JP2011011686A - 車両用空調装置の制御方法 - Google Patents

車両用空調装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】防曇性に問題が生じることがなく、かつマニュアルモードでの風量制御、あるいはマニュアルモードでの内外気切替制御を行っていても、室外熱交換器15の着霜の進行を遅らせることができるヒートポンプサイクルによる暖房運転を行う車両用空調装置の制御方法を提供する。
【解決手段】室内熱交換器18及び19と室外熱交換器15との間で冷媒を移動させるコンプレッサ14を備え、室外熱交換器15の温度(冷媒吸入温度)の低下に応じて、コンプレッサ14の回転数を低下させ、かつ、内気率補正値により外気に対する内気の割合を多くして、冷凍サイクルの負荷を軽減し、着霜しやすいときに、着霜を遅らせてヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続する。目標温度変更制御、補助熱源による加熱制御、室外ファンの稼働率制御のいずれかの方法によって負荷を軽減しても良い。
【選択図】図9

Description

本発明は、コンプレッサを用いて熱交換器に冷媒を送り、車室内においてヒートポンプによる暖房を行う車両用空調装置の制御方法に関するものである。
従来、特許文献1に記載の車両用空調装置が知られており、これは、コンプレッサ吸入圧力が低下した時に、外気導入風量を低下させるか、あるいは外気導入よりも内気循環を多くする、所謂、内気率アップにより着霜を軽減するものである。
具体的には、特許文献1は、室外熱交換器に着霜したとき、もしくは着霜しそうなときに、室内熱交換器をコンデンサ、室外熱交換器をエバポレータとしてそれぞれ機能させるヒートポンプによる暖房運転を継続している。そして、このときの室外熱交換器の着霜速度を遅くすることによって、暖房運転を継続できる時間を極力長くしている。
そのために、暖房運転時に、室外熱交換器に所定量の霜が着霜したと判定されたとき、あるいは室外熱交換器に霜が着霜し易い条件となったと判定されたときには、少なくとも所定時間、上記暖房運転を継続しながら、外気吸入口から吸入した外気を車室内へ吹き出す換気風量を、上記判定の前における換気風量よりも少なくしている。
そして、換気風量を少なくすることによって、室外熱交換器の着霜速度が遅くなるとともに、着霜限界量も増加する。従って、換気風量を少なくしないまま暖房運転を継続する場合に比べて、着霜量が上記着霜限界量になるまでの時間が長くなる。つまり、暖房運転を継続する時間を長くすることができるものである。
特開平9−142139号公報
ところが、上記特許文献1のように、上記換気風量を少なくだけで着霜対策を行うことは、防曇性の低下という問題を引き起こす。また、乗員がマニュアルモードでの風量制御に設定していると、換気風量を変えるためのブロワ風量を自動で変更できないという問題がある。また、乗員がマニュアルモードでの内外気切替制御を設定しているときも、自動的に内気率アップに変更できないという問題がある。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目して成されたものであり、その目的は、防曇性に問題が生じることが少なく、かつマニュアルモードでの風量制御、あるいはマニュアルモードでの内外気切替制御を行っていても、室外熱交換器の着霜の進行を遅らせることができ、ヒートポンプによる暖房を継続できる車両用空調装置の制御方法を提供することにある。
従来技術として列挙された特許文献の記載内容は、この明細書に記載された技術的要素の説明として、参照によって導入ないし援用することができる。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、室内熱交換器(18及び19)と室外熱交換器(15)との間で冷媒を移動させるコンプレッサ(14)を備えてヒートポンプサイクルによる暖房運転を設定された目標温度に基づいて実行する車両用空調装置の制御方法において、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じてヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷をマニュアルモードを持たない負荷調整方法である、コンプレッサの回転数制御、目標温度を変更する目標温度変更制御、暖房運転を補助する補助熱源による加熱制御、室外熱交換器(15)に送風する室外ファンの稼働率制御のいずれかの方法によって低減させる(ステップS101c、S102c、S103c、S104d、S104e、S105d、S105e、S106d、S106e、S107e、S108b、及びS108c)ことを特徴としている。
この発明によれば、室外熱交換器(15)に着霜が進行すると、室外熱交換器(15)の温度が低下するため、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じてヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させることにより、室外熱交換器(15)の温度低下が抑制されるため、着霜を抑制してヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続することができる。また、マニュアルモードを持たない負荷調整方法にてヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減しているから、乗員がマニュアルモードに設定していたために、着霜の抑制制御が出来ないといった問題を解消できる。
請求項2に記載の発明では、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて暖房運転の負荷を低減させるためにコンプレッサ(14)の回転数を低下させる(ステップS101c、S104d、S104e、S105d、S105e、S106d、S106e、及びS107e)ことを特徴としている。
この発明によれば、室外熱交換器(15)に着霜が進行すると、室外熱交換器(15)の温度が低下するため、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて暖房運転の負荷を低減させるためにコンプレッサ(14)の回転数を低下させることにより、ヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続することができる。
請求項3に記載の発明では、室外熱交換器(15)の温度が予め定めた値より低下した場合に、コンプレッサ(14)の最高回転数に制限をかける(ステップS101c、S104d、S104e、S105d、S105e、S106d、S106e、及びS107e)ことにより、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じてコンプレッサ(14)の回転数を低下させることを特徴としている。
この発明によれば、室外熱交換器(15)に着霜が進行すると、室外熱交換器(15)の温度が低下するため、室外熱交換器(15)の温度が予め定めた値より低下した場合、着霜状態、あるいは着霜の危険性があると判断して、コンプレッサ(14)の最高回転数に制限をかけることにより、ヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続することができる。
請求項4に記載の発明では、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて室内熱交換器(18及び19)内の暖房用熱交換器(19)の目標温度である暖房用熱交換器目標温度が低くなるように変更して、ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させる(ステップS108b)ことを特徴としている。
この発明によれば、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて暖房用熱交換器目標温度を低下させるから、結果的に、着霜が進行するときに、室外熱交換器(15)の温度が低下が緩和されるため、着霜を抑制でき、ヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続することができる。
請求項5に記載の発明では、更に、室内熱交換器(18及び19)のうちの暖房用熱交換器(19)による室内空気の暖房を補助する補助熱源(20)を備え、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて補助熱源(20)の稼動率を上げる(ステップS102c及びS108c)ことにより、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じてヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させることを特徴としている。
この発明によれば、室外熱交換器温度(15)の低下に応じて補助熱源(20)の稼動率を上げることにより、ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を軽減することが出来、室外熱交換器(15)の熱交換量を少なくすることで、着霜の進行を低減出来る。また、補助熱源(20)の使用により乗員の暖房感を低下させることが少ない。
請求項6に記載の発明では、更に、室外熱交換器(15)に送風する室外ファン(24)を備え、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて室外ファン(24)の稼動率を上げる(ステップS103c)ことにより、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じてヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させることを特徴としている。
