JP2011025732A - 車輪用軸受装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パイロット部の外表面に形成された防錆塗装膜の均一化が図れると共に、処理工程の簡略化と処理時間の短縮化を図って低コスト化を実現させた車輪用軸受装置の製造方法を提供する。
【解決手段】ハブ輪4のアウター側の端部にパイロット部10が突設され、このパイロット部10の外表面に防錆塗装膜11が形成された車輪用軸受装置の製造方法において、車輪用軸受装置が縦型に配置され、ハブ輪4のパイロット部10に対向して防錆塗料13が入った塗料槽14が配置されると共に、この塗料槽14に無数の気泡を有する弾性部材15が浸漬され、この弾性部材15がパイロット部10の被塗装面に押圧された状態で車輪用軸受装置が回転され、当該防錆塗料13が転写されて所定の防錆塗装膜11が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置の製造方法、特に、ハブ輪のパイロット部に防錆塗装膜が形成された車輪用軸受装置の製造方法に関するものである。
自動車等の車両の車輪用軸受装置には、駆動輪用のものと従動輪用のものとがある。特に、自動車の懸架装置に対して車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置は、低コスト化は言うまでもなく、燃費向上のための軽量・コンパクト化が進んでいる。このような車輪用軸受装置の代表的な一例を図8に示す。
この車輪用軸受装置は駆動輪用の第3世代と称され、ハブ輪51と内輪52と外輪53、および複列のボール54、54とを備えている。ハブ輪51は、その一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ55を一体に有し、外周に内側転走面51aと、この内側転走面51aから軸方向に延びる円筒状の小径段部51bが形成されている。また、車輪取付フランジ55の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト56が植設されている。
ハブ輪51の小径段部51bには、外周に内側転走面52aが形成された内輪52が圧入されている。そして、ハブ輪51の小径段部51bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部51cにより、ハブ輪51に対して内輪52が軸方向へ抜けるのを防止している。
外輪53は、外周に車体取付フランジ53bを一体に有し、内周に複列の外側転走面53a、53aが形成されている。これら複列の外側転走面53a、53aと対向する内側転走面51a、52aの間には保持器57を介して複列のボール54、54が転動自在に収容されている。そして、外輪53の両端部にはシール58、59が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
ハブ輪51は、炭素の含有量が0.40〜0.80重量%である炭素鋼製の素材に鍛造を施すことにより一体に形成され、車輪取付フランジ55の基部から内側転走面51a、および小径段部51bに亙って高周波焼入れ等によって表面が硬化処理されている。なお、加締部51cは、鍛造後の素材表面硬さの生のままとしている。一方、内輪52は、SUJ2等の高炭素クロム軸受鋼のような高炭素鋼製とし、芯部まで焼入れ硬化されている。
ハブ輪51の外方側にはホイールセンターの目安となるパイロット部60が形成されている。そして、このパイロット部60の外表面には錆等を防ぐために、電着塗装法により防錆塗装膜61(図中クロスハッチングに示す)が施されている。この防錆塗装膜61は、油脂分を除くために、ハブ輪51に脱脂洗浄を行った後乾燥し、この乾燥したハブ輪51に電極を付け、パイロット部60のみを解離可能な水溶液性塗料を展開した電着槽に漬し、電着槽中に設けられた電極との間に電圧を印加し、イオン化された塗料イオンをパイロット部60の外表面に電着させ、塗料の電着終了後、高温で焼付け乾燥、冷却を行って電着塗料を硬化することによって形成されている。
この防錆塗装膜61は、従来の刷毛塗り塗装や吹き付け塗装により形成された塗装膜に比べ、塗装膜を薄く、また、均一に形成することができると共に、灯油等の溶剤が付着しても剥れることがなく、防錆効果を飛躍的に良くすることができる。
特開2007−223600号公報
こうした従来の塗装法では、パイロット部60のみを水溶液性塗料が入った電着槽に漬し、電着槽中に設けられた電極との間に電圧を印加して塗料をパイロット部60の外表面に電着させ、高温で焼付け乾燥をする必要がある。この焼付け乾燥温度としては、150〜200℃程度が一般的である。然しながら、このような焼付け温度では、軸受の素材硬度の低下や軸受内部に封入されたグリースの劣化、さらには、シール58、59や保持器57等の内部部品の劣化を招く恐れがある。そこで、ハブ輪51単体で塗装を完成させる必要があるが、ハブ輪単体で塗装が完了すると、後工程で防錆塗装膜61の剥れや傷付き等、品質不具合が生じる可能性が高い。
