JP2011012941A - ハイブリッド給湯システム - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者の任意の基準に基づきヒートポンプ式給湯器と燃焼式給湯器のより効率のよい方を稼動させることが可能なハイブリッド給湯システムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明にかかるハイブリッド給湯システム100の代表的な構成は、貯湯タンク110と、ヒートポンプ式給湯器122と、燃焼式給湯器128と、給水温度取得手段106と、外気温度取得手段136と、給水温度と外気温度別にヒートポンプ式給湯器のCOPが記憶されたCOPテーブル206と、取得された給水温度および外気温度に対応するCOPを取得するCOP取得部212と、ランニングコスト、省エネルギー、CO排出量のなかから基準を選択させる選択部208と、COPの閾値を記憶する記憶部204と、取得されたCOPと選択された基準の閾値を比較して稼動対象を決定する制御部214とを備えることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、ヒートポンプ式給湯器と燃焼式給湯器を併設して備えるハイブリッド給湯システムに関するものである。
近年、ヒートポンプ式給湯器と燃焼式給湯器を併設して備えるハイブリッド給湯システムの普及が進んでいる。ヒートポンプ式給湯器は、液体が気化するときに周囲の熱を吸収し、気体が凝縮して液化するときに熱を発する性質を利用している。そのため、燃焼式給湯器に比べて、ランニングコストの低減、エネルギーの有効利用(省エネルギー)、および温室効果ガスであるCO排出量削減を図り得ると一般に認識されている。
しかし、ヒートポンプ式給湯器は、急速に大量の湯(高温水)を生成する用途には不向きである。また、ヒートポンプ式給湯器の成績係数(Coefficient Of Performance:COP:動作係数ともいう)は、給水温度(ヒートポンプ式給湯器への入水温度)や外気温度等に依存し、給水(入水)温度が高温になるとCOPが低下してしまう。このため、給水(入水)温度が高温になりがちな保温運転の際には、従来燃焼式給湯器を稼動させている。
そこで、このような事情を勘案した上で、ヒートポンプ式給湯器と燃焼式給湯器のより効率のよい方を稼動させることが考えられる。これに関連する従来技術としては、特許文献1に、各エネルギー供給機器の運転開始・停止を示す発停パターンを複数作成して、他の条件である属性パターン(曜日や時間帯、外気エントロピー等)に結び付けて制御する技術が開示されている。
特開2006−85252号公報
しかしながら、特許文献1は、上述した内容を開示しているに留まり、それ以上の具体的な構成や態様を示すものではない。特に、発停パターンを作成するにあたって、過去のエネルギー需要データに基づいて各エネルギー供給機器の最適出力値を求めるとしているが、各エネルギー供給機器の優位性や優先度を考慮したものではない。
また、特許文献1は、その記載が極めて抽象的であることに加え、分野の点でも建物等のエネルギー管理システムを対象としており、ハイブリッド給湯システムに適用され得る技術ではない。
そこで、本発明は、ヒートポンプ式給湯器の出湯能力に影響を与える給水温度や外気温度等の外界条件を考慮して、使用者の任意の基準に基づきヒートポンプ式給湯器と燃焼式給湯器のより効率のよい方を稼動させることが可能なハイブリッド給湯システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明にかかるハイブリッド給湯システムの代表的な構成は、湯水を貯留する貯湯タンクと、貯湯タンクに対して出湯可能なヒートポンプ式給湯器と、貯湯タンクに対して出湯可能な燃焼式給湯器と、給水温度を取得する給水温度取得手段と、外気温度を取得する外気温度取得手段と、給水温度と外気温度の条件別にヒートポンプ式給湯器のCOPが記憶されたCOPテーブルと、COPテーブルを参照して、取得された給水温度および外気温度に対応するCOPを取得するCOP取得部と、ランニングコスト、省エネルギー、CO排出量のうち2以上の基準のなかから1つの基準を選択させる選択部と、2以上の基準において、それぞれの基準ごとにヒートポンプ式給湯器の方が高効率な運転となるCOPの閾値を記憶する記憶部と、取得されたCOPと選択された1つの基準における閾値を比較して、ヒートポンプ式給湯器と燃焼式給湯器のいずれかを稼動させる制御部と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、給水温度や外気温度といった外界条件を考慮して、ランニングコスト、省エネルギー、CO排出量のいずれかの任意の基準に基づきヒートポンプ式給湯器と燃焼式給湯器のより効率のよい方を稼動させることができる。特に、稼動対象の決定に関しては、燃焼式給湯器が外界条件(給水温度や外気温度)の影響を受けないことから、ヒートポンプ式給湯器のCOP(COPの閾値を超えるか否か)のみによって行うことができ、容易かつ確実に高効率な方を決定可能である。
