JP2011030391A - 電源供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイチングレギュレータとリニアレギュレータを同期させて作動させることができる電源供給装置を提供する
【解決手段】電源供給装置100は、スイチングレギュレータ100A、リニアレギュレータ100B及び起動スロープ信号生成回路180を備える。スイッチングレギュレータ100Aは第1の電源入力端子110、直流電源、スイッチングトランジスタQ1及び第1の制御回路140等を備える。リニアレギュレータ100Bは第2の電源入力端子、制御トランジスタQ2、第2の電源出力端子及び第2の制御回路160等を備える。第1の制御回路140及び第2の制御回路160にはこれらの回路を緩やかに作動させるための起動スロープ信号SSが起動スロープ信号生成回路180から供給される。
【選択図】図1

Description

本発明はスイッチングレギュレータ及びリニアレギュレータの両方を兼ね備えた電源供給装置に関する。
スイッチングレギュレータはDC−DCコンバータとも称され、定格負荷での効率は高いが、出力電圧のリプルや作動時のノイズが大きいことが知られている。また、内部での消費電力が比較的大きいため、出力電流が小さい場合の効率は低下することも知られている。一方、リニアレギュレータは、負荷電流が大きい場合は出力トランジスタで消費する電力が大きいため効率は低いが、出力電圧のリプルが少なく、作動時のノイズも小さいことが知られている。また、リニアレギュレータは出力電圧の立ち上がりや入力電圧変動及び負荷変動におけるそれぞれの応答時間を短縮することも知られている。
特許文献1(特開2002−335668号公報)にはスイッチングレギュレータ及びリニアレギュレータの両方を兼ね備えたDC−DCコンバータ及び電源回路の一例が開示されている。
特許文献2(特開2005−168230号公報)にもスイッチングレギュレータ及びLDO(Low Drop Output)などのリニアレギュレータの両方を兼ね備えた電源供給装置が開示されている。特許文献2は負荷電流の大きさにより両者を選択して切り換え、切り換え時に出力電圧の変動をきたさない電源供給装置を提供するとしている。そのために電源供給装置は、コンデンサの充電電圧を用いたソフトスタート機能を有するスイッチングレギュレータ及びリニアレギュレータを備える。そして、スタンバイ信号によって、スイッチングレギュレータ及びリニアレギュレータの出力を切り換える。スタンバイ信号がスイッチングレギュレータからリニアレギュレータに切り換えるときには直ちに切り換え、リニアレギュレータからスイッチングレギュレータに切り換えるときにはスイッチングレギュレータのソフトスタートを起動し、コンデンサの充電電圧が所定値に達するとスイッチングレギュレータに切り換えるとしている。
特許文献3(特開平10−164825号公報)には複数の電源装置のソフトスタート回路の時定数回路を共通化することができる電源駆動装置が示されている。
本発明者は特許文献1,2及び3に開示されている技術的思想に鑑み、スイッチングレギュレータ及びリニアレギュレータの両者を含む電源供給装置について種々検討を重ねた結果、特にスイッチングレギュレータとリニアレギュレータのいずれか一方に切り換える方式ではなく両者を同時に作動させる方式においては、同期整流型及び非同期型コンバータとに関わらずLDOなどのリニアレギュレータとの間に出力電圧の立ち上がり特性にずれが生じることを知見した。
特開2002−335668号公報 特開2005−168230号公報 特開平10−164825号公報
本発明はこうした不具合を克服した、すなわち、スイチングレギュレータとリニアレギュレータを同期させて作動させることができる電源供給装置を提供することを目的とする。
本発明の電源供給装置は、
(a)第1の入力電圧源(VIN1)と、
(b)第1の入力電圧源(VIN1)をトランジスタ(Q1)のスイッチング動作によって第1の出力電圧源(VOUT1)に変換するスイッチングレギュレータ(100A)と、
(c)スイッチングレギュレータ(100A)を制御する第1の制御回路(140)と、
(d)第1の出力電圧源(VOUT1)を第2の入力電圧源(VIN2)として第2の出力電圧源(VOUT2)を生成するリニアレギュレータ(100B)と、
(e)リニアレギュレータ(100B)をアナログ的に制御する第2の制御回路(160)と、
(f)第1の制御回路(140)及び第2の制御回路(160)に同じ起動スロープ信号(SS)を供給する起動スロープ信号生成回路(180)を備える。
こうした構成によれば、リニアレギュレータをスイッチングレギュレータに常に同期させて作動させることができるので安定した出力電圧特性を得ることができる。
本発明の別の電源供給装置は、
(a)第1の入力電圧源(VIN1)と、
(b)第1の入力電圧源(VIN1)に一端が接続されるインダクタ(L1)と、
(c)インダクタ(L1)の他端と接地端子(130)との間に接続され第1,第2の主電極及び制御電極を有する第1のトランジスタ(Q1)と、
(d)インダクタ(L1)の他端と第1の出力電圧源(VOUT1)との間に接続され少なくとも2つの端子を有する整流用素子(D1,Q3)と、
(e)第1の出力電圧源(VOUT1)と接地端子(130)との間に接続される第1の分圧回路(R1,R2)と、
(f)第1の分圧回路(R1,R2)の第1の中間接続点(N6)と第1のトランジスタ(Q1)の制御電極(N3)との間に接続される第1の制御回路(140)と、
(g)第1,第2の主電極及び制御電極を有し第1の主電極が第1の出力電圧源(VOUT1)に第2の主電極が第2の出力電圧源(VOUT2)に接続される第2のトランジスタ(Q2)と、
(h)第2の出力電圧源(VOUT2)と接地端子(130)との間に接続され第2の分圧回路(RB3,RB4)と、
(i)第2の分圧回路の第2の中間接続点(N9)と第2のトランジスタ(Q2)の制御電極との間に接続される第2の制御回路(160)と、
