JP2007211795A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハブ輪に加締固定される内輪の変形を抑制すると共に、ハブ輪の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】ハブ輪2の小径段部2bに内輪3が圧入され、小径段部2bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部2cにより内輪3を軸方向に固定した車輪用軸受装置において、加締前における小径段部2bの端部が中空状の円筒部12として形成され、この外周面に所定の深さで、かつ内輪3の加締側の面取り部3bにかかり、両側に所定の曲率半径Ri、Roからなる円弧面を有する環状溝13が形成され、この環状溝13の表面粗さが6.3Ra以下に規制されると共に、面取り部3bが所定の曲率半径r1からなる円弧面を有し、この曲率半径r1が、環状溝13におけるインナー側の円弧面の曲率半径Riよりも大きく、かつアウター側の円弧面の曲率半径Roよりも小さく設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車輪を懸架装置に対して回転自在に支承する車輪用軸受装置、特に、ハブ輪の揺動加締によって内輪が固定されたセルフリテイン構造において、この加締加工に伴う内輪の変形を抑えると共に、ハブ輪の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置に関するものである。
自動車等の車両の車輪用軸受装置には、駆動輪用のものと従動輪用のものとがある。特に、自動車の懸架装置に対して車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置は、低コスト化は言うまでもなく、燃費向上のための軽量・コンパクト化が進んでいる。その従来構造の代表的な一例として、図3に示すような従動輪用の車輪用軸受装置が知られている。
この車輪用軸受装置は第3世代と称され、内方部材51と外方部材60、および両部材51、60間に転動自在に収容された複列のボール55、55とを備えている。内方部材51は、ハブ輪52と、このハブ輪52に所定のシメシロを介して圧入された内輪53とからなる。
ハブ輪52は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ54を一体に有し、外周には内側転走面52aと、この内側転走面52aから軸方向に延びる小径段部52bが形成されている。そして、外周に内側転走面53aが形成された内輪53が小径段部52bに圧入され、さらに、小径段部52bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部52cにより、ハブ輪52に対して内輪53が軸方向に固定されている。
外方部材60は、外周に車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ60bを一体に有し、内周に複列の外側転走面60a、60aが形成されている。そして、それぞれの転走面60a、52aと60a、53a間に複列のボール55、55が収容され、保持器56、56によりこれら複列のボール55、55が転動自在に保持されている。また、外方部材60の端部にはシール57、58が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
ここで、加締前におけるハブ輪52の小径段部52bは、図4に示すように、中空状の円筒部61として形成されている。この円筒部61は所定の軸方向深さd1を有し、円筒部61の先端部肉厚D2が、根元部の肉厚D1よりも大きくなるよう先端に向って漸増する形状に形成されている。これにより、加締加工の初期にポンチ等の加締治具によって押し広げられる肉量が多くなるため、ハブ輪52の円筒部61を塑性変形させる軸方向寸法が短くて済むと共に、加締治具形状に早期に充足し易く、内輪53を強固に固定することができる。
また、内輪53の内径端部に、曲率半径r1が1〜2.5mmの円弧形状からなる面取り部53bが形成されると共に、円筒部61の外周面に深さnが0.5mm程度で、曲率半径r2が5〜10mm程度の、断面円弧状の環状溝62が、内輪53の面取り部53bにかかるように形成されている。これにより、ハブ輪52の円筒部61を加締めても、内輪53の変形を最小限に抑えることができると共に、加締加工時の亀裂等の損傷を防止することができる。
特開2002−139060号公報
