JP2011015071A - 信号処理装置、情報処理装置、多値符号化方法、及びデータ伝送方法 - Google Patents

信号処理装置、情報処理装置、多値符号化方法、及びデータ伝送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多値信号の振幅平均値が期間毎に大きく変動するのを抑制可能な信号処理装置を提供すること。
【解決手段】互いに異なる第1及び第2のビット値で表現されたビット列から1ビットおきにビット値を抽出して得られる、奇数番目に位置するビット値で構成された第1のビット列と、偶数番目に位置するビット値で構成された第2のビット列と、をそれぞれ所定の符号化方式で符号化して直流成分を含まない第1及び第2の符号化信号を生成する符号化部と、前記符号化部で生成された第1及び第2の符号化信号よりも大きな振幅を有するクロック信号に対し、当該クロック信号が正の振幅値をとるタイミングに同期して前記第1の符号化信号を加算し、当該クロック信号が負の振幅値をとるタイミングに同期して前記第2の符号化信号を加算することにより多値信号を生成する信号生成部とを備える信号処理装置が提供される。
【選択図】図13

Description

本発明は、信号処理装置、情報処理装置、多値符号化方法、及びデータ伝送方法に関する。
携帯電話やノート型のパーソナルコンピュータ(以下、ノートPC)等の情報処理装置は、ユーザが操作する本体部分と、情報が表示される表示部分とを接続するヒンジ部分に可動部材が用いられていることが多い。ところが、ヒンジ部分には多数の信号線や電力線が配線されており、配線の信頼性を維持する工夫が求められる。まず、考えられるのが、ヒンジ部分を通る信号線の数を減らすことである。そこで、本体部分と表示部分との間においては、パラレル伝送方式ではなく、シリアル伝送方式でデータの伝送処理が行われるようにする。シリアル伝送方式を用いると、信号線の本数が低減される。
さて、シリアル伝送方式の場合、データは符号化されてから伝送される。その際、符号化方式としては、例えば、NRZ(Non Return to Zero)符号方式やマンチェスター符号方式、或いは、AMI(Alternate Mark Inversion)符号方式等が用いられる。例えば、下記の特許文献1には、バイポーラ符号の代表例であるAMI符号を利用してデータ伝送する技術が開示されている。また、同文献には、データクロックを信号レベルの中間値で表現して伝送し、受信側で信号レベルに基づいてデータクロックを再生する技術が開示されている。
特開平3−109843号公報
しかしながら、ノートPCのような情報処理装置においては、上記の符号を用いるシリアル伝送方式を用いても、依然としてヒンジ部分に配線される信号線の本数が多い。例えば、ノートPCの場合、表示部分に伝送されるビデオ信号の他、LCDを照明するためのLEDバックライトに関する配線が存在し、これらの信号線を含めると数十本程度の信号線がヒンジ部に配線されることになる。但し、LCDは、Liquid Crystal Displayの略である。また、LEDは、Light Emitting Diodeの略である。
こうした問題点に鑑み、直流成分を含まず、かつ、受信信号からクロック成分を容易に抽出することが可能な符号化方式(以下、新方式)が開発された。この新方式に基づいて生成された伝送信号は直流成分を含まないため、直流電源に重畳して伝送することができる。さらに、この伝送信号から極性反転周期を検出することにより、受信側でPLLを用いずにクロックを再生することが可能になる。そのため、複数の信号線を纏めることが可能になり、信号線の本数を減らすことができると共に、消費電力及び回路規模の低減が実現される。但し、PLLは、Phase Locked Loopの略である。
上記の新方式に係る伝送信号は、例えば、AMI符号方式やパーシャルレスポンス符号方式のような直流成分を除去する符号化方法でNRZデータを符号化し、その符号化により得られた符号化信号にクロックを同期加算することにより得られる。このとき、符号化信号よりも大きな振幅を有するクロックが同期加算される。そのため、同期加算して得られる伝送信号は、NRZデータにおける1つのビット値を複数の振幅レベルで表現した多値信号となる。多値信号を用いる場合、正しくデータを復号するためには、受信側で多値信号の各振幅レベルを正しくコンパレートすることが求められる。
多くの場合、送信側と受信側とを接続する伝送線路の損失は、使用するケーブルの種類や、使用するケーブル長に依存する。また、送信側で出力される多値信号の振幅レベルや、受信側で多値信号の各振幅レベルをコンパレートするために設定される閾値レベルは、送信側及び受信側に設けられる部品の製造ばらつき等に依存してしまう。例えば、部品の製造ばらつきの他、電源電圧や温度等の動作条件に対する依存性が存在する。従って、あるビット値に対応する振幅レベルや、その振幅レベルをコンパレートするための閾値レベルは、常に一定であるとは限らない。そのため、こうした事情を考慮した上で、システム構成の自由度を広げつつ、動作条件の変動に対して堅牢な信号伝送システムを実現することが求められている。
このような要求を受け、本件発明者らは、受信側で動的に多値信号の振幅レベルを増幅(又は減衰)させる方法を考案した。この方法は、多値信号の振幅情報を検出し、その検出結果に基づいて増幅率を調整するというものである。その一例として、所定の期間にわたって多値信号の振幅絶対値を平均し、その時間平均値(振幅情報)に基づいて多値信号の増幅率を制御するという方法が挙げられる。しかしながら、上記の新方式に係る多値信号をデータ伝送に用いる場合、データパターンによっては適切に増幅率を制御することができない可能性がある。
上記の通り、新方式に係る多値信号は、符号化信号にクロックを同期加算して得られる信号波形を有する。そのため、データパターンによっては、多値信号の振幅絶対値が平均的に低い値のまま維持される期間や、高い値のまま維持される期間が生じてしまうことがある。このような期間が存在し、その期間で得られた振幅情報に基づいて増幅率の調整が行われると、増幅後の多値信号が却って過大な振幅を有するものとなったり、過小な振幅を有するものとなったりしてしまうことがある。つまり、多値信号の利得制御を正しく行うことができなくなってしまうことになる。このような問題点に対し、例えば、送信側でデータパターンにスクランブルを施す方法が考えられる。しかし、スクランブルパターンを打ち消すようなデータパターンが生じた場合には効果が無く、また、スクランブルを施す機構を設ける分だけ回路規模が増加してしまう。
また、似た問題に対する対策として、例えば、特開2000−165457号公報には、制御信号等の既知で時間変化の遅いデータパターンに対し、ある期間の信号及びその信号とは異なる振幅を持つ信号を含む期間を検出し、その期間で得られた振幅情報に基づいて受信信号の利得制御を行う方法が開示されている。しかし、この方法は、制御信号のような既知で時間変化の遅いデータパターンに適したものであり、上記新方式に係る多値信号のようにデータパターンが未知で高速に時間変化するデータ伝送に適用するのは非常に難しい。また、他の対策として、特開2003−158557号公報にはトレーニング信号を用いて信号の利得制御を行う方法が開示されている。しかし、この方法を用いると、データ伝送に利用できる期間が減る分だけ実効的なデータ伝送レートが低減してしまう。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、符号化信号にクロックを同期加算して得られる信号波形を持つ多値信号の振幅時間平均値とデータパターンとの依存関係を低減させることが可能な、新規かつ改良された信号処理装置、情報処理装置、多値符号化方法、及びデータ伝送方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、互いに異なる第1及び第2のビット値で表現されたビット列から1ビットおきにビット値を抽出して得られる、奇数番目に位置するビット値で構成された第1のビット列と、偶数番目に位置するビット値で構成された第2のビット列と、をそれぞれ所定の符号化方式で符号化して直流成分を含まない第1及び第2の符号化信号を生成する符号化部と、前記符号化部で生成された第1及び第2の符号化信号よりも大きな振幅を有するクロック信号に対し、当該クロック信号が正の振幅値をとるタイミングに同期して前記第1の符号化信号を加算し、当該クロック信号が負の振幅値をとるタイミングに同期して前記第2の符号化信号を加算することにより多値信号を生成する信号生成部と、を備える、信号処理装置が提供される。
上記の信号処理装置は、前記信号生成部で生成された多値信号を所定の伝送路を通じて送信する信号送信部と、前記所定の伝送路を通じて送信された多値信号を受信する信号受信部と、前記信号受信部で受信した多値信号の振幅値を検出する振幅検出部と、前記振幅検出部で検出された正の振幅値に基づいて前記第1のビット列を復号し、負の振幅値に基づいて前記第2のビット列を復号する復号部と、をさらに備えていてもよい。
また、上記の信号処理装置は、前記信号受信部で受信した多値信号の振幅を増幅する可変利得増幅器と、前記可変利得増幅器の増幅率を制御する増幅率制御部と、をさらに備えていてもよい。この場合、前記振幅検出部は、前記可変利得増幅器の増幅率に基づいて決定される所定の閾値を用いて前記可変利得増幅器で振幅が増幅された多値信号の振幅値を検出し、前記増幅率制御部は、前記可変利得増幅器から出力された多値信号の振幅絶対値の時間平均値が、前記所定の閾値に基づいて決定される基準振幅値に適合するように前記可変利得増幅器の増幅率を制御する。
また、上記の信号処理装置は、前記信号受信部で受信した多値信号の極性反転周期を検出し、当該に基づいて前記クロック信号を再生するクロック再生部をさらに備えていてもよい。この場合、前記復号部は、前記クロック再生部で再生されたクロック信号に基づいて前記第1及び第2のビット列を復号する。
また、上記の信号処理装置は、前記クロック再生部で再生されたクロック信号により前記基準振幅値を変調し、当該変調出力の振幅絶対値を前記多値信号の振幅絶対値の時間平均値と同じ時定数で時間平均して基準平均値を算出する基準平均値算出部をさらに備えていてもよい。この場合、前記増幅率制御部は、前記多値信号の振幅絶対値の時間平均値が前記基準平均値算出部で算出された基準平均値に近い値となるように前記可変利得増幅器の増幅率を制御する。
また、前記増幅率制御部は、前記可変利得増幅器から出力された多値信号の振幅絶対値を生成する絶対値回路と、前記絶対値回路から出力された振幅絶対値の時間平均値を生成するフィルタ回路と、前記フィルタ回路から出力された時間平均値と前記基準振幅値とが入力され、前記時間平均値が前記基準振幅値を上回る場合に前記可変利得増幅器の増幅率を低減させ、前記時間平均値が前記基準振幅値を下回る場合に前記可変利得増幅器の増幅率を増加させる制御信号を出力するオペアンプとにより構成されていてもよい。
