JP6836249B2 - 表示値認識部、計量精算システム、計量精算サービスの提供方法、および計量精算プログラム - Google Patents
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Description
このように、分電盤を経由した支流の電力計は、電力会社の管理ではなく、分電盤を設置する業者(建物や工場)の管理になる。そのため、スマートメータ化は進んでいない。これら多くの電力計は、これからも検針作業が必要になる。
これらの計量器は、狭い物置きスペースや、建物と建物の狭い隙間や、身長より高い場所など、検針者によって視認しづらい場所に設置されることが多い。そのため、検針者にとって計量器の視認作業は負担が大きいという問題があった。
以下、図面を参照しながら、第1実施形態を説明する。
図1は、計量精算システム10の構成を説明する図である。
この計量精算システム10は、インターネットなどのネットワークWを介して、カメラ付きのモバイル端末20、金融機関のサーバ30、メッセージサーバ40、管理者端末50、および電力(小売り)会社サーバ60と通信を行う。
情報登録部103には、管理者端末50やモバイル端末20から料金の請求先が登録される。
機械学習部105は、管理者端末50から訓練データ群50a,50bを取得して、推定器101a,101bの機械学習を実行する。
図2は、推定器101a,101bの構成例を説明する図である。これら推定器101a,101bは基本構成が共通であるため、併せて説明を行う。
さらに、画像特徴抽出部201は、積算表示値の画像を、連結要素(Connected Components)ごとに区分することにより、1桁ごとの回転数字盤の画像を抽出する。
なお、必要であれば、LSTM(Long Short-Term Memory)202の長短期記憶を介在させてもよい。
推定器101aの場合、機械学習部105は、多様な方向(視点)から撮影した回転数字盤の数字を含む画像群に対して正解の数値を教師値とした多数の訓練データ群50aを用いて機械学習(誤差逆伝搬法など)を行う。その結果、推定器101aは、回転数字盤の円柱状曲面によって歪んだ数字を的確に読み取ることが可能になる。
(なお、推定器101aの訓練データには、回転数字盤の入れ替わり状態を含む画像群に対して、暫定の正解として「回転数字盤の入れ替わり状態である」とする教師値を加えることが好ましい。この場合、推定器101aは、「回転数字盤が入れ替わり状態か否か」という判定も可能になる。)
通常、最下位桁以外の回転数字盤においては、入れ替わり状態の回転数字盤は入れ替わる前の数値と解釈され、入れ替わり状態が完了した瞬間に入れ替わった数値と解釈される。そのため、上記のように機械学習を行った推定器101bは、入り替わり状態の回転数字盤の画像から、適切な数値を読み取ることが可能になる。
計量精算サービスでは、計量器Mごとに料金の請求先が事前に登録される。
図4は、この料金の請求先の登録更新の流れを説明する図である。
図5は、登録フォーム300の画面を示す図である。
以下、図4に示すステップ番号に沿って、この動作の流れを説明する。
・請求先の名称
・請求先の送信アドレス
・請求先の口座情報
・計量器Mの住所・階数などの位置情報
・料金の精算法(独立精算/分配精算)
・分配精算のグループ名称(親計量器の請求先)
・計量器ID(計量器Mの個体識別情報)
一方、フォーム送信のボタン操作に応じて、モバイル端末20は、請求先の入力項目を計量精算システム10に転送し、ステップS110に動作を移行する。
続いて、計量器Mの計量および料金精算の動作を説明する。
図6および図7は、計量および精算の動作を説明する図である。
図8は、操作フォーム400の一例を示す図である。
図9は、送付書データの一例を示す図である。
以下、図6および図7に示すステップ番号に沿って、計量および精算の動作を説明する。
・撮像画像401(スルー画)
・積算表示値の画像402
・積算表示値の数値403
・請求先のコンボボックス404
・撮影操作ボタン405
計量精算システム10の請求部104は、このGPS情報(緯度・経度・標高)を情報登録部103に照会することにより、撮影した計量器Mを個体識別し、計量器Mの料金の請求先を特定する。その後、計量精算システム10はステップS210に動作を移行する。
