JP2011002878A - 検針システムおよび検針方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 検針員の訪問による検針を不要にすることができる検針システムおよび検針方法を提供する。
【解決手段】 計器識別情報を表す2次元コード33が設けられ、顧客に供給される計量対象の計量結果を指示値として表示する電力量計3と、2次元コード33と指示値とが撮影された電力量計3の画像を顧客の携帯電話機2から受け取ると、2次元コード33から計器識別情報を読み取り、この計器識別情報を基に顧客の適正性を判断し、適正な顧客である場合に、受け取った画像から指示値を読み取って、この顧客の使用量データを更新する検針装置1とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 計器識別情報を表す2次元コード33が設けられ、顧客に供給される計量対象の計量結果を指示値として表示する電力量計3と、2次元コード33と指示値とが撮影された電力量計3の画像を顧客の携帯電話機2から受け取ると、2次元コード33から計器識別情報を読み取り、この計器識別情報を基に顧客の適正性を判断し、適正な顧客である場合に、受け取った画像から指示値を読み取って、この顧客の使用量データを更新する検針装置1とを備える。
【選択図】 図1
Description
この発明は、電気、ガス、水道等の検針を行うための検針システムおよび検針方法に関する。
電気、ガス、水道等を顧客が使用する場合、例えば電気を使用するとき、電気を計量する計量器である電力量計が、顧客に供給される電力量を計量する。このとき、電力量計は計量値を表示する。そして、電力会社の検針員が定期的に顧客宅を訪れ、電力量計の計量値を読み取って検針を行う。検針員は、各顧客宅を訪れて検針を行うので、各所に設置されている電力量計の指示値を読み取るだけでも、大きな負担になる。また、検針員による読み取り誤りや、読み取った指示値を携帯端末に入力する際には入力誤りが発生することもある。
このような検針員の負担や入力誤りなどを少なくするために、デジタルカメラを用いて検針を行う方法がある(例えば、特許文献1参照。)。この方法によれば、検針員は、顧客宅を巡回しながら、順次にデジタルカメラで、電力量計を撮影する。電力量計には、顧客番号が付けられているので、検針員はデジタルカメラにより、現在の計量値と顧客番号とを撮影する。この後、電力会社のセンタ側で、デジタルカメラで撮影された画像データが処理されて、計量値と顧客番号とが文字に変換される。
ところで、先に述べたデジタルカメラを用いた検針方法には次のような課題がある。この検針方法によれば、検針員が各顧客宅でデジタルカメラを用いて電力量計を撮影することになる。つまり、検針員が各顧客宅を訪問して検針を行う検針業務が必要である。
この発明の目的は、前記の課題を解決し、検針員の訪問による検針を不要にすることができる検針システムおよび検針方法を提供することにある。
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、バーコードや2次元コード等の表示コードを利用する検針システムであって、計器識別情報を表す表示コードが設けられ、顧客に供給される計量対象の計量結果を指示値として表示する計量器と、表示コードと指示値とが撮影された前記計量器の画像を顧客の携帯端末から受け取ると、表示コードから計器識別情報を読み取り、この計器識別情報を基に顧客の適正性を判断し、適正な顧客である場合に、受け取った画像から指示値を読み取って、この顧客の使用量データを更新する検針装置と、を備えることを特徴とする検針システムである。