また、前記所定の符号化方式は、AMI(Alternate Mark Inversion)符号化方式であってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、互いに異なる第1及び第2のビット値で表現されたビット列から1ビットおきにビット値を抽出して得られる、奇数番目に位置するビット値で構成された第1のビット列と、偶数番目に位置するビット値で構成された第2のビット列と、をそれぞれ所定の符号化方式で符号化して直流成分を含まない第1及び第2の符号化信号を生成する符号化部と、前記符号化部で生成された第1及び第2の符号化信号よりも大きな振幅を有するクロック信号に対し、当該クロック信号が正の振幅値をとるタイミングに同期して前記第1の符号化信号を加算し、当該クロック信号が負の振幅値をとるタイミングに同期して前記第2の符号化信号を加算することにより多値信号を生成する信号生成部と、映像データ、音声データ、通信データ、及び制御データの中から選択される1つ又は複数のデータを出力する演算処理部と、を備え、前記演算処理部から出力されたデータのビット列が前記符号化部に入力されて前記第1及び第2の符号化信号が生成され、当該第1及び第2の符号化信号が前記信号生成部に入力されて多値符号が生成され、装置内部に設けられた所定の伝送路を通じて当該多値符号が伝送される、情報処理装置が提供される。
また、上記の情報処理装置は、前記所定の伝送路を通じて送信された多値信号を受信する信号受信部と、前記信号受信部で受信した多値信号の振幅値を検出する振幅検出部と、前記振幅検出部で検出された正の振幅値に基づいて前記第1のビット列を復号し、負の振幅値に基づいて前記第2のビット列を復号する復号部と、前記映像データを表示するための表示部と、をさらに備えていてもよい。この場合、前記演算処理部で出力されたデータが映像データである場合に、前記復号部は、当該映像データに相当する前記第1及び第2のビット列を前記表示部に入力し、前記表示部は、前記復号部により入力された第1及び第2のビット列に基づいて映像データを表示する。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、互いに異なる第1及び第2のビット値で表現されたビット列から1ビットおきにビット値を抽出して得られる、奇数番目に位置するビット値で構成された第1のビット列と、偶数番目に位置するビット値で構成された第2のビット列と、をそれぞれ所定の符号化方式で符号化して直流成分を含まない第1及び第2の符号化信号を生成する符号化ステップと、前記符号化ステップで生成された第1及び第2の符号化信号よりも大きな振幅を有するクロック信号に対し、当該クロック信号が正の振幅値をとるタイミングに同期して前記第1の符号化信号を加算し、当該クロック信号が負の振幅値をとるタイミングに同期して前記第2の符号化信号を加算することにより多値信号を生成する信号生成ステップと、を含む、多値符号化方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、演算処理装置から、映像データ、音声データ、通信データ、及び制御データの中から選択される1つ又は複数のデータが出力されるデータ出力ステップと、前記データ出力ステップで前記演算処理部から出力されたデータに相当するビット列から1ビットおきにビット値を抽出して得られる、奇数番目に位置するビット値で構成された第1のビット列と、偶数番目に位置するビット値で構成された第2のビット列と、をそれぞれ所定の符号化方式で符号化して直流成分を含まない第1及び第2の符号化信号を生成する符号化ステップと、前記符号化ステップで生成された第1及び第2の符号化信号よりも大きな振幅を有するクロック信号に対し、当該クロック信号が正の振幅値をとるタイミングに同期して前記第1の符号化信号を加算し、当該クロック信号が負の振幅値をとるタイミングに同期して前記第2の符号化信号を加算することにより多値信号を生成する信号生成ステップと、所定の伝送路を通じて当該多値符号が伝送される信号伝送ステップと、を含む、データ伝送方法が提供される。
以上説明したように本発明によれば、符号化信号にクロックを同期加算して得られる信号波形を持つ多値信号の振幅時間平均値とデータパターンとの依存関係を低減させることが可能になる。
パラレル伝送方式を採用した携帯端末の構成例を示す説明図である。 シリアル伝送方式を採用した携帯端末の構成例を示す説明図である。 新方式に係る携帯端末の機能構成例を示す説明図である。 AMI符号の信号波形を示す説明図である。 AMI符号をベースとする新方式の多値符号生成方法及び振幅判定方法の一例を示す説明図である。 受信側で入力信号の振幅が過小な場合に生じる問題点及びその解決手段について説明するための説明図である。 受信側で入力信号の振幅が過大な場合に生じる問題点及びその解決手段について説明するための説明図である。 入力信号の平均的な振幅情報(電圧)を検出する手段の構成例を示す説明図である。 入力信号の振幅情報(デジタル値)を検出する手段の構成例を示す説明図である。 多値信号の各振幅値及びクロック成分を検出する手段の構成例を示す説明図である。 新方式に係る多値信号の振幅特性を示す説明図である。 新方式に係る多値信号の振幅特性を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る分離符号化方式に係る符号化方法の一例を示す説明図である。 同実施形態の分離符号化方式に係る多値信号の振幅特性を示す説明図である。 新方式に係る多値信号の信号波形と、同実施形態の分離符号化方式に係る多値信号の信号波形とをシミュレーションにより比較した結果を示す説明図である。 新方式に係る多値信号の絶対値回路出力と、同実施形態の分離符号化方式に係る多値信号の絶対値回路出力とをシミュレーションにより比較した結果を示す説明図である。 新方式に係る多値信号の絶対値回路出力を入力とするLPFの出力と、同実施形態の分離符号化方式に係る多値信号の絶対値回路出力を入力とするLPFの出力とをシミュレーションにより比較した結果を示す説明図である。 同実施形態に係る多値信号の生成手段、及び、多値信号の各振幅値とクロック成分とを検出する検出手段の構成例を示す説明図である。 同実施形態に係るエンコーダの構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る振幅比較演算回路の構成例を示す説明図である。 同実施形態に係るデコーダの構成例を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[説明の流れについて]
ここで、以下に記載する本発明の実施形態に関する説明の流れについて簡単に述べる。まず、図1を参照しながら、パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の装置構成について簡単に説明する。この中で、パラレル伝送方式に関する問題点について指摘する。次いで、図2を参照しながら、シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の装置構成について簡単に説明する。次いで、図3を参照しながら、上記の新方式に係る携帯端末130の機能構成について説明する。次いで、図4、図5を参照しながら、AMI符号をベースとした上記新方式に係る符号化方法について説明する。なお、AMIは、Alternate Mark Inversionの略である。
次いで、図6を参照しながら、受信側で多値信号の各振幅レベル及びクロック成分を検出するために設けられたコンパレータに多値信号が入力される際、当該多値信号の振幅が過大な場合に生じる問題点について指摘する。さらに、図7を参照しながら、受信側で多値信号の各振幅レベルを検出するために設けられたコンパレータに多値信号が入力される際、当該多値信号の振幅が過小な場合に生じる問題点について指摘する。また、図8、図9を参照しながら、多値信号の振幅情報を検出する手段の構成例についても説明する。次いで、図10を参照しながら、これらの問題点を解消するために講じられる対策について、具体的な受信側の構成例を紹介しつつ説明する。
次いで、図11、図12を参照しながら、図10に示す受信側の構成例を適用する際に、新方式の多値信号が持つ振幅特性により生じうる問題点について指摘する。次いで、図13を参照しながら、上記のような問題点を解決するために考案された本実施形態に係る分離符号化方式について説明する。次いで、図14を参照しながら、本実施形態に係る分離符号化方式で生成された多値符号の振幅特性について説明する。次いで、図15、図16、図17に示すシミュレーション結果を参照しながら、新方式の符号化方法で生成された多値信号の特性と、本実施形態に係る分離符号化方式で生成された多値信号の特性とを比較する。次いで、図18〜図21を参照しながら、本実施形態に係る分離符号化方式で生成された多値信号の各振幅レベル及びクロック成分を検出する手段の構成例について説明する。最後に、同実施形態の技術的思想について纏め、当該技術的思想から得られる作用効果について簡単に説明する。
(説明項目)
1:はじめに
1−1:パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の装置構成
1−2:シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の装置構成
1−3:新方式に係る携帯端末130の機能構成
1−3−1:AMI符号ベースの多値符号に係る符号化方法
1−3−2:AMI符号ベースの多値符号に係る復号方法
1−4:多値信号の振幅制御方法
1−4−1:過小/過大振幅に起因する問題点について
1−4−2:多値信号の振幅特性に起因する問題点について
2:実施形態
2−1:分離符号化方式について
2−1−1:分離符号化方式に係る符号化方法
2−1−2:分離符号化方式に係る多値信号の振幅特性
2−1−3:新方式と分離符号化方式との比較
2−2:ゲイン制御フィードバック手段の構成
3:まとめ
<1:はじめに>
まず、本発明の一実施形態に係る技術について詳細な説明をするに先立ち、同実施形態が解決しようとする課題について簡単に纏める。
[1−1:パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の装置構成]
まず、図1を参照しながら、パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の装置構成について簡単に説明する。図1は、パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の装置構成の一例を示す説明図である。図1には、携帯端末100の一例として携帯電話が模式的に描画されている。しかし、以下で説明する技術の適用範囲は携帯電話に限定されない。例えば、ノートPC等の情報処理装置や各種の携帯型電子機器にも適用可能である。
図1に示すように、携帯端末100は、主に、表示部102と、液晶部104(LCD)と、接続部106と、操作部108と、ベースバンドプロセッサ110(BBP)と、パラレル信号線路112と、により構成される。但し、LCDは、Liquid Crystal Displayの略である。なお、表示部102を表示側、操作部108を本体側と呼ぶ場合がある。なお、ここでは説明の都合上、パラレル信号線路112を介して映像信号が伝送されるケースを例に挙げる。もちろん、パラレル信号線路112を介して伝送される信号の種類はこれに限定されず、例えば、制御信号や音声信号等もある。
