JP2013224793A - 貯湯式給湯システム - Google Patents

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Abstract

【課題】給湯運転時のランニングコストを低減することができる貯湯式給湯システムを提供する。
【解決手段】貯湯タンク11内の給水温度の水を外気温度周囲温度の下でヒートポンプ51により所定の沸かし上げ温度まで加熱した後に、貯湯タンク11から給湯管13に供給される沸かし上げ温度の湯水を、給湯器87により設定温度まで加熱して給湯管13に出湯する給湯運転を想定して、該想定した給湯運転におけるヒートポンプ51のランニングコストと給湯器87のランニングコストの合計コストが、最も低くなる沸かし上げ温度である最低ランニングコスト温度を決定する最低ランニングコスト温度決定部122を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、貯湯タンク内の湯水をヒートポンプにより加熱する貯湯装置と、補助熱源機を備えた給湯システムに関する。
従来より、貯湯タンク内の湯水をヒートポンプにより加熱する貯湯装置の貯湯タンクの下流側に、瞬間加熱式の給湯器(補助熱源機)を接続し、出湯時に貯湯タンク内の湯温が低下したときに、瞬間加熱式の給湯器を作動させて貯湯タンクからの湯を昇温する貯湯式給湯システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された貯湯式給湯システムにおいては、給湯用の同一熱量を得るために必要となる一次エネルギー量が、給湯器を作動させるときよりもヒートポンプを作動させるときの方が大きくなる場合には、貯湯タンク内の熱量が少なくなってもヒートポンプを作動させないようにして、一次エネルギー消費量を低減している。
特開2009−275958号公報
上記特許文献1に記載された貯湯式給湯システムにおいては、給湯用の同一熱量を得るために必要となる給湯器とヒートポンプの一次エネルギー量を比較して、ヒートポンプを作動させるか否かを決定している。しかしながら、使用者にとっては、一次エネルギー消費量の低減よりも、ランニングコスト(貯湯式給湯システムの作動に伴う電気、ガス等の使用料金)の低減の方に関心がある場合がある。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、給湯運転時のランニングコストを低減することができる貯湯式給湯システムを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、
下部に給水管が接続されると共に上部に給湯管が接続され、該給水管から供給される水が貯められる貯湯タンクと、
前記貯湯タンクの下部と上部を接続したタンク循環路と、前記貯湯タンクの下部に貯まった水を該タンク循環路を介して前記貯湯タンクの上部に循環させるタンク循環ポンプと、該タンク循環ポンプの作動により該タンク循環路内を流通する水を加熱するヒートポンプとを有するヒートポンプユニットと、
前記給湯管の途中に設けられて、前記貯湯タンクから前記給湯管に供給される湯水を加熱する補助熱源機と
を備えた貯湯式給湯システムにおいて、
前記給水管から前記貯湯タンクへの給水温度を検出する給水温度センサと、
前記ヒートポンプの周囲温度を検出する周囲温度センサと、
前記貯湯タンク内の前記給水温度の水を、前記周囲温度の下で前記ヒートポンプユニットにより、前記貯湯式給湯システムの設定温度よりも所定温度高く設定された目標給湯温度以下の沸かし上げ温度まで加熱した後に、前記貯湯タンクから前記給湯管に供給される湯水を、前記補助熱源機により該設定温度まで加熱して前記給湯管に出湯する給湯運転を想定して、該想定した給湯運転における前記ヒートポンプのランニングコストと前記補助熱源機のランニングコストの合計コストが、最も低くなる前記沸かし上げ温度である最低ランニングコスト温度を決定する最低ランニングコスト温度決定部と、
前記貯湯タンクの湯切れを検知したときに、前記貯湯タンク内の湯水を前記ヒートポンプユニットにより前記最低ランニングコスト温度まで加熱した後に、前記貯湯タンクから前記給湯管に供給される湯水を前記補助熱源機により前記設定温度まで加熱して、前記給湯管に供給する第1給湯運転を実行する給湯制御部と
を備えたことを特徴とする(第1発明)。
第1発明によれば、前記最低ランニングコスト温度決定部は、前記給水温度センサにより検出される前記給水管から前記貯湯タンクへの給水温度と、前記周囲温度センサにより検出される前記ヒートポンプの周囲温度とに基づいて、前記設定温度での給湯を行うときに、前記ヒートポンプと前記補助熱源機のトータルのランニングコストが最も低くなる前記貯湯タンク内の湯水の沸かし上げの想定温度である前記最低ランニングコスト温度を決定する。
そして、前記給湯制御部は、前記貯湯タンク内の湯水を前記ヒートポンプユニットにより前記最低ランニングコスト温度まで加熱した後に、前記貯湯タンクから前記給湯管に供給される湯水を、前記補助熱源機により前記設定温度まで加熱して前記給湯管に供給する前記第1給湯運転を実行する。これにより、トータルのランニングコストが最も低くなると想定される作動条件により前記ヒートポンプと前記補助熱源機を作動させて、ランニングコストを低減した給湯運転を実行することができる。
なお、ランニングコストとは、前記ヒートポンプ及び前記補助熱源機の作動に必要な料金(電気料金、ガス料金等)をいう。また、前記ヒートポンプと前記補助熱源機のトータルのランニングコストが最も低くなる前記最低ランニングコスト温度とは、絶対的な意味でランニングコストが最も低くなる温度の他に、ある検討範囲内で相対的にランニングコストが最も低くなる温度も含むものである。
また、第1発明において、
前記最低ランニングコスト温度決定部は、前記貯湯タンク内の湯水の沸かし上げの想定温度を、前記目標給湯温度以下の第1温度範囲内で変更して、変更した温度を選択した場合の、前記貯湯タンク内の前記給水温度の水を該想定温度まで昇温するために必要な、前記周囲温度下での前記ヒートポンプのランニングコストの想定値である第1ランニングコストと、前記貯湯タンクから前記給湯管に供給される該想定温度の湯水を、前記設定温度まで昇温するために必要な前記補助熱源機のランニングコストの想定値である第2ランニングコストとをそれぞれ算出し、前記第1ランニングコストと前記第2ランニングコストとの合計コストが最も低くなる前記想定温度を、前記最低ランニングコスト温度に決定することを特徴とする(第2発明)。
第2発明によれば、前記貯湯タンク内の水の沸かし上げの想定温度を前記第1温度範囲内で変更して、各想定温度に対する前記第1ランニングコストと前記第2ランニングコストを算出することにより、前記最低ランニングコスト温度を容易に決定することができる。
また、第1発明又は第2発明において、
前記給湯制御部は、前記貯湯タンク内の前記給水温度の水を前記最低ランニングコスト温度まで前記ヒートポンプユニットにより加熱するときに、前記貯湯タンク内の前記給水温度の水を、段階的に上昇させて前記最低ランニングコスト温度まで前記ヒートポンプユニットにより加熱することを特徴とする(第3発明)。
第3発明によれば、詳細は後述するが、前記ヒートポンプユニットによる沸き上げの温度幅が小さいほど、一次エネルギー効率が高くなるため、前記貯湯タンク内の前記給水温度の水を、段階的に前記最低ランニングコスト温度まで加熱することによって、前記ヒートポンプの効率を高めることができる。