請求項1の発明では、顧客に供給される計量対象の計量結果を指示値として表示する計量器には、あらかじめ、計器識別情報を表す表示コードが設けられている。表示コードはバーコードや2次元コード等のようなパターン化されたコードである。この後、検針装置は、表示コードと指示値とが撮影された計量器の画像を顧客の携帯端末から受け取ると、表示コードから計器識別情報を読み取り、この計器識別情報を基に顧客の適正性を判断する。そして、適正な顧客である場合に、検針装置は、受け取った画像から指示値を読み取って、この顧客の使用量データを更新する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の検針システムにおいて、前記表示コードには計器識別情報として計器番号だけが記録されている、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の検針システムにおいて、前記計量器が指示値を表示する部分に対して、指示値と共に表示コードを前記携帯端末で撮影可能な所定範囲に、表示コードが前記計量器に設けられている、ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の検針システムにおいて、前記検針装置は、前記計量器の画像から読み取った指示値と前回の指示値とから計量対象の使用量を算出し、今回の算出結果と過去の算出結果とを基にして、今回の使用量に異常があるかどうかを判断する、ことを特徴とする。
請求項5の発明は、バーコードや2次元コード等の表示コードであり、かつ、計器識別情報を表す表示コードが設けられ、顧客に供給される計量対象の計量結果を指示値として表示する計量器を用いる検針方法であって、表示コードと指示値とが撮影された計量器の画像を顧客の携帯端末から受け取ると、表示コードから計器識別情報を読み取り、読み取った計器識別情報を基に顧客の適正性を判断し、適正な顧客である場合に、受け取った画像から指示値を読み取って、この顧客の使用量データを更新する、ことを特徴とする検針方法である。
請求項1および請求項5の発明によれば、表示コードと指示値とを画像として送ることの可能な携帯端末を用いて、計量器の検針を行うので、顧客による検針を可能にする。また、この発明によれば、計量対象の供給量を指示値で表し、かつ、計器識別情報を表示コードで表すので、検針装置側では、表示コードで表された計器識別情報と指示値とを容易に判別することができる。また、計器識別情報により顧客が適正であるかどうかの判断も可能にする。さらに、この発明によれば、表示コードと指示値との判別が容易であるので、指示値を指示する部分に対して任意の所に表示コードを設けることを可能にする。
請求項2の発明によれば、表示コードには計器識別番号だけが記録されているので、表示コードを解読しても、計器識別番号を得るだけであり、第三者が顧客の情報を得ることを防ぐことができる。
請求項3の発明によれば、1つの画像で指示値と表示コードとを携帯端末が検針装置に送ることを可能にする。これにより、検針装置側では、表示コードと指示値との区別を容易にすることが可能である。
請求項4の発明によれば、今回の使用量に異常があるかどうかを判断するので、誤検針等を防ぐことが可能である。
次に、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。以下の実施の形態では、表示コードとして2次元コードを使用する場合を例とし、また、電力会社が顧客に供給する電気を計量対象として説明する。
(実施の形態1)
この実施の形態による検針システムを図1に示す。図1の検針システムは、電気の供給を受ける顧客による検針の代行を可能にするものであり、電力会社の検針センタに設置されている検針装置1と、顧客宅の電力量計3と、顧客が所有する携帯電話機2とで構成されている。
この実施の形態による検針システムを図1に示す。図1の検針システムは、電気の供給を受ける顧客による検針の代行を可能にするものであり、電力会社の検針センタに設置されている検針装置1と、顧客宅の電力量計3と、顧客が所有する携帯電話機2とで構成されている。
顧客宅には、ここで消費される電気を計量する計量器である電力量計3が設置されている。なお、図1では、電力量計3に接続されている引き込み線等の記載を省略している。電力量計3の一例を図2に示す。電力量計3は、電気の計量結果を、表示部31の表示窓32に指示値として表示する。また、電力量計3には、電力量計3を識別するための計器識別番号が検針センタ側によって付与されている。この計器識別番号は表示部31の2次元コード33に変換され、2次元コード33は表示窓32の近傍に設けられている。表示窓32の近傍は、後述するように、携帯電話機2による1回の撮影で、表示窓32と2次元コード33との両方が入る範囲である。2次元コード33は、明暗の方形状の点(図示を省略)が縦方向と横方向との2次元に配列されて形成されたパターンであり、こうした明暗のパターンにより、英数字、漢字やカナの組み合わせや、それらの1つから成る計器識別番号が表されている。なお、計器識別番号が数字だけで形成される場合には、2次元コード33の代わりにバーコードの使用も可能である。また、2次元コード33としては、色の濃淡や色違いの点が縦方向と横方向とに配列されて形成されたパターンであってもよい。
