JP2011024285A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチング素子として使用されるMOSFETのボディダイオードの逆回復に起因したスイッチング損失を低減するとともに、スイッチング周波数の高周波化を図る。
【解決手段】第1のMOSFET3と第2のMOSFET4の直列回路に第1のダイオード5と第2のダイオード6の直列回路を並列接続してなるブリッジ回路17と、第3のダイオード9と、平滑キャパシタ8とを備える。第1のMOSFET3と第2のMOSFET4の共通接続点と第1のダイオード5と第2のダイオード6の共通接続点との間にインダクタ7を介して交流電圧を入力することによって、この交流電圧を整流した電圧をブリッジ回路17から出力させ、この整流した電圧を第3のダイオードを介して平滑キャパシタ3に出力し、平滑キャパシタ8で平滑するように構成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、スイッチ素子のオンオフ動作によって交流入力から直流出力を得る電力変換装置に関する。
図9はこの種の電力変換装置の従来例を示している。
この従来の電力変換装置は、交流入力端1a,1bに入力される図示していない交流電源からの交流電圧を全波整流するブリッジダイオード回路15と、このブリッジダイオード回路15の出力に接続された昇圧チョッパ回路とを有する。昇圧チョッパ回路は、インダクタ7、MOSFET13、ダイオード14、平滑キャパシタ8を備え、MOSFET13のオンオフ動作によってブリッジダイオード回路15の出力を昇圧する。この昇圧チョッパ回路が発生する直流電圧は、出力端2a,2bから出力される。
MOSFET13は、直流出力端2a,2bから出力される直流電圧が一定になるように図示していない制御回路によってそのオンデューティが制御される。また、力率改善を行う場合は、さらに交流入力端1a,1bに流れる電流が正弦波状になるようにする制御も行われる。なお、符号13aは、MOSFET13のボディダイオードを示す。
ところで、上記ブリッジダイオード回路15においては、必ず2つのダイオードを通過する形態で電流が流れる。1つのダイオードに電流が流れたときの順方向降下電圧は約0.7V〜1Vであるので、2つのダイオードにおけるトータルの順方向降下電圧は約1.4V〜2Vとなる。このため、上記の電力変換装置を適用する電源装置が大容量化するほど、ブリッジダイオード回路15での損失が顕著になり、これは、電力変換装置における変換効率の低下を招く要因になっている。
そこで、変換効率の向上を目的に、ブリッジダイオード回路の代わりにMOSFETとダイオードからなるブリッジ回路を適用した電力変換装置が提案されている(例えば特許文献1)。
図10に示すように、この電力変換装置は、MOSFET3,4の直列回路とダイオード5,6の直列回路を並列接続してなるブリッジ回路17を備えている。このブリッジ回路17は、一方の入力(MOSFET3,4の共通接続点)がインダクタ7を介して交流入力端1aに接続され、他方の入力(ダイオード5,6の共通接続点)が交流入力端1bに接続されている。また、このブリッジ回路の出力には、平滑キャパシタ8が接続されている。このような構成によれば、整流に関わる損失が図9の回路の1/2となる。
なお、ブリッジ回路には一般的にファーストリカバリダイオードが用いられるが、これは一般整流ダイオード(低速ダイオード)に比べて破損し易い。交流電源の投入時やこの交流電源の瞬断復帰時に発生する突入電流がMOSFET3,4やダイオード5,6に流れた場合、これらの素子が破損する恐れがある。ダイオード10,11は、このような不都合を回避するために設けた一般整流ダイオードであり、上記突入電流となる平滑キャパシタ8への充電電流をバイパスさせる役目をなす。
特開2004−72846号公報(図3、図12)
ところで、図10に示す電力変換装置では、MOSFET3,4のボディダイオード3a,4aを利用して直流出力端からの逆流を防いでいる。しかし、上記ボディダイオード3a,4aは逆回復時間が長く(ファーストリカバリダイオードの逆回復時間の数倍程度)、そのため、MOSFET3,4のスイッチング周波数の上昇させた場合、ボディダイオード3a,4aの逆回復損失やMOSFET3,4のターンオン損失が増大することになる。これは、高周波化が困難であること、つまり、インダクタ7のサイズを小形化することが困難であることを意味している。
