47b,47cの内壁と、スロットライナ50の車幅方向外方を向く面は常時接触しない。
このように、一対の側板47b,47cの内壁は、一対の車幅方向変位部46b,46cの第1外面36c4に密着するとともに、これらスロットライナ50から離間したコラム突起部46d,46eに横剛性補強部52を介して密着した状態でロアコラムの締付け動作が完了し、ステアリングコラム12のコラム軸P1方向の移動及び上下方向の移動が拘束されてチルト調整、或いはテレスコ調整が完了する。
したがって、本実施形態のステアリングコラムの支持構造によると、チルトテレスコ機構45によるステアリングコラム12の締結時には、車体側ブラケット47の一対の側板47b,47cの内壁が、コラム側ブラケット46の第1外面36c4と、車幅方向変位部46b,46cから離間した位置のコラム突起部46d,46eに装着した弾性変形した横剛性補強部52とに密着した状態で当接しているので、ステアリングコラム12の車幅方向(横方向)の支持剛性を発揮し、ステアリングホイール13の振れ、びびり音などを確実に防止することができる。
また、チルト・テレスコ調整時には、合成樹脂、合成ゴム等の非金属からなる緩衝材49の横剛性補強部52と金属製の一対の側板47b,47cとが摺動しているので、緩衝材49及び一対の側板47b,47cの内壁の間にはゴリ感が発生せず、異音も発生せず、ステアリングホイール13のチルト・テレスコ調整に違和感を与えることがない。
また、緩衝材49の横剛性補強部52は、一対の側板47b,47cに押圧されてブラケット側プレート52cが弾性変形していくと、コラム側プレート52aの内壁に当接してブラケット側プレート52cの過剰な弾性変形を抑制する変形規制部52d1〜52d5を設けているので、一対の側板47b,47c及びコラム突起部46d,46eを確実に密着させてステアリングコラム12の車幅方向(横方向)の支持剛性を高めることができる。
さらに、アッパコラム12c及びアッパコラム12cの車両前方側に一体に形成されているコラム側ブラケット46はアルミニウム合金を材料とした軽量部品なので、チルト・テレスコ調整時におけるステアリングホイール13の傾動操作、或いは伸縮操作を容易に行うことができる。
なお、第1から第4実施形態では、ロアコラム12aがアッパコラム12bに摺動自在に内嵌されているが、本発明の要旨がこれに限定されるものではなく、アッパコラム12bがロアコラム12aに摺動自在に内嵌されている構造であってもよい。その場合には、チルトテレスコ機構15を構成するコラム側ブラケットが、ロアコラム12aに一体に形成される。また、第5実施形態も、ロアコラムがアッパコラム12cに摺動自在に内嵌されているが、本発明の要旨がこれに限定されるものではなく、アッパコラム12cがロアコラムに摺動自在に内嵌され、チルトテレスコ機構45を構成するコラム側ブラケットが、ロアコラムに一体に形成された構造であってもよい。
また、上記実施形態では、アッパコラム12b,12c及びコラム側ブラケット30,46をアルミニウム合金を材料として形成したが、マグネシウム合金等の軽金属を材料として形成してもよい。
また、各実施形態では、手動式のチルトテレスコタイプのステアリングコラムの支持構造について説明したが、手動式のチルトタイプ、手動式のテレスコタイプのステアリングコラムの支持構造に適用しても同様の効果を奏することができる。
また、第1から第4実施形態の横剛性補強部材38,42の外周には、凸条38d,42cが90°間隔に4箇所形成しているが、少なくとも1つの凸条38d,42cが存在して圧入されていてもよい。