顧客の携帯電話機2は、通話機能を持つと共に各種の情報を画面21に表示する携帯端末である。また、携帯電話機2は撮影機能を持つ。このために、携帯電話機2はカメラ22を搭載している。また、携帯電話機2は、通信網NWを経て、インターネットを利用した情報提供サービスの利用を可能にする。これにより、携帯電話機2は、電子メールの利用を可能にし、携帯電話用のサイトを画面21に表示することを可能にする。さらに、携帯電話機2は、カメラ22で撮影した画像を送ることを可能にする。なお、通信網NWは、無線基地局(図示を省略)などの各種の設備を含み、パケット通信により携帯電話機2を使用したデータ伝送を行う。
電力会社の検針センタは、顧客による検針代行サービスを提供する検針装置1を備えている。検針装置1は、通信制御装置11、検針サーバ12、データベース13および管理端末14を備えている。検針サーバ12、データベース13および管理端末14はローカルエリアネットワークLNにより相互にデータ伝送が可能な状態にある。
検針装置1の通信制御装置11は、検針サーバ12を通信網NWに接続し、顧客の携帯電話機2と検針サーバ12との間のデータ伝送を可能にする。管理端末14は、担当者によって操作される管理専用のコンピュータである。例えば、管理端末14は、顧客による検針代行の状態を出力する。
データベース13は、各種のデータを記憶するコンピュータである。データベース13が記憶するデータには、顧客データ13Aがある。顧客データ13Aには、図3に示すような各項目のデータが記録されている。顧客データ13Aの項目には、顧客の氏名および住所がある。住所は需給箇所を表す情報でもある。顧客データ13Aの項目には、顧客が電力会社と契約した際の契約番号、顧客が所有する携帯電話機の電子メールのアドレス、顧客を識別するための認証コードがある。さらに、顧客データ13Aの項目には、2次元コードが表す計器識別番号がある。計器識別番号は、顧客宅に設置されている電力量計に固有のものである。
データベース13が記憶するデータには、使用量データ13Bがある。使用量データ13Bには、図4に示すような各項目のデータが記録されている。使用量データ13Bの各項目には、検針代行が行われた日付けである検針日、そのときの電力量計の指示値がある。また、使用量データ13Bの項目には、前月の指示値と当月の指示値とから算出した当月の使用量、使用量に応じた電気料金がある。さらに、使用量データ13Bの項目には、検針代行の終了を表す検針フラグがある。
検針サーバ12は、顧客による検針代行サービスを提供するためのコンピュータである。このために、検針サーバ12は、データベース13を管理すると共に各種の処理を行う。検針サーバ12が行う処理には、計器識別番号管理がある。検針サーバ12は、計器識別番号管理により、1年間のような所定期間に存在する計器識別番号を1つだけにする。具体的には、検針サーバ12は、新規の需給申し込みや電力量計の取り替えにより、顧客宅に電力量計を新たに設置する場合、データベース13の顧客データ13Aを参照して、計器識別番号をチェックしている。これにより、同じ計器識別番号が複数存在することによる誤検針・誤請求を防いでいる。例えば、電力量計3は検定すれば再使用できるため、既に電力量計3に設けられている2次元コードにより、再度、同じ計器識別番号を使い回す場合が生じる。検針サーバ12は、こうした事態を計器識別番号管理で防いでいる。