また、第3発明において、
過去の給湯運転の履歴を示す給湯履歴データを保持する給湯履歴保持部を備え、
前記給湯制御部は、前記給湯履歴データから給湯運転が実行されないと想定される時間帯に、前記貯湯タンク内の水の前記最低ランニングコスト温度までの加熱を行うことを特徴とする(第4発明)。
第4発明によれば、前記給湯制御部による前記貯湯タンク内の水の段階的な加熱を行っている途中で給湯が開始され、前記補助熱源機での加熱量が多くなることにより、前記補助熱源機のランニングコストが増加することを防止することができる。
また、第1発明から第4発明のいずれかにおいて、
前記想定した給湯運転における前記ヒートポンプと前記補助熱源機のトータルの一次エネルギー効率が、最も高くなる沸かし上げ温度である最高一次エネルギー効率温度を決定する最高一次エネルギー効率温度決定部と、
使用者の操作に応じて、ランニングコスト又は一次エネルギー効率を選択する基準指標選択部とを備え、
前記給湯制御部は、前記基準指標選択部によりランニングコストが選択されたときは、前記第1給湯運転を実行し、前記基準指標選択部により一次エネルギー効率が選択されたときには、前記貯湯タンクの湯切れを検知したときに、前記貯湯タンク内の湯水を前記ヒートポンプユニットにより前記最高一次エネルギー効率温度まで加熱した後に、前記貯湯タンクから前記給湯管に供給される湯水を前記補助熱源機により前記設定温度まで加熱して、前記給湯管に供給する第2給湯運転を実行することを特徴とする(第5発明)。
第5発明によれば、前記最高一次エネルギー効率温度決定部は、前記想定した給湯運転において、前記ヒートポンプと前記補助熱源機のトータルの一次エネルギー効率が最も高くなる前記貯湯タンク内の水の沸かし上げ温度である前記最高一次エネルギー効率温度を決定する。また、前記貯湯式給湯システムの使用者は、前記基準指標選択部を操作することにより、関心のある指標としてランニングコスト又は一次エネルギー効率を選択することができる。そのため、使用者の使い勝手を向上させることができる。
そして、前記基準指標選択部によりランニングコストが選択されたときは、前記給湯制御部により、トータルのランニングコストが最も低くなる前記第1給湯運転を行なって、ランニングコストを抑えた給湯運転を実行することができる。また、前記基準指標選択部により一次エネルギー効率が選択されたときには、前記給湯制御部により、トータルの一次エネルギー効率が最も高くなる前記第2給湯運転を行なって、一次エネルギー消費量を抑えた給湯運転を実行することができる。
なお、一次エネルギーとは、石油・石炭・天然ガス等の化石燃料、原子力の燃料であるウラン、水力・太陽・地熱等の自然エネルギー等自然から直接得られるエネルギーのことをいう。また、一次エネルギー効率とは、必要なエネルギーを得るために消費される一次エネルギーの比率(=必要エネルギー/一次エネルギーの消費量)をいい、一次エネルギー消費量が少ないほど一次エネルギー効率が高くなる。
また、前記ヒートポンプと前記補助熱源機のトータルの一次エネルギー効率が最も高くなる前記最高一次エネルギー効率温度とは、絶対的な意味で一次エネルギー効率が最も高くなる温度の他に、ある検討範囲内で相対的に一次エネルギー効率が最も高くなる温度も含むものである。
ここで、前記貯湯タンク内の水の沸かし上げ温度は、貯湯式給湯システムの設定温度と同じ温度に設定されてもよい。また、沸かし上げ温度が、誤差等により設定温度よりも高くなってもよい。この場合は、貯湯タンクから供給される湯に給水管から供給される水を混合させて設定温度の湯を得ることになるので、一次エネルギー効率は、沸かし上げ温度が設定温度に等しい場合と同じになる。
また、第5発明において、
前記最高一次エネルギー効率温度決定部は、前記貯湯タンク内の湯水の沸かし上げの想定温度を、前記目標給湯温度よりも低い第2温度範囲内で変更して、変更した温度を選択した場合の、前記貯湯タンク内の前記給水温度の水を該想定温度まで昇温するために必要な、前記周囲温度下での前記ヒートポンプの一次エネルギー消費量の想定値である第1一次エネルギー消費量と、前記貯湯タンクから前記補助熱源機に供給される該想定温度の湯水を、前記設定温度まで昇温するために必要な前記補助熱源機の一次エネルギー消費量である第2一次エネルギー消費量とをそれぞれ算出し、前記第1一次エネルギー消費量と前記第2一次エネルギー消費量との合計消費量に基づく一次エネルギー効率が最も高くなる前記想定温度を、前記最高一次エネルギー効率温度に決定することを特徴とする(第6発明)。
第6発明によれば、前記貯湯タンク内の水の沸かし上げの想定温度を前記第2温度範囲内で変更して、各想定温度に対する前記第1一次エネルギー消費量と前記第2一次エネルギー消費量を算出することにより、前記最高一次エネルギー効率温度を容易に決定することができる。
また、第5発明又は第6発明において、
前記ヒートポンプユニット及び前記補助熱源機を遠隔操作するためのリモコンを備え、
前記基準指標選択部は、使用者による前記リモコンの操作に応じて、ランニングコスト又は一次エネルギー消費量を選択することを特徴とする(第7発明)。
第7発明によれば、前記貯湯式給湯システムの使用者は、前記リモコンの操作によって、ランニングコストと一次エネルギー効率とのうちの関心がある方の指標を容易に選択して、ランニングコスト又は一次エネルギー効率を抑えて湯を使用することができる。
貯湯式給湯システムの構成図。 最低ランニングコスト温度の決定処理のフローチャート。 最高一次エネルギー効率温度の決定処理のフローチャート。 ヒートポンプの効率と給湯器の熱効率の関係の説明図。 ヒートポンプの効率と貯湯タンク内の水の沸かし上げ温度との関係の説明図。
本発明の実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。図1を参照して、本実施形態の貯湯式給湯システムは、貯湯ユニット10、ヒートポンプユニット50、ガス熱源ユニット80、及び、貯湯式給湯システムの全体的な作動を制御するコントローラ120を備えて構成されている。
なお、図1では、貯湯式給湯システムのコントローラとして一つのコントローラ120を示したが、貯湯ユニット10のコントローラと、ヒートポンプユニット50のコントローラと、ガス熱源ユニット80のコントローラを個別に備え、各コントローラ間の通信によって、貯湯式給湯システムの全体的な作動を制御する構成としてもよい。
貯湯ユニット10は、貯湯タンク11、給水管12、給湯管13等を備えている。貯湯タンク11は内部に湯水を保温して貯め、高さ方向に略等間隔でタンク温度センサ14〜17が設けられている。貯湯タンク11の底部には、作業者の手動操作により開弁される排水弁18が設けられている。
給水管12は、一端が給水口30を介して図示しない水道に接続され、他端が貯湯タンク11の下部に接続されて、貯湯タンク11内の下部に水を供給する。給水管12には、貯湯タンク11の内圧が過大になることを防止するための減圧弁19と、貯湯タンク11から給水管12への湯水の流出を阻止するための逆止弁20が設けられている。
給水管12は、タンク混合弁21を介して給湯管13に連通しており、タンク混合弁21より、貯湯タンク11から給湯管13に供給される湯と給水管12から給湯管に供給される水との混合比が変更される。給水管12には、給水管12に供給される水の温度を検出する給水温度センサ22と、給水管12を流通する水の流量を検出する水流量センサ23と、給湯管13から給水管12への湯水の流出を阻止するための逆止弁24とが設けられている。
