JP2011016407A - 台車の制動構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 台車の台盤の下部に固定されたベース部と、台盤の下部に並んで配置された制動ペダル部および制動解除ペダル部を有し中央が前記ベース部に枢着され前方に延びる突片を備えた操作レバーと、前記ベース部に操作レバーの後方で中途位置が枢着され、前方側に上記操作レバーの突片が枢着された作動板と、該作動板の枢着点と離間した位置に枢着され先端にロック部材を枢着したリンク片と、前記ロック部材を直線状に進退動可能にガイドするロックガイド部と、台車に固定されたキャスタに形成されて前記ロック部材の先端を突入可能な制動受部とを有してなることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
しかし、制動レバーは、足等で操作しやすいように、台盤から外方へ突出しているため、台車の移動中に制動レバーが障害物に引っ掛かったり、ぶつかったりする虞れがあった。
この発明の別の課題は、台車の台盤のデッドスペースを利用して制動ペダルと制動解除ペダルを並べて配置し、台車の積載機能を損なわずに台盤の下部で制動操作が行えるようにした台車の制動構造を提供することにある。
台車の台盤の下部に固定されたベース部と、
台車の台盤の下部に並んで配置された制動ペダル部および制動解除ペダル部を左右に有すると共に中央が前記ベース部に枢着されて第1固定枢着点となり、該枢着位置より前方に延びる突片を備えた操作レバーと、
前記ベース部に操作レバーの後方で中途位置が枢着されて第2固定枢着点となり、前方側に上記操作レバーの突片が枢着された作動板と、
該作動板の第2固定枢着点と離間した位置に枢着され先端にロック部材を枢着したリンク片と、
前記作動板を中立位置に付勢する付勢手段と、
前記ロック部材を直線状に進退動可能にガイドするロックガイド部と、
台車の下部に固定されたキャスタの側壁面に形成されて前記ロック部材の先端を突入して車輪の走行を制動させる制動受部とを有してなることを特徴とする。
請求項2の発明では、
前記作動板の第2固定枢着点より後方位置に枢着され先端に第1ロック部材を枢着した第1リンク片と、
前記操作レバーと作動板の枢着位置に共に枢着され先端に第2ロック部材を枢着した第2リンク片と、
前記作動板を枢動変位した方向に付勢して拘束する付勢手段と、
前記第1ロック部材および第2ロック部材をそれぞれ直線状に進退動可能にガイドする一対のロックガイド部と、
台車の下部に固定されたキャスタの側壁面に形成されて前記第1ロック部材および第2ロック部材の先端を突入して車輪の走行を制動させる制動受部とを有してなることを特徴とする。
また、請求項3の発明では、
前記第1または第2ロック部材が、第1または第2リンク片に枢着される第1または第2ロック側リンク片と、該第1または第2ロック側リンク片に固着された第1または第2ロックバーと、前記第1または第2ロックバーに取り付けられて第1または第2ロック側リンク片を介して作動板を枢動変位した方向に付勢する一対のコイルスプリングを備えてなることを特徴とする。
更に、請求項4の発明では、
台盤下部にキャスタを支持する取付板が固定されており、
該取付板がキャスタの車輪の内側側面に延びる側壁部を有しており、
該側壁部にベース部の端部が固定されてベース部を台盤側に固定してなり、
上記側壁板に第1または第2ロックバーの先端を嵌挿して第1または第2ロックバーの動きをガイドするガイド孔を設けてなることを特徴とする。
また、制動ペダルと制動解除ペダルとに分け、動きを相互にリンクさせたので、操作を確実に行うことができる。
特に、ハンドルを有する台車の場合、ハンドルと台盤縁部との僅かなスペースに制動ペダルと制動解除ペダルを並べて配置することができ、台車の積載機能を損なうことなく、キャスタの制動操作を行うことが利便性が高い。
[台車]