(j)第1の制御回路(140)及び第2の制御回路(160)に同じ起動スロープ信号を供給する起動スロープ信号生成回路(180)を備える。
こうした構成によれば、スイッチングレギュレータを構成するスイッチングトランジスタQ1と、リニアレギュレータを構成するトランジスタQ2の動作を同じ起動スロープ信号SSで駆動するのでスイッチングレギュレータの出力電圧を入力電圧源とする、リニアレギュレータの回路動作をスイッチングレギュレータの動作に常に追随させることができるので安定した出力電圧特性を得ることができる。
また、本発明の別の電源供給装置は、整流用素子(d)が、
(d1)第1,第2の主電極、制御電極及び基板電極を有する第3のトランジスタを備え、
(d2)第3のトランジスタの第1,第2の主電極の間には第1のダイオード及び第2のダイオードが直列に逆方向に接続されたダイオード直列接続体が並列に接続され、
(d3)ダイオード直列接続体の共通接続点は第3のトランジスタの基板電極に接続され、
(d4)第1のダイオードのアノード及びカソードには第4のトランジスタの第1及び第2の主電極が各別に接続され、
(d5)第2のダイオードのアノード及びカソードには第5のトランジスタの第1及び第2の主電極が各別に接続され、
(d6)第4のトランジスタがオンされたときに第1のダイオードは電気的にショートされ、第5のトランジスタがオンされたときに第2のダイオードが電気的にショートされる。
こうした構成によればスイッチングレギュレータの整流用素子はいわゆる同期整流型を成し、さらに同期整流用素子の第3のトランジスタの回路動作を第4のトランジスタ及び第5のトランジスタによって制御することができ、スイッチングレギュレータの入力側から出力側(リニアレギュレータの入力側)に流れるラッシュ電流を防止することができる。これによって、リニアレギュレータは忠実にスイッチングレギュレータに追随して応答することができる。
本発明の電源供給装置はスイッチングレギュレータの出力電源電圧を入力電源とするリニアレギュレータの回路起動を、スイッチングレギュレータの回路起動を行う起動スロープ信号と同じ信号で起動させるようにしたのでリニアレギュレータのスイッチングレギュレータの追随特性の向上が図れた電源供給装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態にかかる電源供給装置の回路図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる電源供給装置の回路図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる電源供給装置の回路図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる電源供給装置のタイミングチャートである。 本発明にかかるスイッチングレギュレータとリニアレギュレータの電源電圧立ち上がり特性を示す図である。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態にかかる電源供給装置100を示す。電源供給装置100は、大きく分けるとスイッチングレギュレータ100A、リニアレギュレータ100B、起動スロープ信号生成回路180及び負荷190で構成される。スイッチングレギュレータ100Aは、いわゆるダイオード方式の昇圧型DC−DCコンバータを構成している。ダイオード方式とは整流用素子としてダイオードを用いるものであり、昇圧型とは入力電源電圧のレベルよりも高いレベルの出力電源電圧に変換する方式である。また、DC−DCコンバータは入力電源電圧及び出力電源電圧が共に直流(DC)電圧である電力変換器のことを言う。
一般的に、スイッチングレギュレータは、スイッチング方式で制御される直流安定化電源の1つであり、フィードバックの制御によってパワーMOSトランジスタなどの半導体スイッチをオン/オフして入力電力をスイッチして出力電圧を制御するスイッチングによって生成したパルス信号を平滑回路によりリプルを抑圧して定電圧を生成する。
なお、本発明の第1の実施の形態では、整流用素子としてダイオードを用いた昇圧型DC−DCコンバータを例示するがこれに限定されない。たとえば、整流用素子として同期整流用トランジスタを用いた昇圧型,降圧型,昇降圧及び反転型の各DC−DCコンバータにも適用することができる。
図1に示す本発明にかかるスイッチングレギュレータ100Aは、第1の電源入力端子110、第1の入力電圧源VIN1、第1の出力電圧源VOUT1、接地端子130、第1の制御回路140、インダクタL1、スイッチングトランジスタQ1、整流用ダイオードD1、分圧抵抗R1,R2及びキャパシタC1を備える。分圧抵抗R1及びR2は直列に接続されて分圧回路を構成している。
第1の電源入力端子110には第1の入力電圧源VIN1の正極端子及びインダクタL1の一端が接続されている。インダクタL1の他端にはスイッチングトランジスタQ1の第1の主電極及び整流用ダイオードD1のアノードが接続され、スイッチングトランジスタQ1の第2の主電極は接地端子130に接続され、第1の制御回路140は分圧抵抗R1及びR2の共通接続点、すなわちノードN6とスイッチングトランジスタQ1の制御(ゲート)電極、すなわちノードN3との間に接続されている。整流用ダイオードD1のカソードはノードN5、すなわち第1の出力電圧源VOUT1に接続される。
インダクタL1の他端に第1の主電極が接続されるスイッチングトランジスタQ1は、たとえば、Nチャネル型MOSトランジスタで構成され、インダクタL1を周期的に接地端子130にショートする。インダクタL1をショートすると、インダクタL1に磁気的にエネルギーが蓄えられる。ショートが解除されると、インダクタL1の両端の電圧と第1の入力電圧源VIN1から供給される電圧が合成され、合成された電圧が整流用ダイオードD1を介して、第1の出力電圧源VOUT1に接続されるキャパシタC1に蓄えられる。なお、スイッチングトランジスタQ1はNPN型のバイポーラトランジスタで構成してもよい。キャパシタC1は第1の出力電圧源VOUT1と接地端子130との間に接続され、その容量値は数μFから数百μFの大きさである。