給湯管13は、一端が給湯口31に接続され、他端が貯湯タンク11の上部に接続されている。貯湯タンク11の上部に貯められた湯水は、給湯口31を介して図示しない給湯栓(台所、洗面所、浴室のカランやシャワー等)に供給される。給湯管13には、給湯管13から貯湯タンク11への湯水の流入を阻止する逆止弁25と、給湯管13内の湯水の温度を検出する湯温度センサ26と、給湯管13を流通する湯水の流量を検出する湯流量センサ27とが設けられている。
給湯管13は、給水管12の分岐管との接続部よりも下流側で、ガス熱源ユニット80と接続されるバイパス管33(バイパス往管33a,バイパス戻管33b)に分岐する。給湯管13のバイパス往管33aとの接続部とタンク混合弁21の間には、湯温度センサ28が設けられ、給湯管13のバイパス戻管33bとの接続部と給湯口31の間に、混合湯温度センサ32が設けられている。
また、給湯管13のバイパス往管33aとの接続部とバイパス戻管33bとの接続部の間に、バイパス往管33aに供給される湯水の流量を調整するためのバイパス制御弁29が設けられている。
貯湯ユニット10に備えられた各センサの検出信号は、コントローラ120に入力される。また、コントローラ120から出力される制御信号によって、タンク混合弁21とバイパス制御弁29の作動が制御される。
次に、ヒートポンプユニット50は、貯湯タンク11内の湯水をタンク循環路41を介して循環させて加熱するものであり、屋外に設置されている。ヒートポンプユニット50は、ヒートポンプ循環路52により接続された蒸発器53、圧縮機54、ヒートポンプ熱交換器55(凝縮機)、及び膨張弁56により構成されたヒートポンプ51を有している。
蒸発器53は、ファン60の回転により供給される空気(外気)とヒートポンプ循環路52内を流通する熱媒体(ハイドロフルオロカーボン(HFC)等の代替フロン、二酸化炭素等)との間で熱交換を行う。圧縮機54は、蒸発器53から吐出された熱媒体を圧縮して高圧・高温とし、ヒートポンプ熱交換器55に送出する。膨張弁56は、圧縮機54で加圧された熱媒体の圧力を開放する。
除霜弁61は膨張弁56をバイパスして設けられており、圧縮機54から送出される熱媒体により蒸発器53を除霜する。ヒートポンプ循環路52の膨張弁56の上流側及び下流側、圧縮機54の上流側及び下流側には、ヒートポンプ循環路52内を流通する熱媒体の温度を検出する熱媒体温度センサ62,63,64,65が、それぞれ設けられている。また、蒸発器53には、蒸発器53に吸入される空気の温度(外気温度、本発明の周囲温度に相当する)を検出する周囲温度センサ67が設けられている。
ヒートポンプ熱交換器55はタンク循環路41と接続され、圧縮機54により高圧・高温とされた熱媒体と、タンク循環路41内を流通する湯水との熱交換により、タンク循環路41内を流通する湯水を加熱する。タンク循環路41には、貯湯タンク11内の湯水をタンク循環路41を介して循環させるためのタンク循環ポンプ66が設けられている。
貯湯タンク11内の下部に貯まった湯水は、タンク循環ポンプ66によりタンク循環路41に導かれ、ヒートポンプ熱交換器55で沸かし上げ温度まで加熱されて貯湯タンク11の上部に戻される。これにより、沸かし上げ温度の湯水が、貯湯タンク11の上部から順次積層して貯められる。
なお、タンク循環路41のヒートポンプ熱交換器55の上流側及び下流側には、タンク循環路41内を流通する湯水の温度を検出する湯温度センサ68,69が設けられている。また、ヒートポンプ熱交換器55には、その内部の雰囲気温度を検出する雰囲気温度センサ57が設けられている。
ヒートポンプユニット50に備えられた各センサの検出信号は、コントローラ120に入力される。また、コントローラ120から出力される制御信号によって、圧縮機54、タンク循環ポンプ66、ファン60の作動が制御される。
次に、ガス熱源ユニット80は、バイパス管33に供給される湯水と、浴槽101に接続された風呂循環路102内を流通する温水を加熱するものであり、給湯バーナ81、給湯熱交換器82、追焚きバーナ83、追焚き熱交換器84、給水管85、給湯管86等を備えている。なお、給水管85及び給湯管86は、貯湯タンク11に接続された本発明の給湯管に相当する。
給湯バーナ81及び追焚きバーナ83には、図示しないガス供給管から燃料ガスが供給されると共に、図示しない燃焼ファンにより燃焼用空気が供給される。コントローラ120は、給湯バーナ81及び追焚きバーナ83に供給する燃料ガスと燃焼用空気の流量を調節して、給湯バーナ81及び追焚きバーナ83の燃焼量を制御する。
給湯熱交換器82は、給水管85及び給湯管86に連通しており、給湯バーナ81の燃焼熱によって、給水管85から供給される水を加熱して給湯管86に出湯する。給水管85は、一端が貯湯ユニット10のバイパス往管33aに接続され、バイパス往管33aを介して湯水が供給される。給湯管86は、一端が貯湯ユニット10のバイパス戻管33bに接続されており、バイパス戻管33bを介して給湯口31から湯を供給する。
給水管85には、上流側から順に、止水弁93と水量センサ88が設けられている。給水管85と給湯管86は、バイパス管89により連通しており、バイパス管89にはバイパス管89の開度を調節するための水量調節弁90が設けられている。給湯管86の給湯熱交換器82の下流側、及びバイパス管89との接続部分の下流側には、給湯管86内を流通する湯の温度を検出する給湯温度センサ91,92が、それぞれ設けられている。
この構成により、貯湯タンク11内に湯が無いとき(湯切れ状態)に、バイパス往管33aを介して給水管85に供給される水が給湯熱交換器82により加熱されて湯となり、バイパス管89からの水と混合されて、給湯管86及びバイパス戻管33bを介して給湯口31から供給されるようになっている。
なお、給水管85及び給湯管86に接続された給湯熱交換器82と、給湯熱交換器82を加熱する給湯バーナ81とを備えて、給水管85から給湯熱交換器82を介して給湯管86に流通する湯水を加熱する構成が、本発明の補助熱源機に相当し、図1では給湯器87として示している。
また、給湯管86は、湯張り管100により、浴槽101に接続された風呂循環路102に連通している。湯張り管100には、湯張り管100を開閉する湯張り弁103と、給湯管86を流通する湯の流量を検出する湯張り流量センサ104とが設けられている。
コントローラ120は、湯張り弁103を開弁することにより、給湯管86から湯張り管100及び風呂循環路102を介して浴槽101に湯を供給し、湯張り流量センサ104の検出流量により浴槽101への給湯量を積算して、浴槽101に目標湯張り量の湯を供給する「湯張り運転」を実行する。
風呂循環路102は、浴槽101と追焚き熱交換器84を接続した風呂往管102a及び風呂戻管102bを含む。風呂戻管102bには、浴槽101内の湯水を風呂循環路102を介して循環させる風呂循環ポンプ105と、風呂循環路102内の水流を検出する水流スイッチ108と、風呂戻管102b内を流通する湯水の温度を検出する風呂戻り温度センサ107とが設けられている。また、風呂往管102aには、風呂往管102a内を流通する湯水の温度を検出する風呂往き温度センサ106が設けられている。
