JP2011009542A - はんだコートリッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子機器の小型化・薄型化を効果的に実現できるパッケージの封止用のはんだコートリッドを提供する。
【解決手段】 はんだコートリッドを、リッド本体を構成するNiベース基材と、該基材の上に設けられたCuめっき層と、該Cuめっき層に接合して設けられたBi-Snはんだ合金層から構成する。Bi-Snはんだ合金は、Sn:0.5〜5.0質量%、残部Biからなるはんだ合金が好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の封止用のはんだコートリッド、特に、リッド基材との密着性が優れたはんだ合金コートを備えたはんだコートリッドに関する。
近年の小型の電子機器、例えば携帯電話、モバイルコンピュータ等においては
、内部の電子回路部を小型・薄型化することが求められている。
特に、小型・薄型化とすることで、内部に搭載される半導体装置、例えば半導体回路、ICチップ、水晶振動子、SAWフィルタ素子などの搭載素子が、製造時の熱、振動、変形などの外部からの影響を受け易くなり、また、素子同士も接近して搭載されることもそのような問題を大きくさせる一つの原因となっている。
そのような問題を解決する手段として開発されたのが、封止技術であり、半導体装置を一つの単位として密閉空間に封止することである。そのときに使用するのが、封止用はんだコートリッドである。
はんだコートリッドとは、リッド裏面にはんだコートが設けられているリッド(蓋体)である。予めリッド裏面にはんだコートを設けることで、はんだを利用して封止化するときのはんだ付けを容易にする。半導体装置を封止した後に、リフローあるいはフロー処理によって回路基板などに封止半導体装置を実装するときに、封止用のはんだ付けに使用したはんだ合金や、リッドにコートしたはんだ合金が再溶融しないようにすることが重要である。
従来にあっても、そのような鉛フリーはんだコートリッドは提案されていた。
特許文献1には、封止用リッドの裏側にSn-Sb基はんだ合金を溶融めっきしたはんだコートリッドが提案されている。
特開2002−184886号公報
ここに、近年の技術進歩に伴って、鉛フリーはんだコートリッドに対する要求特性も高くなってきており、今日、次のような特性が求められている。
(a)実装温度が高くなる傾向にあるばかりでなく、実装回数が多くなる傾向にあるため、固相線温度が240℃以上、液相線温度260℃以上の鉛フリーはんだ合金、いわゆる高温はんだによる封止はんだ付けが求められている。
(b) 従来のリッドは、例えば、6.8mm×4.4mmという大きさであったが、そのような従来のリッドと比較して、最近のものは、1.7mm×1.7mmというように、リッド自体の形状が小さくなってきている。ブランク材からそのような小さな形状のリッドをプレスで打ち抜くときなど、はんだコート自体あるいは基材との接合面に隔離が見られることがある。
(c)リッドの種類によっては、プレス加工による打ち抜きと同時に、あるいはプレス加工の打ち抜きに先立って絞り加工を行い、全体形状をキャップ形状(ハット型とも呼ぶ)とすることもあり、その場合には、はんだコートと基材との間の密着性には更なる改善が求められる。同時に、はんだ合金自体にも優れた加工性が要求される。
従来のSn-Sbはんだ合金を使用する場合、Sn-Sbはんだ合金は、液相線温度が240〜243℃と、比較的低く、パッケージの封止に続いて行う実装作業時の加熱温度が210℃以下というように非常に制限されたものとなっている。
しかしながら、上述のように実装温度は高くなり、実装回数も多くなる上述のような状況下においては、高温はんだであって、打ち抜き性や絞り性などの加工性を改善したはんだ合金が求められる。
したがって、今日強く求められている特性を満足するはんだコートリッドを提供するには、液相線温度が260℃以上のはんだ合金であって、はんだコートリッド成型時の加工性に優れたはんだ合金の使用が必要であることを知った。
ここに、本発明の一般的な課題は、小型化・薄型化を効果的に実現できるセラ
ミックパッケージの封止用のはんだコートリッドを提供することである。