スイッチングトランジスタQ1のオン/オフは第1の制御回路140によって制御される。第1の制御回路140には後述するPWM回路、誤差増幅器等が内蔵されており、PWM回路で生成されたパルス幅変調(PWM)信号はスイッチングトランジスタQ1の制御電極、すなわちノードN3に供給され、そのハイレベル及びローレベルに応じてスイッチングトランジスタQ1はオン/オフを繰り返す。
第1及び第2の分圧抵抗R1,R2は第1の出力電圧源VOUT1と接地端子130との間に直列に接続される。第1の分圧抵抗R1の一端は第1の出力電圧源VOUT1に、その他端は第2の分圧抵抗R2の一端に、さらに、その他端は接地端子130にそれぞれ接続されている。第1及び第2の分圧抵抗R1,R2の共通接続点、すなわちノードN6には第1の帰還電圧VF1が生成され、第1の帰還電圧VF1は第1の制御回路140に供給される。第1の制御回路140には第1の基準電圧Vref1が与えられていて、第1の帰還電圧VF1は第1の基準電圧Vref1と比較され、その比較された差分の電圧が第1の制御回路140で増幅され、その増幅された信号によってスイッチングトランジスタQ1の動作が制御される。
起動スロープ信号生成回路180は、第1の制御回路140にいわゆる起動スロープ信号SSを供給する。起動スロープ信号SSは第1の制御回路140が緩やかに作動するために所定の勾配をもった信号に生成されている。起動スロープ信号SSは、一般的にはソフトスタート信号に相当する。
一般的に、リニアレギュレータはフィードバックの制御によって、アナログ的に出力電圧を一定にする電源回路である。本発明にかかるリニアレギュレータ100Bは、第2の入力電圧源VIN2、第2の出力電圧源VOUT2、接地端子130、第2の制御回路160、第3の分圧抵抗RB3、第4の分圧抵抗RB4及びキャパシタC2を備える。第3の分圧抵抗RB3、第4の分圧抵抗RB4は直列に接続されて分圧回路を構成している。
第2の入力電圧源VIN2は、リニアレギュレータ100Bの入力電圧源として、スイッチングレギュレータ100Aの第1の出力電圧源VOUT1から供給される。
第2の入力電圧源VIN2には制御トランジスタQ2の第1の主電極が接続され、その第2の主電極は、第2の出力電圧源VOUT2に接続され、その制御(ゲート)電極は第2の制御回路160に接続されている。制御トランジスタQ2はたとえばPチャネル型MOSトランジスタで構成されている。なお、制御トランジスタQ2はPNP型のバイポーラトランジスタで構成してもよい。
制御トランジスタQ2のオン/オフ動作は第2の制御回路160によってアナログ的に制御される。第1の制御回路140がスイッチング制御、すなわち、デジタル的にスイッチングトランジスタQ1を制御するのに対し、第2の制御回路160はアナログ的に制御トランジスタQ2を制御する点で相違する。したがって、第2の制御回路は、PWM回路を内蔵していない。この点はPWM回路を内蔵する第1の制御回路140と相違する。制御トランジスタQ2の第1の主電極から第2の主電極に繋がる導電路は負荷190と直列に接続されている。こうした回路構成はシリーズレギュレータとも称されている。第2の制御回路160には後述する誤差増幅器が内蔵されている。第2の制御回路160は第1の制御回路140とは異なり、比較的簡便な回路で構成することができるが詳細については後述する。
第3及び第4の分圧抵抗RB3,RB4は第2の出力電圧源VOUT2と接地端子130との間に直列に接続される。第3の分圧抵抗RB3の一端は第2の出力電圧源VOUT2に、その他端は第4の分圧抵抗RB4の一端に、さらに、その他端は接地端子130にそれぞれ接続されている。第3及び第4の分圧抵抗RB3,RB4の共通接続点、すなわちノードN9には第2の帰還電圧VF2が生成され、第2の帰還電圧VF2は第2の制御回路160に供給される。第2の制御回路160には第2の基準電圧Vref2が与えられていて、第2の帰還電圧VF2は第2の基準電圧Vref2と比較され、その比較された差分の電圧が第2の制御回路160で増幅され、その増幅された信号によって制御トランジスタQ2がアナログ的に制御される。
第2の出力電圧源VOUT2と接地端子130との間にはリプル成分を抑圧するためにキャパシタC2が接続されている。キャパシタC2はスイッチングレギュレータ100Aに用いたキャパシタC1に比べてその容量値は小さくてよく、数μF以下の比較的容量値の小さなものでよい。
(第2の実施の形態)
図2は本発明の第2の実施の形態にかかる電源供給装置100を示す。図2に示すスイッチングレギュレータ100Aは、図1のものとは整流用ダイオードD1に替えて同期整流用トランジスタQ3を採用したことで相違する。さらに詳しくいえば、参照符号D1Cで示す回路部を図1に示す整流用ダイオードD1に置き替えた点で相違する。リニアレギュレータ100Bは図1のものとまったく同じである。したがって、ここでは、スイッチングレギュレータ100A、とりわけ同期整流用トランジスタQ3の周辺の説明にとどめ、リニアレギュレータ100Bの説明は割愛する。
図2に示すスイッチングレギュレータ100Aは前述のとおり、ダイオードに替えてトランジスタを採用した同期整流方式の昇圧型DC−DCコンバータを示す。第1の電源入力端子110には第1の入力電圧源VIN1の正極端子及びインダクタL1の一端が接続される。インダクタL1の他端にはスイッチングトランジスタQ1の第1の主電極及び同期整流用トランジスタQ3の第1の主電極、すなわちノードN4が接続される。スイッチングトランジスタQ1とトランジスタの導電形式は互いに相補的に選ばれ、たとえばスイッチングトランジスタQ1はNチャネル型MOSトランジスタに、同期整流用トランジスタQ3はPチャネル型のMOSトランジスタにそれぞれ選ばれている。スイッチングトランジスタQ1はスイッチング動作を、同期整流用トランジスタQ3はスイッチングトランジスタQ1に同期してそれぞれ整流動作を行う。