コントローラ120は、風呂循環ポンプ105を作動させて、浴槽101内の湯水を風呂循環路102を介して循環させた状態で、追焚きバーナ83を燃焼させることにより、浴槽101内の湯水を加熱する「追焚き運転」を実行する。
ガス熱源ユニット80に備えられた各センサ及び水流スイッチ108の検出信号はコントローラ120に入力される。また、コントローラ120から出力される制御信号によって、給湯バーナ81、追焚きバーナ83、水量調節弁90、止水弁93、湯張り弁103、風呂循環ポンプ105の作動が制御される。
コントローラ120は、図示しないCPU,メモリ等により構成された電子回路ユニットであり、メモリに保持された貯湯式給湯システムの制御用プログラムを、CPUで実行することによって、基準指標選択部121、最低ランニングコスト温度決定部122、最高一次エネルギー効率温度決定部123、給湯制御部124、追焚き制御部125、湯張り制御部126、及び給湯履歴保持部127として機能する。
コントローラ120は、通信ケーブル130によりリモコン140と接続されている。リモコン140は、貯湯式給湯システムの運転状況や運転条件の設定等を表示するための表示器141と、各種スイッチが設けられたスイッチ部142とを備えている。
貯湯式給湯システムの使用者は、リモコン140を操作することによって、貯湯タンク11内の湯水の沸かし上げの指示、給湯口31からの給湯温度(設定給湯温度、本発明の設定温度に相当する)の設定、浴槽101への給湯温度(設定湯張り温度、本発明の設定温度に相当する)の設定、「湯張り運転」の実行指示、「追焚き運転」の実行指示、電気料金・ガス料金の設定、後述する基準指標(ランニングコスト、一次エネルギー効率)の選択等を行うことができる。
基準指標選択部121は、使用者によるリモコン140のスイッチ部142の操作に応じて、使用者が関心をもっている基準指標として、ランニングコスト又は一次エネルギー効率を選択する。
最低ランニングコスト温度決定部122は、「給湯運転」又は「湯張り運転」を行なうときに、ヒートポンプ51のランニングコストと給湯器87のランニングコストの合計コストが最も低くなる貯湯タンク11内の水の沸かし上げ温度である最低ランニングコスト温度を決定する。
最高一次エネルギー効率温度決定部123は、「給湯運転」又は「湯張り運転」を行なうときに、ヒートポンプ51の一次エネルギー消費量と給湯器87の一次エネルギー消費量の合計量が最小となって、ヒートポンプ51と給湯器87のトータルの一次エネルギー効率が最も高くなる貯湯タンク11内の水の沸かし上げ温度である最高一次エネルギー効率温度を決定する。
給湯制御部124は、給湯口31を介して接続された給湯栓(図示しない)が開栓されて、給水管85内に所定の最低流量以上の湯水が流れていることが水量センサ88により検出されているときに、給湯口31から設定温度(リモコン140により設定された設定給湯温度又は設定湯張り温度)の湯を供給する「給湯運転」を実行する。
「給湯運転」において、給湯制御部124は、貯湯タンク11内の湯水をヒートポンプ51により沸かし上げ温度まで加熱すると共に、給湯口31からの給湯温度が設定温度となるように、給湯バーナ81の燃焼量、タンク混合弁21の混合比、バイパス制御弁29の開度、水量調節弁90の開度等を制御する。
追焚き制御部125は、リモコン140において「追焚き運転」の開始が指示されたときに、上述した「追焚き運転」を実行して浴槽101内の湯水を加熱する。
湯張り制御部126は、リモコン140において「湯張り運転」の開始が指示されたときに、上述した「湯張り運転」を行なって浴槽101に、設定湯張り温度の湯を設定湯張り量だけ供給する。「湯張り運転」において、給湯制御部124は、設定湯張り温度を設定温度として「給湯運転」を行なう。
給湯履歴保持部127は、「給湯運転」(「湯張り運転」における「給湯運転」も含む)が実行された時刻の情報を含む給湯履歴データをメモリに保持する。給湯制御部124は、給湯履歴データを参照して「給湯運転」が実行されないと想定される時間帯を認識する。
次に、図2〜図3に示したフローチャートに従って、コントローラ120による最低ランニングコスト温度と最高一次エネルギー効率温度の決定処理について説明する。
コントローラ120は、貯湯タンク11内に設定温度(設定給湯温度又は設定湯張り温度)の湯が無くなった湯切れを検知したときに、図2のSTEP1以下の処理を実行する。なお、湯切れの検知は、(1)ガス熱源ユニット80の給湯器87が作動したこと、(2)貯湯タンク11のタンク温度センサ14〜17の検出温度が設定温度よりも低くなったこと、(3)湯温度センサ26による貯湯タンク11からの湯水の検出温度が設定温度よりも低くなったこと、等を判断することによって行う。
コントローラ120は、STEP1で周囲温度センサ67の温度検出信号から、ヒートポンプユニット50が設置された屋外の温度である外気温度Toutのデータを取得し、STEP2で給水温度センサ22の温度検出信号から給水管12への給水温度Twのデータを取得する。また、続くSTEP3で、リモコン140のスイッチ部142の操作により設定されて、メモリに保持された設定温度Tcmのデータを取得する。
次のSTEP4で、コントローラ120は、基準指標選択部121によりランニングコストが選択されているか否かを判断する。そして、ランニングコストが選択されているときはSTEP5に進み、ランニングコストが選択されていないとき(一次エネルギー効率が選択されているとき)には図3のSTEP20に分岐する。
STEP5〜STEP10は最低ランニングコスト温度決定部122による処理である。最低ランニングコスト温度決定部122は、STEP5〜STEP9のループにより、給水管12から貯湯タンク11内に供給された水を、予め設定された4つの温度25℃,35℃,45℃,55℃のうち、設定温度Tcm(本実施形態では45℃)に応じて定められた沸かし上げ温度である目標給湯温度(設定温度Tcmよりも所定温度高く設定される)以下の温度範囲(本発明の第1温度範囲に相当する)内で選択した3つの想定温度Th_e(Th_e=25℃、35℃、45℃)に対して、STEP6で、外気温度Toutの下で貯湯タンク11内のTwの温度の水を想定温度Th_eまで沸かし上げるときに必要な、ヒートポンプ51のランニングコスト(本発明の第1ランニングコストに相当する)を算出する。
また、STEP7で、最低ランニングコスト温度決定部122は、貯湯タンク11内の湯水の温度が3つの想定温度Th_e(Th_e=25℃、35℃、45℃)であるときに、貯湯タンク11から給湯管13に供給される湯水を、給湯器87により設定温度Tcmまで加熱するときに必要となる、給湯器87のランニングコスト(本発明の第2ランニングコストに相当する)を算出する。
最低ランニングコスト温度決定部122は、STEP8で、各沸かし上げの想定温度について、ヒートポンプ51と給湯器87のトータルのランニングコストを算出してメモリに保持する。そして、STEP10で、最低ランニングコスト温度決定部122は、ヒートポンプ51と給湯器87のトータルのランニングコストが最も低くなる沸かし上げの想定温度を、最低ランニングコスト温度Trc_minとして決定する。
ここで、図4(a)は、縦軸をヒートポンプ51の効率に設定し、横軸を外気温度Toutに設定して、貯湯タンク11内の給水温度Tw=5℃の水を、ヒートポンプ51により想定温度Th_e(Th_e=25℃、35℃、45℃、55℃)まで沸かし上げるときの、ヒートポンプ51の効率と外気温度との関係を、a1(Th_e=25℃)、a2(Th_e=35℃)、a3(Th_e=45℃)、a4(Th_e=55℃)により示した「外気温度−ヒートポンプ効率マップ」である。