本発明のより具体的な課題は、液相線温度が260℃以上のはんだ合金を使用した、打ち抜き性、さらに好ましくは絞り加工性にも優れたはんだコートリッドを提供することである。
本発明者らは、Bi-S n系の高温はんだに着目した。一般にBi-Sn系では溶融温度が260℃前後であり、封止化後の半導体装置の回路基板への実装の際に、熱による影響を受けることは少ない。
しかしながら、実際に、Bi-Snはんだ合金を使って溶融めっき法によりはんだコートリッドを製作してみると、基材であるコバール材との密着性に問題があることが判明した。
コバール材へのはんだ付けには、通常、Niめっきを下地処理として行う必要があるが、このNiとはんだ合金のBiとが反応して金属間化合物BiNiを形成するため、そのような金属間化合物生成領域から基材とはんだ合金層とが剥離してしまい、十分な強度のはんだ接合部が得られないことを知った。
そこで、本発明者らは、リッド基材に対して高価なNiめっきに代え、Cuめっきを行ったところ、Cuの場合にもBiCu金属間化合物は生成するが、密着性は低下しないことを見出した。
しかも、かかるBiCu金属間化合物は、リッド基材との密着性に優れているために打ち抜き、等のせん断加工、あるいは絞りなどの曲げ・引張り加工に際しても割れの起点とならず、自由な加工が可能になることを見出し、本発明に至った。
このような結果が現れる理由としては、BiCu金属間化合物は、BiNi金属間化合物に比較して柔軟性を有していること及びBiはCuよりもNiと選択的に反応して、BiNi金属間化合物の成長速度が速いことが挙げられる。
したがって、Bi系のはんだ材料を使用するときは、Ni下地の基材を用いると厚いBiNi金属間化合物を形成して、脆くなる傾向があると考えられる。
ここに、本発明は、次の通りである。
(1)リッド本体を構成するNiベース基材、該基材の上に設けられたCuめっき層、該Cuめっき層の上に設けられたBi-Snはんだ合金層から構成されたことを特徴とする、半導体装置の封止用はんだコートリッド。
(2)前記Bi-Snはんだ合金が、Sn:0.5〜5.0質量%、残部Biからなるはんだ合金であることを特徴とする上記(1)記載のはんだコートリッド。
(3)前記基材が、ニッケル合金から構成される上記(1)または(2)記載のはんだコートリッド。
(4)前記半導体装置が、水晶振動子である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のはんだコートリッド。
(5)前記半導体装置が、SAWフィルタである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のはんだコートリッド。
(6)縦断面形状がハット型をなす上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のはんだコートリッド。
本発明によれば、鉛フリーということから、今日問題となっている環境への悪影響はない。
本発明では、いわゆる高温はんだをはんだコートとして使用することから、実装温度が高めに設定される場合にあっても、また実装回数が多い場合にあっても、信頼性の高い実装が行うことができる。
本発明にかかるはんだコートリッドの断面構造の模式的説明図である。 図2(a)は、平板状はんだコートリッドの模式的説明図、図2(b)は、ハット型はんだコートリッドの模式的説明図である。 本発明にかかるはんだコートリッドの製造工程の一部の模式的説明図である。 本発明の実施例により得られたはんだコートリッドの打ち抜き端面の表面光学顕微鏡写真である。 同じく実施例のリッドの断面SEM写真である。 比較例により得られたはんだコートリッドの図4と同じ打ち抜き端面の表面光学顕微鏡写真である。 同じく比較例の、図5に同じ断面SEM写真である。 本発明の実施例のクロスカット試験の結果を示す表面光学顕微鏡写真である。 本発明の比較例のクロスカット試験の結果を示す表面光学顕微鏡写真である。
次に、本発明についてさらに具体的に説明する。
図1は、本発明にかかるはんだコートリッド(単に「リッド」という)10の断面構造を示す模式的説明図である。リッド10は、コバールなどのニッケル基材1から構成され、例えば、2mm×2mm程度の平面大きさを有するもので、図1は、その一部の断面を拡大して模式的に示す。
