JP2011031271A - 抵抗溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】先端部が円すい台形状の電極を用いて抵抗溶接を行うにあたり、電極の先端部をワークに十分に食い込ませることでワークを確実に接合する。
【解決手段】溶接電極10とアース電極20を結ぶ複数の通電経路Q1・Q2が形成されるようにアース電極20を配置することにより、溶接電極10とワークA2との当接部Rにおける電流密度を分散し、該当接部Rを均一に軟化させることができる。従って、溶接電極10全体がワークA2に食い込みやすくなり、円すい台形状の電極の特性を十分に活かしてワークを確実に接合することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、抵抗溶接方法に関し、特に、先端部が円すい面とその先端に設けられた平坦面とからなる円すい台形状をなした溶接電極を用いて行う抵抗溶接方法に関する。
抵抗溶接によりワークを接合する際には、電極間に流す電流値をなるべく大きくしてワークの接合予定部を十分に軟化させることが好ましい。しかし、電流値を大きくしすぎると電極とワークとの当接部における電流密度が大きくなり過ぎ、電極と当接するワークが部分的に溶融して当接圧が不足し、スパークの発生による接合不良が生じる恐れがある。
例えば特許文献1には、先端部を円すい台形状とした電極を用いて抵抗溶接を行う方法が示されている。この場合、電極をワークに当接させて通電すると、電極の先端部とワーク表面との当接部が軟化し、電極の先端部の円すい面がワークに食い込む。このように、電極の円すい面がワークに食い込むに従って電極とワークとの接触面積が大きくなるため、電流密度を維持しながら電極に流す電流値を大きくすることができ、スパークを発生させることなくワークを確実に接合することができる。
特開2006−198676号公報
しかし、上記のような円すい台形状の電極を用いて抵抗溶接を行うにあたり、電極がワークに十分に食い込まないことが問題となっている。例えば、図8に示すように、先端部を円すい台形状とした2本の電極100をワークWの同一面W1に当接させて溶接部Pを接合する場合、電極100とワークWとの当接部Rを結ぶ最短経路QがワークWの表面W1に形成され、この最短経路Qを中心に電流が流れるため、各電極100とワークWとの当接部Rにおける電流密度に偏りが生じる。具体的には、当接部Rのうち、相手電極側部分S1側に電流密度が集中する一方で、その反対側(相手電極から遠い側)S2は電流密度が小さくなる。このため、当接部Rのうち、S1側は軟化するがS2側は十分に軟化しないため、電極100がワークWに十分に食い込まない恐れがある。特に、張力が400MPaを超える高張力鋼のように硬度が高く軟化しにくい材料を溶接する場合は、電極100とワークWとの当接部Rを均一に軟化させることが難しく、当接部RにおけるワークWの硬さの差が顕著に現れるため、電極100のワークWへの食い込みが不十分となりやすく、接合不良が生じる恐れが高い。
本発明が解決すべき課題は、先端部が円すい台形状の電極を用いて抵抗溶接を行うにあたり、電極の先端部をワークに十分に食い込ませることでワークを確実に接合することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、溶接電極とアース電極とを複数の金属部材からなるワークに当接させて、両電極間に通電することで溶接する抵抗溶接方法であって、溶接電極の先端部が、円すい面とその先端に設けられた平坦面とからなる円すい台形状をなし、溶接電極とアース電極とを結ぶ通電経路が複数形成されるようにアース電極を配置することにより、溶接電極とワークとの当接部における電流密度を分散させるものである。
このように、溶接電極とアース電極とを結ぶ通電経路を複数形成し、溶接電極とワークとの当接部における電流密度を分散させることで、当接部のうちの一箇所に電流密度が集中することがなく、当接部を全体的に加熱して軟化させることができる。これにより、電極全体が沈み込んでワークに食い込みやすくなり、円すい台形状の電極の特性を十分に活かしてワークを確実に接合することができる。