なお、MOSFETのボディダイオードは、MOSFETチップの製造工程において電子線等の照射処理をすることによってそのキャリアライフタイムを短縮することが可能であり、このキャリアライフタイムの短縮はMOSFETの逆回復時間の短縮をもたらす。そこで、このような手法によって逆回復時間を短縮したMOSFETが製品化されているが、逆回復時間の短縮と相反してオン抵抗が増加するため、このようなMOSFETを図10に示す電力変換装置のMOSFET3,4として使用しても、結果的に高効率化が困難になる。
本発明の目的は、このような状況に鑑み、スイッチング素子として使用されるMOSFETのボディダイオードの逆回復に起因したスイッチング損失を低減して高周波化を図ることが可能な電力変換装置を提供することにある。
本発明は、第1のMOSFETと第2のMOSFETの直列回路に第1のダイオードと第2のダイオードの直列回路を並列接続してなるブリッジ回路と、平滑キャパシタとを備え、前記第1のMOSFETと第2のMOSFETの共通接続点と前記第1のダイオードと第2のダイオードの共通接続点との間にインダクタを介して交流電圧を入力することによって、この交流電圧を整流した電圧を前記両直列回路の並列接続点から出力させ、この整流した電圧を前記平滑キャパシタで平滑する電力変換装置であって、前記交流電圧を整流した電圧を第3のダイオードを介して前記平滑キャパシタに出力することによって上記課題を解決している。
前記第3のダイオードとしては、ファーストリカバリダイオードまたはショットキーバリアダイオードを使用することが望ましい。また、前記第1と第2のダイオードとしては、一般整流ダイオードを使用することができる。
前記平滑キャパシタへの突入電流が前記ブリッジ回路に流れることを回避するためのバイパス手段をさらに備えることができる。このバイパス手段は、例えば、前記交流電圧が入力される各交流入力端と前記平滑キャパシタとの間に介在させた複数のダイオードによって構成される。
前記インダクタは、前記第1のMOSFETと第2のMOSFETの共通接続点と前記交流電圧が入力される各交流入力端のうちの一方の交流入力端との間に介在される第1のインダクタと、前記第1のダイオードと第2のダイオードの共通接続点と前記各交流入力端のうちの他方の交流入力端との間に介在される第2のインダクタとを含むことができる。
この場合、前記第1のインダクタと前記第2のインダクタを磁気結合してもよい。
この発明によれば、スイッチング素子として使用されるMOSFETのボディダイオードの逆回復損失が大幅に低減されるとともに、当該ボディダイオードに関する逆回復時間が発生しないので、スイッチング損失の低減およびスイッチング周波数の高周波化を容易にする。したがって、インダクタなどの小形化が可能になり、これは、本発明の電力変換装置が適用される電源装置の小形化、低コスト化をもたらす。
また、平滑キャパシタへの突入電流をバイパスさせるバイパス手段を設けることにより、電源投入時や交流電源の瞬停復帰時等において発生する過大な突入電流からブリッジ回路を構成するMOSFETやダイオードを保護することができる。これは、信頼性を向上する上で有利である。
本発明に係る電力変換装置の一実施形態を示す回路図である。 図1の電力変換装置の動作を説明する波形図である。 図1の電力変換装置において形成される第1の電流経路を示す説明図である。 図1の電力変換装置において形成される第2の電流経路を示す説明図である。 図1の電力変換装置において形成される第3の電流経路を示す説明図である。 図1の電力変換装置において形成される第4の電流経路を示す説明図である。 本発明に係る電力変換装置の他の実施形態を示す回路図である。 MOSFETを制御する制御回路の構成例を示すブロック図である。 従来の電力変換装置の一例を示す回路図である。 従来の電力変換装置の他の例を示す回路図である。
図1は、この発明に係る電力変換装置の一実施形態を示す回路図である。この図1においては、図10に示す要素に対応する要素に共通の符号を付してある。また、この図1においては、交流電源や必要に応じて該交流電源と交流入力端1a,1bとの間に介在させるノイズフィルタなどは、その図示を省略している。