ニッケル基材1の上には、Cuめっき層2が設けられている。Cuめっき層2の上には、Bi-Sn系はんだ合金コート3(単に「はんだコート」とも云う)が設けられている。図面上側がリッド10の裏面となる。ニッケル基材1の上にCuめっきを行ってから、はんだコートを設ける前に時間があるとき、あるいは一時保管するときには、Cuめっき層2のうえにSnめっきを行って、Cuめっき層の表面酸化を防止してCuめっき層2のはんだ濡れ性を確保するようにしてもよい。
図示例では、ニッケル基材1に直接Cuめっき層が接合されているが、ニッケル基材1には予めニッケルめっきを行ったものを使用してその上にCuめっきを設けてもよい。最上層を構成するはんだコート3がCuめっき層に接合されて設けられてBiNi金属間化合物の生成が防止されればよい。したがって、その限りにおいて、実施の形態としては、ニッケル基材1にニッケルめっきを行った場合、あるいはさらにその上にSnめっきを行った場合なども包含される。
Cuめっき層は、通常、電解あるいは無電解めっきにより設けられが、薄めっきが可能であれば特にそれらにのみ制限されない。
図2は、リッドを使って半導体装置を封止する態様の模式的説明図であり、図中、断面で示すが、セラミック製のパッケージ20の凹部22内には、半導体装置24が搭載されており、図示しないが、パッケージ20には適宜回路が設けられ、半導体装置との電気的接合が行われている。
図2(a)は、平板状のはんだコートリッド26の場合を示す。図2(b)は、リッド28が、キャップ型(ハット型)である場合を示す。図2(a)、(b)において同一部材は同一符号でもって示す。
本明細書において、半導体装置24を収容するあるいは搭載する基板をパッケージ基体あるいは単にパッケージ20と云う。
本発明に係るリッドで気密封止される半導体装置の種類は特に制限されず、パッケージ内に封止されて使用される一般の半導体装置を包含する。半導体回路、ウエハを組み込んだ半導体素子、ICチップ、水晶振動素子、SAWフィルタなど各種デバイスが例示されるが、外部環境の影響に非常に敏感な水晶振動素子、SAWフィルタが本発明にかかるコートリッドで封止される半導体装置としては特に適している。
パッケージ基体20は、はんだ溶融時の加熱温度に耐える電気絶縁性の材料から構成される。このような特性を満たす材料の代表例はセラミックスである。従って、本発明のリッドは代表的には、パッケージ基体をセラミック材料から構成したセラミックパッケージの封止に用いられる。
セラミックパッケージのセラミック材料は、アルミナ、窒化アルミニウム、ムライト、ガラスセラミックなど、従来よりセラミックパッケージに利用されてきた任意の材料でよい。セラミックス基体は、もちろん多層基板でもよく、基体の製造法、内層配線の形成法等に制限はない。
図2(a)に示すように、本発明のリッドが板状である場合、パッケージ基体は凹部22を有し、その凹部に半導体装置24、例えば水晶振動子を搭載する。そして、この凹部22を完全に覆う大きさのリッド26を凹部の上に乗せ、その状態で、次いで、はんだコート3を加熱・溶融させて、リッドとパッケージ基体との界面を鉛フリーはんだで封止するのである。
一方、図2(b)に示すように、パッケージ基体が平板状の場合には、本発明のリッドはキャップ型である。
図2(a)を例にとって説明すると、絶縁性のパッケージ基体がセラミックス基体である場合、セラミックス基体は接合性(濡れ性)がないので、基体の封止される部分、即ち、上記の凹部を包囲し、リッドと接合して封止部23を形成する基体の上面には、接合性に優れた適当な金属層21を下地として形成しておく必要がある。この金属層21は、W、Mo等の高融点金属でメタライズ処理した後、Niめっき及びAuめっきを施すことにより形成することが、接合性の確保の面からは好ましい。しかし、下地の金属層はこれに限られるものではなく、はんだで封止されるセラミックパッケージに利用可能な他の金属層を適用することもできる。
本発明の場合、すでに述べたように、リッド本体をなすニッケルベース基材と、はんだコート3との接合面における接合強度および加工特性は重要であるが、しかし、パッケージの封止後のパッケージの金属層21とはんだコート3との接合特性は、金属層においてはんだ濡れ性が確保できれば特に問題とならない。
