JP2011000090A - ペットフードの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】全体に無数の独立気泡を有する状態に発泡焼成して、優れた食感を実現する。
【解決手段】ペットフードの製造方法は、鶏肉を主原料とし、焼成して空洞部を備えた中空状とする。ペットフードの製造方法は、鶏肉を冷凍して冷凍鶏肉とする第1の冷凍工程と、冷凍鶏肉を解凍し、解凍された鶏肉に7重量%ないし30重量%の水分を添加し、すり潰して水添加ミンチ鶏肉とする水添加ミンチ工程と、水添加ミンチ工程で得られる水添加ミンチ鶏肉に卵白を添加して撹拌し、水卵白添加ミンチ鶏肉とする撹拌工程と、撹拌工程で得られる水卵白添加ミンチ鶏肉を冷凍する第2の冷凍工程と、第2の冷凍工程で冷凍された水卵白添加ミンチ鶏肉を解凍して板状片に加工する成形工程と、成形工程で成形された板状片を乾燥する乾燥工程と、乾燥工程で乾燥された板状片を焼成して、無数の独立気泡を有する状態に発泡させる発泡焼成工程とからなる。
【選択図】図2
【解決手段】ペットフードの製造方法は、鶏肉を主原料とし、焼成して空洞部を備えた中空状とする。ペットフードの製造方法は、鶏肉を冷凍して冷凍鶏肉とする第1の冷凍工程と、冷凍鶏肉を解凍し、解凍された鶏肉に7重量%ないし30重量%の水分を添加し、すり潰して水添加ミンチ鶏肉とする水添加ミンチ工程と、水添加ミンチ工程で得られる水添加ミンチ鶏肉に卵白を添加して撹拌し、水卵白添加ミンチ鶏肉とする撹拌工程と、撹拌工程で得られる水卵白添加ミンチ鶏肉を冷凍する第2の冷凍工程と、第2の冷凍工程で冷凍された水卵白添加ミンチ鶏肉を解凍して板状片に加工する成形工程と、成形工程で成形された板状片を乾燥する乾燥工程と、乾燥工程で乾燥された板状片を焼成して、無数の独立気泡を有する状態に発泡させる発泡焼成工程とからなる。
【選択図】図2
Description
本発明は、鶏肉を発泡状態に焼成してなるペットフード、又は加熱すると発泡焼成されるペットフードの製造方法に関し、とくに、無数の独立気泡を有する状態に発泡焼成されるペットフードの製造方法に関する。
鶏肉を原料とするペットフードは、鶏肉を乾燥して製造されることから硬くなる欠点がある。この欠点を解消するために、鶏肉を焼成して、内部を中空状とするペットフードが開発されている。(特許文献1参照)
特許文献1に記載されるペットフードは、図1の断面図に示すように、内部を中空状として、ペットが、パリパリ、サクサクとした食感で食べることができる。ただ、このペットフードは、図の断面図に示すように、表面に皮を設けて内部の全体を中空状としたものであるから、表面の皮が硬くて優れた食感とすることができない欠点がある。
本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、内部を中空状とするのに代わって、全体に無数の独立気泡を有する状態に発泡焼成することで、さらに優れた食感にできるペットフードの製造方法を提供することにある。
本発明の請求項1に記載するペットフードの製造方法は、前述の目的を達成するために以下のようにしてペットフードを製造する。
[第1の冷凍工程]
鶏肉を冷凍して冷凍鶏肉とする。冷凍された鶏肉を原料に使用するペットフードは、発泡焼成工程でより好ましい状態に発泡できる。
[水添加ミンチ工程]
冷凍工程で冷凍された冷凍鶏肉を解凍し、解凍された鶏肉に7重量%ないし30重量%の水分を添加し、すり潰して水添加ミンチ鶏肉とする。この工程は、鶏肉に所定の水分を添加して鶏肉が多量の水分を含む状態とし、さらに多量に含まれる水分を均一に分散させることで、乾燥して水分を除去して、除去された水分によって鶏肉の内部に無数の微細な隙間を設ける。
[撹拌工程]
