JP2011015553A - ステッピングモータ制御装置、回転制御方法 - Google Patents

ステッピングモータ制御装置、回転制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】脱調を防止すると共に、過剰なコイル電流を低減したテッピングモータ制御装置及び回転制御方法を提供すること。
【解決手段】ステッピングモータ制御装置100であって、1つのパルス周波数についてコイル電流値を変化させて、記ステッピングモータのモータ効率を決定するモータ効率決定手段81aと、ステッピングモータの脱調有無を判定する脱調有無判定手段81bと、パルス周波数情報とコイル電流値情報に対応づけて、モータ効率情報及び脱調有無が登録されたテーブルを生成するテーブル生成手段81と、ステッピングモータの回転速度に基づき、パルス周波数情報に対応づけられた複数のコイル電流値情報のうち、脱調がなく最もモータ効率が高いコイル電流値情報を前記テーブルから選択する選択手段82と、選択手段により選択されたコイル電流値情報を、駆動回路に出力する制御情報出力手段83と、を有することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、ステッピングモータを制御するステッピングモータ制御装置及び回転制御方法に関し、特に、脱調を防止すると共に、消費電力を低減できるテッピングモータ制御装置及び回転制御方法に関する。
画像形成装置の給紙モータ等にステッピングモータが用いられることがある。ステッピングモータは、パルスの入力数と回転方向の位置(ロータ位置)が一致するため、速度のフィードバック制御が不要で、比較的単純な制御装置により制御できる。その反面、負荷トルクが発生トルクを上回ってしまうと脱調が生じてしまうため、想定される負荷トルクに対して充分余裕を持って発生トルクが得られるように設計する必要がある。
ステッピングモータのモータ出力は、ロータとステータ間の磁束密度、コイル巻数、コイル電流、負荷トルクに比例することが知られている。一般的なステッピングモータの制御装置は、コイル電流を調整することでモータ出力を制御している。したがって、ステッピングモータの脱調を抑制するためには、トルクマージンが充分確保されるようなコイル電流をコイルに流す必要がある。
しかし、脱調を防ぐためにトルクマージンを充分確保したコイル電流は、実際のモータ出力(=負荷トルク×回転速度)に対して、過剰な電力となっている。この過剰な電力は、コイルにおいてジュール熱として消費されている。
コイル電流を抑制しながら脱調を防止する技術も考えられている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、ステッピングモータの駆動電流を順次小さくして、モータが脱調した際のコイル電流を計測し、これに基づいて通常運転時の駆動電流を定めるモータ駆動制御装置が開示されている。
また、コイル電流を調整する技術が考えられている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2には、ステッピングモータの振動を抑える目的で、モータの負荷トルクと発生トルクがほぼ一定の関係になるように、コイル電流を調整する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1記載の技術では、脱調を防げても過剰な電力を消費してしまう問題が残る。また、特許文献2に開示された技術では、脱調を防ぐために、負荷トルクの最大値を基準にコイル電流を決定するため、最大値よりも低い負荷トルクに対して過剰なコイル電流が流れる。このため、最大値よりも低い負荷トルクに対して、常に過剰に電力消費しているという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑み、脱調を防止すると共に、過剰なコイル電流を低減したテッピングモータ制御装置及び回転制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、コイル電流値情報とパルス周波数情報をステッピングモータの駆動回路に出力するステッピングモータ制御装置であって、1つのパルス周波数についてコイル電流値を変化させて、前記ステッピングモータのモータ効率を決定するモータ効率決定手段と、前記ステッピングモータの脱調有無を判定する脱調有無判定手段と、パルス周波数情報とコイル電流値情報に対応づけて、モータ効率情報及び脱調有無が登録されたテーブルを生成するテーブル生成手段と、前記ステッピングモータの回転速度に基づき、パルス周波数情報に対応づけられた複数のコイル電流値情報のうち、脱調がなく最もモータ効率が高いコイル電流値情報を前記テーブルから選択する選択手段と、前記選択手段により選択されたコイル電流値情報を、前記駆動回路に出力する制御情報出力手段と、を有することを特徴とする。
パルス周波数情報とコイル電流値情報に対応づけて、モータ効率情報及び脱調有無が登録されたテーブルを生成しておくことで、脱調がなく最もモータ効率が高いコイル電流値を決定することができる。したがって、負荷トルクに打ち勝つ駆動トルクにおいて、最も過剰な電力の少ない、コイル電流値を決定できる。
脱調を防止すると共に、過剰なコイル電流を低減したテッピングモータ制御装置及び回転制御方法を提供することができる。
駆動トルクと回転速度、モータ効率と回転速度の関係を示す図の一例である。 画像形成装置の概略構成図の一例である。 ステッピングモータ制御装置の機能ブロック図の一例を示す図である。 初期のルックアップテーブルの一例を示す図である。 モータドライバのブロック図の一例である。 ステッピングモータ制御装置がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である。 生成されたルックアップテーブルの一例を示す図である。 コイル電流選択部が、コイル電流を選択する手順のフローチャート図の一例である。 ステッピングモータ制御装置の機能ブロック図の一例である(実施例2)。 ステッピングモータ制御装置がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である。(実施例2)。 ステッピングモータ制御装置がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である。(実施例2 変形例)。 ステッピングモータ制御装置の機能ブロック図の一例である(実施例3)。 給紙駆動ローラの概略斜視図の一例である。 ステッピングモータ制御装置がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である(実施例3)。 ステッピングモータ制御装置の機能ブロック図の一例である(実施例4)。 ステッピングモータ制御装置がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である(実施例4)。 ステッピングモータ制御装置の機能ブロック図の一例である(実施例5)。 ステッピングモータ制御装置がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である(実施例5)。 ステッピングモータ制御装置の機能ブロック図の一例である(実施例6)。 ステッピングモータ制御装置がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である(実施例6)。
以下、本発明を実施するための形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら説明する。
本実施例のステッピングモータ制御装置100は、パルス周波数、コイル電流、モータ効率及び脱調有無を対応づけたルックアップテーブルを生成して、記憶しておく。ルックアップテーブルには、同じパルス周波数に対し、複数のコイル電流、モータ効率及び脱調有無が対応づけられている。そして、ステッピングモータ制御装置100は、ステッピングモータの駆動時に、ルックアップテーブルを参照して、パルス周波数(モータ回転速度)に応じて、複数のコイル電流から脱調が生じないで最もモータ効率のよいコイル電流を選択する。
