JP2016101591A - 片側スポット溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接電極の直下に板隙が存在する場合であっても、有効な大きさのナゲットを安定的に形成する。
【解決手段】本発明に係る片側スポット溶接方法は、重ね合わせた2枚の金属板1,2のうち一方の金属板1の溶接電極3との接触部1aの周囲における電気抵抗が、接触部1aの直下で一方の金属板1から他方の金属板2に跨って電流が流れる際の電気抵抗よりも大きくなるよう、通電により一方の金属板1を加熱する加熱ステップ(S1)と、加熱ステップ(S1)の時よりも大きな電流で通電することで、接触部1aの直下に他方の金属板2に跨って形成されるナゲット5を形成するナゲット形成ステップ(S2)とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、片側スポット溶接方法に関する。
片側スポット溶接は、金属板の両側に電極を挟み込むように配置する必要がなく、従来に比べて溶接箇所の制限が緩和され、設計の自由度が高まる等の利点を有することから、例えば複雑な三次元形状の板組みを有する自動車ボデー用鋼板の接合に適用されている。
片側スポット溶接は、ダイレクトスポット溶接のように重ね合わせた複数の金属板を一対の電極で挟み込むわけではないため、溶接作業中に溶接電極と金属板との接触状態が変化し、通電状態も変化するのが一般的である。そのため、この種のスポット溶接においては、溶接電極による金属板への加圧力、通電量(電流値)を多段階で変化させて、所定サイズのナゲットを得るべく最適な溶接条件を設定することが検討されている(例えば、特許文献1を参照)。
その一方で、ナゲット形成を目的した片側スポット溶接は、非常に大きな入熱量及び加圧力を必要とする場合が少なくない。そのため、ナゲットを形成する場合と比べて低い電流値及び加圧力で済む、固相接合を利用した片側スポット溶接が提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2013−193095号公報 特開2011−31266号公報
片側スポット溶接における溶接条件は、通常、重ね合わせた金属板同士が密着している、あるいは加圧により密着することを前提としたものであるから、溶接箇所に相応の大きさの板隙(金属板間に生じる板厚方向の隙間)が存在した状態では溶接電極の直下にナゲットを形成することが難しい。片側スポット溶接では、溶接に用いられる電極(例えば溶接電極と給電用電極)が互いに金属板の平面方向に離隔した位置に配置されるので、板隙がある場合、溶接電極と接触する側の金属板を平面方向に沿って流れ易くなるためである。
例えば特許文献1のように、第一段階(通電初期段階)で加圧力を高めて金属板同士を密着させるようにすれば板隙は解消するようにも思われるが、片側スポット溶接では、金属板の一方側からのみ加圧力を付与することになるため当該板がたわみ易く、またあまりに大きくたわむと形状精度の低下の原因となる。以上の理由から、加圧力を高めるのにも限界がある。
例えば通電量(電流値の大きさ)を大きくして、溶接電極に接触する金属板を加熱により軟化させて板隙を詰める方法も考えられるが、単に電流値を大きくするだけでは、金属板と溶接電極との接触部が過剰に加熱されて、溶け落ちや溶着の原因となるため、板隙を詰めるための方法として適切とはいえない。
例えば特許文献2に記載の如き接合態様とすれば、金属板間に溶融凝固部となるナゲットを形成せずに済むため、それほど高い電流値を必要とせずに済むメリットがある。しかしながら、この場合でも、電極を金属板に押込んで金属板同士を密着変形させる必要があるため、板隙に対するロバスト性を確保することは難しい。また、固相拡散接合の良否は当然に被接合材(金属板)の表面状態にも左右されるため、強度の安定性をより重視するのであれば、ナゲットを形成することによる接合が望ましい。
以上の事情に鑑み、本発明により解決すべき課題は、溶接電極の直下に板隙が存在する場合であっても、有効な大きさのナゲットを安定的に形成することのできる片側スポット溶接方法を提供することにある。