また、被塗装面に確実に防錆塗装膜61を形成させる場合、周辺部位に塗装膜が付着しないようにマスキングが必要となる。このマスキングを繰り返し使用するとマスキングが汚染され、その汚れが塗装前の製品に転写される恐れがあり、外観品質に悪影響を及ぼす。これを防止するために、その都度マスキングを洗浄・交換等を実施するとなれば工数が増え、コストアップの要因となって好ましくない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軸受素材や内部部品に対する熱影響がなく、軸受品質を確保しつつ、パイロット部の外表面に形成された防錆塗装膜の均一化が図れると共に、処理工程の簡略化と処理時間の短縮化を図って低コスト化を実現させた車輪用軸受装置の製造方法を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の方法発明は、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周にこの車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に嵌合された内輪または等速自在継手の外側継手部材からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪のアウター側の端部にパイロット部が突設され、このパイロット部の外表面に防錆塗装膜が形成された車輪用軸受装置の製造方法において、前記パイロット部の被塗装面に、無数の気泡を有し、これらの気泡内に防錆塗料が含浸された弾性部材が押圧され、当該防錆塗料が前記パイロット部の外表面に転写されることによって所定の防錆塗装膜が形成される。
このように、ハブ輪のアウター側の端部にパイロット部が突設され、このパイロット部の外表面に防錆塗装膜が形成された第1乃至第4世代構造の車輪用軸受装置において、パイロット部の被塗装面に、無数の気泡を有し、これらの気泡内に防錆塗料が含浸された弾性部材が押圧され、当該防錆塗料がパイロット部の外表面に転写されることによって所定の防錆塗装膜が形成されるので、防錆塗装膜を容易にかつ効率良く形成することができると共に、防錆塗料を塗布した後、乾燥させる前に余分な塗料が垂れ下がるのを防止することができ、防錆塗装膜を均一な所定の膜厚に制御することができる。さらに、車輪用軸受装置の組立完成状態で塗装できるので、後工程で剥れや傷付き等の不具合が出る可能性が低くなり、安定した品質を確保することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記弾性部材が前記パイロット部の被塗装面に押圧された状態で、前記弾性部材と車輪用軸受装置のうちどちらか一方が回転されれば、塗布ムラを防止してより均一な防錆塗装膜を効率良く形成することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記内方部材のみが回転されれば、塗装工程と車輪用軸受装置の馴らし運転を同時に行うことができ、製造工程の効率化を図ることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記弾性部材が、前記パイロット部の内周面に押圧される第1の弾性部材と、外周面に押圧される第2の弾性部材で構成されていれば、パイロット部の形状・寸法に拘束されず多様なタイプに対応でき、弾性部材の標準化をすることができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記弾性部材が前記パイロット部の被塗装面の形状に倣った形状に形成されていれば、防錆塗装膜を効率良く均一に形成することができる。
また、請求項6に記載の発明のように、前記車輪用軸受装置が縦型に配置されると共に、前記ハブ輪のパイロット部に対向して前記防錆塗料が入った塗料槽が配置され、この塗料槽に前記弾性部材が浸漬されていれば、毛細管現象によって気泡内に防錆塗料が充填され、塗料の浸漬と塗布が一工程で済み、作業性を向上させると共に、外観品質や信頼性を向上させることができる。
また、請求項7に記載の発明のように、前記車輪用軸受装置が縦型に配置されると共に、前記ハブ輪のパイロット部に対向して軸方向に進退自在に移動する押圧機構が配置され、この押圧機構の上に前記弾性部材が載置されていれば、必要最小限の塗料をハブ輪の被塗装面に形成することができ、塗装後の塗料の垂れ下がりを抑制して塗布ムラを防止し、均一な防錆塗装膜を容易にかつ効率良く形成することができると共に、周辺環境や被塗装面以外の部位への汚染を防止し、かつ省資源化を図ることができる。
また、請求項8に記載の発明のように、前記押圧機構が前記塗料槽とハブ輪との間を移動するように構成されていても良い。