この発明によれば、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて室外ファン(24)の稼動率を上げることにより、室外熱交換器(15)の熱交換効率を向上させ、ヒートポンプサイクルの効率が上がるのでヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させることが出来る。この結果、室外熱交換器(15)の温度低下が緩和され、着霜の進行を低減できる。また、熱交換効率を向上させることによりヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減するため、乗員の暖房感を低下させることが少ない。
請求項7に記載の発明では、更に、室内熱交換器(18及び19)と車室内の空気からなる内気と車室外の空気からなる外気の双方を熱交換させ、かつ内気と外気の割合を調整する吸込口モード決定手段(ステップS8)を備え、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて、外気に対する内気の割合を増加する(ステップS101d、S102d、及びS103d)ことにより、負荷調整方法とともに、ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させることを特徴としている。
この発明によれば、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて、外気に対する内気の割合を増加することで、マニュアルモードを持たない負荷調整方法による負荷低減に加えて、ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を更に低減することが出来るので、室外熱交換器(15)における着霜の進行を抑えることが出来る。また、内気の割合を増加することによりヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減するため、乗員の暖房感を低下させることが少ない。
請求項8に記載の発明では、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じてヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させる程度を、室外熱交換器(15)周りの湿度を測定又は推定することにより決定し、湿度の高いときのヒートポンプサイクルによる暖房の負荷を低減させる程度を大きくする(ステップS106c)ことを特徴としている。
この発明によれば、湿度の高い時のヒートポンプサイクルによる暖房の負荷を低減させる程度を大きくすることで、着霜をより確実に防止できる。
請求項9に記載の発明では、室外熱交換器(15)周りの湿度が、ワイパーの作動有無、時刻、及び日射量の少なくともいずれか一つに応じて推定される(ステップS106c)ことを特徴としている。
この発明によれば、ワイパーの作動有無、時刻、及び日射量の少なくともいずれか一つに応じて、湿度の高い時のヒートポンプ作動を抑制することで、短時間に着霜することを防止できる。
請求項10に記載の発明では、室外熱交換器(15)の温度が所定値まで低下した後、ヒートポンプサイクルによる暖房運転の運転時間が長くなる程、ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させる(ステップS101cで援用)ことを特徴としている。
この発明によれば、着霜が進行すると室外熱交換器(15)の温度が低下するが、この温度は、予めヒートポンプサイクルによる暖房運転の運転時間と共に低下すると予測し、運転時間が長くなると着霜状態、あるいは着霜の危険性があると判断してヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させるから、着霜の進行を抑制して、ヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続することが出来る。
請求項11に記載の発明では、室外熱交換器(15)の温度は、室外熱交換器(15)の冷媒流れの下流側で、かつコンプレッサ(14)の吸入側に設けた冷媒吸入温度センサ(35)が検出した冷媒吸入温度(T35)からなることを特徴としている。
この発明によれば、冷媒吸入温度センサ(35)が検出した冷媒吸入温度(T35)により正確に着霜状態を監視できる。
請求項12に記載の発明では、車両用空調装置は、乗車前にヒートポンプサイクルによる暖房運転を行うプレ空調と乗車後の通常空調を行う車両用空調装置から成り、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じてヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させると共に、プレ空調時においては、乗車後の通常空調時に比べて、ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を一層低減させる(ステップS104e及びS105e)ことを特徴としている。
この発明によれば、プレ空調時に、より一層着霜しにくくすることで、プレ空調時の着霜による乗車時の室温低下の問題を一層確実に防止できる。また、乗員不在時の車外音を低減することもできる。
請求項13に記載の発明では、室外熱交換器(15)の温度の低下に応じてコンプレッサ(14)の回転数を低下させると共に、プレ空調時においては、通常空調時に比べて、コンプレッサ(14)の最高回転数を低く設定する(ステップS104e及びS105e)ことを特徴としている。
この発明によれば、プレ空調時のコンプレッサ(14)の最高回転数を、乗車中の通常空調時のコンプレッサ(14)の最高回転数よりも低くすることにより、プレ空調時に、より着霜しにくくすることで、プレ空調時の着霜による室温低下の問題を一層確実に防止できる。また、乗員不在時の車外音を低減することもできる。
請求項14に記載の発明では、プレ空調は、設定温度(Tset)と室温(Tr)の差が縮小し、予め設定した温度差以内になった場合に、プレ空調でのヒートポンプサイクルによる暖房運転を少なくとも一旦停止、または終了させる(ステップS104i及びS105i)ことを特徴としている。
この発明によれば、プレ空調時において、室温(Tr)が設定温度(Tset)に近づいた時点で、プレ空調を少なくとも一旦停止、または終了させることにより、着霜の進行を抑えることが出来る。
請求項15に記載の発明では、一旦停止後に、プレ空調の一旦停止時よりも、予め設定した以上に空調状態が悪化したと判断される時に、プレ空調を再開する(ステップS105k)ことを特徴としている。
この発明によれば、長時間プレ空調を行う場合でも、一旦プレ空調を停止する期間を設けることで、室外熱交換器(15)の解氷を促し、着霜の進行を抑制できると共に、一旦停止に伴い、予め設定した以上に空調状態が悪化したと判断される時には、プレ空調を再開するから、乗員が乗車するときの車室内の快適性を確保することが出来る。
請求項16に記載の発明では、室外熱交換器(15)の温度から着霜非着霜の判定を行い、非着霜と判定された場合に、通常の空調作動を行い、着霜と判定された場合に除霜運転を行うか、または、ヒートポンプサイクルによる暖房運転を停止させて、ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させ(ステップS123またはS126)、着霜非着霜の判定において、プレ空調時は、非プレ空調時に比べ、着霜と判定されやすくした(ステップS121及びS122)ことを特徴としている。
この発明によれば、プレ空調時に着霜してしまうと、プレ空調終了後に乗員が乗り込んだ時、ヒートポンプサイクルによる暖房運転ができなくなるため、プレ空調中は着霜と判定しやすくして、プレ空調中の着霜を極力抑制しておくことにより、プレ空調終了後に乗員が乗り込んだ時に、ヒートポンプサイクルによる暖房運転が確実に可能な状態にしておくことが出来る。
請求項17に記載の発明では、非プレ空調時は、着霜非着霜の判定において、室外熱交換器(15)が第1温度以下のときに着霜と判断し(ステップS122)、
プレ空調時は、着霜非着霜の判定において、室外熱交換器(15)が第2温度以下のときに着霜と判断し(ステップS121)、第2温度よりも第1温度を低く設定することにより、着霜非着霜の判定において、プレ空調時は、非プレ空調時に比べ、着霜と判定されやすくした(ステップS121及びS122)ことを特徴としている。
この発明によれば、プレ空調時に着霜してしまうと、プレ空調終了後に乗員が乗り込んだ時、ヒートポンプサイクルによる暖房運転ができなくなるため、プレ空調時の第2温度よりも非プレ空調時の第1温度を低く設定することにより、着霜非着霜の判定において、プレ空調時は、非プレ空調時に比べ、着霜と判定されやすくして、プレ空調中の着霜を極力抑制しておくことにより、プレ空調終了後に乗員が乗り込んだ時に、ヒートポンプサイクルによる暖房運転が確実に可能な状態にしておくことが出来る。