スイッチングトランジスタQ1の第2の主電極は接地電位130に接続され、同期整流用トランジスタQ3の第2の主電極、すなわちノードN5は第1の出力電圧源VOUT1に接続されている。
ダイオードD3aは同期整流用トランジスタQ3の第1の主電極、すなわちノードN4と基板電極Q3bとの間に、ダイオードD3bは同期整流用トランジスタQ3の第2の主電極、すなわちノードN5と基板電極Q3bとの間にそれぞれ形成される、いわゆる寄生ダイオードである。ダイオードD3a,D3bは、たとえばシリコンのP型半導体基板にN型のウエル層を形成し、そのウエル層にPチャネル型のMOSトランジスタを形成したときに寄生的に形成される。したがって、同期整流用トランジスタQ3をPチャネル型のMOSトランジスタで形成すると、ダイオードD3a,D3bが半導体集積回路の構造上、必然的に形成されることになる。
ここで、同期整流用トランジスタQ3とダイオードD3a,D3bの回路接続に注目すれば次のことが言える。すなわち、ダイオードD3a及びダイオードD3bは互いに逆方向に接続された直列接続体を成し、この直列接続体は、同期整流用トランジスタQ3の第1の主電極、すなわちノードN4と、第2の主電極、すなわちノードN5との間に並列に接続される。ダイオードD3aのカソードとダイオードD3bのカソードが共通接続され、この共通接続点は同期整流用トランジスタQ3の基板電極Q3bに接続され、この共通接続点は参照符号D1Sで表示されている。同期整流用トランジスタQ3がPチャネル型のMOSトランジスタであるとき、第1の主電極及び第2の主電極はそれぞれドレイン電極及びソース電極が相当する。
トランジスタQ4,Q5は端的に言えばダイオードD3a及びD3bの電気的な動作状態を切り替えるために用意されている。すなわち、ダイオードD3aの動作状態はトランジスタQ4のオン/オフに応じて一義的に定まり、オンのときにはダイオードD3aは電気的にショートされた状態となり、オフのときには回路図どおりにダイオード本来の電気的な特性を示す。また、ダイオードD3bの動作状態はトランジスタQ5のオン/オフに応じて一義的に定まり、オンのときにはダイオードD3bは電気的にショートされた状態となり、オフのときには回路図どおりにダイオード本来の電気的な特性を示す。なお、ダイオードD3a,D3bはスイッチングレギュレータ100Aの昇圧動作の起動時に切り替えられる。たとえば、昇圧起動時にはまずダイオードD3aのみを電気的にショートさせ、その後はダイオードD3bを電気的にショートさせてダイオードD3aは回路図どおりの回路動作に戻すなどして、昇圧起動動作をスムーズに行えるようにしている。
トランジスタQ4の制御電極Q4gと基板電極Q4bとの間には抵抗R4が接続されている。トランジスタQ3,Q4及びQ5の各基板電極Q3b,Q4b及びQ5bは共通接続点D1Sに接続されている。
トランジスタQ5の制御電極Q5gと基板電極Q5bとの間には抵抗R5が接続されている。抵抗R5の一端は共通接続点D1Sに接続され、その他端はトランジスタ5の制御電極Q5gに接続されている。
抵抗R4及びR5はトランジスタQ4及びQ5の制御(ゲート)電位を所定の電位に固定する役目を有する。抵抗R4は第3の制御回路170側がローレベルに置かれたときにトランジスタQ4のゲート電極をローレベルに維持してトランジスタQ4を確実にオンさせる。また、抵抗R5は第3の制御回路170側がローレベルに置かれたときにトランジスタQ5のゲート電極をローレベルに維持してトランジスタQ5を確実にオンさせる。抵抗R4及びR5は半導体集積回路で構成する場合、ポリシリコンまたは拡散抵抗で形成することができる。また、これらの抵抗値を同じにすればトランジスタQ4及びQ5を同じ回路動作点で作動させることができる。
第3の制御回路170はトランジスタQ4及びQ5の各制御電極に制御信号を供給する。第3の制御回路170から供給される制御信号は第1の制御回路140からスイッチングトランジスタQ1及び同期整流用トランジスタQ3に供給される制御信号に同期されたパルス信号とすることができる。パルス信号は、たとえば、トランジスタQ4がオンのときにはトランジスタQ5がオフとなり、トランジスタQ5がオンのときにはトランジスタQ4がオフとなるように設定された信号である。
起動スロープ信号生成回路180は、第1の制御回路140及び第2の制御回路160に起動スロープ信号SSを供給する。起動スロープ信号SSは第1の制御回路140及び第2の制御回路160が緩やかに作動するために所定の勾配をもった信号である。第2の制御回路160にはこの種のリニアレギュレータには従前よく採用される誤差増幅器が内蔵されているが詳細については後述する。いずれにしても第2の制御回路160には第1の制御回路140に供給されたものと同じ起動スロープ信号SSが供給され、第2の制御回路160が第1の制御回路140の動作に追随するよう設定されている。第2の制御回路160を第1の制御回路140に同期させることによって、スイッチングレギュレータ100Aに同期したリニアレギュレータ100Bを提供することができる。
なお、図1,図2のスイッチングレギュレータ100Aとしては、第1の入力電圧源VIN1と第1の出力電圧源VOUT1との間に、インダクタL1と、整流用ダイオードD1または同期整流用トランジスタQ3などの整流用半導体素子とを直列に接続し、これらの共通接続点と接地端子130との間にスイッチングトランジスタQ1を設けるという、いわゆる昇圧型を示した。しかし、第1の入力電圧源VIN1と、第1の出力電圧源との間にインダクタL1とスイッチングトランジスタQ1を接続し、これらの共通接続点と接地端子130との間に整流用ダイオードD1または同期整流用トランジスタQ3などの整流用半導体素子を設けた、いわゆる降圧型のスイッチングレギュレータにも適当することができる。