また、請求項9に記載の発明のように、前記防錆塗装膜が紫外線硬化塗料で構成されていれば、紫外線を照射することによって防錆塗装膜の形成が完了するため製品温度の上昇がなく、車輪用軸受装置の完成品の状態で塗装しても製品への熱影響がない。したがって、軸受の素材硬度の低下や軸受内部に封入されたグリースやシールや保持器等の内部部品の劣化を防止することができる。
好ましくは、請求項10に記載の発明のように、前記紫外線硬化塗料が無溶剤タイプであれば、揮発性有機溶剤を使用して塗料の粘度を低下させずとも、均一な防錆塗装膜を容易にかつ効率良く形成することができ、周辺環境の汚染防止を図ることができる。
また、請求項11に記載の発明のように、前記防錆塗装の下地処理としてリン酸塩処理が施されていれば、素材となる鋼材の表面が化学反応で粗面化され、緻密な結晶性皮膜が形成されるため、塗料の食い付きが良くなって付着性が向上する。
また、請求項12に記載の発明のように、前記紫外線硬化塗料が着色されていれば、塗布ムラや塗布範囲を目視によって検査・管理することができ、作業性を向上させると共に、外観品質や信頼性を向上させることができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の製造方法は、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周にこの車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に嵌合された内輪または等速自在継手の外側継手部材からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪のアウター側の端部にパイロット部が突設され、このパイロット部の外表面に防錆塗装膜が形成された車輪用軸受装置の製造方法において、前記パイロット部の被塗装面に、無数の気泡を有し、これらの気泡内に防錆塗料が含浸された弾性部材が押圧され、当該防錆塗料が前記パイロット部の外表面に転写されることによって所定の防錆塗装膜が形成されるので、防錆塗装膜を容易にかつ効率良く形成することができると共に、防錆塗料を塗布した後、乾燥させる前に余分な塗料が垂れ下がるのを防止することができ、防錆塗装膜を均一な所定の膜厚に制御することができる。さらに、車輪用軸受装置の組立完成状態で塗装できるので、後工程で剥れや傷付き等の不具合が出る可能性が低くなり、安定した品質を確保することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の塗装工程を示す縦断面図である。 図1の弾性部材を示す縦断面図である。 本発明に係る他の車輪用軸受装置の塗装工程を示す縦断面図である。 図3の弾性部材を示す縦断面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の他の塗装工程を示す縦断面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の他の塗装工程を示す縦断面図で、(a)は、弾性部材に紫外線硬化塗料を浸漬させる工程、(b)は、紫外線硬化塗料を被塗装面に転写する工程を示している。 本発明に係る車輪用軸受装置の他の塗装工程を示す縦断面図で、(a)は、弾性部材に紫外線硬化塗料を浸漬させる工程、(b)は、紫外線硬化塗料を被塗装面に転写する工程を示している。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。
外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪のアウター側の端部にパイロット部が突設され、このパイロット部の外表面に防錆塗装膜が形成された車輪用軸受装置の製造方法において、前記車輪用軸受装置が縦型に配置され、前記ハブ輪のパイロット部に対向して前記防錆塗料が入った塗料槽が配置されると共に、この塗料槽に無数の気泡を有する弾性部材が浸漬され、この弾性部材が前記パイロット部の被塗装面に押圧された状態で前記車輪用軸受装置が回転され、当該防錆塗料が転写されて所定の防錆塗装膜が形成される。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の塗装工程を示す縦断面図、図2は、図1の弾性部材を示す縦断面図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図1の下側)、中央寄り側をインナー側(図1の上側)という。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される駆動輪用であって、内方部材1と外方部材2、および両部材1、2間に転動自在に収容された複列の転動体(ボール)3、3を備えている。内方部材1は、ハブ輪4と、このハブ輪4に固定された内輪5とからなる。ハブ輪4は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ6を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面4aと、この内側転走面4aから軸方向に延びる小径段部4bが形成され、内周にトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)4cが形成されている。また、車輪取付フランジ6にはハブボルト6aが植設されている。