図1(a)に示すように、駆動トルクは回転速度に反比例する傾向がある。また、コイル電流が大きいほど駆動トルクは大きい。図1(b)に示すように、モータ効率は回転速度に比例し、かつ、コイル電流に反比例する傾向がある。したがって、充分な駆動トルクを得るために(脱調を防ぐために)、コイル電流を大きくするとモータ効率が下がってしまい、モータ効率を大きくしようとしてコイル電流を小さくすると駆動トルクが小さくなり脱調が生じやすくなる。したがって、脱調せずにモータ効率が最も大きいコイル電流は、直感的や理論的には決定することが困難である。
本実施例では、ルックアップテーブルに、コイル電流に対応づけて、脱調有無とモータ効率の対応を登録しておくことで、負荷トルクが比較的状態でも、脱調しない最も効率の高いコイル電流でステッピングモータを駆動できる。
〔画像形成装置の概略〕
画像形成装置200は、例えば、コピー機、プリンタ、ファクシミリ、又は、これらの機能の一以上を備えたMFP(Multifunction Peripheral)等である。また、スキャナ機能を備えていてもよい。本実施例の帯電制御装置100は、電子写真方式の画像形成装置200に好適に適用できる。
図2は、画像形成装置200の概略構成図の一例を示す。図2の画像形成装置200はMFPと呼ばれるものである。MFPは、自動原稿送り装置(ADF)1000と、スキャナ部2000と、画像形成部3000と、給紙ユニット4000を有する。スキャナ部2000は、ADF1000又は原稿給紙台11に載置された原稿を1枚ずつコンタクトガラス21上に搬送し、原稿から画像データを読み取った後に排紙トレイ18上に排出する。具体的には、原稿給紙台11上にセットされた原稿は、サイドフェンス(不図示)によって用紙の幅方向が揃えられ、給紙ローラ12によって最下位の原稿から分離されて給紙され、搬送ベルト19によってコンタクトガラス21上に搬送される。また、給送部15には、原稿幅検知センサ13及び原稿長さ検知センサ14が設けられ、これらによってADF1000から搬送される原稿のサイズ(B5、A4、B4等)を検知することができる。そして、コンタクトガラス21上の原稿は、画像データの読み取りが終了した後に、搬送ベルト19及び排紙ローラ16によって排紙トレイ18上に排出され、一連の動作が終了する。
また、両面コピー時には、原稿は、給紙ローラ12によって給紙され、搬送ベルト19によってコンタクトガラス21上を通過して反転爪17で反転した後、再びコンタクトガラス21上に搬送されて、原稿の裏面が読み取られる。次に、原稿は、搬送ベルト19によって搬送されると共に、反転爪17で反転した後、再びコンタクトガラス21上に搬送されて、原稿の表面が読み取られる。そして、コンタクトガラス21上の原稿は、搬送ベルト19及び排紙ローラ16によって排紙トレイ18上に排出される。
スキャナ部2000は、原稿を載置するためのコンタクトガラス21と、光学走査系20を有する。光学走査系20は、露光ランプ23、第1ミラー26、第2ミラー24、第3ミラー25、レンズ22及びフルカラーCCD27を備える。露光ランプ23及び第1ミラー12は、不図示の第1キャリッジに装備され、第1キャリッジは、原稿を読み取る際に、ステッピングモータによって一定速度で副走査方向に移動する。第2ミラー24及び第3ミラー25は、不図示の第2キャリッジに装備され、第2キャリッジは、原稿を読み取る際に、ステッピングモータによって第1キャリッジのほぼ1/2の速度で移動する。そして、第1キャリッジ及び第2キャリッジが移動することによって、原稿の画像面が光学的に走査され、読み取られたデータがレンズ22によってフルカラーCCD27の受光面に結像され、光電変換される。フルカラーCCD27によって、赤(R)、緑(G)及び青(B)の各色に光電変換された画像データは、A/D変換され各種の画像処理が施される。
さらに、複写する際には、画像形成部3000によって用紙に画像データが複写される。画像形成部3000は、レーザ出力部28、fθレンズ27及びミラー29を備える。レーザ出力部28は、レーザダイオード(LD)、ポリゴンミラー及びポリゴンモータを有する。感光体35の周囲には、帯電ローラ30、黒現像器31、赤信号の画像を書き込むためのLED書き込みユニット33、赤現像器34、転写器及び分離器(不図示)が配置されている。
帯電ローラ30は、後述するように非接触型帯電ローラである。帯電ローラ30は、帯電制御装置100によりAC+DC電圧が印可され、感光体35の周面を帯電させる。レーザ出力部28は、複写時にスキャナで読み取られた画像に応じて変調された黒信号のレーザ光を出射する。レーザ光はミラー29により帯電した感光体35の周面を主走査方向に走査するように誘導される。これにより、感光体35上に潜像が形成される。
黒現像器31及び赤現像器34は、潜像形成された像にトナーを付着させ感光体35の周面にトナー像(トナーによって可視化した像)を形成する。次述するように所定のタイミングで用紙が転写装置40に搬送され、転写装置40にてトナー像が用紙に転写される。感光体35の表面に残留したトナーは、感光体35の周面に摺接するブレードを備えたクリーニング装置により除去される。
用紙は、画像形成装置200内の両面ユニット46、第1トレイ57、給紙ユニット4000内の第2トレイ54、第3トレイ55及び第4トレイ56のいずれかから選択される。選択された用紙は、フィードローラ43及び分離コロ47、第1給紙装置48、第2給紙装置49、第3給紙装置51又は第4給紙装置52によって給紙される。
また、両面ユニット46及び第1トレイ57から給紙された用紙は、縦搬送ユニット45によって上方に向けて搬送され、第2給紙装置49、第3給紙装置51又は第4給紙装置52によって給紙された用紙は、バンク縦搬送ユニット53及び縦搬送ユニット45を経由して搬送される。そして、この用紙は、その先端がレジストセンサ42によって検出された後、所定時間が経過すると、レジストローラ41に突き当てられて一端停止する。さらに、用紙は、副走査有効期間信号(FGATE)に同期してレジストローラ41の回転により搬送され、感光体35上のトナー像が転写される。
次に、用紙は、感光体35から分離器(不図示)により分離された後に、搬送装置36によって定着装置37まで搬送され、定着装置37により熱と圧力でトナー像が定着される。定着後の用紙は、片面印刷時と、両面印刷時の両面印刷後に、切り換え爪39及び排紙ローラ38によって排紙トレイ53上に排出される。
本実施例のステッピングモータ制御装置100は、給紙ローラ12を回転駆動するステッピングモータに供給するコイル電流を制御する。しかしながら、ステッピングモータであれば、排紙ローラ16やフィードローラ43にも好適に適用することができる。
〔ステッピングモータ制御装置100の全体構成〕
図3は、ステッピングモータ制御装置100の機能ブロック図の一例を示す図である。ステッピングモータ制御装置100は、CPU65により制御される。電源61から供給される電力(電圧・電流)は電源電圧/電流検出回路62を介してステッピングモータ66に供給される。電源電圧/電流検出回路62は、CPU65に接続されている。
CPU65にはモータドライバ64、トルクセンサ68、ロータリーエンコーダ69及びROM63が接続されている。モータドライバ64はステッピングモータ66と接続され、ステッピングモータ66は給紙駆動軸67と接続され、給紙駆動軸67はトルクセンサ68及びロータリーエンコーダ69と接続されている。
電源61は商用の交流電源に接続されており、交流電源を、ステッピングモータ66を駆動するために好適な直流の電流と電圧に変換している。本実施例ではステッピングモータ66を駆動する電圧の上限を24〔V〕とする。電源電圧/電流検出回路62は、電源61が供給する電圧値と電流値を検出し、アナログ電圧信号でCPU65へ送信する。
ロータリーエンコーダ69は、給紙駆動軸67が所定の角度回転する毎にパルス信号をCPU65へ送信する。CPU65は単位時間毎のパルス信号の数から給紙駆動軸67の回転速度を検出する。本実施例では、ステッピングモータ66の回転軸と給紙駆動軸67とそれぞれ一体に回転する1対のギアのギア比は「1:1」とする。したがって、給紙駆動軸67の回転速度がそのまま、ステッピングモータ66のモータ回転速度となる。