検針サーバ12は、顧客の携帯電話機から検針代行のアクセスがあると、アクセスのあった携帯電話機に携帯サイトを表示する。この後、携帯電話機により、携帯サイト中の計量メニュー入り口に対するアクセスがあると、検針サーバ12は、図5に示す検針処理を開始し、アクセスした顧客の認証を行い(ステップS1)、顧客が適正であるかどうかを判断する(ステップS2)。ステップS1の顧客認証には各種の方法がある。この実施の形態では、計量メニュー入り口に対するアクセスがあると、検針サーバ12は、携帯電話機の表示をバーコード読み取りモードに切り替える。顧客専用のページを表示できる表示アドレスに顧客がアクセスすると、検針サーバ12は、2次元コードと認証コードとを入力するための認証画面を表示する。この後、検針サーバ12は、入力された認証コードと、読み取られた2次元コードとを受け取ると、2次元コードから計器識別番号を読み取る。この後、検針サーバ12は、受け取った認証コードおよび2次元コードから読み取った計器識別番号と、データベース13の顧客データ13Aに記憶している認証コードおよび計器識別番号とを比較する。そして、検針サーバ12は、これらの一致・不一致により、ステップS2で顧客が適正であるかどうかを判断する。
また、ステップS1の顧客認証には、次の方法がある。顧客には、専用ページの表示可能な携帯電話機の複数のメールアドレスを提示してもらい、認証コードとしてログインID(IDentifier Number:識別番号)およびパスワードとを設定する。そして、検針センタの担当者は、管理端末14を操作して、これらをデータベース13の顧客データ13Aに記憶しておく。なお、複数のメールアドレスを設定する場合としては、顧客が複数の携帯電話機を所有しているケース、家族がそれぞれ携帯電話機を所有しているケースなどがある。こうした設定の後、検針代行の際には、入力されたログインIDおよびパスワードと、検針代行で用いられたメールアドレスとの一致・不一致により、検針サーバ12は、ステップS2で顧客が適性であるかどうかを判断する。
ステップS2で、顧客が適正でないと判断すると、検針サーバ12は、検針処理を終了する。一方、顧客が適正であると判断すると、検針サーバ12は、電力量計が表示する指示値の撮影を、携帯電話機に対して指示し(ステップS3)、携帯電話機2から指示値の画像(以下、「検針画像」という)を受け取る(ステップS4)。ステップS4では、図6に示すように、検針サーバ12は、電力量計の表示窓32に表示されている指示値と2次元コード33とが同時に撮影された画像、つまり、表示窓32と2次元コード33とが携帯電話機の撮影範囲21Aに入る画像を、検針画像として電子メールで受け取る。また、この実施の形態では、携帯電話機がGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)機能を持つ場合に、ステップS2で、GPSによる位置情報を送る指示を携帯電話機にする。この後、ステップS4で、検針サーバ12は検針画像と共に送られてきた位置情報を、電子メールで受け取る。
また、ステップS4では、次のような受け取り方法がある。検針サーバ12には、所定の検針期間を設けておく。この後、顧客やその家族から複数回の検針画像の送付があった場合でも、検針サーバ12は、最初の検針画像だけを受け取る。2回目以降の送付については、登録済みの電子メールのアドレスを用いて、受け付け不可のメッセージを送信し、検針のロックを行う。なお、次回の検針期間が始まれば、検針サーバ12は検針のロックを解除する。これにより、例えば家族が検針代行を先に行った後で、顧客が検針代行をしたとき、検針サーバ12は、検針済みである旨のメッセージを電子メールで通知する。なお、メッセージは顧客専用のページに表示してもよい。
ステップS4が終了すると、検針サーバ12は、検針画像の認証を行い(ステップS5)、検針画像が適正であるかどうかを判断する(ステップS6)。ステップS5の検針画像の認証には各種の方法がある。この実施の形態では、ステップS4で受け取った電子メールに付加されている位置情報と、データベース13の顧客データ13Aに記憶している需給箇所情報とを照合する。2つの情報が一致すると、次に、検針サーバ12は、検針画像の2次元コードから計器識別番号を読み取る。そして、検針サーバ12は、読み取った計器識別番号と、データベース13の顧客データ13Aに記憶している計器識別番号とを照合する。この後、2つの番号が一致すると、検針サーバ12は、ステップS6で検針画像が適正であると判断する。