内輪5は、外周に他方(インナー側)の内側転走面5aが形成され、ハブ輪4の小径段部4bに所定のシメシロを介して圧入されている。内輪5および転動体3はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れによって芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ハブ輪4はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面4aをはじめ、車輪取付フランジ6のインナー側の基部6bから小径段部4bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。これにより、車輪取付フランジ6に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、内輪5の嵌合部となる小径段部4bの耐フレッティング性が向上する。
外方部材2は、内周に複列の外側転走面2a、2aが一体に形成され、ハブ輪4の内側転走面4aと内輪5の内側転走面5aにそれぞれ対向している。これら両転走面間に複列の転動体3、3が収容され、保持器7、7によって転動自在に保持されている。
外方部材2はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、少なくとも複列の外側転走面2a、2aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。そして、外方部材2と内方部材1との間に形成される環状空間の開口部にはシール8、9が装着され、軸受内部に封入されたグリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。なお、ここでは、転動体3をボールとした複列アンギュラ玉軸受で構成された車輪用軸受装置を例示したが、これに限らず転動体に円すいころを使用した複列円すいころ軸受で構成されていても良い。
ここで、ハブ輪4のアウター側の端部に図示しない車輪およびブレーキロータをガイドするためのパイロット部10が突設されている。そして、このパイロット部10の外表面に紫外線(UV)硬化塗料からなる防錆塗装膜11(図中2点鎖線にて示す)が形成されている。これにより、パイロット部10の発錆を長期間に亘って防止することができる。
この防錆塗装膜11は以下に説明する手順によって形成されている。すなわち、ハブ輪4のパイロット部10の所定の部位に紫外線硬化塗料が塗布され、この部位に紫外線を照射して瞬時に塗膜を硬化させる。紫外線硬化塗料は、重合性二重結合を有するアクリル系オリゴマー、モノマー、光重合開始剤、染料や顔料、消泡剤、レベリング剤等の添加剤からなる樹脂系塗料で、紫外線を照射することによって光化学反応を起し、秒単位で硬化するものである。
紫外線硬化塗料には、溶剤タイプもあるが、ここでは、無溶剤タイプが使用されている。トルエン、キシレン、酢酸エチル等の揮発性有機溶剤(VOC;Volatile Organic Compounds)を使用して塗料の粘度を低下させずとも、後述する本発明に係る塗装方法を採用することによって、均一な防錆塗装膜11を容易にかつ効率良く形成することができる。
この紫外線硬化塗料は紫外線を照射しない限り硬化しないため、塗料の保存状態で揮発することがなく、また、照射前であれば、塗布ミスの修理や修復が可能となって、実質的に不良率をゼロに抑えることができる。紫外線硬化に使用する光源は、波長が100〜400nm(ナノメータ)、好ましくは、200〜400nmの範囲にある紫外線で、高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等から得られる。なお、これらの光源は使用する塗料等により使い分けることができる。
このようにして形成された防錆塗装膜11は、紫外線を照射することによって防錆塗装膜の形成が完了するため製品温度の上昇がない。したがって、車輪用軸受装置の完成品の状態で塗装しても製品への熱影響がなく、軸受の素材硬度の低下や軸受内部に封入された潤滑用のグリースやシール8、9および保持器7等の内部部品の劣化を防止することができる。紫外線硬化塗料は略透明であるが、これに着色用の染料や顔料を混入させることにより、塗布ムラや塗布範囲を目視によって検査・管理することができ、作業性を向上させると共に、外観品質や信頼性を向上させることができる。また、防錆塗装の下地処理としてリン酸塩処理を施すことにより塗料の食い付きが良くなって、素材と防錆塗装膜の密着性を向上させることができる。