また、トルクセンサ68は、給紙駆動軸67のねじれ角を電気信号に変換して得られた負荷トルクを検出する。トルクセンサ68は、検出した負荷トルクをアナログ電圧信号としてCPU65へ送信する。CPU65はこれをA/D変換して負荷トルクを取得する。
ROM63には、後述する式に関する関数情報85が予め記憶されている。また、ROM63には、ルックアップテーブル84が記憶される。
図4は、初期のルックアップテーブル84の一例を示す図である。初期のルックアップテーブル84には、パルス周波数とコイル電流のみが登録されている。なお、「初期」とは、工場出荷状態をいう。
一度、ルックアップテーブル84が生成された後(空欄が埋められた後)、ステッピングモータ制御装置100は所定のタイミングでルックアップテーブル84を更新する。したがって、モータ効率と脱調有無は適宜、更新される。このように、比較的、短期間でルックアップテーブルを更新することで、常に、モータ効率のよいコイル電流にてステッピングモータ66を駆動できる。例えば、経時的に給紙ローラの取り付け角度が変わったような場合でも、常に、モータ効率のよいコイル電流でステッピングモータを駆動できる。
図4に登録されたパルス周波数〔Pulse Per Second〕は、ステッピングモータ66が取り得る回転数に応じて定まる。図では3段階に変えられるモータ回転速度に対応して、1200、1800、2400の3種類のパルス周波数が登録されている。また、コイル電流には、取り得る値がいくつか(図では6個ずつ)登録されている。ステッピングモータ66は定電流制御されるが、コイル電流はある程度の範囲で可変であり、必要な駆動トルクによる下限、発熱等を許容できる上限、から好ましいコイル電流の範囲を定めておくことができる。なお、コイル電流が高いほど高い駆動トルクが得られる。
そして、本実施例のステッピングモータ制御装置100は、同じパルス周波数に対しモータ効率のよいコイル電流を決定する。このため、ステッピングモータ制御装置100は、画像形成装置のウォーミングアップ中や用紙ジャムリカバリ後など、コイル電流を調整するタイミングになると、「モータ効率」を計算し、また、脱調の有無を判定してルックアップテーブルの「モータ効率」「脱調発生有無」に登録していく。なお、モータ効率の測定の手順効率を考慮して、「パルス周波数(PPS)」は昇順に、「コイル電流」は降順にソートしておく。
また、図3に戻り、ROM63には、CPU65が実行するためのプログラム86が記憶されている。このプログラム86は、画像形成装置200の出荷時にROM63に記憶されている。また、バージョンアップ等のため、記憶媒体72に記憶された状態で配布されるので、ユーザがUSB I/F71に記憶媒体72を装着して、読み出されたプログラム86をROM63にインストールすることができる。不図示のサーバから、画像形成装置がNIC(Network Interface Card)を介して受信し、ROM63にインストールしてもよい。したがって、ROM63は、フラッシュメモリ、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)等の書き換え可能な不揮発メモリであればよい。
CPU65は、このプログラム86を実行することで、パルス周波数、コイル電流、モータ効率、及び、脱調有無を関連づけてルックアップテーブル84に登録するテーブル生成部81、パルス周波数毎に、ルックアップテーブル84に登録された、複数のコイル電流値設定候補から脱調がなく最もモータ効率が高いコイル電流値を選択するコイル電流選択部82と、選択されたコイル電流値で、ステッピングモータ66を駆動するモータ駆動部83、とを有する。また、テーブル生成部81は、モータ効率を算出するモータ効率算出部81a及び脱調有無を判定する脱調有無判定部81bを有する。
モータ効率算出部81aは、ロータリーエンコーダ69が検出した「モータ回転速度」と、トルクセンサ68が検出した「負荷トルク」から、ROM63に格納した関数情報85を利用して、「モータ出力」を算出する。この関数については後述する。また、モータ効率算出部81aは、電源電圧/電流検出回路62が検出した「電源電圧」と「電源電流」から、ROM63に格納した関数情報85を利用して「消費電力」を算出する。そして、モータ効率算出部81aは、算出した「モータ出力」と「消費電力」から、ROM63に格納した関数情報85を利用して「モータ効率」を算出する。モータ効率算出部81aは、以上の算出を、パルス周波数とコイル電流の組み合わせ毎に行う。そして、テーブル生成部81は、「パルス周波数(PPS)」、「コイル電流」、「モータ効率」が関連付けられたルックアップテーブル84を生成する。なお、脱調有無の判定については後述する。
コイル電流選択部82は、モータドライバ64に設定するコイル電流をルックアップテーブル84から選択する。モータ駆動部83は、選択したコイル電流をコイル電流設定信号に変換してモータドライバ64に送信する。また、モータ駆動部83は、ステッピングモータ66の回転速度を制御するため、モータドライバ64にパルス周波数を送信する。また、モータ駆動部83は、ステッピングモータ66の励磁方式を指定する励磁方式設定信号をモータドライバ64に送信する。
モータドライバ64は、CPU65から送信されたパルス周波数信号と励磁方式設定信号に従って励磁信号(シリアルデータ)を生成し、ステッピングモータ66を駆動する。また、モータドライバ64は、CPU65から送信されたコイル電流設定信号に従って、「コイル電流値」を決定し、その電流値にてチョッピング制御を行う。
図5に、モータドライバ64のブロック図の一例を示す。図5では、ステッピングモータ66を1相励磁、2相励磁、1−2相励磁、2−1相励磁が可能なステッピングモータ66として説明するが、より多相の励磁方式やマイクロステップ用の励磁など、励磁方式はどのような態様であってもよい。
モータドライバ64は、定電流駆動方式を基本としながら、さらにコイル電流を可変にすることができる。コイル電流設定信号(電圧値)は比較回路75a、75bに入力され、コイルに流れる電流を検出する電流検出抵抗Rsの電圧と比較される。チョッピング制御回路74a、74bは、コイル電流がコイル電流設定信号よりも小さい間は、コイル電流をステッピングモータ66に供給し、コイル電流がコイル電流設定信号以上になると、コイル電流がステッピングモータ66に供給することを停止する。このため、ステッピングモータ66に流れるコイル電流は、コイル電流設定信号により指示された一定電流に制御される。
シーケンサ回路73は、CPU65から入力されたパルス周波数信号に基づいてステッピングモータ66のA相、−A相、B相、−B相に対応したシリアルデータを作成する。例えば、励磁方式設定信号により2相励磁が指定された場合、(A相オン、B相オン)、(−A相オン、B相オン)、(−A相オン、−B相オン)、(A相オン、−B相オン)、(A相オン、B相オン)、(−A相オン、B相オン)、(−A相オン、−B相オン)、(A相オン、−B相オン)、を繰り返すシリアルデータとなる。
シーケンサ回路73は、シリアルデータに基づき、スイッチ回路76a、77a、76b、77bのオン・オフを制御する。オン・オフのタイミング(供給されるクロックに対し、各スイッチ回路76a、77a、76b、77bの状態をどのくらい保つか)は、パルス周波数信号により予め規定されている。
〔コイル電流の決定の制御手順〕
図6は、ステッピングモータ制御装置100がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である。図6の手順は、画像形成装置200のシステム制御モジュールからステッピングモータ制御装置100に対して、「コイル電流調整」要求がくるとスタートする。例えば、システム制御モジュール側から「コイル電流調整」要求が来るタイミングとして、ウォーミングアップ中や用紙ジャムリカバリ後などが想定される。
システム制御モジュール側からの「コイル電流調整」要求をCPU65が受けるとテーブル生成部81が起動し、テーブル生成部81は、「コイル電流調整ルーチン」を起動する(S1)。なお、給紙モータが回転している状態で、コイル電流を調整すべきでないので、テーブル生成部81は給紙モータの停止を確認しておく。その理由は、給紙モータ12に最も負荷が掛かるモータ起動時の脱調有無を確認するためである(モータ起動時は、負荷トルクに加え、加速トルクが掛かる)。給紙モータが停止していることは、ロータリーエンコーダ69がパルス信号を出力しないことから検出される。
