JP4688559B2 - Dc/dcコンバータ及びこれを備えた電子機器 - Google Patents

Dc/dcコンバータ及びこれを備えた電子機器 Download PDF

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本発明は、DC/DCコンバータに関するものである。
従来より、熱損失が少なく、かつ、入出力較差が大きい場合に比較的効率が良い安定化電源手段の一つとして、出力トランジスタのオン/オフ制御(デューティ制御)によってエネルギ貯蔵素子(コンデンサやインダクタなど)の一端を駆動することで、入力電圧から一定の出力電圧を生成するスイッチングレギュレータ(チョッパ型レギュレータ)が広く用いられている。
なお、本願発明に関連する従来技術としては、上記の出力トランジスタとして、消費電力の小さいMOS[Metal-Oxide-Silicon]電界効果トランジスタと、低電圧駆動が可能なバイポーラトランジスタとを併用し、負荷への昇圧電圧がMOS電界効果トランジスタの駆動電圧値に満たないときには、バイポーラトランジスタをスイッチングさせて負荷への昇圧電圧を生成する一方、負荷への昇圧電圧がMOS電界効果トランジスタの駆動電圧値に達して以後は、バイポーラトランジスタのスイッチングを停止させてMOS電界効果トランジスタのスイッチングを開始させるDC/DCコンバータが本願出願人によって開示・提案されている(例えば、特許文献1、2を参照)。
また、本願発明に関連するその他の従来技術としては、上記と同様に、出力トランジスタとして、MOS電界効果トランジスタとバイポーラトランジスタを併用し、負荷への昇圧電圧がMOS電界効果トランジスタの駆動電圧値に満たないときには、バイポーラトランジスタをスイッチングさせて負荷への昇圧電圧を生成する一方、負荷への昇圧電圧がMOS電界効果トランジスタの駆動電圧値に達して以後は、バイポーラトランジスタのベース電流を可及的に絞りながら、MOS電界効果トランジスタのスイッチングを開始させるDC/DCコンバータが開示・提案されている(例えば、特許文献3を参照)。
特開平8−186980号公報 特開2001−251849号公報 特開2001−69749号公報
確かに、上記従来のDC/DCコンバータであれば、低電圧出力時(起動時や減電時)には、バイポーラトランジスタを用いて装置の安定動作を確保する一方、定常時には、MOS電界効果トランジスタを用いて装置の電力ロスを抑えることが可能となる。
しかしながら、特許文献1、2の従来技術は、MOS電界効果トランジスタとバイポーラトランジスタの制御回路(発振回路)を個別に設け、負荷への昇圧電圧に応じて、上記制御回路のいずれか一方を駆動させる構成とされていた。このように、装置の起動時や減電時にのみ必要なバイポーラトランジスタを制御する手段として、別途制御回路を設けた従来構成では、その回路規模が不要に大きくなり、延いては、当該DC/DCコンバータを搭載する電子機器の小型化を阻害する、という課題があった。
また、特許文献3の従来技術では、単一の制御回路でMOS電界効果トランジスタとバイポーラトランジスタのスイッチング制御が行われていたので、回路規模の拡大は殆ど招かないが、MOS電界効果トランジスタの駆動が開始されて以後も、バイポーラトランジスタの駆動が継続されており、該バイポーラトランジスタには、定常時にも少なからずベース電流が流されていた。そのため、当該従来技術では、定常時の消費電力が不要に大きくなり、特に、該DC/DCコンバータをバッテリ仕様の電子機器に搭載した場合には、バッテリの充電電力を浪費してしまい、電子機器の稼働時間を縮めてしまう、という課題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑み、回路規模の拡大を殆ど招くことなく、起動時や減電時の安定動作と定常時の消費電力低減を両立することが可能なDC/DCコンバータを提供し、もってこれを搭載した電子機器の小型化や低消費電力化(長時間動作)に貢献することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明に係るDC/DCコンバータは、出力トランジスタとして電界効果トランジスタとバイポーラトランジスタを併用し、そのオン/オフ制御によってエネルギ貯蔵素子の一端を駆動することで、入力電圧から出力電圧を生成するDC/DCコンバータであって、前記電界効果トランジスタ及び前記バイポーラトランジスタをオン/オフ制御する単一の制御電圧信号を生成する手段と、前記出力電圧が所定の電圧レベルに達しているか否かに応じて前記バイポーラトランジスタのベースに前記制御電圧信号を印加するか否かを決定する手段と、を有して成る構成(第1の構成)としている。
