JP2010523911A - 有機金属骨格材料を含む混合物を含むガス圧容器並びに潜熱蓄熱装置 - Google Patents

有機金属骨格材料を含む混合物を含むガス圧容器並びに潜熱蓄熱装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、所定の最大充填圧力を有し、ガスを収容、貯蔵および分配するのに使用され、前記ガス、および混合物の全質量に対してa)2〜60質量%の骨格材料成分Aと、b)40〜98質量%の骨格材料成分Bとをそれぞれ含む混合物を含む圧力ガス容器であって、成分Aは、少なくとも1つのマイクロカプセル化潜熱蓄熱装置材料を含み、成分Bは、少なくとも1つの金属イオンに配位結合する少なくとも1つの少なくとも二座の有機化合物を含む少なくとも1つの多孔質有機金属骨格材料を含む圧力ガス容器に関する。少なくとも1つの多孔質有機金属骨格材料は、吸収によってガスを少なくとも部分的に蓄積することができる。本発明は、また、ガスを収容、貯蔵および分配するために、圧力ガス容器に前記混合物を充填するための方法に関する。

Description

本発明は、潜熱蓄熱成分Aと骨格成分Bとを含む混合物によるガスの取込み、貯蔵および放出のための、所定の最大充填圧力を有するガス圧容器、ならびにガス圧容器に当該混合物の充填方法に関する。
物質、特にガスを吸着的に取り込むための多くの吸着剤が従来技術に記載されてきた。頻繁に使用される吸着剤は、活性化炭素、シリカゲル、ゼオライト、および最近では多孔質有機金属骨格材料である。
ガスの吸着は、典型的には発熱を伴うため、吸着剤は、解放されたエネルギーの取込みによって、吸着時に加熱される。しかし、この熱の取込みは、意図する目的にとって不利益であり得る。脱着においても類似した状況が当てはまり、脱着方法が、温度の低下によって悪影響を受け得る。
これを回避するために、例えば熱交換器によって温度を外的に調節することができる。加えて、さらなる材料によって、放出される熱を調節することが可能である。この材料は、典型的には、所定の温度で相変化を起こすため、吸着によって解放されたエネルギーがこの相変化に使用されることで、吸着材料の温度が上昇しないか、またはその上昇の程度が小さくなるという効果をもたらす潜熱蓄熱体である。
等温熱サイクル方法に対する潜熱蓄熱体の一般的な使用は、例えば、独国特許出願公開第4022588(A)号に記載されている。
貯蔵機構におけるそれらの使用は、特許出願公開第2003/222298号および特許出願公開第2003/313796号に記載されている。
従来技術に記載のシステムにかかわらず、ガス圧容器のための潜熱蓄熱体に関連して吸着剤の吸着特性を向上させるための装置および方法の継続的な必要性が存在する。
したがって、本発明の目的は、この種の方法およびガス圧容器を提供することである。
この目的は、ガス、およびそれぞれの場合において混合物の全質量に対して、
a)2〜60質量%の潜熱蓄熱成分Aと、
b)40〜98質量%の骨格成分Bと
を含む混合物を含む、ガスの取込み、貯蔵および放出のための、所定の最大充填圧力を有するガス圧容器であって、成分Aは、少なくとも1つのマイクロカプセル化潜熱蓄熱材料を含み、成分Bは、少なくとも1つの金属イオンに配位結合する少なくとも1つの少なくとも二座の有機化合物を含む少なくとも1つの多孔質有機金属骨格材料を含み、少なくとも1つの多孔質有機金属骨格材料は、ガスの少なくとも一部を吸着貯蔵することができるガス圧容器によって達成される。
その目的は、また、それぞれの場合において混合物の全質量に対して、
a)2〜60質量%の潜熱蓄熱成分Aと、
b)40〜98質量%の骨格成分Bと
を含む混合物を含む、ガスの取込み、貯蔵および放出のための、所定の最大充填圧力を有するガス圧容器であって、成分Aは、少なくとも1つのマイクロカプセル化潜熱蓄熱材料を含み、成分Bは、少なくとも1つの金属イオンに配位結合する少なくとも1つの少なくとも二座の有機化合物を含む少なくとも1つの多孔質有機金属骨格材料を含むガス圧容器に充填する方法であって、
ガスの少なくとも一部が、少なくとも1つの多孔質有機金属骨格材料によって吸着貯蔵されるように、混合物とガスとを接触させる工程を含む方法によって達成される。
上記質量比率の成分AとBの単純な混合物は、第1に、ガス圧容器にガスを充填する際に骨格によって効果的な貯蔵所になり、第2に潜熱蓄熱体によって加熱の効果を最小限に抑えることができる単純かつ効率的なシステムになることが判明した。
本発明のガス圧容器において、ガス圧容器の内部は、潜熱蓄熱成分Aと骨格成分Bとを含む混合物を有する。ガス圧容器自体は、従来のガス圧容器であり得る。ガス圧容器の構造により、それは、安全上の理由から、あらゆる市販のガス圧容器に対して決定および指定された所定の最大充填圧力に対応して設計される。
従来のガス圧容器は、典型的には、第1に、ガスの取込みおよび放出を可能にする弁および圧力ゲージを備え、圧力ゲージは、特に、所定の上限を超える偶発的な充填を回避する役割を果たす。
典型的には、本発明によるガス圧容器も同様に、当該弁および圧力ゲージを有する。しかし、本発明の目的では、本発明のガス圧容器が、潜熱蓄熱成分Aおよび骨格成分Bを導入することを可能にする開口部を有することが重要である。これらは、予混合した形であり得るか、または例えば、ガス圧容器を振とうすることによって、均質な混合物が充填後に得られる。
上記開口部は、ガスと混合物の接触を可能にする役割を果たすこともできる。しかし、これは、さらなる開口部を介して行われ得る。後の時点におけるガスの放出が、この開口部またはさらなる開口部を介して行われ得る。当該開口部は、典型的には、適切な弁、または縦列接続された複数の弁を備える。これらは、設けられた開口部とともに、ガスが混合物との接触を達成できるように、ガスをガス圧容器の内部に輸送するのに好適な充填機構を形成する。
好適な実施形態において、したがって、本発明のガス圧容器は、特に好ましくはフィルタを含む充填機構を有する。このフィルタは、特に、潜熱蓄熱成分Aを含む。
そのフィルタは、ガス中に存在する不純物が、ガス圧容器の内部に進入することで、例えば、骨格の取込み能力を低下させるのを防止することを可能にする。典型的には、当該不純物の吸着に特に好適な吸着材料も同様にフィルタに使用される。潜熱蓄熱成分Aの存在により、精製の効率をさらに向上させることができる。フィルタの吸着材料も同様に多孔質有機金属骨格材料であり得る。しかし、活性化炭素、ゼオライトまたはケイ酸塩等の従来の吸着剤を使用することもできる。有機金属骨格材料が使用される場合は、これらは、骨格成分Bの骨格と同一または異なり得る。これらが同一である場合は、精製効果をもたらすために、汚染物を吸着によって材料に優先的に結合させなければならない。様々な吸着剤の混合物を使用することも可能であり、その場合は、上記必要条件が満たされない場合であっても、骨格成分Bの骨格材料を使用することもできる。
ガスの取込み、貯蔵および放出は、好ましくは、−40℃〜80℃の範囲の温度で行われる。