この防錆塗装膜11を形成する工程は、脱脂→塗布→紫外線照射(例えば、20秒程度)、そして常温放置で常温に下がれば硬化が完了するため、パイロット部10に良好な防錆性が得られると共に、従来の電着塗装工程に比べて工程を簡略化することができ、また、処理時間も短縮することができるので、低コスト化を実現させた車輪用軸受装置を提供することができる。なお、防錆塗装膜11の硬度はHB〜4H(JIS K5600)の範囲に設定されている。これにより、後工程で剥れや傷付き等の不具合が出る可能性が低くなり、安定した品質を確保することができる。
ここで、本実施形態では、車輪用軸受装置を縦型に配置すると共に、この車輪用軸受装置の下部、すなわち、ハブ輪4のパイロット部10に対向して紫外線硬化塗料13が入った塗料槽14を配置し、この塗料槽14に無数の気泡を有する弾性部材15が浸漬されている。この弾性部材15は、毛細管現象によって気泡内に紫外線硬化塗料13が充填されている。そして、パイロット部10の被塗装面に弾性部材15が押圧された状態で車輪用軸受装置を回転させることによって弾性部材15の紫外線硬化塗料13がパイロット部10に転写され、防錆塗装膜11が形成される。これにより、防錆塗装膜11を容易にかつ効率良く形成することができると共に、紫外線硬化塗料13を塗布した後、紫外線を照射する前に余分な塗料が垂れ下がるのを防止することができ、防錆塗装膜11を均一な所定の膜厚に制御することができる。
なお、ここでは、車輪用軸受装置側を回転させるようにしたが、車輪用軸受装置を固定して弾性部材15を回転させるようにしても良い。また、車輪用軸受装置の外方部材2を固定することにより、内方部材1のみを回転させても良い。これにより、塗装工程と車輪用軸受装置の馴らし運転を同時に行うことができ、製造工程の効率化を図ることができる。また、車輪用軸受装置を回転させずに弾性部材15をパイロット部10の被塗装面に押し付けるだけでも充分紫外線硬化塗料13を転写させることができるが、回転させることにより塗布ムラを防止してより均一な防錆塗装膜11を形成することができる。
本実施形態では、弾性部材15として、連続気泡構造のスポンジゴム等からなる発泡ゴムが採用されている。そして、図2に示すように、先端部15aがパイロット部10の被塗装面の形状に倣った形状に円柱状に形成されている。発泡ゴムは多孔質ゴムとも称され、連続気泡構造のスポンジゴムと、独立気泡構造の膨張ゴム、液状ゴム配合物(ゴムラテックス)から作られるフォームラバーに分類されている。発泡ゴムは、通常連続気泡と独立気泡が混在していることが多く、スポンジを特定条件下で液中に浸漬させ、吸水率が5%を超えるものを連続気泡、5%以下のものを独立気泡と定義されているが、連続気泡構造のスポンジゴムは、柔軟性、吸水・吸音性、通気性等に優れ、この種の弾性部材15として有効である。
なお、本発明に係る弾性部材15として、この発泡ゴム以外に、ウレタンフォーム、熱可塑性エラストマー、フェルト、セルロース等を例示することができる。ウレタンフォームは、慣用的にポリウレタンフォームの総称で、ポリオールとポリイソシアネートを主成分として、発泡剤、整泡材、触媒、着色剤等を混合し、樹脂化させながら発泡させたもので、気泡が連通し柔らかくて復元性のある軟質ウレタンフォームと硬質ウレタンフォームに分類されているが、クッション性、耐久性能、衝撃吸収性に優れていると共に、直線や凹凸、局面裁断、くり貫き加工等、所定形状に自在に加工ができ、また、熱プレスによる成形も可能な硬質ウレタンフォームが好ましい。
熱可塑性エラストマーは、常温でゴム弾性を示すゴム状弾性体の高分子物質の総称で、高温では熱可塑性を示すプラスチックを言う。この熱可塑性エラストマーは射出成形により材料を溶融させて成形することができ、また、ゴムとは逆に再成形をすることができるので、成形工程が単純化でき、省エネルギーや省資源対策に適している。
フェルトは、動物の毛や合成繊維を集めて圧縮して作るシート状製品の不織布の総称であるが、毛細管現象による高い吸水性を有すると共に、一定の容積の中で多くの水分を保有することができ、この種の弾性部材15として有効である。
また、セルロースは、植物細胞の細胞壁および繊維を主成分とした炭化水素で、中でも非石油系の天然パルプを主原料とし、優れた吸液特性や柔軟性を有し、焼却しても有毒ガスが発生せず、土に埋めると生分解するセルローススポンジが環境面においても有効である。
図3は、本発明に係る他の車輪用軸受装置の塗装工程を示す縦断面図、図4は、図3の弾性部材を示す縦断面図である。なお、この実施形態は前述した実施形態と基本的にはハブ輪の構成が異なるだけで、その他前述した実施形態と同一部品同一部位あるいは同様の機能を有する部品や部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される従動輪用であって、内方部材16と外方部材2と複列の転動体3、3とを備えている。内方部材16は、ハブ輪17と、このハブ輪17に圧入固定された内輪5とからなる。
