JP2011020733A - 締結部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】締結部材を大きくせずに緩み防止効果を発揮できる締結部材を提供する。
【解決手段】容器本体2に設けられるねじ山4と、キャップ3に設けられるねじ溝5とが係合可能に構成され、ねじ結合が完了する際にねじ山4が到達するねじ溝5の端部側には、キャップ3または開口部のねじ結合の際の回転方向に沿って、ねじ溝5の線条方向と鈍角をなしねじ溝5の奥側の直線端部から屈曲するように延びる奥端部を有し、ねじ山4は、複数設置され、その中の少なくとも3つは、ねじ溝5に対して2つ以上に分断して配置され、分断されて配置された2つ以上のねじ山4のうち、奥側に配置される第1の分断ねじ山4bは、先端側に配置される第2の分断ねじ山4aがねじ溝5に案内されてねじ溝5の奥側へ移行した際、第2の分断ねじ山4aを奥端部に収容するための回転方向への移動力を受けている。
【選択図】図1

Description

本発明は、締結部材に関する。
容器本体とキャップを締結する締結部材である密封容器としては種々のものが知られている。また、密封容器の中でねじを利用するものとしては、液体、粉体等の固体、クリームまたはゲル等の半固体状のものを収納し、キャップを容器本体にねじ止めすることにより内部を密封する密封容器が知られている。そこで、このような容器を対象としてキャップの不用意な緩みを防止するための緩み止め構造が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載されている容器は、容器本体の口頸部の外面側に形成された雄ネジと螺合するように、キャップのスカート部の内面側に雌ネジが形成されている合成樹脂製キャップを有している。そして、口頸部の雄ネジよりも下方に環状のネックリングが形成されている。そのネックリングに対応して、キャップのスカート部の下端部分の内面側に、スカート部の円周方向で略等間隔に少なくとも3本以上の縦リブが形成されている。そして、キャップを口頸部に充分螺着させた状態で、キャップの縦リブが口頸部のネックリングに外方から当接するように構成されている。
特開2003−40296号公報
特許文献1に記載されている容器は、緩み止めの実現のため、口頸部の雄ネジよりも下方に環状のネックリングを形成し、キャップのスカート部の下端部分の内面側に縦リブを形成している。このような構造は、緩み止めのためにキャップおよび口頸部の領域を特別に設ける必要があり、容器が大きくなってしまう。
そこで、本発明の目的は、締結部材を大きくせずに緩み防止効果を発揮できる締結部材を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の締結部材は、2つの部材をねじ結合することにより締結する締結部材において、一方の部材側に設けられるねじ山と、他方の部材側に設けられるねじ溝とが係合可能に構成され、ねじ結合が完了する際にねじ山が到達するねじ溝の端部には、一方の部材または他方の部材におけるねじ結合の際の回転方向に沿って、ねじ溝の線条方向と鈍角をなしねじ溝の奥側の直線端部から屈曲するように延びる奥端部を有し、ねじ山は、複数設置され、その中の少なくとも3つは、ねじ溝に対して2つ以上に分断して配置され、分断されて配置された2つ以上のねじ山のうち、奥側に配置される第1の分断ねじ山は、先端側に配置される第2の分断ねじ山がねじ溝に案内されて、ねじ溝の奥側へ移行した際、第2の分断ねじ山を奥端部に収容するため回転方向への移動力を受ける。
ここで、一方の部材が容器本体であり、他方の部材が容器本体に設けられる開口部を塞ぐキャップであり、締結部材が容器本体とキャップを備える容器とすることができる。
また、キャップの内底面の端部には、キャップの内周面と隙間を形成しつつ円環状に突出したリブが設けられ、開口部を囲む壁部は、隙間に挿入されるもので、リブは、開口部の内周面を内側から外側へと押圧するように、キャップの内底面と直交する面に対して傾斜し、壁部が隙間に挿入されたときに、容器本体とキャップとが互いに係止し合っていることが好ましい。
、あた、回転方向への移動力は、第1の分断ねじ山がねじ溝の内側側面を押圧した際の側面から受ける反力を含むことが好ましい。
また、端部と奥端部との境界部には、第2の分断ねじ山が奥端部に収容される際に乗り越える突起部が設けられていることが好ましい。
ねじ溝の内側側面部分のリード角は、ねじ溝の線条方向のリード角よりも小さいことが好ましい。
また、ねじ結合の完了時には、第2の分断ねじ山のみがねじ溝と係合し奥端部に収容される部分を有することが好ましい。
また、第1の分断ねじ山および第2の分断ねじ山は、円錐台形状または半球形状であることが好ましい。
また、ねじ溝の入り口側端部は、入り口側に向うに従って溝幅が広がるテーパー形状となっていることが好ましい。
ねじ溝は、ねじ山より弾力が大きいことが好ましい。