また、本発明にかかる電源供給装置は、昇圧型と降圧型の両者の機能を兼ね備えた、いわゆる昇降圧型のスイッチングレギュレータにも適用することができる。
また、本発明にかかる電源供給装置は、正の電源電圧から負の電源電圧を生成する、いわゆる反転型のスイッチングレギュレータにも適用することができる。
(第3の実施の形態)
図3は本発明にかかる第3の実施の形態を示す。特に図1,図2に示した第1の実施の形態及び第2の実施の形態での第1の制御回路140、第2の制御回路160及び起動スロープ信号生成回路180の具体的な回路構成を示す。ここではこれらの回路の構成及び動作について説明する。
図3において、第1の制御回路140は、誤差増幅器142,PWM回路144及びドライバー146を備える。誤差増幅器142は1つの非反転入力端子(+)FBを備える。さらに2つの反転入力端子(−)SS及び(−)Refを備える。非反転入力端子(+)FBには第1の分圧抵抗R1と第2の分圧抵抗R2で生成された第1の帰還電圧VF1が供給される。第1の帰還電圧VF1は第1の出力電圧源VOUT1に出力された電源電圧を分圧抵抗R1とR2で分圧された大きさである。
誤差増幅器142の1つの反転入力端子(−)SSには、起動スロープ信号生成回路180から起動スロープ信号SSが供給される。起動スロープ信号SSによって、誤差増幅器142の動作は緩やか行われる。起動スロープ信号生成回路180は所定の勾配をもった信号を生成するもので、基本的な回路構成は、電源電圧VCC,定電流源CC,キャパシタC3及びトランジスタQ6からなり、トランジスタQ6の制御電極に制御パルスVPを供給してトランジスタQ6をオン/オフさせ、直線性に優れた勾配をもった起動スロープ信号SSを生成する。起動スロープ信号SSの勾配の時間や振幅の大きさは定電流源CC、キャパシタC3及び制御パルスVPのデューティ比などで決めることができる。
誤差増幅器142のもう1つの反転入力端子(−)Refには一定の直流電圧である基準電圧Vref1が供給される。基準電圧Vref1はたとえばバンドギャップ型の基準電圧源で生成することができる。
誤差増幅器142は、反転入力端子(−)SS及び反転入力端子(−)Refのうち、より高レベルの入力信号と非反転入力端子(+)FBに供給された第1の帰還電圧VF1との電位差に基づく出力信号Peを出力する。すなわち、第1の帰還電圧VF1が反転入力端子側に供給される起動スロープ信号SS及び第1の基準電圧Vref1よりも高くなれば出力信号Peは上昇し、いずれかの反転入力端子の入力電圧よりも低くなれば出力信号Peは低下する。
なお、誤差増幅器142は2つの反転入力端子と、1つの非反転入力端子を有するものとしたが、この組み合わせを替えてもよい。たとえば2つの非反転入力端子と1つの反転入力端子で構成してもよい。こうした場合は、たとえば、反転入力端子に第1の帰還電圧VF1を供給し、2つの非反転入力端子に起動スロープ信号SS及び第1の基準電圧Vref1を各別に供給すればよい。
誤差増幅器142から取り出された出力信号Peは、PWM回路144の反転入力端子(−)に供給される。PWM回路144の非反転入力端子(+)には三角波信号Psが供給される。PWM回路144でパルス幅変調されたいわゆるPWM信号はドライバー146に供給され、ドライバー146はスイッチングトランジスタQ1を駆動する。
図3において、リニアレギュレータ100Bに内蔵される第2の制御回路160は誤差増幅器162を備える。誤差増幅器162の回路構成は、スイッチングレギュレータ100Aに用いた誤差増幅器142とほぼ同じである。すなわち、誤差増幅器162は、1つの非反転入力端子(+)FBを備える。さらに2つの反転入力端子(−)SS及び(−)Refを備える。非反転入力端子(+)FBには第3の分圧抵抗RB3と第4の分圧抵抗RB4で生成された第2の帰還電圧VF2が供給されている。第2の帰還電圧VF2は第2の出力電圧源VOUT2に出力された電源電圧を第3の分圧抵抗RB3と第4の分圧抵抗RB4で分圧された大きさである。
誤差増幅器162の1つの反転入力端子(−)SSには、起動スロープ信号生成回路180から起動スロープ信号SSが供給される。起動スロープ信号SSはスイッチングレギュレータ100Aの誤差増幅器142の反転入力端子(−)SSに供給したものと同じである。なお、誤差増幅器162に供給する起動スロープ信号SSは誤差増幅器142に供給したものとまったく同じものを用いたが、起動スロープ信号SSに同期していれば別のものであってもかまわない。起動スロープ信号SSを生成する起動スロープ信号生成回路180は所定の勾配をもった信号を生成するもので、基本的な回路構成は、定電流源CC、キャパシタC3及びトランジスタQ6からなり、トランジスタQ6の制御電極に制御パルスVPを供給してトランジスタQ6をオン/オフさせ、直線性に優れた勾配をもった起動スロープ信号SSを生成する。
誤差増幅器162のもう1つの反転入力端子(−)には一定の直流電圧である第2の基準電圧Vref2が供給される。第2の基準電圧Vref1は第1の基準電圧Vref2と同様によく知られたバンドギャップ型の基準電圧源で生成することができる。
誤差増幅器162は、反転入力端子(−)SS及び反転入力端子(−)Refのうち、より高レベルの入力信号と非反転入力端子(+)FBに供給される第2の帰還電圧VF2との電位差に基づく出力信号Pe2を出力する。すなわち、第2の帰還電圧VF2が反転入力端子側に供給される起動スロープ信号SS及び第2の基準電圧Vref2よりも高くなれば出力信号Pe2は上昇し、いずれかの反転入力端子の入力電圧よりも低くなれば出力信号Pe2は低下する。
なお、誤差増幅器162は2つの反転入力端子と、1つの非反転入力端子を有するものとしたが、2つの非反転入力端子と1つの反転入力端子で構成してもよい。この場合、反転入力端子に第2の帰還電圧VF2を供給し、2つの非反転入力端子に起動スロープ信号SS及び第2の基準電圧Vref2を各別に供給すればよい。