したがって、本発明は、−40℃〜80℃の範囲の温度を有する発明のガス圧容器の使用をさらに提供する。温度は、より好ましくは、−20℃〜60℃の範囲である。雰囲気温度、例えば室温が特に好ましい。
本発明のガス圧容器の最大充填圧力は、好ましくは、少なくとも150bar(絶対圧力)である。最大充填圧力は、より好ましくは、少なくとも200bar(絶対圧力)である。
本発明のガス圧容器は、骨格成分Bによって少なくとも部分的に吸着貯蔵され得るガスとともに、潜熱蓄熱成分Aと骨格成分Bとの混合物を含む。
このガスは、好ましくは、二酸化炭素、水素、メタン、天然ガスまたは都市ガスである。水素、メタン、天然ガスまたは都市ガスがより好ましい。水素が特に好ましい。
水素の場合は、取込み、貯蔵および放出を、好ましくは、−200℃〜−80℃で行うこともできる。加えて、好ましくは、上記−40℃〜80℃の範囲およびその好適な範囲も同様に選択することができる。
本発明の目的では、ガス混合物が存在する場合、簡略化のために「ガス」という用語が用いられる。よって、ガス圧容器におけるガスも同様にガス混合物であり得る。
本発明のガス圧容器は、好ましくは、50リットルの最小容量を有する。タンクの貯蔵容量は、より好ましくは、少なくとも100リットル、特に少なくとも120リットルである。
上記容量は、それぞれの場合において、空容量である。これは、潜熱蓄熱成分Aと骨格成分Bとの混合物の容量によって当然減じられることになる。
ここで、上記最小容量を有するガス圧容器の内部は、好ましくは、少なくとも10容量%、より好ましくは少なくとも25容量%、より好ましくは少なくとも50容量%、特に75容量%の程度まで混合物が充填される。
また、混合物は、好ましくは、混合物の全質量に対して、少なくとも50質量%の量で成分AおよびBを含む。成分AおよびBの比率の合計は、より好ましくは少なくとも75質量%、さらにより好ましくは少なくとも80質量%、さらにより好ましくは少なくとも90質量%、特に少なくとも95質量%である。
混合物は、好ましくは、専ら潜熱蓄熱成分Aおよび骨格成分Bからなる。同様に、マイクロカプセル化潜熱蓄熱材料を含む潜熱蓄熱成分Aも好ましい。また、多孔質有機金属骨格材料を含む骨格成分Bも好ましい。
本発明の圧力容器および方法の混合物は、潜熱蓄熱成分Aおよび骨格成分Bを含む。混合物は、さらなる成分をさらに含むことができる。
ここで、成分Aの比率は、混合物の全質量に対して2〜60質量%である。成分Aの比率は、好ましくは、混合物の全質量に対して5〜50質量%である。該比率は、より好ましくは5〜33質量%、さらにより好ましくは5〜20質量%である。特に、混合物の全質量に対して5〜15質量%の成分Aが好ましい。
また、骨格成分Bの比率は、混合物の全質量に対して40〜98質量%である。この比率は、混合物の全質量に対して、好ましくは50〜95質量%、より好ましくは67〜95質量5,さらにより好ましくは80〜95質量%、特に好ましくは85〜95質量%である。
潜熱成分Aは、少なくとも1つのマイクロカプセル化潜熱蓄熱材料を含む。その材料およびマイクロカプセル化は、共に潜熱蓄熱体を形成する。
加えて、さらに異なる潜熱蓄熱体を使用することが可能である。これは、潜熱蓄熱体の相変化によって異なる温度に対応する場合に特に有利である。
潜熱蓄熱成分Aのマイクロカプセル化潜熱蓄熱材料は、好ましくは、大部分、すなわち95質量%超の量の潜熱蓄熱材料と、カプセル壁としてのポリマーとを含むカプセルコアを有する粒子である。
カプセルコアは、温度に応じて固体または液体である。カプセルの平均粒径(光散乱法による数平均)は、典型的には0.5〜100μm、好ましくは1〜80μm、特に1〜50μmである。カプセルコアのカプセル壁に対する質量比は、一般には50:50〜95:5である。70:30〜93:7のコア/壁比が好ましい。
潜熱蓄熱材料は、定義上は、熱伝達が行われる温度範囲に相転移を有する物質である。例えば、潜熱蓄熱材料は、−20℃〜120℃の温度範囲に固/液相転移を有する。よって、−20℃〜120℃の範囲に融点を有する少なくとも1つのカプセル化潜熱蓄熱材料が好ましい。0℃〜80℃の範囲、特に20℃〜60℃の範囲がより好ましい。
本発明の目的では、潜熱蓄熱材料がある融解範囲を有する場合、簡略化のために「融点」という用語も用いられる。そこで、この場合、本発明の目的では、融解範囲の下限が融点と見なされることになる。いくつかの融点および/または融解範囲が存在する場合は、これらのうちの1つが所定の温度範囲内に存在するだけで十分である。しかし、2つ以上、特にすべてが所定の温度範囲内に存在するのが好ましい。
概して、潜熱蓄熱材料は、有機物、好ましくは親油性物質である。
好適な物質の例は、
−分枝状、または好ましくは直鎖状の飽和または不飽和C10〜C40−炭化水素、例えば、n−テトラデカン、n−ペンタデカン、n−ヘキサデカン、n−ヘプタデカン、n−オクタデカン、n−ノナデカン、n−エイコサン、n−ヘネイコサン、n−ドコサン、n−トリコサン、n−テトラコサン、n−ヘプタコサン、n−ヘキサコサン、n−ヘプタコサン、n−オクタコサン、および環式炭化水素、例えば、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン等の脂肪族炭化水素化合物;
−ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、o−またはn−ターフェニル、ドデシルベンゼン、テトラデシルベンゼン、ヘキサデシルベンゼン、ヘキシルナフタレンまたはデシルナフタレン等のC1〜C40−アルキル置換芳香族炭化水素等の芳香族炭化水素化合物;
−ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸またはベヘン酸、好ましくはデカン酸と、例えばミリスチン酸、パルミチン酸またはラウリン酸との共融混合物等の飽和または不飽和C6〜C30−脂肪酸;
−ラウリル、ステアリル、オレイル、ミリスチル、セチルアルコール、α−オレフィンのヒドロホルミル化およびさらなる反応によって得られるヤシ油アルコールとオキソアルコール等との混合物等の脂肪アルコール;
−デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミンまたはヘキサデシルアミン等のC6〜C30−脂肪族アミン;
−脂肪酸のC1〜C10−アルキルエステル、例えば、パルミチン酸プロピル、ステアリン酸メチルまたはパルミチン酸メチル、好ましくはそれらの共融混合物、または桂皮酸メチル等のエステル;
−モンタン酸蝋、モンタン酸エステル蝋、カルナウバ蝋、ポリエチレン蝋、酸化蝋、ポリビニルエーテル蝋、エチレン−酢酸ビニル蝋、またはフィッシャー・トロプシュ方法によって得られる硬蝋等の天然および合成蝋;
−クロロパラフィン、ブロモオクタデカン、ブロモペンタデカン、ブロモノナデカン、ブロモエイコサン、ブロモドコサン等のハロゲン化炭化水素である。
これらの物質の混合物も、それらが、融点を所望の範囲外に低下させず、または混合物の融解熱を効率的に使用できないほど低下させない限り好適である。