本発明では、締結部材を大きくせずに緩み防止効果を発揮できる締結部材を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る密封容器の縦断面図で、左側および右側のねじ係合部を、便宜上リード角を90度として描いた図である。 図1に示す密封容器を構成する容器本体の縦断面図で、左側および右側のねじ係合部を、便宜上リード角を90度として描いた図である。 図1に示す密封容器を構成するキャップを切断した際の端面図で、左側および右側のねじ係合部を、便宜上リード角を90度として描いた図である。 図1および図3の左側の係合部付近のリブおよびその周辺の拡大断面図である。 図2に示す容器本体のねじ係合部の展開図およびそのB−B断面図である。 図3に示すキャップのねじ係合部の展開図およびそのC−C断面図、D−D断面図、拡大図である。 図1に示す容器本体とキャップとをねじ結合する際のねじ山とねじ溝との相対動作を示す概要図であり、図5に示すねじ山と図6に示すねじ溝を合成した図である。 図1に示す密封容器の容器本体の壁部とキャップの状態を示す断面図で、ねじ山が端部に到達する前の状態を示す図である。 図1に示す密封容器の容器本体の壁部とキャップの状態を示す断面図で、ねじ山が端部に到達した後の状態を示す図である。 本実施の形態に係る密封容器の第1変形例を示す図で、被押圧部をねじ溝の入り口の外側に設け、その被押圧部の形状を半円柱状としたものを示す図である。 本実施の形態に係る密封容器の第2変形例を示す図で、入り口の部分に直線端部から奥端部へと向かう方向と同じ方向に傾斜する傾斜面が形成されたものを示す図である。 本実施の形態に係る密封容器の第3変形例を示す図で、ねじ山を半球形状とした以外は、本実施の形態に係る密封容器と同一の構成のものを示す図である。 本実施の形態に係る密封容器の第4変形例を示す図で、図8、図9に示す密封構造は採用せず容器本体の開口部とキャップの内底面の間に発泡樹脂製のパッキンを介在させた密封構造を採用した以外は、本実施の形態に係る密封容器と同一の構成のものを示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係る締結部材としての密封容器について、図を参照しながら説明する。なお、この密封容器は、化粧品を収納する密封容器としているが、飲料用の容器(ペットボトル等)、食料品保存用の容器等のその他の密封容器にも適用できる。
(密封容器の構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る密封容器1の縦断面図である。ただし、この図1においては、左側および右側のねじ係合部(容器本体2とキャップ3との隙間における容器本体2の外周およびキャップ3の内周)は、便宜上リード角を90度として描かれている(図2、図3、図12、図13も同様)。図2は、容器本体2の縦断面図である。図3は、キャップ3を切断した際の端面図である。なお、各ねじ係合部のねじ山4等の突出部は、容器本体2やキャップ3とは別部材かのように図示されている(断面を示す斜線の間隔が異なっている)が、これは、ねじ係合部の係合関係を分かりやすく説明するためのもので、実際は容器本体2からの突出部は、容器本体2と一体成形されたものであり、キャップ3からの突出部は、キャップ3と一体成形されたものである。
密封容器1は、ポリエチレン系樹脂製の容器本体2と、容器本体2に設けられる開口部を塞ぐ、容器本体2より弾力の大きなポリプロピレン系樹脂製のキャップ3をねじ結合することにより締結するものである。容器本体2の開口部の外周にねじ係合部を構成するねじ山4が設けられている。そして、キャップ3の内周にねじ係合部を構成するねじ溝5が設けられている。ねじ山4とねじ溝5は、係合可能に構成されている。なお、本実施の形態では、一般的にはねじ山、ねじ溝とは表現されない部材であっても、ねじ山、ねじ溝と同等の機能・作用を有し、ねじ係合に寄与するものをねじ山4(後述するねじ山4a,4b,4cを含む)、ねじ溝5と表現する。すなわち、本実施の形態では、ねじ山、ねじ溝の語は、通常よりも広義に用いている。
図1および図2に示すように、容器本体2は、収容物を収容する底付き円筒状の収容部2aと、収容部2aの高さの約半分の部分から収容部2aの径方向に伸び、さらに下側方向に伸びて、収容部2aの下半分の外周を覆う円筒状のスカート部2bを有している。このスカート部2bよりも上側の収容部2aの外周が容器本体2のねじ係合部となる。収容部2aの底面の中央は、容器本体2の成形時に溶融樹脂が圧入される位置に対応する位置であり、その位置に成形終了時に形成される半球状の隆起部2cが形成されている。
図1および図3に示すように、底付き円筒状のキャップ3は、内底面3aに近い側の側面の肉厚部3bと、肉厚部3bよりも開口側の側面部3cとを有している。この側面部3cの内周がキャップ3のねじ係合部となる。キャップ3の内側の内底面3aの中央は、キャップ3の成形時に溶融樹脂が圧入される位置に対応する位置であり、その位置に成形終了時に形成される円形状の凹部3dが形成されている。
そして、図1および図3に示すように、キャップ3の内底面3aの端部には、キャップ3の内周面3eと隙間3fを形成しつつ円環状に突出したリブ6が設けられている。容器本体2に設けられる開口部を囲む壁部2dは、キャップ3を容器本体2へ締め込んだとき隙間3fに挿入される部分である。そして、リブ6は、その先端が開口部の内周面3eに近づくように、キャップ3の内底面3aと直交する面に対して傾斜している。
