JP2014083586A - スポット溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークの形状に依らずに溶接を施せるスポット溶接装置を提供する。
【解決手段】同軸上に対向して配置され、互いに接近離反可能な第1電極8a及び第2電極8bと、ワークWをクランプするクランプ手段20と、ワークWの一方側に配置される導電部材3と、導電部材3と通電可能に接続され、ワークWの一方側に当接する第1当接部材4と、導電部材3と通電可能に接続され、ワークWの他方側に当接する第2当接部材5と、第1当接部材4及び第2当接部材5を、ワークWに当接する当接位置とワークに当接しない退避位置との間で駆動する駆動部61、61とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明はスポット溶接装置に関する。
スポット溶接工法は、生産性が高く、製造コストが安価であることから、例えば自動車車体の生産に多用されている。一般的なスポット溶接工法では、対向配置された一対の電極を有するC型形状のガンヨークを備えた溶接ガンを用いて行われる。具体的には、ロボットアーム等に取り付けられた溶接ガンを、一対の電極の間にワークが配される位置まで移動させた後、一対の電極でワークをクランプし、所定の加圧力で加圧しながら一対の電極間に通電することで溶接が行われる。
しかし、例えば図1に示すように、溶接予定部の一方側が断面ハット形状の金属板W3で覆われている場合、一対の電極で溶接予定部とハット部の頂面(図中下面)とを溶接ガンでクランプすると、ハット部の頂面が変形してしまう恐れがある。そのため、溶接ガンによりクランプできない場合がある。
このような不具合を回避するために、例えば下記の特許文献1に示されているようなスポット溶接装置が提案されている。この溶接装置は、ハット部の一方側に設けられた導電部材と、導電部材からワークへ向けて突出した一対の当接部材とで構成された導通手段を備えている。一対の当接部材を、ハット部を避けた位置でワークに一方側から当接させた状態で、第1電極をワークに他方側から当接させる。さらに、第2電極を導電部材に一方側から当接させることによって、ワークがクランプされる。この状態で、一対の電極間に通電することによって溶接が施される。この溶接装置によれば、一対の電極でハット部を直接クランプすることがないため、ハット部の変形を回避することができる。
特開2008−246554号公報
上記特許文献1のスポット溶接装置では、第1電極と第2電極とによるワークのクランプに先立って、一対の当接部材を備えた導通手段(導電部材及び当接部材)をワークと第2電極との間にロボットアームによって介入させている。当接部材の先端をワークの一方側から当接させた後、第1電極をワークの溶接対象位置に当接させると共に導電部材に第2電極を当接させる。これにより、ワークの溶接対象位置が導通手段を介して第1電極と第2電極とでクランプされた状態となる。このとき、導通手段は、第2電極とワークとを通電可能とすることによってアース部材として機能する。
上記のスポット溶接装置では、当接部材をワークの一方側のみから当接させている。しかし、例えば、ワークが複雑な形状を有する場合、上記の構成ではアースをワークの適切な位置に配置することが困難な場合がある。
本発明は、導電手段を用いたC型溶接装置であっても、複雑な形状を有するワークに対して、溶接可能なスポット溶接装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため本発明のスポット溶接装置は、同軸上に対向して配置され、互いに接近離反可能な第1電極及び第2電極と、ワークをクランプするクランプ手段と、ワークの一方側に配置される導電部材と、導電部材と通電可能に接続され、ワークの一方側に当接する第1当接部材と、ワークの他方側に当接する第2当接部材と、第1当接部材及び第2当接部材を、ワークに当接する当接位置とワークに当接しない退避位置との間で駆動する駆動部とを有している。
上記の構成とすることにより、導電部材と通電可能に接続された第1当接部材と第2当接部材とによって、ワークの一方側及び他方側の少なくとも一方からアースを設定することができる。そのため、ワークの一方側からはアースを設定することが困難な場合でも、ワークの他方側からアースを設定できるので、ワークが複雑な形状のものであっても、適正な位置でアースを設定できる。