図1に示すように、表示部102には、液晶部104が設けられている。そして、液晶部104には、パラレル信号線路112を介して伝送された映像信号が入力される。そして、液晶部104は、入力された映像信号に基づいて映像を表示する。また、接続部106は、表示部102と操作部108とを接続する部材である。この接続部106を形成する接続部材は、例えば、表示部102をZ−Y平面内で180度回転できる構造を有する。また、この接続部材は、X−Z平面内で表示部102が回転可能に形成されていてもよい。この場合、携帯端末100は折り畳みできる構造になる。なお、この接続部材は、自由な方向に表示部102を可動にする構造を有していてもよい。
ベースバンドプロセッサ110は、携帯端末100の通信制御、及びアプリケーションの実行機能を提供する演算処理部である。ベースバンドプロセッサ110から出力されるパラレル信号は、パラレル信号線路112を通じて表示部102の液晶部104に伝送される。パラレル信号線路112には、多数の信号線が配線されている。例えば、携帯電話の場合、この信号線数nは50本程度である。また、映像信号の伝送速度は、液晶部104の解像度がQVGAの場合、130Mbps程度となる。そして、パラレル信号線路112は、接続部106を通るように配線されている。
つまり、接続部106には、パラレル信号線路112を形成する多数の信号線が配線されている。上記のように、接続部106の可動範囲を広げると、その動きによりパラレル信号線路112に損傷が発生する危険性が高まる。その結果、パラレル信号線路112の信頼性が損なわれてしまう。一方で、パラレル信号線路112の信頼性を維持しようとすると、接続部106の可動範囲が制約されてしまう。こうした理由から、接続部106を形成する可動部材の自由度、及びパラレル信号線路112の信頼性を両立させる目的で、シリアル伝送方式が携帯電話等に採用されることが多くなってきている。また、放射電磁雑音(EMI)の観点からも、伝送線路のシリアル化が進められている。
[1−2:シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の装置構成]
そこで、図2を参照しながら、シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の装置構成について簡単に説明する。図2は、シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の装置構成の一例を示す説明図である。図2には、携帯端末130の一例として携帯電話が模式的に描画されている。しかし、以下で説明する技術の適用範囲は携帯電話に限定されない。例えば、ノートPC等の情報処理装置や各種の携帯型電子機器にも適用可能である。また、図1に示したパラレル伝送方式の携帯端末100と実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより詳細な説明を省略する。
図2に示すように、携帯端末130は、主に、表示部102と、液晶部104(LCD)と、接続部106と、操作部108とを有する。さらに、携帯端末130は、ベースバンドプロセッサ110(BBP)と、パラレル信号線路132、136と、シリアル信号線路134と、シリアライザ150と、デシリアライザ170とを有する。
携帯端末130は、上記の携帯端末100とは異なり、接続部106に配線されたシリアル信号線路134を通じてシリアル伝送方式により映像信号を伝送している。そのため、操作部108には、ベースバンドプロセッサ110から出力されたパラレル信号をシリアル化するためのシリアライザ150が設けられている。一方、表示部102には、シリアル信号線路134を通じて伝送されるシリアル信号をパラレル化するためのデシリアライザ170が設けられている。
シリアライザ150は、ベースバンドプロセッサ110から出力され、かつ、パラレル信号線路132を介して入力されたパラレル信号をシリアル信号に変換する。シリアライザ150により変換されたシリアル信号は、シリアル信号線路134を通じてデシリアライザ170に入力される。シリアル信号が入力されると、デシリアライザ170は、入力されたシリアル信号を元のパラレル信号に復元する。そして、デシリアライザ170は、パラレル信号線路136を通じてパラレル信号を液晶部104に入力する。
シリアル信号線路134には、例えば、NRZデータが単独で伝送されるか、或いは、データ信号とクロック信号とが一緒に伝送される。また、シリアル信号線路134の配線数kは、図1の携帯端末100が有するパラレル信号線路112の配線数nよりも大幅に少ない(1≦k≪n)。例えば、配線数kは、数本程度まで削減することができる。そのため、シリアル信号線路134が配線される接続部106の可動範囲に関する自由度は、パラレル信号線路112が配線される接続部106に比べて非常に大きい。さらに、シリアル信号線路134は高い信頼性を有する。シリアル信号線路134を流れるシリアル信号には、通常、LVDS等の差動信号が用いられる。但し、LVDSは、Low Voltage Differential Signalの略である。
以上、携帯端末130の装置構成について簡単に説明した。シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の全体的な装置構成は概ね上記の通りである。しかしながら、接続部106に配線される信号線の本数をどの程度低減させることができるかは、シリアル信号線路134に流れる信号の形態に依存する。そして、この信号の形態を決定するのがシリアライザ150及びデシリアライザ170である。以下では、上記の新方式に係るシリアライザ150及びデシリアライザ170の機能構成について説明する。
[1−3:新方式に係る携帯端末130の機能構成]
ここでは、図3を参照しながら、新方式に係る携帯端末130の機能構成について説明する。図3は、新方式に係る携帯端末130の機能構成例を示す説明図である。但し、新方式の技術的特徴はデータの符号化方法及び符号化データの伝送方法にある。そのため、携帯端末130の送信部を成すシリアライザ150の主な機能構成、及び携帯端末130の受信部を成すデシリアライザ170の主な機能構成のみを図3に示した。従って、その他の一般的な構成要素については記載を省略している点に注意されたい。
図3に示すように、シリアライザ150は、主に、符号化部152と、ドライバ154と、重畳部156とを有する。また、デシリアライザ170は、主に、分離部172と、レシーバ174と、クロック抽出部176と、復号部178とを有する。そして、シリアライザ150とデシリアライザ170とは、同軸ケーブル160を通じて電気的に接続されている。なお、同軸ケーブル160は、シリアル信号線路134の一例である。
パラレル信号線路132を通じてベースバンドプロセッサ110から送信データ及び送信クロックがシリアライザ150に送信されると、シリアライザ150に送信された送信データ及び送信クロックは符号化部152に入力される。符号化部152は、新方式の符号化方法を用いて送信データから多値符号を生成する。ここで言う多値符号とは、1つのビット値を複数の振幅レベルで表現した符号のことである。例えば、ビット値1を振幅レベル+3、+1、−1、−3の4値で表現し、ビット値0を振幅レベル+2、−2で表現した6値符号が上記多値符号の一例である。
また、符号化部152により生成される多値符号は、送信クロックの半周期毎に極性(+/−)が反転するように構成されている。このような多値符号は、後述するように、AMI符号、マンチェスター符号、パーシャル・レスポンス符号等、バイポーラ符号やダイコード符号に送信クロックを同期加算することで生成することができる。但し、実際には信号処理にて同期加算を実施することは少ない。多くの場合、バイポーラ符号と送信クロックとを同期加算して得られる信号波形の振幅レベルと、送信データのビット値とを対応付けたテーブル等を用いて送信データから直接的に多値符号が生成される。さて、このようにして生成された多値符号は、ドライバ154により適切な振幅レベルに変換され、重畳部156に入力される。
符号化部152で生成される多値符号は、送信クロックの半周期毎に極性反転する波形であるため、ほとんど直流成分を含まない。そのため、DC電源に多値符号を重畳して伝送したとしても、受信側で容易に多値符号を分離することができる。また、DC電源に多値符号を重畳して伝送することで、接続部106の配線数を1本程度まで削減するが可能になる。このような理由から、図3に例示したシリアライザ150には重畳部156が設けられており、重畳部156で多値符号にDC電源が重畳される。重畳部156でDC電源が重畳された多値符号(以下、重畳信号)は、同軸ケーブル160を通じて分離部172に入力される。
同軸ケーブル160を通じて分離部172に入力された重畳信号は、分離部172においてDC電源と多値符号とに分離される。そして、分離部172により分離された多値符号は、レシーバ174を介してクロック抽出部176、及び復号部178に入力される。まず、クロック抽出部176において、入力された多値符号からクロック成分が抽出され、送信クロックが再生される。先に述べた通り、新方式に係る多値符号は、送信クロックの半周期毎に極性が反転する波形を有する。そのため、多値符号の振幅レベルがゼロクロスするタイミングを検出することで、PLLを用いずとも、その検出結果から送信クロックを再生することができるのである。
このように、クロック抽出部176は、閾値レベル0に設定されたコンパレータ等を用いて多値符号の振幅レベルがゼロクロスするタイミングを検出し、送信クロックを再生する。なお、以下の説明において、クロック抽出部176で再生された送信クロックのことを検出クロックと呼ぶことにする。クロック抽出部176で再生された検出クロックは、表示部102の他の構成要素に向けて出力されると共に、復号部178に入力される。多値符号及び検出クロックが入力されると、復号部178は、多値符号の振幅レベルが所定の閾値レベルを上回るタイミング及び下回るタイミングを検出すると共に、その検出結果及び検出クロックを用いて当該多値符号の各振幅レベルを検出する。
さらに、復号部178は、検出した多値符号の振幅レベルに基づいて送信データを復号する。復号部178で復号された送信データは、受信データとして表示部102の他の構成要素に向けて出力される。以上説明したように、新方式に係る携帯端末130は、1つのビット値を複数の振幅レベルで表現した多値符号を用いて送信データを伝送する。上記の通り、この多値符号はクロックの半周期毎に極性が反転する波形を有する。そのため、受信側で多値符号からクロック成分を抽出してPLLを用いずにクロックを再生することが可能になる。その結果、受信側にPLLを設けずに済む分だけ回路規模や消費電力を低減させることができるのである。
(1−3−1:AMI符号ベースの多値符号に係る符号化方法)
ここで、図4、図5を参照しながら、AMI符号をベースとする新方式の多値符号を生成するための符号化方法について説明する。ここで説明する符号化方法は、上記の携帯端末130において符号化部152の機能により実現される。上記の通り、新方式の多値符号は、バイポーラ符号にクロックを同期加算して得られる信号波形を有する。ここでは、バイポーラ符号の一例としてデューティ100%のAMI符号を例に挙げる。
(AMI符号の信号波形について)
まず、図4を参照しながら、AMI符号の波形について簡単に説明する。図4は、AMI符号の信号波形の一例を示す説明図である。但し、図中のAは任意の正数である。