具体的に述べると、本発明に係るDC/DCコンバータは、一端に入力電圧が印加されるインダクタと;前記インダクタの他端に現れる電圧を整流またはスイッチングして出力電圧を生成する整流素子と;ドレインが前記インダクタの他端に接続され、ソースが接地されたNチャネル型の電界効果トランジスタと;コレクタが前記インダクタの他端に接続され、エミッタが接地されたnpn型のバイポーラトランジスタと;前記電界効果トランジスタ及び前記バイポーラトランジスタをオン/オフ制御する制御電圧信号を生成するスイッチング制御部と;前記制御電圧信号を前記出力電圧に基づいた振幅レベルにまで高めて前記電界効果トランジスタのゲートに印加するレベルシフタと;前記出力電圧或いはそれに応じた出力監視電圧と所定の閾値電圧とを比較し、前者が後者よりも低ければ前記バイポーラトランジスタへの信号入力を許可し、逆に、前者が後者よりも高ければ前記バイポーラトランジスタへの信号入力を禁止するための比較結果電圧信号を生成するコンパレータと;前記制御電圧信号と前記比較結果電圧信号との論理信号を前記バイポーラトランジスタのベースに印加する論理回路と;を有して成る構成(第2の構成)としている。
このような構成とすることにより、電界効果トランジスタとバイポーラトランジスタの制御回路を個別に設け、出力電圧に応じて前記制御回路の一方を駆動させる従来構成と異なり、回路規模の拡大を招くことなく、起動時や減電時の安定動作と定常時の消費電力低減を両立することが可能となる。
なお、上記第2の構成から成るDC/DCコンバータは、前記出力電圧に応じて変動する帰還電圧と所定の目標設定電圧との差分を増幅して誤差電圧信号を生成する誤差増幅器と、所定波形の電圧信号を生成する発振器と、前記誤差電圧信号と前記所定波形の電圧信号とを比較してPWM信号を生成するPWMコンパレータと、を有して成り、前記スイッチング制御部は、入力電圧を昇圧して出力電圧を得る際、前記PWM信号に基づいて前記制御電圧信号を生成する構成(第3の構成)にするとよい。このような構成とすれば、出力電圧をその目標設定値に合わせ込むことができる。
また、上記第1〜第3いずれかの構成から成るDC/DCコンバータにおいて、前記電界効果トランジスタ及び前記バイポーラトランジスタは、同一の半導体集積回路装置に集積化されて成り、前記バイポーラトランジスタは、前記電界効果トランジスタとその他のアナログ信号回路との間に配設されている構成(第4の構成)にするとよい。このような素子レイアウトを採用することにより、定常時非駆動のバイポーラトランジスタをノイズ干渉素子として機能させ、電界効果トランジスタからアナログ信号回路へのノイズ重畳を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る電子機器は、装置電源であるバッテリと、前記バッテリの出力変換手段と、を有して成る電子機器であって、前記出力変換手段として、上記第1〜第4いずれかの構成から成るDC/DCコンバータを備えて成る構成としている。このような構成とすることにより、電子機器の小型化並びに低消費電力化を図ることが可能となる。
上記の通り、本発明に係るDC/DCコンバータであれば、回路規模の拡大を招くことなく、起動時や減電時の安定動作と定常時の消費電力低減を両立することができ、延いては、これを搭載した電子機器の小型化や低消費電力化に貢献することが可能となる。
以下では、携帯電話端末に搭載され、バッテリの出力電圧を変換して端末各部(例えばTFT[Thin Film Transistor]液晶パネル)の駆動電圧を生成するDC/DCコンバータに本発明を適用した場合を例に挙げて説明を行う。
