JP4390135B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリング装置に関し、特に運転者の運転姿勢等に応じて、ステアリングホイールの傾斜角度及びその軸線方向位置を調整できるチルト・テレスコピック式のステアリング装置に関する。
車両用のステアリング装置として、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイールの傾斜角度を調整できると共に、ステアリングホイールの軸線方向位置を調整できるチルト・テレスコピック式のステアリング装置が知られている。
ここで、運転者の膝近傍におけるスペースを確保するために、チルト・テレスコピック式のステアリング装置の構成部品を、なるべくステアリングシャフトに近い側に配置しようとする考えがある。これに対し、特許文献1には、外側コラム管内に配置された舵取り軸を支持するヨークを、一対のブラケット部に形成された垂直溝に沿って変位させることで、舵取り軸のチルト角調整を行うようになっているステアリング装置が開示されている。
特表平10−512826号公報
ところで、上述した従来例によれば、外側コラム管と舵取り軸との間にヨークを設けているために、かかる構造によりテレスコ調整を実現しようとすると、外側コラム管とは別に、軸線方向に長孔を有する内側コラム管をヨークの径方向外側に設ける必要がある。ところが、ヨークの外側に内側コラム管を設けることで、装置が大型化するという問題がある。又、かかる場合、内側コラム管とヨークとの間には、調整時に相対摺動を許容する一定のスキマを設ける必要があるが、これが大きいとガタの原因となり、小さいと摺動抵抗が大となるため、その寸法管理を厳格に行わなくてはならないという問題もある。さらに内側コラム管と外側コラム管との間にも、相対摺動のためのスキマを設ける必要があるため、同様の問題の他、加工の手間もかかってしまう。
このような問題を解決するために、本発明者は、インナーコラムを軸線方向移動可能に内包する円筒状のアウタージャケットを設け、アウタージャケットの一部を縮径することで、インナーコラムとの間に作用する摩擦力を利用して、インナーコラムを固定するステアリング装置を開発した。しかるに、アウタージャケットを半径方向外方から押圧するためにフランジ部を設けると、アウタージャケットの剛性が更に高くなり、縮径しにくくなるという問題があることが判明した。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、アウタージャケットの剛性のバランスを最適化したステアリング装置を提供することを目的とする。
第1の本発明のステアリング装置は、
ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、
前記インナーコラムを軸線方向変位可能に内包する少なくとも一部が円筒状のアウタージャケットと、
前記インナーコラムの径方向に付勢する付勢部材と、を有するステアリング装置であって、
前記アウタージャケットは、その円筒外周面より軸線から遠ざかる方向へと延在し、前記付勢部材により付勢されるフランジ部と、前記アウタージャケットの端部から、前記フランジ部に交差するようにして軸線方向に延在するスリットとを有し、
前記スリットの中心を0度としたときに、前記アウタージャケットの軸線周りで90度〜135度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値は、135度〜180度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値より大きいことを特徴とする。
第2の本発明のステアリング装置は、ステアリングホイールを取り付けるステアリングシャフトを軸線方向変位自在に支持するステアリング装置において、
前記ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、
車体に取り付けられ、前記ステアリングシャフトの軸線に対してそれぞれ対向する位置に配置された一対のブラケット部と、
前記一対のブラケット部の間に延設されたテンション部材と、
前記一対のブラケット部の外部から前記テンション部材を固定する2つの固定部材と、
前記テンション部材と前記固定部材との間に配設され、操作レバーの動きと連動して前記ブラケット部と前記固定部材との間に相対変位を付与する付与部材と、
前記テンション部材と前記ブラケット部と前記固定部材との連結によって車体に保持され、少なくとも前記一対のブラケット部間において、ブラケット部の相対変位によって外周が前記一対の両ブラケット部と接触するフランジ部を持ち、かつ前記インナーコラムの外周を包持する内周面を持つ少なくとも一部が円筒状のアウタージャケットとを有し、
前記付与部材により付与された変位により前記一対のブラケット部が接近し、それにより前記アウタージャケットのフランジ部を介して前記インナーコラムに対して押圧力が付与され、且つ前記インナーコラムが前記アウタージャケットを介して前記ブラケット部に対して、その軸方向位置を保持されるようになっており、
前記アウタージャケットは、前記アウタージャケットの端部から、前記フランジ部に交差するようにして軸線方向に延在するスリットを有し、
前記スリットの中心を0度としたときに、前記アウタージャケットの軸線周りで90度〜135度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値は、135度〜180度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値より大きいことを特徴とする。
第3の本発明のステアリング装置は、
ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、
前記インナーコラムを軸線方向変位可能に内包する少なくとも一部が円筒状のアウタージャケットと、
前記インナーコラムの径方向に付勢する付勢部材と、を有するステアリング装置であって、
前記アウタージャケットは、その円筒外周面より軸線から遠ざかる方向へと延在し、前記付勢部材により付勢されるフランジ部と、前記アウタージャケットの端部から、前記フランジ部に交差するようにして軸線方向に延在するスリットとを有し、
前記アウタージャケットの軸線を挟んで、前記スリットに近い側の部位の剛性に対して、前記スリットより遠い側の部位の剛性を低くしたことを特徴とする。
第4の本発明のステアリング装置は、
ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、
前記インナーコラムを軸線方向変位可能に内包する少なくとも一部が円筒状のアウタージャケットと、
前記インナーコラムの径方向に付勢する付勢部材と、を有するステアリング装置であって、
前記アウタージャケットは、その円筒外周面より軸線から遠ざかる方向へと延在し、前記付勢部材により付勢されるフランジ部と、前記アウタージャケットの端部から、前記フランジ部に交差するようにして軸線方向に延在するスリットとを有し、
前記アウタージャケットの軸線を挟んで、前記スリットに近い側の部位の肉厚に対して、前記スリットより遠い側の部位の肉厚を薄くしたことを特徴とする。
第1の本発明のステアリング装置は、前記アウタージャケットが、その円筒外周面より軸線から遠ざかる方向へと延在し、前記付勢部材により付勢されるフランジ部と、前記アウタージャケットの端部から、前記フランジ部に交差するようにして軸線方向に延在するスリットとを有し、前記スリットの中心を0度としたときに、前記アウタージャケットの軸線周りで90度〜135度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値は、135度〜180度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値より大きいので、前記スリットを設けることで、前記アウタージャケットの剛性を弱めて縮径しやすくし、更に、前記アウタージャケットの軸線周りで90度〜135度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値を、135度〜180度の範囲における、前記半径方向距離の平均値より大きくすることで、フランジ部が例えば90度方向から付勢された場合に前記スリットが閉じる方向に変形しやすくし、前記アウタジャケットの剛性を最適化している。尚、「前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離」とは、その円筒外周面(外周面が円筒状でない場合は内周円筒面)から法線をひいたとき、外周面からフランジ部の縁と交差する点までの法線の長さをいうものとする。
前記アウタージャケットの軸線に直交する断面において、その軸線と前記スリットの中心とを結んだ線が鉛直線と一致するようにしたときに、前記フランジ部の上縁は、前記鉛直線と交わる位置で最も高くなるようにしてもよい。
前記アウタージャケットの軸線に直交する断面において、その軸線と前記スリットの中心とを結んだ線が鉛直線と一致するようにしたときに、前記フランジ部の上縁は、前記鉛直線と交わる位置に存在しないようにしてもよい。
前記付勢部材は、螺合により前記フランジ部の側縁を押圧する頭付きボルト又はナットを含み、前記フランジ部の側縁の上端は、前記頭付きボルトの頭部又は前記ナットより上方に位置するようにすると、前記付勢部材の付勢力を前記フランジ部を介して適切に前記アウタージャケットへと伝達できる。
前記フランジ部の側縁は、鉛直線に対して傾いたテーパ状であると、前記付勢部材の付勢力を用いて、前記アウタージャケットを縮径しやすいので好ましい。
前記固定部材の中心線は、前記インナーコラムの軸線に対して、前記スリット側に位置していると、前記スリットの間隔を狭めるように前記アウタージャケットをより容易に変形できる。
前記フランジ部の下縁は、前記スリットに近づくにつれて前記アウタージャケットの円筒外周面に接近するようなテーパ状であると、前記アウタージャケットを縮径しやすいので好ましい。
前記フランジ部は、前記スリットが設けられた端部より遠い側の第1フランジ部と、近い側の第2フランジ部とからなり、2つのフランジ部を重合させたときに、前記スリットの少なくとも180度の位置で、前記第2フランジ部が露出するようになっていると、前記アウタージャケットを縮径しやすいので好ましい。
第2の本発明のステアリング装置は、前記アウタージャケットが、前記アウタージャケットの端部から、前記フランジ部に交差するようにして軸線方向に延在するスリットを有し、前記スリットの中心を0度としたときに、前記アウタージャケットの軸線周りで90度〜135度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値は、135度〜180度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値より大きいので、前記スリットを設けることで、前記アウタージャケットの剛性を弱めて縮径しやすくし、更に、前記アウタージャケットの軸線周りで90度〜135度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値を、135度〜180度の範囲における、前記半径方向距離の平均値より大きくすることで、フランジ部が例えば90度方向から付勢された場合に前記スリットが閉じる方向に変形しやすくし、前記アウタジャケットの剛性を最適化している。