前記課題の解決は、本発明に係る片側スポット溶接方法によって達成される。すなわち、この溶接方法は、重ね合わせた2枚の金属板のうち一方の金属板の側にのみ溶接電極を配置して行う片側スポット溶接方法であって、一方の金属板の溶接電極との接触部の周囲における電気抵抗が、接触部の直下で一方の金属板から他方の金属板に跨って電流が流れる際の電気抵抗よりも大きくなるよう、通電により一方の金属板を加熱する加熱ステップと、加熱ステップの時よりも大きな電流で通電することで、接触部の直下に他方の金属板に跨って形成されるナゲットを形成するナゲット形成ステップとを備えた点をもって特徴付けられる。
このように、本発明によれば、ナゲットの形成に先立って、一方の金属板の溶接電極との接触部の周囲における電気抵抗よりも、接触部の直下で他方の金属板に跨って電流が流れる際の電気低抗を相対的に小さくすることができる。これにより、溶接電極から他の電極(例えば給電用電極)までの通電経路を、溶接電極の直下で一方の金属板から他方の金属板を跨ぐ方向に誘導して、ナゲット形成に有効な通電状態を作り出すことができる。よって、電流値を過度に高めることなくナゲットを形成することができ、これにより溶け落ち等を生じることなく有効なサイズのナゲットを安定的に得ることが可能となる。
また、本発明では、ナゲット形成に先立って溶接電極と接触する側(一方)の金属板を優先的に加熱するようにしたので、一方の金属板のみを軟化させることができる。これにより、例えば溶接電極の直下に板隙が存在する場合であっても、主に一方の金属板を溶接電極の先端形状に倣って変形させて、他方の金属板との板隙を詰めることができる。よって、溶接電極による一方の金属板への加圧力をそれほど高めずとも金属板同士を密着させて、比較的容易にナゲットを形成することができる。従って、板隙に起因するロバスト性の向上を図って、安定した接合強度を得ることが可能となる。
また、本発明によれば、上述の如く、加圧力をそれほど高めずとも金属板同士を確実に密着させることができるので、片側からの加圧による金属板(板組み)の形状精度の低下を軽減することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、溶接電極の直下に板隙が存在する場合であっても、有効な大きさのナゲットを安定的に形成することができる。
本発明の一実施形態に係る片側スポット溶接方法の概要を説明するための金属板の要部断面図であって、通電開始前の状態を示す要部断面図である。 図1に示す金属板に通電を開始した直後の状態を示す要部断面図である。 図1に示す金属板同士が接触した際の状態を示す要部断面図である。 図1に示す金属板にナゲットが形成された直後の状態を示す要部断面図である。 図4に示すナゲットが成長した際の状態を示す要部断面図である。 図1〜図5に係る通電期間中の電流値の変動を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態に係る片側スポット溶接方法を図面に基づき説明する。
この溶接方法は、図1に示すように、相互に重ね合わせた2枚の金属板1,2のうち一方(図1でいえば上側)の金属板1の側に溶接電極3を配置して行う片側スポット溶接方法である。本実施形態では、1個の溶接電極3を一方の金属板1の側に配置すると共に、給電用電極4を、他方の金属板2の側でかつ溶接電極3と各金属板1,2の平面方向に離隔した位置に配置した状態で、溶接電極3を一方の金属板1に押し当てながら通電することで、金属板1,2間に後述するナゲット5(図5等を参照)を形成するものである。なお、図1に示すように、先にナゲット5が形成されている箇所がある場合、このナゲット5が直下に位置するように、給電用電極4を配置するようにしてもよい。
ここで、溶接電極3はその先端(図1でいえば下側)に向かうにつれて縮径する形状をなすもので、本実施形態では、テーパ状に縮径するテーパ面3aと、テーパ面3aとその小径側で連続し、略平坦な形状をなす先端面3bとを一体的に有する。