図1は、本発明に係る携帯電話端末の一実施形態を示すブロック図(特に、TFT液晶パネルへの電源系部分)である。本図に示すように、本実施形態の携帯電話端末は、装置電源であるバッテリ10と、バッテリ10の出力変換手段であるDC/DCコンバータ20と、携帯電話端末の表示手段であるTFT液晶パネル30と、を有して成る。なお、本図には明示されていないが、本実施形態の携帯電話端末は、上記構成要素のほか、その本質機能(通信機能など)を実現する手段として、送受信回路部、スピーカ部、マイク部、表示部、操作部、メモリ部など、を当然に有して成る。
DC/DCコンバータ20は、バッテリ10から印加される入力電圧Vinから一定の出力電圧Voutを生成し、該出力電圧VoutをTFT液晶パネル30に供給する。
図2は、出力としてキーパッドの照明用等のLEDを負荷として持つDC/DCコンバータ20の一構成例を示す回路図(一部にブロックを含む)である。本図に示すように、本実施形態のDC/DCコンバータ20は、スイッチング電源IC21のほか、外付けのインダクタLex、ダイオードDex(ショットキーバリアダイオード)、平滑コンデンサCex、及び、抵抗Rex1〜Rex3を有して成る昇圧型スイッチングレギュレータ(チョッパ型レギュレータ)である。
スイッチング電源IC21は、回路ブロック的に見ると、スイッチ駆動回路211と、出力帰還回路212と、起動回路213と、を有するほか、外部との電気的な接続手段として、外部端子T1〜T4を有して成る。なお、スイッチング電源IC21には、上記した回路ブロックのほか、その他の保護回路ブロック(低入力誤動作防止回路や熱保護回路など)を適宜組み込んでも構わない。
スイッチ駆動回路211は、スイッチング制御部CTRLと、レベルシフタLSと、NチャネルMOS電界効果トランジスタNF1、NF2と、を有して成る。
出力帰還回路212は、誤差増幅器ERRと、直流電圧源E1と、発振器OSCと、コンパレータCMP1と、を有して成る。
起動回路213は、npn型バイポーラトランジスタNB1と、コンパレータCMP2と、直流電圧源E2と、論理積回路ANDと、抵抗R1と、を有して成る。
トランジスタNF1のドレインは、外部端子T1(スイッチ端子)に接続されている。トランジスタNF1のソースは接地されている。トランジスタNF1のゲートは、レベルシフタLSを介してスイッチング制御部CTRLの制御信号出力端に接続されている。トランジスタNF2のドレインは、トランジスタNF1のゲートに接続されている。トランジスタNF2のソースは、トランジスタNF1のソースに接続されている。トランジスタNF2のゲートは、自身のソースに接続されている。なお、トランジスタNF2は、トランジスタNF1の静電破壊等を防止する手段として挿入された素子であり、外部端子T1へのサージ電圧印加時には、当該サージ電圧の放電経路として機能する。
トランジスタNF2が静電破壊保護素子として機能するには、トランジスタNF1のゲート・ドレイン容量がポイントとなる。静電パルス(0→400[V])が外部端子T1に入ると、上記のゲート・ドレイン容量を介して、トランジスタNF2のドレインに電圧がかかる。トランジスタNF2がないと、トランジスタNF1のソースに対して、ドレイン電圧が定まらなくなり、トランジスタNF1のゲートに耐圧以上のパルスが入ってくることになる。また、トランジスタNF2のドレインに電圧をかけることで、トランジスタNF1をオンすることができ、サージをトランジスタNF1で抜くことが可能となる。これは、トランジスタNF1に一般に取り付けられる保護ダイオード(不図示)を助ける働きとなる。
誤差増幅器ERRの反転入力端(−)は、外部端子T2(出力帰還端子)に接続されている。誤差増幅器ERRの非反転入力端(+)は、直流電圧源E1の正極端に接続されている。直流電圧源E1の負極端は接地されている。コンパレータCMP1の非反転入力端(+)は、誤差増幅器ERRの出力端に接続されている。コンパレータCMP1の反転入力端(−)は、発振器OSCの出力端に接続されている。コンパレータCMP1の出力端は、スイッチング制御部CTRLのPWM信号入力端に接続されている。
