JP2003224223A - セラミックパッケージ用シールキャップ - Google Patents
セラミックパッケージ用シールキャップInfo
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- JP2003224223A JP2003224223A JP2002019908A JP2002019908A JP2003224223A JP 2003224223 A JP2003224223 A JP 2003224223A JP 2002019908 A JP2002019908 A JP 2002019908A JP 2002019908 A JP2002019908 A JP 2002019908A JP 2003224223 A JP2003224223 A JP 2003224223A
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- JP
- Japan
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- seal cap
- brazing material
- brazing
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- gold plating
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Abstract
(57)【要約】
【解決課題】 融着されたAu系ろう材が適度な濡れ性
を有し、ベースとの接合時においても不具合なく確実に
気密性を確保することができるセラミックパッケージ用
のシールキャップを提供すること。 【解決手段】 本発明は、ベースへの接合面に金めっき
層を形成した後Au系ろう材を融着させてなるセラミッ
クパッケージ用シールキャップにおいて、前記金めっき
層の厚さは、0.1〜3μmであることを特徴とするセ
ラミックパッケージ用シールキャップ。このように、金
めっき層の厚さを調整することにより、Au系ろう材は
ろう材の融着時及びベースへの接合時において、過剰に
濡れ広がることのない適度な濡れ性を有することとな
る。
を有し、ベースとの接合時においても不具合なく確実に
気密性を確保することができるセラミックパッケージ用
のシールキャップを提供すること。 【解決手段】 本発明は、ベースへの接合面に金めっき
層を形成した後Au系ろう材を融着させてなるセラミッ
クパッケージ用シールキャップにおいて、前記金めっき
層の厚さは、0.1〜3μmであることを特徴とするセ
ラミックパッケージ用シールキャップ。このように、金
めっき層の厚さを調整することにより、Au系ろう材は
ろう材の融着時及びベースへの接合時において、過剰に
濡れ広がることのない適度な濡れ性を有することとな
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベース開口を覆い
ベース内に収容された半導体素子を気密封止して各種電
子デバイスとするためのシールキャップに関する。
ベース内に収容された半導体素子を気密封止して各種電
子デバイスとするためのシールキャップに関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話等で使用されるSAWフィル
タ、水晶振動子のような半導体素子はセラミック製の容
体(パッケージ)に封入された状態で使用されている。
これは、半導体素子が空気中の湿気、酸素により酸化、
腐食するのを防止するためである。半導体素子を気密封
止するための容体は、開口を有するベースとベースの蓋
となるシールキャップとからなる。そして、半導体素子
の気密封止工程は、半導体素子をベース内に載置し、こ
れにシールキャップを被せた後、ベースとシールキャッ
プとを接合することにより行われる。
タ、水晶振動子のような半導体素子はセラミック製の容
体(パッケージ)に封入された状態で使用されている。
これは、半導体素子が空気中の湿気、酸素により酸化、
腐食するのを防止するためである。半導体素子を気密封
止するための容体は、開口を有するベースとベースの蓋
となるシールキャップとからなる。そして、半導体素子
の気密封止工程は、半導体素子をベース内に載置し、こ