なお、特許請求の範囲および上記各手段に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明の第1実施形態に使用する電気自動車用空調装置のCOOLサイクル時の全体模式図である。 上記実施形態に使用する電気自動車用空調装置のHOTサイクル時の全体模式図である。 上記実施形態に使用する電気自動車用空調装置のDRY EVAサイクル時の全体模式図である。 上記実施形態に使用する電気自動車用空調装置のDRY ALLサイクル時の全体模式図である。 上記実施形態における上記各サイクルにおいて、エアコン制御装置が、各電磁弁をどのように制御するかを示す電磁弁作動表である。 上記実施形態におけるエアコン制御装置と代表的な各種センサ等との接続関係を示すブロック図である。 上記実施形態におけるエアコン制御装置による基本的な空調制御処理を示したフローチャートである。 上記実施形態におけるサイクル・PTC選択処理の詳細を示すフローチャートである。 上記実施形態におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。 上記実施形態における圧力偏差Pnと偏差変化率PDOTとの関係を示すマップである。 上記実施形態における着霜判定・除霜制御の詳細を示すフローチャートである。 上記実施形態における室外熱交換器の着霜の進行度合を表したグラフである。 本発明の第2実施形態におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。 本発明の第3実施形態におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。 本発明の第4実施形態におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。 本発明の第5実施形態におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。 本発明の第6実施形態におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。 図18は、上記第6実施形態の説明に用いるための、晴れた日と雨の日の湿度の相違を示すグラフである。 図19は、上記第6実施形態の説明に用いるための、一日の時間の進行につれて晴れ、曇り、及び雨の日の湿度の変化を示すグラフである。 本発明の第7実施形態におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。 本発明の第8実施形態におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1乃至図12を用いて詳細に説明する。この第1実施形態は、蒸気圧縮式冷凍機をハイブリッド自動車用の空調装置に適用したものである。
ハイブリッド自動車は、ガソリン等の液体燃料を爆発燃焼させて動力を発生させる走行用内燃機関をなすエンジン、走行補助用電動機機能及び発電機機能を備える走行補助用の電動発電機、エンジンへの燃料供給量や点火時期等を制御するエンジン用電子制御装置(エンジンECU)、電動発電機やエンジン用電子制御装置等に電力を供給するバッテリ、電動発電機の制御及び無断変速機や電磁クラッチの制御を行うと共にエンジン用電子制御装置に制御信号を出力するハイブリッド電子制御装置を備えている。
そして、ハイブリッド用電子制御装置は、電動発電機及びエンジンのいずれの駆動力を駆動輪に伝達するかの駆動切替を制御する機能、及びバッテリの充放電を制御する機能を備えている。
具体的には、以下のような制御を行う。
(1)車両が停止しているときは、基本的にエンジンを停止させる。
(2)走行中は、減速時を除き、エンジンで発生した駆動力を駆動輪に伝達する。なお、減速時は、エンジンを停止させて電動発電機にて発電してバッテリに充電する。
(3)発進時、加速時、登坂時及び高速走行時等の走行負荷が大きいときには、電動発電機を電動モータとして機能させてエンジンで発生した駆動力に加えて、電動発電機に発生した駆動力を駆動輪に伝達する。
(4)バッテリの充電残量が充電開始目標値以下になったときには、エンジンの動力を電動発電機に伝達して電動発電機を発電機として作動させてバッテリの充電を行う。
(5)車両が停止しているときにバッテリの充電残量が充電開始目標値以下になったときには、エンジン用電子制御装置に対してエンジンを始動する指令を発するとともに、エンジンの動力を電動発電機に伝達する。
図1は、第1実施形態における車両用空調装置となる電気自動車用空調装置のCOOL(クール)サイクル時の全体模式図である。アキュムレータ式冷凍サイクルを用いた電気自動車用空調装置1は、車室内に送風空気を導くダクト2、このダクト2内に空気を導入して車室内へ送る送風機3、及び上述のエンジン用電子制御装置に接続されたエアコン制御装置5(後述の図6)を備える。
送風機3は、図示しないブロワケース、遠心式ファン3b、ブロワモータ3cより成り、このブロワモータ3cへの印加電圧に応じて、ブロワモータ3cの回転速度が決定される。ブロワモータ3cへの印加電圧は、上記エアコン制御装置5からの制御信号に基づいて制御される。
送風機3の図示しないブロワケースには、周知のように、車室内空気(内気)を導入する図示しない内気導入口と、車室外空気(外気)を導入する図示しない外気導入口とが形成されるとともに、内気導入口と外気導入口との開口割合を調節する図示しない内外気切替手段を成す内外気切替ダンパが設けられている。
ダクト2の下流端(図1上)は、周知のように、車両のフロントガラスに向かって送風空気を吐出する図示しないデフロスタ吹出口、乗員の上半身に向かって送風空気を吐出するフェイス吹出口、乗員足元に向かって送風空気を吐出するフット吹出口に連絡されている。
冷凍サイクルは、コンプレッサ14、室外熱交換器15、冷房用減圧装置16、暖房用減圧装置17、冷房用熱交換器(エバポレータとも言う)18、暖房用熱交換器19、電気ヒータとしてPTC素子を使用したPTCヒータ20、アキュムレータ21、及び流路切替手段(後述する)を備える。
コンプレッサ14は、内蔵された電動モータ14aにより駆動される。電動モータ14aは、図示しないインバータによって可変制御される周波数に応じて回転速度が決定される。従って、コンプレッサ14の冷媒吐出流量は、電動モータ14aの回転速度に応じて変化する。
室外熱交換器15は、車室外に配置されて、外気と冷媒との熱交換を行うもので、室外ファン24の送風を受けて、暖房運転時にはエバポレータとして機能し、冷房運転時にはコンデンサとして機能する。
冷房のために液化した冷媒は、図1の冷房用減圧装置(温度感応型のエキスパンションバルブ)16に導入され、急激に減圧膨張し低温低圧の霧状となる。低温低圧の霧状冷媒は冷房用熱交換器18へ供給される。暖房用減圧装置(暖房用絞り)17は、図2のように暖房運転時に室外熱交換器15へ供給される冷媒を減圧膨脹させる。
冷房用熱交換器18は、エバポレータとして機能するもので、ダクト2内に配設されている。この冷房用熱交換器18は、冷房用減圧装置16で減圧膨脹された低温低圧の冷媒と空気との熱交換を行うことにより、冷房用熱交換器18を通過する空気を冷却する。
暖房用熱交換器19は、ダクト2内で冷房用熱交換器18の下流(風下)に配設されて、コンプレッサ14で圧縮された高温高圧の冷媒と空気との熱交換を行うことにより、暖房用熱交換器19を通過する空気を加熱する。ウオータポンプ31は、エンジン冷却水から成る温水を温水用熱交換器(ヒータコア)32に供給する。この温水用熱交換器32は、上記暖房用熱交換器19と共に加熱器として機能する。
エアミックスドア38は、周知のように冷房用熱交換器18からの冷風と暖房用熱交換器19等(加熱器)との暖風との混合割合を制御する。アキュムレータ21は、冷凍サイクル内の過剰冷媒を一時蓄えると共に、気相冷媒のみを送り出して、コンプレッサ14に液冷媒が吸い込まれるのを防止する。
暖房三方弁(HTMV)25a、常開型の高圧電磁弁(HPMV)25b、常閉型の低圧電磁弁(LPMV)25c、常閉型の除湿電磁弁(DHMV)25d、常閉型の熱交(熱交換)シャット弁(HSMV)25e、第1逆止弁27、及び第2逆止弁28より流路切替手段が形成されている。
この流路切替手段25a、25b、25c、25d、25e、27、及び28は、運転の種類であるCOOLサイクル時、HOTサイクル時、DRY EVAサイクル時、及びDRY ALLサイクル時で夫々、冷媒の流れ方向を切り替えるものである。エンジン30からの温水は、ウオータポンプ31によって、温水用熱交換器32に供給される。また、図1の矢印40、41、42、43、44は冷媒の流れる向きを示している。
冷媒圧力センサ50PREは、暖房用熱交換器19より上流の冷媒の高圧圧力(コンプレッサ14の吐出圧力)PREを検出する。また、冷媒吸入温度センサ35は、室外熱交換器15の冷媒流れの下流側に設けられ冷媒吸入温度T35を検出する。また、室外熱交換器15に対して、冷房用熱交換器18と暖房用熱交換器19とで室内熱交換器(18及び19)を形成している。
(COOLサイクル)
暖房性能無しであり、除湿能力が大レベルの運転時であるCOOL(クール)サイクルでは、図1のように、コンプレッサ14より吐出された冷媒が、暖房用熱交換器19→暖房三方弁25a→室外熱交換器15→高圧電磁弁25b→第1逆止弁27→冷房用減圧装置16→冷房用熱交換器18→アキュムレータ21→コンプレッサ14の順に流れる。そして、このように流れる様に上記流路切替手段25a、25b、25c、25d、25e、27、及び28が切り替えられる。
その結果、コンデンサとして機能する室外熱交換器15から、熱が室外に放出され、冷房用熱交換器(エバポレータとして機能する)18から熱が吸収される。このとき、暖房用熱交換器19も発熱しているが、エアミックスドア38の位置制御で、車室内空気との熱交換量を少なくすることが出来る。
(HOTサイクル)
図2は、第1実施形態における車両用空調装置となる電気自動車用空調装置のHOT(ホット)サイクル時の全体模式図である。暖房性能が大であり、除湿能力無しの運転時であるHOTサイクルでは、図2のように、コンプレッサ14より吐出された冷媒が、暖房用熱交換器19→暖房三方弁25a→暖房用減圧装置17→熱交シャット弁25e→室外熱交換器15→低圧電磁弁25c→第2逆止弁28→アキュムレータ21→コンプレッサ14の順に流れる。この運転時の冷媒の流れを図中矢印40、41、45、42a、46、及び47で示す。
なお、室外空気が極めて低いときは、HOTサイクルによる暖房は効率が悪いので、上述のCOOLサイクル(図1)にてエンジン30を稼動させ、エンジン冷却水(温水)の温度を上げて、温水用熱交換器(ヒータコア)32の熱で車室内が暖房される。
(DRY EVAサイクル)