例えば、純粋のn−アルカン、80%超の純度を有するn−アルカン、または工業的留出物として得られ、そのまま市販されているアルカン混合物を使用するのが有利である。
非極性物質の場合に生じることがある結晶化の遅れを防止するために、カプセルコアを形成する物質に可溶の化合物を物質に添加することも有利であり得る。米国特許第5,456,852号に記載されているように、実際のコア物質の融点より20〜120K高い融点を有する化合物を使用するのが有利である。好適な化合物は、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪アミド、および親油性物質として以上に挙げられている脂肪族炭化水素化合物である。それらは、カプセルコアに対して、0.1〜10質量%の量で添加される。
潜熱蓄熱材料は、蓄熱体が使用される温度範囲に応じて選択される。
好適な潜熱蓄熱材料は、脂肪族炭化水素、特に好適には、例として以上に挙げられているものである。14〜20個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素、およびそれらの混合物が特に好ましい。
好適な潜熱蓄熱マイクロカプセルにおいて、カプセル壁を形成するポリマーは、好ましくは、30〜100質量%、より好ましくは30〜95質量%の1つ以上のアクリルおよび/またはメタクリル酸のC1〜C24−アルキルエステルをモノマーIとして含む。加えて、それらのポリマーは、コポリマー形態で、80質量%まで、好ましくは5〜60質量%、特に10〜50質量%の二官能または多官能モノマーを、水に不溶、またはわずかに可溶であるモノマーIIとして含むことができる。また、それらのポリマーは、90質量%まで、好ましくは50質量%まで、特に30質量%までの他のモノマーIIIを共重合形態で含むことができる。
好適なモノマーIは、アクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C24−エステルである。特に好適なモノマーIは、メチル、エチル、n−プロピルおよびn−ブチルアクリレートおよび/または対応するメタクリレートである。イソプロピル、イソブチル、sec−ブチルおよびアクリル酸tert−ブチルおよび対応するメタクリレートが好ましい。メタクリル酸を挙げることもできる。一般にはメタクリレートが好適である。
好適なモノマーIIは、水に不溶またはわずかに可溶であるが、親油性物質への良好な限られた溶解度を有する二官能または多官能モノマーである。本発明の目的では、わずかに可溶は、20℃で60g/l未満の溶解度である。二官能または多官能モノマーは、少なくとも2つの非共役エチレン二重結合を有する化合物である。重合中にカプセル壁の架橋を行うジビニルおよびポリビニルモノマーが特に有用である。
好適な二官能モノマーは、ジオールのアクリル酸またはメタクリル酸とのジエステル、ならびにこれらのジオールのジアリルおよびジビニルエーテルである。
好適なジビニルモノマーは、エタンジオールジアクリレート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、メタリルメタクリルアミドおよびメタクリル酸アリルである。プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオールおよびヘキサンジオールのジアクリレート、ならびに対応するメタクリレートが特に好ましい。
好適なポリビニルモノマーは、トリメチロールプロパントリアクリレートおよびトリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアリルエーテルならびにペンタエリスリトールテトラアクリレートである。
モノマーIIIは、他のモノマー、好ましくは、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよびビニルピリジン等のモノマーIIIaである。
水溶性モノマーIIIb、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メタクリルアミド、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、N−ビニルピロリドン、アクリル酸およびメタクリル酸2−ヒドロキシエチルならびにアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が特に好ましい。加えて、特に、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレートおよびジエチルアミノエチルメタクリレートを挙げることができる。
さらに好適な実施形態において、壁形成ポリマーは、30〜90質量%のメタクリル酸、10〜70質量%の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、好ましくはメタクリル酸メチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸フェニルおよびメタクリル酸シクロヘキシル、ならびに0〜40質量%のさらなるエチレン性不飽和モノマーを含む。これらのさらなるエチレン性不飽和モノマーは、本実施形態について先に挙げられていないモノマーI、IIまたはIIIであり得る。それらは、一般には、本実施形態で形成されるマイクロカプセルに有意な影響を及ぼさないため、それらの比率は、好ましくは20質量%未満、特に10質量%未満である。当該マイクロカプセルおよびそれらの製造は、特に参考として援用される欧州特許出願公開第1251954号に記載されている。
マイクロカプセル(カプセル壁)は、特に好ましくは、メタクリル酸メチル(MMA)を主成分とするモノポリマーまたはコポリマー、例えばポリメチルメタクリレート(PMMA)を含む。
上記マイクロカプセルをin−situ重合によって製造することができる。
好適なマイクロカプセルおよびそれらの製造は、特に参考として援用される欧州特許出願公開第457154号、独国特許出願公開第10139171(A)号、同第10230581(A)号および欧州特許出願公開第1321182号から公知である。したがって、マイクロカプセルは、モノマー、遊離ラジカル開始剤、保護コロイドおよびカプセル化される親油性物質から、これらの成分がエマルジョンにおいて分散相として存在するように安定な水中油型エマルジョンを製造することによって製造される。モノマーの重合は、実質的に、加熱によって開始され、さらなる温度上昇によって制御され、得られたポリマーは、親油性物質を囲むカプセル壁を形成する。
概して、重合は、20〜100℃、好ましくは40〜80℃で実施される。必然的に、分散および重合温度は、親油性物質の融点を超えるべきである。