水添加ミンチ工程で得られる水添加ミンチ鶏肉に卵白を添加して撹拌して、水卵白添加ミンチ鶏肉とする。鶏肉に添加される卵白は、水分によってできる無数の隙間を焼成して膨張させるときに、膨張した気体を外部に漏れないようにして無数の独立気泡とする。
[第2の冷凍工程]
撹拌工程で得られた水卵白添加ミンチ鶏肉を冷凍する。この工程は、多量に添加される水によって粘度の低下した水卵白添加ミンチ鶏肉を冷凍して硬くして、板状片に加工しやすくする。
[成形工程]
第2の冷凍工程で冷凍された水卵白添加ミンチ鶏肉を切断して板状片に裁断する。解凍の程度によって、水卵白添加ミンチ鶏肉を切断に最適な硬さに調整できる。解凍することで硬さの調整された水卵白添加ミンチ鶏肉は、スライスして簡単に所定の板状片に成形される。
[乾燥工程]
成形工程で成形された板状片を乾燥する。板状片を乾燥することで、次の発泡焼成工程において焼成しやすい状態とし、かつ含有される水分を所定の値にコントロールすることで、独立気泡に発泡する気泡の大きさを小さくして、食感を向上する。
[発泡焼成工程]
乾燥工程で乾燥された板状片を焼成して、板状片を無数の独立気泡を有する状態に発泡させる。この焼成工程において、添加する水を乾燥させて、内部に設けている無数の隙間を膨張させる。隙間は、内部にある空気などの気体が膨張し、あるいは内部に残存している水分が気化膨張して膨張される。隙間が膨張してガスが外部に漏れると、独立気泡を有する状態には発泡できないので、添加している卵白でもって隙間から気体が漏れるのを阻止して無数の独立気泡を有する状態に焼成する。
[第1の冷凍工程]
鶏肉を冷凍して冷凍鶏肉とする。冷凍された鶏肉を原料に使用するペットフードは、発泡焼成工程でより好ましい状態に発泡できる。
[水添加ミンチ工程]
冷凍工程で冷凍された冷凍鶏肉を解凍し、解凍された鶏肉に7重量%ないし30重量%の水分を添加し、すり潰して水添加ミンチ鶏肉とする。この工程は、鶏肉に所定の水分を添加して鶏肉が多量の水分を含む状態とし、さらに多量に含まれる水分を均一に分散させることで、乾燥して水分を除去して、除去された水分によって鶏肉の内部に無数の微細な隙間を設ける。
[撹拌工程]
水添加ミンチ工程で得られる水添加ミンチ鶏肉に卵白を添加して撹拌して、水卵白添加ミンチ鶏肉とする。鶏肉に添加される卵白は、水分によってできる無数の隙間を焼成して膨張させるときに、膨張した気体を外部に漏れないようにして無数の独立気泡とする。
[第2の冷凍工程]
撹拌工程で得られた水卵白添加ミンチ鶏肉を冷凍する。この工程は、多量に添加される水によって粘度の低下した水卵白添加ミンチ鶏肉を冷凍して硬くして、板状片に加工しやすくする。
[成形工程]
第2の冷凍工程で冷凍された水卵白添加ミンチ鶏肉を切断して板状片に裁断する。解凍の程度によって、水卵白添加ミンチ鶏肉を切断に最適な硬さに調整できる。解凍することで硬さの調整された水卵白添加ミンチ鶏肉は、スライスして簡単に所定の板状片に成形される。
[乾燥工程]
成形工程で成形された板状片を乾燥する。板状片を乾燥することで、次の発泡焼成工程において焼成しやすい状態とし、かつ含有される水分を所定の値にコントロールすることで、独立気泡に発泡する気泡の大きさを小さくして、食感を向上する。
[発泡焼成工程]
乾燥工程で乾燥された板状片を焼成して、板状片を無数の独立気泡を有する状態に発泡させる。この焼成工程において、添加する水を乾燥させて、内部に設けている無数の隙間を膨張させる。隙間は、内部にある空気などの気体が膨張し、あるいは内部に残存している水分が気化膨張して膨張される。隙間が膨張してガスが外部に漏れると、独立気泡を有する状態には発泡できないので、添加している卵白でもって隙間から気体が漏れるのを阻止して無数の独立気泡を有する状態に焼成する。
以上の方法で製造されるペットフードは、内部を中空状とするのではなく、図3の拡大写真に示すように、全体に無数の独立気泡を有する状態に発泡焼成され、ペットがより優れた食感で食べることができる。