なお、コントローラ120のメモリには、5℃以外の給水温度Twについての「外気温度−ヒートポンプ効率マップ」のデータも保持されている。最低ランニングコスト温度決定部122は、給水温度Twに応じて、使用する「外気温度−ヒートポンプ効率マップ」を選択する。
また、図4(b)は、縦軸を給湯器87の熱効率に設定し、横軸を貯湯タンク11から給湯熱交換器82に供給される湯水の温度(給湯器入口温度)に設定して、沸かし上げ温度と給湯器87の熱効率と関係bを示した「給湯器入口温度−給湯器熱効率マップ」を示している。給湯器入口温度は、貯湯タンク11内の湯水の沸かし上げ温度Thとなる。
以下、最低ランニングコスト温度決定部122によるSTEP6のヒートポンプ51のランニングコストの算出と、STEP7の給湯器87のランニングコストの算出と、STEP8のトータルのランニングコストの算出と、STEP10の最低ランニングコスト温度の決定の処理について、給水温度Tw=5℃、外気温度Tout=−5℃、設定温度Tcm=45℃である場合を例として説明する。
最低ランニングコスト温度決定部122は、図4(a)の給水温度Tw=5℃用の「外気温度−ヒートポンプ効率マップ」を選択する。図4(a)の「外気温度−ヒートポンプ効率マップ」では、貯湯タンク11内の給水温度Tw=5℃の水を、各沸かし上げの想定温度Th_e(Th_e=25℃、35℃、45℃)まで沸かし上げるときのヒートポンプ51の効率Ehは、以下の表1のようになり、沸かし上げ温度が低いほどヒートポンプ51の効率が高くなっている。
Figure 2013224793
また、各沸かし上げの想定温度Th_e(Th_e=25℃、35℃)の水を、設定温度Tcm=45℃まで加熱するときの給湯器87の熱効率Ebは、以下の表2のようになる。なお、目標給湯温度が設定温度Tcm以上に設定されていれば、給湯器87による加熱は行われない。
Figure 2013224793
ヒートポンプ51により貯湯タンク11内の給水温度Tw=5℃の水を25℃まで沸かし上げた後に、貯湯タンク11から給湯管13に供給される25℃の水を、給湯器87により設定温度Tcm=45℃まで加熱することを想定した給湯運転における、ヒートポンプ51のランニングコストと給湯器87のランニングコストは、以下の式(1)〜式(9)により求められる。なお、貯湯タンク11の容量は100リットルである。
[沸かし上げ想定温度Th_e=25℃の場合]
・貯湯タンクの沸かし上げに必要な熱量
(25℃-5℃)×100リットル×d×Cv=2000(kcal)・・・・・ (1)
但し、d:水の密度(kg/リットル)、Cv:水の比熱(kcal/kg・℃)。
・ヒートポンプの効率Ehを考慮した熱量
2000÷5(Eh)=400(kcal) ・・・・・・ (2)
・ヒートポンプの消費電力(1kwh=860kcal)
400÷860=0.465(kWh) ・・・・・ (3)
・ヒートポンプのランニングコスト(電気料金を22円/kWhに設定)
0.465×22(円)=10.23(円) ・・・・・ (4)
・給湯器による昇温(25℃→45℃)に必要な熱量
(45℃−25℃)×100リットル×d×Cv=2000(kcal) ・・・・・ (5)
但し、d:水の密度(kg/リットル)、Cv:水の比熱(kcal/kg・℃)。
・給湯器の熱効率Ebを考慮した熱量
2000÷0.86(Eb)=2326(kcal) ・・・・・ (6)
・給湯器の燃料ガスの消費量(発熱量:11000kcal/m3で計算)
2326(kcal)÷11000=0.211(m3) ・・・・・ (7)
・給湯器のランニングコスト(燃料ガス料金を110円/m3に設定)
0.211×110(円)=23.21(円) ・・・・・ (8)
・トータルのランニングコスト
10.23(円)+23.21(円)=33.44(円) ・・・・・ (9)
次に、ヒートポンプ51により貯湯タンク11内の給水温度Tw=5℃の水を35℃まで沸かし上げた後に、貯湯タンク11から給湯管13に供給される35℃の水を、給湯器87により設定温度Tcm=45℃まで加熱することを想定した給湯運転における、ヒートポンプ51と給湯器87のトータルのランニングコストは、以下の式(10)〜式(18)により求められる。
[沸かし上げ想定温度Th_e=35℃の場合]
・貯湯タンクの沸かし上げに必要な熱量
(35℃-5℃)×100リットル×d×Cv=3000(kcal)・・・・・ (10)
但し、d:水の密度(kg/リットル)、Cv:水の比熱(kcal/kg・℃)。
・ヒートポンプの効率Ehを考慮した熱量
3000÷3.5(Eh)=857(kcal) ・・・・・・ (11)
・ヒートポンプの消費電力(1kwh=860kcal)
857÷860=0.997(kWh) ・・・・・ (12)
・ヒートポンプのランニングコスト(電気料金を22円/kWhに設定)
HP_c=0.997×22(円)=21.93(円) ・・・・・ (13)
・給湯器による昇温(35℃→45℃)に必要な熱量
(45℃−35℃)×100リットル×d×Cv=1000(kcal) ・・・・・ (14)
但し、d:水の密度(kg/リットル)、Cv:水の比熱(kcal/kg・℃)。
・給湯器の熱効率Ebを考慮した熱量
1000÷0.84(Eb)=1190(kcal) ・・・・・ (15)
・給湯器の燃料ガスの消費量(発熱量:11000kcal/m3で計算)
1190(kcal)÷11000=0.108(m3) ・・・・・ (16)
・給湯器のランニングコスト(燃料ガス料金を110円/m3に設定)
0.108×110(円)=11.88(円) ・・・・・ (17)
・トータルのランニングコスト
21.93(円)+11.88(円)=33.81(円) ・・・・・ (18)
次に、ヒートポンプ51により貯湯タンク11内の給水温度Tw=5℃の水を45℃まで沸かし上げ、給湯器87による加熱を行わない場合を想定した給湯運転における、ヒートポンプ51と給湯器87のトータルのランニングコストは、以下の式(19)〜式(23)により求められる。
[沸かし上げ想定温度Th_e=45℃の場合]
・貯湯タンクの沸かし上げに必要な熱量
(45℃-5℃)×100リットル×d×Cv=4000(kcal)・・・・・ (19)
但し、d:水の密度(kg/リットル)、Cv:水の比熱(kcal/kg・℃)。
・ヒートポンプの効率Ehを考慮した熱量
4000÷2(Eh)=2000(kcal) ・・・・・・ (20)
・ヒートポンプの消費電力(1kwh=860kcal)
2000÷860=2.33(kWh) ・・・・・ (21)
・ヒートポンプのランニングコスト(電気料金を22円/kWhに設定)
HP_c=2.33×22(円)=51.26(円) ・・・・・ (22)
・トータルのランニングコスト
51.26(円)+0(円,給湯器の加熱なし)=51.26(円) ・・・・・ (23)
次に、参考として、ヒートポンプ51による貯湯タンク11内の水の沸かし上げを行わずに、給湯器87により給水温度Tw=5℃の水を設定温度Tcm=45℃まで加熱する場合を想定した給湯運転における、ヒートポンプ51と給湯器87のトータルのランニングコストは、以下の式(24)〜式(27)により求められる。