れにシールキャップを被せた後、ベースとシールキャッ
プとを接合することにより行われる。
【0003】ここで、ベースとシールキャップとの接合
方法には各種あるが、一般的なのはろう材により接合を
行う、ろう付け法である。このろう付け法では、シール
キャップ本体1にろう材2を取り付けてシールキャップ
3とし(図2(a))、このシールキャップ3を内部に
半導体素子4が載置されたベース5に被せ、これらを電
気炉等で加熱してろう材を溶解・凝固させてパッケージ
6とするものである(図2(b))。ろう付け法は、シ
ームウェルド法のように容器材質及びその薄さに制限を
持たせる必要がなく、また、レーザーシール法のように
高価な接合装置も不必要であることから、高レベルの気
密状態を適正なコストで実現できるという利点がある。
方法には各種あるが、一般的なのはろう材により接合を
行う、ろう付け法である。このろう付け法では、シール
キャップ本体1にろう材2を取り付けてシールキャップ
3とし(図2(a))、このシールキャップ3を内部に
半導体素子4が載置されたベース5に被せ、これらを電
気炉等で加熱してろう材を溶解・凝固させてパッケージ
6とするものである(図2(b))。ろう付け法は、シ
ームウェルド法のように容器材質及びその薄さに制限を
持たせる必要がなく、また、レーザーシール法のように
高価な接合装置も不必要であることから、高レベルの気
密状態を適正なコストで実現できるという利点がある。
【0004】このろう付け法による気密封止法で使用さ
れるろう材としては、Au系ろう材(例えば、Au80
wt%−Sn20wt%に代表されるAu−Sn系ろう
材)が広く用いられている。これは、金系ろう材(金合
金)が耐食性に優れていることに加え、デバイス組み込
み工程で使用されるはんだ(融点180〜230℃)よ
りも融点が高く中程度の融点を有するため(例えば、A
u−Sn系ろう材の融点は280〜300℃である)、
組立工程時に封止部分のろう材を再溶融させることなく
パッケージの気密性を維持することができるからであ
る。
れるろう材としては、Au系ろう材(例えば、Au80
wt%−Sn20wt%に代表されるAu−Sn系ろう
材)が広く用いられている。これは、金系ろう材(金合
金)が耐食性に優れていることに加え、デバイス組み込
み工程で使用されるはんだ(融点180〜230℃)よ
りも融点が高く中程度の融点を有するため(例えば、A
u−Sn系ろう材の融点は280〜300℃である)、
組立工程時に封止部分のろう材を再溶融させることなく
パッケージの気密性を維持することができるからであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、Au系ろう
材のシールキャップへの取り付けは、所定形状に成形し
たろう材をシールキャップ本体に載置し、これらを加熱
してろう材を融着させることによりなされるが、ろう材
の取り付けの前に、予めシールキャップ本体に金めっき
を施すことが一般的になされている。これは、Au系ろ
う材は濡れ性が悪いことから、ろう材を直接シールキャ
ップ本体に融着させようとしてもろう材が満遍なく濡れ
広がらないためにシールキャップ本体とろう材との密着
性に劣るからである。また、ろう材の濡れ性が悪いとシ
ールキャップとベースとを接合する際にも均一な接合が
できず、気密性の確保ができないことがあるからであ
る。そこで、従来からシールキャップ本体に金めっきを
施することがなされており、これによりろう材の濡れ性
を改善し、溶融時にろう材を均一に濡れ広げることが可
能している。そして、この金めっきは、ろう材とシール
キャップ本体及びシールキャップとベースとの密着性を
確保し、封止後のパッケージの気密性を確保する上で必
要なものである。
材のシールキャップへの取り付けは、所定形状に成形し
たろう材をシールキャップ本体に載置し、これらを加熱
してろう材を融着させることによりなされるが、ろう材
の取り付けの前に、予めシールキャップ本体に金めっき
を施すことが一般的になされている。これは、Au系ろ
う材は濡れ性が悪いことから、ろう材を直接シールキャ
ップ本体に融着させようとしてもろう材が満遍なく濡れ
広がらないためにシールキャップ本体とろう材との密着
性に劣るからである。また、ろう材の濡れ性が悪いとシ
ールキャップとベースとを接合する際にも均一な接合が