本発明にかかるはんだコートリッド26を用いる場合、パッケージ20の上端部21にはW −Ni−Auの金属層21を設け、これに直接はんだコートリッド26を載置し、加熱することで封止を行うことができる。
この例では、はんだコート3はリッド26の下側面全体に設けられているが、パッケージ上端部の金属層21の接合部位と直接に接する領域あるいはそれよりもわずかに大きな領域だけにはんだコート3を設けるようにしてもよい。その場合には、被覆に要するはんだの量が少なくなり、材料コストが低下するばかりでなく、はんだ成分の揮発の機会もより少なくなり、それだけ封止による内部搭載素子の特性劣化を回避できる。
したがって、本発明によるかかる態様のはんだコートリッド26、28は、パッケージ20の上端部の金属層21と接合すべき領域だけにはんだコート3を設けた態様も包含する。
本発明によれば、半導体素子を収容したパッケージ基体を覆うリッドは、金属板の片面に鉛フリーはんだ合金が溶融めっきされたニッケルベース基材から構成される。このニッケルベース基材はリッドの本体を構成し、この基材に溶融めっきされた鉛フリーはんだ合金は、封止時に加熱・溶融して蓋体とパッケージ基体との間に気密封止部を形成する。好ましい厚みは、基材が 0.05〜1mm、はんだコート層が10〜80μm程度である。
図3は、本発明にかかるはんだコートリッドの溶融法による製造工程の模式的説明図であり、図中、はんだ槽31に収容された溶融はんだ浴30に、コバール材、42アロイ、あるいは45アロイ材などのニッケルベース基材にCuめっきを行った金属帯32を矢印方向に走行させて、支持ロール34、浸漬ロール36、そして取り出しロール38を経て、連続的に浸漬・引き出すことで、図示例ではその片面に、溶融めっきを行い、図1に示す鉛フリーはんだからなるはんだコート3を設ける。本明細書においては、このようにはんだ層を設けることを、「はんだの溶融めっき」または「溶融はんだめっき」を行うと称する。
図示のはんだ溶融めっき工程に先立って、Niベース基材にはCuめっきが施される。Cuめっきは、BiNi金属間化合物の生成を防止するために行うのであって、電気めっきであっても、無電解めっきであってもよいが、連続処理が可能であるという点で、電気めっきが好ましい。
Cuめっきに引き続いて溶融めっきを行うときには、必ずしも必要でないが、Cuめっき面の表面酸化を防止するために、Snめっき、Auめっき、あるいは、イミダゾールなどの防錆剤の塗布を行う。このような防錆層は非常に薄いため、その後に行われるはんだ合金の溶融めっきの際に殆ど消失してしまうため、はんだコートリッドとしては、なんら言及されない。
このようにして片面だけにはんだコート3が設けられた金属帯は、次いで、成型工程においてプレスなどの打抜加工によって所定形状のリッド26に成型される。検査工程で検査後、そのままはんだコートリッドとして半導体装置のパッケージ用に使用される。
あるいは、さらに、必要により絞り加工などの二次加工を行って、キャップ型のはんだコートリッド28とする。
本発明にかかる半導体パッケージ気密封止用のはんだコートリッドには、柔らかいはんだ合金層がコートされており、打ち抜き時や、絞り加工時、あるいはその後のハンドリング性は良好である。
従って、本発明にかかる鉛フリーはんだコートリッドは、容易に大量生産でき、ハンドリング性にも優れている。
リッドとなるニッケルべ−ス基材は、特に制限されないが、熱膨張率がパッケージ基体の熱膨張率に近いものが好ましい。基体がセラミックスであるセラミックパッケージの場合には、リッド本体となるニッケルベース基材の好ましい材質の例としては、42アロイ (Fe−42Ni合金) 、45アロイ、コバール(Kovar、Fe−29Ni−17Co合金) 等が挙げられる。
本発明の好適態様において用いるはんだの組成はBi-Sn 系合金である。具体的組成例としては、Sn:0.5〜5.0質量%、残部Biである。好ましくは、Sn:0.5〜2.0質量%、残部Biである。
特に、Sn2%、残部実質的にBiから成る鉛フリーはんだ合金の場合には、ピーク温度が265℃と実装用はんだより高融点であって、リッドのはんだ付けの後に行われる実装の際にも溶融することはない。