図4に、図1および図3の左側の係合部付近のリブ6およびその周辺の拡大断面図を示す。キャップ3の内周面3eと対向するリブ6の外周面のうち、キャップ3の内底面3aに近い基部側の面6aは、キャップ3の内底面3aと直立し、かつ基部側6aと内底面3aとの交点を通る面Pに対し傾斜角αを有する円錐状の面となっている。基部側面6aに続いて、面Pと平行となる面からなる中央部面6bが配置されている。また、リブ6の先端面側6cには、キャップ3の内周面3eとリブ6との間の隙間3fを広くするテーパー面6c1が形成されている。ここで、内底面3aからリブ6の先端までの長さL1は4.0mmとされ、内底面3aから基部側の面6aの先端までの長さL2は1.5mmとされ、中央部面6bの長さL3は2.0mmとされ、リブ6の先端側の幅L4は1.0mmとされている。また、リブ6の隙間3fへの突出長L5は、0.1mmとされ、リブ6の根元幅L6は1.4mmとされ、リブ6の外径L7は60.85mmとされている。さらに、リブ6の根元の内側面は曲率1.0mmの曲面6dとなっている。長さL1対長さL2は、8:1〜8:5が好ましい。また、長さL2対長さL3は、1:2〜2:2が好ましい。さらに、長さL1対幅L4は、8:1〜8:3が好ましい。また、傾斜角αは、4度である。この傾斜角は、2〜6度が好ましい。
ここで、容器本体2は、上述したように、ねじ山4と共に一体成形されている。また、キャップ3は、上述したように、ねじ溝5およびリブ6と共に一体成形されている。
図5には、容器本体2のねじ係合部の展開図およびそのB−B断面図を示している。突起したねじ山4が容器本体2の開口部の外周に点在配置されている。容器本体2の開口部の端面2e側には、その開口部の周方向(ねじ結合の際の回転方向)の直線上にねじ山4a(第2の分断ねじ山)が分断して3つ設けられている。そして、容器本体2の開口部の端面2eとは逆側には、その開口部の周方向の直線上にねじ山4b(第1の分断ねじ山)が分断して3つ設けられている。さらに、第2の分断ねじ山4aと周方向に離れた位置にねじ山4c第2の分断ねじ山4aを挟むように設けられている。ここで、ねじ山4aとねじ山4bとねじ山4cを総称する際には、単にねじ山4ということとする。1つのねじ山4a、2つのねじ山4cは、周方向(図5では間隔W1)等間隔に隣接する3つを1つのグループとして3グループ存在する。その各グループは、容器本体2の開口部の周方向に等間隔(図5では間隔W2)に存在する。この実施の形態では、間隔W2は間隔W1の2倍とされている。ねじ山4bは、その各グループのうち、図5における中央のねじ山4bと左端のねじ山4cの間に配置されている。ねじ山4cの中心の周方向の間隔W3はすべて同一で均等間隔とされている。このねじ山4bとねじ山4aを結ぶ破線K1が、ねじ山4の線条方向に沿った方向となり、その破線K1のリード角βは28度とされている。B−B断面図に示すように、ねじ山4の断面は等脚台形である。すなわち、ねじ山4は、円錐台形の形状となっている。
図6には、キャップ3のねじ係合部の展開図およびそのC−C断面図、D−D断面図、拡大図を示している。図6からわかるように、キャップ3のねじ係合部は、キャップ3の薄肉部となる側面部3cの内周面に形成されている。キャップ3のねじ係合部は、キャップ3の開口端3gから延びる凹部3hと、キャップ3の肉厚部3b側から延びる凸部3jと、凹部3hと凸部3jを連結する傾斜面3k(ねじ溝5の内側側面部分)を有している。ねじ溝5は、凹部3hと傾斜面3kとを有している。キャップ3の開口端3g側には、ねじ溝5の入り口5aが配置されている。ねじ溝5は、この入り口5a側に向うに従って溝幅が広がるテーパー形状の入り口側端部5bを有している。
そしてねじ溝5は、開口端3gから内底面3a側に向かう破線K2に沿った直線部5cを有している。直線K2はねじ溝5の線条方向となり、直線部5cのリード角γ(ねじ溝5の線条方向のリード角)は、30度とされている。なお、C−C断面図は、直線部5cの断面を示している。ここで、図6の拡大図1に示すように、入り口側端部5bと直線部5cとの境界部分であって入り口側端部5b側の傾斜面3k部分は、被押圧部5b1となっている。被押圧部5b1の開口端3gの端面に対する角度(リード角γ1)は、被押圧部5b1よりも入り口5aから遠い側となる直線部5cのリード角γよりも小さい。
そして、入り口5aから最も遠い直線部5cの部分がねじ山5の奥側の端部5dとなる。奥側の直線端部5dには、キャップ3の周方向(ねじ結合の際の回転方向)に沿って、ねじ溝5の線条方向と鈍角をなし、ねじ溝5の奥側の直線端部5dから屈曲するように延びる奥端部5eが形成されている。なお、D−D断面図は、奥端部5eの断面を示している。そして、奥側の直線端部5dと奥端部5eとの境界部であって、図6における拡大図2に示すように、ねじ溝5の溝幅を狭める突起部5fが形成されている。なお、ねじ溝5は、キャップ3のねじ係合部に等間隔に計12本形成されている。
(密封容器1の開閉動作)
図7は、容器本体2とキャップ3とをねじ結合する際のねじ山4とねじ溝5との相対動作を示す概要図である。なお、図7は、図5に示すねじ山4と図6に示すねじ溝5を合成して示している。また、図7では図を分かりやすくするため、ねじ溝5の傾斜面3kを省略し凸部3jの突出側の境界線のみを示し、また、ねじ山4は円錐台の底側の円形境界線のみを示している。