誤差増幅器162から取り出された出力信号Pe2は、制御トランジスタQ2を駆動する。制御トランジスタQ2の第1の主電極に供給された第2の入力電圧源VIN2は第2の出力電圧源VOUT2に変換され、負荷190に供給される。
第2の入力電圧源VIN2と第2の出力電圧源VOUT2との差、すなわち、(VIN2−VOUT2)を小さくすることができるのがLDOタイプのリニアレギュレータである。
第2の出力電圧源VOUT2に出力される電源電圧Vout2は、第3の分圧抵抗RB3及び第4の分圧抵抗RB4の抵抗値をそれぞれrb3,rb4とすると、Vout2=Vref2×(rb3+rb4)/rb4で表すことができる。なお、キャパシタC2はリプル成分を抑圧するために用意されている。
図4は、図1に示した昇圧型DC−DCコンバータ100の各ノードに表れる電圧、信号のタイミングチャートを示す。図4(a)〜(f)はスイッチングレギュレータ100A、図4(g)〜(i)はリニアレギュレータ100Bにかかるそれぞれタイミングチャートである。なお、図4(a)〜(i)に示す電圧、信号波形は模式的に示したものであって縦軸、横軸のスケールは必ずしも実体を忠実には表していない。
図4(a)は、ノードN1、すなわち第1の入力電圧源VIN1の遷移状態を示す。第1の入力電圧源VIN1は時刻T1において投入されると、時刻T2〜T4の期間及び時間tの経過に対して変化せずに一定の電源電圧Vin1が維持されている状態を示す。
図4(b)は、ノードN2に取り出される信号、すなわち起動スロープ信号生成回路180から第1の制御回路140及び第2の制御回路160に供給される起動スロープ信号SSを示す。起動スロープ信号SSは、この種の昇圧型DC−DCコンバータによく用いられているものを採用することができる。起動スロープ信号SSが生成され始めるのは第1の入力電圧源VIN1の発生と同時ではなく、昇圧型DC−DCコンバータの動作がスタートされる時刻すなわち時刻T1から少し遅れた時刻T2である。したがって、本発明にかかる電源供給装置100の実質的な作動スタートは時刻T2からとなる。
図4(c)は、ノードN3、すなわちスイッチングトランジスタQ1の制御(ゲート)電極に供給されるパルス幅変調されたPWM駆動信号を示す。スイッチングトランジスタQ1がNチャネル型のMOSトランジスタであれば、PWM駆動信号は制御電極であるゲート電極に供給される。スイッチングトランジスタQ1をたとえばNPN型のバイポーラトランジスタで構成してもよい。その場合、PWM駆動信号は制御電極であるベース電極に供給されることになる。
第1の制御回路140には図示しないPWM回路、誤差増幅器、ドライバー等の回路機能が内蔵されており、PWM駆動信号はそうした回路機能によって生成され、スイッチングトランジスタQ1をスイッチング制御する。
図4(d)は、ノードN4、すなわちインダクタL1の他端すなわち整流用ダイオードD1のアノードに生じるスイッチング信号を示す。このスイッチング信号はスイッチングトランジスタQ1の制御電極に供給されるPWM駆動信号(ノードN3)及び起動スロープ信号SS(ノードN2)の両者に応動して生成される。第1の制御回路140に内蔵される誤差増幅器142は起動スロープ信号SSが所定のレベル、すなわち閾値SSthに達してから動作し始めるので、起動スロープ信号SSが発生する時刻T2からしばらく経過した時刻T3からスイッチング信号の振幅値は徐々に増加し始め、時刻T4に達するとその振幅値は一定となる。なお、ノードN4には第1の入力電圧源VIN1が供給される時刻T1と同時に直流電圧(Vin1−Vd1)が時刻T3までの間生じる。これは第1の入力電圧源VIN1が供給されると、ノードN4には整流用ダイオードD1の順方向の立ち上がり電圧分が降下するためである。
図4(e)はノードN5、すなわち第1の出力電圧源VOUT1に生じる電源電圧である。ノードN5に生じる電圧はノードN4に生じたPWM信号がキャパシタC1によって平滑されて生成される直流電圧にほぼ等しくなる。時刻T1からT3までの期間は、電源電圧Vin1から整流用ダイオードD1の順方向電圧Vd1が降下した電圧すなわち(Vin1−Vd1)が生じる。時刻T3から時刻T4までの期間は電圧が徐々に増加し、時刻T4に達すると昇圧された第1の出力電圧源VOUT1はほぼ一定となる。
図4(f)はノードN6、すなわち分圧抵抗R1とR2の共通接続点に生じる第1の帰還電圧VF1を示す。第1の帰還電圧VF1は、第1の出力電圧源VOUT1に生じる電源電圧が分圧抵抗R1及びR2とで分割された大きさである。第1の帰還電圧VF1はほぼ第1の基準電圧Vref1に等しくなるよう制御される。
図4(g)はノードN7、すなわち制御トランジスタQ2の制御電極に供給される制御信号である。ノードN7に表れる制御信号は第2の制御回路160で生成される。第2の制御回路160が作動するタイミングは起動スロープ信号SSの勾配とそのレベルの大きさに依存する。ノードN7の電圧は時刻T1からT2までの間は入力電圧Vinが表れ、時刻T2から時刻T3までの間、そのレベルは勾配n7rで低下する。これはノードN2に供給される起動スロープ信号SSが時刻T2で供給されると第2の制御回路160が作動し始めるからである。ノードN7の電圧レベルが低下するにつれてトランジスタQ2はオンし始める。ノードN7に生じる電圧は、ノードN5の電圧レベルに追随し次第に上昇し、時刻T4に達すると、第2の出力電圧源VOUT2に到達する。
図4(h)はノードN8、すなわち第2の出力電圧源VOUT2に出力される電源電圧を示す。第2の出力電圧源VOUT2の立ち上がりは、ノードN2から供給される起動スタート信号SSに依存する。したがって、起動スロープ信号SSが増加し始める時刻T2から徐々に第2の出力電圧源VOUT2の大きさも増加する。こうした増加する状態は起動スロープ信号SSが一定に達する時刻T4まで続く。時刻T4はスイッチングレギュレータ100Aの昇圧起動動作が完了するタイミングである。