ところで、第2当接部材をワークの他方側に配置すると、ワークをセットする際に第2当接部材が邪魔になって作業が阻害される恐れがある。そこで、第2当接部材をクランプ手段と一体に設ければ、クランプ手段の開閉動作と共に第2当接部材を移動させることができる。従って、クランプ手段をワークから離反させてクランプを解除することで、第2当接部材をワークから離反させることができるため、第2当接部材によりワークのセット作業が阻害される事態を防止できる。
この場合、クランプ手段を駆動するクランプ駆動部で、第2当接部材を当接位置と退避位置との間で駆動する駆動部を構成すれば、クランプ手段でワークをクランプすると同時に第2当接部材をワークに当接させることができる。一方、クランプ手段を駆動するクランプ駆動部と、前記駆動部とを別個に設ければ、クランプ駆動部でクランプ手段を駆動してワークをクランプした後、駆動部で第2当接部材を駆動することにより、第2当接部材を確実にワークに当接させることができる。
以上のように、本発明のスポット溶接装置によれば、複雑な形状を有するワークに対して、アースを適宜設定することができる。
ワークWの断面斜視図である。 本発明の実施形態に係るスポット溶接装置の平面図である。 上記スポット溶接装置の側面図である。 当接部材の断面図である。 上記スポット溶接装置の側面図である(ワークセット時)。 上記スポット溶接装置の側面図である(溶接実行時)。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の実施形態に係るスポット溶接装置1は、例えば図1に示すワークWの溶接予定部Pに溶接を施すものである。このワークWは、長尺のフレーム部材であり、2枚の略平板状の金属板W1、W2と、これらの一方側(図中下方)に重ねられた断面ハット形状の金属板W3とを有する。金属板W3のハット部Hと金属板W1、W2とで中空の筒状部が形成され、この筒状部の両側に突出して、3枚の金属板W1〜W3を重ねたフランジ部Fが設けられる。片方の一方側(図中、右下方側)のフランジ部Fには、凹凸部が設けられた複雑な形状を有している。ワークWは、予めフランジ部Fの複数箇所に溶接が施されて一体化されている。溶接予定部Pは、一方側から金属板W3のハット部Hで覆われている。
スポット溶接装置1は、図2及び図3に示すように、ワークセット台2と、クランプ手段20と、導電部材3と、第1当接部材4と、第2当接部材5と、駆動部6と、連結部材7と、溶接ガン(図示省略)とを備える。クランプ手段20には、第2当接部材5が一体に設けられている。本実施形態では、ワークの一方側(下方側)に当接する当接部材を第1当接部材4とし、ワークの他方側(上方側)に当接する当接部材を第2当接部材5と表現する。
ワークセット台2は、例えば複数の金属フレームを組み合せて形成され、床面上に設置される。ワークセット台2は、ワークWが載置される載置部2aと、クランプ手段20とを備えている。クランプ手段20は、ワークWをクランプするためのクランパ部22を備えたクランプ部材21と、クランプ部材21を回転可能に支持するピン2cと、クランプ手段20を駆動させるクランパ駆動部(図示省略)とで構成されている。ワークセット台2に設けられた載置部2aは、ワークWのフランジ部Fを下方から支持可能な位置に設けられる。クランプ手段20は、載置部2aと協働してワークWをクランプすることで、ワークWをワークセット台2に固定する。本実施形態では、クランプ手段20を構成するクランプ部材21はピン2cを中心に回転することができる。クランプ部材21には、載置部2aに対応する位置にクランパ部22が配置される。載置部2aとクランパ部22は、ワークWの複数箇所を押さえる位置に設けられ、本実施形態では、溶接予定部Pの周りを囲む位置に設けられる。詳しくは、図2に示すように、載置部2aおよびクランパ部22が3箇所以上(図示例では4箇所)に設けられ、これらで囲まれた領域内に、少なくとも1つ(図示例では3つ)の溶接予定部Pが配置される(図2参照)。
クランプ手段20のクランプ部材21には、第2当接部材5を取りつけるための取付部材24が設けられている。また、クランプ部材21には、取付部材24が移動するためのガイド23が備えられており、取付部材24がクランプ部材21の長手方向に沿って移動可能としている。この取付部材24に第2当接部材5を取り付けることにより、取付部材24と第2当接部材5とを一体に移動させて、ワークWの他方側の平滑面に第2当接部材5を当接させることができる。