図3は、第1実施形態における電気自動車用空調装置のDRY EVAサイクル時の全体模式図である。このDRY EVAサイクルは、この一実施形態では、図示しないマニュアルスイッチの操作により、暖房能力が小レベルで車室内の中レベルの除湿を行うときに選択されて実行される。
このDRY EVAサイクルでは、図3のように、コンプレッサ14より吐出された冷媒が、暖房用熱交換器19→暖房三方弁25a→暖房用減圧装置17→除湿電磁弁25d→冷房用熱交換器18→アキュムレータ21→コンプレッサ14の順に流れる。
この運転時の冷媒の流れを図中矢印40、41、45,47、及び48で示す。このDRY EVAサイクルは、室外熱交換器15を使用せず冷房用熱交換器(エバポレータ)18を使用し、暖房性能は小レベルで除湿能力は中レベルの空調を行う。
(DRY ALLサイクル)
図4は、第1実施形態における電気自動車用空調装置のDRY ALLサイクル時の全体模式図である。このDRY ALLサイクルは、この一実施形態では、図示しないマニュアルスイッチの操作により、暖房能力が中レベルで車室内の小レベルの除湿を行うときに選択されて実行される。
このDRY ALLサイクルでは、冷房用熱交換器(エバポレータ)18と室外熱交換器15の両方を使用し、上述のように、暖房性能は中レベルで除湿能力は小レベルの空調を行う。
DRY ALLサイクルでは、図4のように、コンプレッサ14より吐出された冷媒が、暖房用熱交換器19→暖房三方弁25a→暖房用減圧装置17→熱交シャット弁25e→室外熱交換器15→低圧電磁弁25c→第2逆止弁28→アキュムレータ21→コンプレッサ14の順に流れる。
また、同時に、暖房用減圧装置17→除湿電磁弁25d→冷房用熱交換器18→→アキュムレータ21→コンプレッサ14の順に流れる。この運転時の冷媒の流れを図中矢印40、41、45、42a、46、47、49、48で示す。
図1乃至図4で図示を省略したエアコン制御装置5(図6)は、マイクロコンピュータ(図示しない)を内蔵する。図5は、上記各サイクルにおいて、エアコン制御装置5が、各電磁弁25a〜25eをどのように制御するかを示す電磁弁作動表である。
図6は、エアコン制御装置5と各種センサ等との接続関係を示すブロック図である。センサは、車室内温度(内気温度または室温とも言う)Trを検出する内気センサ50Tr、外気温Tamを検出する外気センサ50Tam、日射量Tsを検出する日射センサ50Ts、図2の暖房用熱交換器19の吸込側空気温度Tinを検出する入口温度センサ50Tin、上記暖房用熱交換器19より上流の冷媒の高圧圧力(コンプレッサ14の吐出圧力)PREを検出する冷媒圧力センサ50PRE、図2の室外熱交換器15の冷媒流れの下流側に設けられ冷媒吸入温度T35を検出する冷媒吸入温度センサ35等を備える。
また、エアコン制御装置5は、エアコン操作パネル51から出力される操作信号および上記各センサからの検出信号に基づいて、送風機3、コンプレッサ14駆動用のインバータ52、室外ファン24、暖房三方弁25a、各種電磁弁25b〜25e、周知の内外気切替ダンパ53、及び吹出口切替ダンパ54、PTCヒータ20等の電気部品を通電制御する。
なお、内外気切替ダンパ53、及び吹出口切替ダンパ54とあるのは、実際には、これらのダンパを駆動するアクチュエータ部分にエアコン制御装置5から通電される。また、エアコン制御装置5と、上述の図示しないハイブリッド用電子制御装置及びエンジン用電子制御装置は相互に通信可能になっており、この第1実施形態では、所定のプロトコルに基づいたデータ通信により通信している。そして、エアコン制御装置5には、ハイブリッド用電子制御装置から出力される図示しない通信信号が入力される。
また、上記エアコン操作パネル51には、冷凍サイクルの運転状態を手動で、上記COOLサイクル、HOTサイクル、DRY EVAサイクル、及びDRY ALLサイクルのいずれかに切替える図示しない手動スイッチを有し、この手動操作信号をエアコン制御装置5に入力している。
また、エアコン操作パネル51には、図2のコンプレッサ14に内蔵された電動モータ14aの起動及び停止を指令するためのエアコンスイッチ、吸込口モードをマニュアルモードで切り替えるための吸込口切替スイッチ、車室内の温度を所望の設定温度Tsetに設定するための温度設定スイッチ、図2の送風機3の送風量をマニュアルモードで切り替えるための風量切替スイッチ、及び図示しない吹出口モードをマニュアルモードで切り替えるための吹出口切替スイッチ等を備える。
図7は、第1実施形態のエアコン制御装置5(図6)による基本的な制御処理を示したフローチャートである。図7において、イグニッションスイッチが投入されて、エアコン制御装置5に電源が供給されると制御がスタートする。
(プレ空調判定)
図6に示したエアコン制御装置5は、上記の各種センサからの信号、エアコン操作パネル51に設けられた各種操作部材からの信号、及び遠隔操作可能な操作手段である図示しないリモートコントロール装置を成す携帯機からの信号等に基づいて、車室内を空調するように構成されている。車両が継続的に停止して乗員が搭乗していないときには、エアコン制御装置5は、上記リモートコントロール装置からのプレ空調要求の有無を監視している。
そして、図7のステップS1では、リモートコントロール装置からプレ空調要求があった場合(即ち、プレ空調の要求があった場合、または予め送信入力された空調要求時刻に基づいてプレ空調を開始するタイミングとなった場合)には、車両が停止状態であるか否か判断するとともに、電源電力がプレ空調作動時の要求電力に対し大きいか否か判断する。車両が停止状態であり、電源電力がプレ空調要求電力より大きいことを確認したら、プレ空調の実施を許可するためにプレ空調フラグを立てる。
(イニシャライズ)
次に、図6のエアコン制御装置5内の各パラメータ等を初期化(イニシャライズ)する(ステップS2)。
(スイッチ信号読み込み)
次に、図6に示したエアコン操作パネル51からのスイッチ信号等を読み込む(ステップS3)。
(センサ信号読み込み)
次に、図6に示した各種センサからの信号を読み込む(ステップS4)。
(TAO算出基本制御)
次に、ROMに記憶された下記の数式1に基づいて、車室内に吹き出す空気の目標吹出温度TAOを算出する(ステップS5)。
(数式1)TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts+C
ここで、Tsetは、図示しない温度設定スイッチにて設定した設定温度、Trは図6の内気温センサ50Trにて検出した内気温度、Tamは外気温センサ50Tamにて検出した外気温度、Tsは日射センサ50Tsにて検出した日射量である。また、Kset、Kr、Kam及びKsはゲインで、Cは補正用の定数である。
そして、このTAO、及び上記各種センサからの信号により、周知のように、図2のエアミックスドア38のアクチュエータの制御値、及びウオータポンプ31の回転数の制御値等を算出する。
(サイクル・PTC選択)
次に、運転すべきサイクルの選択、及びPTCヒータ20(図2)の通電本数の選択を、図7のステップS6にて行う。このステップS6は、具体的には、図8に基づいて行う。図8は、図7のステップS6におけるサイクル・PTC選択の詳細を示すフローチャートである。
図8において、制御がスタートすると、ステップS30において、図7のステップS1のプレ空調フラグが立っているか否かを判定する。プレ空調フラグが立っている場合は、ステップS31にて、外気温が−3℃より低いか否かを判定する。
−3℃より低い場合は、ヒートポンプによる暖房の効率が悪くなり、かつ、室外熱交換器15(図2)に着霜しやすくなるので、ステップS32にてPTCヒータ20(図2)によるプレ空調を行うために、PTCヒータ20に通電する。
外気温が−3℃より高い場合は、ステップS33にて、自動運転での吹出口モードがフェイスモードか否かを判定する。フェイスモードの場合、「図2のHOTサイクルによる暖房の必要無し」と判断して、ステップS34にて、図1のCOOLサイクルのプレ空調を行う。
ステップS33において、フェイスモード以外の場合は、ステップS35にて、図2のヒートポンプサイクルによる暖房のプレ空調(HOTサイクル)を行う(なお、このときのヒートポンプサイクルのプレ空調として、DRY ALLサイクル、またはDRY EVAサイクルを実行することも出来る。)。ステップS30において、プレ空調か否かを判定し、プレ空調フラグが立っておらず、プレ空調でない場合は、ステップS36にて、外気温が−3℃より低いか否かを判定する。
−3℃より低い場合は、図2のHOTサイクルによる暖房の効率が悪くなり、かつ、図2の室外熱交換器15に着霜しやすくなるので、ステップS37にて、図1のCOOLサイクルによる空調を行う。なお、このときは、図1のエンジン30を稼動し、温水及び温水用熱交換器32の温度を上昇させる。
ステップS36にて、外気温が−3℃より低いか否かを判定したとき、外気温が−3℃より高い場合は、ステップS38にて、自動運転での吹出口モードかフェイスモードか否かを判定する。
フェイスモードの場合は、「ヒートポンプサイクルによる暖房の必要無し」と判断して、ステップS39にて、図1のCOOLサイクルでの空調を行う。ステップS38にて、自動運転での吹出口モードかフェイスモードか否かを判定したとき、フェイスモードでない場合は、「ヒートポンプサイクルによる暖房の必要有り」と判断して、ステップS40にて、図2のHOTサイクルでの空調を行う。
なお、図3のDRY EVAサイクルと、図4のDRY ALLサイクルは、この第1実施形態では、マニュアルモードでのみ、運転が可能であるが、暖房と除湿の必要度合に応じて、上述のステップS35及び40のヒートポンプサイクルでの運転のときに自動的にDRY EVAサイクル、あるいはDRY ALLサイクルを選択するようにしても良い。
(ブロワ電圧決定)
次に、図7のステップS7において、ROMに記憶された図示しない周知の特性図(マップ)から、目標吹出温度TAOに対応するブロワ電圧を決定する。つまり、図2の送風機3のブロワモータ3cへの印可電圧を決定する。
(吸込口モード決定)