容器本体2とキャップ3とは、相対的に近づく方向でかつねじ溝5の線条方向に相対移動することで締め込まれる。容器本体2とキャップ3のねじ結合を開始すると、まず、図7の上側の図に示すように、ねじ山4a,4cが入り口5aからねじ溝5の入り口側端部5bのテーパー形状に導かれて直線部5cに係合しつつ破線矢印S1に沿って進行する。そしてねじ山4a,4cが奥側の直線端部5dに到達する寸前にねじ山4bが入り口側端部5bの被押圧部5b1を押圧しその被押圧部5b1から反力を受ける。その後ねじ結合を進行させねじ山4a,4cをさらに直線端部5dに近づけると、キャップ3の被押圧部5b1の部分が変形し、その変形から形状回復しようとする弾発力も働く。これらの力は、ねじ山4a,4cの移動力につながるが、ねじ山4aは、その移動方向が奥端部5eの方向のみが許容されているため、ねじ山4bは破線矢印S2の方向に移動し、ねじ山4aは破線矢印S3の方向へ移動する。すると、図7の下側の図に示すねじ山4aは、直線端部5dから突起部5fを乗り越えつつ奥端部5eの側へと収容される。なお、ねじ山4aが突起部5fを乗り越える際には、ユーザーはクリック感の衝撃を得る。また、ねじ山4aが奥端部5eの最も奥へ収容されるようにするには、上述した被押圧部5b1の弾発力を大きくしたり、または/および突起部5fの形状の工夫と、奥端部5eの長さの工夫等により達成される。
そして、図7に示すねじ溝5と隣接する両隣のねじ溝5では、ねじ山4cのみが図7に示すねじ山4aと同じ動作をする。計12本のねじ溝5のうち、ねじ山4bが係合するのは3本おきに計3本であり、ねじ山4aが係合するのは、ねじ山4bが係合するねじ溝5である。一方、ねじ山4cが係合するねじ溝5は、ねじ山4a,4bが係合するねじ溝5の両隣のねじ溝の計6本である。すなわち、ねじ山4が係合しないのは、3本おきに計3本である。
図8は、容器本体2の壁部2dとキャップ3の状態を示す断面図で、ねじ山4aが端部5dに到達する前の状態を示す図である。また、図9は、容器本体2の壁部2dとキャップ3の状態を示す断面図で、ねじ山4aが直線端部5dに到達した後およびねじ山4aが奥端部5eに収容された後の状態を示す図である。容器本体2とキャップ3とを相対的に近づくように線条方向に相対移動させて締め込むと、図8に示すように壁部2dの端部2eは、リブ6の先端面側6cのテーパー6c1にぶつかる。さらに締め込みを進めると、端部2eは、テーパー6c1の傾斜を押してリブ6をキャップ3の径方向内側に傾かせる。その後、壁部2dは、キャップ3の隙間3fの中に挿入される。
図9は、壁部2dが隙間3fに完全に挿入された状態を示している。このように挿入された状態では、リブ6の中央部面6bの側面が壁部2dの内周面2fを押圧し、端部2eが隙間3f部分の内底面3aを押圧し、かつキャップ3の内周面3eが壁部2dの外周面2gを押圧している。これら3箇所の押圧によって、密封容器1の高い密封度が実現される。なお、3箇所の押圧ではなく、内周面3eと外周面2gとの押圧がない、他の2箇所のみの押圧としたり、端部2eと内底面3aとの押圧がない他の2箇所のみの押圧としても良い。
以上の動作を行わせるためには、ユーザーは、キャップ3の開口部を容器本体2の開口部に被せて、キャップ3の外側底面を指等で押圧する。キャップ3を回転させる操作を要しないのは、ねじ係合部のリード角βが28度で、γが30度であり、大きな回転角度を要しないためである。また、上述の被押圧部5b1からの反力および被押圧部5b1の弾発力がねじ山4aを破線矢印S2の方向に、ねじ山4bを破線矢印S3の方向に移動させるためである。また、この密封容器1の密封を解くには、キャップ3と容器本体2とを締め込むときとは逆方向に相対回動させる。
この実施の形態では、端部2eが隙間3f部分の内底面3aを押圧するのと略同時に、ねじ山4aが直線端部5dに到達する。
(本発明の実施の形態によって得られる主な効果)
本発明の実施の形態に係る密封容器1は、ねじ山4a,4cを奥端部5eに収容することで、ねじ山4a,4cと奥端部5eとの係止力を生じさせ、緩み防止効果を発揮できる。その奥端部5eを設けることによっては、密封容器1を大きくする必要がない。
また、ねじ溝5の直線端部5dと奥端部5eとの境界部には、ねじ山4a,4cが奥端部5eに収容される際に乗り越える突起部5fが設けられている。そのため、一旦ねじ山が突起部5fを乗り越えて奥端部5eに収容された後は、突起部5fがねじ山4a,4cのストッパーとなり、容易には緩み防止効果が失われない。また、ねじ山4a,4cが突起部5fを乗り越える際には、ユーザーはクリック感の衝撃を得るため、ユーザーは密封容器1が密封状態になったことを知ることができる。
また、ねじ山4bが押圧するねじ溝5の被押圧部5b1のリード角γ1は、ねじ溝5の線条方向(直線K2に沿った方向)のリード角γよりも小さい。そのため、ねじ山4bは被押圧部5b1から反力を受け、さらには被押圧部5b1がねじ山4bによって大きく変形され、上述の被押圧部5b1の大きな弾発力を得ることができる。