当該ハイブリッド給湯システムは、閾値を演算により算出する演算部と、演算部の演算に必要な情報を入力する入力部をさらに備え、演算部は、ランニングコストを基準とする閾値を算出する場合には、ヒートポンプ式給湯器のエネルギー料金単価と燃焼式給湯器のエネルギー料金単価に基づき算出し、省エネルギーを基準とする閾値を算出する場合には、ヒートポンプ式給湯器が消費する1次換算エネルギーと燃焼式給湯器が消費する1次換算エネルギーに基づき算出し、CO排出量を基準とする閾値を算出する場合には、ヒートポンプ式給湯器のCO排出原単位と燃焼式給湯器のCO排出原単位に基づき算出するとよい。これにより、各基準におけるCOPの閾値を適切に設定することができ、エネルギー料金単価の変動等による閾値の更新も可能となる。
当該ハイブリッド給湯システムは、貯湯タンク下部から低温水を導く低温水配管と、貯湯タンク中途部から中温水を導く中温水配管と、保温運転の際に、低温水と中温水を混合してヒートポンプ式給湯器へと導く三方弁と、をさらに備えるとよい。
かかる構成によれば、低温水と中温水を混合するためヒートポンプ式給湯器への入水温度を低下させることができ、保温運転の際においてもCOPを低下させることなくヒートポンプ式給湯器を使用することができる。故に、ランニングコスト、省エネルギー、CO排出量のいずれかの任意の基準における効率のみに基づいて、単純にヒートポンプ式給湯器と燃焼式給湯器のどちらを稼動させるかを決定することができる。
本発明によれば、ヒートポンプ式給湯器の出湯能力に影響を与える給水温度や外気温度等の外界条件を考慮して、ランニングコスト、省エネルギー、CO排出量のいずれかの任意の基準に基づきヒートポンプ式給湯器と燃焼式給湯器のより効率のよい方を稼動させることが可能なハイブリッド給湯システムを提供することができる。
本実施形態にかかるハイブリッド給湯システムの概略的な構成を示す図である。 制御装置の機能ブロック図である。 ランニングコスト、省エネルギー、CO排出量の各基準における閾値の算出方法を例示するフローチャートである。 演算部によるそれぞれの閾値算出に供し得る具体的なデータを例示する図である。 COPテーブルの詳細を示す図である。 稼動対象の決定を例示するフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態にかかるハイブリッド給湯システム100の概略的な構成を示す図である。ハイブリッド給湯システム100は、給水手段102、給水配管104、給水温度取得手段としての温度センサー(以下、給水温度センサー106と称する)、貯湯タンク110、貯湯量判断手段としての温度センサー(以下、貯湯温度センサー112と称する)、低温水配管114、中温水配管116、三方弁118、入水配管120、ヒートポンプ式給湯器122、出湯配管124、第2入水配管126、燃焼式給湯器128、第2出湯配管130、給湯配管132、外気温度取得手段としての温度センサー(以下、外気温度センサー136と称する)、制御装置140を包含する。なお、図1は、概略的な構成を示すものであって、実際には各配管に、開閉弁、逆止弁、減圧弁、定流量弁、安全弁、自動空気抜き弁、ポンプ等のうち、適宜必要なものが取り付けられる。
給水手段102は、受水槽、高架水槽、水道管等であって、貯湯タンク110に貯留された湯水が使用されると給水配管104を介して貯湯タンク110へ給水を行う。給水配管104には給水温度センサー106が備えられていて、かかる給水温度センサー106は、測定した給水温度を制御装置140へ伝達する。
貯湯タンク110は、内部に湯水を貯留する。本実施形態では、貯湯タンク110を密閉式としているが、開放式であってもよい。図1に示すように、密閉式の貯湯タンク110に貯留される湯水には温度分布があり、上部に高温水が滞留する高温域、下部に低温水が滞留する低温域が存在し、中途部には中温水が滞留する中温域が存在する。