本発明に係るステアリング装置を組付けた車両を示す全体構成図である。 本発明に係る第1実施形態のステアリングコラムの支持構造を示すものである。 図2のIII−III線矢視図である。 (a)は第1実施形態の横剛性補強部材の形状を示す図、(b)は第1実施形態の横剛性補強部材を軸方向から示した図である。 第1実施形態の横剛性補強部材をコラム側ブラケットに装着した状態を示す断面図である。 車体側ブラケットの形状を示す断面図である。 (a)は第2実施形態の横剛性補強部材の形状を示す図、(b)は第2実施形態の横剛性補強部材を軸方向から示した図である。 第3実施形態のステアリングコラムの支持構造を示す断面図である。 (a)は第3実施形態の横剛性補強部材の形状を示す断面図であり、(b)は(a)のIX−IX線矢視図である。 a)は第4実施形態の横剛性補強部材の形状を示す断面図、(b)は(a)のX−X線矢視図である。 第5実施形態のステアリングコラムの支持構造を示す側面図である。 第5実施形態の構造を車両後方の右側から示した斜視図である。 第5実施形態の構造を車両後方から示した正面図である。 第5実施形態で使用するライナ及びライナを装着する位置を示す図で或る。 第5実施形態のライナの構造を示す図である。 第5実施形態のライナを構成する横剛性補強部の構造を示す図である。 図16符号Cで示す丸印の範囲を拡大して示した図である。 第5実施形態で使用するライナを装着した状態を示す図である。
符号の説明
10…車両用ステアリング装置、11…ステアリングシャフト、11a…アウタシャフト、11b…インナシャフト、11c…インナシャフト、11d…アウタシャフト、12…ステアリングコラム、12a…ロアコラム、12b…アッパコラム、13…ステアリングホイール、14…車体側部材、15…チルトテレスコ機構、16a,16b…ユニバーサルジョイント、16c…中間シャフト、17…ステアリングギヤ、18…タイロッド、19…操舵輪、20…ロアブラケット、20a…側板、20b…長孔、21…連結ブラケット、22…係合ボルト、30…コラム側ブラケット、30a…スリット、30b,30c…車幅方向変位部、30e,30f…テレスコ長孔、31…車体側ブラケット、31a…フランジ、31b,31c…側板、34…締付け部、34a…ロッド、34b…固定カム、34c…可動カム、34d…調整ナット、34e…操作レバー、35…コイルスプリング、36,37…凹部、38…横剛性補強部材、38a…縮径部、38b,38c…曲率端面、38d…凸条、38e,38f…円すい台部、39…チルト長孔、40,41…連通孔、40a…大径孔、40b…小径孔、42…横剛性補強部材、42a…軸部、42b…曲率端部、42c…凸条、42d…円すい台部、45…チルトテレスコ機構、46…コラム側ブラケット、46a…下部スリット、46b,46c…車幅方向変位部、46c1…ライナ装着孔、46c2…スロット当接凹部、46c3…連結杆当接溝、46c4…第1外面、46c5…第2外面、46d…コラム突起部、46d,46e…コラム突起部、46d1…装着溝、46e…コラム突起部、46e1…装着溝、46e2…端部溝、47…車体側ブラケット、47a…フランジ、47b,47c…側板、47d…チルト長孔、49…緩衝材、50…スロットライナ、50a…テレスコ長孔、50b…係合凸部、51…連結杆、52…横剛性補強部、52a…コラム側プレート、52b1〜52b4…リブ、52c…ブラケット側プレート、52d1〜52d5…変形規制部、P1…コラム軸、t…微小隙間

Claims (11)

  1. ステアリングホイールを取付けたステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムと、このステアリングコラムの車体後方側に一体に設けた金属製のコラム側ブラケットと、このコラム側ブラケットを車幅方向の外側から挟み込む一対の側板を備えて車体側部材に固定した金属製の車体側ブラケットと、前記車体側ブラケットの一対の側板に対して前記コラム側ブラケットの車両前後方向或いは車両上下方向への移動を拘束する手動式の締付け部とを備えた車両用ステアリングコラムの支持構造において、
    前記一対の側板及び当該一対の側板に対向している前記コラム側ブラケットの外壁の一方の部材に、非金属からなる弾性を有する横剛性補強部を設け、
    前記締付け部の緩め操作時には、前記コラム側ブラケットが車両前後方向或いは車両上下方向に移動する際に、前記一対の側板及び前記コラム側ブラケットの外壁の他方の部材が前記横剛性補強部に摺動し、