また、ねじ結合の完了時には、ねじ山4a,4cのみがねじ溝5と係合し奥端部5eに収容される。すなわち、ねじ山4a,4cは、軸方向には奥端部5eの溝幅で移動が規制され、周方向には、奥端部5eの先端奥部と突出部5fとでその移動が規制される。そのため、ねじ山4aと奥端部5eとの係止力を大きくすることができる。
また、ねじ山4は、円錐台形状としている。そのため、その周面が丸みを帯びており、直線端部5dから奥端部5eへの移動がスムーズになる。また、突起部5fを乗り越える動作もスムーズになる。
また、ねじ溝5の入り口側端部5bは、入り口5a側に向うに従って溝幅が広がるテーパー形状となっている。そのため、ねじ山4a,4cを直線部5cに容易に導くことができる。
また、ねじ溝5を形成する凸部3jは、ねじ山4より弾力が大きい。そのため、被押圧部5b1がねじ山4bによって大きく変形され、上述の被押圧部5b1の大きな弾発力を得ることができる。
また、キャップ3の内底面3aの端部には、キャップ3の内周面3eと隙間3fを形成しつつ円環状に突出したリブ6が設けられている。そして、容器本体2の開口部を囲む壁部2dは、隙間3fに挿入され、リブ6は、壁部2dの内周面2fを内側から外側へと押圧するように、キャップ3の内底面3aと直交する面に対して傾斜している。そのため、このような単純な構成でありながら密封容器1の高い密封度を実現できる。また、壁部2dが隙間3fに挿入されたときに、容器本体2とキャップ3とが互いに係止し合っている。そのため、リブ6が壁部2dの内周面2fを内側から外側へと押圧する状態を維持するため、密封容器1の高い密封度を長期間維持できる。
また、ユーザーは、キャップ3の開口部を容器本体2の開口部に被せて、キャップ3の外側底面を指等で押圧する少ない動作のみでねじ山4a,4cを奥端部5eに収容し、上述の緩み防止効果を発揮できる。
また、リブ6におけるキャップ3の内底面3aの側となる基部側の面6aは、その中央部面6bよりも、壁部2dの内周面2fと対向する面の傾斜が大きい。そのため、中央部面6bにおける内周面2fの押圧のための大きな弾性力を、基部側の面6aにて作りだすことができる。また、中央部面6bにおける傾斜を小さくすることで、中央部面6bが内周面2fを押圧する面積を大きくでき、密封容器1の密封状態を安定なものとすることができる。
また、リブ6の先端側6cには、キャップ3の内周面3eとリブ6との間の隙間3fを広くするテーパー面6c1が形成されている。そのため、壁部2dが隙間3fへとスムースに挿入される。
また、キャップ3の内底面3aと直交する面Pに対する、リブ6のキャップ3の内周面3eとの対向面の傾斜角αは、4度とされている。そのため、リブ6による内周面2fの押圧のための大きな弾性力を作りだすことができる。
また、容器本体2に設けられるねじ係合部のねじ山4と、キャップ3に設けられるねじ係合部のねじ溝5とが係合可能に構成され、容器本体2のねじ係合部のリード角β(すなわち、ねじ山4aとねじ山4bの中心部を結ぶ線と容器本体2の端部2eとのなす角)は、28度であり、一方、キャップ3のねじ溝5のリード角γは30度である。そのため、密封容器1の開閉の動作の際に、ねじ結合のための回転動作を周方向に40度程度と少なくすることができる。このように、回転動作が少ないため、キャップ3を容器本体2に被せて押下することで、密封容器1の密封を実現できる。
このようにねじ係合部のリード角が大きく、簡単にねじ結合できる場合は、通常そのねじ結合が解かれ、密封容器の密封度が低くなるのも容易となる。しかし、本実施の形態の密封容器1は、ねじ山4a,4cを奥端部5eに収容することで、ねじ山4a,4cと奥端部5eとの係止力を生じさせているため、容易にねじ結合が解かれるのを防止している。また、その係止によって、密封容器1を振動させた場合のように、壁部2dが隙間3fから取り出される動作が生じ易い状況下であっても、壁部2dが隙間3f内に入った状態を維持できる。
(他の形態)
以上、本発明の実施の形態における密封容器1について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない限り種々変更実施可能である。たとえば、「リード角β<リード角γ」とし、その差を2度としているが、その差は0.1〜10度の範囲が好ましく、0.5〜5度とするのがさらに好ましい。また、ねじ山4bを後述する図10に示すように配置する場合は、両者の差は10度以上となることもあり得る。また、ねじ山4やねじ溝5の構成を工夫することで、リード角β≦リード角γとすることもできる。
本発明の実施の形態に係る密封容器1は、容器本体2と容器本体2に設けられる開口部を塞ぐキャップ3をねじ結合することにより締結するものであって、容器本体2に設けられるねじ山4と、キャップ3に設けられるねじ溝5とが係合可能に構成され、ねじ結合が完了する際にねじ山4が到達するねじ溝5の端部側には、キャップ3または開口部の周方向に沿って、ねじ溝5の線条方向と鈍角をなしねじ溝5の奥側の直線端部5dから屈曲するように延びる奥端部5eを有し、ねじ山4は、複数設置され、その中の少なくとも3つは、ねじ溝5に対して2つ以上に分断して配置され、分断されて配置された2つ以上のねじ山4のうち、奥側に配置される第1の分断ねじ山4bは、先端側に配置される第2の分断ねじ山4aがねじ溝5に案内されてねじ溝5の奥側へ移行した際、第2の分断ねじ山4aを奥端部5eに収容するための周方向への移動力を受けている。