本発明に係る片側スポット溶接方法は、上記形状の溶接電極3で一方の金属板1を加圧しながら給電用電極4との間で通電することで、一方の金属板1を加熱する加熱ステップ(S1)と、加熱ステップ(S1)の時よりも大きな電流で通電することで、金属板1,2間にナゲット5を形成するナゲット形成ステップ(S2)と、ナゲット形成ステップ(S2)の時よりも小さな電流で通電することで、ナゲット5を成長させるナゲット成長ステップ(S3)とを備える。以下、各ステップの詳細を説明する。
(S1)加熱ステップ
まず、図1に示す状態から、溶接電極3を一方の金属板1に押し当てると共に、他方の金属板2に当接させた状態の給電用電極4との間で通電を開始する(図2)。なお、本実施形態において、通電を開始した時点では、一方の金属板1と溶接電極3との接触部1aの直下に、板厚方向の隙間、いわゆる板隙6が存在している。
この通電による一方の金属板1の加熱は、一方の金属板1の溶接電極3との接触部1aの周囲における電気抵抗が、接触部1aの直下で一方の金属板1から他方の金属板2に跨って電流が流れる際の電気抵抗よりも大きくなるまで継続される。すなわち、上記加熱により、接触部1aの周囲には、発光している状態が視認できる程度の加熱領域7が発生し(図2)、通電を継続することで、加熱領域7が一方の金属板1の平面方向に拡大する(図3)。
ここで、金属は、通常、温度上昇に伴ってその電気抵抗(固有抵抗ともいう)が上昇する特性を有し、特に自動車用ボデーに用いられることの多い鋼は、アルミニウムや銅などの金属に比べて温度上昇に伴う電気抵抗の上昇度合いが高い。よって、上述のように加熱領域7においては、加熱領域7の更に外径側の領域(いわば一方の金属板1の加熱領域7以外の領域)よりも電気抵抗が高まる。その一方で、溶接電極3から離れた側の金属板(他方の金属板2)は、板隙6が存在する場合には特に顕著であるが、一方の金属板1ほど加熱されることはない。通電は主に一方の金属板1の平面方向に沿って生じるためである。これにより溶接電極3の直下においては、一方の金属板1と他方の金属板2との間で明確な温度差、ひいては電気抵抗の差が生じる。以上の理由より、一方の金属板1の溶接電極3との接触部1aの周囲における電気抵抗が、接触部1aの直下で一方の金属板1から他方の金属板2に跨って電流が流れる際の電気抵抗よりも大きくなる。言い換えると、金属板1,2間に跨って電流が流れる際の電気抵抗が、接触部1aの周囲における電気抵抗よりも相対的に小さくなる。これにより、通電開始初期においては、一方の金属板1を平面方向に沿って流れていた電流が、接触部1aの直下に向けて流れ易い状態に変化する。
また、この際、主に一方の金属板1が通電により加熱されることにより、その加熱領域7が軟化し、溶接電極3の先端形状に倣って変形する。これにより、他方の金属板1との間の板隙6が詰められ、接触部1aの直下において、一方の金属板1と他方の金属板2とが当接する(図3)。これにより、接触部1aの直下において一方の金属板1から他方の金属板2に跨って流れるための電流経路が確立される。
上述の如き電気抵抗の変動をもたらすための手段として、通電条件の調整がある。ここで、加熱ステップ(S1)時の電流値C1は、従来の片側ステップ溶接時の電流値と比べて小さく設定され、かつ、その通電時間T1は、従来の片側ステップ溶接時の通電時間、ここでは通電開始時からナゲット形成時までの時間に比べて長い。定性的に述べるとすれば、少なくとも上述した電流経路の変化が生じるような電気抵抗の差を作り出し得る程度の加熱量が得られ、かつ溶け落ちや溶着が生じない程度に加熱ステップ(S1)中の電流値C1や総加熱量を調整することが肝要である。具体的な電流値C1の大きさ及び通電時間T1は、板組み、特に一方の金属板1の板厚や材質によっても変動するので一概に特定することは難しいが、例を挙げるとすれば、一方の金属板1の板厚が0.5mm以上でかつ1.5mm以下であり、材質が軟鋼である場合、電流値C1を1.5kA以上でかつ3.5kA以下、好ましくは2.0kA以上でかつ3.0kA以下に設定するのがよい。また、通電時間T1に関しては、0.2sec以上でかつ0.5sec以下、好ましくは0.3sec以上でかつ0.4secに設定するのがよい。なお、上述の例であれば、加熱領域7の温度は凡そ700度以上でかつ溶け落ちを確実に防ぐことができる温度(例えば1000度程度)以下となる。