ところで、例えばワークが中空の筒体を有する被接合部材と、筒体の側部に溶接接合される接合部材とを有する場合、ワークの接合予定部に電極を片側からしかアクセスできないため、筒体の側部と接合部材との接合予定部を溶接電極及びアース電極で両側から挟むことはできない。具体的には、図2に示すように、断面ハット形状の第1ワークA1と板状の第2ワークA2とを接合することにより筒体Cを形成し、第1ワークA1の頂部平面A11と対向する第2ワークA2に接合部材Bを溶接する場合、第2ワークA2と接合部材Bの接合予定部(P1周辺部)に一方の電極10を上方から当接させることはできるが、他方の電極20を下方から当接させようとすると第1ワークA1の頂部平面A11が邪魔になるため、接合予定部を電極10・20で上下から挟むことができず、ダイレクトスポット溶接により接合することはできない。このため、筒体の側部と接合部材とを溶接する場合、従来はワーク溶接やレーザー溶接による方法で接合されていたが、これらの溶接法は装置が大掛かりとなるためコスト高を招くことが問題であった。そこで、図8に示すようにワークの接合予定部の片側のみから電極を当接させることで溶接する方法が検討されている。
しかし、接合予定部に片側のみから電極を当接させると、ワークが一方向に押圧されるため、電極の押し込み力によりワークが変形する恐れがある。特に、上記のように中空の筒体の側部に接合部材を溶接する場合、側部と接合部材との接合予定部に一方側から電極を押し付けると、接合予定部の他方側は筒体の中空部であり電極の押圧力を支持できないため、側部及び接合部材が撓む恐れがある。このように、電極の押し込む力でワークが変形して電極から逃げてしまうと、電極とワークとの当接状態が悪くなり、溶接電極がワークに十分に食い込まず、接合不良を起こす恐れがある。すなわち、一般的に、抵抗溶接では電極を強く押し込むことで接合予定部の当接圧が高まり溶接状態が良くなると考えられているが、上記のように接合予定部の片側のみから電極を当接させる場合は、電極を強く押込むとワークが変形しやすいため溶接状態が悪くなる恐れがある。
そこで、上記のように、溶接電極とアース電極とを結ぶ通電経路を複数形成し、溶接電極とワークとの当接部における電流密度を分散させることで、比較的小さい加圧力で電極をワークに押し付けた場合でも溶接電極の円すい台形状の先端部をワークに十分に食い込ませることができる。特に、前記筒体の側部と接合部材との接合予定部に溶接電極を一方側から当接させると共に、前記側部と対向する側部に他方側からアース電極を当接させることにより、両電極で筒体を両側から加圧するようにすれば、電極の加圧力でワークが逃げることを防止することができ、溶接電極の先端部をより確実にワークに食い込ませることができる。
以上のように、本発明の抵抗溶接方法によれば、電極の円すい台形状の先端部をワークに十分に食い込ませることで、ワークを確実に接合することができる。
ワークの斜視図である。 電極及びワークの幅方向断面図である。 電極及びワークの長さ方向断面図である。 溶接電極の正面図である。 ワークの上面図である。 溶接電極がワークに食い込む様子を示す断面図である。 他の実施形態の抵抗溶接方法を示す電極及びワークの幅方向断面図である。 (a)は従来の抵抗溶接方法を示す電極及びワークの断面図であり、(b)は(a)図の電極間の通電経路を示すワークの平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に、本発明に係る抵抗溶接方法の対象となるワークの一例を示す。このワークは複数の金属部材で構成され、被接合部材Aと、被接合部材Aに溶接接合される接合部材Bとで構成される。本実施形態では、図1に示すように、被接合部材Aが、断面ハット形状の第1ワークA1と、平板状の第2ワークA2とで構成され、これらで筒体Cを構成している。尚、本実施形態では、平板状の第2ワークA2を水平に配し、断面ハット形状の第1ワークA1の溝状の凹部A14が延びる方向を長さ方向、長さ方向と直交する水平方向を幅方向とする。
第1ワークA1は、金属板(例えばSPC270、板厚0.65mm)を断面がハット形状となるように曲げ加工して形成される。具体的には、第1ワークA1は、頂部平面A11と、頂部平面A11の幅方向両端部から立ち上がり、互いに対向配置された一対の側部平面A12と、一対の側部平面A12からそれぞれ幅方向外側(互いに離反する側)に延びたフランジ部A13とからなる。第1ワークA1の頂部平面A11と一対の側部平面A12とで、長手方向に延びた溝状の凹部A14が形成される。