しかし、ねじ山4は、キャップ3側に設けられ、ねじ溝5は、容器本体2側に設けられることとしても良い。またねじ山4bは、構成上、その線条方向のねじ山4aと分断されているが、機能的にはねじ山4aと分断されていると共にねじ山4cとも分断されていることとなる。また、ねじ山4は、ねじ山4a,4bの2つに分断されているが、3つ以上に分断されていても良い。また、複数配置されたねじ山4のうち、分断されないものが存在することとしても良い。また、第1の分断ねじ山となるねじ山4bは、ねじ山4aに対してその線条方向に設けずに、あるグループのねじ山4cと隣のグループのねじ山4cとの間に設けても良い。このような場合、ねじ山4bは、ねじ山4aと分断されていると共にねじ山4cとも分断されていることになる。
また、直線端部5dと奥端部5eとの境界部には、ねじ山4a,4cが奥端部5eに収容される際に乗り越える突起部5fが設けられている。しかし、突起部5fは省略できる。また、突起部5fと同様の機能を備えるためには、図6における拡大図2に示すように、ねじ溝5の溝幅を狭める突起部5fではなく、たとえば、ねじ溝5の底面から突出する突起部を設けることとしても良い。なお、ユーザーに対して上述のクリック感を与えないようにしても良い。
また、ねじ山4bが押圧するねじ溝5の被押圧部5b1のリード角γ1は、ねじ溝5の線条方向のリード角γよりも小さい。しかし、このような構成としなくても良い。たとえば、本実施の形態に係る密封容器1の第1変形例を示す図10に示すように、被押圧部5b1に相当する被押圧部11をねじ溝5の入り口5aの外側に設け、その被押圧部11の形状を半円柱状としても良い。図10に示す構成では、ねじ山4aが直線端部5dに到達すると、この被押圧部11へのねじ山4bの押圧が開始し、その後ねじ山4bが被押圧部11の半円柱の周面を滑り落ちるように移動すると共にねじ山4aが奥端部5eへと収容される。また、本実施の形態に係る密封容器1の第2変形例を示す図11に示すように、入り口5aの部分に直線端部5dから奥端部5eへと向かう方向と同じ方向に傾斜する傾斜面12を形成しても良い。図11に示す構成では、ねじ山4aが直線端部5dに到達すると、この傾斜面12へねじ山4bが乗り上げ、ねじ山4bが傾斜面12を滑り落ちるように移動すると共にねじ山4aが奥端部5eへと収容される。なお、図11に示す破線N1は、ねじ山4aの中心の移動の軌跡であり、破線N2は、ねじ山4bの中心の移動の軌跡であ
また、ねじ結合の完了時には、ねじ山4cのみがあるねじ溝5と係合し奥端部5eに収容される。しかし、ある1つのねじ溝5に対しては、ねじ山4bのみが入り口5aから挿入される構成としても良い。そして、他の1のねじ溝5にはねじ山4cのみ、またはねじ山4a,4bが係合する構成を採用しても良い。
また、ねじ山4は、円錐台形状としているが、別の形状、たとえば半球形状または円柱状等としても良い。図12は、本実施の形態に係る密封容器1の第3変形例を示す図で、ねじ山4を半球形状とした以外は、本実施の形態に係る密封容器1と同一の構成のものを示している。よって図12においては密封容器1の各構成要素に対応する要素には、同一の符号を付している。そして、それらの要素の説明は省略する。
また、ねじ溝5の入り口側端部5bは、入り口5a側に向うに従って溝幅が広がるテーパー形状となっている。しかし、このような形状としなくても良い。
また、ねじ溝5(特に凸部3d)は、ねじ山4より弾力が大きい。しかし、逆にねじ溝5は、ねじ山4より弾力を小さくしても良いし、ねじ溝5とねじ山4と弾力は等しいこととしても良い。ねじ山4の弾力が小さいときには、ねじ山4bが被押圧部5b1にて大きく変形し、弾発力を生じさせ、ねじ山4b自身を図7に示す破線矢印S2の方向に向かわせることとなる。また、ねじ溝5とねじ山4の弾力を異ならせるためには、本実施の形態のように容器本体2とキャップ3の材質を変えることとしても良いし、容器本体2とキャップ3の厚みを変えることとしても良い。また、容器本体2とキャップ3の厚みと材質の双方を変えることでねじ溝5とねじ山4の弾力を異ならせても良い。
また、キャップ3の内底面3aの端部には、キャップ3の内周面3eと隙間3fを形成しつつ円環状に突出したリブ6が設けられている。そして、容器本体2の開口部を囲む壁部2dは、隙間3fに挿入され、リブ6は、壁部2dの内周面2fを内側から外側へと押圧するように、キャップ3の内底面3aと直交する面に対して傾斜している。また、壁部2dが隙間3fに挿入されたときに、容器本体2とキャップ3とが互いに係止し合っている。しかし、このような図8、図9に示す密封構造は採用せず、容器本体2の開口部とキャップ3の内底面3aの間にパッキンを介在させた密封構造を採用しても良い。図8、図9に示す密封構造は採用した場合でも、本実施の形態では、端部2eと隙間3f部分の内底面3aとの間には何も介在させていないが、パッキン等を介在させ、より密封容器1の密封度を高くするようにしても良い。この場合のパッキンの材質は、たとえば、シリコーン樹脂等が好ましい。