このような従来の車輪用軸受装置では、ハブ輪52において、加締前の小径段部52bの円筒部61が、先端に向って漸増する形状に形成されると共に、円筒部61の外周面に環状溝62、所謂アンダーカットが、内輪53の面取り部53bにかかるように形成されているので、加締加工による内輪53の変形を最小限に抑えることができ、その外径に発生するフープ応力を抑制することができる特徴を備えている。然しながら、その反面、車両走行中に大きなモーメント荷重が負荷された場合、この環状溝62に繰り返し応力が発生して加締部52cの強度・耐久性の低下が懸念される。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもので、ハブ輪に加締固定される内輪の変形を抑制すると共に、ハブ輪の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、加締前における前記小径段部の端部が中空状の円筒部として形成され、この円筒部の外周面に所定の深さで、かつ前記内輪の加締側の面取り部にかかる環状溝が形成されると共に、当該環状溝の表面粗さが6.3Ra以下に規制されている。
このように、ハブ輪の小径段部に内輪が圧入され、小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により、ハブ輪に対して内輪を軸方向に固定した、所謂セルフリテイン構造の車輪用軸受装置において、加締前における小径段部の端部が中空状の円筒部として形成され、この円筒部の外周面に所定の深さで、かつ内輪の加締側の面取り部にかかる環状溝が形成されると共に、当該環状溝の表面粗さが6.3Ra以下に規制されているので、加締加工時に円筒部が変形し易くなり、所定の内輪固定力を確保して加締加工による内輪の変形を抑制することができると共に、加締部の強度を高めてハブ輪の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記環状溝がローラバニシングによって形成されていれば、短時間で表面粗さが向上し、かつ滑らかな形状に形成することができると共に、表面が加工硬化して表面層に圧縮残留応力が生じ、この圧縮残留応力によってさらに加締部の強度を高めることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記環状溝のアウター側が前記内輪の内側転走面よりインナー側の範囲に形成されると共に、当該環状溝の両側に所定の曲率半径Ri、Roからなる円弧面が形成され、これら円弧面の曲率半径のうちインナー側の円弧面の曲率半径の方が小さく、Ri≦Roとなるように設定されていれば、加締加工時に円筒部が変形し易くなり、加締加工による内輪の変形を抑制すると共に、加締部の強度・耐久性の向上を図ることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記内輪の加締側の面取り部が所定の曲率半径r1からなる円弧面を有し、この曲率半径r1が、前記環状溝におけるインナー側の円弧面の曲率半径Riよりも大きく、アウター側の円弧面の曲率半径Roよりも小さく設定されていれば、加締加工による亀裂等の損傷を防止すると共に、内輪の変形を抑制することができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記環状溝の深さが0.5〜1.0mmの範囲に設定されていれば、円筒部が変形し易くなると共に、所定の内輪固定力を確保することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、加締前における前記小径段部の端部が中空状の円筒部として形成され、この円筒部の外周面に所定の深さで、かつ前記内輪の加締側の面取り部にかかる環状溝が形成されると共に、当該環状溝の表面粗さが6.3Ra以下に規制されているので、加締加工時に円筒部が変形し易くなり、所定の内輪固定力を確保して加締加工による内輪の変形を抑制することができると共に、加締部の強度を高めてハブ輪の耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
外周に車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、加締前における前記小径段部の端部が中空状の円筒部として形成され、この円筒部の外周面に所定の深さで、かつ前記内輪の加締側の面取り部にかかり、両側に所定の曲率半径Ri、Roからなる円弧面を有する環状溝が形成され、この環状溝の表面粗さが6.3Ra以下に規制されると共に、前記面取り部が所定の曲率半径r1からなる円弧面を有し、この曲率半径r1が、前記環状溝におけるインナー側の円弧面の曲率半径Riよりも大きく、かつアウター側の円弧面の曲率半径Roよりも小さく設定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図、図2は、加締前のハブ輪および内輪を示す要部拡大図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図面左側)、中央寄り側をインナー側(図面右側)という。
この車輪用軸受装置は従動輪側の第3世代と称され、内方部材1と外方部材10、および両部材1、10間に転動自在に収容された複列の転動体(ボール)6、6とを備えている。内方部材1は、ハブ輪2と、このハブ輪2に所定のシメシロを介して圧入された内輪3とからなる。