尚、特許文献1に記載の技術によれば、上述したように、ヨークを通すための長孔を内側コラム管(本発明のインナーコラムに相当)を設ける必要があるが、この場合、内側コラム管には、固定のための締め付け荷重が付与されるため、かかる長孔の存在により、内側コラム管の締め付け剛性が低くなってしまい、締め付け保持力も低くなってしまう。そのため、内側コラム管の肉厚を上げるなど、剛性向上のための対策が必要となる。又、内側コラム管の径を大きくすれば、その端部からヨークを斜めにして内部に挿入できるかもしれないが、内側コラム管の径が大きくなるので車載を考慮すると現実的な構成であるとは言い難い。更に、内側コラム管の中にヨークを入れた後、90度回転させなければステアリングシャフトが挿入できず、組立が困難であることが予想される。すなわち、特許文献1の技術は、テレスコ調整を考慮していないステアリング装置を対象としているといえる。これに対し、本発明によれば、前記テンション部材を前記インナーコラムの外側に配置することで、そのような長孔加工は不要となるため、上述した問題を回避できる。ただし、テレスコストッパのための長孔を設けることは任意である。
更に、本発明によれば、前記付与部材により付与された変位により、前記一対のブラケット部が互いに接近してその間の距離が減少し、それにより前記アウタージャケットが前記テンション部材と前記ブラケット部との間で保持される。又、変位した前記ブラケット部が前記アウタージャケットの押圧部を介して、前記インナーコラムに対して押圧力を付与し、それにより前記インナーコラムが前記アウタージャケットを介して、車体に連結された前記ブラケット部により保持されるので、ステアリングシャフトをテレスコ方向に固定することができる。更に、両ブラケット部がステアリングシャフトを挟んで略対称的な形状であれば、各ブラケット部の変位量も等しくなるため、それにより前記インナーコラムの中心位置を略一定に維持することができるため、ステアリングシャフトの心ズレを効果的に抑制できる。
前記アウタージャケットの軸線に直交する断面において、その軸線と前記スリットの中心とを結んだ線が鉛直線と一致するようにしたときに、前記フランジ部の上縁は、前記鉛直線と交わる位置で最も高くなるようにすると、前記アウタージャケットの剛性をより最適化することができる。
前記アウタージャケットの軸線に直交する断面において、その軸線と前記スリットの中心とを結んだ線が鉛直線と一致するようにしたときに、前記フランジ部の上縁は、前記鉛直線と交わる位置に存在しないようにすると、前記アウタージャケットの剛性をより最適化することができる。
前記固定部材は、螺合により前記フランジ部の側縁を押圧する頭付きボルト又はナットを含み、前記フランジ部の側縁の上端は、前記頭付きボルトの頭部又は前記ナットより上方に位置するようにすると、前記付勢部材の付勢力を前記フランジ部を介して適切に前記アウタージャケットへと伝達できる。
前記フランジ部の側縁は、鉛直線に対して傾いたテーパ状であると、前記付与部材の力が前記ブラケット部を介して伝達されたとき、前記アウタージャケットを縮径しやすいので好ましい。
前記フランジ部の下縁は、前記スリットに近づくにつれて前記アウタージャケットの円筒外周面に接近するようなテーパ状であると、、前記アウタージャケットを縮径しやすいので好ましい。
前記フランジ部は、前記スリットが設けられた端部より遠い側の第1フランジ部と、近い側の第2フランジ部とからなり、2つのフランジ部を重合させたときに、前記スリットの少なくとも180度の位置で、前記第2フランジ部が露出するようになっていると、前記アウタージャケットを縮径しやすいので好ましい。
第3の本発明のステアリング装置は、ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、前記インナーコラムを軸線方向変位可能に内包する少なくとも一部が円筒状のアウタージャケットと、前記インナーコラムの径方向に付勢する付勢部材と、を有するステアリング装置であって、前記アウタージャケットは、その円筒外周面より軸線から遠ざかる方向へと延在し、前記付勢部材により付勢されるフランジ部と、前記アウタージャケットの端部から、前記フランジ部に交差するようにして軸線方向に延在するスリットとを有し、前記アウタージャケットの軸線を挟んで、前記スリットに近い側の部位の剛性に対して、前記スリットより遠い側の部位の剛性を低くしたので、前記スリットを設けることで、前記アウタージャケットの剛性を弱めて縮径しやすくし、更に、前記アウタージャケットの軸線を挟んで、前記スリットに近い側の部位の剛性に対して、前記スリットより遠い側の部位の剛性を低くすることで、フランジ部が例えば90度方向から付勢された場合に前記スリットが閉じる方向に変形しやすくし、前記アウタジャケットの剛性を最適化している。
第4の本発明のステアリング装置は、ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、前記インナーコラムを軸線方向変位可能に内包する少なくとも一部が円筒状のアウタージャケットと、前記インナーコラムの径方向に付勢する付勢部材と、を有するステアリング装置であって、前記アウタージャケットは、その円筒外周面より軸線から遠ざかる方向へと延在し、前記付勢部材により付勢されるフランジ部と、前記アウタージャケットの端部から、前記フランジ部に交差するようにして軸線方向に延在するスリットとを有し、前記アウタージャケットの軸線を挟んで、前記スリットに近い側の部位の肉厚に対して、前記スリットより遠い側の部位の肉厚を薄くしたので、前記スリットを設けることで、前記アウタージャケットの剛性を弱めて縮径しやすくし、更に、前記アウタージャケットの軸線を挟んで、前記スリットに近い側の部位の肉厚に対して、前記スリットより遠い側の部位の肉厚を薄くすることで、フランジ部が例えば90度方向から付勢された場合に前記スリットが閉じる方向に変形しやすくし、前記アウタジャケットの剛性を最適化している。