最終温度に達した後も、残留モノマー含有量を減少させるために、重合は有利には、2時間までのさらなる時間にわたって継続される。90〜99質量%の変換率における実際の重合反応後に、水性マイクロカプセル分散体が、残留モノマーおよび他の揮発性有機成分等の臭気付与物を実質的に含まないことが一般的に有利である。これを、蒸留(特に水蒸気蒸留)または不活性ガスを用いたストリッピングによって、それ自体公知の方法で物理的手段により達成することができる。また、国際特許出願公開第9924525号に記載されているように、有利には、独国特許出願公開第4435423(A)号、同第4419518(A)号および同第4435422(A)号に記載されているように酸化還元重合によって化学的に達成することができる。
このように、0.5〜100μmの範囲の平均粒径を有するマイクロカプセルを製造することが可能であり、粒径を、剪断力、撹拌速度、保護コロイドおよびその濃度によって、それ自体公知の方法で設定することができる。
マイクロカプセルは、一般には、アニオン性または無電荷であり得る少なくとも1つの有機保護コロイドの存在下で製造される。アニオン性と非イオン性の保護コロイドを併用することも可能である。無機保護コロイドを有機保護コロイドまたは非イオン性保護コロイドと適宜混合して使用することが好ましい。
有機保護コロイドは、水の表面張力を73mN/mから最大45〜70mN/mに低下させることで、密閉カプセル壁を形成させるとともに、0.5〜30μm、好ましくは0.5〜12μmの好適な粒径を有するマイクロカプセルを確実に形成するため、水溶性ポリマーである。
有機無電荷保護コロイドは、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドンのコポリマー、ゼラチン、アラビアゴム、キサンタン、アルギン酸ナトリウム、カゼイン、ポリエチレングリコール、好ましくはポリビニルアルコールおよび部分加水分解ポリ酢酸ビニルならびにメチルヒドロキシプロピルセルロースである。特に好適な有機無電荷保護コロイドは、OH基を担持する保護コロイド、例えば、ポリビニルアルコールおよび部分加水分解ポリ酢酸ビニル、ならびにメチルヒドロキシプロピルセルロースである。
好適な有機アニオン性保護コロイドは、ポリメタクリル酸、アクリル酸およびメタクリル酸スルホエチル、アクリル酸およびメタクリル酸スルホプロピル、N−(スルホエチル)マレイミド、2−アクリルアミド−2−アルキルスルホン酸、スチレンスルホン酸およびビニルスルホン酸のコポリマーである。
好適な有機アニオン性保護コロイドは、ナフタレンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸−ホルムアルデヒド縮合体、特にポリアクリル酸およびフェノールスルホン酸−ホルムアルデヒド縮合体である。
無機保護コロイドとして、固体微細粒子によって安定化を可能にし、水に不溶であるが分散可能であり、または水に不溶であり分散可能でないが、親油性物質によって湿潤可能であるピッカリング系を挙げることができる。
作用の形態およびそれらの使用は、その内容が特に参考として援用される欧州特許出願公開第1029018号および同第1321182号に記載されている。
ピッカリング系は、固体粒子を、単独で、あるいは粒子の水への分酸性を向上させ、または親油相による粒子の湿潤性を向上させる助剤とともに含むことができる。
無機固体粒子は、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、ニッケル、チタニウム、アルミニウム、ケイ素、バリウムおよびマグネシウムの塩、酸化物および水酸化物等の金属塩であり得る。水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シュウ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウムおよび硫化亜鉛を挙げることができる。ケイ酸塩、ベントナイト、ヒドロキシアパタイトおよびヒドロタルサイトも同様に挙げることができる。微細シリカ、ピロリン酸マグネシウムおよびリン酸三カルシウムが特に好ましい。
ピッカリング系を最初に水相に添加するか、または水中油型の撹拌エマルジョンに添加することができる。いくつかの固体微粒子は、欧州特許出願公開第1029018号および同第1321182号に記載されているように製造される。
微細シリカを水中に固体微粒子として分散させることができる。しかし、水中のシリカのコロイド分散体を使用することも可能である。コロイド分散体は、シリカのアルカリ性水性混合物である。アルカリpH範囲において、それらの粒子は水中で膨潤し、安定する。これらの分散体をピッカリング系として使用するためには、水中油型エマルジョンのpHを酸によって2〜7のpHに設定することが有利である。
概して、無電荷保護コロイドは、水相に対して、0.1〜15質量%、好ましくは0.5〜10質量%の量で使用される。無機保護コロイドは、一般には、水相に対して0.5〜15質量%の量で使用される。有機アニオン性および非イオン性保護コロイドは、一般には、エマルジョンの水相に対して、0.1〜10質量%の量で使用される。
一実施形態において、無機保護コロイド、および有機保護コロイドとの混合物が好適である。
さらなる実施形態において、有機無電荷保護コロイドが好適である。
安定した水中油型エマルジョンを製造するための分散条件は、好ましくは、油滴が所望のカプセルのサイズを有するように、それ自体公知の方法で選択される。このようにしてマイクロカプセルを得ることもできる。
重合によって得られたマイクロカプセル分散体は、噴霧乾燥で自由流動カプセル粉を与える。マイクロカプセル分散体の噴霧乾燥を慣例の方法で実施することができる。概して、高温空気流の入口温度は、100〜200℃、好ましくは120〜160℃の範囲であり、高温空気流の出口温度は、30〜90℃、好ましくは60〜80℃の範囲である。高温空気流における水性ポリマー分散体の噴霧化を、例えば、単一流体もしくは多流ノズルまたは回転ディスクによって実施することができる。ポリマー粉末の析出は、通常、サイクロンまたはフィルタを使用して実施される。噴霧化された水性ポリマー分散体および高温空気流は、好ましくは、並列輸送される。
適切であれば、噴霧乾燥を支援し、または特定の粉末特性、例えば、低粉塵含有量、流動機能または再分散性を向上させる機能を設定するために、噴霧乾燥のための噴霧助剤が添加される。多くの噴霧助剤が当業者に周知である。独国特許出願公開第19629525(A)号、同第19629526(A)号、同第2214410(A)号、同第2445813(A)号、欧州特許出願公開第407889号または同第784449号に例を見いだすことができる。有利な噴霧助剤は、例えば、ポリビニルアルコールまたは部分加水分解ポリ酢酸ビニル等の水溶性ポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロースおよびメチルヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドンのコポリマー、ゼラチン、好ましくはポリビニルアルコールおよび部分加水分解ポリ酢酸ビニルおよびメチルヒドロキシプロピルセルロースである。
潜熱蓄熱成分Aは、粉末としての、または成形体、例えば顆粒としての潜熱蓄熱体を含むことができる。ここでは、基本的に、従来技術で公知のすべての形状、例えば、球状、円板状、水状、環状または星状体が想定可能である。星状体が好ましい。