ハブ輪2は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ4を一体に有し、この車輪取付フランジ4の円周等配位置に車輪を固定するためのハブボルト5が植設されている。また、ハブ輪2の外周には一方(アウター側)の内側転走面2aが直接形成され、この内側転走面2aから軸方向に延びる小径段部2bが形成されている。そして、外周に他方(インナー側)の内側転走面3aが形成された内輪3がこの小径段部2bに圧入され、さらに、小径段部2bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部2cにより、ハブ輪2に対して内輪3が軸方向へ抜けるのを防止している。
また、ハブ輪2はS53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中炭素鋼で形成され、アウター側の内側転走面2aをはじめ、シール8が摺接するシールランド部、および小径段部2bに亙り高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化層11が形成されている。なお、加締部2cは、鍛造後の素材表面硬さ25HRC以下の未焼入れ部としている。一方、内輪3は、SUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲で硬化処理されている。
外方部材10は、外周に車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ10bを一体に有し、内周には複列の外側転走面10a、10aが形成されている。この外方部材10は、ハブ輪2と同様、S53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中炭素鋼で形成され、複列の外側転走面10a、10aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。そして、それぞれの転走面10a、2aと10a、3a間に複列の転動体6、6が収容され、保持器7、7によりこれら複列の転動体6、6が転動自在に保持されている。また、外方部材10の端部にはシール8、9が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
ここでは、ハブ輪2の外周に直接内側転走面2aが形成された第3世代と呼称される車輪用軸受装置を例示したが、本発明に係る車輪用軸受装置はこうした構造に限定されず、例えば、図示はしないが、ハブ輪の小径段部に一対の内輪を圧入した、第1世代あるいは第2世代構造であっても良い。なお、転動体6、6をボールとした複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず転動体6に円すいころを使用した複列円すいころ軸受であっても良い。
ここで、図2に示すように、内輪3の背面側の内径端部に面取り部3bが形成され、この面取り部3bは曲率半径r1からなる円弧面を有している。一方、加締前のハブ輪2における小径段部2bの端部は中空状の円筒部12として形成され、この円筒部12の底面12aは、内輪3のインナー側の端面(背面)から所定の寸法aになるように形成されている。また、円筒部12の外周面に深さbからなる環状溝13が形成されている。この環状溝13の幅は、インナー側には内輪3の加締側の面取り部3bにかかるように、アウター側には円筒部12の底面12aを越え、内輪3の内側転走面3aよりインナー側の範囲とされている。そして、この環状溝13の両側にそれぞれ曲率半径Ri、Roからなる円弧面13a、13bが形成されている。なお、円筒部12の底面12aの寸法aが環状溝13の幅よりも大きくなると円筒部12が変形し易くなるものの、加締力が不足して所定の内輪固定力が得られない。
本実施形態では、環状溝13の深さbは0.5〜1.0mm、インナー側の円弧面13aの曲率半径Riは、内輪3の面取り部3bの曲率半径r1よりも大きく、アウター側の円弧面13bの曲率半径Roよりも小さく設定され(r1≦Ri≦Ro)、Ri=1〜10mmの範囲に形成されている。円筒部12の外周面に環状溝13を形成することにより、加締加工時に円筒部12が変形し易くなり、内輪3の変形を抑えることができる。ただし、環状溝13の深さbが0.5mmよりも小さいとその効果が薄れ、また、深さbが1.0mmを超えると、内輪押込み量(加締力)が不足して所望の内輪3の固定力が得られない。
また、本実施形態では、環状溝13の表面粗さが6.3Ra、好ましくは3.2Ra以下に規制されている。ここで、RaはJISの粗さ形状パラメータの一つで、算術平均粗さを言い、平均線から絶対値偏差の平均値を示している。このように、環状溝13の表面粗さを所定値以下に規制することにより、切欠き形状による応力集中を緩和して、繰り返し応力に対する加締部2cの耐久性を向上させることができる。
この環状溝13は、旋削あるいは研削加工によって形成されても良いが、とりわけローラバニシングによって形成されるのが好ましい。すなわち、環状溝13に対応したローラを円筒部12の外周面に圧縮回転接触させ、表面層に局部的な微小塑性変形を与えることにより、短時間で表面粗さが向上し、かつ滑らかな形状に形成することができると共に、表面が加工硬化し、表面層に圧縮残留応力が生じる。この圧縮残留応力によってさらに加締部2cの耐久性を向上させることができる。