導電部材3は、ワークセット台2に固定される。導電部材3は、平坦な金属板からなる水平部3aおよび傾斜部3bを有する。水平部3aは平面視で略L字形状を成し、傾斜部3bは平面視で略コの字形状を成す(図2参照)。水平部3aおよび傾斜部3bは、通電可能な状態で固定される。傾斜部3bは、ワークセット台2にセットされたワークWの溶接予定部Pと平行とされる。図示例では、ワークWの金属板W1、W2のうち、ハット部Hの開口部を覆う部分と、導電部材3の傾斜部3bとが平行である。
導電部材3には、第1当接部材4が挿通可能な挿通部が形成される。本実施形態では、図2に示すように、導電部材3の複数箇所(図示例では2箇所)に挿通部3c、3d形成される。図示例では、挿通部3c、3dが、それぞれ導電部材3を上下方向(すなわち当接部材4の移動方向)に貫通し、且つ、水平方向(すなわち当接部材4の移動方向と直交する方向)に開口している。一方の挿通部3cは、略コの字形状の傾斜部3bに形成された凹部で構成される。他方の挿通部3dは、略L字形状の水平部3aと傾斜部3bとで形成された凹部で構成される。このように、導電部材3に設けた挿通部3c、3dの内周に第1当接部材4を配置することで、例えば導電部材3と第1当接部材4とを水平方向に並べて配置する場合と比べて、これらの部材を配置するためのスペースを縮小して、スポット溶接装置1の小型化を図ることができる。
第1当接部材4は、ワークWのフランジ部Fに下方から当接可能な位置に配置される。本実施形態では、第1当接部材4が複数箇所に設けられ、図示例では、一方のフランジ部Fに沿って並べられた2つの第1当接部材4と、他方のフランジ部Fの下方に設けられた1つの第1当接部材4とが設けられる。第1当接部材4は、ワークWに当接する当接位置(図3の点線参照)と、ワークWから離反した退避位置(図3の実線参照)との間で移動可能とされ、図示例では鉛直方向に昇降可能とされる。第1当接部材4は、鉛直方向に延びる軸状の本体部4aと、本体部4aの先端(図中上端)に設けられたチップ4bとを有する。本体部4a及びチップ4bは共に金属で形成される。図4に示すように、本体部4aの先端に設けられたテーパ状のシャンク4a1と、チップ4bに設けられたテーパ状の嵌合穴4b1とをテーパ嵌合させることで、両者が固定される。
第2当接部材5は、クランプ部材21に設けられた取付部材24に取付けられ、ワークWの上方から当接可能に配置される。取付部材24を、クランプ部材21に備えられたガイド23に沿って移動させることにより、ワークWの他方側の平滑面を選択的に当接させることができる。第2当接部材5は、第1当接部材4と同様に、ワークWに当接する当接位置と、ワークWから離反した退避位置との間で移動可能であり、クランプ手段20でワークWをクランプした状態で鉛直方向に昇降可能である。第2当接部材5も、図示は省略するが図4に示された第1当接部材4と同じ構造を有し、鉛直方向に延びる軸上の本体部5aと、本体部の先端に設けられたチップ部5bとを備えており、本体部5a及びチップ部5bは共に金属で形成される。
本実施形態では、上述のように、導電部材3及び第1当接部材4の配置スペースの縮小を図るべく、導電部材3の挿通部3c、3dの内周に第1当接部材4を配している。例えば、導電部材3に挿通部として貫通穴を設け、その内周に第1当接部材4を挿通した場合、両部材の配置スペースの縮小を図ることはできる。しかし、この場合、チップ4bのメンテナンス時に、導電部材3が邪魔になって第1当接部材41にアクセスしにくくなり、チップ4bの確認や交換の作業効率が低下する恐れがある。そこで、図2及び図3に示すように、導電部材3の挿通部3c、3dを水平方向に開口させれば、この挿通部3c、3dの開口側から第1当接部材4にアクセスできるため、メンテナンスの作業効率が高められる。特に、図示のように複数の挿通部3c、3dが設けられる場合、この挿通部3c、3dの開口方向を統一すれば、複数の挿通部3c、3dの内周に配された第1当接部材4に同一方向からアクセスすることができる。これにより、作業者は、挿通部3c、3dの開口側(図1の上側)から全ての第1当接部材4にアクセスすることができるため、作業効率がさらに高められる。