本発明の請求項2のペットフードの製造方法は、電子レンジやオーブンで加熱すると発泡焼成する状態の板状片としている。したがって、このペットフードは、ユーザーが板状片の状態で購入して、これを電子レンジやオーブンで加熱すると無数の独立気泡を有する状態に焼成される。この方法は、ユーザーが加熱してペットに与えることができので、ペットに焼きたての状態で与えることができる特徴がある。
本発明のペットフードの製造方法は、水添加ミンチ工程において、鶏肉に水と卵白の両方を添加して、すり潰して水卵白添加ミンチ鶏肉として、撹拌工程を水添加ミンチ工程とひとつの工程とすることができる。
この方法によると、卵白の撹拌を簡単にできる。
この方法によると、卵白の撹拌を簡単にできる。
本発明のペットフードの製造方法は、卵白の添加量を、ミンチ鶏肉に対して、0.2重量%ないし1重量%とすることができる。
この方法は、添加する卵白でもって理想的な状態で発泡焼成できる。
この方法は、添加する卵白でもって理想的な状態で発泡焼成できる。
本発明のペットフードの製造方法は、成形工程において、水卵白添加ミンチ鶏肉を、2mmないし8mmの厚さの板状片に加工することができる。
本発明のペットフードの製造方法は、乾燥工程において、板状片を水分率が10重量%ないし20重量%となるまで乾燥することができる。
本発明のペットフードの製造方法は、前記発泡焼成工程において、乾燥工程で乾燥された板状片を、電子レンジ又はオーブンで加熱して、板状片を無数の独立気泡を有する状態に発泡させることができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのペットフードの製造方法を例示するものであって、本発明はペットフードの製造方法を以下の方法や条件には特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図2は、ペットフードの製造方法の工程図である。ペットフードの原料に使用する鶏肉にはささみ肉を使用する。ただし、鶏肉には、胸肉やもも肉も使用でき、また、これ等にささみ肉に混合して使用することもできる。
図2の製造方法は、以下の工程でペットフードを製造する。
[第1の冷凍工程]
ささみ肉である鶏肉を−30℃ないし−40℃に冷凍して冷凍鶏肉とする。冷凍は、鶏肉の保存にも使用されるが、本発明の製造方法は、鶏肉を保存の目的で冷凍するのではない。鶏肉の冷凍は、鶏肉の肉質を、小さい気泡の独立気泡として発泡しやすい状態に変質させるために必須の工程である。
[第1の冷凍工程]
ささみ肉である鶏肉を−30℃ないし−40℃に冷凍して冷凍鶏肉とする。冷凍は、鶏肉の保存にも使用されるが、本発明の製造方法は、鶏肉を保存の目的で冷凍するのではない。鶏肉の冷凍は、鶏肉の肉質を、小さい気泡の独立気泡として発泡しやすい状態に変質させるために必須の工程である。
[水添加ミンチ工程]
第1の冷凍工程で冷凍された冷凍鶏肉を解凍し、解凍された鶏肉に20重量%の水分を添加し、すり潰して水添加ミンチ鶏肉とする。この工程では、好ましくは解凍された鶏肉80gに20gの水を添加し、すなわち20重量%の水を添加し、これをすり潰して水添加ミンチ鶏肉とするが、水の添加量は7重量%ないし30重量%とすることができる。水の添加量が7重量%よりも少ないと、発泡焼成工程で独立気泡を有する状態に発泡できなくなる。反対に30重量%以上の水を添加すると、発泡焼成する工程で気泡が大きくなって、小さい無数の気泡のある好ましい状態で焼成できなくなる。
第1の冷凍工程で冷凍された冷凍鶏肉を解凍し、解凍された鶏肉に20重量%の水分を添加し、すり潰して水添加ミンチ鶏肉とする。この工程では、好ましくは解凍された鶏肉80gに20gの水を添加し、すなわち20重量%の水を添加し、これをすり潰して水添加ミンチ鶏肉とするが、水の添加量は7重量%ないし30重量%とすることができる。水の添加量が7重量%よりも少ないと、発泡焼成工程で独立気泡を有する状態に発泡できなくなる。反対に30重量%以上の水を添加すると、発泡焼成する工程で気泡が大きくなって、小さい無数の気泡のある好ましい状態で焼成できなくなる。