以下、本発明の実施の形態に係るチルト・テレスコピック式のステアリング装置を、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るチルト・テレスコピック式のステアリング装置10の側面図である。図2は、図1に示したステアリング装置10の下面図である。図3は、図1のステアリング装置10を分解した状態で示す斜視図であるが、巻きばね30は省略している。図4は、図1の構成をIV-IV線で切断して矢印方向に見た図である。
図2に示すように、取り付けブラケット12は、車体B(図4)に対してボルト28(図4)により取り付けるための一対の車体取り付け孔12c(それが設けられた面が車体取付面12e)を有し、且つ互いに平行に延在すると共に鉛直上下方向に延在する板部材であるブラケット部12a、12aを、連結板12dで連結した構成を有しており、1枚の板材を折り曲げて形成されている。各ブラケット部12aの板厚は同一であり、形状は垂直線に対して線対称となっている。
図4に示すように、ブラケット部12a、12aの間には、テンション部材13が配置されている。テンション部材13は、下部が開放してなる断面がコ字状の本体13aと、本体13aの両側壁下端間に架橋され、且つ内挿されたボルト14で本体13aに固定されるチューブ13bとからなり、アウタージャケット21の端部外周を挟むように取り付けられている。即ち、テンション部材13は、本体13aとチューブ13bとに分割可能であり実車搭載時における組付性に優れ、一方、ボルト14により固定された状態では、周方向に連続した環状となり剛性が高くなる。このような構成であれば部品点数が少なくて済み、又、ボルト14は標準品を用いることができ、更に、チューブ13bは、円管を所定長さに切断するだけで製造できるため、より低コスト化が図れる。尚、チューブ13bは、板材を丸めて溶接したものでも良い。
図1,2に示すように、アウタージャケット21は、円筒部21aと、円筒部21aの端部外周において、軸線方向にテンション部材13を挟んで隔置配置された一対の板状の(端部に近い側の)第1フランジ部21c及び(端部から遠い側の)第2フランジ部21dを有している。アウタージャケット21は、円筒部21aの図1で左端上部に耳部21hを形成し、耳部21hには貫通孔21iが形成されており、この貫通孔21iに挿通されて車体に固定されたボルト(不図示)により、アウタージャケット21は車体に対して揺動自在に取り付けられている。アウタージャケット21の下面で、フランジ部21c、21dよりも車両前方側に図1に示す方向から見て略三角形状の切欠21fを有する円筒部21aは、インナーコラム11を内包保持しており、貫通孔21iの軸線と一致する枢動点Oを介して、不図示の車体に対して(図1で上下方向に)枢動可能に支持されている。押圧部としてのフランジ部21c、21dの間には、テンション部材13が配置される。尚、円筒部21aの下部には、図2に示すように、その端部から、少なくともフランジ部21c、21dを横切って軸線方向に延在するようにして、スリット21eが形成されている。又、本実施の形態にこだわらず、固定部材16,17の中心を結ぶ線が、インナーコラム11の軸線と交差するようにしても良い。
アウタージャケット21に内包される円筒状のインナーコラム11の中には、ステアリングシャフトSが挿通され、軸受29(図1)を介してインナーコラム11に対して回転自在に支持されている。尚、インナーコラム11に、ステアリングシャフトSの軸線と平行に、テレスコストッパとしての長孔を形成し、これにアウタージャケット21に植設したボルト等を係合させても良いが、これは必須の構成ではない。
各ブラケット部12aには、枢動点Oを中心とした円弧の一部となるチルト溝12bが形成されている。チルト溝12bは、図1からみて、ステアリングシャフトSの軸線に近い高さに配置された車体取付部であるブラケット12の車体取り付け孔12cに対して、インナーコラム11の軸線方向にずれた位置に配置されている(図1,2参照)。チルト溝12bを貫通するようにして、図4の左側からは固定部材16が挿通され、図4の右側からは固定部材17が挿通されている。尚、車体取り付け孔12c側から見てチルト溝12b側の、ブラケット部12a側における端部は、折り曲げられていてもよい。
頭付きボルトである固定部材16は、図4で左側のチルト溝12bの幅よりも大径で工具係合孔を有する円盤状の頭部16aと、チルト溝12bに係合して案内される円筒状のチルト案内部16bと、テンション部材13の本体13aに形成されたネジ孔13cに螺合し、固着される雄ネジ部16cとを有している。
これに対し、固定部材17は、工具を係合させる六角頭部17aと、第1ねじ部17bと、円筒状の軸部17cと、小フランジ17dと、第2ねじ部17eとを有している。第2ねじ部17eは、テンション部材13の本体13aに形成されたネジ孔13dに螺合することで、テンション部材13に固着されており、このとき小フランジ17dが本体13aの表面に当接するようになっている。軸部17cの周囲には、チルト溝12bの幅に係合するような略小判型断面のチルト案内部18a及びそれより大径の固定カム部18bを備えた固定カム18と、固定カム部18bに係合するカム面を有する可動カム19と、可動カム19と一体的に回動する操作レバー20と、スラストベアリング(転がり軸受でも滑り軸受でも良い)22が配置され、第1ねじ部17bに螺合固着するナット23により取り付けられている。尚、固定カム18と,可動カム19と、ブラケット部12a、12aとが請求項の付勢部材を構成し、固定カム18と,可動カム19とが請求項の付与部材を構成し、固定部材17とナット23、及び固定部材16が請求項の固定部材を構成する。
