JP2010534190A - ハイドロハロプロパンおよびハイドロフルオロブタンの接触製造方法 - Google Patents

ハイドロハロプロパンおよびハイドロフルオロブタンの接触製造方法 Download PDF

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    • C07C17/272Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions involving an increase in the number of carbon atoms in the skeleton by addition reactions
    • C07C17/278Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions involving an increase in the number of carbon atoms in the skeleton by addition reactions of only halogenated hydrocarbons

Abstract

ハイドロハロプロパンまたはハイドロフルオロブタンの製造方法が開示される。本方法は、改質塩化アルミニウム触媒または改質臭化アルミニウム触媒の存在下にハイドロフルオロメタンをフルオロオレフィンと反応させてハイドロハロプロパンまたはハイドロフルオロブタンを生成する工程を含む。ハイドロフルオロメタンはCHまたはCHFである。フルオロオレフィンはCF=CF、ClFC=CFまたはCFCF=CFである。

Description

本開示は一般に、フルオロオレフィンの炭素−炭素二重結合へのハイドロハロカーボンの付加のためのアルミニウム触媒の使用方法に関する。
ハロゲン化化合物、特に、フルオロカーボンおよびハイドロフルオロカーボンなどの、フッ素化化合物は、冷媒、溶媒、洗浄剤、発泡剤、エアゾール噴射剤、伝熱媒体、誘電体、消火剤、滅菌剤および動力サイクル作動流体として産業界で広く使用されてきた。ハロゲン化化合物の生産のための新規製造方法が必要とされている。
触媒としてアルミニウムクロロフルオリドを使用するフルオロオレフィンへのジハロジフルオロメタンの付加方法は米国特許第5,488,189号明細書に記載された。
改質塩化アルミニウム触媒を使用するCF=CFへのCHClFの付加方法は、米国特許第5,157,171号明細書に記載された。比較的効率的であるが、これらの方法の生成物は、ハイドロクロロフルオロカーボンの立体配置異性体をはじめとする、クロロフルオロカーボンの様々な混合物である。従って、商業的に有効な製品ハイドロフルオロカーボンを得るために分離工程が必要とされる。ハイドロフルオロプロパンまたはハイドロフルオロブタンの製造のためには、ハイドロクロロフルオロカーボンをハイドロフルオロカーボンに変換するためのハロゲン交換反応もまた必要とされるだろう。典型的なハロゲン交換反応は、液相反応でSbF触媒をまたは気相反応で高温を必要とする。とにかく、現在利用可能な分離工程およびハロゲン交換工程の両方とも、コストを増やし、かつ、全体ハイドロフルオロアルカン製造方法の収率を低下させる。従って、ハイドロフルオロカーボン、特にハイドロフルオロプロパンおよびハイドロフルオロブタンの生産のための新規製造方法が当該技術分野で必要とされている。
ハイドロハロプロパンまたはハイドロフルオロブタンを製造するための方法が提供された。本方法は、アルミニウム触媒の存在下にハイドロフルオロメタンをフルオロオレフィンと反応させてハイドロハロプロパンまたはハイドロフルオロブタンを生成する工程を含む。ハイドロフルオロメタンはCHまたはCHFである。フルオロオレフィンはCF=CF、ClFC=CF、またはCFCF=CFである。
前述の概要および以下の詳細な説明は、例示的および説明的なものであるにすぎず、添付の特許請求の範囲に定義されるような、本発明を限定するものではない。
以下に説明される実施形態の詳細を述べる前に、幾つかの用語が定義されるかまたは明確にされる。
用語「ハイドロフルオロメタン」は、CHおよびCHFからなる群から選択される部分フッ素化メタンを意味することを意図される。
用語「フルオロオレフィン」は、CF=CF、ClFC=CF、およびCFCF=CFからなる群から選択されるフッ素化オレフィンを意味することを意図される。
用語「ハイドロハロプロパン」は、一部の水素がハロゲンで置換されているプロパンを意味することを意図される。本発明の一実施形態では、ハイドロハロプロパンは、ハイドロフルオロメタンとパーハロエチレンとの間の反応の生成物であり、CFCFCHF、CFCFCH、CFCFClCHF、CFCFClCH、CFClCFCHFおよびCFClCFCHからなる群から選択される。