なお、ステップS5で、2次元コードから計器識別番号を読み出すことができない場合、検針サーバ12は、検針画像を送信した携帯電話機に対して、画像再送のメッセージを電子メールで送るか、顧客専用のページに表示してもよい。さらに、検針画像の2次元コードの読み取りを設定回数だけ行っても、計器識別番号を適正に読み取ることができない場合、当月の検針は受け付けない旨のメッセージを、電子メールで通知するか、顧客専用のページに表示する。これにより、2次元コードの写りの悪い検針画像を受け取った場合には、検針代行を行わないので、誤検針・誤請求をすることがない。
また、ステップS5の検針画像の認証には次の方法がある。先に述べたように、顧客が複数のメールアドレスを設定している場合、検針センタのデータベース13の顧客データ13Aには、これらのアドレスが記憶されている。これにより、検針サーバ12は、検針画像を受信したときの、メールアドレスおよび認証コードが一致しないと、検針画像を受け付けないようにする。この他にも、顧客の情報として、顧客の氏名、契約番号、住所(需給箇所)、計量器乗率を設定しておくようにしてもよい。これにより、登録しているメールアドレス以外のアドレスを持った携帯電話機を用いて、検針代行をすることがあっても、検針センタの検針サーバ12は検針代行の受け付けを防ぐことができる。
ステップS6で、検針画像が適正でないと判断すると、検針サーバ12は、検針処理を終了する。一方、検針画像が適正であると判断すると、検針サーバ12は、検針画像の中の表示窓32に記録されている指示値を読み出す(ステップS7)。ステップS7で、検針サーバ12は文字認識により指示値を読み出す。ステップS7で、指示値を読み出すことができない場合、検針サーバ12は、検針画像を送信した携帯電話機に対して画像再送のメッセージを電子メールで送るか、顧客専用のページに表示する。
なお、ステップS7で、設定回数のうちに検針画像の指示値を適正に読み取りすることができない場合、当月の検針代行は受け付けない旨のメッセージを、電子メールで通知する。これにより、指示値の写りの悪い検針画像、指示値の一部が写っていない検針画像が送付されてきた場合には、検針代行が行われず、誤検針・誤請求を行うことを防ぐ。
ステップS7が終了すると、検針サーバ12は、読み出した指示値を基に顧客の使用量データ13Bを更新する(ステップS8)。また、ステップS8で、検針サーバ12は、電力量計3の受信した指示値、前回の指示値と今回の指示値との差である電気の使用量、この使用量に対応する電気料金等を、検針代行の結果として電子メールで携帯電話機2に送信する。
また、ステップS8で次の処理を付加してもよい。データベース13の使用量データ13Bには、各検針代行の指示値を基に、前回の検針値(積算値)、月々の使用量、年間の使用量、前年の同月の使用量を記憶しておく。そして、検針サーバ12は、顧客が適正であると判断した場合に、前月の検針値との差により、電気の使用量がマイナスにならないかをチェックする。また、検針サーバ12は、あらかじめ登録された乗率から当月の使用量を算出することで、前月および前年同月における使用量との比較を行う。また、検針サーバ12は、当月の使用量から、一日当たりの使用量を算定して、同じような比較を行う。こうすることにより、例えば、電力量計のカバーの上から数値に似せたシール等が表示窓32に貼り付けられた場合には、顧客や検針センタ側で、検針値が正しくないことを確認することができる。
ステップS8が終了すると、検針サーバ12は、受信した指示値を基に、使用量に異常があるかどうかを判断する(ステップS9)。ステップS9で、検針サーバ12は、あらかじめ設定されている、一日当たりのしきい値等を超過するか、下回る場合に、異常があると判断する。ステップS9で異常があると判断すると、検針サーバ12は、使用量データ13Bの色表示などによりフラグを立てて、管理端末14に異常を表示し(ステップS10)、検針処理を終了する。一方、ステップS9で異常がないと判断すると、検針サーバ12は、使用量データ13Bの当月の欄に検針済みを表す検針フラグを立てて(ステップS11)、当月の検針代行を終了し、検針処理を終了する。
次に、この実施の形態による検針システムを利用した検針方法について説明する。なお、以下では、電力量計3が設置されている顧客を例として説明する。電力会社は顧客による検針代行サービスを提供している。携帯電話機2を使用する顧客が検針代行サービスを利用する場合、電力会社により、顧客宅に設置されている電力量計3には、表示窓32の近傍に2次元コード33が設けられる。また、電力会社の検針センタでは、データベース13の顧客データ13Aに、顧客に対応して、2次元コード33が表す計器識別番号、認証コード、携帯電話機2のメールアドレスなどが登録される。