テーブル生成部81は、ROM63に記憶されたルックアップテーブル84を参照し、モータ効率を測定し、脱調有無を判定する「パルス周波数」と「コイル電流」の組を決定する(ステップS2)。ルックアップテーブル84における複数の「パルス周波数」のうちの最小値が「初期値」として、複数の「パルス周波数」のうちの最大値が「上限値」として、それぞれ扱われる。同様に、複数の「コイル電流」のうちの最大値が「初期値」として、複数の「コイル電流」のうちの最小値が「下限値」として、それぞれ扱われる。
ステップS3〜S17によりモータ効率が算出されるが、ここでモータ効率の算出手順(ステップS3〜ステップS17)の概要を説明する。
(1)まず、テーブル生成部81は、パルス周波数(PPS)を一定値に保ちながらコイル電流を変更し、変更の都度「負荷トルク」と「電源電圧/電流」を検出する。設定するコイル電流が「下限値」に達したら、テーブル生成部81は、そのパルス周波数における「負荷トルク」と「電源電圧/電流」の測定を終了する。また、テーブル生成部81は、モータの脱調を検出した場合も、そのパルス周波数における測定を終了する。
(2)次に、テーブル生成部81は、パルス周波数を変更し、(1)の手順を繰り返す。
(3)パルス周波数の「上限値」に達したら、テーブル生成部81は、モータ効率の測定を完了する。
ステップS3に戻り、詳細に説明する。
テーブル生成部81は、「目標PPS」に「初期値」を設定する(S3)。テーブル生成部81は、この目標PPSの一定値にモータ回転数を保ちながらコイル電流を変更する。また、テーブル生成部81は、「コイル電流」に「初期値」を設定する(S4)。最も大きいコイル電流が初期値となるので、最も脱調しにくい条件からモータ効率の算出を開始できる。
モータ駆動部83は、目標PPSとしてのパルス電流と、コイル電流に基づき、ROM63に予め格納された給紙モータのスルーアップテーブル内容に従って、給紙モータを起動する(S5)。すなわち、モータ駆動部83は、スルーアップテーブルに従い徐々に回転数を大きくする。
モータ効率算出部81aは、ロータリーエンコーダ69から送信されるパルス信号に基づき、「モータ回転速度(rad/s)」の検出を開始する(S6)。モータ駆動部83は、「モータ回転速度(給紙駆動軸67の回転速度)」が「目標PPS」に対応するモータ回転速度に達するまで継続してモータ回転速度を制御する。
なお、「モータ回転速度」はロータリーエンコーダ69が出力するパルス周波数から次式により算出される。
「モータ回転速度(rad/s)」=「出力パルス周波数(Hz)÷エンコーダ分解能(P/R)」×2π …(1)
また、「目標PPS」に対応するモータ回転速度は、次式により算出される。
「モータ回転速度(rad/S)」={「目標PPS(Hz)」÷(360÷「モータ基本ステップ角(°)」)}×2π …(2)
ところで、ステッピングモータ66が脱調すると、「モータ回転速度(給紙駆動軸67の回転速度)」が「目標PPS」に対応する目標モータ回転速度に達しない。本実施例では、ステッピングモータ66の起動を開始してから、所定時間内に、モータ回転速度が目標モータ回転速度に達しない場合、脱調有無判定部81bは、脱徴したと判定する。この所定時間(例えば、数秒)は、実験的に予め定めておく。ルックアップテーブル84に登録しておいてもよい。
このため、ステップS7の判定により、「モータ回転速度」が目標モータ回転速度に達しない場合(S7のNo)、脱調有無判定部81bが、所定時間が経過したか否かに基づき、脱調したか否かを判定する(S8)。
この結果、所定時間内に、「モータ回転速度」が目標モータ回転速度に達した場合(S7のYes)、処理はステップS9に進む。
一方、「モータ回転速度」が所定時間内に目標モータ回転速度に達しない場合(S8のYes)、脱調有無判定部81bは脱徴したと判定する。モータが脱調したと判定した場合(S8のYes)、モータ駆動部83がステッピングモータ66を停止させる(S11)。そして、テーブル生成部81は、ルックアップテーブル84の「モータ効率」の列に「0(%)」を、「脱調有無」の列に「1(脱調)」を登録する(S21)。
また、テーブル生成部81はルックアップテーブル84に、現在設定されている目標PPSのパルス周波数について、残りの「モータ効率」の列に「0(%)」を、「脱調有無」の列に「1(脱調)」を登録する(S22)。降順に登録されたコイル電流において、あるコイル電流で脱調した場合、それより小さいコイル電流では脱調するとしてよいからである。
また、テーブル生成部81は、「目標PPS」にルックアップテーブル84における「次の設定値」を設定する(S23)。ここで「次の設定値」とは、ルックアップテーブル84における「現在の設定値」の次に高いパルス周波数である。すなわち、次のパルス周波数におけるモータ効率の算出に移行する。こうすることで、ルックアップテーブル84のモータ効率の算出をより短い時間で完了できる。
ステップS9に戻り、モータ効率算出部81aは、負荷トルクを検出する(S9)。モータ効率算出部81aは、トルクセンサ68が検出する出力電圧から次式を用いて、「負荷トルク」を算出する。ただし式(3)において「A:変換係数」である。
「負荷トルク(N・m)」=「トルクセンサ出力電圧(V)」×A …(3)
次に、モータ効率算出部81aは、電源電圧/電流検出回路62が検出した「電源電圧」を用いて、次式から、ステッピングモータ駆動電源の電圧値を算出する(S10)。ただし式(4)において「B:変換係数」である。
「電圧値(V)」=「電源電圧(V)」×B …(4)
同様に、モータ効率算出部81aは、電源電圧/電流検出回路62が検出した「電流電圧」を用いて、次式から、ステッピングモータ駆動電源の電流値を算出する。ただし式(5)において「B:変換係数」である。
「電流値(A)」=「電源電流(V)」×C …(5)
これにより、モータ効率に必要な情報が得られたので、モータ駆動部83はモータを停止させる(S11)。モータ駆動部83は、ROM63に予め格納された給紙モータのスルーダウンテーブル内容に従って、ステッピングモータ66を停止する。
そして、モータ効率算出部81aは、式(3)で算出した「負荷トルク」と、式(1)で算出した「モータ回転速度」から、式(6)を用いて、「モータ出力」を算出する(S12)。
「モータ出力(W)」=「モータ負荷トルク(N・m)」×「モータ回転速度(rad/S)」…(6)
また、モータ効率算出部81aは、式(4)から算出した「電圧値(V)」と、式(4)から算出した「電流値(A)」から、式(7)を用いて、「消費電力」を算出する。(S12)。
「消費電力(W)」=「電源電圧(V)」×「電源電流(A)」 …(7)
また、モータ効率算出部81aは、式(6)で算出した「モータ出力」と、式(7)で算出した「消費電力」から、式(8)を用いて、「モータ効率」を算出する。
「モータ効率(%)」=「モータ出力(W)」÷「消費電力(W)」…(8)
以上により、テーブル生成部81は、ルックアップテーブル84の「モータ効率」の列に、式(8)で算出した「モータ効率」登録する。また、モータ効率が算出されたことは、脱調しなかったことを意味するので、テーブル生成部81は、「脱調有無」の列に「0(正常)」を登録する(S13)。
次に、テーブル生成部81は、現在の「コイル電流」が「下限値」か否かを判定する(S14)。コイル電流は降順にソートされているので、「下限値」になるとその目標PPSとコイル電流の全ての組に対し、モータ効率の算出が終了したことになる。したがって、「コイル電流」が「下限値」でない場合(S14のNo)、テーブル生成部81は、「コイル電流」に、ルックアップテーブル84において次に小さいコイル電流を設定する(S15)。例えば、図4の例では「現在の設定値」が「1.2A」の場合、「次の設定値」は「1.0A」である。
「コイル電流」が「下限値」であった場合(S14のYes)、テーブル生成部81は、現在設定されている「目標PPS」が「上限値」か否かを判定する(S16)。ルックアップテーブル84は、パルス周波数に対し昇順にソートされているので、「目標PPS」が「上限値」の場合は、全てのパルス周波数について、ルックアップテーブル84の空欄を埋めたこと、又は、ルックアップテーブル84を更新したことになる。