用語「ハイドロフルオロブタン」は、一部の水素がフッ素で置換されているブタンを意味することを意図される。本発明の一実施形態では、ハイドロフルオロブタンはハイドロフルオロメタンとCFCF=CFとの間の反応の生成物であり、CHFCF(CFおよびCHCF(CFからなる群から選択される。
用語「アルミニウム触媒」は、一般式AlCl3〜mまたはAlBr3〜n(式中、mは約1.0〜3であり、そしてnは約2.7〜3である)の触媒を意味することを意図される。
本発明の一実施形態では、アルミニウム触媒はAlFである。AlFは公知の化合物であり、その調製方法は、例えば、全体を参照により本明細書によって援用される、S.ルディガー(S.Rudiger)ら、J.Sol−Gel Sci.Techn.第41巻(2007)、299−311ページに開示された。
本発明の別の実施形態では、アルミニウム触媒は改質塩化アルミニウムである。
本発明の別の実施形態では、アルミニウム触媒は改質臭化アルミニウムである。
用語「改質塩化アルミニウム」は、約3〜約64重量%Fを含有するアルミニウムクロロフルオリドを意味することを意図される。
本発明の一実施形態では、アルミニウムクロロフルオリドは約16〜61重量%Fを含有する。かかるアルミニウムクロロフルオリドは、式AlCl3〜x(式中、xは典型的には約1.0〜約2.8である)で表すことができる。
用語「改質臭化アルミニウム」は、式AlBr3〜y(式中、yは典型的には約2.7〜約2.95である)で表されるアルミニウムブロモフルオリドを意味することを意図される。
本明細書で用いるところでは、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含まれる(includes)」、「をはじめとする(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」またはそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図される。例えば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、もしくは装置は、それらの要素のみに必ずしも限定されず、明確にリストされないか、またはかかるプロセス、方法、物品、もしくは装置に固有である他の要素を含んでもよい。さらに、相反する記載がない限り、「または」は、包含的な「または」を意味し、そして排他的な「または」を意味しない。例えば、条件AまたはBは、次のいずれか1つで満たされる:Aは真であり(または存在し)かつBは偽である(存在しない)、Aは偽であり(または存在せず)かつBは真である(または存在する)、およびAおよびBの両方とも真である(または存在する)。
同様に、単数形(「a」または「an」)の使用は、本明細書に記載される要素および成分を記載するために採用される。これは、便宜上および本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われるにすぎない。この記載は、1つまたは少なくとも1つを包含すると読まれるべきであり、そして単数はまた、それが複数ではないことを意味することが明確でない限り複数を包含する。
特に明確にされない限り、本明細書に用いられる全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものに類似のまたは等価の方法および材料を本発明の実施形態の実施または試験に用いることができるが、好適な方法および材料は以下に記載される。本明細書に言及される全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、特に節が言及されない限り、全体が参照により援用される。矛盾が生じた場合には、定義をはじめとして、本明細書が優先される。加えて、材料、方法、および実施例は例示的であるにすぎず、限定的であることを意図されない。
ハイドロハロプロパンまたはハイドロフルオロブタンの製造方法が提供された。本方法は、アルミニウム触媒の存在下にハイドロフルオロメタンをフルオロオレフィンと反応させてハイドロハロプロパンまたはハイドロフルオロブタンを生成する工程を含む。ハイドロフルオロメタンはCHまたはCHFである。フルオロオレフィンはCF=CF、ClFC=CF、またはCFCF=CFである。