成分Aの成形体の寸法は、好ましくは、200μm〜5cmの範囲、より好ましくは500μm〜2cmの範囲、特に1mm〜1cmの範囲である。よって、適切な成形体は、0.2mm〜5cmの範囲の少なくとも1つの寸法を有する。同様の状況が好適な範囲に適用される。
これらの成形粒子は、それぞれの製造方法に応じて、非晶質の球状または棒状の形状を有することができる。球状体の場合、平均直径は、好ましくは200μm〜2cm、より好ましくは500μm〜1cmである。棒状体は、5cmを超えない範囲、概して1mm〜2cmの範囲の最長寸法を有する。最短寸法は、通常少なくとも200μm、概して500μm〜10mm、好ましくは500μm〜5mmである。棒状粒子の場合、長さ対直径比は、通常10:1を超えず、好ましくは5:1を超えない。
好適なマイクロカプセル調製物において、粒子の90質量%は、篩法で測定した場合に500μm超、好ましくは700μm超、特に1mm超である。
一実施形態において、粒子は、略球、棒または円筒の形状のみを有し、その表面がしばしば平らでなく、ギザギザしている粉末粒子の非対称凝集体である。当該粒子は、しばしば顆粒または凝集塊とも称する。別の形状の凝集塊は、薬物の製造から公知であるペレット剤または錠剤として公知の成形体である。
粒子は、以上に示されているように、あらゆる幾何学的形状をとることができる。基本的な幾何構造体は、例えば、球、円筒、立方体、直方体、角柱、角錐、円錐、円錐台および角錐台であり得る。星状押出物、十字形押出物、リブ付押出物および三葉体も好適である。幾何構造体は、中空または中実であり得る。中空空間、例えば導入管は、幾何構造体の表面積を大きくすると同時に、その容量を減少させる。星状体が好ましい。
一実施形態において、その表面積と容量との比が以下の関係を満たす粒子が好ましい。
Figure 2010523911
好ましくは≧2.6、特に好ましくは≧2.8、特に≦3.0
本発明の目的では、表面積と容量という用語は、幾何構造体を見るときに目で知覚できる表面積と容量を指す。すなわち、幾何構造体の材料における細孔および/または亀裂に由来する内部容量と表面積は、含まれない。
DIN 66133に従って水銀ポロシメータで測定された本発明による粒子の孔面積は、好ましくは2〜100m2/gである。
粗粒子成形体または調製物は、一実施形態において、少なくとも90質量%のマイクロカプセルおよびポリマーバインダを含む。
別の実施形態において、本発明による調製物は、少なくとも80質量%のマイクロカプセルおよびポリマーバインダを含む。
本実施形態において、該調製物は、粗粒子調製物の全質量に対して、2〜20質量%のグラファイトを含む。表面積の比が以下の関係を満たすグラファイト含有粒子が特に好ましい。
Figure 2010523911
固体として計算されるバインダ含有量は、粗粒子調製物の全質量に対して、好ましくは1〜40質量%、より好ましくは1〜30質量%、特に1〜20質量%、特に好ましくは2〜15質量%である。
好適な調製物は、それらの全質量に対して、55〜94質量%の潜熱蓄熱材料、固体として計算された1〜40質量%のポリマーバインダ、マイクロカプセル壁材料、および0〜10質量%の他の添加剤を含む。
85〜99質量%のマイクロカプセル化潜熱蓄熱体、固体として計算された1〜15質量%のポリマーバインダ、および0〜5質量%の他の添加剤を含む顆粒が特に好ましい。
粗粒子マイクロカプセル調製物は、通常、水または水性物質で処理することによって製造されるため、調製物は、水の残留物を依然として含み得る。残留水分は、通常、全質量に対して、0〜約2質量%である。
ポリマーバインダは、広く知られている。それらは、水性分散媒中の分散相として、ポリマーマトリックスまたはポリマー粒子として公知の縺れたポリマー鎖の分散球を含む流体系である。ポリマー粒子の質量平均直径は、往々にして10〜1000nm、しばしば50〜500nmまたは100〜400nmである。ポリマーバインダは、ポリマーの他に、以下に記載される助剤を含む。
基本的に、処理温度でポリマー膜を形成することが可能な微細ポリマー、すなわちこれらの温度で膜形成性である微細ポリマーをポリマーバインダとして使用することが可能である。好適な変形例によれば、該ポリマーは、水溶性でない。これにより、本発明による粗粒子調製物を多湿または水系で使用することができる。
そのガラス転移温度が−60〜+150℃、しばしば−20〜+130℃、往々にして0〜+120℃であるポリマーを使用することが可能である。ここでガラス転移温度(Tg)は、G. Kanig(Kolloid−Zeitschrift & Zeitschrift fur Polymere, Vol.190, page 1,equation 1.)に記載されているように、分子量の増加に伴ってガラス転移温度が接近する限界である。ガラス転移温度は、DSC法(示差走査熱測定、20K/分、中点測定、DIN 53765)によって測定される。
40〜120℃の範囲のガラス転移温度を有するポリマーが特に好ましい。これらは、一般には、20〜120℃の範囲の温度で処理される。このようにして得られた粗粒子組成物は、特に良好な機械安定性を示し、良好な摩耗値を有する。
エチレン性不飽和モノマーで構成されたポリマーのガラス転移温度を、モノマー組成物による公知の方法で制御することができる(T.G.Fox, Bull. Am. Phys. Soc.(Ser. II)1,123[1956] and Ullmanns Enzyklopedia of Industrial Chemistry 5th Edition, Vol. A21, Weinheim(1989)p.169)。
好適なポリマーは、一般には、水に対する溶解度が10g/l未満(25℃および1bar)である少なくとも80質量%、特に少なくとも90質量%のエチレン性不飽和モノマーAを含むエチレン性不飽和モノマーMで構成され、30質量%まで、例えば5〜25質量%のモノマーAをアクリロニトリルおよび/またはメタクリロニトリルと取り替えることが可能である。加えて、該ポリマーは、モノマーAと異なる0.5〜20質量%のモノマーBをさらに含む。以降、質量%単位のモノマーのすべての量は、100質量%のモノマーMに基づく。
モノマーAは、一般には、単一エチレン性不飽和であるか、または共役ジオレフィンである。モノマーAの例は、
−α,β−エチレン性不飽和C3〜C6−モノカルボン酸またはC4〜C8−ジカルボン酸とC1〜C10−アルカノールとのエステル、好ましくは、アクリル酸またはメタクリル酸のエステル、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等;
−スチレン、4−クロロスチレン、2−メチルスチレン等のビニル芳香族化合物;
−好ましくは1〜10個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸のビニルエステル、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、バーサテック酸のビニルエステル等;