貯湯温度センサー112は、貯湯タンク110の内部に配置されていて、測定した貯湯温度を制御装置140へ伝達する。制御装置140は、貯湯温度センサー112が測定した温度に基づいて、ヒートポンプ式給湯器122および燃焼式給湯器128の稼動を制御する。例示的には、貯湯温度55℃以下の場合にヒートポンプ式給湯器122または燃焼式給湯器128を稼動させ、貯湯温度60℃以上の場合にヒートポンプ式給湯器122または燃焼式給湯器128の稼動を停止する。
低温水配管114は、貯湯タンク110下部から低温水を抜き出し三方弁118へ導入する。また、中温水配管116は、貯湯タンク110中途部から中温水を抜き出し三方弁118へ導入する。そして、三方弁118は、導入された低温水と中温水を混合し、入水配管120を介してヒートポンプ式給湯器122へ入水する。これにより、ヒートポンプ式給湯器122への入水温度の低下が図られる。
よって、貯湯タンク110から湯水を抜き出した場合に総じて高温となる保温運転の際において、ヒートポンプ式給湯器122が高温入水不可能な機種であっても使用することができる。また、ヒートポンプ式給湯器122のCOPは、入水(給水)温度が低く、外気温度が高い方が向上する。そのため、上記構成によればCOPの向上効果をも奏し得る。
ヒートポンプ式給湯器122は、圧縮器、凝縮器、膨張弁、蒸発器、空冷ファン等からなり、いわゆるヒートポンプサイクルによって入水した湯水を加熱し、高温水を生成する。特に近年では、自然冷媒であるCOを熱媒体として循環させるエコキュート(登録商標)が注目を集めている。
出湯配管124は、ヒートポンプ式給湯器122によって生成された高温水を貯湯タンク110上部へと出湯する。このときの出湯温度(ヒートポンプ式給湯器122の出湯温度)は、概して40℃から90℃の範囲内で定められる。
第2入水配管126は、貯湯タンク110から湯水を抜き出し、燃焼式給湯器128へ入水する。燃焼式給湯器128は、ヒートポンプ式給湯器122のように入水(給水)温度や外気温度といった外界条件によってCOPが変化するわけではない。そのため、貯湯タンク110からの湯水の抜き出し位置(高温水、中温水、低温水)は限定されることなく、適宜都合に応じて定めることができる。
燃焼式給湯器128は、ヒーターやボイラー等による給湯器であって、入水した湯水を加熱し、高温水を生成する。燃焼式給湯器128によって生成された高温水は、第2出湯配管124によって貯湯タンク110上部へと出湯される。このときの出湯温度(燃焼式給湯器128の出湯温度)は、ヒートポンプ式給湯器122と同様に、概して45℃から90℃の範囲内で定められる。
給湯配管132は、貯湯タンク110上部から湯水(高温水)を抜き出し、給湯負荷134へと給湯する。給湯負荷134としては、カラン、浴槽やシャワー、温水式床暖房等が例示される。
外気温度センサー136は、外気温度を測定する。かかる外気温度センサー136によって測定された温度は、制御装置140へと伝達される。
制御装置140は、給水温度センサー106、貯湯温度センサー112、外気温度センサー136の測定温度を取得して、ヒートポンプ式給湯器122および燃焼式給湯器128を制御する。
図2は、制御装置140の機能ブロック図である。制御装置140は、入力部200、演算部202、記憶部204、選択部208、温度データ取得部210、COP取得部212、制御部214から構成される。
入力部200は、キーボードやマウス、タッチパネル、ファイル入出力装置やネットワークを通じたデータ通信等の外部から情報を取り入れる種々の装置から構成される。かかる入力部200を通じて、演算部202が演算を行う際に必要な情報が入力される。
演算部202は、ランニングコスト、省エネルギー、CO排出量のそれぞれの基準ごとに、ヒートポンプ式給湯器122の方が高効率となるCOPの閾値を演算により算出する。
図3は、ランニングコスト、省エネルギー、CO排出量の各基準における閾値の算出方法を例示するフローチャートである。また、図4は、演算部202によるそれぞれの閾値算出に供し得る具体的なデータを例示する図である。なお、図3では理解を容易にするために、ヒートポンプ式給湯器122のエネルギー源を電気、燃焼式給湯器128のエネルギー源をガスとしている。以下、本実施形態においても、ヒートポンプ式給湯器122のエネルギー源を電気、燃焼式給湯器128のエネルギー源をガスとして説明する。
図3(a)は、ランニングコストを基準とする閾値の算出方法を例示するフローチャートである。また、図4(a)は電気とガスのエネルギー料金単価を例示する図、図4(b)はガス発熱量を例示する図、図4(c)は燃焼式給湯器128の基準性能値を例示する図である。以下、図4(a)〜図4(c)の値を用いて、ランニングコストを基準とする閾値の算出方法について例示する。