第1当接部材4の本体部4aの内部には冷却水路が設けられる。なお、第2当接部材5の基本構造も、第1当接部材4と同様とし、図示を省略する。ここでは、第1当接部材4を例に、各当接部材4の冷却機構について具体的に説明する。図4に示すように、本体部4aの軸心に、シャンク4a1の先端に開口した軸方向穴4a2が形成されると共に、軸方向穴4a2の内周にパイプ4cが配される。本体部4aには、側面に開口した供給口4a3及び排出口4a4が設けられ、それぞれ供給管4d及び排出管4eに接続される(図3参照)。供給管4dから供給された冷却水は、供給口4a3及びパイプ4cの内部を通って、本体部4aのシャンク4a1の先端とチップ4bの嵌合穴4b1との間の隙間Aに供給される。この隙間Aにおいて、冷却水とチップ4bとが熱交換することにより、チップ4bが冷却される。その後、冷却水は、本体部4aの軸方向穴4a2とパイプ4cとの間の隙間Bを通って、本体部4aに設けられた排出口4a4を介して排出管4eに排出される。
駆動部61、62は、第1当接部材4及び第2溶接部材5を当接位置と退避位置との間で駆動するものである。本実施形態では、第1当接部材4の下端部には駆動部61を、第2当接部材5の上端部には駆動部62がそれぞれ設けられ、各当接部材4、5が個別に昇降駆動される。駆動部61、62は、例えばシリンダ(エアシリンダあるいは油圧シリンダ)で構成される。このほか、駆動部5をサーボモータやボールネジ等で構成してもよい。第1当接部材4に設けられる駆動部61は、ワークセット台2に固定される。また、第2当接部材5に設けられる駆動部62は、クランプ手段20に固定される。第1当接部材4及び第2当接部材5と各駆動部61、62との間には絶縁部材(図示省略)が設けられ、これにより両者が絶縁される。
導電部材3と第1当接部材4及び第2当接部材5とは、連結部材7により通電可能に接続される。連結部材7は、導電部材3と第1当接部材4と第2当接部材5との通電を維持しながら、第1当接部材4及び第2当接部材5の昇降を許容する。本実施形態では、連結部材7が略U字形状の弾性部材(例えば積層金属板)で構成され、連結部材7が湾曲することで各当接部材4、5の昇降が許容される(図3の点線参照)。
図示しない溶接ガンは、第1電極8a及び第2電極8b(図6参照)を有する。両電極8a、8bは、同軸上に対向して配置され、互いに接近離反可能とされる。両電極8a、8bは、ガンヨークを介してロボットアームに連結される(図示省略)。各電極8a、8bは、図3に示す第1当接部材4とおおよそ同様の構成をなし、軸状の本体部8a1、8b1及びその先端に設けられたチップ8a2、8b2を有する。
上記のスポット溶接装置1には、クランプ部材21の回転、第1当接部材4及び第2当接部材5の昇降、溶接ガンの移動、第1電極8a及び第2電極8bの駆動及び通電を制御する制御部が設けられる(図示省略)。
以下、上記のスポット溶接装置1を用いてワークWに溶接を施す手順について説明する。なお、本実施形態では、第2当接部材5をクランプ手段20と一体に設けている。
先ず、図5に示すように、クランプ手段20に設けられたクランプ駆動部(図示省略)を駆動させ、クランプ部材21の先端を上方に退避させ、クランパ部22を載置部2aから離反させた状態で、ワークセット台2の載置部2aにワークWを載置する(矢印C参照)。金属板W3のハット部Hを下向きに突出させた状態で、ワークWのフランジ部Fを載置部2aに載置することにより、ハット部Hが複数の第1当接部材4の間に配される。この状態で、ワークセット台2のクランプ手段20を閉じ(矢印D参照)、クランパ部22と載置部2aとでワークWのフランジ部Fを上下方向からクランプすることにより、ワークWがワークセット台2にセットされる。なお、本実施形態では、1個のクランプ駆動部(図示省略)で、複数のクランパ部材22(図示例では2個)を備えたクランプ部材21を駆動させ、ワークWのハット部Hの両側のフランジ部Fを一度にクランプしている。
次に、駆動部61を駆動させ、第1当接部材4を上昇させ、ワークWのフランジ部Fに下方から当接させる(図3点線参照)。本実施形態では、第1当接部材4を、ワークWのフランジ部Fのうち、予め溶接された溶接部に当接させる。このとき、各第1当接部材4を個別の駆動部61で駆動しているため、各当接部材4をそれぞれ上昇させてワークWに確実に当接させることができる。また、各当接部材毎に加圧力を個別に設定することが可能であるため、例えば一方(図2の左側)のフランジ部Fに当接する2個の当接部材4と、他方(図2の右側)のフランジ部に当接する1個の当接部材4とで、加圧力を異ならせることができる。勿論、全ての当接部材4の加圧力を等しくしても良い。
