JP2016185757A - 車両用空調装置 - Google Patents

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康次郎 中村
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Abstract

【課題】除霜運転時に室外熱交換器を除霜するための熱源を確保しつつ、着霜が発生してから、除霜が完了するまでの暖房熱源を確保する。
【解決手段】車両用空調装置100は、コンプレッサ20と、第1膨張弁61と、室外熱交換器40と、第1開閉弁62と、温水ヒータ33と、着霜判定部としてのコントローラ90と、を備える。温水ヒータは、コントローラ90によって室外熱交換器40に着霜が発生したと判定された場合には、コンプレッサ20によって圧縮された冷媒を用いて除霜運転を開始する前に、出力が徐々に増加する。
【選択図】図1

Description

本発明は車両用空調装置に関するものである。
特許文献1には、除霜運転時に、圧縮機から吐出された冷媒の一部を水冷媒熱交換器に流通させて第1膨張弁を通過させてから室外熱交換器に流入させることで暖房熱源を確保する一方で、その他の冷媒を室外熱交換器に直接流入させることで室外熱交換器の除霜を行う車両用空気調和装置が開示されている。
特開2012−176660号公報
しかしながら、特許文献1の車両用空気調和装置では、膨張弁を通る流路と、開閉弁を通る流路とでは、圧力損失差が大きい。そのため、除霜運転時に、圧力損失の大きい膨張弁を通る流路を冷媒が通過するとは考え難い。結果として、水冷媒熱交換器には冷媒が流れないことが予想され、車室内を暖房するための暖房熱源が不足するおそれがある。また、暖房運転時に室外熱交換器で着霜が発生すると、外気と室外熱交換器内を流れる冷媒との間での熱交換効率が低下するので、着霜の度合に応じて暖房熱源が不足するおそれがある。
本発明はこのような問題を解決するために発明されたもので、除霜運転時に室外熱交換器を除霜するための熱源を確保しつつ、着霜が発生してから、除霜が完了するまでの暖房熱源を確保することを目的とする。
本発明のある態様に係る車両用空調装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮機によって圧縮された冷媒を減圧膨張させる絞り機構と、外気と絞り機構で減圧膨張した冷媒との間で熱交換を行う室外熱交換器と、除霜運転時に絞り機構をバイパスするように冷媒の流れを切り替える開閉弁と、車室内に送風する空気を、直接的に又は間接的に加熱する補助ヒータと、室外熱交換器に着霜が発生したことを判定する着霜判定部と、を備える。補助ヒータは、着霜判定部によって室外熱交換器に着霜が発生したと判定された場合には、圧縮機によって圧縮された冷媒を用いて除霜運転を開始する前に、出力が徐々に増加する。
このような態様によれば、着霜が発生して室外熱交換器の熱交換効率が低下した場合でも、補助ヒータの出力が徐々に増加するので、除霜運転移行時に車室内の温度が変化することを抑制することができる。また、除霜運転時には、圧縮機によって圧縮された冷媒で室外熱交換器の除霜を行うとともに、出力の上がった補助ヒータで冷却水を加熱する。したがって、除霜運転時に室外熱交換器を除霜するための熱源を確保しつつ、着霜が発生してから、除霜が完了するまでの暖房熱源を確保することができる。
本発明の実施形態に係る車両用空調装置の構成図である。 本発明の実施形態に係るコントローラの空調制御に関する電気回路のブロック図である。 本発明の実施形態に係るコントローラが実行する暖房運転時の除霜運転選択制御に関するフローチャートである。 暖房運転時に、本発明の実施形態に係るコントローラが除霜運転を選択したときに実行されるフローチャートである。 暖房運転時の冷媒の流れを示す図である。 除霜運転時の冷媒の流れを示す図である。 本発明の実施形態に係るコントローラが暖房運転時の除霜運転選択制御を実行したときのタイムチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係る車両用空調装置100の構成図である。