できず、気密性の確保ができないことがあるからであ
る。そこで、従来からシールキャップ本体に金めっきを
施することがなされており、これによりろう材の濡れ性
を改善し、溶融時にろう材を均一に濡れ広げることが可
能している。そして、この金めっきは、ろう材とシール
キャップ本体及びシールキャップとベースとの密着性を
確保し、封止後のパッケージの気密性を確保する上で必
要なものである。
【0006】しかしながら、ろう材の濡れ性が良すぎる
と、ろう材をシールキャップ本体に融着するときにろう
材がシールキャップの四辺からはみ出したり、ろう材が
シールキャップ全面に広がるおそれがある。この場合、
前者のシールキャップは不良品として取り扱われ、シー
ルキャップの製品歩留まりを悪化させることとなる。ま
た、後者については、ベースとの接合の際に不具合を生
じさせることになる。何故ならば、濡れ広がり過ぎるた
めにろう材が薄くなりベースへの接合強度の不足、気密
性の確保が困難となるからである。また、ろう材がシー
ルキャップの中心部にまで濡れ広がっていると、ベース
との接合時に溶融したろう材が半導体素子上に落下し、
半導体素子を破壊しパッケージの製品歩留まりを悪化さ
せるおそれがある(図3参照)。
と、ろう材をシールキャップ本体に融着するときにろう
材がシールキャップの四辺からはみ出したり、ろう材が
シールキャップ全面に広がるおそれがある。この場合、
前者のシールキャップは不良品として取り扱われ、シー
ルキャップの製品歩留まりを悪化させることとなる。ま
た、後者については、ベースとの接合の際に不具合を生
じさせることになる。何故ならば、濡れ広がり過ぎるた
めにろう材が薄くなりベースへの接合強度の不足、気密
性の確保が困難となるからである。また、ろう材がシー
ルキャップの中心部にまで濡れ広がっていると、ベース
との接合時に溶融したろう材が半導体素子上に落下し、
半導体素子を破壊しパッケージの製品歩留まりを悪化さ
せるおそれがある(図3参照)。
【0007】これらの問題は、電子デバイスの小型化が
進むことでより顕著になるものと考えられる。何故なら
ば、電子デバイスの小型化、即ち、パッケージの小型化
によりシールキャップの面積及びベースの接合面の面積
は小さくなるため、溶融したろう材が広がるべき面積も
小さくなり、余分なろう材の広がりが生じ易くなるから
である。そして、このようなろう材の余分な広がりを抑
制するためには、使用するろう材の量を最適化すること
も対策として考えられるが、実際問題としてそれは困難
である。
進むことでより顕著になるものと考えられる。何故なら
ば、電子デバイスの小型化、即ち、パッケージの小型化
によりシールキャップの面積及びベースの接合面の面積
は小さくなるため、溶融したろう材が広がるべき面積も
小さくなり、余分なろう材の広がりが生じ易くなるから
である。そして、このようなろう材の余分な広がりを抑
制するためには、使用するろう材の量を最適化すること
も対策として考えられるが、実際問題としてそれは困難
である。
【0008】本発明は以上のような背景の下になされた
ものであり、融着されたろう材の濡れ性を適度なものと
し、ベースとの接合時においてもデバイスを破壊するこ
となく確実に気密性を確保することができるシールキャ
ップを提供することを目的としたものである。
ものであり、融着されたろう材の濡れ性を適度なものと
し、ベースとの接合時においてもデバイスを破壊するこ
となく確実に気密性を確保することができるシールキャ
ップを提供することを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決すべく検討を行ない、その過程において金めっきの
厚さに着目した。ここで、従来の金めっきの厚さは0.
01〜0.05μm程度と極めて薄いものである。これ
は、封止後のデバイスにはレーザーマークを行なうのが
通常であるが、金めっきが厚すぎるとシールキャップ表
面がレーザーを反射して印字できないということがある
ため、金めっきの厚さはできるだけ薄くする必要がある
とされているからである。また、溶融時のろう材の濡れ
性を改善するという目的には、上記程度の薄い金めっき
で十分と考えられているからである。
解決すべく検討を行ない、その過程において金めっきの
厚さに着目した。ここで、従来の金めっきの厚さは0.