(S2)ナゲット形成ステップ
上述のように一方の金属板1を加熱した後、電流値C2を加熱ステップ(S1)時の電流値C1よりも高めて、一方の金属板1から他方の金属板2に向けて板厚方向に電流を流す。これにより、一方の金属板1の溶接電極3との接触部1aの直下であって、一方の金属板1と他方の金属板2とに跨るようにナゲット5(あるいはナゲット5の核となる部分)が形成される(図4)。
なお、この際の通電条件に関しても、定性的に述べるとすれば、少なくとも金属板1,2間にナゲット5を形成可能な程度の加熱量が得られ、かつ溶け落ちや溶着が生じない程度にナゲット形成ステップ(S2)中の電流値C2や総加熱量を調整することが肝要である。また、具体的な電流値C2は、板組みに関する上述の例でいえば、3.5kA以上でかつ10kA以下に設定するのがよく、好ましくは5.0kA以上でかつ7.0kA以下に設定するのがよい。また、通電時間T2は、0.1sec以上でかつ溶け落ちや板切れの誘発を確実に回避することができる時間(例えば0.2〜0.3sec)以下に設定するのがよい。
(S3)ナゲット成長ステップ
上述のようにナゲット5を形成した後、電流値C3を加熱ステップ(S1)時の電流値C1よりも高く、かつナゲット形成ステップ(S2)時の電流値C2よりも低くして(図6)、引き続き通電を行う。これにより、一方の金属板1の溶接電極3との接触部1aの直下に形成されたナゲット5を成長させる。これにより所定サイズのナゲット径を有するナゲット5が得られる(図5)。
このように、本発明では、加熱ステップ(S1)において、一方の金属板1の溶接電極3との接触部1aの周囲(加熱領域7)における電気抵抗が、接触部1aの直下で一方の金属板1から他方の金属板2に跨って電流が流れる際の電気抵抗よりも大きくなるよう、通電により一方の金属板1を加熱するようにした。これによれば、ナゲット5の形成に先立って、一方の金属板1の溶接電極3との接触部1aの周囲における電気抵抗よりも、接触部1aの直下で他方の金属板2に跨って電流が流れる際の電気低抗を相対的に小さくすることができる。これにより、溶接電極3から給電用電極4への通電経路を、一方の金属板1から他方の金属板2を跨ぐ方向に誘導して(図3)、ナゲット5の形成に有効な通電状態を作り出すことができる。よって、電流値C1を過度に高めることなくナゲット5を形成することができ、これにより溶け落ち等を生じることなく有効なサイズのナゲット5を安定的に得ることが可能となる。
また、本発明では、ナゲット5の形成に先立って溶接電極3と接触する側(一方)の金属板1を優先的に加熱するようにしたので、一方の金属板1のみを軟化させることができる。これにより、例えば溶接電極3の直下に板隙6が存在する場合であっても、主に一方の金属板1を溶接電極3の先端形状に倣って変形させて、他方の金属板2との板隙6を詰めることができる。よって、溶接電極3による一方の金属板1への加圧力をそれほど高めずとも金属板1,2同士を密着させて、比較的容易にナゲット5を形成することができる。従って、板隙6に起因するロバスト性の向上を図ることができる。言い換えると、板隙6の有無に関係なく、さらにいえば板隙6の大小に関係なく、安定した接合強度を得ることが可能となる。なお、板組みに係る上述の例でいえば、溶接電極3による一方の金属板1への加圧力Fを98N以上でかつ245N以下に設定した場合であっても、有効なサイズのナゲット5を形成することができる。