ハイドロハロプロパンまたはハイドロフルオロブタンの製造方法もまた提供された。本方法は、改質塩化アルミニウム触媒または改質臭化アルミニウム触媒の存在下にハイドロフルオロメタンをフルオロオレフィンと反応させてハイドロハロプロパンまたはハイドロフルオロブタンを生成する工程を含む。ハイドロフルオロメタンはCHまたはCHFである。フルオロオレフィンはCF=CF、ClFC=CF、またはCFCF=CFである。
多くの態様および実施形態を上に記載してきたが、例示的であるにすぎず、限定されるものではない。本明細書を読んだ後で、当業者は、他の態様および実施形態が本発明の範囲から逸脱することなく可能であることを理解する。
実施形態の任意の1つ以上の他の特徴および利益は、以下の詳細な説明から、および特許請求の範囲から明らかであろう。
改質塩化アルミニウムは、参照により本明細書に援用される、シーベルト(Sievert)らに付与された米国特許第5,157,171号明細書に開示されているように、商業的に入手可能な無水AlClを1つ以上のクロロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、またはハイドロフルオロカーボンと反応させることによって調製することができる。説明のために、本方法に使用される改質塩化アルミニウム触媒は、無水塩化アルミニウムを、CHF、CH、CHF、CClFCCl、CClFCCl、CF、CCl、CFCClF、CFCClF、CHClCClF、CHClFCCl、CHClCClF、CHClFCClF、CHFCCl、CHClCF、CHClFCClF、CHFCClF、CHClFCF、CHFCClF、CHF、CHClFCHCl、CHClCClF、CHFCCl、CHClFCHClF、CHClCHF、CHClCClF、CHFCClF、CHClFCHF、CHClCF、CHFCClF、CHFCHF、CHFCF、CHClCHClF、CHFCHCl、CHCClF、CHClCHF、CHFCHClF、CHCClF、CHFCHF、CHCF、CHFCHCl、CHCHClF、CHFCHF、CHCHF、およびCF;好ましくはCCl、CHClF、CHClF、CHClF、CClFCClF、CClFCClF、CClFCClF;最も好ましくはCClFなどの過剰のクロロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、またはハイドロフルオロカーボンで処理することによって調製される。上に示された構造的特徴を示すプロパン誘導体はまた本発明の方法に使用されてもよいと考えられる。塩化アルミニウムとクロロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、またはハイドロフルオロカーボンとの間の反応は、ほとんどの部分について自然発生的に起こり、そして発熱である。Cクロロフルオロカーボンとなどの、場合によっては、わずかな加熱が有利に使用されてもよい。CHF、CClCF、CHClCF、CHClCF、およびCHCFなどの−CF基を含有する化合物については、より激しい条件がAlClとの反応を達成するために必要とされ、反応は最良には、反応体によって自生的に生成された圧力下に実施される。反応がおさまった後、液体生成物は一般に減圧下に取り出されて通常約3〜約68重量%フッ素を含有する改質塩化アルミニウム触媒を提供する。クロロフルオロカーボンとAlClとの反応からの液体生成物には、転位したクロロフルオロカーボンだけでなく塩化アルミニウムとのハロゲン交換反応によって生成される生成物が含まれる。
AlClとクロロフルオロカーボンとの反応の固体改質塩化アルミニウム生成物は、濾過によって、蒸留もしくは改質塩化アルミニウムからの液体生成物の真空移動によって液体生成物から分離されてもよく、または、あるいはまた、改質塩化アルミニウム触媒はその後の反応のために懸濁液として使用されてもよい。
改質臭化アルミニウムは、参照により本明細書に援用される、T.クラール(T.Krahl)、E.ケムニッツ(E.Kemnitz)、Journal of Fluorine Chemistry 127(2006)、663−678ページに開示されているように、商業的に入手可能な無水AlBrをCClFと反応させることによって調製することができる。
本発明の一実施形態では、改質塩化アルミニウム触媒または改質臭化アルミニウム触媒は、触媒が反応体ハイドロフルオロメタンまたはフルオロオレフィンと接触させられる前に製造される。
本発明の別の実施形態では、反応体ハイドロフルオロメタンはまた、改質塩化アルミニウム触媒の形成に用いられてもよい。十分に過剰の反応体ハイドロフルオロメタンの使用は、触媒改質反応が別個の工程として実施される必要がないように無水塩化アルミニウムからのその場での改質塩化アルミニウム触媒の製造を可能にする。