このため、「目標PPS」が「上限値」でない場合(ステップS16のNo)、テーブル生成部81は、「目標PPS」にルックアップテーブル84における「次の設定値」を設定する(S17)。ここで「次の設定値」とは、ルックアップテーブル84における「現在の設定値」の次に高いパルス周波数を指す。例えば、図4では「現在の設定値」が「1200Hz」の場合、「次の設定値」は「1800Hz」である。そして、テーブル生成部81は、新たに設定した「目標PPS」に対しステップS4からの処理を繰り返す。
「目標PPS」が「上限値」であった場合(ステップS16のYes)、ルックアップテーブル84を参照して、必要であればコイル電流選択部82がコイル電流を決定し(S18)、テーブル生成部81は、「コイル電流調整ルーチン」を終了する(S19)。また、テーブル生成部81は、システム制御モジュール側に「コイル電流調整」が完了したことを通知する。
〔ルックアップテーブル84を参照したコイル電流の選択〕
以上の処理で、ルックアップテーブル84が生成された。
図7は、生成されたルックアップテーブル84の一例を示す図である。「パルス周波数」と「コイル電流」に対応づけて、「モータ効率」と「脱調有無」が登録されている。なお、上述のように、「脱調」した場合は「モータ効率」は「ゼロ」である。
コイル電流選択部82は、ステッピングモータ66を駆動する際、ルックアップテーブル84を参照して最もモータ効率のよいコイル電流を選択する。
図8は、コイル電流選択部82が、コイル電流を選択する手順のフローチャート図の一例である。
まず、コイル電流選択部82は、システム制御モジュールから要求されたステッピングモータの回転速度からパルス周波数を決定する。そして、コイル電流選択部82は、パルス周波数に対応づけられた「コイル電流」「モータ効率」「脱調有無」を、ルックアップテーブル84から読み出す(S110)。
そして、コイル電流選択部82は、「脱調有無」が「1」の「モータ電流」を選択対象から排除する(S120)。
次に、コイル電流選択部82は、モータ効率が最も高いコイル電流を抽出する(S130)。例えば、パルス周波数が「1200」の場合、最も高いモータ効率は「35%」なので、コイル電流選択部82は、モータ効率が「35%」に対応づけられた「0.6A」をコイル電流に抽出する。
また、例えば、パルス周波数が「1800」の場合、最も高いモータ効率は「31%」なので、コイル電流選択部82は、モータ効率が「31%」に対応づけられた「1.0A」をコイル電流に抽出する。なお、パルス周波数が「1800」の場合、モータ効率は最高でなくても最小のコイル電流「0.8A」があるのでこちらのコイル電流を選択してもよい。例えば、コイル電流選択部82は、モータ効率が大きく変わらないようなら、直接コイル電流に着目してもよい。例えば、最高と次点のモータ効率の差(図7では「(31−28)/31×100」<10%以内)が、最高と次点のコイル電流の差(図7では「(1.0−0.8)/1.0」<20%)よりも十分に小さいような場合、最も小さいコイル電流を抽出することも可能である。
また、コイル電流選択部82は、最も高いモータ効率が複数あるか否かを判定する(S140)。最も高いモータ効率が複数ある場合(S140のYes)、コイル電流選択部82は、最も高いモータ効率に対応づけられた複数のコイル電流から、最も小さいコイル電流を選択する(S150)。こうすることで、モータ効率が同じなら、消費電力を小さくすることができる。
最も高いモータ効率が複数ない場合(S140のNo)、コイル電流選択部82は、ステップS130で抽出したコイル電流を、コイル電流として選択する(S160)。
以上のような選択により、パルス周波数が「1200」では「0.6A」が、パルス周波数が「1800」では「1.0A」が、パルス周波数が「2400」では「1.2A」が、それぞれ選択される。
モータ駆動部83は、選択されたコイル電流値をコイル電流設定信号に変換して、モータドライバ64に出力する。これにより、モータドライバ64は、選択されたコイル電流値一定で、ステッピングモータ66を駆動する。
以上説明したように、本実施例のステッピングモータ制御装置100は、予め、コイル電流と「モータ効率」「脱調有無」を調べておくことにより、脱調しないコイル電流のなかから最も効率の高いコイル電流を選択して、ステッピングモータ66を駆動できる。
実施例1では、「コイル電流を調整するタイミング」になると、ルックアップテーブル84を更新したが、モータ効率はそれほど急激に変動しない。そこで、本実施例では、ステッピングモータ66の積算稼働時間が、所定の再更新時間を超えた場合に、図6と同様のフローチャート図に従い、モータ効率と脱調有無をルックアップテーブル84に登録するステッピングモータ制御装置100について説明する。
図9は、ステッピングモータ制御装置100の機能ブロック図の一例を示す図である。図9において図3と同一部には同一の符号を付しその説明は省略する。本実施例のステッピングモータ制御装置100は、CPU65がプログラム86を実行することで実現される、再更新時間経過計測部87を有する。
再更新時間経過計測部87は、パラメータとして(命令コードの一部として)「再更新時間」を記憶している。そして、再更新時間経過計測部87は、ステッピングモータ66が実際に回転している時間を計測して、積算していく。再更新時間経過計測部87は、例えば、ロータリーエンコーダが検出するパルス信号から実際に回転している場合にフラグを立て、フラグが立っている間の時間を計測する。
再更新時間経過計測部87は、積算時間を更新しながら随時、ROM63に記憶する。再更新時間経過計測部87は、例えば、画像形成装置の主電源がONになる毎に、再更新時間と積算時間を比較して、積算時間が再更新時間を超えている場合、再更新時間経過計測部87は、テーブル生成部81に、ルックアップテーブル84の更新を要求する。更新すると、更新時間経過計測部87は積算時間をリセットする。
図10は、ステッピングモータ制御装置100がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である。図10の手順は、例えば、画像形成装置の主電源がONになる毎にスタートする。
再更新時間経過計測部87は、ROM63に記憶された積算時間が、再更新時間に到達したか否かを判定する(S310)。積算時間が再更新時間に到達していない場合(S310のNo)、ルックアップテーブル84を更新しないので、図10の処理は終了する。
積算時間が再更新時間に到達している場合(S310のYes)、ルックアップテーブル84を更新するタイミングなので、再更新時間経過計測部87は、テーブル生成部81に、ルックアップテーブル84の更新を要求する(S320)。
これにより、テーブル生成部81は、実施例1と同様にしてルックアップテーブル84を更新する(S330)。ステップS330の処理は、図6のステップS1からS23と同じなので省略する。
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、負荷トルクの経時変動(ギアの磨耗など)が生じるような時間毎にルックアップテーブル84を更新するので、モータ効率の高い状態を維持することができる。
<変形例>
なお、最後に、ルックアップテーブル84を更新した年月日と時刻をROM63に記憶しておき、単にルックアップテーブル84が更新されてからの期間を更新必要時間と比較して、ルックアップテーブル84を更新してもよい。この場合、再更新時間経過計測部87は、現在の年月日と時刻をシステム制御モジュールから取得する。システム制御モジュールは、カレンダ機能により現在の年月日と時刻を継続的に保持している。
そして、再更新時間経過計測部87は、ROM63から読み出した、「最後にルックアップテーブル84を更新した年月日と時刻」から「現在の年月日と時刻」までの経過時間が、更新必要時間を超えたか否かを判定する。超えている場合、再更新時間経過計測部87は、テーブル生成部81に、ルックアップテーブル84の更新を要求する。
図11は、ステッピングモータ制御装置がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である。図11の手順は、例えば、画像形成装置の主電源がONになる毎にスタートする。