車両用空調装置100は、冷凍サイクル1と、冷却水循環サイクル3と、HVAC(Heating Ventilation and Air Conditioning)ユニット7と、エンジン冷却水循環サイクル8と、から構成される。
冷凍サイクル1は、冷媒の流れる冷媒流路60と、冷媒流路60上に設けられ冷媒を気液分離するアキュムレータ10と、冷媒を圧縮するコンプレッサ20と、高圧となった冷媒の熱を放出する水冷媒熱交換器30と、冷媒と外気との間で熱交換を行う室外熱交換器40と、冷媒に周囲の空気の熱を吸収させるエバポレータ50と、を備える。冷媒には、例えばHFC−134aが用いられる。
アキュムレータ10は、冷媒流路60を流れる冷媒を、気相冷媒と液相冷媒とに気液分離する。アキュムレータ10からは、分離した気相冷媒のみがコンプレッサ20へと流される。
コンプレッサ20は、アキュムレータ10を通過した後の冷媒を吸入し圧縮する。コンプレッサ20は、内部のモータの消費電力に応じて出力が変化する出力可変型の圧縮機である。気相冷媒は、コンプレッサ20にて圧縮されることで温度が高くなる。
水冷媒熱交換器30は、内部を流れる冷却水を用いて、コンプレッサ20を通過した後の冷媒を凝縮させる室内凝縮器である。水冷媒熱交換器30は、冷媒と冷却水との間で熱交換を行い、車室内空調に利用する空気を加熱するための熱源を確保する。
室外熱交換器40は、冷媒と外気との間で熱交換を行う熱交換器である。室外熱交換器40には、車両の走行や室外ファン41の回転によって、外気が導入される。
室外ファン41は、内部のモータの周波数設定に応じて回転数が変化する。
エバポレータ50は、室外熱交換器40を通過した後の冷媒を蒸発させる蒸発器である。エバポレータ50は、車室内空調に利用する空気の熱を冷媒に吸収させて、空気を冷却する。エバポレータ50によって蒸発した冷媒は、アキュムレータ10へ流れる。
冷媒流路60には、水冷媒熱交換器30と室外熱交換器40との間に、第1膨張弁61が配置される。
第1膨張弁61は、暖房運転時に水冷媒熱交換器30から流れてくる冷媒を減圧膨張させる。第1膨張弁61には、例えばオリフィスやキャピラリーチューブ等の固定開度弁が用いられる。水冷媒熱交換器30の上流のコンプレッサ20によって圧縮され高圧となった冷媒は、第1膨張弁61の小さな孔から噴射されることによって減圧膨張して霧状の低温の冷媒となる。なお、第1膨張弁61として弁の開度を調整可能な開度調整弁を用いてもよい。
冷媒流路60は、水冷媒熱交換器30及び第1膨張弁61をバイパスしてコンプレッサ20と室外熱交換器40とを接続する第1バイパス流路60aを有する。第1バイパス流路60aには、開閉によって冷媒の流れを切り替える第1開閉弁62が設置される。
第1開閉弁62は、暖房運転時には閉じられ、冷房運転時又は除霜運転時には開かれる。暖房運転時に第1開閉弁62が閉じられることで、コンプレッサ20によって圧縮された冷媒は、水冷媒熱交換器30へと流れて水冷媒熱交換器30内の冷却水と熱交換を行う。その後、冷媒は、第1膨張弁61を通過して減圧膨張して室外熱交換器40へと流れる。他方で、冷房運転時又は除霜運転時には第1開閉弁62が開かれることで、コンプレッサ20によって圧縮された冷媒は、第1開閉弁62を通過して減圧膨張せずに高圧のまま室外熱交換器40へと流れる。
冷媒流路60には、室外熱交換器40とエバポレータ50との間に、第2開閉弁63と第2膨張弁64とが直列に配置される。また、冷媒流路60は、第2膨張弁64とエバポレータ50とをバイパスして室外熱交換器40とアキュムレータ10とを接続する第2バイパス流路60bを有する。第2バイパス流路60bには、開閉によって流れを切り替える第3開閉弁65が設置される。