推定器101aはいくつかの桁について「入れ替わり状態の回転数字盤である」と判定すると、ステップS212に動作を移行する。
一方、積算表示値の全桁が「通常状態の回転数字盤」であり、推定器101aにおいて積算表示値の数値読み取りが完了した場合、ステップS213に動作を移行する。
推定器101bは、事前の機械学習に従って、「入れ替わり状態の回転数字盤」を、入れ替わり前の数字として読み取る。例えば、図3に示す積算表示値の下位2桁目は、「0から1へ」の入れ替わり状態であるため、推定器101bは入れ替わり前の数字「0」と読み取る。
料金算出部102は、情報登録部103にアクセスして、特定された請求先について、分配精算のグループ名称(親計量器の請求先)を判定する。続いて、料金算出部102は、このグループ名称に属する他の共用者を情報登録部103に照会する。
料金算出部102は、分配精算のグループに属する共用者の計量値が全て揃っているか否かを判断する。共用者の計量値が全て揃っている場合、分配精算を開始するためにステップS305に動作を移行する。一方、共用者の計量値が揃わない場合、ステップS304に動作を移行する。
そこで、計量精算システム10は、未計量の計量器Mを住所/階数で表示した地図データを作成し、モバイル端末20に転送する。
この動作の後、モバイル端末20はステップS312に動作を移行する。
例えば、料金算出部102は、親計量値から共有者の計量値の総和を減算することにより、共有者の共益部分(廊下・エレベータ・階段など)の計量値を確定する。
なお、料金算出部102は、共有者ごとに共益部分込みの計量値を、基本料金相当の計量部分、段階的料金の計量部分、および燃料費調整額の計量部分などに分けて、親計量値に占める各計量部分との対応関係に基づいて、親料金に占める共有者ごとの料金を精密に計算してもよい。
また、ステップS307において自動引き落としが不可(または見込み無し)の共有者については、文書作成部104bは送付書データに「お知らせ」や「請求書」の題目をつけることで、お知らせや請求書代わりのデータとする。
送信を完了した後、計量精算システム10はステップS312に動作を移行する。
また、ステップS310において自動引き落としが不可(または見込み無し)の請求先については、文書作成部104bは送付書データに「お知らせ」や「請求書」の題目をつけることで、お知らせや請求書代わりのデータとする。
なお、検針者が操作フォーム400を閉じなければ、モバイル端末20はステップS204に動作を戻すため、検針者は検針作業をそのまま継続することができる。
第2実施形態では、第1実施形態のGPS情報(位置情報)に代えて、計器番号、識別コード、およびRFID情報(radio frequency identifier)の少なくとも1つを計量器Mの個体識別(計量器ID)に使用する。
管理者(または検針者)は、管理者端末50(またはモバイル端末20)を操作して、登録フォームから、料金請求に必要な請求先の情報を情報登録部103に登録する。計量精算システム10(情報登録部103)は、この請求先の情報を暗号化した上で、QRコードに変換する。管理者(または検針者)は、このQRコードを管理者端末50(またはモバイル端末20)からシール印刷し、請求先に対応する計量器Mに貼付する。
図11は、QRコードを読み取って請求先を決定する操作フォームを示す図である。
検針者は、モバイル端末20の操作フォームを操作して、計量器Mの撮像画像からQRコードの暗号化情報を読み取る。操作フォームは、請求部104として計量精算システム10(情報登録部103)から公式に取得した暗号化キーを使って暗号化情報を復号化して、請求先の情報を取得する。
なお、上述した実施形態では、計量器Mが電力計であることを前提に説明しているが、これに限定されない。計量器Mとしては、例えば電気・ガス・水道など、従量的に使用料金が発生するものを計量する機器であればよい。
計量器の表示値を読み取るように機械学習された推定器であればよい。なお好ましくは、「回転自在な回転数字盤の数字画像」や「数字が入れ替わる途中の回転数字盤の画像」について機械学習を行った推定器であればよい。