この実施形態に係る電力変換装置は、MOSFET3,4とダイオード5,6で構成されるブリッジ回路17と、平滑キャパシタ8と、これらの間に介在させたダイオード9とを備えている。すなわち、ダイオード9を設けた点において図10に示す従来の電力変換装置と構成が異なる。ダイオード9は、ブリッジ回路17の正側出力にアノードが接続され、出力端2a側に位置する平滑キャパシタ8の一端にカソードが接続されている。
なお、インダクタ7は、交流入力端1aとMOSFET3,4の共通接続点との間に介在させてあるが、これに代えて、交流入力端1bとダイオード5,6の共通接続点との間に介在させてもよい。
また、交流入力端1aとMOSFET3,4の共通接続点との間にインダクタ7を介在させることに加えて、交流入力端1bとダイオード5,6の共通接続点との間に別の同等のインダクタ介在させることも可能である。そして、この場合、双方のインダクタを磁気結合させてもよい。
図2は、図1の回路の動作を説明する波形図である。この図2は、交流入力端1aの電圧が交流入力端1bの電圧よりも高い状態において、MOSFET3がオフ状態からオン状態に移行するまでの各部の波形を示している。この図2において、VGS3、DS3およびID3は、MOSFET3のゲート電圧、ドレイン−ソース間電圧およびドレイン電流をそれぞれ示し、VGS4、DS4およびID4は、MOSFET4のゲート電圧、ドレイン−ソース間電圧およびドレイン電流をそれぞれ示している。また、IおよびVKAは、それぞれダイオード9の順方向電流およびカソード−アノード間電圧をそれぞれ示している。なお、上記ゲート電圧VGS3,VGS4は、後述の制御回路によって与えられる。
(a)時刻T1に至るまで
MOSFET4にH(ハイ)レベルのゲート電圧VGS4が印加されているので、該MOSFET4がダイオード5とともにオンしている同期整流動作の状態となっている。また、MOSFET3にはL(ロー)レベルのゲート電圧VGS3が印加されているので、該MOSFET3はオフしている。このとき、図3に示すような経路で電流が流れる。
(b)時刻T1から時刻T2まで
時刻T1でMOSFET4のゲート電圧VGS4がL(ロー)レベルとなるので、MOSFET3,4の双方がオフするデッドタイム期間となる。すなわち、時刻T1から時刻T2に至る時間Tdが、MOSFET4がオフしてからMOSFET3をオンさせるゲート電圧VGS3が印加されるまでのオンディレイ時間として設定される。MOSFET3は、上記デッドタイム期間を規定するこのオンディレイ時間Tdが経過する間においてオフ状態を継続し、その結果、MOSFET3とMOSFET4が同時にオンして短絡電流(貫通電流)が流れるという不都合が回避される。MOSFET3のゲート電圧VGS3は、上記デッドタイム期間の終了時点T2においてH(ハイ)レベルになる。
一方、時刻T1では、MOSFET4のボディダイオード4aが導通して、それまでMOSFET4が流していた電流を肩代わりして流す。従って、このときのMOSFET4のドレイン−ソース間電圧VDS4は、ボディダイオード4aの順方向降下電圧である0.7〜1V程度となる。なお、このボディダイオード4aの順方向降下電圧は回路動作上ほぼ零と見做せるので、図2には明示していない。
MOSFET4のボディダイオード4aが導通すると、後でその逆回復に要する時間が問題となる。上記デッドタイムがなければボディダイオード4aの逆回復時間を短縮するという本発明の課題は生じないことになるが、短絡電流防止のためにデッドタイムは絶対に必要である。
(c)時刻T3から時刻T4まで
この期間において、ダイオード9の蓄積キャリアが消滅する。
(d)時刻T4から時刻T5まで
時刻T4でダイオード9の蓄積キャリアが消滅すると、この時刻T4から時刻T5に至る期間において電流IFがダイオード9の接合容量を充電し、その結果、該ダイオード9の両端電圧VKAが上昇する。なお、MOSFET4のボディダイオード4aの蓄積キャリアは、時刻T4を過ぎても消滅しない。このため、ボディダイオード4aは、時刻T4後もその蓄積キャリアを消滅させながらダイオード9の接合容量の充電電流に相当する微小電流を時刻T5まで流し続ける。
ダイオード9の働きにより、時刻T5でMOSFET4のボディダイオード4aに流れる電流は零になる。しかし、時刻T4からT5の期間内にボディダイオード4aの蓄積キャリアを消滅させきれないので、このボディダイオード4aの接合容量を充電してその両端電圧を上昇させる段階までは進まない。この結果、MOSFET4は、その両端電圧VDS4がほぼ零となって、逆回復損失を発生しない。見方を変えれば、MOSFET4のボディダイオード4aは、T5の時点で完全には逆回復していないことになる。