第2開閉弁63は、エバポレータ50へと流れる冷媒の流れを開閉によって切り替え可能なように設置される。
第3開閉弁65は、第2バイパス流路60bの冷媒の流れを切り替える弁である。
暖房運転時又は除霜運転時には、第2開閉弁63が閉じられて第3開閉弁65が開かれる。そのため、室外熱交換器40から流れてくる冷媒は、第2バイパス流路60bを通過してアキュムレータ10へと流れる。他方で、冷房運転時には、第2開閉弁63が開かれて第3開閉弁65が閉じられる。そのため、室外熱交換器40から流れてくる冷媒は、第2膨張弁64及びエバポレータ50へと流れる。
第2膨張弁64は、冷房運転時に第2開閉弁63から流れてくる冷媒を減圧膨張させてエバポレータ50へと流す。第2膨張弁64は、第1膨張弁61と同様に、例えばオリフィスやキャピラリーチューブ等の固定開度弁が用いられる。高圧の冷媒は、第2膨張弁64中の小さな孔から噴射されることによって減圧膨張して霧状の低温の冷媒となる。なお、第2膨張弁64として弁の開度を調整可能な開度調整弁を用いてもよい。
冷却水循環サイクル3は、冷却水の流れる冷却水流路34を備える。冷却水には、例えば不凍液が用いられる。
冷却水流路34には、水冷媒熱交換器30と、ウォータポンプ31と、ヒータコア32と、温水ヒータ33と、が接続されている。
ウォータポンプ31は、冷却水流路34内の冷却水を送液して循環させる。ウォータポンプ31は、内部のモータの周波数設定に応じて回転数が変化して、冷却水の送液量を調整する。
温水ヒータ33は、通過する冷却水を加熱する。冷却水は、水冷媒熱交換器30で冷却水が冷媒から十分に吸熱できない場合に、温水ヒータ33によって加熱される。
ヒータコア32は、加熱された冷却水の熱を用いて車室内に送風する空気を暖める。
HVACユニット7には、車室内に送風する空気が導入される。HVACユニット7内にはエバポレータ50とヒータコア32とが配置され、図示しないブロワによって送風された空気は、エバポレータ50内を流れる冷媒やヒータコア32内を流れる冷却水との間で熱交換を行う。HVACユニット7は、ヒータコア32の上流側にエアミックスドア70を備える。
エアミックスドア70は、開度が制御されることによって、ヒータコア32を通過する空気の量を調整する。例えば、暖房運転時には、エアミックスドア70は、ヒータコア32に空気が導かれるように開かれる。エアミックスドア70が開かれることで、ブロワから送風される空気は、ヒータコア32へと案内されて、ヒータコア32内の冷媒との間で熱交換を行う。他方で、冷房運転時には、エアミックスドア70は、ヒータコア32に空気を導かないように閉じられる。エアミックスドア70が閉じられることで、ブロワから送風される空気は、ヒータコア32をバイパスして車室内へと送風される。
エンジン冷却水循環サイクル8は、エンジン冷却水の流れるエンジン冷却水流路83によって接続されるエンジン80と、エンジンウォータポンプ81と、ラジエータ82と、を備える。
エンジン80は、燃料を燃焼させて車両の駆動力を得る。エンジン80は、内部で燃料が燃焼することによって熱が発生する。
エンジンウォータポンプ81は、エンジン冷却水流路83のエンジン冷却水を循環させるポンプである。循環するエンジン冷却水は、エンジン80を冷却する際に加熱される。
ラジエータ82は、室外熱交換器40の車両後方側に配置され、エンジン冷却水の熱を外気に放出する。
車両用空調装置100には、室外熱交換器出口温センサ91と、外気温センサ92と、吐出圧センサ93と、吐出温度センサ94と、温水ヒータ出口温センサ95と、温水ヒータ入口温センサ96と、吹出し温度センサ97と、エバポレータ温度センサ98と、日射センサ99と、が設置されている。