01〜0.05μm程度と極めて薄いものである。これ
は、封止後のデバイスにはレーザーマークを行なうのが
通常であるが、金めっきが厚すぎるとシールキャップ表
面がレーザーを反射して印字できないということがある
ため、金めっきの厚さはできるだけ薄くする必要がある
とされているからである。また、溶融時のろう材の濡れ
性を改善するという目的には、上記程度の薄い金めっき
で十分と考えられているからである。
【0010】本発明者等は、金めっきの厚さとろう材の
濡れ性との関連の詳細な内容を検討した。その結果、本
発明者等は金めっきの厚さとろう材の濡れ性との間には
特徴的な関連性が有り、従来の金めっき層の厚さの範囲
においては、その厚さにより濡れ性に大きな相違はなく
極めて良好な濡れ性を呈するが、所定の厚さ以上になる
とめっき厚さの増大に伴い濡れ性が低下する傾向がある
ことを確認した。
濡れ性との関連の詳細な内容を検討した。その結果、本
発明者等は金めっきの厚さとろう材の濡れ性との間には
特徴的な関連性が有り、従来の金めっき層の厚さの範囲
においては、その厚さにより濡れ性に大きな相違はなく
極めて良好な濡れ性を呈するが、所定の厚さ以上になる
とめっき厚さの増大に伴い濡れ性が低下する傾向がある
ことを確認した。
【0011】そこで、本発明者等はろう材の広がりを確
保しつつ、過剰な広がりを抑制することのできる金めっ
きの厚さの範囲を検討し、本発明を想到するに至った。
保しつつ、過剰な広がりを抑制することのできる金めっ
きの厚さの範囲を検討し、本発明を想到するに至った。
【0012】即ち、本発明は、ベースへの接合面に金め
っき層を形成した後Au系ろう材を融着させてなるセラ
ミックパッケージ用シールキャップにおいて、金めっき
層の厚さは、0.1〜3μmであることを特徴とするセ
ラミックパッケージ用シールキャップである。
っき層を形成した後Au系ろう材を融着させてなるセラ
ミックパッケージ用シールキャップにおいて、金めっき
層の厚さは、0.1〜3μmであることを特徴とするセ
ラミックパッケージ用シールキャップである。
【0013】本発明において金めっき層の厚さを0.1
〜3μmとするのは、0.1μm未満では、溶融したろ
う材の流れがよすぎてキャップに全面的に濡れ広がって
しまうからであり、本発明の意図する効果が得られない
からである。また、3μmを超えると逆にろう材の流れ
が悪くなりろう材をキャップ面に十分溶着できないこと
があるからである。また、3μm以上の厚い金メッキを
行うことはシールキャップのコスト高に繋がるからであ
る。尚、この金めっき層の形成方法としては電解メッ
キ、バレルメッキを単独又は組み合わせて行うことによ
る。
〜3μmとするのは、0.1μm未満では、溶融したろ
う材の流れがよすぎてキャップに全面的に濡れ広がって
しまうからであり、本発明の意図する効果が得られない
からである。また、3μmを超えると逆にろう材の流れ
が悪くなりろう材をキャップ面に十分溶着できないこと
があるからである。また、3μm以上の厚い金メッキを
行うことはシールキャップのコスト高に繋がるからであ
る。尚、この金めっき層の形成方法としては電解メッ
キ、バレルメッキを単独又は組み合わせて行うことによ
る。
【0014】本発明に係るシールキャップは、ろう材を
シールキャップ本体に溶着する際に、ろう材の余分な広
がりが生じることがない。また、ろう材の濡れ性を抑制
してはいるものの、ベースへの接合面まで濡れ広がる程
度の濡れ性は確保されている。従って、本発明によれ
ば、接合時において溶融したろう材の半導体素子への落
下による破損を防止することができると共に、パッケー
ジの密着性を高める気密性を確保することができる。
シールキャップ本体に溶着する際に、ろう材の余分な広
がりが生じることがない。また、ろう材の濡れ性を抑制
してはいるものの、ベースへの接合面まで濡れ広がる程
度の濡れ性は確保されている。従って、本発明によれ
ば、接合時において溶融したろう材の半導体素子への落