インナーコラム11を取り巻き、且つ各ブラケット部12aに端部30aをそれぞれ係止するようにして、巻きばね30が配置されている。巻きばね30は、両側に一対のコイル部30bを有し、中央の当接部30cを、アウタージャケット21の切欠21fから露出したインナーコラム11の下面に当接させている。従って、インナーコラム11の下面は、巻きばね30の付勢力により、常に上方に付勢されていることとなる。尚、切欠21fの最下部に突起21kを設けて、巻きばね30の脱落防止機能を持たせている。
図5は、第1フランジ部21cを軸線方向外側より見た図であり、図6は、第1フランジ部21cと第2フランジ部21dとの間でアウタージャケット21を切断して、第2フランジ部21dを見た図である。図5,6に示す状態では、アウタージャケット21の軸線Mとスリット21eの中心とを、鉛直線Vが通過しているものとする(ただし、実機搭載時とは異なる)。
図5において、第1フランジ部21cは、鉛直線Vと平行な側縁21ca、21caと、軸線Mに対してスリット21eの反対側である上側において中央が山形となった上縁21cbと、スリット21eに向かうにつれて高くなる(円筒部21aの外周面に接近する)テーパ状の下縁21ccとを有している。図6において、第2フランジ部21dは、鉛直線Vと平行な側縁21da、21daと、中央が山形となった上縁21dbと、スリット21eに向かうにつれて高くなる(円筒部21aの外周面に接近する)テーパ状の下縁21dcとを有している。即ち、第1フランジ21cと第2フランジ21dとは同じ形状を有している。
次に、本実施の形態のステアリング装置の調整動作について説明する。操作者が操作レバー20を締付方向に回動させると、固定部材17における固定カム18の固定カム部18bの凸部と、可動カム19の凸部同士が係合しあい、互いに離隔する方向に力を発生する。このとき、固定カム18により押圧された図4で右側のブラケット部12aは、左方へ変位する。一方、可動カム19により右方に押圧された固定部材17は、テンション部材13を右方へと変位させる。それに伴って、固定部材16も右方へ移動するので、アウタージャケット21のフランジ部21c、21dの側部に、ブラケット部12aのチルト溝12bの内側を押し当て、適切な押圧力を付与するため、ブラケット部12aに対してアウタージャケット21は固定され、それによりインナーコラム11のチルト方向の変位も阻止されることとなる。
一方、操作レバー20の締付方向への回動に基づき、固定カム18により押圧された図4で右側のブラケット部12aは、左方へ変位することで、フランジ部21c、21dの右半部に当接して、これらを同様に左方に変位させる。更に、テンション部材13に付与された力は、反対側の固定部材16に伝達され、それにより押圧された図4で左側のブラケット部12aは、右方へ変位する。左側のブラケット部12aが右方へ変位すると、フランジ部21c、21dの左半部に当接して、これらを同様に右方に変位させ、アウタージャケット21の外周面に押圧力を付与する。アウタージャケット21が両側から押圧されることで、スリット21eが閉じるように変形するため、アウタージャケット21の内径は縮径し、インナーコラム11を適切な力で保持することができる。以上の操作により、ブラケット12における一対のブラケット部12aは閉じるように変形する。
本実施の形態によれば、2つのブラケット部12aの形状・板厚が略等しく、すなわち曲げ弾性係数(従って剛性)が略等しくなっていることから、操作レバー20の締め付け操作によって、ブラケット部12aが互いに近接する方向に力を受け、略等しい量で変位するため、インナーコラム11は、フランジ部21c、21dにより、図4で左右両側から押圧力を受けて、ブラケット部12a間距離を2分する位置にその中心が一致するように固定され、それによりテレスコ方向の変位を阻止しながらも、ステアリングシャフトSの心ズレを抑制できることとなる。
これに対し、操作者が操作レバー20を緩め方向に回動すると、図4において、固定カム18と可動カム19の凸部同士が係脱し、両者は近接可能となるため、両ブラケット部12aは互いに離隔し、それによりアウタージャケット21は両ブラケット部12aに対してフリーな状態となるため、固定部材16のチルト案内部16b及び固定カム18のチルト案内部18aを、ブラケット部12aのチルト溝12bに沿って案内されつつ変位させることができ、更にアウタージャケット21の締め付け力低下によりインナーコラム11の軸線方向変位が可能となる(軸線方向変位可能状態となる)ため、チルト方向及びテレスコ方向の調整を任意に行えるようになっている。
このとき、テレスコピック調整を行うためには、アウタージャケット21の内周面と、インナーコラム11の外周面との間にある程度のスキマが必要になる。ところが、このスキマの存在が、操作レバー20を緩め方向に回動したときに、ステアリングホイールのガタとなって操作者に伝わるので、操作者に違和感を与える恐れがある。これに対し本実施の形態によれば、ブラケット部12aに両端を係止された巻きばね30の付勢力により、インナーコラム11は常時上方に付勢されているので、かかる付勢力によって、インナーコラム11の外周上面がアウタージャケット21の内周上面に押しつけられ、それによりガタ排除を行えるようになっているため、操作者に違和感を与えることを回避できる。尚、巻きばね30は、その付勢力を利用して、チルト調整時にステアリングホイール(不図示)の自重でステアリングシャフトSが急激に下方に揺動しないよう、チルト中段位置に釣り合わせる機能も有する。