AMI符号は、ビット値0を電位0で表現し、ビット値1を電位A又は−Aで表現する符号である。但し、電位Aと電位−Aとは交互に繰り返される。つまり、電位Aでビット値1が表現された後、次にビット値1が現れた場合、そのビット値1は電位−Aで表現される。図4には、タイミングT1、…、T14においてビット値0、1、0、1、1、0、0、0、0、1、1、1、0、1が入力された場合に、AMI符号則に基づいて符号化することにより得られる信号波形が示されている。
図4の例において、ビット値1は、タイミングT2、T4、T5、T10、T11、T12、T14に現れる。タイミングT2においてAMI符号の振幅レベルが電位Aである場合、タイミングT4における振幅レベルは極性が反転して電位−Aとなる。同様に、次にビット値1が現れるタイミングT5においてはAMI符号の振幅レベルが電位Aとなる。このように、AMI符号は、ビット値1に対応する振幅レベルがプラスとマイナスとで交互に反転する極性反転特性を有する。なお、ビット値0に対応するAMI符号の振幅レベルは全て電位0で表現される。
上記のように、AMI符号は極性反転特性を有するため、DC成分を含まないという特徴がある。しかし、ビット値0に対応する電位0は連続して現れることがある。例えば、図4の例では、タイミングT6、…、T9で電位0が連続している。このように電位0が連続する期間が存在すると、その期間で振幅レベルに変化が無いため、AMI符号の受信波形からPLLを用いずにクロック成分を取り出すことが出来ない。こうした問題を受け、上記の新方式に係る多値符号を用いてデータ伝送する方法が考案された。
(符号化方法について)
ここで、図5を参照しながら、上記新方式の符号化方法に関し、AMI符号をベースとする多値符号の生成方法について説明する。図5は、AMI符号をベースとする多値符号の生成方法を示す説明図である。なお、ここではAMI符号にクロックを同期加算して多値符号を生成する方法について説明するが、ビット値0、1と多値符号の各振幅レベルとを対応付ける符号則に基づいて送信データから多値符号の信号波形を直接生成するように構成されていてもよい。この場合、符号則は、テーブル等の形式で符号化部152により保持される。
図5(C)には、新方式の符号化方法で生成されるAMI符号ベースの多値符号が示されている。この多値符号は、ビット値1を複数の電位−1、−3、1、3で表現し、ビット値0をこれらとは異なる複数の電位−2、2で表現したものである。また、この多値符号は、振幅レベルがクロックの半周期毎に極性反転し、連続して同じ電位とならないように構成されている。例えば、図5の例ではタイミングT6、…、T9においてビット値0が続く期間が存在するが、電位が−2、2、−2、2となっており、連続して同じ電位とならない。このような多値符号を利用することで、同じビット値が連続して現れても、振幅レベルがゼロクロスするタイミングを検出することでクロック成分を抽出することが可能になる。
図5(C)の多値符号の信号波形は、例えば、同図(A)に示すAMI符号と同図(B)に示すクロックとを同期加算することにより得られる。図5に示すAMI符号の信号波形(A)は、図4に示したAMI符号と同じ信号波形である。また、図5(B)に示すクロックは、AMI符号の伝送速度をFbとしたとき、その半分の周波数Fb/2を持つものである。また、このクロック(B)は、AMI符号(A)よりも大きな振動幅を持つ。図5の例では、AMI符号(A)の振動幅が−1から+1であるのに対し、クロック(B)の振動幅は−2から+2に設定されている。より一般的には、クロック(B)の振幅レベルをAMI符号のN倍(N>1)に設定することが可能である。
図5に示したAMI符号(A)とクロック(B)とをエッジを揃えて同期加算すると、同図(C)に示す多値符号が生成される。このとき、クロック(B)の振動幅がAMI符号(A)の振動幅よりも大きく設定されているため、1つのビット値を複数の振幅レベルで表現した多値符号が生成される。例えば、AMI符号(A)の振幅レベルをA1と表記し、クロック(B)の振幅レベルをA2と表記すると、多値符号(C)の振幅レベルA1+A2は、1+2=3、0+2=2、−1+2=1、1−2=−1、0−2=−2、−1−2=−3の6値となる。また、多値符号(C)の振幅レベルは、クロック(B)の半周期毎に極性反転する点にも注意されたい。
上記の通り、新方式に係る多値符号(C)は、AMI符号(A)とクロック(B)とを同期加算することにより得られる。但し、ビット値0、1と多値符号(C)の振幅レベルとを直接対応付けるテーブル等を用いて、送信データから多値符号(C)を直接生成することも可能である。このようなテーブル等を用いると、例えば、ビット列0、1、0、1、1、0、…、1は、多値符号(C)の振幅レベル2、−1、2、−3、3、−2、…、−1に直接変換される。なお、いずれの方法を用いたとしても、送信データのビット値0が多値符号(C)の振幅レベル2、−2で表現され、ビット値1が振幅レベル3、1、−1、−3で表現される。
以上、AMI符号(A)をベースとする新方式の符号化方法について説明した。次に、この多値符号(C)から元のデータを復号する方法について説明する。
(1−3−2:AMI符号ベースの多値符号に係る復号方法)
ここでは、図5を参照しながら、AMI符号ベースの多値符号(C)に関する復号方法について説明する。以下では、多値符号(C)からクロック成分を抽出する方法、多値符号(C)から各振幅レベルを検出する方法、検出した振幅レベルからデータを復号する方法について順次説明する。なお、ここで説明するクロック抽出処理は、クロック抽出部176の機能により実現される。また、振幅レベルの検出処理及びデータの抽出処理は、復号部178の機能により実現される。
(クロック抽出方法について)
まず、図5を参照する。先に述べた通り、多値符号(C)は、クロックの半周期毎に振幅レベルの極性が反転する。従って、クロック抽出部176は、閾値レベルTH1(TH1=0)が設定されたコンパレータを用いて多値符号(C)の振幅レベルがゼロクロスするタイミングを検出することで、クロック成分を抽出することができる。例えば、多値符号(C)を閾値レベルTH1でコンパレートすると、多値符号(C)の振幅レベルが下から上へゼロクロスするタイミングで立ち上がり、上から下へゼロクロスするタイミングで立ち下がるパルスを持つ検出クロックが得られる。このようにして得られた検出クロックは復号部178に入力される。
(振幅レベル検出方法及びデータ復号方法について)
図5に示すように、AMI符号ベースの新方式に係る多値符号(C)は、6つの振幅レベル3、2、1、−1、−2、−3を有する。そこで、これらの振幅レベルを検出するには、少なくとも4つの閾値レベルが必要になる。
例えば、振幅レベル3、2の中間付近に閾値レベルTH3(TH3=2.5)が設定され、振幅レベル2、1の中間付近に閾値レベルTH2(TH2=1.5)が設定される。さらに、振幅レベル−1、−2の中間付近に閾値レベルTH4(TH4=−1.5)が設定され、振幅レベル−2、−3の中間付近に閾値レベルTH5(TH5=−2.5)が設定される。そして、各閾値レベルに対応するコンパレータが設けられ、多値信号(C)の振幅レベルが各閾値レベルをクロスするタイミングが検出される。
例えば、多値符号(C)を閾値レベルTH2でコンパレートすると、閾値レベルTH2に対し、多値符号(C)の振幅レベルが下から上へクロスするタイミングで立ち上がり、上から下へクロスするタイミングで立ち下がるパルスを持つデータ信号が得られる。また、多値符号(C)を閾値レベルTH3でコンパレートすると、閾値レベルTH3に対し、多値符号(C)の振幅レベルが下から上へクロスするタイミングで立ち上がり、上から下へクロスするタイミングで立ち下がるパルスを持つデータ信号が得られる。
同様に、多値符号(C)を閾値レベルTH4でコンパレートすると、閾値レベルTH4に対し、多値符号(C)の振幅レベルが下から上へクロスするタイミングで立ち上がり、上から下へクロスするタイミングで立ち下がるパルスを持つデータ信号が得られる。そして、多値符号(C)を閾値レベルTH5でコンパレートすると、閾値レベルTH5に対し、多値符号(C)の振幅レベルが下から上へクロスするタイミングで立ち上がり、上から下へクロスするタイミングで立ち下がるパルスを持つデータ信号が得られる。
各閾値レベルに関してデータ信号が得られると、復号部178は、これらデータ信号の組み合わせから多値符号(C)の振幅レベルを判定する。例えば、あるタイミングで閾値レベルTH3に対応するデータ信号の振幅レベルが1の場合、多値符号(C)の振幅レベルは3であると判定される。また、あるタイミングで閾値レベルTH3に対応するデータ信号の振幅レベルが0、閾値レベルTH2に対応するデータ信号の振幅レベルが1の場合、多値符号(C)の振幅レベルは2であると判定される。さらに、あるタイミングで閾値レベルTH2に対応するデータ信号の振幅レベルが0、検出クロックの振幅レベルが1の場合、多値符号(C)の振幅レベルは1であると判定される。
同様に、あるタイミングで閾値レベルTH5に対応するデータ信号の振幅レベルが0の場合、多値符号(C)の振幅レベルは−3であると判定される。また、あるタイミングで閾値レベルTH5に対応するデータ信号の振幅レベルが1、閾値レベルTH4に対応するデータ信号の振幅レベルが0の場合、多値符号(C)の振幅レベルは−2であると判定される。さらに、あるタイミングで閾値レベルTH4に対応するデータ信号の振幅レベルが1、検出クロックの振幅レベルが0の場合、多値符号(C)の振幅レベルは−1であると判定される。このようにして得られた振幅レベルの判定結果は、復号部178においてビット値に変換される。
先に述べた通り、多値符号(C)の振幅レベル3、1、−1、−3がビット値1に対応し、振幅レベル2、−2がビット値0に対応する。そこで、上記の判定結果に応じて、復号部178は、振幅レベル3、1、−1、−3をビット値1に変換し、振幅レベル2、−2をビット値0に変換する。その結果、多値符号(C)から送信データが復号される。
以上、新方式に係る符号化方法及び復号方法について説明した。上記の通り、新方式の符号化方法及び復号方法を用いて生成される多値符号によりデータを伝送することで、受信側にPLLを用いずに済む分だけ消費電力を低減させることができる。さらに、多値符号を電源線に重畳して伝送するように構成することで、接続部106に配線される信号線の本数を大幅に低減させることが可能になる。その結果、携帯端末130の変形自由度が増すと共に、信号線の信頼性を向上させることができる。
[1−4:多値信号の振幅制御方法]
上記の通り、新方式に係るデータ伝送方法は非常に優れた方法である。しかし、この方法を利用する際には次のような点に注意する必要がある。上記の多値符号(C)は、AMI符号(A)にクロック(B)を同期加算して得られる信号波形を有する。そのため、AMI符号化されるデータのデータパターンによっては、多値符号(C)が、ある期間で連続して大きな振幅値を持ち、他の期間で連続して小さな振幅値を持つような波形になってしまう。このような波形は、多値符号(C)の各振幅レベルを判定する際に誤判定を間接的に誘起する要因となってしまう。この点に関し、以下、多値符号(C)の波形と振幅レベルの判定精度との関係について、より詳細に説明する。なお、以下の説明において、多値符号(C)のことを多値信号と呼ぶことにする。
(1−4−1:過小/過大振幅に起因する問題点について)