このように、本実施形態では、加締前のハブ輪2における小径段部2bの端部が中空状の円筒部12として形成され、この円筒部12の外周面に所定の深さbで、内輪3の面取り部3bにかかる環状溝13が形成されているので、加締加工時に円筒部12が変形し易くなり、所定の内輪固定力を確保して加締加工による内輪3の変形を抑制することができると共に、この環状溝13の表面粗さが6.3Ra以下に規制されているので、加締部2cの耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、ハブ輪の小径段部に内輪を圧入し、小径段部の端部を塑性変形させて形成した加締部によって内輪を固定した第1世代乃至第3世代のセルフリテイン構造の車輪用軸受装置に適用できる。
本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図である。 図1の加締前のハブ輪および内輪を示す要部拡大図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 図3の加締前のハブ輪と内輪を示す要部拡大図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・内方部材
2・・・・・・・・・ハブ輪
2a、3a・・・・・内側転走面
2b・・・・・・・・小径段部
2c・・・・・・・・加締部
3・・・・・・・・・内輪
3b・・・・・・・・面取り部
4・・・・・・・・・車輪取付フランジ
5・・・・・・・・・ハブボルト
6・・・・・・・・・転動体
7・・・・・・・・・保持器
8、9・・・・・・・シール
10・・・・・・・・外方部材
10a・・・・・・・外側転走面
10b・・・・・・・車体取付フランジ
11・・・・・・・・硬化層
12・・・・・・・・円筒部
12a・・・・・・・底面
13・・・・・・・・環状溝
13a、13b・・・円弧面
51・・・・・・・・内方部材
52・・・・・・・・ハブ輪
52a、53a・・・内側転走面
52b・・・・・・・小径段部
52c・・・・・・・加締部
53・・・・・・・・内輪
53b・・・・・・・面取り部
54・・・・・・・・車輪取付フランジ
55・・・・・・・・ボール
56・・・・・・・・保持器
57、58・・・・・シール
60・・・・・・・・外方部材
60a・・・・・・・外側転走面
60b・・・・・・・車体取付フランジ
61・・・・・・・・円筒部
62・・・・・・・・環状溝
a・・・・・・・・・円筒部の底面と内輪の端面の寸法
b、n・・・・・・・環状溝の深さ
d1・・・・・・・・円筒部の軸方向深さ
D1・・・・・・・・円筒部の根元部の肉厚
D2・・・・・・・・円筒部の先端部の肉厚
r1・・・・・・・・内輪の面取り部の曲率半径
r2・・・・・・・・環状溝の円弧面の曲率半径
Ri・・・・・・・・環状溝におけるインナー側の円弧面の曲率半径
Ro・・・・・・・・環状溝におけるアウター側の円弧面の曲率半径

Claims (5)

  1. 内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、
    一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、
    前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、
    加締前における前記小径段部の端部が中空状の円筒部として形成され、この円筒部の外周面に所定の深さで、かつ前記内輪の加締側の面取り部にかかる環状溝が形成されると共に、当該環状溝の表面粗さが6.3Ra以下に規制されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記環状溝がローラバニシングによって形成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記環状溝のアウター側が前記内輪の内側転走面よりインナー側の範囲に形成されると共に、当該環状溝の両側に所定の曲率半径Ri、Roからなる円弧面が形成され、これら円弧面の曲率半径うちインナー側の円弧面の曲率半径の方が小さく、Ri≦Roとなるように設定されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記内輪の加締側の面取り部が所定の曲率半径r1からなる円弧面を有し、この曲率半径r1が、前記環状溝におけるインナー側の円弧面の曲率半径Riよりも大きく、アウター側の円弧面の曲率半径Roよりも小さく設定されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記環状溝の深さが0.5〜1.0mmの範囲に設定されている請求項1乃至4いずれかに記載の車輪用軸受装置。
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