JP2011012416A - 鉄骨と壁杭との接合構造、鉄骨と壁杭との接合方法 - Google Patents
鉄骨と壁杭との接合構造、鉄骨と壁杭との接合方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】接合構造10は、一対の鉄骨柱20A,20Bの下端が平面視矩形状の壁杭30の上部に埋設されてなる。かかる接合構造10は、掘削孔2を形成し、一方の鉄骨柱20Bを下端が壁杭30の上面よりも上方に位置するように掘削孔2内に保持し、記掘削孔2内の他方の鉄骨柱20Aに相当する位置にトレミー管を挿入し、トレミー管を通して、掘削孔2内に壁杭30を構成するコンクリート22を打設し、一方の鉄骨柱20Aの下端をコンクリート22内を埋入させ、トレミー管を撤去し、他方の鉄骨柱20Aの下端をコンクリート内を埋入させることで構築する。
【選択図】図1
Description
前記コンクリートを打設する工程では、前記掘削孔内の前記残りの鉄骨の何れかに相当する位置に配置されたトレミー管を通してコンクリートを打設してもよい。
また、本発明は、上記の方法により構築されたことを特徴とする鉄骨と壁杭の接合構造を含む。
図1は、本実施形態の逆打ち支柱としての一対の鉄骨柱20A,20Bと壁杭30の接合構造10を示す鉛直断面図である。同図に示すように、本実施形態の接合構造10は、隣接する逆打ち支柱の間の距離が狭い場合に用いられるものである。同図に示すように、壁杭30は矩形状を呈しており、地盤1に形成された掘削孔2内に打設されたコンクリート22内に鉄筋かご(不図示)が埋設されてなる。本実施形態の接合構造10は、かかる壁杭30の上部に、逆打ち支柱としての一対の鉄骨柱20A、20Bの下部が埋設されてなる。
また、後決め工法を適用しようとすると、複数の鉄骨柱20A、20Bを建て込む作業に時間がかかるため、鉄骨柱20A、20Bの建て込みが完了する前にコンクリート22が硬化してしまう虞がある。
まず、図2Aに示すように、地上から水平多軸式又はバケット式の掘削装置(不図示)により地盤1を掘削して、壁杭に相当する位置に略直方体状の掘削孔2を形成する。
次に、図2Bに示すように、掘削孔2内に矩形の筒状に組まれた鉄筋かご21を挿入する。
次に、図2Eに示すように、トレミー管200を他方のガイド管140から引き上げるとともに、鉄骨柱20Bを所定の深さ位置まで降下させ、下端をコンクリート22内に埋入させる。
また、コンクリート22の打設後に、ガイド管により位置精度を確保した状態で、鉄骨柱20A、20Bを建て込むため、鉄骨柱20A,20Bの建て込み精度の確保を容易に行うことができる。
壁杭30の径が大きい場合にも、まず、図2A〜図2Cを参照して行った掘削孔2を形成する工程、鉄筋かご22を挿入する工程、及び建込架台100を設置する工程を行う。
かかる方法によっても、鉄骨柱20A,20Bの建て込みにかかる時間を短縮することができる。
また、このようにトレミー管200を掘削孔2内に挿入できる場合には、コンクリート22を打設する前に鉄骨柱20A、20Bを予め所定の位置に建て込んでしまう方法(先決め工法)を採用することも考えられる。しかし、上記のように先決め工法では、コンクリート22の打設時の側圧により移動してしまうため、鉄骨柱の位置を補正する作業が必要となるが、本実施形態によれば、コンクリート22の打設後に、ガイド管140により位置精度を確保した状態で鉄骨20A,20Bを建て込むため、容易に建て込み位置の精度を確保できるとともに、鉄骨柱の位置の補正作業が不要となり施工性を向上できる。