次に、クランプ手段20に一体に設けられた第2当接部材5をクランプ部材21の長手方向に沿って移動させ、ワークWの他方側の平滑面の直上位置に配置する。駆動部62を駆動させて、第2当接部材5を下降させ、ワークWの他方側の平滑面に上方から当接させる(図3点線参照)。
本実施形態では、ワークWのフランジ部Fの一方(図3右側)には、凹凸部が設けられた複雑な形状有している。すなわち、フランジ部Fの片方に設けられた凹凸部には、第1当接部材4が当接できない状況を示している。このようなワークWに対して、当接部材を当接させる場合、ワークWのアースを設定する方法として次の3パターンが挙げられる。先ず、ワークWのもう一方(図3左側)のフランジ部Fに沿って配された2個の第1当接部材4をワークWの一方側に当接させる方法。次に、クランプ手段20に一体に設けられた第2当接部材5をワークWの他方側(上方)に当接させる方法。最後に、上記の第1当接部材4と第2当接部材5の両方をワークWに当接させてアースを設定する方法がある。
上記の3パターンから示されるように、当接部材をワークWの一方側だけではなく、他方側にも設けたことにより、ワークWの両側のうち少なくとも一方側からアースを設定することができる。従って、ワークWの一方側だけではアースを設定することが困難な場合でも、ワークの他方側からもアースが設定できるようになるため、形状が複雑なワークであっても、適正な位置でアースを設定することが可能となる。
また、溶接時に第1電極8aからアース位置までの距離を考慮して、当接させる当接部材を適宜設定することもできる。これにより、第1電極8aから当接部材(アース)までの距離を短くすることで、溶接部位周辺の温度上昇を低く抑えることができるため、ワークWの劣化を抑制することができる。
ところで、第1当接部材4を、予めワークWと当接する位置に固定しておけば、ワークWをワークセット台2にセットすると同時に、第1当接部材4をワークWに当接させることができるように思われる。しかし、第1当接部材4の先端の位置(高さ)は、シャンク部4a1とチップ4bとの嵌合状態やチップ4bの磨耗量によって変わってしまうため、溶接を繰り返すうちに第1当接部材4がワークWに当接しなくなったり、加圧力が小さくなったりする恐れがある。そこで、上記のように各第1当接部材4を個別に駆動してワークWに当接させればシャンク4a1とチップ4bとの嵌合状態やチップ4bの磨耗量に関わらず、常に各第1当接部材4を所定の加圧力でワークWに確実に当接させることができる。
一方、第2当接部材5はクランプ手段20と一体に設けられている。これにより、クランプ手段20の開閉動作と共に第2当接部材5を移動させることができるので、クランプ手段20をワークWから離反させてクランプを解除することで、第2当接部材5をワークWから離反させることができる。従って、第2当接部材5によりワークWのセット作業が阻害される事態を防止することができる。
また、クランプ手段20を駆動するクランプ駆動部(図示省略)と、第2当接部材5の駆動部62とを別個に設けておけば、クランプ駆動部(図示省略)でクランプ手段20を駆動してワークWをクランプした後、駆動部62で第2当接部材5を駆動することにより、第2当接部材5を確実にワークWに当接させることができる。従って、第2当接部材5の当接不良による溶接品質の低下を防止することができる。
ワークWをクランプ手段20によってクランプし、第1当接部材4及び第2当接部材5によってアースを設定した後、ロボットアームで溶接ガンを移動させる。図6に示すように、第1電極8aと第2電極8bとの間にワークWのハット部H及び導電部材3を配置させる。そして、第1電極8aをワークWの溶接予定部Pに上方から当接させると共に、第2電極8bを導電部材3に下方から当接させる。この状態で、両電極8a,8b間に通電することにより、第1電極8a→ワークW→当接部材4,5→連結部材7→導電部材3→第2電極8bという通電経路が形成され、ワークWの溶接予定部Pに溶接が施される。
このとき、両電極8a,8bによる加圧力は、金属板W1、W2の隙間を詰めて溶接品質を確保するために、比較的大きい加圧力が必要となる。しかし、本実施形態では、導電部材3をワークセット台2に固定しているため、第2電極8bが導電部材3に加える加圧力を大きくした場合でも当接部材4の加圧力には影響せず、当接部材4の加圧力が過大となってワークWを変形させる事態を回避できる。