室外熱交換器出口温センサ91は、室外熱交換器40の出口付近の冷媒流路60に設置され、冷媒の温度を検出する。なお、室外熱交換器出口温センサ91は、室外熱交換器40の冷媒の出口部に設置されてもよい。
外気温センサ92は、室外熱交換器40に取り込まれる前の外気の温度(外気温)を検出する。
吐出圧センサ93及び吐出温度センサ94は、冷媒流路60のコンプレッサ20の吐出側に設置される。吐出圧センサ93は、コンプレッサ20に圧縮された冷媒の吐出圧を検出する。吐出温度センサ94は、コンプレッサ20に圧縮された冷媒の温度を検出する。
温水ヒータ出口温センサ95は、温水ヒータ33の出口側に設置され、温水ヒータ33によって加熱された後の冷却水の温度を検出する。
温水ヒータ入口温センサ96は、温水ヒータ33の入口側に設置され、温水ヒータ33によって加熱される前の冷却水の温度を検出する。
吹出し温度センサ97は、HVACユニット7の出口付近に設置され、車室内に送風される空気の吹出し温度を検出する。
エバポレータ温度センサ98は、HVACユニット7のエバポレータ50の下流側に設置され、エバポレータ50を通過した空気の温度に基づいてエバポレータ50の冷媒の温度を検出する。
日射センサ99は、車室内に設置され、車室内の日射状態を検出する。
図2は、車両用空調装置100のコントローラ90の空調制御に関する電気回路のブロック図である。
コントローラ90は、CPU、ROM、RAMなどによって構成され、ROMに記憶されたプログラムをCPUによって読み出すことで、車両用空調装置100に各種機能を発揮させる。
図2に示すように、コントローラ90には、各種センサ91〜99からの信号が入力される。コントローラ90は、入力された信号に基づいて、コンプレッサ20と、ウォータポンプ31と、エンジンウォータポンプ81と、温水ヒータ33と、室外ファン41と、の出力をそれぞれ設定する。また、コントローラ90は、入力された信号に基づいて、第1開閉弁62と、第2開閉弁63と、第3開閉弁65と、の開閉制御を実行する。さらに、コントローラ90は、エアミックスドア70の開度制御を実行する。
次に、コントローラ90が実行する暖房運転時の除霜運転選択制御について、図3のフローチャートを用いて説明する。コントローラ90は、所定周期毎に除霜運転選択制御を実行する。
ステップS101では、コントローラ90は、着霜判定として室外熱交換器40で着霜が発生しているか否かを判定する。着霜判定では、例えば室外熱交換器40の出口付近の冷媒の温度と外気温とがかい離している場合に、室外熱交換器40で冷媒と外気とが熱交換を十分に行えずに、着霜が発生していると判定される。コントローラ90の処理は、着霜判定がない場合にはステップS102に進み、着霜判定がある場合にはステップS103に進む。
ステップS102では、コントローラ90は、暖房運転を継続するように制御する。図5は、暖房運転時の冷媒の流れを示す図である。図5に太実線で示すように、暖房運転時にコンプレッサ20によって圧縮された冷媒は、水冷媒熱交換器30、第1膨張弁61、室外熱交換器40、第2バイパス流路60bの第3開閉弁65、及びアキュムレータ10を順番に通過してコンプレッサ20へと戻る。ステップS102の処理の後、コントローラ90は、除霜運転選択制御を終了する。
ステップS103では、コントローラ90は、室外熱交換器40に発生した着霜を取り除くために除霜運転を選択する。図4は、コントローラ90が除霜運転を選択したときに実行されるフローチャートである。
ステップS201では、コントローラ90は、コンプレッサ20の出力(コンプレッサ出力)が所定値以下であるか否かを判定する。所定値は、例えば、コンプレッサ20の吐出圧が第1開閉弁62を開いたときに影響の生じない圧力となる出力以下に設定される。コンプレッサ20の吐出圧が高いと、第1開閉弁62前後の冷媒の圧力差が大きくなるので、第1開閉弁62を開いたときに冷媒の流動音や振動が発生して車室内に伝わるおそれがある。コントローラ90の処理は、コンプレッサ出力が所定値を超えている場合にはステップS202に進み、コンプレッサ出力が所定値以下である場合にはステップS204に進む。