更に、本実施の形態においては、アウタージャケット21にスリット21eを設けることで、アウタージャケット21の端部剛性を弱めて縮径しやすくし、それによりインナーコラム11の保持力を高めている。又、図5,6に示すように、スリット21eの中心を0度としたときに、アウタージャケット21の軸線M周りで90度〜135度の範囲Aにおける、アウタージャケット21の円筒部21aの外周面からフランジ部21c、21d先端までの半径方向距離Yの平均値を、135度〜180度の範囲Bにおける、半径方向距離Yの平均値より大きくすることで、フランジ部21c、21dが90度方向から付勢された場合にアウタージャケット21のスリット21eが閉じる方向に変形しやすくしている。
又、図5,6に示す状態で、フランジ部21c、21dの上縁21cb、21dbは、鉛直線Vと交わる位置で最も高くなり、側縁21ca、21daに向かうにつれてなだらかに下降するようにしているので、アウタージャケット21の剛性をより弱めることができる。
本実施の形態の変形例として、フランジ部21c、21dの側縁21ca、21daを、鉛直線Vに対して傾いたテーパ状にする、つまりスリット21eのある下方に向かうに従って幅が大きくなるテーパ形状とする(図5,6で点線で図示)と、平行なブラケット部12a、12a(図4)が、側縁21ca、21daの下部においてより強く当接するので、アウタージャケット21が縮径しやすくなるため好ましい。
又、別な変形例としては、フランジ部21c、21dの下縁21cc、21dcを、図5,6に点線で示すように、水平とすることもできる。
図7は、本実施の形態に係るチルト・テレスコピック式のステアリング装置を組み付けた状態で図3の矢印VII方向に見た図である。本実施の形態においては、固定部材16,17の中心を結ぶ線が、インナーコラム11の軸線Xと離隔している。より具体的には、固定部材16,17により与えられるインナーコラム11の保持に必要な押圧力をF1とした場合、固定部材16,17の中心を結ぶ線Rが、インナーコラム11の軸線Xより、図7で下方に距離Δだけシフトした本実施の形態における、固定部材16,17により与えられるインナーコラム11の保持に必要な押圧力F2は、
F2=(L1/(L1+Δ))・F1
{但しL1は、点P3からインナーコラム11の軸線Xまでの距離}
で表せる。ここで、L1<L1+Δであるから、本実施の形態によれば、てこの原理により、より小さな押圧力F2でインナーコラム11を保持することが可能となる。
図8は、第2の実施の形態にかかるアウタージャケット121の第1フランジ部121cを示す図5と同様な図であり、図9は、第2の実施の形態にかかるアウタージャケット121の第2フランジ部121dを示す図6と同様な図である。
本実施の形態においては、図5,6に示す実施の形態と異なり、第1フランジ部121cと第2フランジ部121dの形状が異なっている。より具体的には、第2フランジ部121dの上縁121dbは、円筒部21aの外周面で終端しており、特に終端する前において下方にへこんだ切欠21dkを有している。
すなわち、第1フランジ部121cの形状と第2フランジ部121dの形状を重ねると、第1フランジ部121cの上部側(スリット121eの180度位相側)が露出するようになる。このように、第2フランジ部121dの上部を切り取ることで、第2フランジ部121d側のアウタージャケット121の剛性が低下し、より縮径しやすくなるという効果がある。
本実施の形態では、図5に示すように、フランジ部121c、121dの上縁は、鉛直線Vと交わる位置に存在せず、円筒部21aの外周面となっているので、アウタジャケット121はより剛性が弱くなっている。尚、図6では、鉛直線Vと交わる位置にフランジ部121dが存在するように見えるが、これはフランジ部121c、121d間の円筒部21a上部がカットされていることによるものであり、実際はフランジ部121dは存在していない。それ以外の構成については、上述した実施の形態と同様であるので説明を省略する。
図10は、第3の実施の形態にかかるアウタージャケット221の第1フランジ部221cを示す図5と同様な図であり、図11は、第3の実施の形態にかかるアウタージャケット221の第2フランジ部221dを示す図6と同様な図である。図10,11においては、図で左側のブラケット部12a及び固定部材16の頭部16aを併せて示している。
本実施の形態においては、図10に示すように、第1フランジ部221cの側縁の221caの上端は、固定部材16の頭部16aより高い位置で終端している。一方、図11に示すように、第2フランジ部221dの側縁221daの上端も、固定部材16の頭部16aより高い位置で終端している。このようにすることで、固定部材16からの付勢力を、効果的にフランジ部221c、221dに伝達することができる。尚、固定部材16が、ナットである場合も同様とする。それ以外の構成については、上述した実施の形態と同様であるので説明を省略する。
図12は、第4の実施の形態にかかるアウタージャケット321の第1フランジ部321cを示す図5と同様な図であり、図13は、第4の実施の形態にかかるアウタージャケット221の第2フランジ部321dを示す図6と同様な図である。アウタージャケット321は、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の金属素材をダイカストにより製造しているが、このとき型を調整することで、フランジ部321c、321dの表面に、図に示すような肉盗み部(薄肉部)321ct、321dtを形成することができ、それにより剛性を落とすことなく軽量化を達成できる。なお、第1フランジ部321cの下縁321ccと、第2フランジ部321dの下縁321dcは、図5,6に示す実施の形態と同様に、それぞれスリット21eから遠ざかるにつれ下降するテーパ形状となっている。それ以外の構成については、上述した実施の形態と同様であるので説明を省略する。