検針代行サービスの登録を終了すると、顧客は、検針センタの検針サーバ12が提供するホームページから検針アプリケーションをダウンロードし、携帯電話機2に保存する。検針サーバ12が提供する検針アプリケーションには、次の処理を含むようにしてもよい。携帯電話機2の検針アプリケーションのフローの中で撮影した検針画像だけを、携帯電話機2から送付できるプログラムにする。つまり、携帯電話機2のメモリに保管した写真を取り込むことはできないようにする。具体的には、検針アプリケーションの送付決定画面に、撮影後でも表示可能な画像の呼び出し、または、携帯電話機2のキーで携帯本体またはメモリカード内に保管されている画像の呼び出しを禁止するプログラムにする。これにより、過去に撮影した電力量計3の画像を、当月の代わりの画像として送付することを防ぐことができる。
この後、検針の代行を行うときになると、顧客は、検針アプリケーションを起動し、検針センタの検針サーバ12が提供する検針代行のウエブサイトにアクセスする。この後、検針センタの検針サーバ12は検針処理を行う。顧客は、検針サーバ12の指示により、携帯電話機2のカメラ22を操作して、電力量計3の表示部31の表示窓32と2次元コード33とが同じ画像に入るように、表示窓32および2次元コード33を撮影する。これにより、1つの検針画像に表示窓32と2次元コード33との両方が撮影される。次に、顧客は、携帯電話機2を操作して、検針センタの検針サーバ12に検針画像を送信する。検針サーバ12は、受信した検針画像を基にデータベース13の使用量データ13Bを更新する。同時に、検針サーバ12は、顧客の携帯電話機2に対して、検針代行の結果を送付する。
この後、顧客は検針代行の結果を確認することも可能である。つまり、検針サーバ12は、検針代行が終了すると、検針代行を実施した顧客の携帯電話機2に電子メールを送付する。この電子メールには、顧客の専用ページのアドレスを表示する。電子メールを受信すると、顧客は、携帯電話機2を操作し、電子メールに添付されているアドレス、つまり専用ページにアクセスする。この後、検針サーバ12による検針処理のステップS1およびステップS2が行われる。そして、顧客が適性である場合、検針サーバ12は、文字認識で得た今回の検針値、使用量、前月値、前年同月値、および、それらとの差の情報等を専用ページに表示する。これにより、顧客は検針代行の結果を確認し、電力量計3指示値と、専用ページに表示された文字認識による検針値とを照合できる。この結果、文字認識の誤りなどによる誤検針を防止する。
この実施の形態によれば、顧客の携帯電話機2と、2次元コードを設けた電力量計3とを利用することにより、検針センタ側では顧客による検針代行を可能にし、検針員による検針業務を不要にすることができる。
また、この実施の形態によれば、2次元コードは計量器の認識ナンバーである計器識別番号だけを表し、顧客の情報は検針センタのデータベース13に記憶されているので、顧客情報を確実に保護することができる。2次元コードは一般的な携帯電話機に付属する読み取りアプリケーションで容易に解読できる。しかし、この実施の形態では、2次元コードが計器識別番号を表すだけであるので、第三者が顧客情報を得ようとしても、電力量計3の計器識別番号が判明するだけである。つまり、第三者が顧客情報を得ることを防止している。
さらに、この実施の形態によれば、計器識別番号を2次元コードで表し、電力量計3の指示値は数値であるので、検針センタの検針サーバ12側では、計器識別番号と指示値との判別が極めて容易である。これに対して、従来技術によれば、顧客番号と指示値とを撮影するので、撮影画像から読み取られた数値が顧客番号に該当するか、指示値に該当するかを判別することが必要である。しかし、この実施の形態では、計器識別番号を2次元コードで表しているので、指示値との判別を不要にすることができる。この結果、電力量計3の表示窓32に対して、2次元コード33を任意の場所、例えば図7に示すように、表示窓32の周辺近傍の位置33A〜33Cに設けることができる。つまり、既存メータのすべてに、この実施の形態が適用可能である。
(実施の形態2)