[沸かし上げなし(貯湯タンク11内の水の温度=給水温度5℃)]
・給湯器による昇温(5℃→45℃)に必要な熱量
(45℃−5℃)×100リットル×d×Cv=4000(kcal) ・・・・・ (24)
但し、d:水の密度(kg/リットル)、Cv:水の比熱(kcal/kg・℃)。
・給湯器の熱効率Ebを考慮した熱量
4000÷0.92(Eb)=4348(kcal) ・・・・・ (25)
・給湯器の燃料ガスの消費量(発熱量:11000kcal/m3で計算)
4348(kcal)÷11000=0.395(m3) ・・・・・ (26)
・給湯器のランニングコスト(燃料ガス料金を110円/m3に設定)
0.395×110(円)=43.45(円) ・・・・・ (27)
以上の算出結果から、沸かし上げの各想定温度Th_eでのヒートポンプ51と給湯器87のトータルのランニングコストは、以下の表3のようになる。
Figure 2013224793
上記表3から、ヒートポンプ51と給湯器87のトータルのランニングコストが最も低くなるのは、沸かし上げ温度が25℃のときと想定される。そのため、最低ランニングコスト温度決定部122は、STEP10で、最低ランニングコスト温度Trc_minを25℃に決定する。
続くSTEP11は給湯制御部124による処理であり、給湯制御部124は、最低ランニングコスト温度Trc_minをヒートポンプ51による貯湯タンク11内の水の沸かし上げ温度Thとする。そしてSTEP12に進み、コントローラ120は処理を終了する。
次に、図3のSTEP20〜STEP25は最高一次エネルギー効率温度決定部123による処理である。最高一次エネルギー効率温度決定部123は、STEP20〜STEP24のループにより、給水管12から貯湯タンク11内に供給された水を、予め設定された4つの温度25℃,35℃,45℃,55℃のうち、設定温度Tcm(45℃)に応じて定められた沸かし上げ温度である目標給湯温度(設定温度よりも所定温度高く設定される)以下の温度範囲(本発明の第2温度範囲に相当する)内で選択した3つの想定温度Th_e(Th_e=25℃、35℃、45℃)に対して、STEP21で、外気温度Toutの下で、貯湯タンク内のTwの温度の水を想定温度Th_eまで沸かし上げるときに必要な、ヒートポンプ51の一次エネルギー消費量(本発明の第1一次エネルギー消費量に相当する)を算出する。
また、STEP22で、最高一次エネルギー効率温度決定部123は、貯湯タンク内の湯水の温度が3つの想定温度Th_e(Th_e=25℃、35℃、45℃)であるときに、貯湯タンク11から給湯管13に供給される湯水を、給湯器87により設定温度Tcmまで加熱するときに必要となる、給湯器87の一次エネルギー消費量(本発明の第2一次エネルギー消費量に相当する)を算出する。
最高一次エネルギー効率温度決定部123は、STEP23で、各沸かし上げの想定温度について、ヒートポンプ51と給湯器87のトータルの一次エネルギー効率を算出してメモリに保持する。そして、STEP25で、最高一次エネルギー効率温度決定部123は、ヒートポンプ51と給湯器87のトータルの一次エネルギー効率が最も高くなる沸かし上げの想定温度を、最高一次エネルギー効率温度Tre_maxとして決定する。
以下、最高一次エネルギー効率温度決定部123によるSTEP21のヒートポンプ51の一次エネルギー消費量の算出と、STEP22の給湯器87の一次エネルギー消費量の算出と、STEP23のトータルの一次エネルギー効率の算出と、STEP25の最高一次エネルギー効率温度Tre_maxの決定の処理について、上記最低ランニングコスト温度を決定する場合と同様に、給水温度Tw=5℃、外気温度Tout=−5℃、設定温度Tcm=45℃である場合を例として説明する。
最高一次エネルギー効率温度決定部123は、図4(a)の給水温度Tw=5℃用の「外気温度−ヒートポンプ効率マップ」を選択する。この場合のヒートポンプ51の効率Ehは上記表1のようになる。また、各沸かし上げの想定温度Th_e(Th_e=25℃、35℃、45℃、本発明の第2温度範囲に相当する)の水を、設定温度Tcmまで加熱するときの給湯器87の熱効率Ebは、上記表2のようになる。
そのため、ヒートポンプ51により貯湯タンク11内の給水温度Tw=5℃の水を25℃まで沸かし上げ、貯湯タンク11から給湯管13に供給される25℃の水を、給湯器87により設定温度Tcm=45℃まで加熱するときのヒートポンプ51の一次エネルギー効率と、給湯器87の一次エネルギー効率は、以下の式(28)〜式(34)により求められる。
[沸かし上げ想定温度Th_e=25℃の場合]
・貯湯タンクの沸かし上げに必要な熱量
(25℃−5℃)×100リットル×d×Cv=2000(kcal) ・・・・・ (28)
但し、d:水の密度(kg/リットル)、Cv:水の比熱(kcal/kg・℃)。
・ヒートポンプの効率Ehを考慮した熱量
2000÷5(Eh)=400(kcal) ・・・・・ (29)
・ヒートポンプの一次エネルギー消費量(ヒートポンプの発電効率を0.37に設定)
400÷0.37=1081(kcal) ・・・・・ (30)
・給湯器による昇温(25℃→45℃)に必要な熱量
(45℃−25℃)×100リットル×d×Cv=2000(kcal) ・・・・・ (31)
但し、d:水の密度(kg/リットル)、Cv:水の比熱(kcal/kg・℃)。
・給湯器の熱効率Ebを考慮した熱量(=一次エネルギー消費量)
2000÷0.86(Eb)=2326(kcal) ・・・・・ (32)
・トータルの一次エネルギー消費量
1081+2326=3407(kcal) ・・・・・ (33)
・トータルの一次エネルギー効率
4000÷3407=1.17 ・・・・・ (34)
但し、4000:100リットルの15℃の水を45℃まで沸かし上げるのに必要な熱量(=(45℃−5℃)×100リットル×d×Cv)。
次に、ヒートポンプ51により貯湯タンク11内の給水温度Tw=5℃の水を35℃まで沸かし上げた後に、貯湯タンク11から給湯管13に供給される35℃の水を、給湯器87により設定温度Tcm=45℃まで加熱することを想定した給湯運転における、ヒートポンプ51と給湯器87のトータルの一次エネルギー効率は、以下の式(35)〜式(41)により求められる。
[沸かし上げ想定温度Th_e=25℃の場合]
・貯湯タンクの沸かし上げに必要な熱量
(35℃−5℃)×100リットル×d×Cv=3000(kcal) ・・・・・ (35)
但し、d:水の密度(kg/リットル)、Cv:水の比熱(kcal/kg・℃)。
・ヒートポンプの効率を考慮した熱量
3000÷3.5(Eh)=857(kcal) ・・・・・ (36)
・ヒートポンプの一次エネルギー消費量(発電効率を0.37に設定)
857÷0.37=2316(kcal) ・・・・・ (37)
・給湯器による昇温(35℃→45℃)に必要な熱量
(45℃−35℃)×100リットル×d×Cv=1000(kcal) ・・・・・ (38)
但し、d:水の密度(kg/リットル)、Cv:水の比熱(kcal/kg・℃)。
・給湯器の効率を考慮した熱量
1000÷0.84(Eb)=1190(kcal) ・・・・・ (39)
・トータルの一次エネルギー消費量
2316+1190=3506(kcal) ・・・・・ (40)
・トータルの一次エネルギー効率
4000÷3506=1.14 ・・・・・ (41)