図4(i)はノードN9、すなわち分圧抵抗RB3とRB4の共通接続点に生じる第2の帰還電圧VF2を示す。第2の帰還電圧VF2の大きさは、第2の出力電圧源VOUT2の電源電圧と分圧抵抗RB3及びRB4との抵抗比に決定される。第2の帰還電圧VF2はほぼ第2の基準電圧Vref2に等しくなるよう制御される。
図5は、本発明にかかる電源供給装置100のスイッチングレギュレータ100A及びリニアレギュレータ100Bが同じ起動スロープ信号SSによって制御され同期した状態で立ち上がる状態を示す。
図5において、参照符号X1は、図1に示したダイオード整流方式の電源出力電圧の立ち上がり特性を示す。第1の入力電圧源VIN1が時刻T1でオンされると、時刻T2で第1の出力電圧源VOUT1の直流電圧は(Vin1−Vd1)に達する。すなわち、時刻T1で第1の入力電圧源VIN1がオンされると、ダイオードD1もすぐにオンするので、時刻T1より少し経過した時刻T2において、第1の出力電圧源VOUT1には第1の入力電圧源VIN1の電源電圧Vin1からダイオードD1の順方向立ち上がり電圧Vd1だけ降下した電源電圧が表れる。
時刻T3に達すると、第1の制御回路140及びスイッチングトランジスタQ1が作動し始め、昇圧起動動作が本格的にスタートするので、第1の出力電圧源VOUT1の電圧レベルは電源電圧Vin1から徐々に増加し始め、時刻T4で昇圧起動動作は完了する。
時刻T4以降は昇圧動作に入る。昇圧動作ではあらかじめ設定された第1の出力電圧源VOUT2の電源電圧が維持される。
図5において、参照符号X2は図2に示した同期整流方式の電源出力電圧の立ち上がり特性を示す。参照符号X1との違いは時刻T1〜T3までの期間である。時刻T3以降において両者は同じ特性を示す。参照符号X2は、時刻T1−T2−T3−T4の期間、ほぼ直線的に源出力電圧が増加する特性を示している。これは時刻T1からT3までの間、トランジスタQ4をオンさせてダイオードD3aをショートさせることによって得られた特性である。時刻T3から時刻T4までの期間、及び時刻T4以降は、トランジスタQ5をオンさせてさせるとともにトランジスタQ4をオフさせてダイオードD3aをショートの状態から解除する。参照符号X2で示した特性は参照符号X1で示すものとは異なり、電源出力電圧の立ち上がりが緩やかなものとなるので、キャパシタC1にラッシュ電流が流れ、そのために整流用トランジスタが劣化するという不具合を排除することができる。
参照符号Y1〜Y3はリニアレギュレータ100Bの第2の出力電圧源VOUT2の立ち上がり特性を示し、参照符号Y1はリニアレギュレータ100Bがスイッチングレギュレータ100Aの動作とほぼ同時に作動する状態を模式的に示す。
スイッチングレギュレータ100A及びリニアレギュレータ100Bには共通の起動スロープ信号生成回路180から起動スロープ信号SSが供給され、また、リニアレギュレータ100Bはスイッチングレギュレータ100Aで生成された第1の出力電圧源VOUT1から供給を受け、その電源電圧を第2の入力電圧源VIN2として作動するものであるから、参照符号Y1で示す電源電圧立ち上がり特性は時間的に参照符号X1で示すスイッチングレギュレータ100Aの立ち上がり特性よりも先行するという不具合を排除することができる。
参照符号Y2で示したリニアレギュレータ100Bの第2の出力電圧源VOUT2の立ち上がり特性は、参照符号Y1で示した立ち上がり特性よりも遅れてスタートする状態を模式的に示している。いずれにしても、参照符号Y2で示した立ち上がり特性は、参照符号X1及びX2で示したスイッチングレギュレータ100Aの立ち上がり特性に同期している状態を示している。
参照符号Y3で示したリニアレギュレータ100Bの第2の出力電圧源VOUT2の立ち上がり特性は参照符号Y1,Y2で示した立ち上がり特性よりもさらに遅れてスタートし、かつ、参照符号X1及びX2で示したスイッチングレギュレータ100Aの昇圧起動動作が完了した時刻T4から徐々に立ち上がる状態を模式的に示している。
リニアレギュレータ100Bの立ち上がり特性を参照符号Y1〜Y3の中のいずれに設定するかは設計的事項の1つである。第2の制御回路160に設定された第2の基準電圧Vref2の設定によって決めることができる。また、起動スロープ信号SSに応動して生成される別の起動スロープ信号を、第2の制御回路160側に設け、その別の起動スロープ信号によって制御トランジスタQ2を制御するようにしてもよい。いずれにしても本発明にかかる電源供給装置100は、リニアレギュレータ100Bが作動するタイミングがスイッチングレギュレータ100Aに供給する起動スロープ信号SSによって一義的に決まるように設定すればよい。
本発明は、スイッチングレギュレータとリニアレギュレータとを備えた電源供給装置において両者のレギュレータの回路動作点を同じ起動スロープ信号によって制御する。これによってリニアレギュレータはスイッチングレギュレータに追随して作動するので安定した電源供給装置を提供することができるのでその産業上の利用可能性は高い。
100 電源供給装置
100A スイッチングレギュレータ
100B リニアレギュレータ
110 第1の電源入力端子
130 接地端子
140 第1の制御回路
142,162 誤差増幅器
144 PWM回路
146 ドライバー
160 第2の制御回路
170 第3の制御回路
180 起動スロープ信号生成回路
190 負荷
CC 定電流源
C1,C2,C3 キャパシタ
D1 整流用ダイオード
D3a,D3b ダイオード
L1 インダクタ
N1,N2,N3,N4,N5,N6,N7,N8,N9 ノード
Q1 スイッチングトランジスタ
Q2 制御トランジスタ
Q3 整流用トランジスタ
Q4,Q5,Q6 トランジスタ
R1,R2,RB3,RB4 分圧抵抗
R4,R5 抵抗
VIN1 第1の入力電圧源
VOUT1 第1の出力電圧源
VIN2 第2の入力電圧源