この工程は、鶏肉に所定の水分を添加してミンチにすり潰すことで、鶏肉の含有水分量を多くし、さらに含まれる水分を均一に分散させてなる水添加ミンチ鶏肉とする工程である。多量の水分が均一に分散している水添加ミンチ鶏肉は、その後の乾燥工程で水分を除去するが、除去された水分によって鶏肉の内部に無数の微細な隙間ができる。この空隙は、後の発泡焼成工程において膨れて独立気泡となる。したがって、この水添加ミンチ鶏肉とする工程では、多量の水分を鶏肉の内部に均一に点在するように分散させることが大切である。
[撹拌工程]
水添加ミンチ工程で得られる水添加ミンチ鶏肉は、そのままの状態で焼成しても無数の独立気泡ができる状態には発泡しない。それは、水分が除去された部分で気体が膨張しても、これが外部に漏れて気泡とならないからである。発泡焼成工程において、膨張する気体を閉じこめて気泡とするために、この工程では、水添加ミンチ鶏肉に卵白を添加して撹拌し、水添加ミンチ鶏肉を水卵白添加ミンチ鶏肉とする。卵白は、乾燥された粉末の状態で0.4重量%添加される。ただし、卵白の添加量は、乾燥された状態で0.15重量%以上とすることができる。卵白の添加量が0.15重量%よりも少ないと、発泡焼成工程で無数の気泡のある状態で発泡できなくなる。卵白の添加量を多くすると、原料コストが高くなるので、卵白の添加量は1重量%以下とする。
水添加ミンチ工程で得られる水添加ミンチ鶏肉は、そのままの状態で焼成しても無数の独立気泡ができる状態には発泡しない。それは、水分が除去された部分で気体が膨張しても、これが外部に漏れて気泡とならないからである。発泡焼成工程において、膨張する気体を閉じこめて気泡とするために、この工程では、水添加ミンチ鶏肉に卵白を添加して撹拌し、水添加ミンチ鶏肉を水卵白添加ミンチ鶏肉とする。卵白は、乾燥された粉末の状態で0.4重量%添加される。ただし、卵白の添加量は、乾燥された状態で0.15重量%以上とすることができる。卵白の添加量が0.15重量%よりも少ないと、発泡焼成工程で無数の気泡のある状態で発泡できなくなる。卵白の添加量を多くすると、原料コストが高くなるので、卵白の添加量は1重量%以下とする。
この撹拌工程において、卵白と一緒に、水酸化カルシウムと、澱粉と、食塩も添加して撹拌する。水酸化カルシウムの添加量は、好ましくは0ないし1重量%、好ましくは0.1重量%ないし0.6重量%、最適には0.3重量%とする。澱粉の添加量は、好ましくは0ないし3重量%、好ましくは0.5重量%ないし2重量%、最適には1.2重量%とする。さらに、食塩の添加量は、好ましくは0.2重量%ないし2重量%、最適には約1重量%とする。ペットフードは、澱粉や食塩を添加して風味をよくできる。
[第2の冷凍工程]
発泡焼成工程で無数の気泡ができるように、多量の水と卵白を添加している水卵白添加ミンチ鶏肉は柔らかい糊状となるので板状片に加工するのに手間がかかる。水卵白添加ミンチ鶏肉を切断して能率よく板状片に加工するために、撹拌工程で得られた水卵白添加ミンチ鶏肉を冷凍して硬くする。水卵白添加ミンチ鶏肉は、円筒状や角柱状に成形して凍結する。
発泡焼成工程で無数の気泡ができるように、多量の水と卵白を添加している水卵白添加ミンチ鶏肉は柔らかい糊状となるので板状片に加工するのに手間がかかる。水卵白添加ミンチ鶏肉を切断して能率よく板状片に加工するために、撹拌工程で得られた水卵白添加ミンチ鶏肉を冷凍して硬くする。水卵白添加ミンチ鶏肉は、円筒状や角柱状に成形して凍結する。
[成形工程]