時刻T5、つまり、時刻T3からダイオード9の逆回復時間Trrが経過した時点においては、ダイオード9の逆回復電流が零となって、MOSFET3のターンオン動作が完了する。この結果、図4に示すような経路で電流が流れる。
次に、ダイオード9を接続しない場合の動作を説明する。ただし、時刻T3までの動作はダイオード9を接続した場合の動作と同様であるので、その説明を省略する。
図2においては、ダイオード9を接続しない場合の動作波形が点線で示されている。時刻T3から時刻T4’に至る期間は、MOSFET4のボディダイオード4aの蓄積キャリアが消滅するまでの期間である。時刻T4’でMOSFET4のボディダイオード4aの蓄積キャリアが消滅すると、その両端電圧VDS4が上昇する。この場合、ダイオード9がないので、MOSFET4のボディダイオード4aに最後まで電流が供給され、その結果、ボディダイオード4aの蓄積キャリアが消滅→ボディダイオードの接合容量を充電してボディダイオードの両端電圧を上昇させる、という最後の段階まで進んでしまうことになる。
この場合、MOSFET4のボディダイオードの逆回復電流は、時刻T3から逆回復時間Trr’が経過した後の時刻T5’で零となる。そして、この時刻T5’の時点でMOSFET3のターンオン動作が完了することになる。
なお、図2に示すように、時刻T2からT4の期間においては、ダイオード9のカソード−アノード間電圧VKAとMOSFET4の両端電圧VDS4が零のままであるにもかかわらずMOSFET3の両端電圧VDS3が減少している。このときのMOSFET3の両端電圧VDS3の変化は、MOSFET3のドレイン電流ID3の変化、およびこれに関連する寄生容量の充放電電流に対する配線インダクタンスの逆起電力によって生じている。
以上においては、交流入力端1aの電圧が交流入力端1bの電圧よりも高い第1の状態下での動作を説明した。交流入力端1bの電圧が交流入力端1aの電圧よりも高い第2の状態下では、MOSFET3とMOSFET4の動作が第1の状態下におけるそれらの動作と逆になる。したがって、第2の状態下では、第1の状態下でMOSFET4の逆回復損失の発生が防止されるのと同様に、MOSFET3の逆回復損失の発生が防止されることになる。なお、図5は、上記第2の状態下でMOSFET3がオンかつMOSFET4がオフの場合の電流経路を示し、また図6は、同状態下でMOSFET3がオフかつMOSFET4がオンの場合の電流経路を示している。
以上の説明から明らかなように、この実施形態に係る電力変換装置は、直流出力端2a,2bからの逆流を、MOSFET3,4のボディダイオード3a,4aではなくてダイオード9で防止するようにしている。この構成によれば、前述したように、MOSFET3,4のボディダイオード3a,4aの逆回復時間が長くても、先にダイオード9が逆回復する。従って、ボディダイオード3a,4aに逆回復損失がほとんど発生せず、またMOSFETのターンオン損失も低減される。
ところで、ダイオード9には逆回復損失が発生するので、該ダイオード9の逆回復損失とMOSFET3,4のターンオン損失を更に低減するためには、ダイオード9としてファーストリカバリダイオードまたはショットキーバリアダイオードを使用することが望ましい。
なお、ダイオード5,6には、インダクタ7を流れる電流と同じ電流、つまり、急峻な電流変化を示さない電流が流れる。したがって、ダイオード5,6には、一般整流ダイオードを適用することができるが、順方向降下電圧の低いものを用いて導通損失を小さくすることが望ましい。
図7は、この発明に係る電力変換装置の他の実施形態を示す回路図である。この他の実施形態に係る電力変換装置は、交流入力端1aと直流出力端2a間に介在させたバイパス用ダイオード10と、交流入力端1aと直流出力端2b間に介在させたバイパス用ダイオード11と、交流入力端1bと直流出力端2a間に介在させたバイパス用ダイオード12とを備える点において図1に示した電力変換装置と相違する。なお、上記ダイオード10〜12には、一般整流ダイオードが使用されている。
ダイオード10〜12は、交流入力端1a,1bに接続された図示していない交流電源の投入時やこの交流電源の瞬断復帰時に発生する突入電流をバイパスさせて、該突入電流がMOSFET3,4やダイオード5,6に流れるのを防止する作用をなす。