下による破損を防止することができると共に、パッケー
ジの密着性を高める気密性を確保することができる。
【0015】本発明においては、ろう材取り付け前の金
めっき層の厚さにおいて特徴を有するものであり、その
他の構成は従来のシールキャップと同様である。即ち、
シールキャップ本体の材質としては、いわゆるコバール
(Fe−Ni−Co系合金)、42アロイ(Fe−Ni
系合金)等の従来からのシールキャップ用の材料が適用
される。また、ろう材であるAu系ろう材としては、現
在最も一般的に利用されているAu−Sn系ろう材(A
u−20〜21%Snろう材)の他、Au−Ge系ろう
材(Au−12〜13wt%Geろう材)が適用でき
る。尚、このAu−Sn系ろう材の厚さは、20〜70
μmの範囲のものが用いられシールキャップの大きさを
考慮して設定される。そして、このろう材は、ベースの
接合部形状に合わせて枠形状等に成型加工されたものが
用いられる。
めっき層の厚さにおいて特徴を有するものであり、その
他の構成は従来のシールキャップと同様である。即ち、
シールキャップ本体の材質としては、いわゆるコバール
(Fe−Ni−Co系合金)、42アロイ(Fe−Ni
系合金)等の従来からのシールキャップ用の材料が適用
される。また、ろう材であるAu系ろう材としては、現
在最も一般的に利用されているAu−Sn系ろう材(A
u−20〜21%Snろう材)の他、Au−Ge系ろう
材(Au−12〜13wt%Geろう材)が適用でき
る。尚、このAu−Sn系ろう材の厚さは、20〜70
μmの範囲のものが用いられシールキャップの大きさを
考慮して設定される。そして、このろう材は、ベースの
接合部形状に合わせて枠形状等に成型加工されたものが
用いられる。
【0016】そして、金めっき後のシールキャップ本体
とろう材との接合方法は、ろう材をシールキャップ本体
上に載置した後、電気炉中で300〜320℃で加熱す
ることによりろう材を融着させる。
とろう材との接合方法は、ろう材をシールキャップ本体
上に載置した後、電気炉中で300〜320℃で加熱す
ることによりろう材を融着させる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
説明する。本実施形態では、シールキャップ本体への金
めっきの厚さを変化させたものを用意し、これらにAu
系ろう材を融着し、融着後のろう材の状態から濡れ広が
り性を評価した。
説明する。本実施形態では、シールキャップ本体への金
めっきの厚さを変化させたものを用意し、これらにAu
系ろう材を融着し、融着後のろう材の状態から濡れ広が
り性を評価した。
【0018】具体的には、コバール製のシールキャップ
本体(寸法:2.35mm×1.85mm×0.15m
m)に、電解バレルメッキにより金めっきを行い、これ
にAu−Snろう材として枠形状の80wt%Au−2
0wt%Snろう材(寸法:外周2.35mm×1.8
5mm、内周1.60mm×1.10mm、厚さ30μ
m)を融着してシールキャップを製造した。シールキャ
ップの融着は、ろう材をシールキャップ本体上に位置決
めして載置した後、電気炉に挿入し320℃で60秒加
熱してろう材を融着させることにより行なった。ここ
で、シールキャップ本体への金メッキの厚さは、0.
3、0.5、1.0、3.0μmとし、更に比較のた
め、従来の金メッキ厚さとして、0.03μmのメッキ
厚のものについても検討を行った。
本体(寸法:2.35mm×1.85mm×0.15m
m)に、電解バレルメッキにより金めっきを行い、これ
にAu−Snろう材として枠形状の80wt%Au−2
0wt%Snろう材(寸法:外周2.35mm×1.8
5mm、内周1.60mm×1.10mm、厚さ30μ
m)を融着してシールキャップを製造した。シールキャ
ップの融着は、ろう材をシールキャップ本体上に位置決
めして載置した後、電気炉に挿入し320℃で60秒加
熱してろう材を融着させることにより行なった。ここ
で、シールキャップ本体への金メッキの厚さは、0.