    前記締付け部の締付け操作時には、前記横剛性補強部が弾性圧縮しつつ他方の部材に局部的に当接し、前記コラム側ブラケットの一対の側板が前記車体側ブラケットの外壁に面接触で当接することを特徴とする車両用ステアリングコラムの支持構造。
  2. 前記一対の側板及び当該一対の側板に対向している前記コラム側ブラケットの外壁の一方の部材に凹部を設け、この凹部に装着した前記横剛性補強部を、前記締付け部の緩め操作時には、前記一方の部材から所定量だけ突出して前記他方の部材に摺動するようにしたことを特徴とする請求項1記載の車両用ステアリングコラムの支持構造。
  3. 前記他方の部材に摺動する前記横剛性補強部の摺動面は、前記他方の部材に向かって凸の湾曲面として形成されていることを特徴とする請求項2記載の車両用ステアリングコラムの支持構造。
  4. 前記他方の部材に摺動する前記横剛性補強部の摺動面は、前記他方の部材に向かって凸の円錐台として形成されていることを特徴とする請求項2記載の車両用ステアリングコラムの支持構造。
  5. 前記凹部に入り込む前記横剛性補強部の外周に、前記凹部の内周面との係合によって前記横剛性部材の脱落を防止する突起を設けたことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の車両用ステアリングコラムの支持構造。
  6. 前記横剛性補強部は、弾性圧縮を促進する薄肉弾性部を設けていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の車両用ステアリングコラムの支持構造。
  7. 前記一対の側板及び当該一対の側板に対向している前記コラム側ブラケットの外壁の一方の部材に凹部を設け、この凹部に装着した前記横剛性補強部を、前記締付け部の緩め操作時には、前記一方の部材から所定量だけ突出して前記他方の部材に摺動するようにしたことを特徴とする請求項1記載の車両用ステアリングコラムの支持構造。
  8. 前記手動式の締付け部は、前記一対の側板及び前記コラム側ブラケットを車幅方向に貫通する締付けロッドを備えており、
    前記一対の側板及び当該一対の側板に対向している前記コラム側ブラケットの外壁の一方の部材に、挿通した前記締付けロッドを案内する非金属からなるスロットライナと、このスロットライナに離間して一体化された前記横剛性補強部とを設け、
    前記締付け部の緩め操作時には、前記横剛性補強部が前記一対の側板及び前記コラム側ブラケットの外壁の他方の部材に摺動することを特徴とする請求項1記載の車両用ステアリングコラムの支持構造。
  9. 前記一対の側板及び当該一対の側板に対向している前記コラム側ブラケットの外壁の一方の部材に、コラム軸方向に延在する凹部を設け、この凹部内に直方体形状の前記横剛性補強部を装着し、
    前記横剛性補強部は、前記締付け部の締付け操作時に、前記他方の部材に押圧されて前記凹部の底に向けて弾性変形しながら前記他方の部材に面接触で当接することを特徴とする請求項8記載の車両用ステアリングコラムの支持構造。
  10. 前記横弾性補強部は、前記締付け部の締付け操作時に、過剰な弾性変形を規制する変形規制部を設けていることを特徴とする請求項8又は9記載の車両用ステアリングコラムの支持構造。
  11. 前記ステアリングコラムを、車両前方に位置するインナコラムと、車両後方に位置するアウタコラムと、このアウタコラムの車両後方側に一体に設けられ、前記インナコラムをコラム軸方向に摺動自在に外嵌する前記車体側ブラケットとで構成するとともに、
    前記アウタコラム及び前記車体側ブラケットを、軽合金材料で形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載の車両用ステアリングコラムの支持構造。
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