−エチレンまたはプロピレン等のオレフィン;
−ブタジエンまたはイソプレン等の共役ジオレフィン;
−塩化ビニルまたは塩化ビニリデンである
好適な膜形成ポリマーは、以下のポリマー型I〜IVから選択される
I)スチレンとアクリル酸アルキルのコポリマー、すなわち、モノマーAとして、スチレンと、少なくとも1つのアクリル酸のC1〜C10−アルキル、および適切であれば1つ以上のメタクリル酸のC1〜C10−アルキルエステルとを重合形態で含むコポリマー;
II)スチレンとブタジエンのコポリマー、すなわち、モノマーAとして、スチレンとブタジエン、および適切であれば、C1〜C8−アルカノールの(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリルおよび/またはメタクリロニトリルとを重合形態で含むコポリマー;
III)(メタ)アクリル酸アルキル(純粋のアクリル酸エステル)のモノポリマーおよびコポリマー、すなわち、モノマーAとして、少なくとも1つのアクリル酸のC1〜C10−アルキルエステルおよび/またはメタクリル酸のC1〜C10−アルキルエステルを重合形態で含むモノポリマーおよびコポリマー、特に、モノマーAとして、メタクリル酸メチル、少なくとも1つのアクリル酸のC1〜C10−アルキルエステル、および適切であればメタクリル酸のC2〜C10−アルキルエステルを重合形態で含むコポリマー;
IV)脂肪族カルボン酸のビニルエステルのモノポリマー、ならびに脂肪族カルボン酸のビニルエステルとオレフィンおよび/または(メタ)アクリル酸アルキルとのコポリマー、すなわち、モノマーAとして、2〜10個の炭素原子を有する少なくとも1つの脂肪族カルボン酸のビニルエステル、および適切であれば1つ以上のC2〜C6−オレフィン、および/または適切であれば1つ以上のアクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C10−アルキルエステルを重合形態で含むモノポリマーおよびコポリマー;
V)スチレンとアクリロニトリルとのコポリマー。
IからIV型のコポリマーにおける典型的なアクリル酸のC1〜C10−アルキルエステルは、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸n−ヘキシルおよびアクリル酸2−エチルヘキシルである。
典型的なI型のコポリマーは、モノマーAとして、それぞれの場合においてモノマーAの全量に対して20〜80質量%、特に30〜70質量%のスチレン、および20〜80質量%、特に30〜70質量%の少なくとも1つのアクリル酸のC1〜C10アルキルエステル、例えば、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸エチルまたはアクリル酸2−エチルヘキシルを含む。
典型的なII型のコポリマーは、モノマーAとして、それぞれの場合においてモノマーAの全量に対して、30〜85質量%、好ましくは40〜80質量%、および特に好ましくは50〜75質量%のスチレン、および15〜70質量%、好ましくは20〜60質量%、および特に好ましくは25〜50質量%のブタジエンを含み、5〜20質量%の上記モノマーAをC1〜C8−アルカノールの(メタ)アクリルエステル、および/またはアクリロニトリルもしくはメタクリロニトリルと取り替えることが可能である。
典型的なIII型のコポリマーは、モノマーAとして、それぞれの場合においてモノマーAの全量に対して、20〜80質量%、好ましくは30〜70質量%のメタクリル酸メチル、ならびにC1〜C10−アルカノールのアクリル酸エステル、特に、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルおよびアクリル酸エチルから選択される少なくとも1つのさらなるモノマー、好ましくは1つまたは2つのさらなるモノマー、ならびに適切であれば全量が20〜80質量%、好ましくは30〜70質量%のメタクリレートを重合形態で含む。
典型的なIV型のモノポリマーおよびコポリマーは、モノマーAとして、それぞれの場合においてモノマーAの全量に対して、30〜100質量%、好ましくは40〜100質量%、および特に好ましくは50〜100質量%の脂肪族カルボン酸のビニルエステル、特に酢酸ビニル、および0〜70質量%、好ましくは0〜60質量%、および特に好ましくは0〜50質量%のC2〜C6−オレフィン、特にエチレン、および適切であれば1〜15質量%の量のC1〜C10−アルカノールの(メタ)アクリル酸エステルから選択される1つまたは2つのさらなるモノマーを重合形態で含む。
上記ポリマーのなかでも、IVおよびV型のポリマーが特に有用である。
脂肪族カルボン酸のビニルエステル、特に酢酸ビニルのモノポリマーが好ましい。特定の実施形態は、ポリビニルピロリドンおよびアニオン性乳化剤等の保護コロイドによって安定化されるものを包含する。この種の実施形態は、特に参考として援用される国際特許出願公開第02/26845号に記載されている。
基本的に、上記モノマーと異なるモノマーであり、モノマーAと共重合することができるすべてのモノマーが、考えうるモノマーBである。当該モノマーは、当業者に公知であり、一般には、ポリマーの特性を改質する役割を果たす。
好適なモノマーBは、3〜8個の炭素原子を有するモノエチレン性不飽和モノカルボンおよびジカルボン酸、特に、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリルアミドおよびメタクリルアミド等のそれらのアミド、N−メチロールアクリルアミドおよびN−メチロールメタクリルアミド等のそれらのN−アルキロールアミド、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−および3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−および3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル等のそれらのヒドロキシ−C1−C4−アルキルエステル、ならびに好ましくは2〜200の範囲のオリゴマー化度を有するオリゴアルキレンオキシド鎖、好ましくはポリエチレンオキシド鎖を有するモノエチレン性不飽和モノマー、例えば、オリゴエチレングリコールのモノビニルおよびモノアリルエーテル、およびアクリル酸、マレイン酸またはメタクリル酸とオリゴエチレングリコールとのエステルから選択される。
酸基を有するモノマーの比率は、モノマーMに対して、好ましくは10質量%を超えず、特に5質量%を超えず、例えば0.1〜5質量%である。ヒドロキシアルキルエステル、およびオリゴアルキレンオキシド鎖を有するモノマーの比率は、それらが含まれる場合は、モノマーMに対して、好ましくは0.1〜20質量%の範囲、特に1〜10質量%の範囲である。アミドおよびN−アルキロールアミドの比率は、それらが含まれる場合、好ましくは0.1〜5質量%の範囲である。