まず、入力部200より、ヒートポンプ式給湯器122のエネルギー料金単価である電気料金の入力(S230)がなされる(記憶部204に記憶されていてもよい)。ここで、図4(a)に示すように、夏期(7〜9月の3ヶ月)電気料金を13.75円/kWh、夏期以外の電気料金を12.65円/kWhとする(基本料金や夜間蓄熱料金を考慮した単価を使用してもよい)。
次に、演算部202が、電気熱単価(kcal/円)を以下の式から算出する(S232)。ここで、式中の860kcal/hは、1kWの電力から1時間当たりに発生する熱量である。
860kcal/h÷13.75円/kWh=63kcal/円(夏期電気料金)
860kcal/h÷12.65円/kWh=68kcal/円(夏期以外の電気料金)
よって、年間の電気料金の平均熱単価は以下の式から算出される。
(63kcal/円×3ヶ月+68kcal/円×9ヶ月)÷12ヶ月=67kcal/円
次に、入力部200より、燃焼式給湯器128のエネルギー料金単価であるガス料金の入力(S234)がなされる(記憶部204に記憶されていてもよい)。ここで、図4(a)に示すように、ガス料金を70円/mとする。
次に、演算部202が、ガス熱単価(kcal/円)を以下の式から算出する(S236)。ここで、図4(b)に示すように、ガスの高位発熱量(水蒸気の凝縮潜熱包含)を10750kcal/mとする。なお、本実施形態では、エネルギーの使用の合理化に関する法律(以下、省エネ法と称する)に基づき高位発熱量を用いているが、低位発熱量(水蒸気の凝縮潜熱非包含)を用いてもよい。
10750kcal/m÷70円/m=154kcal/円
次に、演算部202がガス熱単価154kcal/円に、燃焼式給湯器128のCOPを反映させる(S238)。すなわち、燃焼式給湯器128が1円当たり利用することができる熱量を以下の式から算出する。ここで、図4(c)に示すように、燃焼式給湯器128の高位発熱量を基準とするCOPを0.81(算出方法については後述する)とする。
154kcal/円×0.81=124kcal/円
次に、S232で算出した電気熱単価(kcal/円)と、S238で算出した燃焼式給湯器のCOPを反映させたガス熱単価(kcal/円)を用いて、演算部202がランニングコストを基準とする閾値を以下の式から算出する(S240)。
124kcal/円÷67kcal/円=1.86
すなわち、ヒートポンプ式給湯器122のCOPが1.86以上であれば、ヒートポンプ式給湯器122の方が高効率で運転することができ、ランニングコストの低減に繋がる。これを1つの式にまとめると、以下のように表される。
Figure 2011012941
図3(b)は、省エネルギーを基準とする閾値の算出方法を例示するフローチャートである。以下、図4(a)〜図4(c)の値を用いて、省エネルギーを基準とする閾値の算出方法について例示する。
まず、入力部200より、ヒートポンプ式給湯器122の電気1次エネルギー換算係数(S250)、並びに燃焼式給湯器128のガス発熱量(S252)、機器加熱能力(S254)およびガス消費量(S256)の入力がそれぞれなされる(記憶部204にこれらの値が記憶されていてもよい)。ここで、省エネ法に基づき電気1次エネルギー換算係数を0.369とする。また、図4(b)、(c)に示すように、ガスの高位発熱量を10750kcal/m、機器加熱能力を186kW、ガス消費量を18.4m/hとする。
次に、ガスの高位発熱量10750kcal/m、機器加熱能力186kW、ガス消費量18.4m/hを用いて、演算部202が燃焼式給湯器128のCOP(高位発熱量基準)を以下の式から算出する(S258)。
(186kW×860kcal/h)÷(10750kcal/m×18.4m/h)=0.81
次に、S250で入力された電気1次エネルギー換算係数と、S258で算出された燃焼式給湯器128のCOP(高位発熱量基準)を用いて、演算部202が省エネルギーを基準とする閾値を以下の式から算出する(S260)。
0.81÷0.369=2.19
すなわち、ヒートポンプ式給湯器122のCOPが2.19以上であれば、ヒートポンプ式給湯器122の方が高効率に運転することができ省エネルギーに繋がる。これを1つの式にまとめると、以下のように表される。
Figure 2011012941
なお、本実施形態では、ヒートポンプ式給湯器122のエネルギー源を電気、燃焼式給湯器128のエネルギー源をガスとして説明した。他の場合に省エネルギーを基準とする閾値を算出する場合においても同様に、ヒートポンプ式給湯器122、燃焼式給湯器128それぞれの1次換算エネルギーに基づき算出されるのが好適である。