第2の冷凍工程で冷凍された水卵白添加ミンチ鶏肉を解凍して板状片に加工する。解凍の程度によって、水卵白添加ミンチ鶏肉を所定の厚さに裁断、すなわちスライスするのに最適な硬さにできる。解凍して最適な硬さとした円柱状や角柱状の水卵白添加ミンチ鶏肉は、刃物で所定の厚さにスライスして、簡単に板状片に加工できる。凍結された水卵白添加ミンチ鶏肉は、厚さを約5mmとする板状片にスライスされる。ただし、与えるペットによって、ペットフードの大きさが異なるので、板状片の厚さはたとえば、1mmないし1cm、好ましくは3mmないし8mmとすることができる。また、板状片の外形も与えるペットの種類によって最適な形状と大きさとする。たとえば、板状片は、水卵白添加ミンチ鶏肉を円柱状としてこれをスライスして円盤状にでき、また、水卵白添加ミンチ鶏肉を四角柱状として四角形の板状片にできる。円盤状の板状片は、直径を2cmないし4cmとし、四角形の板状片は一辺の長さを1ないし5cmとする四角形、たとえば、長方形や平行四辺形とする。
第2の冷凍工程で冷凍された水卵白添加ミンチ鶏肉を解凍して板状片に加工する。解凍の程度によって、水卵白添加ミンチ鶏肉を所定の厚さに裁断、すなわちスライスするのに最適な硬さにできる。解凍して最適な硬さとした円柱状や角柱状の水卵白添加ミンチ鶏肉は、刃物で所定の厚さにスライスして、簡単に板状片に加工できる。凍結された水卵白添加ミンチ鶏肉は、厚さを約5mmとする板状片にスライスされる。ただし、与えるペットによって、ペットフードの大きさが異なるので、板状片の厚さはたとえば、1mmないし1cm、好ましくは3mmないし8mmとすることができる。また、板状片の外形も与えるペットの種類によって最適な形状と大きさとする。たとえば、板状片は、水卵白添加ミンチ鶏肉を円柱状としてこれをスライスして円盤状にでき、また、水卵白添加ミンチ鶏肉を四角柱状として四角形の板状片にできる。円盤状の板状片は、直径を2cmないし4cmとし、四角形の板状片は一辺の長さを1ないし5cmとする四角形、たとえば、長方形や平行四辺形とする。
[乾燥工程]
成形工程で成形された板状片を金属網のベルトの上に並べて乾燥する。乾燥工程は、板状片の水分率、すなわち全体の重量に対する水の重量が20%となるように、20重量%となるまで乾燥する。ただし、乾燥工程において、板状片は10重量%ないし30重量%の水分率となるように乾燥することもできる。板状片の水分率が少なすぎると、板状片の乾燥に時間がかかって乾燥コストが高くなり、反対に水分率が多すぎると焼成された状態での食感が低下する。このため、乾燥工程は、板状片の水分率を前述の範囲となるように乾燥して、優れた食感としながら経済的に多量生産できる。乾燥工程は、板状片を並べている金属ベルトを、熱風を強制送風している乾燥炉の内部に移動して、板状片を乾燥する。乾燥された板状片は、次の発泡焼成工程において焼成しやすく、また無数の独立気泡のある状態に発泡して優れた食感に焼成される。
成形工程で成形された板状片を金属網のベルトの上に並べて乾燥する。乾燥工程は、板状片の水分率、すなわち全体の重量に対する水の重量が20%となるように、20重量%となるまで乾燥する。ただし、乾燥工程において、板状片は10重量%ないし30重量%の水分率となるように乾燥することもできる。板状片の水分率が少なすぎると、板状片の乾燥に時間がかかって乾燥コストが高くなり、反対に水分率が多すぎると焼成された状態での食感が低下する。このため、乾燥工程は、板状片の水分率を前述の範囲となるように乾燥して、優れた食感としながら経済的に多量生産できる。乾燥工程は、板状片を並べている金属ベルトを、熱風を強制送風している乾燥炉の内部に移動して、板状片を乾燥する。乾燥された板状片は、次の発泡焼成工程において焼成しやすく、また無数の独立気泡のある状態に発泡して優れた食感に焼成される。
[発泡焼成工程]