本発明の別の実施形態では、反応体ハイドロフルオロメタンはまた、改質臭化アルミニウム触媒の形成に用いられてもよい。十分に過剰の反応体ハイドロフルオロメタンの使用は、触媒改質反応が別個の工程として実施される必要がないように無水臭化アルミニウムからのその場での改質臭化アルミニウム触媒の製造を可能にする。
本発明のさらに別の実施形態では、反応体ハイドロフルオロメタンおよびフルオロオレフィンは同時に無水塩化アルミニウムまたは無水臭化アルミニウムと接触させることができる。
反応体ハイドロフルオロメタン対反応体フルオロオレフィンのモル比は少なくとも1:1である。本発明の一実施形態では、反応体ハイドロフルオロメタン対反応体フルオロオレフィンのモル比は少なくとも3:1である。本発明の別の実施形態では、反応体ハイドロフルオロメタン対反応体フルオロオレフィンのモル比は少なくとも5:1である。
場合により、溶媒が反応プロセスに用いられてもよい。本発明の一実施形態では、反応体ハイドロフルオロメタンはまた溶媒としても使用される。本発明の別の実施形態では、溶媒は不活性化合物であり、反応中に他の化合物または触媒と反応しないものとする。使用される場合、かかる不活性溶媒は、未転化反応体ハイドロフルオロメタンおよびフルオロオレフィンからの、ならびに生成物ハイドロハロプロパンまたはハイドロフルオロブタンからの分離を可能にする温度で沸騰するべきである。本発明の一実施形態では、好適な不活性溶媒は、反応中に他の化合物または触媒と反応しないであろうパーフルオロカーボンまたはハイドロハロカーボンから選択される。本発明の別の実施形態では、好適な不活性溶媒は、CCl、CFCHCl、CClCF、CFCFCHF、CFCFCH、CFCFClCHF、CFCFClCH、CFClCFCHF、CFClCFCH、CHFCF(CFおよびCHCF(CFからなる群から選択される。
本発明の一実施形態では、不活性溶媒は、生成物ハイドロハロプロパンまたはハイドロフルオロブタンと同じ化合物である。
反応プロセスに用いられる温度は典型的には約−10℃〜200℃の範囲である。本発明の一実施形態では、反応プロセスに用いられる温度は約0℃〜100℃の範囲である。
反応温度は決定的に重要であるわけではなく、典型的には約0.25時間〜約24時間の範囲である。
反応に用いられる圧力は決定的に重要であるわけではない。典型的には、反応は自生圧下に行われる。しかしながら、圧力は、テトラフルオロエチレンが反応体として使用されるときは300psiを超えるべきではない。
生成物ハイドロハロプロパンまたはハイドロフルオロブタンは、濾過または分留によって回収されてもよい。本発明の一実施形態では、触媒は水での処理によって分解され、生成物ハイドロハロプロパンは次に分留によって回収される。本発明の別の実施形態では、触媒は水での処理によって分解され、生成物ハイドロフルオロブタンは次に分留によって回収される。
反応器、蒸留塔、およびそれらの関連供給ライン、流出物ライン、ならびに本発明の実施形態の方法を適用するのに用いられる関連装置は、耐腐食性材料で構成されるべきである。構成の典型的な材料には、特にオーステナイトタイプの、ステンレススチール、モネル(Monel)TMニッケル−銅合金、ハステロイ(Hastelloy)TMニッケル−ベースの合金、およびインコネル(Inconel)TMニッケル−クロム合金などの周知の高ニッケル合金、ならびに銅クラッドスチールが含まれる。
本明細書に記載される概念は、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定しない、以下の実施例でさらに記載される。
実施例1
実施例1は、改質塩化アルミニウム触媒の調製方法を実証する。
1L4口フラスコに添加漏斗、機械撹拌機、ドライアイス凝縮器および窒素パージを備え付けた。フラスコにAlCl(75g、0.56モル)を装入した。CClF(205g、1.49モル)を次に、添加漏斗によって窒素パージ下にフラスコにゆっくり加えた。反応物を加熱しなかった。撹拌を、全てのCClFを加えてしまった後、もう15分間続行した。揮発分を真空で除去し、生じた固体改質塩化アルミニウム触媒を60℃で真空乾燥させた。
実施例2
実施例2は、実施例1で上に記載した手順に従って調製した改質塩化アルミニウム触媒を使用することによるCFCFCHFを生成するためのCHとCF=CFとの反応を実証する。
400mlハステロイTMC振盪機チューブに10gの改質塩化アルミニウムを装入した。チューブを−10℃に冷却し、そして排気した。チューブに次に60gのCH/CF=CF混合物(1:1モル比、それぞれ0.39モル)を装入した。次に反応混合物を60℃で6時間撹拌した。34g生成物混合物を冷トラップに集め、GC−MSによって分析した。分析結果を下の表1にGC面積%の単位で示す。0.1未満のGC面積%を有する、少量の他の副生物は表1に含まれない。