図13は、本実施の形態に係る密封容器1の第4変形例を示す図で、図8、図9に示す密封構造は採用せず容器本体2の開口部とキャップ3の内底面3aの間に発泡樹脂製のパッキン13を介在させた密封構造を採用した以外は、本実施の形態に係る密封容器1と同一の構成のものを示している。よって図13においては密封容器1の各構成要素に対応する要素には、同一の符号を付している。そして、それらの要素の詳細な説明は省略する。図12は、第4変形例の密封容器1のねじ結合が完了した段階のものであり、その段階ではパッキン13が潰れていることが分かる。容器本体2の開口部の端面には、全周に渡り連続する突起2hが形成されている。突起2hは、パッキン13の押圧力を強め、密封容器1の密封度を高める。なお、この突起2hは、省略できる。また、パッキン13は、キャップ3の内底面3aの全域に配置されており、内底面3aの中央の凹部3dを隠しているが、パッキン13をキャップ3の内底面3aの外縁に円環状に設けても良い。
また、ねじ山4a,4cは、直線端部5dから突起部5fを乗り越えつつ奥端部5eの最も奥へと収容されているが、奥端部5eにねじ山4a,4cの全部または一部が収容されるようにしても、上述の緩み防止効果は発揮できる。
また、ユーザーは、キャップ3の開口部を容器本体2の開口部に被せて、キャップ3の外側底面を指等で押圧する動作のみでねじ山4a,4cを奥端部5eに収容している。しかし、ねじ山4a,4cを奥端部5eに収容する前段階までは、その押圧動作、その後はキャップ3を持った回転動作によって上述の緩み防止効果を発揮することとしても良い。
また、リブ6の基部側の面6aは、その中央部面6bよりも、壁部2dの内周面2fと対向する面の傾斜が大きい。上述の実施の形態では、前者が4度、後者が0度となっている。しかし、他の形態としても良い。たとえば、基部側の面6aを曲面状とし、中央部面6bにゆるやかにつながる形状としても良い。そのときの傾斜角αの最大は、2度〜6度の範囲が好ましい。また、基部側の面6aと中央部面6bは、同一平面上に位置するようにしても良いし、中央部面6bも傾斜させ、その角をα1としたとき、α≧α1としたり、基部側の面6aの傾斜角αを中央部面6bの傾斜角α1より小さく(=α<α1)しても良い。
また、リブ6の先端面側6cは、キャップ3の内周面3eとリブ6との間の隙間3fを広くするテーパー面6c1が形成されている。しかし、テーパー面6c1を省略しても良い。また、テーパー面6c1は、先端面側6cの一部に形成されているが、先端面側6cの全部をテーパー形状としても良い。
また、キャップ3の内底面3aと直交する面Pに対する、リブ6のキャップ3の内周面3eとの対向面の最大傾斜角となる傾斜角αは、4度とされている。しかし、この最大傾斜角αは4度に限定されない。たとえば、この最大傾斜角となる傾斜角αは、1度以上10度以下とすることができる。この傾斜角αを1度以上とすることで、リブ6による壁部2dの内周面2fに対する押圧のための大きな弾性力を得ることができる。また、この最大傾斜角となる傾斜角αを10度以下とすることで、キャップ3を金型成形する際の型抜きが容易となる。なお、この傾斜角αは、2度以上で6度以下が好ましい。
また、容器本体2に設けられるねじ係合部のねじ山4と、キャップ3に設けられるねじ係合部のねじ溝5とが係合可能に構成され、ねじ溝5のリード角γは、30度としている。しかし、ねじ溝5のリード角γは、30度に限定されない。たとえば、リード角γは、10度以上80度以下とすることができる。リード角γを10度以上とすることで、キャップ3を開口部4に脱着するための回転数(回転角度)を少なくして使いやすくでき得る。また、リード角γを80度以下とすることで、密封容器1はねじ山とねじ溝との係合によるねじ結合を良好に実現することができ、結合力を強めることができる。
また、本実施の形態においては、計12本のねじ溝5のうち、ねじ山4a,4bが係合するのは3本おきに計3本であり、ねじ山4cが係合するのはねじ山4a,4bが係合するねじ溝5の両隣のねじ溝の計6本である。すなわち、ねじ山4a,4cが係合しないのは、3本おきに計3本である。しかし、他の形態としても良い。たとえば、全てのねじ溝5に対してねじ山4を係合させることとしても良い。しかし、ねじ山4の本数を減らすことで、容器本体2の成形が容易になり、ねじ溝5の個数を減らすことで、キャップ3の成形が容易になる。同様の理由から、ねじ山4は、容器本体2の外周30度以上150度以下の間隔で、少なくとも3つ以上有することとしても良い。また、ねじ溝5は、キャップ3の内周30度以上150度以下の間隔で、少なくとも3つ以上有することとしても良い。
また、容器本体2の材質は、ポリエチレン系の樹脂としているが、その他の材質、たとえば、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂等を採用しても良い。また、キャップ3の材質は、ポリプロピレン系の樹脂としているが、その他の材質、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、アクリロニトリルとスチレンの共重合、ポリエチレンナフタレート等を採用しても良い。ただし、ポリプロピレン系の樹脂のキャップ3は、弾性が高いため、それより弾性の低いポリエチレン系の樹脂からなる容器本体2と組み合わせた場合には、好ましい構成となる。また、樹脂材以外の材質としては、金属材、ガラス材、木材等の他の材質のもの等を採用できる。樹脂材としては、密封容器1の開閉動作時のたわみを考慮して、ウレタンまたはシリコーン等のような軟質の樹脂材が好ましい。