再更新時間経過計測部87は、システム制御モジュールから取得した「現在の年月日と時刻」と、ROM63から読み出した「最後にルックアップテーブルを更新した年月日と時刻」から、更新必要時間以上、経過しているか否かを判定する(S311)。
「最後にルックアップテーブルを更新した年月日と時刻」から更新必要時間以上、経過していない場合(S3110のNo)、ルックアップテーブル84を更新しないので、図11の処理は終了する。
「最後にルックアップテーブルを更新した年月日と時刻」から更新必要時間以上、経過している場合(S3110のYes)、ルックアップテーブル84を更新するタイミングなので、再更新時間経過計測部87は、テーブル生成部81に、ルックアップテーブル84の更新を要求する(S321)。
これにより、テーブル生成部81は、実施例1と同様にしてルックアップテーブル84を更新する(S330)。ステップS330の処理は、図6のステップS1からS23と同じなので省略する。
また、再更新時間経過計測部87は、ルックアップテーブル84を更新した際の年月日と時刻をROM63に記憶する(S341)。
本変形例では、実施例2と同様に、実施例1の効果に加え、負荷トルクの経時変動(ギアの磨耗など)が生じるような時間毎にルックアップテーブル84を更新するので、モータ効率の高い状態を維持することができる。
実施例2ではステッピングモータ66の積算稼働時間又は最後に更新してからの経過時間に基づき、ルックアップテーブル84の更新タイミングを決定したが、本実施例では、ステッピングモータ66の駆動伝達部の積算走行距離から更新タイミングを決定するステッピングモータ制御装置100について説明する。
図12は、ステッピングモータ制御装置100の機能ブロック図の一例を示す図である。図12において図3と同一部には同一の符号を付しその説明は省略する。本実施例のステッピングモータ制御装置100は、給紙駆動軸67に給紙駆動ローラ89が接続されている。また、本実施例のステッピングモータ制御装置100は、CPU65がプログラム86を実行することで実現される、積算走行距離計測部88を有する。
給紙駆動ローラ89は給紙駆動軸67と同軸に取り付けられている。ステッピングモータの軸と給紙駆動軸67に設けられた互いに噛合するギアのギア比は1:1とする。
積算走行距離計測部88は、給紙駆動ローラ89の積算走行距離を計測する。
図13は、給紙駆動ローラ89の概略斜視図の一例を示す。給紙駆動ローラ89の円周のある点の軌跡を積算したものである。したがって、積算走行距離計測部88は、次式から積算走行距離を算出する。
「ローラ積算走行距離(m)」=「モータ回転速度(rad/s)」×「給紙駆動ローラ径r」×「モータ積算稼動時間(s)」 …(9)
式(9)のうち、「モータ回転速度(=ローラ回転速度)」は式(1)から算出でき、「給紙駆動ローラ径r」は既知であり、「モータ積算稼動時間」は実施例2の再更新時間経過計測部87が計測する。
積算走行距離計測部88は、式(9)で算出した「ローラ積算走行距離」をROM63に記憶された積算走行距離に順次加えていく。積算走行距離計測部88は、パラメータとして(命令コードの一部として)「再更新距離」を記憶している。積算走行距離計測部88は、例えば、画像形成装置の主電源がONになる毎に、再更新距離と積算走行距離を比較して、積算走行距離が再更新距離を超えている場合、テーブル生成部81に、ルックアップテーブル84の更新を要求する。更新すると、積算走行距離計測部88は積算走行距離をリセットする。
図14は、ステッピングモータ制御装置がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である。図14の手順は、例えば、画像形成装置の主電源がONになる毎にスタートする。
積算走行距離計測部88は、ROM63に記憶された積算走行距離が、再更新距離に到達したか否かを判定する(S410)。積算走行距離が再更新距離に到達していない場合(S410のNo)、ルックアップテーブル84を更新しないので、図14の処理は終了する。
積算走行距離が再更新距離に到達している場合(S410のYes)、ルックアップテーブル84を更新するタイミングなので、積算走行距離計測部88は、テーブル生成部81に、ルックアップテーブル84の更新を要求する(S420)。
これにより、テーブル生成部81は、実施例1と同様にしてルックアップテーブル84を更新する(S330)。ステップS330の処理は、図6のステップS1からS23と同じなので省略する。
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、負荷トルクの経時変動(ギアの磨耗など)が生じるような給紙駆動ローラ89の走行距離毎にルックアップテーブル84を更新するので、モータ効率の高い状態を維持することができる。また、実施例2の積算時間では高い回転速度でも低い回転速度でも、積算時間が同じならルックアップテーブル84を更新することになるが、本実施例では、実際の給紙駆動ローラ89の走行距離をトリガーにするので、より適切なタイミングでルックアップテーブル84を更新できる。
実施例2,3では、ステッピングモータ66の稼働状態からルックアップテーブル84の更新タイミングを決定したが、本実施例では、ステッピングモータ66の継続した停止時間に基づき更新タイミングを決定するステッピングモータ制御装置100について説明する。
図15は、ステッピングモータ制御装置100の機能ブロック図の一例を示す図である。図15において図3と同一部には同一の符号を付しその説明は省略する。本実施例のステッピングモータ制御装置100は、CPU65がプログラム86を実行することで実現される、連続停止時間計測部92を有する。
連続停止時間計測部92は、パラメータとして(命令コードの一部として)「停止判定時間」を記憶している。そして、連続停止時間計測部92は、ステッピングモータ66が継続して停止している時間を計測している。
連続停止時間計測部92は、ステッピングモータ66を停止した年月日と時刻を、停止する毎にROM63に上書きして記憶しておく。したがって、ROM63には最後に、ステッピングモータ66を停止した年月日と時刻が記憶されている。そして、連続停止時間計測部92は、現在の年月日と時刻をシステム制御モジュールから取得する。システム制御モジュールは、カレンダ機能により現在の年月日と時刻を継続的に保持している。連続停止時間計測部92は、ROM63から読み出した、「最後にステッピングモータを停止した年月日と時刻」から「現在の年月日と時刻」までの経過時間が、停止判定時間を超えたか否かを判定する。超えている場合、連続停止時間計測部92は、テーブル生成部81に、ルックアップテーブル84の更新を要求する。
図16は、ステッピングモータ制御装置がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である。図16の手順は、例えば、画像形成装置の主電源がONになる毎にスタートする。
連続停止時間計測部92は、ROM63に記憶した「最後にステッピングモータを停止した年月日と時刻」から「現在の年月日と時刻」までの経過時間が、停止判定時間を超えたか否かを判定する(S510)。
経過時間が停止判定時間を超えていない場合(S510のNo)、ルックアップテーブル84を更新しないので、図16の処理は終了する。
経過時間が停止判定時間を超えている場合(S510のYes)、ルックアップテーブル84を更新するタイミングなので、連続停止時間計測部92は、テーブル生成部81に、ルックアップテーブル84の更新を要求する(S520)。
これにより、テーブル生成部81は、実施例1と同様にしてルックアップテーブル84を更新する(S330)。ステップS330の処理は、図6のステップS1からS23と同じなので省略する。
また、連続停止時間計測部92は、ルックアップテーブル84を更新した際の年月日と時刻をROM63に記憶する(S540)。
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、停止時間が長いためにグリスが硬化等して負荷トルクの経時変動が生じても、ルックアップテーブル84を更新するので、モータ効率の高い状態を維持することができる。なお、本実施例は、実施例2又は3と組み合わせることができる。