Figure 2010534190
実施例3
実施例3は、その場製造された改質塩化アルミニウム触媒を使用することによるCFCFCHFを生成するためのCHとCF=CFとの反応を実証する。
400mlハステロイC振盪機チューブにAlCl(16g、0.12モル)を装入した。チューブを−10℃に冷却し、そして排気した。チューブに次に60gのCH/CF=CF混合物(1:1モル比、それぞれ0.39モル)を装入した。次に反応混合物を60℃で6時間撹拌した。60g生成物混合物を冷トラップに集め、GC−MSによって分析した。分析結果を下の表2にGC面積%の単位で示す。0.1未満のGC面積%を有する、少量の他の副生物は表2に含まれない。
Figure 2010534190
実施例4
実施例4は、改質塩化アルミニウム触媒の別の調製方法を実証する。
丸底フラスコに−80℃凝縮器を装着し、Arでパージし、そして10g(75ミリモル)のAlCl(アルドリッチ(Aldrich)−99%純度)を加え、同様にAr下に機械撹拌した。温度を65℃より下に保持しながら、35ml(約52グラムまたは380ミリモル)のCFClを1.5時間にわたって加えた。生じた懸濁液を、暖めた凝縮器を通って揮発分(CFCl)を逃がしながら追加の3時間撹拌した。凝縮器を次に簡単なスチルヘッドに置き換え、CClのほとんどを減圧下に蒸留した。最終的に、凝縮物が冷トラップ(−78℃に維持された)中に見られなくなるまで、残留固体を約6時間0.5mmHg圧力で30℃〜35℃に暖めることによって最後の微量の揮発分を除去した。触媒の一部を、必要に応じアルゴン雰囲気下に秤量した。
実施例5
実施例5は、実施例4で上に記載した手順に従って調製した改質塩化アルミニウム触媒を使用することによるCFCFCHFを生成するためのCHとCF=CFとの反応を実証する。ジフルオロメタン16グラム(0.307モル)、アルミニウムクロロフルオリド触媒1.5グラムおよび45グラムのTFE(約0.45モル)を200mLステンレススチール振盪機チューブに加えた。反応混合物を65〜70℃で12時間攪拌した。反応生成物をトラップ中で凝縮させ、次に蒸留してCFCFCHF(15g、32%)、沸点0〜1℃をもたらした。残留触媒は黒色であった。
実施例6(比較)
実施例6は、上の実施例2および3に類似の条件下にTaFを触媒として使用するとき反応がCHとCF=CFとの間で全く起こらないことを実証する。
400mlハステロイC振盪機チューブにTaF(8g、0.029モル)を装入した。チューブを−30℃に冷却し、そして排気した。チューブに次にCH(26g、0.5モル)およびCF=CF(40g、0.4モル)を装入した。次に反応混合物を100℃に暖め、100℃で8時間撹拌した。反応は全く検出されなかった。
実施例7
実施例7は、改質臭化アルミニウム触媒の調製方法を実証する。
1L4口フラスコに添加漏斗、機械撹拌機、ドライアイス凝縮器および窒素パージを備え付けた。フラスコにAlBr(13.33g、0.05モル)および100mlのパーフルオロヘキサンを装入した。CClF(34.3g、0.25モル)を次に、70分間で添加漏斗によって窒素パージ下にフラスコにゆっくり加えた。次に反応混合物を、全てのCClFを加えてしまった後15〜18℃で3時間撹拌した。揮発分を真空で除去し、生じた固体改質臭化アルミニウム触媒を室温で真空下に乾燥させた。
実施例8
実施例8は、改質臭化アルミニウム触媒を使用することによるCFCFCHFを生成するためのCHとCF=CFとの反応を実証する。
400mlハステロイC振盪機チューブに、実施例7で上に記載した手順に従って調製した5gの改質臭化アルミニウム触媒を装入した。チューブを−20℃に冷却し、そして排気した。チューブに次に23.4gのHFC−32および30gのTFEを装入した。次に反応混合物を60℃で8時間撹拌した。52.3g生成物混合物を冷トラップに集め、GC−MSによって分析した。分析結果を下の表3にGC面積%の単位で示す。0.1未満のGC面積%を有する、少量の他の副生物は表3に含まれない。
Figure 2010534190
上の実施例に見られるように、本明細書に開示される方法は、先行技術の別個のハロゲン交換工程を必要とせずに直接ハイドロフルオロカーボンを生成する。加えて、触媒がその場生成するときでさえ、かなりの量の所望のハイドロフルオロカーボンが生成され、その後の分離を簡略化する。
概要または実施例で上に記載された作業の全てが必要とされるわけではないこと、具体的な作業の一部は必要とされないかもしれないこと、ならびに1つ以上のさらなる作業が記載されたものに加えて行われてもよいことに留意されたい。その上さらに、作業が言及される順番は必ずしもそれらが行われる順番ではない。