第2ワークA2は、平板状の金属板からなり、例えば、張力が400MPa以上の高張力鋼板(例えばSPC590)で構成される。本実施形態の第2ワークA2は、第1ワークA1と比べて分厚く形成され、例えば板厚1.2mm程度に形成される。第2ワークA2は、第1ワークA1のフランジ部A13に溶接固定され、第1ワークA1の溝状の凹部A14を上方から塞いでいる。これにより、第1ワークA1の頂部平面A11、一対の側部平面A12、及び第2ワークA2で、中空略角柱状の筒体Cが構成される。第2ワークA2は、第1ワークA1の頂部平面A11と面同士を対向させた状態で、頂部平面A11の上方に離隔して配置される。第2ワークA2と頂部平面A11とは、接合部材Bを介して、あるいは第1ワークA1の側部平面A12及びフランジ部A13を介して、通電可能に連結される。
接合部材Bは、金属板(例えばSPC590、板厚1.2mm)を断面がハット形状となるように曲げ加工して形成される。具体的には、頂部平面B1と、頂部平面B1の長さ方向両端部から立ち上がり、互いに対向配置された一対の側部平面B2と、一対の側部平面B2からそれぞれ長さ方向外側(互いに離反する側)に延びたフランジ部B3とからなる。頂部平面B1と一対の側部平面B2とで、幅方向に延びた溝状の凹部B4が形成される。接合部材Bは筒体Cの内部に配置され、被接合部材Aに溶接接合される。具体的には、接合部材Bの頂部平面B1が第2ワークA2に溶接接合され(図2のP1参照)、接合部材Bのフランジ部B3が第1ワークA1の頂部平面A11に溶接接合される(図2のP2参照)。これにより接合部材Bは、筒体Cの内部を補強する役割を果たす。
次に、図2〜図6を用いて、上記構成のワークの各部材を溶接する方法、すなわち本発明の一実施形態に係る抵抗溶接方法を説明する。
本実施形態における抵抗溶接は、図2及び図3に示すように、溶接電極10とアース電極20とを有する抵抗溶接装置を用いて行われる。溶接電極10は、金属材料(例えばCr−Cu合金)で中実に形成され、図4に示すように先端部が円すい台形状に形成される。詳しくは、先端側へ向けて外径を縮径させた円すい面11と、円すい面11の先端に形成された平坦面12とを有する。円すい面11の頂角aは120〜165度の範囲内に設定され、例えば140度に設定される。平坦面12の直径bは、1.5〜3mm程度に設定される。尚、平坦面12は完全に平らでなくてもよく、R40程度の緩やかな曲面状に形成してもよい。
アース電極20は、金属材料(例えばCr−Cu合金)で形成され、先端面21は平坦な円形状となっている。アース電極20の先端面21の直径は、溶接電極10の先端部の平坦面12の直径bよりも十分に大きく形成され、例えば40mm程度とされる。これにより、アース電極20とワークとの当接部の面積が大きくなるため、この当接部には電流密度が集中せず、アース電極20側では溶接部が形成されない。
本実施形態では、図2に示すように、被接合部材A及び接合部材Bが溶接部P1〜P3で接合される。この場合、溶接部P1〜P3をどのような順序で接合しても、第1ワークA1と第2ワークA2とで筒体Cが形成された後に、被接合部材Aと接合部材Bとを溶接する必要が生じる。例えば、最初に、第1ワークA1の頂部平面A11に接合部材Bのフランジ部B3を溶接し(図2のP2参照)、次に第1ワークA1と第2ワークA2とを溶接する場合(図2のP3参照)、第1ワークA1と第2ワークA2とで筒体Cが形成された後に溶接部P1を接合する必要がある。この場合、溶接部P2及びP3は、接合予定部の両側から電極をアクセスすることができるため適宜の方法で溶接可能であり、例えばダイレクトスポット抵抗溶接により溶接することができる。これに対し、溶接部P1は、筒体Cが構成された後、その筒体Cの内部に配置された接合部材Bを第2ワークA2に接合する必要があるため、ダイレクトスポット抵抗溶接を採用することは現実的に不可能である。そこで、本実施形態では、図2に示すように、溶接電極10を第2ワークA2の接合予定部に当接させると共に、アース電極20を第1ワークA1の頂部平面A11に当接させて通電することにより、溶接部P1の溶接を行う。