まず、図6、図7を参照しながら、受信側で多値信号から各振幅レベルを検出する際に生じる問題点と、その解決手段について説明する。図6は、受信した多値信号(入力信号)の振幅が過小な場合に、多値信号の各振幅レベルを検出するために設けられたコンパレータにおいて生じる問題点及びその解決手段を示す説明図である。一方、図7は、受信した多値信号(入力信号)の振幅が過大な場合に、多値信号の各振幅レベルを検出するために設けられたコンパレータにおいて生じる問題点及びその解決手段を示す説明図である。
まず、図6を参照する。多値信号の各振幅レベルは、受信側に設けられたコンパレータにより判定される。例えば、図5に示した多値信号(多値符号(C))の場合、多値信号の各振幅レベルを判定するために、クロック検出用に設定された閾値レベルTH1を含め、5つの閾値レベルTH1、TH2、TH3、TH4、TH5が用いられる。つまり、受信側には、閾値レベルTH1、TH2、TH3、TH4、TH5がそれぞれ設定されたコンパレータが設けられ、そのコンパレータ出力に基づいて各振幅レベルが判定される。例えば、閾値レベルTH1が設定されたコンパレータは、入力信号の振幅レベルが閾値レベルTH1を上回る期間にHレベルの信号を出力し、下回る期間にLレベルを出力する。
但し、各コンパレータには、チャタリングや誤動作を防止するため、入力ヒステリシスが設定されている。例えば、閾値レベルTH1が設定されたコンパレータの場合、入力信号の振幅レベルが下から上へと閾値レベルTH1+ΔTH(ΔTH>0)をクロスするタイミングでコンパレータ出力がHレベルに遷移する。また、入力信号の振幅レベルが上から下へと閾値レベルTH1−ΔTH(ΔTH>0)をクロスするタイミングでコンパレータ出力がLレベルに遷移する。入力ヒステリシスが設定されたコンパレータは、図6に示すように、各閾値レベルの上下に不感帯を持つことになる。
そのため、図6に示すように、コンパレータに入力される多値信号の振幅が過小な場合、その振幅に応じてコンパレータの閾値レベルを低く設定してしまうと、入力される多値信号がヒステリシスを超えることができなくなってしまう。そのため、各コンパレータは、多値信号の各振幅レベルを正しくコンパレートすることができなくなってしまう。また、高速動作に必要なオーバードライブ量が設定されている場合、多値信号の振幅が過小な場合には必要なオーバードライブ量が確保できず、高速動作時に各振幅レベルを正しくコンパレートすることができなくなることがある。
また、受信信号のダイナミックレンジは、受信側の回路構成や電源電圧等の要因で決定されるものであり、ある程度動作時に固定されたものとなる。また、入力ヒステリシスの設定やオーバードライブ量は動作時に可変することが難しく、回路設計時に予め作り込まれることが多い。こうした理由から、多値信号の各振幅レベルを正しくコンパレートできるようにするため、図6に示すように、振幅が過小な多値信号(入力信号A)を増幅器で増幅してからコンパレータに入力する方法が考えられた。このように、増幅器で多値信号を適切な振幅に増幅することにより、各コンパレータに入力ヒステリシスが設定されていても、高速動作時にも、各振幅レベルを正しくコンパレートすることが可能になる。
次に、図7を参照する。図6のケースとは逆に、入力された多値信号(入力信号A)の振幅が過大な場合、コンパレータの前段に設けられるアンプが飽和してしまうことにより、信号波形に歪みが生じてしまう。例えば、アンプの飽和により、図7に示すように、一部の閾値レベル(TH3、TH5等)で閾値判定ができない程度に多値符号の高振幅レベルが抑圧され、各振幅レベルを正しくコンパレートすることができなくなることがある。そこで、入力された多値信号の振幅を増幅器で減衰させる対策が講じられる。このように、多値信号の各振幅レベルをコンパレートするには、多値信号の振幅に応じて増幅又は減衰処理を施し、適切な振幅に調整してからコンパレータに入力する構成が好ましい。
例えば、コンパレータの前段に可変利得増幅器を配置し、入力される多値信号の振幅に応じて可変利得増幅器の利得を制御するような機構を設けることが、伝送エラーを低減させるという観点から適した構成であると考えられる。
次に、可変利得増幅器による利得制御を行う上で基準となる多値信号の振幅情報を検出する方法について考察する。多値信号の振幅情報を検出する方法としては、例えば、図8に示すように、多値信号の振幅絶対値を所定期間平均して得られる時間平均値を振幅情報として用いるアナログ的な方法が考えられる。この方法では、まず、多値信号(A)が絶対値回路に入力されて絶対値波形(B)が得られる。次いで、絶対値波形(B)が所定の時定数を持つローパスフィルタ(LPF)に入力されて時間平均波形(C)が得られる。図8に示す方法の場合、この時間平均波形(C)が振幅情報として出力され、可変利得増幅器の利得制御に用いられる。なお、同種の方法として、ピークホールド回路及びボトムホールド回路を用いる方法も考えられる。
また、利得制御に用いる振幅情報の検出方法として、図9に示すように、データレートと比較して十分な速度で高速にデジタルサンプリングし、ロジック回路を用いてサンプリング結果から多値信号の振幅情報を取得するデジタル的な方法も考えられる。この方法では、まず、多値信号(A)がアナログデジタルコンバータ(ADC)に入力されてデジタルサンプリングされ、サンプリングポイント(B)が得られる。次いで、サンプリングポイント(B)がロジック回路に入力されて多値信号の振幅情報が得られる。このデジタル的な方法を用いる場合、高速動作するADC、及び高速動作するロジック回路が必要になるため、消費電力が大きくなってしまう。また、データレートが非常に高速な場合、このような高速ADCや高速ロジック回路を現在の回路技術で実現することが困難である。
以上の考察から、可変利得増幅器の利得制御に用いる多値信号の振幅情報は、図8に示すようなアナログ的な方法で検出されることが好ましい。この方法を用いると、比較的消費電力が少なくて済む上、コストの低減にも寄与する。
次に、図10を参照しながら、図8に示した振幅情報の検出手段を組み込んだ受信側の具体的な構成について考察する。図10は、入力された多値信号の振幅を調整して各振幅レベルを正しくコンパレートするためのゲイン制御フィードバックループを含んだ受信側のシステム構成例を示す説明図である。なお、図10に示すシステム構成例は、図3に示す携帯端末130の中でクロック抽出部176、復号部178に相当する。
図10に示すように、受信側のシステム構成は、可変利得増幅器202(VGA)と、コンパレータ204、206、208、210、212と、デコーダ214と、を含むものである。さらに、このシステム構成には、絶対値回路216と、ローパスフィルタ218(LPF)と、オペアンプ220(OP)と、が含まれ、ゲイン制御フィードバックループが形成される。
まず、多値信号は、可変利得増幅器202を介して絶対値回路216に入力される。絶対値回路216では、入力信号の振幅値が絶対値化される。そして、絶対値回路216において振幅値が絶対値化された入力信号は、ローパスフィルタ218に入力される。ローパスフィルタ218には所定の時定数が設定されており、ローパスフィルタ218では、その時定数を基準にして入力信号の時間平均が算出される。つまり、絶対値回路216、ローパスフィルタ218を通じて、多値信号の振幅絶対値に関する時間平均(以下、時間平均信号)が算出される。
ローパスフィルタ218から出力された時間平均信号は、オペアンプ220に入力される。オペアンプ220には、時間平均信号と共に基準レベル値が入力される。そして、オペアンプ220では、時間平均信号と基準レベル値とが比較され、その比較結果が可変利得増幅器202にフィードバックされる。可変利得増幅器202では、フィードバックされたオペアンプ220による比較結果に基づいて利得制御が行われる。図6及び図7を参照しながら説明した通り、コンパレータ204、206、208、210、212において多値信号の各振幅レベルを正しくコンパレートするためには可変利得増幅器202により適切に利得制御が行われることが重要になるのである。
また、ローパスフィルタ218に設定される時定数も重要なパラメータである。ゲイン制御フィードバックループ(自動利得制御(AGC)ループ)は低域遮断特性を有する。そのため、ローパスフィルタ218の時定数が小さすぎると信号の低域成分が抑圧されて波形ひずみが生じてしまう。一方、ローパスフィルタ218の時定数が大きすぎると安定的にゲイン制御が行われるようになるまでに長い時間がかかってしまう。こうした理由から、ローパスフィルタ218には、アプリケーションに応じて適切な時定数が設定されることが望まれる。
さて、可変利得増幅器202において適切な利得調整が完了すると、可変利得増幅器202で増幅された多値信号は、コンパレータ204、206、208、210、212に入力される。コンパレータ204、206、208、210、212では、それぞれ閾値レベルTH3、TH2、TH1、TH4、TH5を基準とする閾値判定が行われる。そして、各コンパレータ204、206、208、210、212による閾値判定の結果は、デコーダ214に入力される。このとき、可変利得増幅器202で多値信号の振幅が適切に調整されていれば、正しい閾値判定結果がデコーダ214に入力される。
デコーダ214では、各コンパレータ204、206、208、210、212から入力された閾値判定結果に基づいてデータが復号される。このとき、クロック検出用の閾値レベルTH1を基準とする閾値判定の結果(コンパレータ208の出力)に基づいてクロックが再生され、その再生クロックを用いてデータが復号される。そして、デコーダ214で再生されたクロック(再生クロック)、及び復号されたデータ(復号データ)は、他の構成要素に向けて出力される。
以上説明したように、図10に示した受信側のシステム構成では、ゲイン制御フィードバックループにより可変利得増幅器202の利得制御が行われる。さらに、その利得制御を受けた可変利得増幅器202により多値信号の振幅が調整されることで、図6、図7に示した問題点が解決され、多値信号の各振幅レベルが正しくコンパレートされるようになる。その結果、データの復号精度が向上する。但し、このような効果が得られるようにするためには、可変利得増幅器202の利得制御が適切に行われることが必要である。そして、可変利得増幅器202の利得制御を適切に行うためには、オペアンプ220に入力される時間平均信号が正しい振幅情報として機能するものであることが重要になる。
(1−4−2:多値信号の振幅特性に起因する問題点について)
あるデータを所定の符号化方式で符号化して得られる信号の時間平均値は、多くの場合、そのデータパターンに対する依存性を有する。つまり、特定のデータパターンを持つデータを符号化して得られる信号の時間平均信号を生成すると、ある期間で時間平均値が大きくなり、他の期間で時間平均値が小さくなるといった特性を示すことがある。ここでは、図11を参照しながら、新方式に係る多値信号のケースを例に挙げて考察する。