コンパレータCMP2の反転入力端(−)は、外部端子T3(出力監視端子)に接続されている。コンパレータCMP2の非反転入力端(+)は、直流電圧源E2の正極端に接続されている。直流電圧源E2の負極端は接地されている。コンパレータCMP2の出力端は、論理積回路ANDの一入力端に接続されている。論理積回路ANDの他入力端は、スイッチング制御部CTRLの制御信号出力端に接続されている。トランジスタNB1のコレクタは、外部端子T1に接続されている。トランジスタNB1のエミッタは接地されている。トランジスタNB1のベースは、論理積回路ANDの出力端に接続される一方、抵抗R1を介して、自身のエミッタにも接続されている。なお、抵抗R1は、トランジスタNB1の静電破壊等を防止する手段として挿入された素子であり、外部端子T1へのサージ電圧印加時には、当該サージ電圧の放電経路として機能する。すなわち、静電パルス(0→400[V])が外部端子T1に入った場合に、トランジスタNB1のベース・コレクタ容量を介してトランジスタNB1のベースに印加されるサージは、抵抗R1を介して接地端へ引き抜かれることになるので、トランジスタNB1が破壊されにくくなる。
外部端子T1は、スイッチング電源IC21の外部において、インダクタLexの一端に接続される一方、ダイオードDexのアノードにも接続されている。インダクタLexの他端は、バッテリ10から与えられる入力電圧Vinの印加端に接続されている。ダイオードDexのカソードは、平滑コンデンサCexを介して接地される一方、負荷であるTFT液晶パネル30の発光ダイオード列LEDのアノード端に接続されている。また、ダイオードDexのカソードは、抵抗Rex2、Rex3を介しても接地されている。外部端子T2は、抵抗Rex1を介して接地される一方、発光ダイオード列LEDのカソード端にも接続されている。外部端子T3は、抵抗Rex2、Rex3の接続ノードに接続されている。外部端子T4は、外部からの電力供給端子であり、入力電圧Vinの印加端に接続されている。
まず、上記構成から成るスイッチング電源IC21の起動動作或いは減電動作(バッテリ10の充電電力低下時の動作)について説明する。
トランジスタNF1、NB1は、いずれもスイッチング制御部CTRLからの制御電圧信号V1に応じてスイッチング制御(開閉制御)されるパワートランジスタであり、外部端子T1への高電圧印加時にも容易に破壊されることのない高耐圧素子(例えば、20〜36[V]耐圧)とされている。なお、電界効果トランジスタNF1は、その駆動に際してベース電流を要しない分、バイポーラトランジスタNB1に比べて消費電力が小さい、という利点を有している。一方、バイポーラトランジスタNB1は、電界効果トランジスタNF1に比べて低電圧駆動が可能である、という利点を有している。
レベルシフタLSは、スイッチング制御部CTRLからの制御電圧信号V1(矩形パルス信号、例えば、V1=2.7[V]pp程度)を所定の振幅レベル(電界効果トランジスタNF1を駆動し得る振幅レベルであって、例えば、V2=3[V]pp程度)にまで高めた制御電圧信号V2を生成し、当該制御電圧信号V2を電界効果トランジスタNF1のゲートに印加する手段である。ただし、レベルシフタLSは、出力電圧Vout(昇圧電圧)に基づいて駆動されるため、出力電圧Voutが十分に上昇し切っていない起動直後や、バッテリ10の電圧が乏しい減電時には、制御電圧信号V2の振幅を所定のレベル(電界効果トランジスタNF1を動作し得るレベル)にまで高めることができない。そのため、後述するバイポーラトランジスタNB1のスイッチングによって出力電圧Voutが十分上昇されるまでの間は、電界効果トランジスタNF1が効率よくスイッチングされることはない。
一方、スイッチング制御部CTRLからの制御電圧信号V1は、論理積回路ANDの一入力端にも入力されており、論理積回路ANDは、上記の制御電圧信号V1と、コンパレータCMP2から入力される比較結果電圧信号V3との論理積信号をバイポーラトランジスタNB1のベースに印加する。すなわち、論理積回路ANDでは、コンパレータCMP2から入力される比較結果電圧信号V3の論理に応じて、バイポーラトランジスタNB1のベースに制御電圧信号V1をそのまま印加するか否かが決定されている。より具体的に述べると、比較結果電圧信号V3の論理がハイレベルであるときには、制御電圧信号V1がそのままバイポーラトランジスタNB1のベースに印加される形となり、逆に、比較結果電圧信号V3がローレベルであるときには、制御電圧信号V1が論理積回路ANDで遮断され、バイポーラトランジスタNB1のベースには、制御電圧信号V1の論理変遷に依らず、常にローレベルの電圧信号が印加される形となり、バイポーラトランジスタNB1は常にオフされることになる。