上述した実施形態では、計量器Mの表示値読み取りに、計量器Mを撮影した撮像画像を使用する。そのため、計量器Mが視認しづらい場所にあっても、手に持ったカメラ付きのモバイル端末20を計量器Mにかざして撮影すれば済む。そのため、計量器Mが、建物の階段下の狭い物置きスペースや、建物と建物の狭い隙間や、身長よりも高い場所など、検針者が視認しづらい場所に設置される場合であっても、検針者は計量器Mをいちいち視認する必要がなく、検針者の作業負担を軽減することができる。
通常、計量器Mの回転数字盤は、下位桁の繰り上がりに伴って一桁上の回転数字盤が「+1」だけゆっくりと回動する。そのため、計量器Mの検針時には一定の頻度で、図3に示すような「入れ替わり状態の回転数字盤」が有効桁(最下位桁を除く)に発生する。推定器101bは、この入れ替わり状態の回転数字盤の画像に対して入れ替わり前の数値を正解とする機械学習が行われる。そのため、人間にとって判断のしづらい「入れ替わり状態の回転数字盤」であっても、正確に数値を読み取ることができる。したがって、料金の精算を適切に行うことが可能になる。
なお、本願出願時の特許請求の範囲をここに付記しておく。
[付記1]
計量器を撮影した撮像画像を取得し、前記撮像画像に写る前記計量器が示す積算表示値を機械学習による画像認識で読み取る表示値認識部と、
読み取った前記積算表示値を履歴として記憶し、今回と過去の前記積算表示値を比較して所定期間における計量値を算出し、前記計量値の請求額に相当する料金を算出する料金算出部と、
前記料金の請求先が登録される情報登録部と、
前記情報登録部に登録される前記請求先に対して前記料金の請求を送信または引き落としする請求部と
を備えたことを特徴とする計量精算システム。
[付記2]
付記1記載の計量精算システムにおいて、
前記表示値認識部は、
計量器の数字入れ替わり状態の画像に対して入れ替わり前の数値を教師値とする訓練データ群を用いて予め機械学習を行った推定器を少なくとも有し、
前記推定器により、前記撮像画像に写る前記計量器の数字入れ替わり状態の積算表示値を読み取る
ことを特徴とする計量精算システム。
[付記3]
付記1ないし2のいずれか1項に記載の計量精算システムにおいて、
前記情報登録部は、
前記計量器に関する位置情報、計器番号、識別コード、およびRFID情報の少なくとも一つを計量器IDとして、前記計量器の前記請求先と対応付けて登録し、
前記請求部は、
前記計量器について前記計量器IDを収集し、
前記計量器IDを前記情報登録部に照会し、
対応する前記請求先を取得し、
取得した前記請求先に対して前記料金の請求を送信または引き落としする
ことを特徴とする計量精算システム。
[付記4]
付記1ないし3のいずれか1項に記載の計量精算システムにおいて、
前記料金算出部は、
前記計量器の源流に設置される親計量器の管理者側装置から前記親計量器の親計量値及び親料金を情報取得し、前記親計量値と前記計量値との対応関係に基づいて、前記親料金に対応する前記料金を算出する
ことを特徴とする計量精算システム。
[付記5]
付記1ないし4のいずれか1項に記載の計量精算システムにおいて、
前記請求部は、
前記撮像画像に写る少なくとも積算表示値の部分を履歴画像として保存する画像履歴部と、
前記今回の履歴画像、前記過去の履歴画像、前記計量値、および前記料金を少なくとも含む送付書データを作成する文書作成部とを備え、
前記請求先に対して前記送付書データを送信する
ことを特徴とする計量精算システム。
[付記6]
付記1ないし5のいずれか1項に記載の計量精算システムが、計量精算サービスを提供する方法であって、
計量器を撮影した撮像画像を取得し、前記撮像画像に写る前記計量器が示す積算表示値を機械学習による画像認識で読み取る表示値認識ステップと、
前記積算表示値を履歴として記憶し、前記積算表示値と過去の積算表示値とを比較して所定期間における計量値を算出し、前記計量値の請求額に相当する料金を算出する料金算出ステップと、
前記料金の請求先を予め情報登録部に登録する情報登録ステップと、
前記情報登録部に登録された前記請求先に対して前記料金の請求を送信または引き落としする請求ステップと
を備えたことを特徴とする計量精算サービスの提供方法。
[付記7]
