JP2004055580A - 電子部品パッケージ封止用蓋体 - Google Patents

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Shoji Matsumoto
松本 照二
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Abstract

【課題】ろう材が安価で、封止時にパッケージの熱歪が小さく、金属のウイスカーやマイグレーションがない、信頼性の高い電子部品パッケージ用蓋体。
【解決手段】単一金属または合金からなる本体全面に、融点が700℃以下で、かつ銅を略50%含んでなる銅合金めっき被膜が、厚みで2〜6μm形成されてなる電子部品パッケージ封止用蓋体であって、銅合金めっき被膜は、銅と錫の二元合金または銅と錫と亜鉛の三元合金からなるもの。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体用パッケージおよび水晶応用製品用パッケージ等の電子部品用パッケージに使用される蓋体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体用パッケージおよび水晶応用製品用パッケージ等の電子部品用パッケージは、一般にケースと蓋体とからなっていて、ケースの内部に半導体素子や水晶振動板の電子素子をリード線とともに取り付けた後、蓋体を被せて封止されて完成する。
【0003】
この封止工法には、シーム接合法、電子ビーム接合法、金属ろう接合法、低融点ガラス封止法および高温はんだ封止法などがある。
【0004】
そして、これら封止工法で用いられる電子部品パッケージ封止用蓋体には、金属製のものやセラミック製のものがある。
【0005】
金属製の蓋体は、セラミック製の蓋体に比べて安価であることから重宝され、その材質としては、一般に単一金属の鉄、または合金の平均成分が重量%で30%ニッケル−16%コバルト−残鉄のコバール材もしくは42%鉄−残ニッケルの42アロイ材等が用いられる。
【0006】
そして、それらの金属製板材上に電解ニッケルめっき被膜や無電解ニッケルめっき被膜などのめっき被膜を付けたもの、または金属製板材の片面もしくは両面に銀ろう材をクラッド化したもの、または金錫ろう材を片面周辺枠状に融着したものなど、金属製板状のものに表面処理または、表面加工を施し、一定の形状に成形して蓋体を得ている。
【0007】
以下に、このような従来の蓋体を使用した電子部品用パッケージの事例を紹介する。
【0008】
(従来例)
図4は、電解ニッケルめっきまたは無電解ニッケルめっきを施した蓋体を用いて電子部品素子43を収納した電子部品用パッケージ45の構造を示す断面図である。蓋体46は、蓋体本体47に電解ニッケルめっきまたは無電解ニッケルめっき48が施されている。セラミックケース41は、上面外周部にメタライズ層42、その上にコバールリング44を銀ろう付けし、ニッケルめっき、金めっきが施されている。
【0009】
蓋体46をセラミックケース41の上面外周部に載せ、シーム接合装置によって、蓋体のニッケルめっき48を溶融し、セラミックケース41と封止するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、以上種々上げた封止材の溶融温度について比較してみると、表1に示したようになる。
【0011】
【表1】
Figure 2004055580
【0012】
表1より、めっき被覆では、最小でも無電解ニッケルめっき膜の溶融温度が約890℃と非常に高温度であり、金属ろう材では、最小で金−錫ろう材の溶融温度が約280℃と極めて低温度であることが分かる。
【0013】
電解ニッケルめっきまたは無電解ニッケルめっきを施しためっき被膜付き蓋体を使用したセラミックケースとの封止作業は、作業温度が溶融点の約1450℃または約890℃以上と極めて高くなるため、ケースの底部に亀裂や破損を生じるという問題があった。
【0014】
その原因は、高温の溶融温度により蓋体が熱膨張し、その膨張した状態で封止され、そして冷却すると蓋体とケースの収縮度合の違いにより、ケースが湾曲に歪み、亀裂または、破損に至るからであった。
【0015】
一方の金属ろう材を使用した蓋体の場合は、ケースとの封止温度は低くなり作業上有利であるが、金属ろう材に高価な銀ろうや金錫ろうを使用している為、結果的に高価なパッケージを市場に供給しているという事実があり、低価格要求の市場にはそぐわない状況であった。
【0016】
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであって、蓋体が安価であり、封止時にパッケージの熱歪が小さく、さらに金属のウイスカーやマイグレーションが発生しない信頼性の高い電子部品パッケージ用蓋体を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する為、本発明は、単一金属または合金からなる本体全面に、融点が700℃以下で、かつ銅を略50%含んでなる銅合金めっき被膜が、厚みで2〜6μm形成されてなる電子部品パッケージ封止用蓋体であって、銅合金めっき被膜は、銅と錫の二元合金または銅と錫と亜鉛の三元合金からなるものである。
【0018】
このような構成とすることによって、錫または、錫・亜鉛の低融点作用により、溶融点が低くかつ封止の熱歪が極めて小さい電子部品パッケージ封止用蓋体が得られる。
【0019】
さらに、銅合金めっきにすることによって、高価な銀ろうや金錫ろう材を使用せず、又、銀ろう材のクラッド化及び金錫の融着の加工工程を必要としないため、安価な電子部品パッケージ封止用蓋体が実現できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について図面を用いて、詳細に説明する。
【0021】
(一実施の形態)