ここで、比較結果電圧信号V3の論理は、抵抗Rex2、Rex3の接続ノードから引き出される出力監視電圧Vmon(出力電圧Voutの分圧電圧)と、直流電圧源E2で生成される閾値電圧Vth(バイポーラトランジスタNB1の駆動可否を決定するための閾値電圧)との高低に応じて変動する。より具体的に述べると、出力監視電圧Vmonが閾値電圧Vthより低ければ、比較結果電圧信号V3の論理はハイレベルとなり、逆に、出力監視電圧Vmonが閾値電圧Vthより高ければ、比較結果電圧信号V3の論理はローレベルとなる。
従って、レベルシフタLSで適切な制御電圧信号V2を生成し得る電圧レベルまで出力電圧Voutが上昇したときに出力監視電圧Vmonが閾値電圧Vthを上回るよう、抵抗Rex2、Rex3の分圧比や閾値電圧Vthの電圧値を適宜設定しておくことで、出力電圧Voutが電界効果トランジスタNF1を駆動し得る電圧値に満たないときには、バイポーラトランジスタNB1をスイッチングさせて出力電圧Voutを昇圧する一方、出力電圧Voutが電界効果トランジスタNF1を駆動し得る電圧値に達して以後は、バイポーラトランジスタNB1のスイッチングを停止させて電界効果トランジスタNF1のスイッチングを開始させることが可能となる。
上記したように、本実施形態のDC/DCコンバータ20は、出力トランジスタとして電界効果トランジスタNF1とバイポーラトランジスタNB1を併用し、そのオン/オフ制御によってエネルギ貯蔵素子であるインダクタLexを駆動することで、入力電圧Vinから出力電圧Voutを生成するDC/DCコンバータであって、電界効果トランジスタNF1及びバイポーラトランジスタNB1をオン/オフ制御する単一の制御電圧信号V1を生成する手段(スイッチング制御部CTRL)と、出力電圧Voutが所定の電圧レベルに達しているか否かに応じてバイポーラトランジスタNB1のベースに制御電圧信号V1を印加するか否かを決定する手段(コンパレータCMP2、直流電圧源E2、及び、論理積回路AND)と、を有して成る構成とされている。
このような構成とすることにより、電界効果トランジスタとバイポーラトランジスタの制御回路を個別に設け、出力電圧Voutに応じて前記制御回路の一方または両方を駆動させ続ける従来構成と異なり、回路規模の大幅な拡大を招くことなく、起動時や減電時の安定動作と定常時の消費電力低減を両立することが可能となる。
次に、上記構成から成るスイッチング電源IC21の基本動作(直流/直流変換動作)について説明する。
トランジスタNF1及び/またはトランジスタNB1がオン状態にされると、インダクタLexには、トランジスタNF1或いはトランジスタNB1を介して、接地端に向けたスイッチ電流が流れ、その電気エネルギが蓄えられる。なお、トランジスタNF1或いはトランジスタNB1のオン期間において、すでに平滑コンデンサCexに電荷が蓄積されていた場合、負荷である発光ダイオード列LEDには、平滑コンデンサCexからの電流が流れることになる。また、このとき、外部端子T1の電位は、トランジスタNF1或いはトランジスタNB1を介して、ほぼ接地電位まで低下しているため、ダイオードDexは逆バイアス状態となり、平滑コンデンサCexからトランジスタNF1或いはトランジスタNB1に向けて電流が流れ込むことはない。
一方、トランジスタNF1及び/またはトランジスタNB1がオフ状態にされると、インダクタLexに生じた逆起電圧によって、そこに蓄積されていた電気エネルギが放出される。このとき、ダイオードDexは順バイアス状態となるため、当該ダイオードDexを介して流れる電流は、負荷である発光ダイオード列LEDに流れ込むとともに、平滑コンデンサCexを介して接地端にも流れ込み、当該平滑コンデンサCexを充電することになる。上記の動作が繰り返されることによって、負荷である発光ダイオード列LEDには、平滑コンデンサCexにより昇圧されるとともに平滑された直流出力が供給される。
このように、本実施形態のスイッチング電源IC21は、トランジスタNF1或いはトランジスタNB1のスイッチング制御により、入力電圧Vinを昇圧して出力電圧Voutを生成するチョッパ型昇圧回路の一構成要素として機能するものである。
次に、上記構成から成るスイッチング電源IC21の出力帰還制御について説明する。