上記の通り、新方式に係る多値信号は、データを所定の符号化方式(例えば、AMI符号方式)で符号化して符号化信号を生成し、その符号化信号よりも大きな振幅を持つクロックを同期加算して生成することができる。図11には、データパターン(DATA=1,1,1,1,1,1,1,0,1,1,1,1,1,1,1,1)をAMI符号化してAMI符号(B)を生成し、クロック(A)を同期加算して得られる多値信号(C)を例示した。図11の多値信号(C)は、データ0のタイミングを境に振幅が大きい期間と振幅が小さい期間とに分かれている。振幅が大きい期間では、多値信号(C)の振幅レベルが+3及び−3(振れ幅が6)に貼り付いてしまっていることが分かる。また、振幅が小さい期間では、多値信号(C)の振幅レベルが+1及び−1(振れ幅が2)に貼り付いてしまっていることが分かる。
このような振幅レベルの貼り付きが生じる理由は次の通りである。多値信号(C)の振れ幅が大きくなる期間では、互いに同期するクロック(A)とAMI符号(B)とが同じ極性を有している。例えば、クロック(A)が+2をとるタイミングでAMI符号(B)が+1をとり、クロック(A)が−2をとるタイミングでAMI符号(B)が−1をとる。逆に、多値信号(C)の振れ幅が小さくなる期間では、互いに同期するクロック(A)とAMI符号(B)とが異なる極性を有している。例えば、クロック(A)が+2をとるタイミングでAMI符号(B)が−1をとり、クロック(A)が−2をとるタイミングでAMI符号(B)が+1をとる。図11は極端な例であるが、図12のようにデータ0とデータ1とが混在したパターンにおいても、振幅の大きい期間と振幅の小さい期間とが一見して区別できる程度に現れうる。
このような貼り付き期間が生じると、その期間で振幅絶対値の時間平均が算出され、その算出結果に基づいて可変利得増幅器202の利得制御が行われてしまうことがある。例えば、振幅が小さい期間で得られた時間平均信号に基づいて利得制御が行われると、本来設定されるべき適切な増幅率よりも大きな増幅率が可変利得増幅器202に設定されてしまう。このような大きな増幅率で振幅が大きな期間の多値信号を増幅すると、図7に例示した問題点と同様の理由で正しく振幅レベルをコンパレートすることができなくなってしまう可能性がある。
逆に、振幅が大きい期間で得られた時間平均信号に基づいて利得制御が行われると、本来設定されるべき適切な増幅率よりも小さな増幅率が可変利得増幅器202に設定されてしまう。このような小さな増幅率で振幅が小さな期間の多値信号を増幅すると、図6に示した問題点と同様の理由で正しく振幅レベルをコンパレートすることができなくなってしまう可能性がある。また、先に述べたように、ローパスフィルタ218の時定数を大きくし過ぎるとゲイン制御フィードバックループが安定するまでに非常に長い時間がかかってしまう。そのため、予測される振幅の貼り付き期間よりも十分に長い時定数をローパスフィルタ218に設定することは現実的な解決策にならない。また、発生しうるデータパターンが未知であるため、振幅の貼り付き期間を確実に予測することができないという問題もある。
このような振幅の貼り付き対策として、送信側で送信するデータに予めスクランブルをかける対策が考えられる。しかし、この対策を講じる場合、回路規模の増大が避けられないという問題がある。また、スクランブルパターンを打ち消すデータパターンが発生した場合には振幅の貼り付きが発生してしまうため、根本的な解決には至らないという問題がある。仮に、データパターンが既知であり、かつ、信号の時間変化が遅い場合には、受信信号から振幅情報を検出し、その検出結果を用いて可変利得増幅器202の利得制御を行う構成も考えられる。しかし、高速に時間変化する未知のデータパターンから振幅情報を検出して利得制御に用いるのは現実問題として難しい。
そこで、本件発明者は、高速に時間変化する未知のデータパターンから生成された多値信号の振幅貼り付きを抑制し、可変利得増幅器202の利得制御を適切に行えるようにする技術を開発した。以下、当該技術に係る実施形態について詳細に説明する。
<2:実施形態>
以下、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、高速に時間変化する未知のデータパターンから生成された多値信号の振幅貼り付きを抑制する技術に関する。この技術を適用することにより、受信側で可変利得増幅器202の利得制御を正しく行うことが可能になり、多値信号から各振幅レベルをコンパレートする精度が向上し、より伝送品質を高めることが可能になる。以下、詳細に説明する。
[2−1:分離符号化方式について]
ここでは、本実施形態に係る多値信号の生成方法、及び当該多値信号の振幅特性について説明する。さらに、本実施形態に係る多値信号の特性と、上記新方式に係る多値信号の特性とを比較するため、所定の条件により行ったシミュレーション結果を例示する。
(2−1−1:分離符号化方式に係る符号化方法)
まず、図13を参照しながら、本実施形態に係る多値信号の生成方法について説明する。図13は、本実施形態に係る多値信号の生成方法の一例を示す説明図である。なお、ベースとする符号化方式として、説明の都合上、AMI符号方式を例に挙げて説明する。但し、AMI符号方式に限らず、各種のバイポーラ符号方式やバイフェース符号方式にも適用することが可能である。例えば、パーシャルレスポンス符号方式、マンチェスター符号方式、CMI符号方式等にも応用可能である。
図13に示すように、本実施形態に係る符号化方法は、上記の新方式と同様に、データをAMI符号化してAMI符号(B)を生成すると共に、AMI符号(B)にクロック(A)を同期加算して多値信号(C)を生成する。但し、本実施形態に係る符号化方法は、AMI符号(B)を生成する際、データを構成するビット列のうち、奇数番目に位置するビット値で構成されるビット列(奇数ビット列)と、偶数番目に位置するビット値で構成されるビット列(偶数ビット列)とを個別にAMI符号化するというものである。つまり、クロック(A)の振幅レベルが正のタイミングで同期加算されるAMI符号(B)の振幅レベルと、クロック(A)の振幅レベルが負のタイミングで同期加算されるAMI符号(B)の振幅レベルとは、独立の符号化処理により生成されるのである。
このように、奇数ビット列と偶数ビット列とを独立にAMI符号化することから、本実施形態に係る符号化方式を分離符号化方式と呼ぶことにする。図13の例では、分離符号化方式に基づいてデータパターンDATA=1,1,0,1,1,0,1,1,0,0,1,0,1,1,0,1から2つのAMI符号(B1)(B2)が生成されている。データパターンDATA=1,1,0,1,1,0,1,1,0,0,1,0,1,1,0,1のうち、クロック(A)の振幅レベルが正のタイミングに対応するビット列は、DATA1=1,0,1,1,0,1,1,0である。一方、データパターンDATA=1,1,0,1,1,0,1,1,0,0,1,0,1,1,0,1のうち、クロック(A)の振幅レベルが負のタイミングに対応するビット列は、DATA2=1,1,0,1,0,0,1,1である。
上記のDATA1をAMI符号則に則って符号化すると、AMI符号(B1)が生成される。また、上記のDATA2をAMI符号則に則って符号化すると、AMI符号(B2)が生成される。そして、AMI符号(B1)は、クロック(A)の振幅レベルが正のタイミング(CLK=1)でクロック(A)に同期加算される。さらに、AMI符号(B2)は、クロック(A)の振幅レベルが負のタイミング(CLK=0)でクロック(A)に同期加算される。このようにしてクロック(A)とAMI符号(B)(AMI符号(B1)及び(B2))が同期加算されることにより、図13に示すようにな多値信号(C)が生成される。この多値信号(C)を見ると、全期間で振幅に大きな偏りが生じていないことが分かる。
また、上記の分離符号化方式に係る多値信号の生成方法を用いても、新方式に係る多値信号と同様に、ほとんど直流成分を含まず、かつ、クロックの半周期毎に極性が反転する振幅特性を持つ多値符号が生成される。そのため、本実施形態に係る分離符号化方式を適用しても、新方式に係るデータ伝送方法を適用することで得られる効果を欠損することはない。なお、本稿において奇数ビット列/偶数ビット列という表現を用いるが、この表現は1つおきに抽出されるビット値の2つの組み合わせを区別するためのものであり、奇数/偶数の意味に特別な技術的意義を持たせるものではない点に注意されたい。
(2−1−2:分離符号化方式に係る多値信号の振幅特性)
ここで、図14を参照しながら、上記の分離符号化方式で生成された多値信号の振幅特性について、より詳細に説明する。図14は、上記の分離符号化方式で生成された多値信号の振幅特性を説明するための説明図である。なお、上記の分離符号化方式で生成された多値信号において振幅の貼り付きが抑制される理由についても詳細に説明する。
図14には、図13に示した分離符号化方式で生成された多値信号(C)と、その多値信号(C)を絶対値回路216、ローパスフィルタ218に通して得られる信号波形(D)(E)とが示されている。多値信号(C)を絶対値回路216に入力すると、絶対値回路216からは信号(D)が出力される。この信号(D)を適当な時定数を持つローパスフィルタ218に入力すると、ローパスフィルタ218から信号(E)が出力される。信号(E)は、全期間を通じて振幅レベル+2近傍を維持しており、多値信号(C)の振幅が特定の期間で大きな振幅値又は小さな振幅値に貼り付いていないことが分かる。
また、図14には、この信号(D)をCLK=1のタイミングで検出される信号(D1)と、CLK=0のタイミングで検出される信号(D2)とが分けて示されている。さらに、信号(D1)、信号(D2)をそれぞれローパスフィルタ218に入力して得られる信号(E1)、信号(E2)も示されている。図14からも分かるように、信号(E1)(E2)についても、信号(E)と同様に、全期間を通じて振幅レベル+2近傍を維持している。
このような振幅特性が得られる理由は次の通りである。まず、分離符号化方式の場合、AMI符号(B1)及び(B2)は独立にAMI符号化されたものである。また、AMI符号(B1)にはクロック(A)の振幅レベル+2だけが加算され、AMI符号(B2)にはクロック(A)の振幅レベル−2だけが加算される。つまり、AMI符号(B1)に一定の振幅レベル+2を加算して得られる信号を絶対値化したものが上記の信号(D1)である。同様に、AMI符号(B2)に一定の振幅レベル−2を加算して得られる信号を絶対値化したものが上記の信号(D2)である。
そもそも、AMI符号(B1)及び(B2)の各々は、ほとんど直流成分を持たない。そのため、AMI符号(B1)及び(B2)に一定の値を加算しても、単に振幅の中心がゼロレベルから一定の値にシフトするだけである。従って、信号(D1)及び(D2)をローパスフィルタ218に入力すると、図14に示す信号(E1)及び(E2)のような出力が得られるのである。当然のことながら、信号(D1)及び(D2)を組み合わせた信号(D)をローパスフィルタ218に入力しても、振幅の貼り付きは発生せず、信号(E)のような出力が得られるのである。
以上説明したように、本実施形態に係る分離符号化方式を用いると、多値信号から得られる時間平均信号の振幅がデータパターンに依存しなくなり、受信側で可変利得増幅器202の利得制御を安定的に行うことができるようになる。また、本実施形態に係る分離符号化方式の場合、奇数ビット列と偶数ビット列とを独立にAMI符号化する必要はあるものの、送信側及び受信側に振幅貼り付きを防止するための特別な回路を新たに追加せずに済む。そのため、安定したデータ伝送を実現しつつも、製造コストや消費電力を大きく増大させずに済むという功を奏する。
(2−1−3:新方式と分離符号化方式との比較)