図3(c)は、CO排出量を基準とする閾値の算出方法を例示するフローチャートである。また、図4(d)は、電気とガスのCO排出原単位を例示する図である。以下、図4(a)〜(d)の値を用いて、CO排出量を基準とする閾値の算出方法について例示する。
まず、入力部200より、ヒートポンプ式給湯器122の電気CO排出原単位の入力(S270)がなされる(記憶部204に記憶されていてもよい)。ここで、図4(d)に示すように、電気CO排出原単位を0.339kgCO/kWhとする。そして、この値は0.0942kgCO/MJと換算される。
次に、入力部200より、燃焼式給湯器128のガスCO排出原単位の入力(S272)がなされる(記憶部204に記憶されていてもよい)。ここで、図4(d)に示すように、ガスCO排出原単位を2.277kgCO/mとする。この値は0.0506kgCO/MJと換算される。
次に、S272で入力されたガスCO排出原単位に、演算部202が燃焼式給湯器128のCOPを反映させる(S274)。すなわち、演算部202は、燃焼式給湯器128が1MJの熱量を取得するのに排出されるCO排出量を以下の式から算出する。ここで、図4(c)に示すように、燃焼式給湯器128の高位発熱量を基準とするCOPを0.81とする。
0.0506kgCO/MJ÷0.81=0.0626kgCO/MJ
次に、入力部200に入力された電気CO排出原単位と、S274で算出されたCOPを反映させたガスCO排出原単位を用いて、演算部202がCO排出量を基準とする閾値を以下の式から算出する(S276)。
0.0942÷0.0626=1.50
すなわち、ヒートポンプ式給湯器122のCOPが1.50以上であれば、ヒートポンプ式給湯器122の方が高効率で運転することができ、CO2排出量削減に繋がる。これを1つの式にまとめると、以下のように表される。
Figure 2011012941
故に、図4(e)に示すように、図4(a)〜図4(d)に例示したデータに基づき、ランニングコスト、省エネルギー、CO排出量の各基準ごとに、ヒートポンプ式給湯器122の方が高効率な運転となるCOPの閾値を算出すると、それぞれ、1.86、2.19、1.50となる。
上述した算出方法によれば、各基準におけるCOPの閾値を適切に設定することができる。また、種々のデータ(エネルギー料金単価等)に変動が生じても、演算部202に閾値を再算出させればよく、随時更新可能である。
図2に戻って、記憶部204は、ROM、RAM、EEPROM、不揮発性RAM、フラッシュメモリ、HDD等からなる記録媒体で構成される。記録部204には、種々のデータが記憶可能であり、特に演算部202によって算出された、ランニングコスト、省エネルギー、CO排出量の各基準ごとの閾値が記憶される。また、記憶部204には、COPテーブル206が記憶されている。
図5は、COPテーブル206の詳細を示す図である。図5に示すように、COPテーブル206には、給水温度と外気温度の条件別にヒートポンプ式給湯器122のCOPが記憶されている。なお、図5では、上記算出したそれぞれの閾値(1.86、2.19、1.50)に基づき、COPテーブル206に記憶された各COPごとに、ヒートポンプ式給湯器122と燃焼式給湯器128のどちらを稼動させた方がよいかを星印、四角、長丸、三角によって示している。
図2に戻って、選択部206は、使用者にランニングコスト、省エネルギー、CO排出量のなかから1つの基準を選択させる。そして、選択部208に選択された基準(閾値)に基づいてヒートポンプ式給湯器122と燃焼式給湯器128の稼動が制御される。なお、選択部208と入力部200は実質的に同一に構成されてもよい。
温度データ取得部208は、給水温度センサー106、貯湯温度センサー112、外気温度センサー136から、それぞれの測定温度を取得(受信)する。
COP取得部212は、COPテーブル206を参照して、取得された給水温度および外気温度に対応するCOPを取得する。
制御部214は、中央処理装置(CPU)を含んで構成され、制御装置140全体を制御する。また、ヒートポンプ式給湯器122と燃焼式給湯器128の稼動を制御する。詳細には、COP取得部212が取得したCOPが選択された基準における閾値以上であるかどうかを判断して、ヒートポンプ式給湯器122と燃焼式給湯器128のいずれかを稼動させる(稼動対象を決定する)。
図6は、稼動対象の決定を例示するフローチャートである。図6に示すように、稼動対象の決定に際しては、まず選択部208によって、ランニングコスト、省エネルギー、CO排出量のどの基準を重視(指標に)するかの選択がなされる(S300)。