VOUT2 第2の出力電圧

Claims (16)

  1. 第1の入力電圧源と、前記第1の入力電圧源をトランジスタのスイッチング動作によって第1の出力電圧源に変換するスイッチングレギュレータと、前記スイッチングレギュレータを制御する第1の制御回路と、前記第1の出力電圧源を第2の入力電圧源として第2の出力電圧源を生成するリニアレギュレータと、前記リニアレギュレータをアナログ的に制御する第2の制御回路と、前記第1の制御回路及び前記前記第2の制御回路に同じ起動スロープ信号を供給する起動スロープ信号生成回路を備えた電源供給装置。
  2. 前記スイッチングレギュレータは、前記第1の入力電圧源と前記第1の出力電圧源との間に、インダクタと整流用半導体素子とが直列に接続されて共通接続点を有しており、前記共通接続点と前記接地端子との間に前記スイッチング動作を行う前記トランジスタが接続される請求項1に記載の電源供給装置。
  3. 前記スイッチングレギュレータは、前記第1の入力電圧源と前記第1の出力電圧源との間に、前記スイッチング動作を行う前記トランジスタと前記インダクタとが直列に接続されて共通接続点を有しており、前記共通接続点と前記接地端子との間に整流用半導体素子が接続される請求項1に記載の電源供給装置。
  4. 第1の入力電圧源と、前記第1の入力電圧源に一端が接続されるインダクタと、前記インダクタの他端と接地端子との間に接続され第1,第2の主電極及び制御電極を有する第1のトランジスタと、前記インダクタの他端と第1の出力電圧源との間に接続され少なくとも2つの端子を有する整流用素子と、前記第1の出力電圧源と前記接地端子との間に接続される第1の分圧回路と、前記第1の分圧回路の第1の中間接続点と前記第1のトランジスタの前記制御電極との間に接続される第1の制御回路と、第1,第2の主電極及び制御電極を有し第1の主電極が前記第1の出力電圧源に前記第2の主電極が第2の出力電圧源に接続される第2のトランジスタと、前記第2の出力電圧源と前記接地端子との間に接続され第2の分圧回路と、前記第2の分圧回路の第2の中間接続点と前記第2のトランジスタの前記制御電極との間に接続される第2の制御回路と、前記第1の制御回路及び前記第2の制御回路に同じ起動スロープ信号を供給する起動スロープ信号生成回路を備える電源供給装置。
  5. 前記第1の制御回路は3つの入力端子を有する第1の誤差増幅器を備え、前記第1の誤差増幅器の第1の入力端子には第1の基準電圧が、第2の入力端子には前記起動スロープ信号が、前記第3の入力端子には前記スイッチングレギュレータの第1の出力電圧源から出力された電源電圧が分圧された第1の帰還電圧がそれぞれ供給され、前記第2の制御回路は3つの入力端子を有する第2の誤差増幅器を備え、前記第2の誤差増幅器の第1の入力端子には第2の基準電圧が、第2の入力端子には前記起動スロープ信号が、前記第3の入力端子には前記リニアレギュレータの前記第2の出力電圧源から出力された電源電圧が分圧された第2の帰還電圧がそれぞれ供給される請求項1及び4のいずれか1項に記載の電源供給装置。
  6. 前記第1及び第2の誤差増幅器の3つの入力端子は2つの反転入力端子と1つの非反転入力端子である請求項5に記載の電源供給装置。
  7. 前記第1及び第2の誤差増幅器の3つの入力端子は2つの非反転入力端子と1つの反転入力端子である請求項5に記載の電源供給装置。
  8. 前記第1の分圧回路は第1及び第2の分圧抵抗で生成され、前記第1の分圧抵抗の一端は前記スイッチングレギュレータの前記第1の出力電圧源に接続され、前記第1の分圧抵抗の他端は前記第2の分圧抵抗の一端に接続されて前記第1の中間接続点を有し、前記第2の分圧抵抗の他端は接地端子に接続され、前記第1の中間接続点から前記第1の帰還電圧を取り出し、前記第2の帰還電圧は、第3及び第4の分圧抵抗で生成され、前記第3の分圧抵抗の一端は前記リニアレギュレータの前記第2の出力電圧源に接続され、前記第3の分圧抵抗の他端は前記第4の分圧抵抗の一端に接続されて第2の中間接続点を有し、前記第4の分圧抵抗の他端は接地端子に接続され、前記第2の中間接続点から前記第2の帰還電圧を取り出す請求項4に記載の電源供給装置。
  9. 前記整流用素子はダイオードである請求項4に記載の電源供給装置。
  10. 前記整流用素子はトランジスタである請求項4に記載の電源供給装置。
  11. 前記起動スロープ信号生成回路は定電流源,キャパシタ及びトランジスタで構成される請求項1及び4のいずれか1項に記載の電源供給装置。
  12. 前記整流用素子は第1,第2の主電極、制御電極及び基板電極を有する第3のトランジスタを備え、前記第3のトランジスタの前記第1,第2の主電極の間には第1のダイオード及び第2のダイオードが直列に逆方向に接続されたダイオード直列接続体が並列に接続され、前記ダイオード直列接続体の共通接続点は前記第3のトランジスタの前記基板電極に接続される請求項4に記載の電源供給装置。
  13. 前記第1のダイオードのアノード及びカソードには第4のトランジスタの第1及び第2の主電極が各別に接続され、前記第2のダイオードのアノード及びカソードには第5のトランジスタの第1及び第2の主電極が各別に接続される請求項12に記載の電源供給装置。
  14. 前記第4のトランジスタがオンされたときに前記第1のダイオードは電気的にショートされ、前記第5のトランジスタがオンされたときに前記第2のダイオードが電気的にショートされる請求項13に記載の電源供給装置。
  15. 前記第4及び第5のトランジスタをオン/オフさせるための制御信号が、前記第1の制御回路に同期して生成される請求項14に記載の電源供給装置。
  16. 前記第3,第4及び第5のトランジスタは同じ導電型の基板上に半導体集積回路で構成され、前記第3,第4及び第5のトランジスタの基板電位は等しく設定される請求項14に記載の電源供給装置。
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