すなわち、交流入力端1a,1bに入力される交流電源電圧の瞬時値が平滑キャパシタ8の両端電圧よりも高いときには、交流入力端1a→ダイオード10→平滑キャパシタ8→ダイオード5→交流入力端1bという経路、または、交流入力端1b→ダイオード12→平滑キャパシタ8→ダイオード11という経路が形成され、これによって、平滑キャパシタ8への充電電流がバイパスされる。従って、本実施形態の電力変換装置によれば、上記突入電流によるMOSFET3,4やダイオード5,6の劣化や損傷を回避することができる。
なお、ダイオード10〜12は、通常動作時に電流が流れない。このため、ダイオード10〜12として数アンペア程度の電流定格の一般整流ダイオードを使用した場合でも、突入電流に対する耐量を充分確保できる。
図8は、図7の回路におけるMOSFET3,4を制御するための制御回路の構成例を示す。なお、この制御回路は、力率改善を行うものであり、図1の回路におけるMOSFET3,4の制御にも当然適用することができる。
この制御回路100は、電圧誤差増幅器101、乗算器102、電流誤差増幅器103、PWMコンパレータ104、PWMキャリア信号発生回路105、パルス分配回路106、過電流基準信号107、過電流検出コンパレータ108、絶対値回路109を備えている。
電流検出器16は、インダクタ7に流れる電流を検出するために設けられている。なお、この電流検出器16は、インダクタ7に対して直列に接続しても良い。また、この電流検出器16は、ダイオード5のカソードとダイオード12のアノードとを接続する線路中に介在させても良い。
電圧誤差増幅器101は、出力電圧(平滑キャパシタ8の両端電圧)に対応するフィードバック信号(検出した出力電圧そのもの、該出力電圧の分圧値、該出力電圧をレベルシフトしたもの、など)と、基準出力電圧信号Vrefとの差を増幅して、その差に対応する第1の誤差信号を出力する。
乗算器102は、上記第1の誤差信号と、交流入力端電圧(交流入力端1a,1b間の電圧)に対応する信号(検出した入力電圧そのもの、該入力電圧の分圧値、該入力電圧をレベルシフトしたもの、など)とを乗算し、その乗算結果を電流指令値Irefとして出力する。
電流誤差増幅器103は、上記乗算器102の乗算結果である電流指令値Irefと、電流検出器16で検出されるインダクタ電流(交流入力電流)に対応する信号値との差を増幅して、その差に対応する第2の誤差信号を出力する。
PWMコンパレータ104は、上記第2の誤差信号と、PWMキャリア信号発生回路105の出力である三角波や鋸歯などのキャリア信号とを比較し、上記第2の誤差信号の大きさに対応するデューティ比を有したPWM信号を出力する。
過電流検出コンパレータ108は、電流検出器16の出力信号を絶対値回路109を介して入力し、すなわち、インダクタ7に流れる正負の電流の絶対値を入力し、この絶対値が過電流基準信号107で設定された所定値を超えた場合に、過電流検出信号をパルス分配回路106に出力する。なお、正の電流に対応する過電流検出コンパレータと負の電流に対応する過電流検出コンパレータとをそれぞれ設け、それらの過電流検出コンパレータから出力される過電流検出信号をオア処理することによって得られる信号をパルス分配回路106に出力するようにしても良い。
パルス分配回路106は、MOSFET3,4にゲート信号G1,G2を出力する。ゲート信号G1,G2はそれぞれオンディレイ(デッドタイム)を設けてMOSFET3,4を交互にオンオフさせる。なお、ゲート信号G1,G2は図2に示すゲート電圧VGS3,VGS4と同じものである。また、パルス分配回路106は、過電流検出コンパレータ108から過電流検出信号が入力された場合に、ゲート信号G1,G2のいずれか一方または両方をL(ロー)レベルとして、MOSFET3,4をオフさせる。これにより、過電流検出に伴ってインダクタ7の電流を制限することができる。
この制御回路100によれば、交流入力電圧(交流入力端1a,2b間の電圧)および入力電流を加味しながら、この入力電流が正弦波状になるように、かつ、出力電圧(平滑キャパシタ8の両端電圧)が目標電圧Vref(に相当する電圧)を維持するようにMOSFET3,4をオンオフ制御することができる。
なお、上記電圧誤差増幅器101は、交流入力の周期以下の周期をもつ変化には応答しない程度にその応答速度を遅めに設定しているが、電流誤差増幅器103の応答速度はこれよりもかなり速く設定している。これは以下の理由による。