また、締結部材は密封容器1としているが、容器以外の締結部材、たとえば一方の部材をボルト、他方の部材をナットとし、両者をねじ結合する締結部材としても良い。また、旗ざお、釣りざお等各種のさおのねじを利用した結合部分に上述した構成を適用することができる。さらに、組み立て式の机、いす、ビリヤードのキュー等、各種の組み立て式製品のねじを利用した結合部分に上述した構成を適用することができる。また、締結部材が密封容器1等の容器の場合、その収容物は化粧品に限らず、飲料、食料、薬品、アクセサリ等とすることができる。さらに、締結部材が容器の場合、その容器は、密封性に優れる密封容器である必要はない。
1 密封容器(締結部材)
2 容器本体
2d 壁部
2f 内周面
3 キャップ
3a 内底面
3e 内周面
3f 隙間
3k 傾斜面(ねじ溝の内側側面部分)
4 ねじ山
4a ねじ山(第2の分断ねじ山)
4b ねじ山(第1の分断ねじ山)
5 ねじ溝
5a 入り口
5b 入り口側端部
5b1 被押圧部(ねじ溝の内側側面部分)
5d 奥側の直線端部
5e 奥端部
5f 突起部
6 リブ
6a 基部側の面
6b 中央部面
6c 先端面側
6c1 テーパー面
γ ねじ溝の線条方向のリード角

Claims (10)

  1. 2つの部材をねじ結合することにより締結する締結部材において、
    一方の部材側に設けられるねじ山と、他方の部材側に設けられるねじ溝とが係合可能に構成され、
    上記ねじ結合が完了する際に上記ねじ山が到達する上記ねじ溝の端部には、上記一方の部材または上記他方の部材における上記ねじ結合の際の回転方向に沿って、上記ねじ溝の線条方向と鈍角をなし上記ねじ溝の奥側の直線端部から屈曲するように延びる奥端部を有し、
    上記ねじ山は、複数設置され、その中の少なくとも3つは、上記ねじ溝に対して2つ以上に分断して配置され、
    上記分断されて配置された2つ以上のねじ山のうち、奥側に配置される第1の分断ねじ山は、先端側に配置される第2の分断ねじ山が上記ねじ溝に案内されて、上記ねじ溝の奥側へ移行した際、上記第2の分断ねじ山を上記奥端部に収容するため上記回転方向への移動力を受けることを特徴とする締結部材。
  2. 請求項1記載の締結部材において、
    前記一方の部材が容器本体であり、前記他方の部材が上記容器本体に設けられる開口部を塞ぐキャップであり、前記締結部材が上記容器本体と上記キャップを備える容器であることを特徴とする締結部材。
  3. 請求項2記載の締結部材において、
    前記キャップの内底面の端部には、前記キャップの内周面と隙間を形成しつつ円環状に突出したリブが設けられ、
    前記開口部を囲む壁部は、上記隙間に挿入されるもので、上記リブは、前記開口部の内周面を内側から外側へと押圧するように、前記キャップの内底面と直交する面に対して傾斜し、
    上記壁部が上記隙間に挿入されたときに、前記容器本体と前記キャップとが互いに係止し合っていることを特徴とする締結部材。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の締結部材において、
    前記回転方向への移動力は、前記第1の分断ねじ山が前記ねじ溝の内側側面を押圧した際の前記側面から受ける反力を含むことを特徴とする締結部材。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の締結部材において、
    前記端部と前記奥端部との境界部には、前記第2の分断ねじ山が前記奥端部に収容される際に乗り越える突起部が設けられていることを特徴とする締結部材。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の締結部材において、
    前記ねじ溝の内側側面部分のリード角は、前記ねじ溝の線条方向のリード角よりも小さいことを特徴とする締結部材。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の締結部材において、
    前記ねじ結合の完了時には、前記第2の分断ねじ山のみが前記ねじ溝と係合し前記奥端部に収容される部分を有することを特徴とする締結部材。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の締結部材において、
    前記第1の分断ねじ山および前記第2の分断ねじ山は、円錐台形状または半球形状であることを特徴とする締結部材。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の密封容器において、
    前記ねじ溝の入り口側端部は、入り口側に向うに従って溝幅が広がるテーパー形状となっていることを特徴とする締結部材。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の締結部材において、
    前記ねじ溝は、前記ねじ山より弾力が大きいことを特徴とする締結部材。
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