次に、温度データ取得部210が給水温度センサー106、外気温度センサー136によって測定された給水温度、外気温度を取得する(S302)。次に、COPテーブル206を参照して、S302で取得された給水温度、外気温度に対応するCOPをCOP取得部212が取得する(S304)。
次に、制御部214がS304で取得されたCOPと、S300で選択された基準における閾値を比較して(S306)、取得されたCOPが閾値以上であればヒートポンプ式給湯器122を稼動させ、閾値未満であれば燃焼式給湯器128を稼動させる(S308)。
以上、本実施形態によれば、給水温度や外気温度といった外界条件を考慮して、ランニングコスト、省エネルギー、CO排出量のいずれかの任意の基準に基づきヒートポンプ式給湯器122と燃焼式給湯器128のより効率のよい方を稼動させることができる。特に、稼動対象の決定に関しては、燃焼式給湯器128が外界条件(給水温度や外気温度)の影響を受けないことから、ヒートポンプ式給湯器122のCOP(COPの閾値を超えるか否か)のみによって行うことができ、容易かつ確実に高効率な方を決定可能である。
なお、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、ヒートポンプ式給湯器と燃焼式給湯器を併設して備えるハイブリッド給湯システムに関するものである。
100…ハイブリッド給湯システム、102…給水手段、104…給水配管、106…給水温度センサー、110…貯湯タンク、112…貯湯温度センサー、114…低温水配管、116…中温水配管、118…三方弁、120…入水配管、122…ヒートポンプ式給湯器、124…出湯配管、126…第2入水配管、128…燃焼式給湯器、130…第2出湯配管、132…給湯配管、134…給湯負荷、136…外気温度センサー、140…制御装置、200…入力部、202…演算部、204…記憶部、206…COPテーブル、208…選択部、210…温度データ取得部、212…COP取得部、214…制御部

Claims (3)

  1. 湯水を貯留する貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクに対して出湯可能なヒートポンプ式給湯器と、
    前記貯湯タンクに対して出湯可能な燃焼式給湯器と、
    給水温度を取得する給水温度取得手段と、
    外気温度を取得する外気温度取得手段と、
    前記給水温度と前記外気温度の条件別に前記ヒートポンプ式給湯器のCOPが記憶されたCOPテーブルと、
    前記COPテーブルを参照して、前記取得された給水温度および外気温度に対応するCOPを取得するCOP取得部と、
    ランニングコスト、省エネルギー、CO排出量のうち2以上の基準のなかから1つの基準を選択させる選択部と、
    前記2以上の基準において、それぞれの基準ごとに前記ヒートポンプ式給湯器の方が高効率な運転となるCOPの閾値を記憶する記憶部と、
    前記取得されたCOPと前記選択された1つの基準における前記閾値を比較して、前記ヒートポンプ式給湯器と前記燃焼式給湯器のいずれかを稼動させる制御部と、
    を備えることを特徴とするハイブリッド給湯システム。
  2. 前記閾値を演算により算出する演算部と、
    前記演算部の演算に必要な情報を入力する入力部をさらに備え、
    前記演算部は、
    ランニングコストを基準とする前記閾値を算出する場合には、前記ヒートポンプ式給湯器のエネルギー料金単価と前記燃焼式給湯器のエネルギー料金単価に基づき算出し、
    省エネルギーを基準とする前記閾値を算出する場合には、前記ヒートポンプ式給湯器が消費する1次換算エネルギーと前記燃焼式給湯器が消費する1次換算エネルギーに基づき算出し、
    CO排出量を基準とする前記閾値を算出する場合には、前記ヒートポンプ式給湯器のCO排出原単位と前記燃焼式給湯器のCO排出原単位に基づき算出することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド給湯システム。
  3. 前記貯湯タンク下部から低温水を導く低温水配管と、
    前記貯湯タンク中途部から中温水を導く中温水配管と、
    保温運転の際に、前記低温水と前記中温水を混合して前記ヒートポンプ式給湯器へと導く三方弁と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド給湯システム。
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