台車1は、図1から3に示すように、矩形の台盤2と、台盤2上の一側寄りに立設されたハンドル2Hと、台盤2下部で前方に設けられた左右一対の前輪キャスタC1、C2と、後方に設けられた左右一対の後輪キャスタ30、40と、該後輪キャスタ30、40を制動する制動構造とからなっている。
本実施例の制動構造は、前記ハンドル2Hの後方の台盤縁部の略中央個所に、左右に制動ペダル部6および制動解除ペダル部7を横向きに並んで配置したシーソー型の操作レバー5が形成されている。
該操作レバー5は、平面視略Y字状からなっており、後方に分岐して前記一対の 制動ペダル部6および制動解除ペダル部7が設けられ、中央部分がベース部3に枢軸で枢着されて固定枢着点P1となっており、該固定枢着点P1から台車前方へ向かって突片8が模型性されている。
操作レバー5で動く制動構造は、台車の台盤2側に固定されたベース部3上に取り付けられている。
このベース部3は、台盤2に直接固着されるものでもよいが、本実施例では、後輪のキャスタ30、40を台盤2に固定する際にキャスタ30、40の取付台盤と共に台盤2に共締めされる取付板20に固定されることで、台盤2に固定される。
前記操作レバー5の前方で、中途位置がベース部3に枢着されて第2固定枢着点P2となる作動板10が設けられている。
該作動板10は、その後方側の片が上記操作レバー5の突片8と枢着されて第1可動枢着点P3となっている。
なおベース部3には、第1可動枢着点P3の枢軸の動きをガイドする長孔の第1ガイド溝G3が穿設されている(図6(a)参照)。
前記作動板10には、前記第2固定枢着点P2の前方の片に第2リンク片12を枢着し第2可動枢着点P4となっている。
なおベース部3には、第2可動枢着点P4の枢軸の動きをガイドする長孔の第2ガイド溝G4が穿設されている(図6(a)参照)。
また、前記第2固定枢着点P2の後方で前記第1可動枢着点P3には、その枢軸と同軸上に第1リンク片11を共に枢着している。
この発明では、作動板10に、突片8との枢着位置の後方に第1リンク片11との枢着位置を設けてよいが、同軸で枢着することで構造を簡略化することができる。
第1リンク片11は、その先端に第3可動枢着点P5を介して第1ロック部材13を枢着している。
同様に、第2リンク片12は、その先端に第4可動枢着点P6を介して第2ロック部材14を枢着している。
なおベース部3には、第3可動枢着点P5、第4可動枢着点P6の枢軸の動きをガイドする長孔の第3ガイド溝G5、第4ガイド溝G6がそれぞれ穿設されている(図6(a)参照)。
即ち、コイルスプリングSは、制動ペダル部6を踏んで制動操作しても、制動受部33の位置がずれており第1ロックバー17が入らない場合に、第1ロックバー17を制動方向に付勢し、車輪の回転で制動受部33が整合位置に変位した際に前記1ロックバー17を制動受部33に突入させるように付勢するものである。
前記第1ロックバー17および第2ロックバー18は、それぞれ前記取付板21に形成されたロックガイド部によって、その動きが規制されている。
即ち、取付板21は、本実施例では、キャスタ30、40の支持ヨークの上面に形成された取付台板31a、41aと共に台盤2裏面に共締めされて固着されている。
この発明では取付板21は個別に台盤2に固定されるものであっても、あるいは台盤2に固定されたキャスタ30、40の支持ヨーク31、41にそれぞれ固定されるものでもよい。
そして、該側壁部22の所定位置に、前記第1ロックバー17または第2ロックバー18の先端を嵌挿するガイド孔23をロックガイド部として穿設している。
図示例では、制動受部33、43は車輪の側壁面で等間隔に同一円周上に多数配置されており、前記ガイド孔23は上記円周上の1点に向かって第1ロックバー17または第2ロックバー18の先端を進退動しうるようになっている。
また、図9から図13に示すキャスタ30、40の制動状態から、ハンドルを押す作業者の足元で手前に突出している制動解除ペダル部7を押し込むと、図4から図8に示すようにキャスタ30、40の制動が解除される。
これに伴い、作動板10が第2固定枢着点P2を支点に操作レバー5とは反対方向に枢動する。