本実施形態に係る分離符号化方式を適用して得られる効果を確認するために所定の条件でシミュレーションを実施した。シミュレーションの実施条件は次の通りである。(1)ベースとする符号化方式にはAMI符号方式を採用した。(2)新方式の多値信号は、図5に示すように振れ幅2のAMI符号と、振れ幅4のクロックとを同期加算して得られるものとした。(3)分離符号化方式の多値信号は、図13に示すように、振れ幅4のクロックと、奇偶分離された2つのビット列を独立に符号化して得られる振れ幅2のAMI符号とを同期加算したものとした。
シミュレーションに用いたアルゴリズムは次の通りである。(STEP1)クロック(CLK)の生成:10000ビットのビット列010101…を生成する。(STEP2)データ(DATA)の生成:乱数を用いて10000ビットのビット列を生成する。但し、0、1の比率は1:1とした。(STEP3)新方式及び分離符号化方式のそれぞれに基づき、STEP2で生成したビット列をAMI符号化する。
STEP3の詳細は次の通りである。新方式の場合:DATA=0のとき、AMI符号の値=0をとる。DATA=1のとき、交互にAMI符号値=−1、+1をとる。分離符号化方式の場合:(偶数ビット列)CLK=0の期間にてDATA=0のとき、AMI符号値0=0をとる。CLK=0の期間にてDATA=1のとき、交互にAMI符号値0=−1、+1をとる。(奇数ビット列)CLK=1の期間にてDATA=0のとき、AMI符号値1=0をとる。CLK=1の期間にてDATA=1のとき、交互にAMI符号値1=−1、+1をとる。
(STEP4)新方式及び分離符号化方式に基づいて生成されたAMI符号をクロックに同期加算して多値信号の振幅レベルを算出する。算出方法は次の通りである。新方式の場合:多値信号の振幅レベル(OUT1)=4*(CLK−0.5)+AMI符号値。分離符号化方式の場合:CLK=0の期間にて、多値信号の振幅レベル(OUT2)=4*(CLK−0.5)+AMI符号値0、CLK=1の期間にて、多値信号の振幅レベル(OUT2)=4*(CLK−0.5)+AMI符号値1。
(STEP5)新方式の多値信号(OUT1)及び分離符号化方式の多値符号(OUT2)を絶対値化し、それぞれ新方式に係る絶対値出力(ABS1)及び分離符号化方式に係る絶対値出力(ABS2)を得る。(STEP6)新方式に係る絶対値出力(ABS1)及び分離符号化方式に係る絶対値出力(ABS2)をLPFに通し、それぞれ新方式に係るLPF出力(LPF1)及び分離符号化方式に係るLPF出力(LPF2)を得る。
上記の方法でシミュレーションを行った結果を図15、図16、図17に示した。但し、これらの結果は、100ビット目から200ビット目までの時間を切り出して表示したものである。図15には、新方式の符号化方法で生成された多値信号(A:OUT1)と、分離符号化方式で生成された多値信号(B:OUT2)とが示されている。また、図16には、図15に示した新方式に係る多値信号(A:OUT1)の絶対値回路出力(A:ABS1)と、分離符号化方式に係る多値信号(B:OUT2)の絶対値回路出力(B:ABS2)とが示されている。
さらに、図17には、図16に示した新方式に係る絶対値回路出力(A:ABS1)のLPF出力(A:LPF1)と、分離符号化方式に係る絶対値回路出力(B:ABS2)のLPF出力(B:LPF2)とが示されている。但し、図17に示したLPF出力は、時定数が4シンボル期間に相当する1次のLPFに図16の絶対値回路出力を通して得られるものである。また、図17には、10000シンボル期間にわたる各LPF出力波形の標準偏差が併せて記載されている。図17のシミュレーション結果を参照すると、新方式に係るLPF出力(A)に比べ、分離符号化方式に係るLPF出力(B)の方がばらつきが小さいことが分かる。
このことは標準偏差の値を比較することでも確認することができる。今次実施したシミュレーション結果の場合、分離符号化方式に係るLPF出力の標準偏差は、新方式に係るLPF出力の標準偏差の約47%となった。この結果から、分離符号化方式に係る多値信号の振幅時間平均が非常に安定しているということが確認できた。このように、本実施形態に係る分離符号化方式を適用すると、多値信号の振幅時間平均におけるデータパターン依存性を低く抑えることが可能になり、受信側で安定した利得制御を実現することができるようになる。
その結果、振幅情報を検出する手段に設けられるLPFの時定数を小さく設計することができるようになり、立ち上がり時間が短縮されると共に、復号時のエラーレートを低減させることが可能になる。また、特定のデータパターンで信号振幅が上下に貼りつくことがなくなるため、送信側でスクランブラー等を設ける必要が無くなり、回路の簡素化が実現され、さらに、その簡素化に伴う低消費電力化を実現することが可能となる。
[2−2:ゲイン制御フィードバック手段の構成]
次に、図18〜図21を参照しながら、本実施形態の分離符号化方式に係る符号化方法及び復号方法を実現することが可能な送信側及び受信側のシステム構成及び具体的な回路構成について説明する。なお、送信側のモジュールと受信側のモジュールとは、1本の伝送線路又は1対の差動伝送線路で接続され、クロックとデータ信号とが共に伝送される。また、図18に示すシステム構成は、本実施形態の分離符号化方式に係る主な構成要素を抜き出して記載したものであり、例えば、図3に示す携帯端末130の構成要素と組み合わせて利用される。
まず、図18を参照する。送信側のモジュールは、主にエンコーダ(符号化部152)と、ドライバ154(バッファ232、234、236、238、240、242)とにより構成される。まず、伝送すべきクロックCLKと、クロックCLKに同期したデータDATAとがエンコーダ(符号化部152)に入力される。このクロックCLKは、その倍の周波数を持つ元クロック信号CKIから、図19に示す同期回路を用いて生成される。エンコーダ(符号化部152)に入力されたデータDATAは、クロックCLKを用いて符号化される。このとき、エンコーダ(符号化部152)は、上記の分離符号化方式に基づいてデータDATAを符号化して多値信号を生成する。
エンコーダ(符号化部152)で生成された多値信号は、ドライバ154により伝送線路に出力される。ドライバ154は、エンコーダ(符号化部152)の出力DO0〜DO5のうち、ビット値1をとるビット数に応じて多値信号の振幅レベルを出力する。伝送線路を通じて受信側のモジュールに到達した多値信号は、可変利得増幅器202(VGA)に入力される。可変利得増幅器202の出力は、絶対値回路216に入力されて絶対値化される。さらに、絶対値回路216の出力は、ローパスフィルタ218に入力され、高域成分が除去されて時間平均が出力される。ローパスフィルタ218の出力は、オペアンプ220に入力される。
オペアンプ220には、さらに基準電圧VREFが入力され、ローパスフィルタ218の出力(振幅情報)と基準電圧VREFとが比較される。なお、基準電圧VREFの生成方法については後述する。オペアンプ220は、ローパスフィルタ218の出力が所望のレベル(基準電圧VREF)よりも低い場合、可変利得増幅器202の利得を増加させる。逆に、ローパスフィルタ218の出力が所望のレベル(基準電圧VREF)よりも高い場合、オペアンプ220は、可変利得増幅器202の利得を減少させる。このようなゲイン制御フィードバックループを設けることにより、可変利得増幅器202の出力振幅は、後段に配置されたコンパレータ204、206、208、210、212が正しく各振幅レベルをコンパレートできる範囲に調整される。
可変利得増幅器202の出力振幅は、コンパレータ204、206、208、210、212に入力される。コンパレータ204、206、208、210、212では、それぞれに設定された閾値レベルを基準に閾値判定が行われ、その判定結果(DI0、DI1、DI2、DI3、DI4)がデコーダ214に入力される。デコーダ214は、図21に示すような回路構成により実現される。デコーダ214に判定結果(DI0、DI1、DI2、DI3、DI4)が入力されると、その入力値に基づいて多値信号のクロック成分CK0及びデータD0が生成され、それぞれ再生クロックCLK及び復号データDATAとして出力される。なお、図13からも明らかなように、多値信号の各振幅レベルと各ビット値との関係は新方式の場合と同じである。例えば、多値信号の振幅レベル+3、+1、−1、−3はビット値1に対応し、振幅レベル+2、−2はビット値0に対応する。
ここで、図20を参照しながら、振幅比較演算回路の具体的な構成例について説明する。振幅比較演算回路は、振幅検出回路の部分と比較回路の部分とに大きく分けることができる。振幅検出回路は、絶対値回路216、ローパスフィルタ218を含む部分である。比較回路は、主にオペアンプ220の部分である。図20に示すように、振幅検出回路は、シングル差動変換回路、ギルバートセルミキサー、RC−LPFにより構成される。また、オペアンプ220に入力される基準電圧VREFは次のように生成される。
先に述べた通り、コンパレータの閾値レベルは、多値信号の多重度に応じて複数設けられる。多値信号の各振幅レベルを正しくコンパレートするためには、これらの閾値レベルと、可変利得増幅器202の出力振幅の時間平均値が取るべき値(VIDEAL)との間に成り立つ比例関係を考慮すればよい。基準電圧VREFは、値VIDEALを上記の振幅検出回路と同一構成の回路(シングル差動変換回路、ギルバートセルミキサー、RC−LPF)に入力することにより得られる。なお、伝送レートが高く、絶対値回路224の周波数特性が無視できない場合、デコーダ214で抽出した再生クロック(CLK)で値VIDEALの極性を切り替え、その切り替え出力を絶対値回路224に入力することで補償することが可能である。なお、このような極性の切り替え制御は、基準振幅生成回路222(図18)により実施される。
以上、本発明の一実施形態について説明した。上記の通り、本実施形態に係る分離符号化方式は、クロック信号(同期信号)の極性が正の時と負の時でデータ信号を2組に分け、それぞれ独立にDCフリー特性を有する符号化方式で符号化し、同期信号と足し合わせるというものである。この分離符号化方式を用いることにより、DCフリーで、かつ、振幅時間平均がデータパターンにほとんど依存しない多値信号が生成される。その結果、受信側でVGAの利得制御を正しく行うことができるようになり、データエラーを低減させることが可能になる。また、受信側に設けられる振幅検出回路の周波数特性を再生クロックで補償することにより、伝送レートが高い場合でもVGAの適切な利得制御を行うことができるようになる。
<3:まとめ>
最後に、本実施形態の分離符号化方式を適用した信号処理装置が有する機能構成と、当該機能構成により得られる作用効果について簡単に纏める。なお、上記の携帯端末130の一部構成は、当該信号処理装置の一例である。当該信号処理装置の機能構成は次のように表現することができる。まず、当該信号処理装置は、以下のような機能を持つ符号化部、及び信号生成部を有する。