ステップS202では、コントローラ90は、温水ヒータ33の出力(温水ヒータ出力)を増加させる。
ステップS203では、コントローラ90は、温水ヒータ出力の増加量に応じて、コンプレッサ出力を低下させる。ステップS203の処理の後、コントローラ90は、除霜運転選択制御を終了する。
ステップS204では、コントローラ90は、コンプレッサ20を一旦停止させる。これにより、第1開閉弁62前後の冷媒の圧力差が小さくなる。
ステップS205では、コントローラ90は、第1開閉弁62を開くように制御する(第1開閉弁開制御)。このようにコントローラ90は、除霜運転を選択したときに除霜運転準備のための処理として、ステップS201からステップS205までの処理を実行する。
ステップS206では、コントローラ90は、除霜運転を実行する。コントローラ90が除霜運転のためにコンプレッサ20を起動させると、冷媒は再度圧縮される。ステップS205で第1開閉弁開制御が実行されているので、コンプレッサ20によって圧縮された冷媒は、図6に太実線で示すように、第1バイパス流路60aを通過して室外熱交換器40へと流れて、室外熱交換器40に発生した着霜を溶かす。図6は、除霜運転時の冷媒の流れを示す図である。コントローラ90は、コンプレッサ20によって圧縮された冷媒の温度が、温水ヒータ33で加熱された冷却水の温度を超えないように、コンプレッサ出力を制御する。
コントローラ90は、室外熱交換器40に発生した着霜が溶けて除霜が完了したと判定すると、ステップS207に処理を進める。例えば、コントローラ90は、室外熱交換器40の出口付近の冷媒の温度が外気温と近い温度になった場合に、室外熱交換器40が十分に熱交換を行える状態になり除霜が完了したと判定する。
ステップS207では、コントローラ90は、除霜運転を終了する。コントローラ90は、コンプレッサ出力、及び温水ヒータ出力を低下させてから第1開閉弁62を閉じる。第1開閉弁62が閉じられることで、コンプレッサ20に圧縮された冷媒は、水冷媒熱交換器30と第1膨張弁61とを通過して、室外熱交換器40へ流れる。その後、コントローラ90は、除霜運転を選択する前の出力に、コンプレッサ出力を戻す。車両用空調装置100は、除霜運転が終了されることで通常の暖房運転に戻る。その後、コントローラ90は、除霜運転選択制御を終了する。
図7は、コントローラ90が暖房運転時の除霜運転選択制御を実行したときのタイムチャートである。図7の実線は、コンプレッサ20の消費電力を示す。コンプレッサ20の消費電力は、コンプレッサ出力が増加するほど大きくなる。図7の一点鎖線は、温水ヒータ33の消費電力を示す。温水ヒータ33の消費電力は、温水ヒータ出力が増加するほど大きくなる。
図7の時刻t1になる前の通常の暖房運転時には、コントローラ90は、暖房熱源を確保するためにコンプレッサ20を高めの消費電力で運転させるとともに温水ヒータ33を低めの消費電力で運転させる。例えば外気温が低温の場合(例えば、−10℃の場合)には、冷凍サイクル1で得られる暖房熱源が不足するときがあるので、コントローラ90は、コンプレッサ20とともに温水ヒータ33も運転させる。冷凍サイクル1で得られる熱を主な暖房熱源として用いながら、温水ヒータ33の熱を補助的な暖房熱源として用いることで、暖房要求を満たすように車室内を暖房することができる。なお、コントローラ90は、車室内に送風する空気の吹出し温度や、車室内の日射状態の影響を加味して、暖房要求を満たすように温水ヒータ33を運転させてもよい。