乾燥工程で乾燥された板状片を焼成して、板状片を無数の独立気泡を有する状態に発泡させる。この発泡焼成工程は、金属ベルトに載せた板状片をガスやヒーターで約200℃に加熱して焼成する。板状片の加熱温度は、180℃ないし220℃とすることができる。発泡焼成工程においては、水添加ミンチ工程において添加された水を乾燥工程で除去して設けている無数の隙間を含有される水分などの気体で膨張して独立気泡のある状態に発泡させる。また、膨張する気体の漏れは、添加している卵白によって阻止され、膨張する気体が気泡を発生させて、発泡状態に焼成される。
乾燥工程で乾燥された板状片を焼成して、板状片を無数の独立気泡を有する状態に発泡させる。この発泡焼成工程は、金属ベルトに載せた板状片をガスやヒーターで約200℃に加熱して焼成する。板状片の加熱温度は、180℃ないし220℃とすることができる。発泡焼成工程においては、水添加ミンチ工程において添加された水を乾燥工程で除去して設けている無数の隙間を含有される水分などの気体で膨張して独立気泡のある状態に発泡させる。また、膨張する気体の漏れは、添加している卵白によって阻止され、膨張する気体が気泡を発生させて、発泡状態に焼成される。
発泡焼成工程は、ガスやヒーターに代わって、家庭用の電子レンジやオーブンで板状片を加熱することもできる。とくに、家庭用の電子レンジやオーブンで加熱して、無数の独立気泡ができるように発泡焼成されるペットフードは、ユーザーが発泡焼成されない状態で購入し、ペットに与えるときに、加熱することができる。
以上の製造方法では、水添加ミンチ工程において、解凍された鶏肉に水分を添加して、すり潰して水添加ミンチ鶏肉とし、次の撹拌工程において、水添加ミンチ鶏肉に卵白を添加して撹拌し、水添加ミンチ鶏肉を水卵白添加ミンチ鶏肉としている。ただ、本発明の製造方法は、水添加ミンチ工程において、鶏肉に水と卵白の両方を添加して、すり潰して水卵白添加ミンチ鶏肉として、撹拌工程を水添加ミンチ工程とひとつの工程とすることもできる。この工程では、解凍された鶏肉に水分と卵白を添加して、すり潰しながら攪拌して、水卵白添加ミンチ鶏肉とすることができる。この方法によると、卵白の撹拌を簡単にできる。さらに、この工程では、鶏肉に添加する水と卵白に加えて、水酸化カルシウム、澱粉、食塩等の添加物を一緒に添加して撹拌することもできる。
以下の工程でささみ肉からペットフードを製造する。
[第1の冷凍工程]
80gのささみ肉を冷凍して冷凍鶏肉とする。
[水添加ミンチ工程]
冷凍工程で冷凍されたささみ肉を解凍し、解凍された鶏肉に20gの水を添加して、すり潰して水添加ミンチ鶏肉とする。
[撹拌工程]
水添加ミンチ工程で得られる水添加ミンチ鶏肉に0.4重量%の卵白と、0.3重量%の水酸化カルシウムと、1.2重量%の澱粉と、1重量%の食塩を添加し、これを添加して撹拌して、水卵白添加ミンチ鶏肉とする。
[第2の冷凍工程]
撹拌工程で得られた水卵白添加ミンチ鶏肉を、直径を3cmの円柱状に成形して冷凍する。
[成形工程]
第2の冷凍工程で冷凍された水卵白添加ミンチ鶏肉をスライスできる硬さに解凍し、これを厚さ5mmの板状片にスライスする。
[乾燥工程]
成形工程で成形された板状片を水分率が10重量%となるまで乾燥する。この板状片は厚さが約1mmとなる。
[発泡焼成工程]
乾燥工程で乾燥された板状片を220℃で焼成して、板状片を無数の独立気泡を有する状態に発泡させる。
[第1の冷凍工程]
80gのささみ肉を冷凍して冷凍鶏肉とする。
[水添加ミンチ工程]
冷凍工程で冷凍されたささみ肉を解凍し、解凍された鶏肉に20gの水を添加して、すり潰して水添加ミンチ鶏肉とする。
[撹拌工程]
水添加ミンチ工程で得られる水添加ミンチ鶏肉に0.4重量%の卵白と、0.3重量%の水酸化カルシウムと、1.2重量%の澱粉と、1重量%の食塩を添加し、これを添加して撹拌して、水卵白添加ミンチ鶏肉とする。
[第2の冷凍工程]
撹拌工程で得られた水卵白添加ミンチ鶏肉を、直径を3cmの円柱状に成形して冷凍する。
[成形工程]