コンピュータを、付記1ないし5のいずれか1項に記載の前記表示値認識部、前記料金算出部、前記情報登録部、前記請求部として機能させる
ことを特徴とする計量精算プログラム。
Claims (7)
- 計量器を撮影した撮像画像を取得し、前記撮像画像に写る回転数字盤が示す積算表示値を機械学習による画像認識で読み取る表示値認識部であって、
『回転数字盤の入れ替わり状態の画像に対して、暫定の正解として「回転数字盤が入れ替わり状態である」を教師値とした訓練データ群』を用いて予め機械学習を行った推定器101aと、
『計量器の数字入れ替わり状態の画像に対して、入れ替わり前の数値を教師値とする訓練データ群』を用いて予め機械学習を行った推定器101bとを備え、
前記推定器101aが「回転数字盤が入れ替わり状態である」と推定した場合に、前記推定器101bが「入れ替わり状態の回転数字盤」の数値読み取りを行う
ことを特徴とする表示値認識部。 - 請求項1に記載の表示値認識部と、
前記表示値認識部が読み取った前記積算表示値を履歴として記憶し、今回と過去の前記積算表示値を比較して所定期間における計量値を算出し、前記計量値の請求額に相当する料金を算出する料金算出部と、
前記料金の請求先が登録される情報登録部と、
前記情報登録部に登録される前記請求先に対して前記料金の請求を送信または引き落としする請求部と
を備えたことを特徴とする計量精算システム。 - 請求項2に記載の計量精算システムにおいて、
前記情報登録部は、
前記計量器に関する位置情報、計器番号、識別コード、およびRFID情報の少なくとも一つを計量器IDとして、前記計量器の前記請求先と対応付けて登録し、
前記請求部は、
前記計量器について前記計量器IDを収集し、
前記計量器IDを前記情報登録部に照会し、
対応する前記請求先を取得し、
取得した前記請求先に対して前記料金の請求を送信または引き落としする
ことを特徴とする計量精算システム。 - 請求項2ないし3のいずれか1項に記載の計量精算システムにおいて、
前記料金算出部は、
前記計量器の源流に設置される親計量器の管理者側装置から前記親計量器の親計量値及び親料金を情報取得し、前記親計量値と前記計量値との対応関係に基づいて、前記親料金に対応する前記料金を算出する
ことを特徴とする計量精算システム。 - 請求項2ないし4のいずれか1項に記載の計量精算システムにおいて、
前記請求部は、
前記撮像画像に写る少なくとも積算表示値の部分を履歴画像として保存する画像履歴部と、
前記今回の履歴画像、前記過去の履歴画像、前記計量値、および前記料金を少なくとも含む送付書データを作成する文書作成部とを備え、
前記請求先に対して前記送付書データを送信する
ことを特徴とする計量精算システム。 - 請求項2に記載の計量精算システムが、計量精算サービスを提供する方法であって、
計量器を撮影した撮像画像を取得し、前記撮像画像に写る前記計量器が示す積算表示値を機械学習による画像認識で読み取る表示値認識ステップと、
前記積算表示値を履歴として記憶し、前記積算表示値と過去の積算表示値とを比較して所定期間における計量値を算出し、前記計量値の請求額に相当する料金を算出する料金算出ステップと、
前記料金の請求先を予め情報登録部に登録する情報登録ステップと、
前記情報登録部に登録された前記請求先に対して前記料金の請求を送信または引き落としする請求ステップとを備え、
前記表示値認識ステップは、
『回転数字盤の入れ替わり状態の画像に対して、暫定の正解として「回転数字盤が入れ替わり状態である」を教師値とした訓練データ群』を用いて予め機械学習を行った推定器101aと、
『計量器の数字入れ替わり状態の画像に対して、入れ替わり前の数値を教師値とする訓練データ群』を用いて予め機械学習を行った推定器101bとを備え、
前記推定器101aが「回転数字盤が入れ替わり状態である」と推定した場合に、前記推定器101bが「入れ替わり状態の回転数字盤」の数値読み取りを行う
ことを特徴とする計量精算サービスを提供する方法。 - コンピュータを、請求項2ないし5のいずれか1項に記載の前記表示値認識部、前記料金算出部、前記情報登録部、前記請求部として機能させる
ことを特徴とする計量精算プログラム。
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