ハブ輪17は、アウター側の端部に車輪取付フランジ6を一体に有し、外周にアウター側の内側転走面4aと、この内側転走面4aから軸方向に延びる円筒状の小径段部4bが形成されている。なお、車輪取付フランジ6にはハブボルト(図示せず)が圧入されるボルト孔6cが周方向等配に穿設されると共に、これらボルト孔6c間には円孔6dが形成されている。この円孔6dは軽量化に寄与できるだけでなく、装置の組立・分解工程において、レンチ等の締結治具をこの円孔6dから挿入することができ作業を簡便化することができる。また、ハブ輪17のアウター側の端部にはすり鉢状の凹部18が鍛造加工によって形成され、軽量化が図られている。
内輪5は、ハブ輪17の小径段部4bに所定のシメシロを介して圧入されると共に、ハブ輪17の小径段部4bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部4dによって所定の軸受予圧が付与された状態で軸方向に固定されている。
ハブ輪17はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面4aをはじめ、車輪取付フランジ6のインナー側の基部6bから小径段部4bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、加締部4dは鍛造加工後の未焼入れ部とされている。これにより、車輪取付フランジ6に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、内輪5の嵌合部となる小径段部4bの耐フレッティング性が向上すると共に、加締加工時に微小なクラック等の発生がなく加締部4dの塑性加工をスムーズに行うことができる。
ここで、ハブ輪17のアウター側の端部に図示しない車輪およびブレーキロータをガイドするためのパイロット部19が突設されている。そして、ハブ輪17の凹部18からパイロット部19に亙ってその外表面に紫外線硬化塗料からなる防錆塗装膜20(図中2点鎖線にて示す)が形成されている。これにより、露出したハブ輪17の凹部18からパイロット部19に亙る外表面の発錆を長期間に亘って防止することができる。
本実施形態では、塗料を塗布した後、車輪用軸受装置を縦型に配置すると共に、乾燥する前に余分な塗料が垂れないよう、ハブ輪17のパイロット部19に対向してアクリル樹脂系塗料21が入った塗料槽14を配置し、この塗料槽14に無数の気泡を有する弾性部材22が浸漬されている。この弾性部材22は、毛細管現象によって気泡内にアクリル樹脂系塗料21が充填されている。そして、パイロット部19の被塗装面に弾性部材22が押圧された状態で車輪用軸受装置を回転させることによって弾性部材22のアクリル樹脂系塗料21がハブ輪17の凹部18からパイロット部19に亙る外表面に転写され、防錆塗装膜20が形成される。これにより、前述した実施形態と同様、均一な防錆塗装膜20を容易にかつ効率良く形成することができる。
本実施形態では、弾性部材22として硬質ウレタンフォームが採用されている。そして、図4に示すように、先端部22aがハブ輪17の被塗装面の形状に倣った形状に円柱状に形成されている。これにより、弾性部材22が、クッション性、耐久性能、衝撃吸収性に優れると共に、熱プレスにより所定形状に自在に加工ができる特徴を備えているため品質が安定する。
図5は、本発明に係る車輪用軸受装置の他の塗装工程を示す縦断面図である。なお、この実施形態は、前述した第1の実施形態(図1)と基本的には軸受と弾性部材の構成が異なり、その他同一部品同一部位あるいは同様の機能を有する部品や部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は第2世代と呼称される駆動輪用であって、内方部材23と外方部材2、および両部材23、2間に転動自在に収容された複列の転動体3、3を備えている。内方部材23は、ハブ輪24と、このハブ輪24に固定された一対の内輪5、5とからなる。ハブ輪24は、アウター側の端部に車輪取付フランジ6を一体に有し、この車輪取付フランジ6から軸方向に延びる小径段部4bが形成され、内周にトルク伝達用のセレーション4cが形成されている。
ハブ輪24はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、車輪取付フランジ6のインナー側の基部6bから小径段部4bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを50〜64HRCの範囲に硬化処理されている。これにより、車輪取付フランジ6に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、内輪5の嵌合部となる小径段部4bの耐フレッティング性が向上する。
ここで、ハブ輪24のアウター側の端部に図示しない車輪およびブレーキロータをガイドするためのパイロット部10が突設されている。そして、このパイロット部10の外表面に紫外線硬化塗料からなる防錆塗装膜11(図中2点鎖線にて示す)が形成されている。これにより、パイロット部10の発錆を長期間に亘って防止することができる。