また、上記のように溶接予定部PがワークWのハット部Hを覆う部分に設けられている場合、溶接予定部Pを両電極8a,8bでクランプすることができず、ワークWの溶接予定部Pに第1電極8aのみを上方から当接させて加圧する必要がある。このとき、溶接予定部Pは下方からは支持されていないため、第1電極8aの加圧力は、ワークWが変形しない程度に設定せざるを得ない。従って、溶接予定部Pを一対の電極で挟持加圧する通常のダイレクトスポット溶接におけるワークの加圧力(200kg〜300kg程度)と比べて、本実施形態の第1電極8aによるワークWへの加圧力は小さくなる。(例えば40kg〜100kg程度)このため、金属板W1、W2の間の隙間が詰めきれず、溶接品質が悪化するおそれがある。そこで、本実施形態では、溶接予定部Pの周りを囲むように、載置部2a及びクランパ部22が設けられる。これにより、ワークWのうち、載置部2a及びクランパ部22でクランプされた領域は、金属板W1、W2の隙間をほぼ0にすることができるため、第1電極8aの加圧力が比較的小さくても、溶接予定部Pにおいて金属板W1、W2を確実に当接させることができるため、溶接品質を高めることができる。
また、本実施形態では、導電部材3の傾斜部3bが、ワークWの溶接予定部Pを含む面と平行に配置されている。このため、図6に示すように、傾斜部3b及びワークWの溶接予定部Pに対して垂直な方向から両電極8a、8bを当接させることにより、両電極8a、8bによる加圧力をワークWに効率良く伝えることができるため、溶接品質をさらに高めることができる。
一方、第1当接部材4は、ワークWのフランジ部Fのうち、予め溶接が施された溶接部に当接され、ワークWと第2電極8bとを通電するためのアース電極として機能する。従って、第1当接部材4の当接不良は、アース電極としての機能に影響するため、溶接部の品質悪化にも繋がる。本実施形態では、ワークWの片方のフランジ部Fの一方側に凹凸部が設けられた複雑形状を有している。そのため、このような部位では、フランジ部Fの一方側と第1当接部材4との間で当接不良が生じる。そのような場合に、ワークWの一方側(下側)からだけでなく、ワークWの他方側(上側)からも当接部材を当接できるように、クランプ手段20にもアース電極として機能する第2当接部材5を設けている。
これにより、ワークWの一方側からだけでは、アースを設定することが困難な場合でも、ワークの他方側からもアースを設定することができるので、ワークが複雑な形状のものであっても、適正な位置でアースを設定することができる。また、第2当接部材5をワークWの他方側の平滑面に当接させる際にも、クランプ手段20によってクランプされている位置に囲まれた領域すなわち、ワーク同士が密着している領域内で第2当接部材5を当接させることにより、ワーク間に空間が存在することに起因する当接不良を確実に防止することができる。
一箇所の溶接予定部Pへの溶接が完了したら、両電極8a、8bを離反させてワークW及び導電部材3への加圧力を解除する。そして、ロボットアームで第1電極8a、第2電極8bを次の溶接予定部Pへ移動させ、上記と同様の手順で溶接を施す。全ての溶接予定部Pへの溶接が完了したら、駆動部62で第2当接部材5を退避させると共に、駆動部61で第1当接部材4を退避位置まで下降させる。そして、クランプ手段20を回転させてワークWのクランプを解除した後、ワークWをスポット溶接装置1から搬出する。この時、第2当接部材5は、クランプ手段20と一体に設けられているので、クランプ手段20を退避させることによって、同時に第2当接部材5も退避させることができる。
本発明は、上記の実施形態に限らない。例えば、上記の実施形態では、ワークWの一方側に第1当接部材4を当接させる場合において、3つの第1当接部材4にそれぞれ駆動部61を設けた場合を示したが、これに限らず、これらのうち少なくとも2つを個別に駆動するようにすればよい。例えば、一方側のフランジ部Fに沿って配された2個の第1当接部材4を同一の駆動部61で駆動してもよい。この場合、一方側のフランジ部Fに沿って配された2個の第1当接部材4を駆動する一方の駆動部61と、他方側のフランジ部Fの下方に配された1個の第1当接部材4を駆動する他方の駆動部61とが設けられる。