これにより、制動時に車輪の制動受部33、43に突入していた第1ロックバー17および第2ロックバー18が制動受部33、43から抜け出た位置に保持され、キャスタの車輪が回転自在となる。
これに伴い、作動板10が第2固定枢着点P2を支点に操作レバー5とは反対方向に枢動する。
これにより、制動解除時に車輪の制動受部33、43から抜け出ていた第1ロックバー17および第2ロックバー18の先端が直進し、車輪の制動受部33、43のいずれか1つに突入して、キャスタの車輪が制動される。
その場合は、制御する側だけにリンク片やロック部材を設ければよく、その他の構成は前記実施例に準ずるものである。
この発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨に変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
2 台盤
3 ベース部
5 操作レバー
6 制動ペダル部
7 制動解除ペダル部
8 突片
10 作動板
11 第1リンク片
12 第2リンク片
13 第1ロック部材
14 第2ロック部材
15 第1ロック側リンク片
16 第2ロック側リンク片
17 第1ロックバー
18 第2ロックバー
21 取付板
22 側壁部
23 ガイド孔
30、40 キャスタ
31、41 支持ヨーク
32、42 側壁面
33、43 制動受部
P1 第1固定枢着点
P2 第2固定枢着点
P3 第1可動枢着点
P4 第2可動枢着点
P5 第3可動枢着点
P6 第4可動枢着点
S 付勢手段の一例を示すコイルスプリング
Claims (4)
- 台車の台盤の下部に固定されたベース部と、
台車の台盤の下部に並んで配置された制動ペダル部および制動解除ペダル部を左右に有すると共に中央が前記ベース部に枢着されて第1固定枢着点となり、該枢着位置より前方に延びる突片を備えた操作レバーと、
前記ベース部に操作レバーの後方で中途位置が枢着されて第2固定枢着点となり、前方側に上記操作レバーの突片が枢着された作動板と、
該作動板の第2固定枢着点と離間した位置に枢着され先端にロック部材を枢着したリンク片と、
前記作動板を中立位置に付勢する付勢手段と、
前記ロック部材を直線状に進退動可能にガイドするロックガイド部と、
台車の下部に固定されたキャスタの側壁面に形成されて前記ロック部材の先端を突入して車輪の走行を制動させる制動受部とを有してなることを特徴とする台車の制動構造。 - 作動板の第2固定枢着点より後方位置に枢着され先端に第1ロック部材を枢着した第1リンク片と、
前記操作レバーと作動板の枢着位置に共に枢着され先端に第2ロック部材を枢着した第2リンク片と、
前記作動板を枢動変位した方向に付勢して拘束する付勢手段と、
前記第1ロック部材および第2ロック部材をそれぞれ直線状に進退動可能にガイドする一対のロックガイド部と、
台車の下部に固定されたキャスタの側壁面に形成されて前記第1ロック部材および第2ロック部材の先端を突入して車輪の走行を制動させる制動受部とを有してなることを特徴とする請求項1に記載の台車の制動構造。 - 第1または第2ロック部材が、第1または第2リンク片に枢着される第1または第2ロック側リンク片と、該第1または第2ロック側リンク片に固着された第1または第2ロックバーと、前記第1または第2ロックバーに取り付けられて第1または第2ロック側リンク片を介して作動板を枢動変位した方向に付勢する一対のコイルスプリングを備えてなることを特徴とする請求項2に記載の台車の制動構造。
- 台盤下部にキャスタを支持する取付板が固定されており、
該取付板がキャスタの車輪の内側側面に延びる側壁部を有しており、
該側壁部にベース部の端部が固定されてベース部を台盤側に固定してなり、
上記側壁板に第1または第2ロックバーの先端を嵌挿して第1または第2ロックバーの動きをガイドするガイド孔を設けてなることを特徴とする請求項2または3に記載の台車の制動構造。
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