3、0.5、1.0、3.0μmとし、更に比較のた
め、従来の金メッキ厚さとして、0.03μmのメッキ
厚のものについても検討を行った。
【0019】また、シールキャップ接合後のろう材の状
態の検討は、図1に示すように、融着後のろう材の幅で
あるA及びBを測定し、融着前のろう材の幅を考慮して
0.38mm≦A≦0.5mm及び0.38mm≦B≦
0.5mmとなるシールキャップを合格と判定した。
態の検討は、図1に示すように、融着後のろう材の幅で
あるA及びBを測定し、融着前のろう材の幅を考慮して
0.38mm≦A≦0.5mm及び0.38mm≦B≦
0.5mmとなるシールキャップを合格と判定した。
【0020】本実施形態において作成したシールキャッ
プのろう材融着後のろう材の幅A,Bの値を表1に示
す。
プのろう材融着後のろう材の幅A,Bの値を表1に示
す。
【0021】
【表1】
【0022】表1からわかるように、金めっきの厚さを
0.3〜3.0μmとしたシールキャップにおいては、
融着後のろう材の幅A、Bは合格範囲内にあり、適度な
濡れ広がりを呈することが確認された。比較とした金め
っき厚さ0.03μmのものについては、融着後のろう
材の幅A、Bが大きすぎてろう材の濡れ性が良くなりす
ぎていることがわかった。この比較例のシールキャップ
のろう材は、合格品のろう材よりも薄くなっていること
が確認された。
0.3〜3.0μmとしたシールキャップにおいては、
融着後のろう材の幅A、Bは合格範囲内にあり、適度な
濡れ広がりを呈することが確認された。比較とした金め
っき厚さ0.03μmのものについては、融着後のろう
材の幅A、Bが大きすぎてろう材の濡れ性が良くなりす
ぎていることがわかった。この比較例のシールキャップ
のろう材は、合格品のろう材よりも薄くなっていること
が確認された。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るシール
キャップは、その製造過程において、溶着させたろう材
が余分に広がることなく適度な広さ、厚さを有する。そ
して、本発明に係るシールキャップは、ベースとの接合
時においても、適度な濡れ性を維持し半導体素子を破壊
することなく、確実にパッケージの気密性を確保するこ
とができる。本発明に係るシールキャップによれば、今
後もより小型化が要求されるパッケージの気密封止にも
十分対応可能である。
キャップは、その製造過程において、溶着させたろう材
が余分に広がることなく適度な広さ、厚さを有する。そ
して、本発明に係るシールキャップは、ベースとの接合
時においても、適度な濡れ性を維持し半導体素子を破壊
することなく、確実にパッケージの気密性を確保するこ
とができる。本発明に係るシールキャップによれば、今
後もより小型化が要求されるパッケージの気密封止にも
十分対応可能である。
【図1】 本実施形態においてシールキャップを製造し
たときのろう材の濡れ性の判定方法を示す図。
たときのろう材の濡れ性の判定方法を示す図。
【図2】 ろう付け法によるパッケージの気密封止工程
を示す図。
を示す図。
【図3】 ろう材を融着させた後のシールキャップの模
式図。
式図。
1 シールキャップ本体
2 ろう材
3 シールキャップ
4 半導体素子
5 ベース
6 セラミックパッケージ
Claims (2)
- 【請求項1】 ベースへの接合面に金めっき層を形成し
た後Au系ろう材を融着させてなるセラミックパッケー
ジ用シールキャップにおいて、 前記金めっき層の厚さは、0.1〜3μmであることを
特徴とするセラミックパッケージ用シールキャップ。 - 【請求項2】 Au系ろう材は、Au−Sn系ろう材で
ある請求項1記載のセラミックパッケージ用シールキャ
ップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002019908A JP2003224223A (ja) | 2002-01-29 | 2002-01-29 | セラミックパッケージ用シールキャップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002019908A JP2003224223A (ja) | 2002-01-29 | 2002-01-29 | セラミックパッケージ用シールキャップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003224223A true JP2003224223A (ja) | 2003-08-08 |
Family
ID=27743575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002019908A Pending JP2003224223A (ja) | 2002-01-29 | 2002-01-29 | セラミックパッケージ用シールキャップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003224223A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006147838A (ja) * | 2004-11-19 | 2006-06-08 | Tokuriki Honten Co Ltd | 封止材料およびその製造方法 |
JP2006147875A (ja) * | 2004-11-19 | 2006-06-08 | Tokuriki Honten Co Ltd | 封止材料およびその製造方法 |
JP2006294743A (ja) * | 2005-04-07 | 2006-10-26 | Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk | ハーメチックシールカバー及びその製造方法 |
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US8763884B2 (en) | 2006-09-29 | 2014-07-01 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Joint with first and second members with a joining layer located therebetween containing Sn metal and another metallic material; methods for forming the same joint |
JP2015170668A (ja) * | 2014-03-05 | 2015-09-28 | 太陽誘電株式会社 | 電子デバイス及びその製造方法 |
-
2002
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