また、上記の実施形態では、3個の駆動61の全てをワークWに当接させる場合を示したが、ワークWの形状によっては、駆動する必要のない第1当接部材4がある場合もある。例えば本実施形態のように、ワークWの片方のフランジ部Fの一方側に凹凸部を有している物では、フランジ部Fの凹凸部に適切に当接できない。この場合、制御部(図示省略)で、複数の第1当接部材4のうち、ワークWの種類に応じて必要なものだけを駆動するように、複数の駆動部61を制御するようにしてもよい。
上記の場合、第1当接部材4が当接しないことによって、溶接予定部Pからアース位置までの距離が長くなってしまうことがある。この場合は、第2当接部材5を溶接予定部Pからの距離が近く、かつ平滑な面に当接させることで、ワークWの他方側からアースすることができる。これにより電流がワーク上を流れる距離を短くできるので、ワークWの温度上昇に起因する材料劣化を防止することができる。さらに、第1当接部材4と第2当接部材5との両方でアースを設定することにより、第1電極8aからの電流を第1当接部材4及び第2当接部材5で分流することができるため、溶接によるワークWの劣化をさらに抑制することができる。
これにより、様々な形状のワークに対応することができるため、スポット溶接装置1の汎用性が高めることができる。また、ワークWに当接させない当接部材4は、ワークWから大きく退避させることができ、例えば導電部材3よりも下方まで下降させることができる。この場合、当接部材4とワークWとの間の隙間が大きく確保されるため、溶接ガン(特に第2電極8b)のアクセスが容易化される。
また上記の実施形態では、1個のクランプ部材22に対して2個のクランパ部21を備えたものを示しているが、これに限らず、載置部2aの数に合わせてクランパ部21の数を適宜変更してもよい。また、クランプ手段20を配置する位置も、ワークWを安定して固定でき、かつ、溶接予定部Pを囲うように配置できれば適宜変更してもよい。
また、上記の実施形態では、2個あるクランプ手段21に対して、そのうちの1個に第2当接部材5を備えたものを示しているが、これに限らず、各クランプ手段20にそれぞれ第2当接部材5を設けてもよい。
また、クランプ手段20を駆動するクランプ駆動部(図示省略)で、第2当接部材5を当接位置と退避位置との間で駆動する駆動部を構成すれば、クランプ手段20でワークWをクランプすると同時に第2当接部材5をワークWに当接させることができる。
また、上記の実施形態では、第2当接部材5をクランプ手段20と一体に設けたものを示したが、これに限らず、第2当接部材5とクランプ手段20とを別体で設けることもできる。
また、上記の実施形態ではワークWのフランジ部Fの予め溶接が施された溶接部に第2当接部材5を当接させることもできる。
また、上記の実施形態では、3個の第1当接部材4を設けた場合を示したが、これに限らず、第1当接部材4を2個以下、あるいは4個以上設けてもよい。
また、上記の実施形態では、ハット部Hを有するワークWを溶接する場合を示したが、これに限らず、溶接予定部Pの一方側から電極を当接できないワークであれば、上記のスポット溶接1を好適に適用することができる。
1 スポット溶接装置
2 ワークセット台
20 クランプ手段
21 クランプ部材部
22 クランパ部材
24 取付部
3 導電部材
3a 水平部
3b 傾斜部
3c、3d 挿通部
4 第1当接部材
5 第2当接部材
7 連結部材
8a 第1電極
8b 第2電極
W ワーク
H ハット部
F フランジ部
P 溶接予定部

Claims (2)

  1. 同軸上に対向して配置され、互いに接近離反可能な第1電極及び第2電極と、
    ワークをクランプするクランプ手段と、
    ワークの一方側に配置される導電部材と、
    前記導電部材と通電可能に接続され、ワークの一方側に当接する第1当接部材と、
    前記導電部材と通電可能に接続され、ワークの他方側に当接する第2当接部材と、
    前記第1当接部材及び前記第2当接部材を、ワークに当接する当接位置とワークに当接しない退避位置との間で駆動する駆動部と、
    を備えたスポット溶接装置。
  2. 前記第2当接部材を、クランプ手段と一体に設けたことを特徴とする請求項1記載のスポット溶接装置。
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