上記モノマーBの他に、グリシジルエーテルおよびエステル、例えば、ビニル、アリルおよびメタリルグリシジルエーテル、アクリル酸グリシジルおよびメタクリル酸グリシジル、上記エチレン性不飽和カルボン酸のジアセトニルアミド、例えば、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ならびにアセチル酢酸とエチレン性不飽和カルボン酸の上記ヒドロキシアルキルエステルとのエステル、例えばアセチルアセトキシエチル(メタ)アクリレート等の架橋モノマーBをさらなるモノマーBとして使用することも可能である。さらなる考えうるモノマーBは、2つの非共役エチレン性不飽和結合を有する化合物、例えば、多価アルコールとα,β−モノエチレン性不飽和C3〜C10−モノカルボン酸とのジエステルおよびオリゴエステル、例えばアルキレングリコールジアクリレートおよびジメタクリレート、例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、およびジビニルベンゼン、メタクリル酸ビニル、アクリル酸ビニル、メタクリル酸アリル、アクリル酸アリル、マレイン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、メチレンビスアクリルアミド、アクリル酸シクロペンタジエニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデセニル、N,N’−ジビニルイミダゾリン−2−オンまたはシアヌル酸トリアリルである。架橋モノマーの比率は、モノマーの全量に対して一般には1質量%を超えず、特に0.1質量%を超えない。
さらなる好適なモノマーBは、ビニルシラン、例えばビニルトリアルコキシシランである。これらは、所望の場合、モノマーの全量に対して0.01〜1質量%の量でポリマーの調製に使用される。
特に、エチレン性不飽和モノマーの遊離ラジカル開始水性乳化重合によって、水性ポリマー分散体を得ることができる。この方法は、何度も記載されてきたため、当業者に十分に公知である[例えば、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,Vol. 8, pages 659 to 677,John Wiley & Sons, Inc., 1987;D.C. Blackley, Emulsion Polymerisation, pages 155 to 465, Applied Science Publishers, Ltd., Essex, 1975;D.C.Blackley, Polymer Latices, 2nd Edition, Vol. 1, pages 33 to 415, Chapman & Hall, 1997;H. Warson, The Applications of Synthetic Resin Emulsions, pages 49 to 244, Ernest Benn, Ltd., London, 1972;D. Diederich, Chemie in unserer Zeit 1990, 24, pages 135 to 142, Verlag Chemie, Weinheim;J. Piirma, Emulsion Polymerisation, pages 1 to 287, Academic Press, 1982; F. Hoelscher, Dispersionen synthetischer Hochpolymerer, pages 1 to 160, Springer−Verlag, Berlin, 1969 および独国特許出願公開第4003422(A)号参照]。遊離ラジカル開始水性乳化重合は、通常、往々にして表面活性物質を併用して、エチレン性不飽和モノマーを水性媒体に分散させ、少なくとも1つの遊離ラジカル重合開始剤を用いてそれらを重合することによって実施される。得られた水性重合分散体における残留分の未反応モノマーは往々にして、同様に当業者に公知である化学的および/または物理的方法[例えば、欧州特許出願公開第771328号、独国特許出願公開第19624299(A)号、同第19621027(A)号、同第19741184(A)号、同第19741187(A)号、同第19805122(A)号、同第19828183(A)号、同第19839199(A)号、同第19840586(A)号および同第19847115(A)号参照]によって減じられ、ポリマー固形分が、希釈または濃縮によって所望の容量に設定され、さらなる慣例の添加剤、例えば殺菌添加剤または消泡剤が、水性ポリマー分散体に添加される。水性ポリマー分散体におけるポリマー固形分は、往々にして、30〜80質量%、40〜70質量%または45〜65質量%である。ポリマー分散体から製造されるポリマー粉末、およびポリマー粉末の水への再分散によって得られる水性分散体も好ましい。水性ポリマー分散体およびそれから製造される粉末はともに、例えば、BASF−Aktiengesellschaft(ドイツLudwigshafen)から商品名ACRONAL(登録商標)、STYRONAL(登録商標)、BUTOFAN(登録商標)、STYROFAN(登録商標)およびKOLLICOAT(登録商標)で、Wacker Chemie−GmbH(Burghausen)から商品名VINNOFIL(登録商標)およびVINNAPAS(登録商標)で、そしてRhodia SAから商品名RHODIMAX(登録商標)で市販されている。
乳化重合のための表面活性物質として、乳化重合に通常使用されている乳化剤および保護コロイドを使用することが可能である。好適な乳化剤は、保護コロイドとは異なり、一般に、2000g/mol未満の分子量を有し、分散体におけるポリマー、または重合されるモノマーMに対して0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%の量で使用されるアニオン性および非イオン性乳化剤である。
当該保護コロイドは、マイクロカプセルの形成について例として既に以上に記載されている。
アニオン性乳化剤としては、アルキル硫酸(アルキル基:C8〜C20)、エトキシ化アルカノール(EO単位:2〜50、アルキル基:C8〜C20)およびエトキシ化アルキルフェノール(EO単位:3〜50、アルキル基:C4〜C20)の硫酸モノエステル、アルキルスルホン酸(アルキル基:C8〜C20)、米国特許第4,269,749号に記載されているスルホン化モノおよびジC6〜C18−アルキル(ジフェニルエーテル)、ならびにアルキルアリールスルホン酸(アルキル基:C4〜C20)のアルカリ金属およびアンモニウム塩が挙げられる。さらなる好適なアニオン性乳化剤をHouben−Weyl, Methoden der organischen Chemie, Volume XIV/1, Makromolekulare Stoffe, Georg−Thieme−Verlag, Stuttgart, 1961,pp.192−208に見いだすことができる。