次に、ROMに記憶された図示しない周知の特性図から、目標吹出温度TAOに対応する吸込口モードを決定する(図7のステップS8)。具体的には、目標吹出温度TAOが高いときには、内気循環モードが選択され、目標吹出温度TAOが低いときには、外気導入モードが選択される。
また、空調運転中にコンプレッサ14に内蔵された電動モータ14a、及び電動モータを制御する図示しない駆動制御回路が故障した場合には、曇り防止対策として、内気循環モード時において、強制的に外気導入モードに切替えられる。
(吹出口モード決定)
次に、ROMに記憶された特性図から、目標吹出温度TAOに対応する吹出口モードを決定する(図7のステップS9)。具体的には、目標吹出温度TAOが高いときには、フットモードが選択され、目標吹出温度TAOの低下に伴って、バイレベルモード、更にはフェイスモードの順に選択される。
(コンプレッサ回転数等決定)
次に、図7のステップS10においてコンプレッサ回転数等の決定を行う。このステップでは周知のコンプレッサの回転数の決定と共に、図2のヒートポンプサイクルによる暖房運転(HOTサイクル運転)時において、特に、次の制御を行う。
その制御の目的は、マニュアルモードでの風量制御、あるいはマニュアルモードでの内外気切替制御を行っていても、図2の室外熱交換器15の着霜の進行を遅らせ、ヒートポンプによる暖房を継続できるようにするためである。
図9は、図7のステップS10におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。なお、ステップの一部とは、ヒートポンプサイクルによる暖房運転(HOTサイクル運転)時のコンプレッサ回転数の決定、及び内気率補正量決定のステップのみを示している。その他のサイクルによる冷房運転時等のコンプレッサ回転数の決定は、周知の方法を採用できるため、説明を省略する。
この図9の制御では、第1制御として、着霜の進行状態を検出して、この着霜の進行状態に応じてコンプレッサ14の最高回転数を定めて、コンプレッサ14の回転数の制限を行う。
第2制御として、上記着霜の進行状態に応じて、車室内に吹出される全空気量のうちの内気循環空気の割合を示す内気率を上げてヒートポンプサイクルによる暖房運転時の空調負荷を軽減する。上述のように、図2に示す冷媒圧力センサ50PREは、コンプレッサ14と暖房用熱交換器19とを連絡する冷媒配管55に取り付けられている。
上記第1制御のために、後述する目標圧力PDO、高圧圧力PRE(PRE=冷媒圧力センサ50PREにて測定した高圧圧力)、偏差Pn(Pn=PDO−PRE)、偏差変化率PDOT(PDOT=Pn−P(n−1))を用いて、コンプレッサの回転数変化量を求める。なお、P(n−1)は、偏差Pnの先回の値であり、nは自然数である。
まず、ヒートポンプサイクルによる暖房運転時において、図9のステップS101aにおいて、図7のステップS5における目標吹出温度TAOを、冷凍サイクル9の高圧側の冷媒配管55(図2)を流れる冷媒の目標圧力PDO(以下、単に目標高圧PDOまたは単にPDOという)に変換する。この変換は、周知の方法を用いればよく、単純には、目標吹出温度TAOを図示しない変換用マップで目標高圧PDOに変換しても良い。
また、特許3307466号公報に記載されているように目標吹出温度TAOと、図2の送風機3の風量Vによって異なる温度効率φと、暖房用熱交換器19(図2)の吸入側空気温度Tinとから飽和冷媒温度Tcを求め、この飽和冷媒温度Tcと飽和圧力Pc(暖房用熱交換器19の凝縮圧力)との関係に基づいて、上記飽和冷媒温度Tcに対応する飽和圧力Pcを求めて、この飽和圧力Pcを目標圧力PDOとしても良い。
次に、目標圧力PDOと、図2の冷媒圧力センサ50PREにて検出された高圧圧力PREとの圧力偏差Pnを下記数式2に基づいて算出する。
(数式2)Pn=PDO−PRE
また、偏差変化率PDOTを下記数式3に基づいて算出する。
(数式3)PDOT=Pn−P(n−1)
上述したように、P(n−1)は、偏差Pnの先回の値である。
図10は、上記圧力偏差Pnと、偏差変化率PDOTと、回転数変更分ΔfHとの関係を示すマップである。次に、このPnとPDOTとを用いて、図6のエアコン制御装置5内の図示しないROMに記憶された図10に示すマップを用いて1秒前のコンプレッサ回転数f(n−1)に対して,増減する回転数変更分ΔfHを求める。
なお、この圧力偏差Pn及び偏差変化率PDOTにおける回転数変更分ΔfHは、ROMに記憶された所定のメンバーシップ関数、及びルールに基づいて、ファジー制御にて求めることも出来る。
次に、図9のステップS101bにおいて、前回のコンプレッサ回転数に対して、求めた上記回転数変変更分ΔfHを加算し、仮の今回のコンプレッサ回転数を求める。次に、ステップS101cにおいて、図2の室外熱交換器15の冷媒流れの下流側に設けた冷媒吸入温度センサ35が検出した冷媒吸入温度T35に応じて、図2のコンプレッサ14の最高回転数を決定する。
次に、ステップS101dにおいて、図2の室外熱交換器15の冷媒流れの下流側に設けた冷媒吸入温度センサ35が検出した冷媒吸入温度T35に応じて、内気率の補正を行う。このときには、上記着霜の進行状態に応じて、車室内に吹出される全空気量のうちの内気循環空気の割合を示す内気率を上げて、ヒートポンプサイクルによる暖房運転時における空調負荷を軽減するように内気率補正量を求める。
そして、求められた内気率補正量に基づいて、図7のステップS8で決定された吸込口モードの補正を行い、冷媒吸入温度T35が低いほど、内気割合が多くなるように図示しない内外気切替ダンパを制御して、空調負荷を軽減する制御を行う。この空調負荷の軽減により、図2の室外熱交換器15の温度の低下が抑制されるので、着霜の進行が抑えられる。
次に、ステップS101eにおいて、ステップS101bで求めた仮の今回のコンプレッサ回転数と、ステップS101cで求めたコンプレッサの最高回転数とを比較し、小さい方を選択することで、着霜が進行している場合のコンプレッサ14(図2)の回転数が抑制される。このコンプレッサ14の回転数抑制により、図2の室外熱交換器15の温度低下が抑制され、着霜の進行が抑えられてヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続できる。
なお、上記制御において、図2の冷媒吸入温度センサ35は、室外熱交換器15に設けても構わないし、低圧冷媒圧力等のパラメータを検出するなどして、この検出したパラメータを温度換算して、冷媒吸入温度の予測値を演算し、この演算結果を、上記冷媒吸入温度の代わりに使用しても良い。つまり、冷媒吸入温度T35は、室外熱交換器15の着霜状態を監視できる値であれば良い。
但し、冷媒吸入温度T35を冷媒吸入温度センサ35にて検出する場合は、室外熱交換器15を、従来の一般的車両と共通使用することができる。かつ、上記低圧冷媒圧力を検出する圧力検出素子よりも低価格にて、システムが構成できる。その上、測定誤差も小さいので、冷媒吸入温度センサ35を冷媒配管に設けることが望ましい。
着霜が進むと、冷媒吸入温度T35が低下してくるので、予め実験で求めた着霜の心配がある温度(図9では、−10℃〜−10.5℃)に達した場合、コンプレッサ14の最高回転数を比例的に下げる。図9のステップS101cでは、5100rpmのコンプレッサ最高回転数を冷媒吸入温度T35が−12.5℃のときには、2500rpmまで低下させている。
これにより、着霜の進行が遅くなり、室外熱交換器14の下流に設けた冷媒吸入温度センサ35にて計測した冷媒吸入温度T35の低下が抑えられる。よって、従来よりも長い時間、ヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続できる。
(バルブON/OFF決定)
次に、図7のステップS12において、所定のサイクルで制御が実行できるよう、サイクル中の電磁弁のONまたはOFF作動について決定する。この制御は、図5の運転サイクルの変更に応じて、各電磁弁の作動をオンオフする出力信号を生成する。
(着霜判定・除霜制御)
次に、図7のステップS13において、着霜判定を行い、着霜と判定されるときは除霜制御を行う。図11は、この第1実施形態における着霜判定・除霜制御の詳細を示すフローチャートである。
この制御は、図11に示すように、ステップS120において、ヒートポンプのプレ空調(プレ暖房)か否かを判定する。ヒートポンプのプレ空調の場合、ステップS121において、冷媒吸入温度が−9.5℃より小さいかどうかを判定する。−9.5℃より小さいときには、ヒートポンプのプレ空調(プレ暖房)をステップS123で強制的に停止し、通常よりも早めの着霜対策を行っている。
これにより、通常(非プレ空調)よりもヒートポンプが早く終了することがある。この結果、プレ空調による暖房後、乗員が乗り込んでからのヒートポンプサイクルによる暖房運転の時に、いきなり着霜と判断して、ヒートポンプ作動ができなくなることを防止できる。あるいは、乗員が乗り込んでからのヒートポンプサイクルによる暖房運転の時のヒートポンプ作動時間を延長できる。また、ステップS121において、−9.5℃より冷媒吸入温度T35が低くないときは、ステップS124において、通常のプレ空調による暖房を継続する。
また、ステップS120において、ヒートポンプのプレ空調(プレ暖房)でないと判断されたときは、ステップS122において、冷媒吸入温度が−10.5℃より小さいときに、ステップS126において、強制的に、図1のCOOLサイクルによる除霜制御を行う。
ステップS122において、冷媒吸入温度が−10.5℃より小さくないときには、ステップS125において、着霜の虞が無いとして、通常のヒートポンプサイクルによる暖房を継続する。
(制御信号出力)
次に、図7のステップS14において、上記各ステップS1〜S13で算出または決定された各制御状態が得られるように、図示しないエンジン用電子制御装置及び各種アクチュエータ、及び図5の電磁弁25a〜25e等に対して制御信号を出力する。そして、図7のステップS15において所定時間の経過を待って、ステップS3に戻る。