まず、上記の実施形態と同様に、図5Aに示すように、建込架台100を掘削孔2の上部に設置し、鉄骨20A,20Bを建込架台100により保持するとともにトレミー管200を設置する。次に、図5Bに示すように、掘削孔2内にコンクリート22を、その表面が壁杭の上面高さまで到達する前に一端打設作業を停止し、根入れ長さが長い方の鉄骨柱20Aを所定の深さまで建て込む。次に、図5Cに示すように、コンクリート22を所定の深さまで打設し、根入れ長さが短い方の鉄骨柱20Bを建て込む。これにより、根入れ長さが大きい鉄骨柱20Aの建て込み作業時にコンクリート22内へ挿入する長さを小さくできるので、コンクリート22の浮力による抵抗を減らすことができる。
また、本実施形態では、壁杭に一対の鉄骨柱が接合される場合について説明したが、これに限らず、壁杭に複数の鉄骨柱を接合するものとしてもよい。かかる接合構造を図2A〜図2Fを参照して説明した構築方法により構築する場合には、図2Dを参照して説明した工程において、複数の鉄骨柱の一部を建込架台100により保持し、残りの鉄骨柱のうち何れかの鉄骨柱に相当する位置にトレミー管を挿入する。次に、図2Eを参照して説明した工程において、トレミー管を通じてコンクリートを打設した後、建込架台100により保持していた鉄骨柱を建て込むとともにトレミー管を撤去する。次に、図2Fを参照して説明した工程において、残りの鉄骨柱を建て込めばよい。
また、上記の各実施形態を示す図では、壁杭30に接合される逆打ち支柱としての鉄骨柱20A,20BがH型鋼であるものとしたが、これに限らず、鋼管などの他の形状の鉄骨を壁杭に接合する場合であっても本発明を適用できる。さらに、壁杭30に鉄骨鉄筋コンクリート造の柱を構成する鉄骨を接合する場合にも本発明を適用できる。
10 接合構造 20A,20B 鉄骨柱
21 鉄筋かご 22 コンクリート
30 壁杭 100 建込架台
Claims (6)
- 複数の鉄骨の下端が壁杭の上部に埋設されてなることを特徴とする鉄骨と壁杭の接合構造。
- 前記鉄骨は逆打ち支柱であることを特徴とする請求項1記載の鉄骨と壁杭の接合構造。
- 複数の鉄骨の下端が壁杭の上部に埋設されてなる鉄骨と壁杭の接合構造の構築方法であって、
地盤の前記壁杭に相当する位置に掘削孔を形成する工程と、
一部の鉄骨を、下端が前記掘削孔内の、構築される前記壁杭の上面よりも上方に位置するように保持する工程と、
トレミー管を通して、前記掘削孔内に前記壁杭を構成するコンクリートを打設する工程と、
前記一部の鉄骨を下降させることにより、その下端を前記コンクリート内に埋入させる工程と、
前記複数の鉄骨のうち残りの鉄骨を下降させることにより、その下端を前記コンクリート内に埋入させる工程と、を含むことを特徴とする鉄骨と壁杭の接合構造の構築方法。 - 請求項3記載の鉄骨と壁杭の接合構造の構築方法であって、
前記コンクリートを打設する工程では、
前記掘削孔内の前記残りの鉄骨の何れかに相当する位置に配置されたトレミー管を通してコンクリートを打設することを特徴とする鉄骨と壁杭の接合構造の構築方法。 - 複数の鉄骨の下端が平面視矩形状の壁杭の上部に埋設されてなる鉄骨と壁杭の接合構造の構築方法であって、
地盤の前記壁杭に相当する位置に掘削孔を形成する工程と、
前記複数の鉄骨を、下端が前記掘削孔内に挿入され、前記壁杭の上面よりも上方に位置するように保持する工程と、
トレミー管を通して、前記掘削孔内に前記壁杭を構成するコンクリートを打設する工程と、
前記複数の鉄骨を下降させることにより、これら鉄骨の下端を前記コンクリート内に埋入させる工程と、を含むことを特徴とする鉄骨と壁杭の接合構造の構築方法。 - 請求項3から5のうち何れか1項に記載の方法により構築されたことを特徴とする鉄骨と壁杭の接合構造。
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