ここで、本実施形態では、車輪用軸受装置を縦型に配置すると共に、パイロット部10の被塗装面に弾性部材25が押圧される。そして、車輪用軸受装置を回転させることによって弾性部材25に含浸された紫外線硬化塗料13がパイロット部10に転写され、防錆塗装膜11が形成される。この弾性部材25は無数の気泡を有するスポンジゴム等の発泡ゴムからなり、予め毛細管現象によって気泡内に紫外線硬化塗料13が含浸されていると共に、パイロット部10の内周面に押圧される第1の弾性部材25aと、パイロット部10の外周面に押圧される第2の弾性部材25bで構成されている。これにより、均一な所定の膜厚に制御することができると共に、パイロット部10の形状・寸法に拘束されず多様なタイプに対応でき、弾性部材25の標準化をすることができるので低コスト化を図ることができる。
図6は、本発明に係る車輪用軸受装置の他の塗装工程を示す縦断面図で、(a)は、弾性部材に紫外線硬化塗料を浸漬させる工程、(b)は、紫外線硬化塗料を被塗装面に転写する工程を示している。なお、この実施形態は、前述した第2の実施形態(図3)と基本的には弾性部材の構成が異なり、その他同一部品同一部位あるいは同様の機能を有する部品や部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施形態では、(a)に示すように、車輪用軸受装置を縦型に配置すると共に、塗料を塗布した後乾燥する前に余分な塗料が垂れないよう、ハブ輪17のパイロット部19に対向して紫外線硬化塗料13が入った塗料槽14を配置し、この塗料槽14に無数の気泡を有する弾性部材26が浸漬されている。弾性部材26は無数の気泡を有するスポンジゴム等の発泡ゴムからなり、ハブ輪17の被塗装面の形状に倣った形状に形成されている。
また、この弾性部材26は、環状の凹溝27aを有する塗料回収部材27に一体に固定され、押圧機構28上に載置されている。押圧機構28は、塗料回収部材27を載置する円板状の固定台28aと、塗料槽14の底部を貫通し、塗料槽14とハブ輪17との間を進退するアーム28bとからなり、図示しない駆動部に軸方向移動自在に連結されている。弾性部材26が塗料槽14に浸漬されることにより気泡内に紫外線硬化塗料13が含浸される。
そして、(b)に示すように、車輪用軸受装置を回転させると共に、押圧機構28を駆動して弾性部材26を上昇させることによりハブ輪17の被塗装面に押圧し、紫外線硬化塗料13がパイロット部19に転写されて防錆塗装膜20が形成される。ここで、押圧機構28の上昇過程で弾性部材26が塗料槽14から離間した時、弾性部材26の表面に付着した余分な塗料が垂れ下がり、塗料回収部材27の凹溝27aに回収される。なお、パイロット部19の端面部及び外周部への紫外線硬化塗料13の塗布は、(a)の状態で凹溝27aに充填された紫外線硬化塗料13へパイロット部19が浸漬されることによって行われている。
これにより、必要最小限の塗料をハブ輪17の被塗装面に形成することができ、塗装後の塗料の垂れ下がりを抑制して塗布ムラを防止し、均一な防錆塗装膜20を容易にかつ効率良く形成することができると共に、周辺環境や被塗装面以外の部位への汚染を防止し、かつ省資源化を図ることができる。なお、ここでは、弾性部材26と塗料回収部材27が別体に構成されたものを例示したが、弾性部材26と塗料回収部材27が一体に形成されていても良い。
図7は、本発明に係る車輪用軸受装置の他の塗装工程を示す縦断面図で、(a)は、弾性部材に紫外線硬化塗料を浸漬させる工程、(b)は、紫外線硬化塗料を被塗装面に転写する工程を示している。なお、この実施形態は、前述した第4の実施形態(図6)と基本的には弾性部材に紫外線硬化塗料を浸漬させる方法が異なるだけで、その他第4の実施形態と同一部品同一部位あるいは同様の機能を有する部品や部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施形態では、(a)に示すように、車輪用軸受装置が縦型に配置されると共に、ハブ輪17のパイロット部19に対向して押圧機構28が配置されている。ここでは、弾性部材26が押圧機構28の固定台28aに載置されると共に、供給ノズル29によって弾性部材26の表面に紫外線硬化塗料13が塗布される。
そして、(b)に示すように、車輪用軸受装置を回転させると共に、押圧機構28を駆動して弾性部材26を上昇させることによりハブ輪17の被塗装面に押圧し、紫外線硬化塗料13がパイロット部19に転写されて防錆塗装膜20が形成される。ここで、前述した実施形態と同様、押圧機構28の上昇過程で弾性部材26の表面に付着した余分な塗料が垂れ下がり、塗料回収部材27の凹溝27aに回収される。