具体的に、上記構成の抵抗溶接装置による溶接部P1の溶接は、以下のようにして行われる。まず、図2及び図3に示すように、第2ワークA2と接合部材Bとの接合予定部に溶接電極10を筒体Cの外側(図示例では上方)から当接させると共に、第1ワークA1の頂部平面A11にアース電極20を筒体Cの外側(図示例では下方)から当接させる。そして、溶接電極10とアース電極20とで、筒体Cの対向する側部(第2ワークA2及び頂部平面A11)を上下両側から加圧する。この状態で、溶接電極10及びアース電極20に、コイル30を介して電源40により通電する。例えば、80kgfの加圧力で電極をワークに当接させた状態で、6.5kA(3サイクル)→6.5kA(15サイクル)→8.0kA(15サイクル)→6.5kA(16サイクル)のパターンで通電される。尚、ここでは、1サイクルを1/60秒とする。尚、通電パターンはこれに限らず、他のパターンで通電することも可能である。
このとき、溶接電極10が当接する第2ワークA2とアース電極20が当接する頂部平面A11とが複数の金属板(接合部材Bの一対の側部平面B2)で連結されているため、溶接電極10とアース電極20との間の通電経路は複数本形成され、図示例では接合部材Bの一対の側部平面B2を介してそれぞれ流れる2本の通電経路Q1・Q2が形成される(図3参照)。これにより、溶接電極10と第2ワークA2との当接部Rから流れる電流は、図5に点線矢印で示すように通電経路Q1・Q2を中心とした2経路に分流するため、当接部Rにおける電流密度が分散され、図示例では当接部Rの長さ方向両端部S側に電流密度を分散させることができる。従って、溶接電極10と第2ワークA2との当接部R全体を均一に加熱・軟化させることができるため、図6に示すように溶接電極10を第2ワークA2に十分に食い込ませることができる。
溶接電極10が第2ワークA2に食い込むことにより、溶接電極10の先端部を溶接部P1に近づけることができるため、溶接部P1を効率よく加熱することが可能となる。また、溶接電極10が第2ワークA2に食い込むと、図6に示すように、溶接電極10と第2ワークA2との当接部Rの直径が大きくなる。すなわち、溶接電極10が食い込む前(図6に点線で示す)は、当接部Rの直径cは溶接電極10の平坦面12の直径bと等しいが、溶接電極10の円すい面11が第2ワークA2に食い込むことにより、当接部Rの直径dが大きくなって当接面積が拡大されるため、当接部Rにおける電流密度を維持したまま電流値を大きくすることができる。以上のように、溶接電極10を第2ワークA2に食い込ませることにより、溶接電極10を溶接部P1に近接させ、且つ、電流値を大きくすることができるため、溶接部P1を確実に接合することが可能となる。
特に本実施形態のように、溶接電極10が当接する部材(第2ワークA2)の硬度が高く(例えば400MPa以上)、且つ、板厚が大きい(例えば1.0mm以上)場合は、溶接部P1を確実に接合することが困難であるため、上記のように溶接電極10と第2ワークA2との当接部Rにおける電流密度を分散させて当接部Rを万遍なく加熱して軟化させ、溶接電極10を第2ワークA2に十分に食い込ませることにより、溶接電極10を溶接部P1に近接させ、且つ、電流値を大きくすることが、良好な溶接を行うにあたり非常に有効となる。
また、本実施形態では、図3に示すように、第2ワークA2と接合部材Bとの接合予定部(P1周辺部)を上方から溶接電極10で押し込んでいるが、接合予定部の下方は接合部材Bの凹部B4による中空部が形成されるため、溶接電極10の押し込み力を支持することができない。この場合、上記のように溶接電極10と第2ワークA2との当接部Rにおける電流密度を分散させることにより、当接部Rを十分に軟化させることができるため、比較的小さい押し付け力で溶接電極10を第2ワークA2に十分に食い込ませることができる。さらに、溶接電極10及びアース電極20でワーク(筒体C)を上下から加圧することにより、両電極による加圧力が互いに打ち消し合うため、ワークが一方に逃げることがなく、溶接電極10の先端部を第2ワークA2に確実に食い込ませることができる。
また、このように溶接電極10とアース電極20でワークを上下から加圧することで、両電極間の通電経路が第2ワークA2の表面に形成されるのではなく、第2ワークA2の内部側、すなわち溶接部P1側に形成される。これにより、溶接部P1に積極的に通電して軟化させることができるため、溶接部P1をより確実に接合することができる。特に、本実施形態のように第2ワークA2の板厚が大きい場合は、アース電極20を溶接電極10と対向配置することで、通電経路を溶接部P1に近づけることが有効となる。