前述の明細書で、概念は具体的な実施形態に関して記載されてきた。しかしながら、当業者は、様々な修正および変更が下の特許請求の範囲に記載されるような本発明の範囲から逸脱することなく行われ得ることを理解する。従って、本明細書および数字は限定的な意味ではなく例示的な意味で考慮されるべきであり、全てのかかる修正は、本発明の範囲内に包含されることが意図される。
利益、他の利点、および問題の解決策は、具体的な実施形態に関して上に記載されてきた。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、および任意の利益、利点、または想到されるかもしくはより顕著になるための解決策をもたらすかもしれないいかなる特徴も、特許請求の範囲のいずれかまたは全ての決定的に重要な、必要な、または本質的な特徴と解釈されるべきではない。
ある種の特徴は、明確にするために、別個の実施形態との関連で本明細書に記載されており、単一実施形態で組み合わせて提供されてもよいことが理解されるべきである。逆に、簡潔にするために、単一実施形態との関連で記載される様々な特徴はまた、別々にまたは任意の副次的組み合わせで提供されてもよい。さらに、範囲で記載される値の言及には、当該範囲内のそれぞれのおよびあらゆる値が含まれる。

Claims (18)

  1. アルミニウム触媒の存在下に、
    CHおよびCHFからなる群から選択されるヒドロフルオロメタンを、
    CF=CF、ClFC=CFおよびCFCF=CFからなる群から選択されるフルオロオレフィンと反応させてヒドロハロプロパンまたはヒドロフルオロブタンを生成させることを含む方法。
  2. アルミニウム触媒がAlFである請求項1に記載の方法。
  3. アルミニウム触媒が修飾塩化アルミニウム、修飾臭化アルミニウムおよびそれらの混合物からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  4. ヒドロハロプロパンまたはヒドロフルオロブタンを回収することをさらに含む請求項3に記載の方法。
  5. 触媒を生成させた後、該触媒をヒドロフルオロメタンまたはフルオロオレフィンと接触させる請求項3に記載の方法。
  6. 触媒をその場生成させる請求項3に記載の方法。
  7. ヒドロフルオロメタンがCHであり、フルオロオレフィンがCF=CFであり、そしてヒドロハロプロパンがCFCFCHFである請求項3に記載の方法。
  8. 反応温度が約−10℃〜約200℃である請求項3に記載の方法。
  9. 反応温度が約0℃〜約100℃である請求項3に記載の方法。
  10. フルオロオレフィンに対するヒドロフルオロメタンのモル比が少なくとも1:1である請求項3に記載の方法。
  11. フルオロオレフィンに対するヒドロフルオロメタンのモル比が少なくとも3:1である請求項10に記載の方法。
  12. フルオロオレフィンに対するヒドロフルオロメタンのモル比が少なくとも5:1である請求項11に記載の方法。
  13. 反応方法で溶媒を使用する請求項3に記載の方法。
  14. 溶媒がヒドロフルオロメタンである請求項13に記載の方法。
  15. 溶媒がヒドロハロプロパンである請求項13に記載の方法。
  16. 溶媒がヒドロフルオロブタンである請求項13に記載の方法。
  17. 1)AlF、修飾塩化アルミニウム、修飾臭化アルミニウム、およびそれらの混合物からなる群から選択されるアルミニウム触媒を反応容器に供給すること、
    2)上記反応容器にCHおよびCHFからなる群から選択されるヒドロフルオロメタン、およびCF=CF、ClFC=CFおよびCFCF=CFからなる群から選択されるフルオロオレフィンを供給すること、および
    3)上記触媒の存在下に上記ヒドロフルオロメタンと上記フルオロオレフィンとを反応させてヒドロハロプロパンおよびヒドロフルオロブタンからなる群から選択される反応生成物を生成させること
    を含み、
    ここで、反応温度が0℃〜100℃であり、上記フルオロオレフィンに対する上記ヒドロフルオロメタンのモル比が少なくとも1:1であり、かつここで反応が上記反応生成物を含む不活性溶媒中で行われる、ヒドロハロプロパンまたはヒドロフルオロブタンの製造方法。
  18. 触媒を供給する工程が、ハロゲン化アルミニウムをCClFと反応させること、および揮発性反応生成物を除去してアルミニウム触媒を生成させることをさらに含む請求項17に記載の方法。
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