これにより、必要最小限の塗料をハブ輪17の被塗装面に形成することができ、塗装後の塗料の垂れ下がりを抑制して塗布ムラを防止し、均一な防錆塗装膜20を容易にかつ効率良く形成することができると共に、周辺環境や被塗装面以外の部位への汚染を防止し、かつ省資源化を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、ハブ輪のパイロット部に防錆塗装膜が形成される第1乃至第4世代構造の車輪用軸受装置に適用することができる。
1、16、23 内方部材
2 外方部材
2a 外側転走面
2b 車体取付フランジ
3 転動体
4、17、24 ハブ輪
4a、5a 内側転走面
4b 小径段部
4c セレーション
4d 加締部
5 内輪
6 車輪取付フランジ
6a ハブボルト
6b 基部
6c ボルト孔
6d 円孔
7 保持器
8、9 シール
10、19 パイロット部
11、20 防錆塗装膜
13 紫外線硬化塗料
14 塗料槽
15、22、25、26 弾性部材
15a、22a 弾性部材の先端部
18 凹部
21 アクリル樹脂系塗料
24a 肩部
25a 第1の弾性部材
25b 第2の弾性部材
27 塗料回収部材
27a 凹溝
28 押圧機構
28a 固定台
28b アーム
29 供給ノズル
51 ハブ輪
51a、52a 内側転走面
51b 小径段部
51c 加締部
52 内輪
53 外輪
53a 外側転走面
53b 車体取付フランジ
54 ボール
55 車輪取付フランジ
56 ハブボルト
57 保持器
58、59 シール
60 パイロット部
61 防錆塗装膜

Claims (12)

  1. 内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周にこの車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に嵌合された内輪または等速自在継手の外側継手部材からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、
    前記ハブ輪のアウター側の端部にパイロット部が突設され、このパイロット部の外表面に防錆塗装膜が形成された車輪用軸受装置の製造方法において、
    前記パイロット部の被塗装面に、無数の気泡を有し、これらの気泡内に防錆塗料が含浸された弾性部材が押圧され、当該防錆塗料が前記パイロット部の外表面に転写されることによって所定の防錆塗装膜が形成されることを特徴とする車輪用軸受装置の製造方法。
  2. 前記弾性部材が前記パイロット部の被塗装面に押圧された状態で、前記弾性部材と車輪用軸受装置のうちどちらか一方が回転される請求項1に記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  3. 前記内方部材のみが回転される請求項1または2に記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  4. 前記弾性部材が、前記パイロット部の内周面に押圧される第1の弾性部材と、外周面に押圧される第2の弾性部材で構成されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  5. 前記弾性部材が前記パイロット部の被塗装面の形状に倣った形状に形成されている請求項1乃至4いずれかに記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  6. 前記車輪用軸受装置が縦型に配置されると共に、前記ハブ輪のパイロット部に対向して前記防錆塗料が入った塗料槽が配置され、この塗料槽に前記弾性部材が浸漬されている請求項1乃至5いずれかに記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  7. 前記車輪用軸受装置が縦型に配置されると共に、前記ハブ輪のパイロット部に対向して軸方向に進退自在に移動する押圧機構が配置され、この押圧機構の上に前記弾性部材が載置されている請求項1乃至5いずれかに記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  8. 前記押圧機構が前記塗料槽とハブ輪との間を移動するように構成されている請求項7に記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  9. 前記防錆塗装膜が紫外線硬化塗料で構成されている請求項1乃至6いずれかに記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  10. 前記紫外線硬化塗料が無溶剤タイプである請求項9に記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  11. 前記防錆塗装の下地処理としてリン酸塩処理が施されている請求項9または10に記載の車輪用軸受装置の製造方法。
  12. 前記紫外線硬化塗料が着色されている請求項9乃至11いずれかに記載の車輪用軸受装置の製造方法。
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