以上、実施の形態を参照して本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきでなく、その趣旨を損ねない範囲で適宜変更、改良可能であることはもちろんである。たとえば、本実施の形態では、スリットを下側に配置した例を示したが、スリットは上側にあってもよい。かかる場合には、フランジの断面形状は、本実施の形態に対して上下逆となる。さらに、ロア側にアウタージャケット、アッパ側にインナコラムの例を示したが、ロア側にインナコラム、アッパ側にアウタージャケットを設けたレイアウトでもよい。
本発明の実施の形態に係るチルト・テレスコピック式のステアリング装置10の側面図である。 図1に示したステアリング装置10の下面図である。 図1のステアリング装置10を分解した状態で示す斜視図である。 図1の構成をIV-IV線で切断して矢印方向に見た図である。 第1フランジ部21cを軸線方向外側より見た図である。 第1フランジ部21cと第2フランジ部21dとの間でアウタージャケット21を切断して、第2フランジ部21dを見た図である。 本実施の形態に係るチルト・テレスコピック式のステアリング装置を組み付けた状態で図3の矢印VII方向に見た図である。 第2の実施の形態にかかるアウタージャケット121の第1フランジ部121cを示す図5と同様な図である。 第2の実施の形態にかかるアウタージャケット121の第2フランジ部121dを示す図6と同様な図である。 第3の実施の形態にかかるアウタージャケット221の第1フランジ部221cを示す図5と同様な図である。 第3の実施の形態にかかるアウタージャケット221の第2フランジ部221dを示す図6と同様な図である。 第4の実施の形態にかかるアウタージャケット321の第1フランジ部321cを示す図5と同様な図である。 第4の実施の形態にかかるアウタージャケット321の第2フランジ部321dを示す図6と同様な図である。
符号の説明
11 インナーコラム
12 取り付けブラケット
13 テンション部材
16,17 固定部材
20 操作レバー
21 アウタージャケット
21c、121c、221c、312c 第1フランジ部
21d、121d、221d、312d 第2フランジ部
S ステアリングシャフト

Claims (17)

  1. ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、
    前記インナーコラムを軸線方向変位可能に内包する少なくとも一部が円筒状のアウタージャケットと、
    前記インナーコラムの径方向に付勢する付勢部材と、を有するステアリング装置であって、
    前記アウタージャケットは、その円筒外周面より軸線から遠ざかる方向へと延在し、前記付勢部材により付勢されるフランジ部と、前記アウタージャケットの端部から、前記フランジ部に交差するようにして軸線方向に延在するスリットとを有し、
    前記スリットの中心を0度としたときに、前記アウタージャケットの軸線周りで90度〜135度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値は、135度〜180度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値より大きいことを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記アウタージャケットの軸線に直交する断面において、その軸線と前記スリットの中心とを結んだ線が鉛直線と一致するようにしたときに、前記フランジ部の上縁は、前記鉛直線と交わる位置で最も高くなることを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記アウタージャケットの軸線に直交する断面において、その軸線と前記スリットの中心とを結んだ線が鉛直線と一致するようにしたときに、前記フランジ部の上縁は、前記鉛直線と交わる位置に存在しないことを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
  4. 前記付勢部材は、螺合により前記フランジ部の側縁を押圧する頭付きボルト又はナットを含み、前記フランジ部の側縁の上端は、前記頭付きボルトの頭部又は前記ナットより上方に位置することを特徴とする請求項2又は3に記載のステアリング装置。
  5. 前記フランジ部の側縁は、鉛直線に対して傾いたテーパ状であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のステアリング装置。
  6. 前記フランジ部の下縁は、前記スリットに近づくにつれて前記アウタージャケットの円筒外周面に接近するようなテーパ状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のステアリング装置。
  7. 前記フランジ部は、前記スリットが設けられた端部より遠い側の第1フランジ部と、近い側の第2フランジ部とからなり、2つのフランジ部を重合させたときに、前記スリットの少なくとも180度の位置で、前記第2フランジ部が露出することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のステアリング装置。