上記の符号化部は、互いに異なる第1及び第2のビット値で表現されたビット列から1ビットおきにビット値を抽出して得られる、奇数番目に位置するビット値で構成された第1のビット列と、偶数番目に位置するビット値で構成された第2のビット列と、をそれぞれ所定の符号化方式で符号化して直流成分を含まない第1及び第2の符号化信号を生成するものである。また、上記の信号生成部は、前記符号化部で生成された第1及び第2の符号化信号よりも大きな振幅を有するクロック信号に対し、当該クロック信号が正の振幅値をとるタイミングに同期して前記第1の符号化信号を加算し、当該クロック信号が負の振幅値をとるタイミングに同期して前記第2の符号化信号を加算することにより多値信号を生成するものである。
先に説明した通り、本実施形態の分離符号化方式は、符号化信号とクロックとを同期加算して多値信号を生成する技術に関する。特に、クロックの振幅レベルが正のタイミングに同期して加算される符号化信号の振幅レベルと、クロックの振幅レベルが負のタイミングに同期して加算される符号化信号の振幅レベルとが独立した符号化処理により生成される点に特徴がある。上記の符号化部は、符号化すべきデータを奇数ビット列と偶数ビット列とに分け、各ビット列を独立に符号化する機能を有している。
つまり、各符号化信号がクロックに同期加算されても、同期加算後の各信号の振幅特性は、各符号化信号の振幅特性と同じになる。例えば、第1の符号化信号にはクロック信号が持つ正の振幅値が加算されるが、クロック信号が持つ正の振幅値は一定値であるため、同期加算後の信号は、単に第1の符号化信号の振幅中心をシフトしたものとなる。また、上記の符号化部は、直流成分を含まない符号化信号が生成される符号化方式で符号化している。そのため、上記の信号処理装置で生成される多値信号の振幅絶対値は、クロック周期に対して短すぎない時間で平均した場合にほぼ一定になる。
このように、振幅絶対値の時間平均が期間に応じて大きく変化することが皆無になると、受信側でVGAの利得制御を行う際の基準値として振幅絶対値の時間平均を利用した場合に、非常に安定した利得制御を行うことが可能になる。その結果、多値信号の各振幅レベルをコンパレートする際に生じるエラーが低減され、データエラーレートを低減させることが可能になる。結果として、伝送品質を向上させることができる。
(備考)
上記のエンコーダ(符号化部152)は、符号化部、信号生成部の一例である。上記のドライバ154は、信号送信部の一例である。
上記のレシーバ174は、信号受信部の一例である。上記のコンパレータ204、206、208、210、212、及びデコーダ214は、振幅検出部の一例である。
上記のデコーダ214は、復号部の一例である。上記の振幅比較演算回路は、増幅率制御部の一例である。
上記のデコーダ214は、クロック再生部の一例である。上記の基準振幅生成回路222、絶対値回路224、ローパスフィルタ226は、基準平均値算出部の一例である。
上記のローパスフィルタ218は、フィルタ回路の一例である。上記のベースバンドプロセッサ110は、演算処理部の一例である。上記の液晶部104は、表示部の一例である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
100 携帯端末
102 表示部
104 液晶部
106 接続部
108 操作部
110 ベースバンドプロセッサ
130 携帯端末
132 パラレル信号線路
134 シリアル信号線路
136 パラレル信号線路
150 シリアライザ
152 符号化部
154 ドライバ
156 重畳部
160 同軸ケーブル
170 デシリアライザ
172 分離部
174 レシーバ
176 クロック抽出部
178 復号部
202 可変利得増幅器
204 コンパレータ
204、206、208、210、212 コンパレータ
214 デコーダ
216 絶対値回路
218 ローパスフィルタ
220 オペアンプ
222 基準振幅生成回路
224 絶対値回路
226 ローパスフィルタ
232、234、236、238、240、242 バッファ

Claims (11)

  1. 互いに異なる第1及び第2のビット値で表現されたビット列から1ビットおきにビット値を抽出して得られる、奇数番目に位置するビット値で構成された第1のビット列と、偶数番目に位置するビット値で構成された第2のビット列と、をそれぞれ所定の符号化方式で符号化して直流成分を含まない第1及び第2の符号化信号を生成する符号化部と、
    前記符号化部で生成された第1及び第2の符号化信号よりも大きな振幅を有するクロック信号に対し、当該クロック信号が正の振幅値をとるタイミングに同期して前記第1の符号化信号を加算し、当該クロック信号が負の振幅値をとるタイミングに同期して前記第2の符号化信号を加算することにより多値信号を生成する信号生成部と、
    を備える、信号処理装置。
  2. 前記信号生成部で生成された多値信号を所定の伝送路を通じて送信する信号送信部と、
    前記所定の伝送路を通じて送信された多値信号を受信する信号受信部と、
    前記信号受信部で受信した多値信号の振幅値を検出する振幅検出部と、
    前記振幅検出部で検出された正の振幅値に基づいて前記第1のビット列を復号し、負の振幅値に基づいて前記第2のビット列を復号する復号部と、
    をさらに備える、請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記信号受信部で受信した多値信号の振幅を増幅する可変利得増幅器と、
    前記可変利得増幅器の増幅率を制御する増幅率制御部と、
    をさらに備え、
    前記振幅検出部は、前記可変利得増幅器の増幅率に基づいて決定される所定の閾値を用いて前記可変利得増幅器で振幅が増幅された多値信号の振幅値を検出し、
    前記増幅率制御部は、前記可変利得増幅器から出力された多値信号の振幅絶対値の時間平均値が、前記所定の閾値に基づいて決定される基準振幅値に適合するように前記可変利得増幅器の増幅率を制御する、請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記信号受信部で受信した多値信号の極性反転周期を検出し、当該に基づいて前記クロック信号を再生するクロック再生部をさらに備え、
    前記復号部は、前記クロック再生部で再生されたクロック信号に基づいて前記第1及び第2のビット列を復号する、請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 前記クロック再生部で再生されたクロック信号により前記基準振幅値を変調し、当該変調出力の振幅絶対値を前記多値信号の振幅絶対値の時間平均値と同じ時定数で時間平均して基準平均値を算出する基準平均値算出部をさらに備え、
    前記増幅率制御部は、前記多値信号の振幅絶対値の時間平均値が前記基準平均値算出部で算出された基準平均値に近い値となるように前記可変利得増幅器の増幅率を制御する、請求項4に記載の信号処理装置。
  6. 前記増幅率制御部は、
    前記可変利得増幅器から出力された多値信号の振幅絶対値を生成する絶対値回路と、
    前記絶対値回路から出力された振幅絶対値の時間平均値を生成するフィルタ回路と、
    前記フィルタ回路から出力された時間平均値と前記基準振幅値とが入力され、前記時間平均値が前記基準振幅値を上回る場合に前記可変利得増幅器の増幅率を低減させ、前記時間平均値が前記基準振幅値を下回る場合に前記可変利得増幅器の増幅率を増加させる制御信号を出力するオペアンプと、
    を含む、請求項4に記載の信号処理装置。
  7. 前記所定の符号化方式は、AMI(Alternate Mark Inversion)符号化方式である、請求項1に記載の信号処理装置。
  8. 互いに異なる第1及び第2のビット値で表現されたビット列から1ビットおきにビット値を抽出して得られる、奇数番目に位置するビット値で構成された第1のビット列と、偶数番目に位置するビット値で構成された第2のビット列と、をそれぞれ所定の符号化方式で符号化して直流成分を含まない第1及び第2の符号化信号を生成する符号化部と、
    前記符号化部で生成された第1及び第2の符号化信号よりも大きな振幅を有するクロック信号に対し、当該クロック信号が正の振幅値をとるタイミングに同期して前記第1の符号化信号を加算し、当該クロック信号が負の振幅値をとるタイミングに同期して前記第2の符号化信号を加算することにより多値信号を生成する信号生成部と、
    映像データ、音声データ、通信データ、及び制御データの中から選択される1つ又は複数のデータを出力する演算処理部と、
    を備え、
    前記演算処理部から出力されたデータのビット列が前記符号化部に入力されて前記第1及び第2の符号化信号が生成され、当該第1及び第2の符号化信号が前記信号生成部に入力されて多値符号が生成され、装置内部に設けられた所定の伝送路を通じて当該多値符号が伝送される、情報処理装置。
  9. 前記所定の伝送路を通じて送信された多値信号を受信する信号受信部と、
    前記信号受信部で受信した多値信号の振幅値を検出する振幅検出部と、
    前記振幅検出部で検出された正の振幅値に基づいて前記第1のビット列を復号し、負の振幅値に基づいて前記第2のビット列を復号する復号部と、
    前記映像データを表示するための表示部と、
    をさらに備え、
    前記演算処理部で出力されたデータが映像データである場合に、前記復号部は、当該映像データに相当する前記第1及び第2のビット列を前記表示部に入力し、
    前記表示部は、前記復号部により入力された第1及び第2のビット列に基づいて映像データを表示する、請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 互いに異なる第1及び第2のビット値で表現されたビット列から1ビットおきにビット値を抽出して得られる、奇数番目に位置するビット値で構成された第1のビット列と、偶数番目に位置するビット値で構成された第2のビット列と、をそれぞれ所定の符号化方式で符号化して直流成分を含まない第1及び第2の符号化信号を生成する符号化ステップと、
    前記符号化ステップで生成された第1及び第2の符号化信号よりも大きな振幅を有するクロック信号に対し、当該クロック信号が正の振幅値をとるタイミングに同期して前記第1の符号化信号を加算し、当該クロック信号が負の振幅値をとるタイミングに同期して前記第2の符号化信号を加算することにより多値信号を生成する信号生成ステップと、
    を含む、多値符号化方法。
  11. 演算処理装置から、映像データ、音声データ、通信データ、及び制御データの中から選択される1つ又は複数のデータが出力されるデータ出力ステップと、
    前記データ出力ステップで前記演算処理部から出力されたデータに相当するビット列から1ビットおきにビット値を抽出して得られる、奇数番目に位置するビット値で構成された第1のビット列と、偶数番目に位置するビット値で構成された第2のビット列と、をそれぞれ所定の符号化方式で符号化して直流成分を含まない第1及び第2の符号化信号を生成する符号化ステップと、
    前記符号化ステップで生成された第1及び第2の符号化信号よりも大きな振幅を有するクロック信号に対し、当該クロック信号が正の振幅値をとるタイミングに同期して前記第1の符号化信号を加算し、当該クロック信号が負の振幅値をとるタイミングに同期して前記第2の符号化信号を加算することにより多値信号を生成する信号生成ステップと、
    所定の伝送路を通じて当該多値符号が伝送される信号伝送ステップと、
    を含む、データ伝送方法。
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