特に、本実施形態によれば、先端に向けてテーパ状に縮径した形状をなす溶接電極3で一方の金属板1を加圧しながら通電するようにしたので、加熱に伴う軟化により溶接電極3の先端形状に倣って変形した一方の金属板1の加熱領域7を、比較的容易に点接触あるいはこれに準じた態様で他方の金属板2と接触させることができる(図3)。これにより、金属板1,2間を流れる電流密度を高めて、さらに低い電流値でもってナゲット5を形成することが可能となる。一例として、上述した溶接条件下で発明者らが行った実験によれば、溶接電極3直下における一方の金属板1と他方の金属板2との界面相当位置を中心にナゲット5が形成され、かつ成長していることが試験片断面の観察より確認された。
また、本発明によれば、上述の如く、加圧力をそれほど高めずとも金属板1,2同士を確実に密着させることができるので、片側からの加圧による金属板1,2(板組み)の形状精度の低下を軽減することが可能となる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明に係る片側スポット溶接方法は上記例示の形態に限定されることなく、本発明の範囲内において任意の形態を採り得ることはもちろんである。
例えば上記実施形態では、一方の金属板1の側に溶接電極3を配置し、他方の金属板2の側に給電用電極4を配置して通電を行う場合を例示したが、もちろん、これ以外の構成を採ることも可能である。例えば図示は省略するが、一方の金属板1の側に2個の溶接電極を当該金属板1の平面方向に離隔して配置し、これらの電極間で通電を行う場合など、溶接電極3と接触する側からのみ加圧し、その反対側では支持のない状態(中空状態)で通電を行うスポット溶接である限りにおいて、本発明を適用することが可能である。
また上記実施形態では、溶接電極3の例として、テーパ状に縮径した形状をなすものを使用した場合を挙げたが、もちろんこれ以外の形状をなす溶接電極3を使用することも可能である。例えば先端をR形状としたものなど、先端に向かうにつれて縮径する形状の電極を溶接電極3として使用することがかのうである。
また、以上の説明では、溶接対象となる金属板の例として軟鋼を挙げたが、もちろん、これ以外の鋼、例えばハイテン材(340MPa以上)や超ハイテン材(980MPa以上)を含む板組みに対しても本発明を適用可能である。
また、以上の説明では、2枚の金属板を重ね合わせてなる板組みに対して片側スポット溶接を施す場合を例示したが、もちろん、3枚以上の金属板を重ね合わせてなる板組みに対して本発明に係る片側スポット溶接を施すことも可能である。この場合、厚み方向一端側に位置する第一の金属板の側に溶接電極を配置し、この溶接電極との間で通電を行う他の電極(給電用電極又はもう一方の溶接電極)を厚み方向他端側に位置する第二の金属板の側に配置して本発明に係る片側スポット溶接を施すことが可能である。ここで、第一の金属板を本発明における一方の金属板とした場合、この第一の金属板と隣り合う金属板が本発明における他方の金属板となる。もちろん、3枚以上の金属板に跨ってナゲット5を形成できるのであれば、ナゲット5が形成される最も厚み方向他端側に位置する金属板が他方の金属板となる。
1,2 金属板
1a 接触部
3 溶接電極
4 給電用電極
5 ナゲット
6 板隙
7 加熱領域
C1 加熱ステップにおける電流値
C2 ナゲット形成ステップにおける電流値
C3 ナゲット成長ステップにおける電流値
T1 加熱ステップにおける通電時間
T2 ナゲット形成ステップにおける通電時間
T3 ナゲット成長ステップにおける通電時間

Claims (1)

  1. 重ね合わせた2枚の金属板のうち一方の金属板の側にのみ溶接電極を配置して行う片側スポット溶接方法であって、
    一方の金属板の溶接電極との接触部の周囲における電気抵抗が、接触部の直下で一方の金属板から他方の金属板に跨って電流が流れる際の電気抵抗よりも大きくなるよう、通電により一方の金属板を加熱する加熱ステップと、
    加熱ステップの時よりも大きな電流で通電することで、接触部の直下に他方の金属板に跨って形成されるナゲットを形成するナゲット形成ステップとを備えた、片側スポット溶接方法。
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