スイッチング電源IC21において、誤差増幅器ERRは、抵抗Rex1の一端から引き出される出力帰還電圧Vfb(出力電圧Voutの実際値に相当)と、直流電圧源E1で生成される参照電圧Vref(出力電圧Voutの目標設定値Vtargetに相当)との差分を増幅して誤差電圧信号Verrを生成する。すなわち、誤差電圧信号Verrの電圧レベルは、出力電圧Voutがその目標設定値Vtargetよりも低いほど、高レベルとなる。一方、発振器OSCは、所定の三角波電圧信号Vslopeを生成する。
コンパレータCMP1は、誤差電圧信号Verrと三角波電圧信号Vslopeとを比較してPWM[Pulse Width Modulation]信号を生成するPWMコンパレータである。すなわち、PWM信号のオンデューティ(単位期間に占めるトランジスタNF1或いはトランジスタNB1のオン期間の比)は、誤差電圧信号Verrと三角波電圧信号Vslopeとの相対的な高低に応じて逐次変動する。具体的に述べると、出力電圧Voutがその目標設定値Vtargetよりも低いほど、PWM信号のオンデューティは大きくなり、出力電圧Voutがその目標設定値Vtargetに近付くにつれて、PWM信号のオンデューティは小さくなる。
スイッチング制御部CTRLは、入力電圧Vinを昇圧して出力電圧Voutを得るに際し、PWM信号に応じてトランジスタNF1及び/またはトランジスタNB1をスイッチング制御するよう、制御電圧信号V1を生成する。具体的に述べると、スイッチング制御部CTRLは、PWM信号のオン期間には、トランジスタNF1或いはトランジスタNB1をオン状態とする一方、PWM信号のオフ期間には、トランジスタNF1或いはトランジスタNB1をオフ状態とする。
このように、本実施形態のスイッチング電源IC21は、誤差電圧信号Verrに基づく出力帰還制御により、出力電圧Voutをその目標設定値Vtargetに合わせ込むことができる。
最後に、上記構成から成るスイッチング電源IC21の素子レイアウトについて、図3を参照しながら詳細に説明する。本図に示すように、バイポーラトランジスタNB1は、電界効果トランジスタNF1と他の集積回路(スイッチング制御部CTRLなど、アナログ信号回路全般)との間に配設されている。このように、定常時にノイズ発生源となる電界効果トランジスタNF1と、ノイズ重畳によって動作に支障を来すおそれのあるアナログ信号回路との間に、定常時には非駆動となるバイポーラトランジスタNB1を挟み込んだ素子レイアウトを採用することにより、バイポーラトランジスタNB1をノイズ干渉素子として機能させ、アナログ信号回路へのノイズ重畳を抑制することが可能となる。
また、図3に示すように、バイポーラトランジスタNB1の素子サイズは、スイッチング電源IC21の小型化に鑑み、起動時や減電時の駆動に際して必要十分な電流能力を確保できる大きさ(例えば、電界効果トランジスタNF1の1/5程度)とすればよい。
なお、上記の実施形態では、携帯電話端末に搭載され、バッテリ10の出力変換手段として用いられるDC/DCコンバータ20に本発明を適用した場合を例に挙げて説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、本発明は、その他の電子機器に搭載されるDC/DCコンバータにも広く適用することが可能である。
また、本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。例えば、外付けのダイオードDexに代えて、同期整流素子をスイッチング電源IC21に内蔵する構成としても構わない。
本発明は、DC/DCコンバータを搭載する電子機器の小型化や低消費電力化を図る上で有用な技術であり、バッテリ仕様の電子機器など、DC/DCコンバータを搭載するあらゆる電子機器に好適な技術である。
は、本発明に係る携帯電話端末の一実施形態を示すブロック図である。 は、DC/DCコンバータ20の一構成例を示す回路図である。 は、スイッチング電源IC21の素子レイアウト例を示す図である。
符号の説明
10 バッテリ
20 DC/DCコンバータ(スイッチングレギュレータ)
30 TFT液晶パネル
21 スイッチング電源IC
211 スイッチ駆動回路
212 出力帰還回路
213 起動回路
CTRL スイッチング制御部
LS レベルシフタ
NF1〜NF2 NチャネルMOS電界効果トランジスタ