本実施例では、温度の変化に基づき更新タイミングを決定するステッピングモータ制御装置100について説明する。温度が変わるとグリスの粘度等が変わるので、モータ効率も変化するおそれがあるが、温度の変化に基づきルックアップテーブル84を更新することで、モータ効率の高い状態を維持することができる。
図17は、ステッピングモータ制御装置100の機能ブロック図の一例を示す図である。図17において図3と同一部には同一の符号を付しその説明は省略する。本実施例のステッピングモータ制御装置100は、CPU65にサーミスタ91が接続されている。また、本実施例のステッピングモータ制御装置100は、CPU65がプログラム86を実行することで実現される、温度判定部93を有する。
サーミスタ91は、装置内の周囲温度を検出し、アナログ電圧信号でCPU65へ送信する。温度判定部93は、アナログ電気信号をA/D変換して、ROM63に記憶する。温度判定部93は、温度の変化を検出するため、現在の装置内の周囲温度を所定時間毎に検出して年月日と時刻に対応づけてROM63に記憶する。
また、温度判定部93は、ルックアップテーブル84を更新した際の周囲温度をROM63に記憶しておく。また、ルックアップテーブル84を更新した際には、例えば、ファイル情報のタイムスタンプによりルックアップテーブル84を更新した年月日と時刻が明らかとなるし、また、ルックアップテーブル84を更新した年月日と時刻は、ルックアップテーブル84と共に、ROM63に記憶されている。したがって、ROM63に記憶された周囲温度が計測された年月日と時刻から、ルックアップテーブル84を更新した際の周囲温度も明らかとなる。
温度判定部93は、現在の装置内の周囲温度が、ルックアップテーブル84を更新した際の周囲温度と大きく異なっている場合(例えば、10〜20度)、ルックアップテーブル84を更新するようテーブル生成部81に要求する。
図18は、ステッピングモータ制御装置がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である。図18の手順は、例えば、画像形成装置の主電源がONの状態で、所定時間毎(例えば、周囲温度を計測する毎)にスタートする。
温度判定部93は、現在の装置内の周囲温度を所定時間毎に検出し、ROM63に記憶された「ルックアップテーブルを更新した際の周囲温度」との差が、閾値以上に変わっているか否かを判定する(S610)。
現在の周囲温度とルックアップテーブル84を更新した際の周囲温度との差が、閾値以上でない場合(S610のNo)、ルックアップテーブル84を更新しないので、図18の処理は終了する。
現在の周囲温度とルックアップテーブル84を更新した際の周囲温度との差が、閾値以上である場合(S610のYes)、ルックアップテーブル84を更新するべきなので、温度判定部93は、テーブル生成部81に、ルックアップテーブル84の更新を要求する(S620)。
これにより、テーブル生成部81は、実施例1と同様にしてルックアップテーブル84を更新する(S330)。ステップS330の処理は、図6のステップS1からS23と同じなので省略する。
また、温度判定部93は、ルックアップテーブル84を更新した際にサーミスタ91が検出した周囲温度をROM63に記憶する(S640)。
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、温度が変わってグリスの粘度等が変わっても、ルックアップテーブル84を更新するので、モータ効率の高い状態を維持することができる。なお、本実施例は、実施例2〜4と組み合わせることができる。
実施例5では温度変化に基づき、ルックアップテーブル84の更新タイミングを決定したが、本実施例では湿度の変化に基づき更新タイミングを決定するステッピングモータ制御装置100について説明する。湿度が変わると給紙ローラの吸湿等によりモータ効率も変化するおそれがあるが、湿度の変化に基づきルックアップテーブル84を更新することで、モータ効率の高い状態を維持することができる。
図19は、ステッピングモータ制御装置100の機能ブロック図の一例を示す図である。図19において図3と同一部には同一の符号を付しその説明は省略する。本実施例のステッピングモータ制御装置100は、CPU65に湿度計が接続されている。また、本実施例のステッピングモータ制御装置100は、CPU65がプログラム86を実行することで実現される、湿度判定部95を有する。
湿度センサ94は、装置内の周囲湿度を検出し、アナログ電圧信号でCPU65へ送信する。湿度判定部95は、アナログ電気信号をA/D変換して、ROM63に記憶する。湿度判定部95は、湿度の変化を検出するため、現在の装置内の周囲湿度を所定時間毎に検出して年月日と時刻に対応づけてROM63に記憶する。
また、湿度判定部95は、ルックアップテーブル84を更新した際の周囲湿度をROM63に記憶しておく。したがって、ルックアップテーブル84を更新した際の周囲湿度も明らかとなる。
湿度判定部95は、現在の装置内の周囲湿度が、ルックアップテーブル84を更新した際の周囲湿度と大きく異なっている場合(例えば、10〜20%)、ルックアップテーブル84を更新するようテーブル生成部81に要求する。
図20は、ステッピングモータ制御装置がコイル電流をモータ効率と脱調有無をルックアップテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である。図20の手順は、例えば、画像形成装置の主電源がONの状態で、所定時間毎(例えば、周囲湿度を計測する毎)にスタートする。
湿度判定部95は、現在の装置内の周囲湿度を所定時間毎に検出し、ROM63に記憶された「ルックアップテーブルを更新した際の周囲湿度」との差が、閾値以上に変わっているか否かを判定する(S710)。
現在の周囲湿度とルックアップテーブル84を更新した際の周囲湿度との差が、閾値以上でない場合(S710のNo)、ルックアップテーブル84を更新しないので、図20の処理は終了する。
現在の周囲湿度とルックアップテーブル84を更新した際の周囲湿度との差が、閾値以上である場合(S710のYes)、ルックアップテーブル84を更新するべきなので、湿度判定部95は、テーブル生成部81に、ルックアップテーブル84の更新を要求する(S720)。
これにより、テーブル生成部81は、実施例1と同様にしてルックアップテーブル84を更新する(S330)。ステップS330の処理は、図6のステップS1からS23と同じなので省略する。
また、湿度判定部95は、ルックアップテーブル84を更新した際に湿度センサ94が検出した周囲湿度をROM63に記憶する(S740)。
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、湿度が変わって給紙ローラ等の吸湿によりモータ効率が変わっても、ルックアップテーブル84を更新するので、モータ効率の高い状態を維持することができる。なお、本実施例は、実施例2〜5と組み合わせることができる。
実施例1〜6では、画像形成装置200内でルックアップテーブルを生成したが、ルックアップテーブルは外部のコンピュータにより生成されてもよい。図3を例にして説明すると、USBI/F71を介してコンピュータを接続する。そして、コンピュータがテーブル生成部81と関数情報85を有するか、画像形成装置200からテーブル生成部81を実現するためのプログラム86と関数情報85を受信する。こうすることで、コンピュータがテーブル生成部81と同等の機能を提供できる。
コンピュータは、USBI/F71を介してモータ回転速度及びモータ負荷トルクを受信できるので、コンピュータは、ロータリーエンコーダ69が検出した「モータ回転速度」と、トルクセンサ68が検出した「負荷トルク」から、ROM63に格納した関数情報85を利用して、「モータ出力」を算出する。また、このコンピュータは、電源電圧/電流検出回路62が検出した「電源電圧」と「電源電流」から、関数情報85を利用して「消費電力」を算出する。そして、コンピュータは、算出した「モータ出力」と「消費電力」から、関数情報85を利用して「モータ効率」を算出する。そしてコンピュータのテーブル生成部81は、「パルス周波数(PPS)」、「コイル電流」、「モータ効率」が関連付けられたルックアップテーブル84を生成する。