図7の時刻t1では、コントローラ90は、室外熱交換器40に着霜が発生したと判定する。このようにコントローラ90は、着霜判定部として機能する。着霜が発生したと判定されると、コントローラ90は、除霜運転を選択して除霜運転準備として、図4のステップS201からステップS205までの処理を実行する。コントローラ90による除霜運転準備が実行されることで、温水ヒータ33の消費電力が徐々に増加するとともに、コンプレッサ20の消費電力が徐々に低下する。
図7の時刻t2では、コントローラ90は、コンプレッサ出力が所定値まで低下したと判定する。その後、コントローラ90がコンプレッサ20を一旦停止させることで、コンプレッサ20の消費電力は0になる。コントローラ90は、第1開閉弁開制御を実行して第1開閉弁62を開かせて、第1バイパス流路60aを冷媒が流れるようにする。
図7の時刻t3において、コントローラ90は、コンプレッサ20を起動させる。コンプレッサ20が起動して消費電力が大きくなることで、コンプレッサ出力は徐々に増加する。コンプレッサ20によって圧縮された冷媒が第1バイパス流路60aを通って室外熱交換器40に流されることで、除霜運転が実行される。
上記した実施形態に係る車両用空調装置100によれば、以下の効果を得ることができる。
車両用空調装置100は、冷媒を圧縮するコンプレッサ20と、コンプレッサ20によって圧縮された冷媒を減圧膨張させる第1膨張弁61と、外気と第1膨張弁61で減圧膨張した冷媒との間で熱交換を行う室外熱交換器40と、除霜運転時に第1膨張弁61をバイパスするように冷媒の流路を切り替える第1開閉弁62と、車室内に送風する空気を、冷却水を介して間接的に加熱する温水ヒータ33と、室外熱交換器40に着霜が発生したことを判定する着霜判定部としてのコントローラ90と、を備える。温水ヒータ33は、着霜判定部としてのコントローラ90によって室外熱交換器40に着霜が発生したと判定された場合には、コンプレッサ20によって圧縮された冷媒を用いて除霜運転を開始する前に、温水ヒータ出力が徐々に増加する。
車両用空調装置100によれば、着霜が発生して室外熱交換器40の熱交換効率が低下した場合でも、温水ヒータ出力が徐々に増加するので、除霜運転移行時に車室内の温度が変化することを抑制することができる。また、除霜運転時には、コンプレッサ20によって圧縮された冷媒で室外熱交換器40の除霜を行うとともに、出力の上がった温水ヒータ33で冷却水を加熱している。したがって、除霜運転時に室外熱交換器40を除霜するための熱源を確保しつつ、着霜が発生してから、除霜が完了するまでの暖房熱源を確保することができる。
車両用空調装置100では、コンプレッサ20は、温水ヒータ出力の増加に応じてコンプレッサ出力が低下する。
車両用空調装置100によれば、着霜が発生して室外熱交換器40の熱交換効率が低下した場合でも、温水ヒータ出力の増加に応じてコンプレッサ出力が低下する。このため、暖房熱源の熱量を除霜運転移行時も一定に維持できるので、車室内の温度が変化することを抑制することができる。
車両用空調装置100では、除霜運転は、コンプレッサ出力が所定値まで低下したときに開始される。
車両用空調装置100によれば、コンプレッサ出力が所定値まで低下してから除霜運転が開始され第1開閉弁62が開かれるので、第1開閉弁62前後の冷媒の圧力差を小さくでき、第1開閉弁62で冷媒の流動音や振動が発生して車室内に伝わることを抑制できる。
また、車両用空調装置100では、除霜運転は、コンプレッサ20を一旦停止させてから開始される。
車両用空調装置100では、コンプレッサ20を一旦停止させてから除霜運転が開始され第1開閉弁62が開かれるので、第1開閉弁62前後の冷媒の圧力差を小さくでき、圧力差に起因する冷媒の流動音や振動の発生をより一層抑制することができる。
車両用空調装置100では、除霜運転時にコンプレッサ20から吐出される冷媒の温度は、温水ヒータ33によって加熱される冷却水の温度よりも低くなるように維持される。