NB1 npn型バイポーラトランジスタ
ERR 誤差増幅器
E1〜E2 直流電圧源
OSC 発振器
CMP1〜CMP2 コンパレータ
AND 論理積回路
R1 抵抗
T1〜T4 外部端子
Lex インダクタ(外付け)
Dex ダイオード(外付け)
Cex 平滑コンデンサ(外付け)
Rex1〜Rex3 抵抗(外付け)

Claims (6)

  1. 出力トランジスタとして電界効果トランジスタとバイポーラトランジスタを併用し、そのオン/オフ制御によってエネルギ貯蔵素子の一端を駆動することで、入力電圧から出力電圧を生成するDC/DCコンバータであって、
    前記電界効果トランジスタ及び前記バイポーラトランジスタをオン/オフ制御する単一の制御電圧信号を生成する手段と、前記出力電圧が所定の閾値電圧に達するまでは前記制御電圧信号を前記電界効果トランジスタのゲート及び前記バイポーラトランジスタのベースの両方に入力し、前記出力電圧が前記閾値電圧に達したときに前記バイポーラトランジスタのベースへの前記制御電圧信号の入力を停止する手段と、を有して成ることを特徴とするDC/DCコンバータ。
  2. 一端に入力電圧が印加されるインダクタと;前記インダクタの他端に現れる電圧を整流またはスイッチングして出力電圧を生成する整流素子と;ドレインが前記インダクタの他端に接続され、ソースが接地されたNチャネル型の電界効果トランジスタと;コレクタが前記インダクタの他端に接続され、エミッタが接地されたnpn型のバイポーラトランジスタと;前記電界効果トランジスタ及び前記バイポーラトランジスタをオン/オフ制御する制御電圧信号を生成するスイッチング制御部と;前記制御電圧信号を前記出力電圧に基づいた振幅レベルにまで高めて前記電界効果トランジスタのゲートに印加するレベルシフタと;前記出力電圧或いはそれに応じた出力監視電圧と所定の閾値電圧とを比較し、前者が後者よりも低ければ前記バイポーラトランジスタへの信号入力を許可し、逆に、前者が後者よりも高ければ前記バイポーラトランジスタへの信号入力を禁止するための比較結果電圧信号を生成するコンパレータと;前記制御電圧信号と前記比較結果電圧信号との論理信号を前記バイポーラトランジスタのベースに印加する論理回路と;前記出力電圧と前記所定の閾値電圧との大小に拘わらず、前記電界効果トランジスタのゲートに前記制御電圧信号を入力する手段と;を有して成り、前記出力電圧が前記閾値電圧に達するまでは前記制御電圧信号を前記電界効果トランジスタのゲート及び前記バイポーラトランジスタのベースの両方に入力し、前記出力電圧が前記閾値電圧に達したときに前記バイポーラトランジスタのベースへの前記制御電圧信号の入力を停止することを特徴とするDC/DCコンバータ。
  3. 前記出力電圧に応じて変動する帰還電圧と所定の目標設定電圧との差分を増幅して誤差電圧信号を生成する誤差増幅器と、所定波形の電圧信号を生成する発振器と、前記誤差電圧信号と前記所定波形の電圧信号とを比較してPWM信号を生成するPWMコンパレータと、を有して成り、前記スイッチング制御部は、入力電圧を昇圧して出力電圧を得る際、前記PWM信号に基づいて前記制御電圧信号を生成することを特徴とする請求項2に記載のDC/DCコンバータ。
  4. 前記出力電圧が前記閾値電圧に達した後はベースへの前記制御電圧信号の入力が停止される前記バイポーラトランジスタは、前記出力電圧が前記閾値電圧に達するか否かに拘わらずゲートに前記制御電圧信号が入力される前記電界効果トランジスタとその他のアナログ信号回路との間に配設されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のDC/DCコンバータ。
  5. 前記電界効果トランジスタ、前記バイポーラトランジスタ、及び、その他のアナログ信号回路は、同一の半導体集積回路装置に集積化されて成ることを特徴とする請求項4に記載のDC/DCコンバータ。
  6. 装置電源であるバッテリと、前記バッテリの出力変換手段と、を有して成る電子機器であって、前記出力変換手段として、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のDC/DCコンバータを備えて成ることを特徴とする電子機器。
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