また、コンピュータの脱調有無判定部81bは、目標PPSとしてのパルス電流とコイル電流により給紙モータの駆動が開始されてから、所定時間が経過しても「モータ回転速度」が目標モータ回転速度に達しない場合、脱調したと判定する。コンピュータのテーブル生成部81は、ルックアップテーブル84の「モータ効率」の列に「0(%)」を、「脱調有無」の列に「1(脱調)」を登録する。
このように、外部のコンピュータもルックアップテーブル84を生成することができる。コンピュータは生成したルックアップテーブル84をUSBI/F71を介して画像形成装置200に送信する。画像形成装置200は受信したルックアップテーブル84をROM63に記憶する。
したがって、ルックアップテーブル84は、画像形成装置200内で生成する必要はなく、外部で生成したルックアップテーブル84を画像形成装置200に登録することで、負荷トルクが比較的低い状態でも、脱調しない最も効率の高いコイル電流でステッピングモータを駆動できるようになる。
なお、この外部のコンピュータは、ステッピングモータ66の積算稼働時間、ステッピングモータ66の駆動伝達部の積算走行距離、ステッピングモータ66が直前に停止してからの経過時間、ステッピングモータ66の周囲の温度、又は、ステッピングモータ66の周囲の湿度、を画像形成装置200から取得することができる。したがって、実施例2〜6にて説明したように、これらから更新タイミングを決定してルックアップテーブル84を生成することができる。
61 電源
62 電源電圧/電流検出回路
63 ROM
64 モータドライバ
65 CPU
66 ステッピングモータ
67 給紙駆動軸
68 トルクセンサ
69 ロータリーエンコーダ
72 記憶媒体
81 テーブル生成部
82 コイル電流選択部
83 モータ駆動部
84 ルックアップテーブル
85 関数情報
86 プログラム
100 ステッピングモータ制御装置
200 画像形成装置
特開平11−215890号公報 特開平11−146695号公報

Claims (10)

  1. コイル電流値情報とパルス周波数情報をステッピングモータの駆動回路に出力するステッピングモータ制御装置であって、
    1つのパルス周波数についてコイル電流値を変化させて、前記ステッピングモータのモータ効率を決定するモータ効率決定手段と、前記ステッピングモータの脱調有無を判定する脱調有無判定手段と、
    パルス周波数情報とコイル電流値情報に対応づけて、モータ効率情報及び脱調有無が登録されたテーブルを生成するテーブル生成手段と、
    前記ステッピングモータの回転速度に基づき、1つのパルス周波数情報に対応づけられた複数のコイル電流値情報のうち、脱調がなく最もモータ効率が高いコイル電流値情報を前記テーブルから選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択されたコイル電流値情報を、前記駆動回路に出力する制御情報出力手段と、
    を有することを特徴とするステッピングモータ制御装置。
  2. テーブルに登録されたコイル電流値情報とパルス周波数情報をステッピングモータの駆動回路に出力するステッピングモータ制御装置であって、
    1つのパルス周波数についてコイル電流値を変化させて、前記ステッピングモータのモータ効率を決定するモータ効率決定手段と、前記ステッピングモータの脱調有無を判定する脱調有無判定手段と、
    パルス周波数情報とコイル電流値情報に対応づけて、モータ効率情報及び脱調有無が登録された前記テーブルを生成するテーブル生成手段と、とを有する外部の機器から、
    前記テーブルを取得するテーブル取得手段と、
    前記テーブルを記憶するテーブル記憶手段と、
    前記ステッピングモータの回転速度に基づき、1つのパルス周波数情報に対応づけられた複数のコイル電流値情報のうち、脱調がなく最もモータ効率が高いコイル電流値情報を前記テーブルから選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択されたコイル電流値情報を、前記駆動回路に出力する制御情報出力手段と、
    を有することを特徴とするステッピングモータ制御装置。
  3. 前記テーブルには、昇順にソートされた1つの前記パルス周波数情報に対し、複数の前記コイル電流値情報が降順に対応づけられており、
    前記脱調有無判定手段が、前記コイル電流値情報の降順に、前記ステッピングモータの脱調有無を判定する際、前記脱調有無判定手段は、脱調したと判定したコイル電流値情報より小さいコイル電流値情報の脱調有無を判定せず、
    前記テーブル生成手段は、脱調したと判定されたコイル電流値情報より小さいコイル電流値情報に対応づけて脱調有りを登録する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のステッピングモータ制御装置。
  4. 前記選択手段は、前記テーブルの1つのパルス周波数情報に、脱調がなく最もモータ効率が高いコイル電流値情報が、複数個登録されている場合、最も小さいコイル電流値情報を選択する、
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のステッピングモータ制御装置。
  5. 前記ステッピングモータの積算稼働時間を計測する計測手段を有し、
    前記積算稼働時間が閾値を超えたことをトリガーに、
    前記テーブル生成手段が前記テーブルの更新を開始する、
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のステッピングモータ駆動装置。
  6. 前記ステッピングモータが被回転部材を回転駆動する駆動伝達部の、積算走行距離を計測する計測手段を有し、
    前記積算走行距離が閾値を超えたことをトリガーに、
    前記テーブル生成手段が前記テーブルの更新を開始する、
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のステッピングモータ駆動装置。
  7. 前記ステッピングモータが直前に停止してからの経過時間を計測する計測手段を有し、
    前記経過時間が閾値を超えたことをトリガーに、
    前記テーブル生成手段が前記テーブルの更新を開始する、
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のステッピングモータ駆動装置。
  8. 前記ステッピングモータの周囲の温度を検出する温度検出手段と、
    前記周囲の温度が閾値を超えたか否かを判定する判定手段とを有し、
    前記周囲の温度が閾値を超えたことをトリガーに、
    前記テーブル生成手段が前記テーブルの更新を開始する、
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のステッピングモータ駆動装置。
  9. 前記ステッピングモータの周囲の湿度を検出する湿度検出手段と、
    前記周囲の湿度が閾値を超えたか否かを判定する判定手段とを有し、
    前記周囲の湿度が閾値を超えたことをトリガーに、
    前記テーブル生成手段が前記テーブルの更新を開始する、
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のステッピングモータ駆動装置。
  10. 情報処理装置が、コイル電流値情報とパルス周波数情報をステッピングモータの駆動回路に出力して、ステッピングモータを回転制御する回転制御方法であって、
    1つのパルス周波数についてコイル電流値を変化させて、前記ステッピングモータのモータ効率を決定するステップと、前記ステッピングモータの脱調有無を判定するステップと、
    パルス周波数情報とコイル電流値情報に対応づけて、モータ効率情報及び脱調有無が登録されたテーブルを生成するステップと、
    前記ステッピングモータの回転速度に基づき、パルス周波数情報に対応づけられた複数のコイル電流値情報のうち、脱調がなく最もモータ効率が高いコイル電流値情報を前記テーブルから選択するステップと、
    前記選択手段により選択されたコイル電流値情報を、前記駆動回路に出力するステップと、
    を有することを特徴とする回転制御方法。
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