(第1実施形態の効果)
上述したように、図2の室外熱交換器15の冷媒流れの下流側に設けた冷媒吸入温度センサ35が検出した冷媒吸入温度T35から、室外熱交換器15への着霜の進行度合を監視することが出来る。
図12は、上記第1実施形態における室外熱交換器15の着霜の進行度合を表したグラフである。図12の横軸に経過時間、縦軸に着霜の進行度合いを表している。この図12において、上側の曲線は、上述のように、コンプレッサの最高回転数の制限を設けた冷媒吸入温度T35の変化であり、下側の曲線は、コンプレッサの最高回転数の制限を設けない比較例となる冷媒吸入温度T35の変化である。
この図12から判明するように、着霜が進行してヒートポンプの作動が限界となる時間は、上記比較例を基準とした場合、第1実施形態ではコンプレッサの最高回転数の制限によって、約1.5倍の時間だけ、ヒートポンプによる暖房(HOTサイクル)運転を継続する(延命する)ことが出来る。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以降の各実施形態においては、上述した第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成および特徴について説明する。
また、第1実施形態の図面を援用して説明する。図13は、援用する図7のステップS10におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。図13において、ステップS102c以外(ステップS102a、S102b、S102d、及びS102e)は、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
ステップS102cにおいて、図2の室外熱交換器15の下流に設けた冷媒吸入温度センサ35が検出した冷媒吸入温度T35に応じて、図2のPTCヒ−タ20の作動追加本数を決定する。
着霜が進むと、図2の室外熱交換器15の冷媒流れの下流側に設けた冷媒吸入温度センサ35が検出した冷媒吸入温度T35が低下して、予め実験で求めた着霜の心配がある温度(図13では−10.5℃)に達したら、PTCヒータ20に通電する。また、更に冷媒吸入温度T35が低下した場合は、PTCヒータ20の作動本数(通電本数)を追加する。
これにより、図2のダクト2から車室内に吹出される吹出温度が上昇し、この吹出温度の上昇で車室内の内気温度Trが上昇する。これにより、上述の目標吹出温度TAO並びに冷凍サイクルの高圧側を流れる冷媒の目標圧力PDOが低下する。
この目標圧力PDOの低下により、冷凍サイクルの負荷が軽減し、冷媒吸入温度T35の低下が抑えられため、着霜の進行が遅くなる。よって、従来よりも長い時間、ヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図14は、援用する図7のステップS10におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。
図14において、ステップS103c以外(ステップS103a、S103b、S103d、及びS103e)は、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。ステップS103cにおいて、図2の室外熱交換器15の冷媒流の下流に設けた冷媒吸入温度センサ35が検出した冷媒吸入温度T35に応じて、図2の室外ファン24のファン最低稼動率を決定する。
着霜が進むと、上述のように、冷媒吸入温度T35が低下してくるので、予め実験で求めた着霜の心配がある温度(図9では−10.5℃等)に達したら、室外ファン24の最低稼動率をOFFからLoの風量レベルにする。
その後、冷媒吸入温度T35の低下に応じて、Hi、Ex−Hiレベルという具合に最低の風量レベルを上げていく。なお、風量は室外ファン24への印加電圧で決まり、上記Loでは、6Vが印加される。また、Hiでは12V、ExHiでは14Vが印加される。
これにより、室外熱交換器15の熱交換効率が上昇して冷凍サイクルの負荷が軽減する。この冷凍サイクルの負荷軽減により、冷媒吸入温度T35の低下が抑えられ、着霜の進行が遅くなる。よって、従来よりも長い時間、ヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続できる。
なお、図7では説明を省略したが、実際には、図7のステップS10とステップS12の間に室外ファン24のファン稼働率を決定するステップが存在する。このファン稼働率を決定ステップは、特開平5−263641号公報のような公知技術で実行することが出来る。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図15は、第4実施形態における図7のステップS10におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。図15において、ステップS104a、S104b、及びS104fは、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
図15のステップS104cにおいて、プレ空調中か否かを判定する。プレ空調(プレ暖房)以外の場合は、ステップS104dにおいて、着霜が進んでいない場合のコンプレッサ14(図2)の最高回転数は、通常の最大性能を確保するための回転数(5100rpm)を設定する。
ステップS104においてプレ空調中と判定された場合は、ステップS104eに進み、着霜が進んでいない場合の最高回転数は、上記通常の最大性能を確保するための回転数(5100rpm)より低く設定する(ステップS104eでは、4100rpmに設定している)。
これにより、冷媒吸入温度T35の低下が抑えられ、着霜の進行が遅くなるので、プレ空調(プレ暖房)中に着霜する可能性が低くなる。よって、プレ空調中での除霜作動に伴う室温の低下がなくなり、乗車時の快適性の低下をもたらす可能性が低くなる。また、プレ空調中の車両用空調装置の作動音(コンプレッサ等の作動音から成る車外音)も低くなるので、車両周囲のへの騒音が軽減される。
更に、図15のステップS104gにおいて、図6の内気センサ50Trで測定した内気温度Trから成る室温が、図6のエアコン操作パネル51内の温度設定スイッチで設定された設定温度Tsetにおおよそ近づいたか否かを判定する。
おおよそ近づいた場合に、(ステップS104gでは、内気温度(室温)Trと設定温度Tsetとの差が±5℃以内になったら)、ステップS104iにおいて、プレ空調を終了する。これにより、着霜の進行が抑えられる。
一方、ステップS104gにおいて、内気温度(室温)Trが設定温度Tsetから大きく離れているときは(ステップS104gで、5℃以上離れているときは)、ステップS104hに進んで、図2のHOTサイクルでのプレ空調を継続する。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図16は、第5実施形態における図7のステップS10におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。
図16において、ステップS105a、S105b、S105c、S105d、S105e、及びS105fは、図15の第4実施形態と同じであるため、説明を省略する。ステップS105gにて、室温Trが設定温度Tsetにおおよそ近づいたら(ステップS105gでは±5℃以内に近づいたら)、プレ空調(プレ暖房)を一旦終了(ステップS105i)するので、着霜の進行が抑えられる。
このステップS105iでのプレ空調の一旦終了により、この間、図2の室外熱交換器15の温度は、外気温に近づいていくので、室外熱交換器15の着霜が解氷する。なお、この時、図2の室外ファン24を作動させて解氷を促進してもよい。また、ステップS105gにて、室温Trと設定温度Tsetとの差が±5℃以上あるときは、ステップS105hでプレ空調(プレ暖房)を継続する。
その後、プレ空調(プレ暖房)の一旦終了により、車室内の室温Trが外気温に近づいていき、乗員乗り込み時に不快に感じると推定される温度(ステップS105jでは、設定温度Tset±10℃)に達すると、ステップS105kにてプレ空調を再開する。
しかし、それまでは、ステップS105mにおいて、プレ空調の一旦終了状態を継続しているので、図2の室外熱交換器15の解氷が進み、再度、着霜が進行するまでの時間を充分に確保できる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。図17は、第6実施形態における図7のステップS10におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。図17において、ステップS106a、S106b、S106d、S106e、及びS106fは、図16の第5実施形態と同じであるため、説明を省略する。
ステップS106cにおいて、図2の室外熱交換器15周りの湿度が高いと推定されるか否かを判定する。ワイパーが作動していれば、降雨または降雪中であるので湿度は高い。
また、後述するように、早朝あるいは夜の方が湿度は高いので、時刻が20時から9時の間であるときは湿度が高いとしている。
更に、所定量の日射量(10W/平方メートル)より日射が少なく、日射量が殆ど無いときは、湿度が高いと判断している。よって、ワイパーが作動中である、時刻が20時から9時の間である、日射量が10W/平方センチより少ない、のいずれかであると判定された場合は、湿度が高いので、ステップS106eに進んでいる。
一方、ステップS106cにおいて、ワイパーが作動中でなく、かつ時刻が20時から9時の間でなく、かつ日射量が10W/平方センチより少なくない場合は、湿度が低いと予測される。この湿度が低いと予測される場合は、ステップS106dにおいて、着霜が進んでいない場合のコンプレッサ14の最高回転数は、通常の最大性能を確保するための回転数が設定される(ステップS106dでは、5100rpm)。