この実施の形態では、電力量計3を設置した際に、検針代行のチェックも行う。なお、この実施の形態では、先に説明した実施の形態1と同一もしくは同一と見なされる構成要素には、それと同じ参照符号を付けて、その説明を省略する。
この実施の形態では、電力量計3を設置した際に、検針代行のチェックも行う。なお、この実施の形態では、先に説明した実施の形態1と同一もしくは同一と見なされる構成要素には、それと同じ参照符号を付けて、その説明を省略する。
電気使用の新規契約や、電力量計の取り替えなどで、電力会社が電力量計3を新しくしたとき、検針センタの検針サーバ12には、顧客の登録した携帯電話機2のメールアドレスとは別に、例えば、検針センタの担当者が管理端末14を操作して、特定のメールアドレスを受け付けるように設定する。そして、顧客宅に新たな電力量計3が設置されたとき、現地から検針画像を電子メールで送付する。このとき、特定のメールアドレスを電子メールに付加する。検針センタの検針サーバ12は、特定のメールアドレスが電子メールに付加されているので、電力量計3の設置と認識して、2次元コードの解読と指示値の文字認識とを行い、電力量計3の初期値として、データベース13の使用量データ13Bを設定する。
こうして、この実施の形態により、電力量計3を新しくした場合に、電力量計3の初期値設定を誤りなく行うことが可能である。かつ、検針センタ側で検針画像を読み取れるか否かの確認も可能である。
この発明は、電力供給に限らず、ガス・水道等を顧客に供給する組織体での利用が可能である。また、この発明は、検針員による現行の検針業務での利用が可能である。さらに、この発明は、検針代行を行う組織体が設立されれば、この組織体での利用が可能である。
1 検針装置
11 通信制御装置
12 検針サーバ
13 データベース
2 携帯電話機(携帯端末)
3 電力量計(計量器)
31 表示部
32 表示窓
33 2次元コード
11 通信制御装置
12 検針サーバ
13 データベース
2 携帯電話機(携帯端末)
3 電力量計(計量器)
31 表示部
32 表示窓
33 2次元コード
Claims (5)
- バーコードや2次元コード等の表示コードを利用する検針システムであって、
計器識別情報を表す表示コードが設けられ、顧客に供給される計量対象の計量結果を指示値として表示する計量器と、
表示コードと指示値とが撮影された前記計量器の画像を顧客の携帯端末から受け取ると、表示コードから計器識別情報を読み取り、この計器識別情報を基に顧客の適正性を判断し、適正な顧客である場合に、受け取った画像から指示値を読み取って、この顧客の使用量データを更新する検針装置と、
を備えることを特徴とする検針システム。 - 前記表示コードには計器識別情報として計器番号だけが記録されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の検針システム。 - 前記計量器が指示値を表示する部分に対して、指示値と共に表示コードを前記携帯端末で撮影可能な所定範囲に、表示コードが前記計量器に設けられている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の検針システム。 - 前記検針装置は、前記計量器の画像から読み取った指示値と前回の指示値とから計量対象の使用量を算出し、今回の算出結果と過去の算出結果とを基にして、今回の使用量に異常があるかどうかを判断する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の検針システム。 - バーコードや2次元コード等の表示コードであり、かつ、計器識別情報を表す表示コードが設けられ、顧客に供給される計量対象の計量結果を指示値として表示する計量器を用いる検針方法であって、
表示コードと指示値とが撮影された計量器の画像を顧客の携帯端末から受け取ると、表示コードから計器識別情報を読み取り、
読み取った計器識別情報を基に顧客の適正性を判断し、
適正な顧客である場合に、受け取った画像から指示値を読み取って、この顧客の使用量データを更新する、
ことを特徴とする検針方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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