車両用空調装置100では、除霜運転時に水冷媒熱交換器30の冷媒の温度が冷却水の温度よりも低く維持されるので、水冷媒熱交換器30内での冷媒の凝縮を抑制できる。その結果、コンプレッサ20から吐出される冷媒の一部が流れ込んで水冷媒熱交換器30に溜まる冷媒寝込み現象を回避できる。冷媒寝込み現象を回避できるので、除霜運転時に冷媒が不足することがなくなり、効率よく室外熱交換器40の除霜が行えるとともに、冷媒不足によってコンプレッサ20に過度な負荷がかかることを回避することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記実施形態では冷却水を加熱する温水ヒータ33を設置していたが、温水ヒータ33の代わりに、車室内に送風する空気を直接加熱するヒータをHVACユニット7内に設置してもよい。例えば、空気を直接加熱するヒータには、PTCヒータやシーズヒータを用いることができる。当該車両用空調装置100では、車室内に送風する空気を直接的に加熱するヒータを備える。このような車両用空調装置100によっても、上記した実施形態と同様の効果を得ることができる。
100 車両用空調装置
1 冷凍サイクル
3 冷却水循環サイクル
7 HVACユニット
8 エンジン冷却水循環サイクル
10 アキュムレータ
20 コンプレッサ(圧縮機)
30 水冷媒熱交換器
31 ウォータポンプ
32 ヒータコア
33 温水ヒータ(補助ヒータ)
40 室外熱交換器
50 エバポレータ
60 冷媒流路
60a 第1バイパス流路
61 第1膨張弁(絞り機構)
62 第1開閉弁(弁)
80 エンジン
90 コントローラ(着霜判定部)

Claims (5)

  1. 車両用空調装置であって、
    冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機によって圧縮された冷媒を減圧膨張させる絞り機構と、
    外気と前記絞り機構で減圧膨張した冷媒との間で熱交換を行う室外熱交換器と、
    除霜運転時に前記絞り機構をバイパスするように冷媒の流路を切り替える弁と、
    車室内に送風する空気を、直接的に又は間接的に加熱する補助ヒータと、
    前記室外熱交換器に着霜が発生したことを判定する着霜判定部と、
    を備え、
    前記補助ヒータは、前記着霜判定部によって前記室外熱交換器に着霜が発生したと判定された場合には、前記圧縮機によって圧縮された冷媒を用いて除霜運転を開始する前に、出力が徐々に増加する、
    ことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置であって、
    前記圧縮機は、前記補助ヒータの出力の増加に応じて出力が低下する、
    ことを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項2に記載の車両用空調装置であって、
    前記除霜運転は、前記圧縮機の出力が所定値まで低下したときに開始される、
    ことを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項3に記載の車両用空調装置であって、
    前記除霜運転は、前記圧縮機を一旦停止させてから開始される、
    ことを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の車両用空調装置であって、
    前記補助ヒータは、車室内に送風する空気を、冷却水を介して間接的に加熱し、
    前記除霜運転時に前記圧縮機から吐出される冷媒の温度は、前記補助ヒータによって加熱される冷却水の温度よりも低くなるように維持される、
    ことを特徴とする車両用空調装置。
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