一方、湿度が高いと予測される場合は、ステップS106eにおいて、着霜が進んでいない場合の最高回転数は、通常の最大性能を確保するための回転数(5100rpm)より低く設定する(ステップS106eでは、4100rpm)。
これにより、湿度が高い時の、着霜の進行が遅くなり、図2の室外熱交換器15の冷媒流の下流に設けた冷媒吸入温度センサ35が検出した冷媒吸入温度T35の低下が抑えられる。
着霜の進行が遅くなることによって、図2のヒートポンプによる暖房運転(HOTサイクル運転)を継続できる時間が長くなる。また、20時から9時の間のコンプレッサ14の回転数を低く設定することにより、夜間または早朝のエアコン作動音(車外音)も低くなるので、周囲への騒音が軽減される。
図18は、晴れた日と雨の日の湿度の相違を示すグラフである。この図18で判明するように、通常、ワイパーが作動している雨や雪の日は、湿度は高い。図19は、一日の時間(時刻)の進行につれて晴れ、曇り、及び雨の日の湿度の変化を示すグラフである。この図19で判明するように、晴れた日においても、20時から9時の間は、湿度は比較的高い。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態について説明する。図20は、第7実施形態における図7のステップS10におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。図20において、ステップS107a、S107b、及びS107fは、図17の第6実施形態と同じであるため、説明を省略する。
図20のステップS107cにおいて、着霜が進みやすい条件に応じて、f(コンプレッサ回転数)、f(外気温)、及びf(ブロワ電圧)から成る各係数を算出する。即ち、図2のコンプレッサ14の回転数が高くなるほど、f(コンプレッサ回転数)が大きくなる。なお、f(コンプレッサ回転数)等における「f」は、関数であることを表している。
また、図6の外気センサ50Tamで測定した外気温Tamが低いほど、f(外気温)が大きくなる。また、図2のダクト2内の送風機3のブロワ電圧が高くなるほど、f(ブロワ電圧)が大きくなる。このように、コンプレッサ回転数が高い程、外気温が低い程、ブロワ電圧が大きい程、着霜は進みやすいとして各係数を設定している。ステップS107dにおいて、図2の室外熱交換器15の予想着霜度合をヒートポンプ作動ポイントとして演算する。
このヒートポンプ作動ポイントの演算において、基本的には、ヒートポンプの作動時間が長いと着霜が進んでいると演算するが、ステップS107cの各係数で補正することで、より正確に図2の室外熱交換器15の予想着霜度合であるヒートポンプ作動ポイントを演算すことが出来る。
次に、ステップS107eにおいて、ステップS107dで求めたヒートポンプ作動ポイント(室外熱交換器15の予想着霜度合)が大きいほど、図2のコンプレッサ14の最高回転数を低い値に規制することで、図2の室外熱交換器15の温度を上げ、着霜の進行を抑えることができる。
ステップS107fにおいて、ステップS107bで求めた仮の今回のコンプレッサ回転数と、ステップS107eで求めたコンプレッサ最高回転数を比較し、小さい方の値を今回のコンプレッサ回転数として選択する。
こうすることで、着霜が進行している場合のコンプレッサ回転数に制限が設けられるので、室外熱交換器15の温度の低下が抑制され、着霜の進行が抑えられる。これにより、ヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続できる。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態について説明する。図21は、第8実施形態における図7のステップS10におけるコンプレッサ回転数等の決定を行うステップの一部を説明するフローチャートである。
図21のステップS108aにおいて、室内コンデンサである図2の暖房用熱交換器19の暖房用熱交換器目標温度を演算する。そして、暖房用熱交換器19の温度の測定値が、暖房用熱交換器目標温度となるように、コンプレッサ14の回転数を制御する。
なお、単純には、暖房用熱交換器目標温度は、目標吹出温度TAOと同じとして制御することも出来る。
次に、ステップS108bにおいて、図2の室外熱交換器15の冷媒流れの下流に設けた冷媒吸入温度センサ35が検出した冷媒吸入温度T35に応じて、暖房用熱交換器目標温度の補正量である暖房用熱交換器目標温度補正値を決定する。
着霜が進むと、上記冷媒吸入温度T35が低下してくるので、予め実験で求めた着霜の心配がある温度(図21では、−10.5℃)以下に達したら、暖房用熱交換器目標温度を下げるように上記暖房用熱交換器目標温度補正値を決定する。
暖房用熱交換器目標温度補正値により暖房用熱交換器目標温度が下げられることにより、冷凍サイクルの負荷が軽減し、着霜の進行が遅くなり、冷媒吸入温度T35の低下が抑えられる。その結果、従来よりも長い時間、ヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続できる。
次に、ステップS108cにおいて、図2のPTCヒータ20の作動本数(通電本数)を増やすことにより、乗員の暖房感の低下を補う。つまり、着霜が進むと、上記冷媒吸入温度T35が低下してくるので、予め実験で求めた着霜の心配がある温度(図15では、−10.5℃)以下に達したら、図2のPTCヒータ20に通電を開始し、更なる上記冷媒吸入温度T35の低下につれて、通電するPTCヒータ20の作動本数を追加していく。
これにより、図2のダクト2から車室内に吹出される吹出温度が上昇し、この吹出温度の上昇で車室内の内気温度Trが上昇する。これにより、暖房用熱交換器19の目標温度である暖房用熱交換器目標温度(=目標吹出温度TAO)が低下する。
この暖房用熱交換器目標温度の低下により、冷凍サイクルの負荷が軽減し、冷媒吸入温度T35の低下が抑えられため、着霜の進行が遅くなる。よって、従来よりも長い時間、ヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続できる。なお、公知の方法により、暖房用熱交換器目標温度を目標吹出温度TAOと、その他のファクタ(風量等)から求めても良い。
(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。
例えば、上記実施形態等では、冷媒吸入温度の低下に応じて、負荷を低下させたが、冷媒吸入温度が所定量まで低下した後、ヒートポンプサイクルによる暖房運転の運転時間が長くなる程、コンプレッサの最高回転数を低下させる等により、室外熱交換器の温度の低下に応じて負荷を低減させることもできる。
この場合は、図9を援用して説明すると、ステップS101cにおいて、−10.5及び−12.5の代わりに上記運転時間(t1、及びt2)を設定することになる。
換言すれば、着霜が進行すると室外熱交換器の温度が低下するが、この温度は、ヒートポンプサイクルによる暖房運転の運転時間(t1、及びt2)と共に低下すると予測し、運転時間(t1、及びt2)が長くなると着霜状態、あるいは着霜の危険性が増加すると判断して、負荷を低下させれば、着霜の進行を抑制して、ヒートポンプサイクルによる暖房運転を継続することが出来る。この場合の負荷の低減方法は、コンプレッサの最高回転数を制限するのみならず、上記各実施形態で採用した全ての負荷低減方法を採用できる。
また、コンプレッサ14の最高回転数に制限をかけたが、冷媒吸入温度の低下に応じて大きくなるコンプレッサ回転数低減補正量を求めて、コンプレッサ回転数を補正しても良い。
また、室内熱交換器18及び19のうちの暖房用熱交換器19による室内空気の暖房を補助するPTCヒータから成る補助熱源20を備え、室外熱交換器15の温度の低下に応じて補助熱源20の稼動率を上げる実施形態をステップS102c及びS108cのみに採用した。
しかし、上記補助電源20の考え方は、その他の全ての実施形態に併用することも出来る。また、補助熱源は、PTCヒータ以外の電気的または機械的ヒータを用いることが出来る。これにより、他の手段と協働して、室外熱交換器15の温度の低下に応じてヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させることが出来る。
同様に、室外熱交換器15の温度の低下に応じて室外ファン24の稼動率を上げる考え方をステップS103cのみに採用したが、この考え方は、その他の全ての実施形態に併用することも出来る。同様に、内気の割合を増加する考え方も、その他の全ての実施形態に併用することも出来る。
このように、負荷軽減方法は、各実施形態に記載されたものを相互に組み合わせることが出来る。
また、室外熱交換器15の温度の低下に応じてヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させる程度を、室外熱交換器15周りの湿度を測定又は推定することにより変える考え方をステップS106c以下にて採用し、この場合はコンプレッサ14の最高回転数の制限量を変えることで、上記暖房運転の負荷を低減させた。
しかしながら、暖房運転の負荷を低減させる程度を変更する方法として、その他の全ての実施形態で採用した方法、即ち、内気率補正量の程度を変更する、補助熱源の作動数の程度を変更する、ファン最低稼働率の程度を変更する、目標温度補正値の程度を変更する等の方法を採用しても良い。
これによれば、湿度の高い時のヒートポンプによる暖房運転の負荷を、より一層軽減して、着霜することを確実に防止できる。また、室外熱交換器15周りの湿度を直接測定しても良い。また、湿度の推定は、ワイパーの作動有無、時刻、及び日射量の少なくともいずれか一つに応じて行うことで、実施が容易になる。
1 電気自動車用空調装置
2 室内に送風空気を導くダクト
3 送風機
5 エアコン制御装置
14 コンプレッサ
14a コンプレッサに内蔵された電動モータ
15 室外熱交換器
18 冷房用熱交換器(エバポレータ)
19 暖房用熱交換器
18及び19 室内熱交換器