本発明にかかるはんだコートリッドは、一般の半導体装置を収容したパッケージの封止に用いられるが、そのときの搭載素子としては水晶振動子が有利である。その他、ICチップ、SAW フィルター素子が考えられる。
本例では、Bi-0.5Sn組成のはんだを、コバール材からなるリッド材表面に溶融めっきによりコート( 被覆) し、はんだコートリッドを得た。
コバールの帯状体(幅10mm、厚さ0.05mm)の一方の面だけに予め電気めっきでCuを厚さ2.5μmにめっきしてから、さらにSnめっきを行い、一時保管した。
次いで、図3に示す溶融めっき工程によって、鉛フリーはんだの溶融めっきを行った。はんだコートはCuめっきを行った面だけに形成された。基材であるコバールは本来はんだが付かない材料であるからである。
比較として、基材表面にNiめっき(電解めっき)を行ったはんだコートリッドもCuめっきをNiめっきに代えただけの同じ方法で製造した。
各はんだコートリッドについて、打ち抜き試験、クロスカット試験を行った。
打ち抜きサイズは、5.4mmX5.4mmX0.08mmであった。はんだコート面を上にして打ち抜きを行った。
打ち抜き試験の結果、本発明にしたがって、Cuめっきを行った下地にBi-0.5Sn溶融めっきを行った供試材の場合(実施例)、5回の打ち抜き試験のいずれにおいてもバリ、割れは見られなかった。
一方、Niめっき下地にBi-0.5Sn溶融めっきを行った供試材の場合(比較例)、5回の打ち抜き試験のいずれにおいてもバリ、割れが見られた。
なお、バリは、打ち抜きの際に基材とはんだコート層との接合部の端部、つまり、打ち抜き材の端面に表れる1種の表面傷であり、割れは基材とはんだコート層との接合部の端部に見られる1種の剥離である。
実施例および比較例のそれぞれについて、供試材の表面光学顕微鏡写真および断面SEM写真を図4ないし図7として示す。
図4および図5は、本発明にかかるはんだコートリッドのそれぞれ表面光学顕微鏡写真および断面SEM写真であるが、バリはなく、割れも見られない。図5では、図中白く見えるはんだコートが基材の両面に設けられているが、これは試験的に両面にはんだコートを設けることで打ち抜き加工の上下両面からの影響を見るために設けただけである。
図6および図7は、比較例のはんだコートリッドのそれぞれ表面光学顕微鏡写真および断面SEM写真であるが、バリと割れが見られる。図6において、打ち抜き端面は段階状になっており、その最上部に不連続部として観察されるのがバリである。写真手前側の面は、はんだコート表面で、結晶状態(デンドライト)として観察される。割れは、図7において、先端部に一部突出した突起部として観察される。
図8および図9は、それぞれ本発明の実施例および比較例のクロスカット試験の結果を示す表面光学顕微鏡写真である。クロスカット試験は、JISK5600−5−6に準じて行ったもので、1mm間隔で10X12本のクロスカットを入れ(9×11=99個のマス目)、そのときの剥離状況を観察した。
図8は、本発明の実施例であり、JIS規格による分類は「0(ゼロ)」であった。図9は、比較例であり、同じく分類は「2」であった。
本発明例では、はんだコートと基材との密着性は優れており、これらの結果から、絞り加工を行ってハット型はんだコートリッドとしても、はんだコートの剥離などは起こらないと判断される。

Claims (6)

  1. リッド本体を構成するNiベース基材と、該基材の上に設けられたCuめっき層と、該Cuめっき層に接合して設けられたBi-Snはんだ合金層から構成されたことを特徴とする、半導体装置の封止用はんだコートリッド。
  2. 前記Bi-Snはんだ合金が、Sn:0.5〜5.0質量%、残部Biからなるはんだ合金であることを特徴とする請求項1記載のはんだコートリッド。
  3. 前記基材が、ニッケル合金から構成される請求項1または2記載のはんだコートリッド。
  4. 前記半導体装置が、水晶振動子である請求項1ないし3のいずれかに記載のはんだコートリッド。
  5. 前記半導体装置が、SAWフィルタである請求項1ないし3のいずれかに記載のはんだコートリッド。
  6. 縦断面形状がハット型をなす、請求項1ないし5のいずれかに記載のはんだコートリッド。
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