すなわち、交流入力端1a,1bにおける電圧の大小関係が逆転すると、制御信号G1,G2の意味合いが逆転する。例えば、交流入力端1aが正電圧のときに、ゲート信号G1およびゲート信号G2のオン時比率がそれぞれ70%および30%である場合、交流入力端1aが負電圧に逆転すると、ゲート信号G1およびゲート信号G2のオン時比率をそれぞれ30%および70%に入れ替える(もしくは、ゲート信号G1とG2を入れ替える)必要がある。交流入力端1a,1bの電圧の大小関係を実際に検出し、逆転が起きた場合にゲート信号G1およびゲート信号G2のオン時比率を入れ替えるという処理(もしくは、ゲート信号G1,G2を入れ替えるという処理)を実行するための手段はかなり複雑になる。
しかし、上記のように電圧誤差増幅器101および電流誤差増幅器103の応答速度を設定しておけば、交流入力端1a,1bの大小関係が逆転した直後におけるゲート信号G1およびゲート信号G2のオン時比率は正規のものの反対となるものの、この状況が電流誤差増幅器103により素早くフィードバックされるため、上記ゲート信号G1およびゲート信号G2のオン時比率がすぐに正規の時比率になるよう修正されることになる。つまり、上記のような処理を実行する特別な手段を設けることなく、交流入力端1a,1bにおける電圧の大小関係の逆転に対応することができる。
1a,1b 交流入力端
2a,2b 直流出力端
3,4,13 MOSFET
3a,4a,13a MOSFETのボディダイオード
5,6,9,10,11,12,14 ダイオード
7 インダクタ
8 平滑キャパシタ
15 ブリッジダイオード回路
16 電流検出器
17 ブリッジ回路
100 制御回路
101 電圧誤差増幅器
102 乗算器
103 電流誤差増幅器
104 PWMコンパレータ
105 PWMキャリア信号発生回路
106 パルス分配回路
107 過電流基準信号
108 過電流検出コンパレータ
109 絶対値回路

Claims (7)

  1. 第1のMOSFETと第2のMOSFETの直列回路に第1のダイオードと第2のダイオードの直列回路を並列接続してなるブリッジ回路と、平滑キャパシタとを備え、前記第1のMOSFETと第2のMOSFETの共通接続点と前記第1のダイオードと第2のダイオードの共通接続点との間にインダクタを介して交流電圧を入力することによって、この交流電圧を整流した電圧を前記両直列回路の並列接続点から出力させ、この整流した電圧を前記平滑キャパシタで平滑する電力変換装置であって、
    前記交流電圧を整流した電圧を第3のダイオードを介して前記平滑キャパシタに出力するように構成したことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記第3のダイオードとしてファーストリカバリダイオードまたはショットキーバリアダイオードを使用することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記第1と第2のダイオードとして一般整流ダイオードを使用することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 前記平滑キャパシタへの突入電流が前記ブリッジ回路に流れることを回避するためのバイパス手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記バイパス手段は、前記交流電圧が入力される各交流入力端と前記平滑キャパシタとの間に介在させた複数のダイオードによって構成されることを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記インダクタは、前記第1のMOSFETと第2のMOSFETの共通接続点と前記交流電圧が入力される各交流入力端のうちの一方の交流入力端との間に介在される第1のインダクタと、前記第1のダイオードと第2のダイオードの共通接続点と前記各交流入力端のうちの他方の交流入力端との間に介在される第2のインダクタとを含むことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  7. 前記第1のインダクタと前記第2のインダクタを磁気結合したことを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
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