20 補助熱源と成るPTCヒータ
30 エンジン
31 ウオータポンプ
32 温水用熱交換器(ヒータコア)
35 冷媒吸入温度センサ
38 エアミックスドア(エアミックス手段)
50PRE 冷媒圧力センサ
PRE 高圧圧力(測定値)
51 エアコン操作パネル
T35 冷媒吸入温度
Tset 温度設定スイッチにて設定した設定温度
TAO 目標吹出温度
PDO 目標圧力
PDOT 偏差変化率
Pn 偏差

Claims (17)

  1. 室内熱交換器(18及び19)と室外熱交換器(15)との間で冷媒を移動させるコンプレッサ(14)を備えてヒートポンプサイクルによる暖房運転を設定された目標温度に基づいて実行する車両用空調装置の制御方法において、
    前記室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて前記ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷をマニュアルモードを持たない負荷調整方法である、前記コンプレッサの回転数制御、前記目標温度を変更する目標温度変更制御、前記暖房運転を補助する補助熱源による加熱制御、前記室外熱交換器(15)に送風する室外ファンの稼働率制御のいずれかの方法によって低減させる(ステップS101c、S102c、S103c、S104d、S104e、S105d、S105e、S106d、S106e、S107e、S108b、及びS108c)ことを特徴とする車両用空調装置の制御方法。
  2. 前記室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて暖房運転の負荷を低減させるために前記コンプレッサ(14)の回転数を低下させる(ステップS101c、S104d、S104e、S105d、S105e、S106d、S106e、及びS107e)ことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置の制御方法。
  3. 前記室外熱交換器(15)の温度が予め定めた値より低下した場合に、前記コンプレッサ(14)の最高回転数に制限をかける(ステップS101c、S104d、S104e、S105d、S105e、S106d、S106e、及びS107e)ことにより、前記室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて前記コンプレッサ(14)の回転数を低下させることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置の制御方法。
  4. 前記室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて前記室内熱交換器(18及び19)内の暖房用熱交換器(19)の前記目標温度である暖房用熱交換器目標温度が低くなるように変更して、前記ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させる(ステップS108b)ことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置の制御方法。
  5. 更に、前記室内熱交換器(18及び19)のうちの暖房用熱交換器(19)による室内空気の暖房を補助する前記補助熱源(20)を備え、
    前記室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて前記補助熱源(20)の稼動率を上げる(ステップS102c及びS108c)ことにより、前記室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて前記ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の車両用空調装置の制御方法。
  6. 更に、前記室外熱交換器(15)に送風する前記室外ファン(24)を備え、
    前記室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて前記室外ファン(24)の稼動率を上げる(ステップS103c)ことにより、前記室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて前記ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の車両用空調装置の制御方法。
  7. 更に、前記室内熱交換器(18及び19)と車室内の空気からなる内気と車室外の空気からなる外気の双方を熱交換させ、かつ前記内気と外気の割合を調整する吸込口モード決定手段(ステップS8)を備え、
    前記室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて、前記外気に対する前記内気の割合を増加する(ステップS101d、S102d、及びS103d)ことにより、前記負荷調整方法とともに、前記ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の車両用空調装置の制御方法。
  8. 前記室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて前記ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させる程度を、前記室外熱交換器(15)周りの湿度を測定又は推定することにより決定し、湿度の高いときの前記ヒートポンプサイクルによる暖房の前記負荷を低減させる程度を大きくする(ステップS106c)ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の車両用空調装置の制御方法。
  9. 前記室外熱交換器(15)周りの湿度が、ワイパーの作動有無、時刻、及び日射量の少なくともいずれか一つに応じて推定される(ステップS106c)ことを特徴とする請求項8に記載の車両用空調装置の制御方法。
  10. 前記室外熱交換器(15)の温度が所定値まで低下した後、前記ヒートポンプサイクルによる暖房運転の運転時間が長くなる程、前記ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させる(ステップS101cで援用)ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の車両用空調装置の制御方法。
  11. 前記室外熱交換器(15)の温度は、前記室外熱交換器(15)の冷媒流れの下流側で、かつ前記コンプレッサ(14)の吸入側に設けた冷媒吸入温度センサ(35)が検出した冷媒吸入温度(T35)からなることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載の車両用空調装置の制御方法。
  12. 前記車両用空調装置は、乗車前に前記ヒートポンプサイクルによる前記暖房運転を行うプレ空調と乗車後の通常空調を行う車両用空調装置から成り、
    前記室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて前記ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させると共に、前記プレ空調時においては、乗車後の前記通常空調時に比べて、前記ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を一層低減させる(ステップS104e及びS105e)ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一項に記載の車両用空調装置の制御方法。
  13. 前記室外熱交換器(15)の温度の低下に応じて前記コンプレッサ(14)の回転数を低下させると共に、前記プレ空調時においては、前記通常空調時に比べて、コンプレッサ(14)の最高回転数を低く設定する(ステップS104e及びS105e)ことを特徴とする請求項12に記載の車両用空調装置の制御方法。
  14. 前記プレ空調は、設定温度(Tset)と室温(Tr)の差が縮小し、予め設定した温度差以内になった場合に、前記プレ空調でのヒートポンプサイクルによる暖房運転を少なくとも一旦停止、または終了させる(ステップS104i及びS105i)ことを特徴とする請求項12または13に記載の車両用空調装置の制御方法。
  15. 前記一旦停止後に、前記プレ空調の一旦停止時よりも、予め設定した以上に空調状態が悪化したと判断される時に、前記プレ空調を再開する(ステップS105k)ことを特徴とする請求項14に記載の車両用空調装置の制御方法。
  16. 室外熱交換器(15)の温度から着霜非着霜の判定を行い、非着霜と判定された場合に、通常の空調作動を行い、着霜と判定された場合に除霜運転を行うか、または、前記ヒートポンプサイクルによる前記暖房運転を停止させて、前記ヒートポンプサイクルによる暖房運転の負荷を低減させ(ステップS123またはS126)、前記着霜非着霜の判定において、前記プレ空調時は、前記非プレ空調時に比べ、着霜と判定されやすくした(ステップS121及びS122)ことを特徴とする請求項12ないし15のいずれか一項に記載の車両用空調装置の制御方法。
  17. 前記非プレ空調時は、前記着霜非着霜の判定において、前記室外熱交換器(15)が第1温度以下のときに着霜と判断し(ステップS122)、
    前記プレ空調時は、前記着霜非着霜の判定において、前記室外熱交換器(15)が第2温度以下のときに着霜と判断し(ステップS121)、
    前記第2温度よりも前記第1温度を低く設定することにより、前記着霜非着霜の判定において、前記プレ空調時は、前記非プレ空調時に比べ、着霜と判定されやすくした(ステップS121及びS122)ことを特徴とする請求項16に記載の車両用空調装置の制御方法。
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