図1は、単一金属または合金からなる本体全面に、下地としてニッケルめっきまたは銅めっきを最小0.05μm施し、仕上げとして銅と錫の二元合金めっき被膜が形成されてなる電子部品パッケージ封止用蓋体であって、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
【0022】
図1において、1は蓋体、2は蓋体本体、3はニッケルめっきまたは銅めっき被膜、4は銅と錫の二元合金めっき被膜である。蓋体1のサイズは、たて3.1mm×よこ2.4mmである。
【0023】
蓋体1の蓋体本体2は、材質42アロイ(鉄を42重量%含有するニッケル合金)からなる薄板であって、その厚さは0.08mmである。
【0024】
銅錫の二元合金めっき被膜の厚みは2μmから4μmである。
【0025】
ここで、めっき被膜の厚みの下限値が2μmを割ると、ケースと蓋体を封止する際、十分に気密性が確保できない問題が発生するので注意を要する。
【0026】
また、めっき被膜の厚みは6μmまで許される。
【0027】
6μmを超えると、めっき厚のバラツキが大きくなり、かつ、めっき処理時間が長くなり品質面、経済面で問題が発生するので注意を要する。
【0028】
この合金めっき被膜は、融点が700℃以下であることがまた重要な点である。
【0029】
それは、融点が700℃を超えると封止の際、ケースへの熱歪の影響が大きくなり、ケースに亀裂又は破損に至る問題が多く発生する可能性があるからである。
【0030】
このようなめっき被膜は、金属のウイスカーやマイグレーション現象を防止したものであることも重要である。
【0031】
そのような条件を有するめっき被膜は、銅を略50%含んだ組成が銅、錫の合金めっき液を用いて形成される。
【0032】
なお、本実施の形態では、蓋体の材質に42アロイを使用した場合を示したが、これに限らずコバール(鉄を54重量%、ニッケルを29重量%含有し、残部がコバルトからなる鉄・ニッケル・コバルト合金)からなる薄板を用いても良い。
【0033】
また、本実施の形態では、めっき膜に銅と錫の二元合金めっき被膜の場合を示したが、これに限らず銅、錫、亜鉛の三元合金めっき被膜を、厚み2μm〜6μm施しても良い。この場合も二元合金の場合と同様に、ウイスカー及びマイグレーション現象を防止した銅を略50%含んだ組成が、銅、錫、亜鉛の合金めっき液を用いるとよい。
【0034】
次に、以上のような構成で作られた電子部品パッケージ用蓋体を使用して各種ケースと種々の封止方法で封止した事例を2つ紹介する。
【0035】
(蓋体の使用事例1)
図2(a)は、蓋体11を使用して、水晶振動板24を収納した電子部品用パッケージの組立構造を示す断面図であって、ケース21に金属薄板材を使用し、ガラスハーメチック25で絶縁された端子26を有する金属パッケージである。
【0036】
ケース21の本体に薄板のコバール材を使用し、プレス順送金型により成形された金属ケース21に、ニッケルめっき22、金めっき23を施し、外部外周部に蓋体本体12のコバール材または42アロイ材を使用し、下地にニッケルめっきまたは銅めっき13、表面に銅合金めっき14を施した蓋体11を載せ、シーム溶接により、合金めっきを溶融させ、ケース21と封止する。なお、シーム溶接の代わりに電子ビーム溶接やレーザービーム照射法でも良い。
【0037】
このようなパッケージでは、銅合金めっき14の溶融点は700℃以下の為、ケース21に掛かる熱歪が従来と比較し極めて小さい為、ケースの損傷がなく良好な封止結果が得られた。
【0038】
(蓋体の使用事例2)
図2(b)は、蓋体11を使用して、水晶振動板24を収納した電子部品用パッケージの組立構造を示す断面図であって、ケース31にセラミックを使用したパッケージである。
【0039】
外部上周部に、メタライズ層32を有し、コバールリング33を銀ろう付けしたのち、ニッケルめっき34、金めっき35を施し、外部外周部に、上記と同様蓋体11を載せ、シーム溶接及び電子ビーム、レーザービームを照射し、蓋体の銅合金めっきを溶融させ、ケースと接合する使用事例1と同様、熱歪によるケースの損傷がなく、良好な接合結果が得られた。
【0040】
【発明の効果】
以上のように本発明の電子部品パッケージ用蓋体は、蓋体全体に付けた被膜の溶融点が低く、かつパッケージとの封止の熱歪を小さく抑え、パッケージの信頼性が高く、しかも安価に製造することが出来る極めて有用な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1における電子部品パッケージ封止用蓋体の斜視図
(b)本発明の実施の形態1における電子部品パッケージ封止用蓋体の断面図
【図2】(a)本発明の蓋体の使用事例1を示す、ケースに単一金属薄板材を使用し内部に水晶振動板を収納した電子部品パッケージの組立構造断面図
(b)本発明の蓋体の使用事例2を示す、ケースにセラミックを使用し内部に水晶振動板を収納した電子部品パッケージの組立構造断面図
【図3】(a)従来の電子部品パッケージ用蓋体の斜視図
(b)従来の電子部品パッケージ用蓋体の断面図
【図4】従来の電解ニッケルめっきまたは無電解ニッケルめっきを施した蓋体を用いた電子部品用パッケージの構造断面図
【符号の説明】
1 蓋体
2 蓋体本体
3  ニッケルまたは銅めっき被膜
4 銅と錫の二元合金めっき被膜

Claims (3)

  1. 単一金属または合金からなる蓋体本体全面に、融点が700℃以下で、かつ銅を主成分とする銅合金めっき被膜が、厚みで2〜6μm形成されてなることを特徴とする電子部品パッケージ封止用蓋体。
  2. 前記銅合金めっき被膜は、銅と錫の二元合金からなることを特徴とする請求項1に記載の電子部品パッケージ封止用蓋体。
  3. 前記銅合金めっき被膜は、銅と錫と亜鉛の三元合金からなることを特徴とする請求項1に記載の電子部品パッケージ封止用蓋体。
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