尚、本実施形態では、複数の通電経路Q1・Q2の長さが等しい場合を示しているが、必ずしも各経路の長さを等しくする必要はなく、例えば電極の位置を幅方向にずらして各通電経路の長さを若干異ならせてもよい。この場合、各通電経路に流れる電流密度は異なるが、分流させていることには変わりないため、溶接電極とワークとの当接部Rで電流密度が分散され、上記と同様の効果が得られる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。尚、以下の方法は、上記実施形態と同様のワークに対して行われるものであり、上記と同様の構成・機能を有する部位には同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示す抵抗溶接方法では、第2ワークA2の接合予定部に溶接電極10を上方から当接させると共に、同じ面の接合予定部と異なる箇所に複数のアース電極20を当接させる。図示例では、1本の溶接電極10の両側に1本ずつ(計2本)のアース電極20を配置し、それぞれ第2ワークA2の上面に上方から当接している。この状態で溶接電極10とアース電極20との間で通電することにより、溶接部P1が接合される。このとき、複数のアース電極20が配置されることで溶接電極10とアース電極20とを結ぶ通電経路が二箇所に分流するため、溶接電極10と第2ワークA2との当接部Rにおいて電流密度が分散される。これにより、溶接電極10とワークとの当接部Rを均一に加熱し、当接部R全体を軟化させることができるため、上記実施形態と同様に、溶接電極10を第2ワークA2に食い込ませることができ、溶接部P1を確実に接合することができる。
尚、本実施形態において、アース電極の数は2本に限らず、3本以上に増やしてもよい。このとき、溶接電極10と各アース電極20との距離Lが等しくなるように、且つ、複数のアース電極20を溶接電極10を中心に円周方向等間隔に配置し、あるいは溶接電極の全周を囲むようにアース電極を配置することが好ましい。これにより、溶接電極10とワークとの当接部Rにおいて、電流密度を均等に分散させることができるため、当接部Rをより均一に加熱することができる。
以上の実施形態では、溶接電極10と通電させる電極として、先端面の面積が大きいアース電極20を用いることで、アース電極20とワークとの当接部では溶接部を形成しない場合を示しているが、例えば、2本の電極を共に図4に示すような先端部が円すい台形状の電極を使用してもよい。この場合、各電極が溶接電極として機能し、互いに相手方の電極がアース電極として機能することとなる。これによれば、両電極とワークとの当接部において溶接を行うことが可能となるため、複数箇所の溶接を一工程で行うことができる。
また、以上の実施形態では、溶接部P1を本発明の抵抗溶接方法で接合した場合を示したが、他の溶接部P2・P3も本発明の方法で接合してもよい。
10 溶接電極
11 円すい面
12 平坦面
20 アース電極
30 コイル
40 電源
A 被接合部材
A1 第1ワーク
A11 頂部平面
A12 側部平面
A13 フランジ部
A14 凹部
A2 第2ワーク
B 接合部材
B1 頂部平面
B2 側部平面
B3 フランジ部
B4 凹部
C 筒体
P1〜P3 溶接部
Q1・Q2 通電経路
R 当接部

Claims (3)

  1. 溶接電極とアース電極とを複数の金属部材からなるワークに当接させて、両電極間に通電することで溶接する抵抗溶接方法であって、
    溶接電極の先端部が、円すい面とその先端に設けられた平坦面とからなる円すい台形状をなし、溶接電極とアース電極とを結ぶ通電経路が複数形成されるようにアース電極を配置することにより、溶接電極とワークとの当接部における電流密度を分散させる抵抗溶接方法。
  2. ワークが、中空の筒体を有する被接合部材と、前記筒体の側部に溶接接合される接合部材とを有する請求項1記載の抵抗溶接方法。
  3. 前記筒体の側部と接合部材との接合予定部に溶接電極を一方側から当接させると共に、前記側部と対向する側部に他方側からアース電極を当接させることにより、両電極で筒体を両側から加圧するようにした請求項2記載の抵抗溶接方法。
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