次に、ヒートポンプ51により貯湯タンク11内の給水温度Tw=5℃の水を45℃まで沸かし上げ、給湯器87による加熱を行わない場合を想定した給湯運転における、ヒートポンプ51と給湯器87のトータルの一次エネルギー効率は、以下の式(42)〜式(45)により求められる。
[沸かし上げ想定温度Th_e=45℃の場合]
・貯湯タンクの沸かし上げに必要な熱量
(45℃−5℃)×100リットル×d×Cv=4000(kcal) ・・・・・ (42)
但し、d:水の密度(kg/リットル)、Cv:水の比熱(kcal/kg・℃)。
・ヒートポンプの効率を考慮した熱量
4000÷2(Eh)=2000(kcal) ・・・・・ (43)
・ヒートポンプの一次エネルギー使用量(発電効率を0.37に設定)
2000÷0.37=5405(kcal) ・・・・・ (44)
・トータルの一次エネルギー効率(給湯器は不使用)
4000÷5405=0.74 ・・・・・ (45)
また、ヒートポンプによる加熱を行わない場合を想定した給湯運転における、ヒートポンプ51と給湯器87のトータルの一次エネルギー効率は、以下の式(46)により求められる。
[沸かし上げなし(貯湯タンク内の水の温度=給水温度5℃)]
・トータルの一次エネルギー効率
一次エネルギー効率=給湯器の熱効率=0.92 ・・・・・ (46)
以上により、貯湯タンク11内の水の沸かし上げの想定温度Th_e=25℃、35℃、45℃、及び沸かし上げ無しの場合のトータルの一次エネルギー効率は、以下の表4のようになる。
Figure 2013224793
上記表4から、ヒートポンプ51と給湯器87のトータルの一次エネルギー効率が最も低くなるのは、貯湯タンク11内の水の沸かし上げの想定温度が25℃のときである。そのため、最高一次エネルギー効率温度決定部123は、STEP25で、トータルの一次エネルギー効率が最も高くなる沸かし上げの想定温度である最高一次エネルギー効率温度Tre_maxを25℃に決定する。
続くSTEP26は給湯制御部124による処理であり、給湯制御部124は、最高一次エネルギー効率温度Tre_maxをヒートポンプ51による貯湯タンク11内の水の沸かし上げ温度Thとする。そして、図2のSTEP12に進み、コントローラ120は処理を終了する。
給湯制御部124は、ヒートポンプ51とタンク循環ポンプ66を作動させて、STEP10又はSTEP25で設定した沸かし上げ温度Th(最低ランニングコスト温度Trc_min又は最高一次エネルギー効率温度Tre_max)まで、貯湯タンク11内の水を加熱する(貯湯タンク11内の水の沸かし上げ動作)。
そして、給湯制御部124は、貯湯タンク11から給湯管13に供給される湯水の温度が、設定温度Tcmよりも低いときには、給湯器87による加熱を行って、給湯口31からの出湯温度が設定温度になるように制御して、「給湯運転」を実行する。
なお、貯湯タンク11内の水を最低ランニングコスト温度Trc_minまで沸かし上げて行う「給湯運転」が、本発明の第1給湯運転に相当する。また、貯湯タンク11内の水を最高一次エネルギー効率温度Tre_maxまで沸かし上げて行う「給湯運転」が、本発明の第2給湯運転に相当する。
また、給湯制御部124は、貯湯タンク11内の水を沸かし上げるときに、最終的な沸かし上げ温度まで一気に加熱するのではなく、段階的に加熱する。例えば、給水温度Twが5℃であって、貯湯タンク11内の水を最終的に45℃まで加熱する場合、5℃から45℃まで連続的にヒートポンプ51により加熱するよりも、5℃→25℃(本発明の中間温度に相当する)→45℃というように、段階的に加熱した方がヒートポンプの効率が高くなる。
ここで、図5は、縦軸をヒートポンプ51の効率に設定し、横軸を貯湯タンク11内の湯水の沸かし上げ温度Thに設定して、給水温度Tw=5℃であるときのヒートポンプ51の効率と沸かし上げ温度との関係(図中c1)と、給水温度Tw=25℃であるときのヒートポンプ51の効率と沸かし上げ温度との関係(図中c2)を示したものである。
貯湯タンク11内の水の温度が5℃であるときに、第1段階として25℃まで加熱し、次の第2段階として最終的な沸かし上げ温度である45℃まで加熱するときの効率は、第1段階の効率が700%(図中P1)であり、第2段階の効率が300%(図中P3)であるので、平均した500%となる。
一方、貯湯タンク11内の水の温度が5℃であるときに、ヒートポンプ51を連続作動させて、最終的な沸かし上げ温度である45℃まで一気に沸かし上げるときの効率は、420%(図中P2)となる。そのため、貯湯タンク11内の水を、5℃→25℃→45℃と段階的に加熱した方が、5℃→45℃と連続して加熱する場合よりも、ヒートポンプ51の効率を高めることができる。なお、貯湯タンク11内の水を3段階以上で、段階的に最終的な沸かし上げ温度まで加熱してもよい。
また、第1段階の5℃→25℃の加熱を行っているときに、給湯の使用がなされると、貯湯タンク11内から給湯管13に供給される25℃よりも低い温度の水を、給湯器87により加熱して設定温度Tcm(45℃)の湯を生成する必要があるが、給湯器87の作動により一次エネルギー効率が低下する。
そこで、給湯制御部124は、給湯履歴保持部127により保持された給湯履歴データを参照して、給湯の使用がなされないと想定される時間帯を認識し、この時間帯内で上記段階的な貯湯タンク11内の水の沸かし上げを行う。これにより、上記段階的な貯湯タンク11内の水の沸かし上げを行っている途中で、給湯の使用がなされることの回避を図っている。
なお、本実施形態では、基準指標選択部121と最高一次エネルギー効率温度決定部123を備えて、最高一次エネルギー効率温度Tre_maxを決定することにより、一次エネルギー効率が最も高くなる給湯運転の実行を可能としたが、少なくとも最低ランニングコスト温度決定部122により最低ランニングコスト温度Trc_minを決定して、給湯運転を行なう構成を備えることにより、本発明の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、上記式(1)〜式(46)により、最低ランニングコスト温度Trc_minと最高一次エネルギー効率温度Tre_maxを決定したが、設定温度Tcm,給水温度Tw,及び外気温度Toutの入力に対して、最低ランニングコスト温度Trc_minを決定するマップ及び最高一次エネルギー効率温度Tre_maxを決定するマップのデータをメモリに保持し、このマップを用いて最低ランニングコスト温度Trc_minと最高一次エネルギー効率温度Tre_maxを決定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、リモコン140により電気料金とガス料金の単価を入力するようにしたが、コントローラ120内の基板に備えられたスイッチによりこれらの単価を入力してもよく、基板のメモリにこれらの単価のデータを書込むようにしてもよい。或いは、コントローラ120に携帯端末を接続して、携帯端末によりこれの単価を入力するようにしてもよい。
また、電気料金の設定が時間帯や使用量に応じて変わる場合には、この変化に対応する電気料金の設定を、リモコン等によって入力できるようにしてもよい。