第2の冷凍工程で冷凍された水卵白添加ミンチ鶏肉をスライスできる硬さに解凍し、これを厚さ5mmの板状片にスライスする。
[乾燥工程]
成形工程で成形された板状片を水分率が10重量%となるまで乾燥する。この板状片は厚さが約1mmとなる。
[発泡焼成工程]
乾燥工程で乾燥された板状片を220℃で焼成して、板状片を無数の独立気泡を有する状態に発泡させる。
以上のようにして製造されるペットフードは、図3の拡大写真で示すように、無数の独立気泡がある状態に焼成される。
以上の実施例のペットフードは、図3の拡大写真で示すように無数の独立気泡を有する状態となるが、以上の実施例のペットフードを、発泡焼成しない状態で販売し、これをユーザーが購入して家庭用の電子レンジやオーブンで加熱しても、図3の拡大写真と同様に無数の独立気泡ができる状態に発泡焼成される。
Claims (7)
- 鶏肉を主原料として、焼成されて空洞部を備えた中空状とされてなるペットフードの製造方法であって、
鶏肉を冷凍して冷凍鶏肉とする第1の冷凍工程と、第1の冷凍工程で冷凍された冷凍鶏肉を解凍し、解凍された鶏肉に7重量%ないし30重量%の水分を添加し、すり潰して水添加ミンチ鶏肉とする水添加ミンチ工程と、水添加ミンチ工程で得られる水添加ミンチ鶏肉に卵白を添加して撹拌し、水卵白添加ミンチ鶏肉とする撹拌工程と、撹拌工程で得られる水卵白添加ミンチ鶏肉を冷凍する第2の冷凍工程と、第2の冷凍工程で冷凍された水卵白添加ミンチ鶏肉を解凍して板状片に加工する成形工程と、成形工程で成形された板状片を乾燥する乾燥工程と、乾燥工程で乾燥された板状片を焼成して、板状片を無数の独立気泡を有する状態に発泡させる発泡焼成工程とからなることを特徴とする発泡焼成されたペットフードの製造方法。 - 鶏肉を主原料として、焼成されると空洞部を備えた中空状となるペットフードの製造方法であって、
鶏肉を冷凍して冷凍鶏肉とする第1の冷凍工程と、第1の冷凍工程で冷凍された冷凍鶏肉を解凍し、解凍された鶏肉に7重量%ないし30重量%の水分を添加し、すり潰して水添加ミンチ鶏肉とする水添加ミンチ工程と、水添加ミンチ工程で得られる水添加ミンチ鶏肉に卵白を添加して撹拌し、水卵白添加ミンチ鶏肉とする撹拌工程と、撹拌工程で得られる水卵白添加ミンチ鶏肉を冷凍する第2の冷凍工程と、第2の冷凍工程で冷凍された水卵白添加ミンチ鶏肉を解凍して板状片に加工する成形工程と、成形工程で成形された板状片を乾燥する乾燥工程とからなり、得られた板状片が加熱焼成されて、無数の独立気泡を有する状態に発泡するようにしてなる加熱されると発泡焼成された状態となるペットフードの製造方法。 - 前記水添加ミンチ工程において、鶏肉に水と卵白の両方を添加して、すり潰して水卵白添加ミンチ鶏肉として、撹拌工程を水添加ミンチ工程とひとつの工程とする請求項1又は2に記載されるペットフードの製造方法。
- 前記卵白の添加量が、ミンチ鶏肉に対して0.2重量%ないし1重量%である請求項1又は2に記載されるペットフードの製造方法
- 前記成形工程において、水卵白添加ミンチ鶏肉を、2mmないし8mmの厚さの板状片に加工する請求項1又は2に記載されるペットフードの製造方法。
- 前記乾燥工程において、板状片を水分率が10重量%ないし20重量%となるまで乾燥する請求項1又は2に記載されるペットフードの製造方法。
- 前記発泡焼成工程が、乾燥工程で乾燥された板状片を電子レンジ又はオーブンで加熱して、板状片を無数の独立気泡を有する状態に発泡させる工程である請求項1に記載されるペットフードの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009147406A JP2011000090A (ja) | 2009-06-22 | 2009-06-22 | ペットフードの製造方法 |
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