  8. ステアリングホイールを取り付けるステアリングシャフトを軸線方向変位自在に支持するステアリング装置において、
    前記ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、
    車体に取り付けられ、前記ステアリングシャフトの軸線に対してそれぞれ対向する位置に配置された一対のブラケット部と、
    前記一対のブラケット部の間に延設されたテンション部材と、
    前記一対のブラケット部の外部から前記テンション部材を固定する2つの固定部材と、
    前記テンション部材と前記固定部材との間に配設され、操作レバーの動きと連動して前記ブラケット部と前記固定部材との間に相対変位を付与する付与部材と、
    前記テンション部材と前記ブラケット部と前記固定部材との連結によって車体に保持され、少なくとも前記一対のブラケット部間において、ブラケット部の相対変位によって外周が前記一対の両ブラケット部と接触するフランジ部を持ち、かつ前記インナーコラムの外周を包持する内周面を持つ少なくとも一部が円筒状のアウタージャケットとを有し、
    前記付与部材により付与された変位により前記一対のブラケット部が接近し、それにより前記アウタージャケットのフランジ部を介して前記インナーコラムに対して押圧力が付与され、且つ前記インナーコラムが前記アウタージャケットを介して前記ブラケット部に対して、その軸方向位置を保持されるようになっており、
    前記アウタージャケットは、前記アウタージャケットの端部から、前記フランジ部に交差するようにして軸線方向に延在するスリットを有し、
    前記スリットの中心を0度としたときに、前記アウタージャケットの軸線周りで90度〜135度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値は、135度〜180度の範囲における、前記アウタージャケットの円筒外周面から前記フランジ部先端までの半径方向距離の平均値より大きいことを特徴とするステアリング装置。
  9. 前記アウタージャケットの軸線に直交する断面において、その軸線と前記スリットの中心とを結んだ線が鉛直線と一致するようにしたときに、前記フランジ部の上縁は、前記鉛直線と交わる位置で最も高くなることを特徴とする請求項8に記載のステアリング装置。
  10. 前記アウタージャケットの軸線に直交する断面において、その軸線と前記スリットの中心とを結んだ線が鉛直線と一致するようにしたときに、前記フランジ部の上縁は、前記鉛直線と交わる位置に存在しないことを特徴とする請求項8に記載のステアリング装置。
  11. 前記固定部材は、螺合により前記フランジ部の側縁を押圧する頭付きボルト又はナットを含み、前記フランジ部の側縁の上端は、前記頭付きボルトの頭部又は前記ナットより上方に位置することを特徴とする請求項9又は10に記載のステアリング装置。
  12. 前記フランジ部の側縁は、鉛直線に対して傾いたテーパ状であることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載のステアリング装置。
  13. 前記固定部材の中心線は、前記インナーコラムの軸線に対して、前記スリット側に位置していることを特徴とする請求項8乃至12のいずれかに記載のステアリング装置。
  14. 前記フランジ部の下縁は、前記スリットに近づくにつれて前記アウタージャケットの円筒外周面に接近するようなテーパ状であることを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載のステアリング装置。
  15. 前記フランジ部は、前記スリットが設けられた端部より遠い側の第1フランジ部と、近い側の第2フランジ部とからなり、2つのフランジ部を重合させたときに、前記スリットの少なくとも180度の位置で、前記第2フランジ部が露出することを特徴とする請求項8乃至14のいずれかに記載のステアリング装置。
  16. ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、
    前記インナーコラムを軸線方向変位可能に内包する少なくとも一部が円筒状のアウタージャケットと、
    前記インナーコラムの径方向に付勢する付勢部材と、を有するステアリング装置であって、
    前記アウタージャケットは、その円筒外周面より軸線から遠ざかる方向へと延在し、前記付勢部材により付勢されるフランジ部と、前記アウタージャケットの端部から、前記フランジ部に交差するようにして軸線方向に延在するスリットとを有し、
    前記アウタージャケットの軸線を挟んで、前記スリットに近い側の部位の剛性に対して、前記スリットより遠い側の部位の剛性を低くしたことを特徴とするステアリング装置。
  17. ステアリングシャフトを回転自在に支持するインナーコラムと、
    前記インナーコラムを軸線方向変位可能に内包する少なくとも一部が円筒状のアウタージャケットと、
    前記インナーコラムの径方向に付勢する付勢部材と、を有するステアリング装置であって、
    前記アウタージャケットは、その円筒外周面より軸線から遠ざかる方向へと延在し、前記付勢部材により付勢されるフランジ部と、前記アウタージャケットの端部から、前記フランジ部に交差するようにして軸線方向に延在するスリットとを有し、
    前記アウタージャケットの軸線を挟んで、前記スリットに近い側の部位の肉厚に対して、前記スリットより遠い側の部位の肉厚を薄くしたことを特徴とするステアリング装置。



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