また、本実施形態において、給湯制御部124は、上述したように貯湯タンク11内の湯の沸かし上げを段階的に行ったが、この段階的な沸かし上げを行わない場合であっても、本発明の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、給湯履歴保持部127を備えて、給湯制御部124は、過去の給湯履歴から給湯の使用がなされないと想定される時間帯を判断したが、この判断を行わない場合であっても、本発明の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、本発明の補助熱源機としてガスを燃料とする給湯器87を示したが、石油等の他の燃料を用いる給湯器や電気ヒータ等の他の種類の補助熱源機を用いてもよい。
また、リモコン140のスイッチ部142の操作により、リモコン140の表示器141に、最低ランニングコスト温度Trc_minと最高一次エネルギー効率温度Tre_maxが比較表示されるようにしてもよい。
10…貯湯ユニット、11…貯湯タンク、12…給水管、13…給湯管、22…給水温度センサ、67…周囲温度センサ、50…ヒートポンプユニット、51…ヒートポンプ、80…ガス熱源機ユニット、87…給湯器、120…コントローラ、121…基準指標選択部、122…最低ランニングコスト温度決定部、123…最高一次エネルギー効率温度決定部、124…給湯制御部、127…給湯履歴保持部。

Claims (7)

  1. 下部に給水管が接続されると共に上部に給湯管が接続され、該給水管から供給される水が貯められる貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクの下部と上部を接続したタンク循環路と、前記貯湯タンクの下部に貯まった水を該タンク循環路を介して前記貯湯タンクの上部に循環させるタンク循環ポンプと、該タンク循環ポンプの作動により該タンク循環路内を流通する水を加熱するヒートポンプとを有するヒートポンプユニットと、
    前記給湯管の途中に設けられて、前記貯湯タンクから前記給湯管に供給される湯水を加熱する補助熱源機と
    を備えた貯湯式給湯システムにおいて、
    前記給水管から前記貯湯タンクへの給水温度を検出する給水温度センサと、
    前記ヒートポンプの周囲温度を検出する周囲温度センサと、
    前記貯湯タンク内の前記給水温度の水を、前記周囲温度の下で前記ヒートポンプユニットにより、前記貯湯式給湯システムの設定温度よりも所定温度高く設定された目標給湯温度以下の沸かし上げ温度まで加熱した後に、前記貯湯タンクから前記給湯管に供給される湯水を、前記補助熱源機により該設定温度まで加熱して前記給湯管に出湯する給湯運転を想定して、該想定した給湯運転における前記ヒートポンプのランニングコストと前記補助熱源機のランニングコストの合計コストが、最も低くなる前記沸かし上げ温度である最低ランニングコスト温度を決定する最低ランニングコスト温度決定部と、
    前記貯湯タンクの湯切れを検知したときに、前記貯湯タンク内の湯水を前記ヒートポンプユニットにより前記最低ランニングコスト温度まで加熱した後に、前記貯湯タンクから前記給湯管に供給される湯水を前記補助熱源機により前記設定温度まで加熱して、前記給湯管に供給する第1給湯運転を実行する給湯制御部と
    を備えたことを特徴とする貯湯式給湯システム。
  2. 請求項1に記載の貯湯式給湯システムにおいて、
    前記最低ランニングコスト温度決定部は、前記貯湯タンク内の湯水の沸かし上げの想定温度を、前記目標給湯温度以下の第1温度範囲内で変更して、変更した温度を選択した場合の、前記貯湯タンク内の前記給水温度の水を該想定温度まで昇温するために必要な、前記周囲温度下での前記ヒートポンプのランニングコストの想定値である第1ランニングコストと、前記貯湯タンクから前記補助熱源機に供給される該想定温度の湯水を、前記設定温度まで昇温するために必要な前記補助熱源機のランニングコストの想定値である第2ランニングコストとをそれぞれ算出し、前記第1ランニングコストと前記第2ランニングコストとの合計コストが最も低くなる前記想定温度を、前記最低ランニングコスト温度に決定することを特徴とする貯湯式給湯システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の貯湯式給湯システムにおいて、
    前記給湯制御部は、前記貯湯タンク内の前記給水温度の水を前記最低ランニングコスト温度まで前記ヒートポンプユニットにより加熱するときに、前記貯湯タンク内の前記給水温度の水を、段階的に上昇させて前記最低ランニングコスト温度まで前記ヒートポンプユニットにより加熱することを特徴とする貯湯式給湯システム。
  4. 請求項3に記載された貯湯式給湯システムにおいて、
    過去の給湯運転の履歴を示す給湯履歴データを保持する給湯履歴保持部を備え、
    前記給湯制御部は、前記給湯履歴データから給湯運転が実行されないと想定される時間帯に、前記貯湯タンク内の水の前記最低ランニングコスト温度までの加熱を行うことを特徴とする貯湯式給湯システム。
  5. 請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の貯湯式給湯システムにおいて、
    前記想定した給湯運転における前記ヒートポンプと前記補助熱源機のトータルの一次エネルギー効率が、最も高くなる沸かし上げ温度である最高一次エネルギー効率温度を決定する最高一次エネルギー効率温度決定部と、
    使用者の操作に応じて、ランニングコスト又は一次エネルギー効率を選択する基準指標選択部とを備え、
    前記給湯制御部は、前記基準指標選択部によりランニングコストが選択されたときは、前記第1給湯運転を実行し、前記基準指標選択部により一次エネルギー効率が選択されたときには、前記貯湯タンクの湯切れを検知したときに、前記貯湯タンク内の湯水を前記ヒートポンプユニットにより前記最高一次エネルギー効率温度まで加熱した後に、前記貯湯タンクから前記給湯管に供給される湯水を前記補助熱源機により前記設定温度まで加熱して、前記給湯管に供給する第2給湯運転を実行することを特徴とする貯湯式給湯システム。
  6. 請求項5に記載の貯湯式給湯システムにおいて、
    前記最高一次エネルギー効率温度決定部は、前記貯湯タンク内の湯水の沸かし上げの想定温度を、前記目標給湯温度よりも低い第2温度範囲内で変更して、変更した温度を選択した場合の、前記貯湯タンク内の前記給水温度の水を該想定温度まで昇温するために必要な、前記周囲温度下での前記ヒートポンプの一次エネルギー消費量の想定値である第1一次エネルギー消費量と、前記貯湯タンクから前記補助熱源機に供給される該想定温度の湯水を、前記設定温度まで昇温するために必要な前記補助熱源機の一次エネルギー消費量である第2一次エネルギー消費量とをそれぞれ算出し、前記第1一次エネルギー消費量と前記第2一次エネルギー消費量との合計消費量に基づく一次エネルギー効率が最も高くなる前記想定温度を、前記最高一次エネルギー効率温度に決定することを特徴とする貯湯式給湯システム。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の貯湯式給湯システムにおいて、
    前記ヒートポンプユニット及び前記補助熱源機を遠隔操作するためのリモコンを備え、
    前記基準指標選択部は、使用者による前記リモコンの操作に応じて、ランニングコスト又は一次エネルギー消費量を選択することを特徴とする貯湯式給湯システム。
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