好適な非イオン性乳化剤は、芳香脂肪族または脂肪族非イオン性乳化剤、例えば、エトキシ化モノアルキルフェノール、ジアルキルフェノールおよびトリアルキルフェノール(EO単位:3〜50、アルキル基:C4〜C9)、長鎖アルコール(EO単位:3〜50、アルキル基:C8〜C36)のエトキシレート、ならびにポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドブロックコポリマーである。長鎖アルコール(アルキル基:C10〜C22、平均エトキシ化度:3〜50)のエトキシレートが好ましく、それらのなかでも、オキソアルコールを主成分とするもの、および直鎖状または分枝状のC12〜C18−アルキル基を有し、エトキシ化度が8〜50である天然産生アルコールが特に好ましい。
勿論、重合モノマーMに対して一般には2質量%までの少量の調整剤を添加することによって、ポリマーの分子量を調整することができる。好適な調整剤は、特に、有機チオ化合物、ならびにアリルアルコールおよびアルデヒドである。I型のブタジエン含有ポリマーの製造において、調整剤、好ましくはtert−ドデシルメルカプタン等の有機チオ化合物が、往々にして、0.1〜2質量%の量で使用される。
重合が完了した後に、使用されたポリマー分散体は、往々にしてアルカリ性に、好ましくは7〜10の範囲のpH値にされてから、本発明に従って使用される。中和には、アンモニアまたは有機アミン、および好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化カルシウム等の水酸化物を使用することが可能である。
ポリマー粉末を製造するために、水性ポリマー分散体に公知の方法で、好ましくは慣例の乾燥助剤の存在下で乾燥方法を施す。好適な乾燥方法は、噴霧乾燥である。必要であれば、乾燥助剤が、乾燥される分散体のポリマー含有量に対して、1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の量で使用される。
乾燥されるポリマー分散体の噴霧乾燥は、一般には、しばしばビニルピロリドンのモノポリマーおよびコポリマー、アクリル酸および/またはメタクリル酸のモノポリマーおよびコポリマー、およびヒドロキシル基を担持するモノマー、ビニル芳香族モノマー、オレフィンおよび/または(メタ)アクリル酸エステルとのコポリマー、ポリビニルアルコール、および特にアリルスルホン酸−ホルムアルデヒド縮合生成物、ならびにそれらの混合物等の慣例の乾燥助剤の存在下で、マイクロカプセル分散体について以上に記載されているように実施される。
また、微細無機酸化物、例えば、微細シリカまたは微細ケイ酸塩、例えば、タルク等の慣例の凝固防止剤を乾燥方法中に添加することができる。
本発明による粗粒子調製物の特定の使用については、例えば密閉非水性系において、バインダポリマーの水安定性は必要ない。そのような場合、水溶性または部分的に水溶性であるバインダポリマーが使用される。
デンプンおよびセルロース等の天然ポリマーバインダ、ならびに合成ポリマーバインダが好適である。当該バインダは、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、または少なくとも60%の加水分解度を有する部分加水分解ポリ酢酸ビニル、および酢酸ビニルとビニルピロリドンのコポリマー、ならびにポリ酢酸ビニルとポリエーテル、特に酸化エチレンとのグラフトポリマーである。ポリ酢酸ビニルと酸化エチレンのグラフトポリマーは、特に有利であることが判明した。当該グラフトポリマーは、例えば、その教示内容が参考として援用される欧州特許出願公開第1124541号に記載されている。
当該ポリマーは、また、例えばBASF Aktiengesellschaftから商品名KOLLIDON(登録商標)およびKOLLICOAT(登録商標)で市販されている。
マイクロカプセルをポリマーバインダおよび水と共に粗粒子の形にすること、例えば、それらを顆粒化するか、または押し出し、続いてそれらを乾燥することによって、粗粒子調製物を製造することができる。バインダをマイクロカプセル粉末に添加することができる。さらなる実施形態において、バインダをマイクロカプセルの噴霧乾燥時に噴霧助剤として添加することができる。当該好適なバインダは、マイクロカプセルの噴霧乾燥について以上に挙げたものである。それらは、通常、マイクロカプセル分散体における固形分に対して、1〜10質量%の量で添加される。これらの場合、さらなるバインダの添加が可能であるが、一般には必要でない。
マイクロカプセルの製造に使用される有機保護コロイドをバインダとして使用することも可能である。そこで一般には、さらなるバインダの添加は、必要でない。この好適な変形例において、水中油型エマルジョンは、それぞれの場合においてモノマーの全質量に対して10〜100質量%の1つ以上のアクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C24−アルキルエステル(モノマーI)、水に不溶またはわずかに可溶である0〜80質量%の二官能または多官能モノマー(モノマーII)および0〜90質量%の他のモノマー(モノマーIII)、潜熱蓄熱材料ならびに有機保護コロイドから製造され、カプセル壁は、遊離ラジカル重合によって形成され、得られたマイクロカプセル分散体は、噴霧乾燥され、粗粒子の形にされる。
該調製物を、ペレット剤、錠剤および顆粒等の凝集塊について公知の方法によって製造することができる。
マイクロカプセル粉末をバインダと共に、ドラム内、または造粒パンとして公知の好適なパン上で移動させることによって、本発明による凝集塊を得ることができる。ドラム造粒において、マイクロカプセルは、わずかに傾斜した回転ドラムを通じて軸方向に絶えず移動し、そこでポリマーバインダとともに噴霧される。パン造粒において、マイクロカプセルは、計量装置を介して造粒パン上に連続的に供給され、ポリマーバインダとともに噴霧され、特定の粒径に達した後に、パンの縁に送られる。ドラムおよびパン造粒は、連続処理、そして大容量製造物に特に好適である。乾燥は、有利には、連続流動床乾燥機またはドラム乾燥機で実施される。バッチ方法では、真空乾燥も可能である。
また、顆粒を従来の流動床造粒機で製造することもできる。ここでは、上方に誘導される高温空気流によって懸濁液に維持されたマイクロカプセル粉末が、ポリマーバインダ分散液と並流または逆流に噴霧され、乾燥される。これは、ポリマーバインダが流動粉末上に噴霧されることを意味する。流動床造粒は、バッチ処理および連続処理に同等に好適である。
流動庄造粒の一変形例において、水性マイクロカプセル分散体および水性バインダ分散体を共に、または2つの異なるノズルを介して造粒機内に噴霧し、そこで乾燥させることができる。この手順は、マイクロカプセル分散体を個別に予備乾燥させる必要がなく、バインダ分散体と共に顆粒化できるという利点を有する。
また、顆粒をミキサ造粒によって製造することができる。固定または回転内部構造(例えばDiosna−Pharmaミキサ)を備え、理想的な場合は、単一動作で混合、顆粒化および乾燥を行うミキサが使用される。マイクロカプセル粉末は、ポリマーバインダおよび適切であれば水を添加して、取り囲む運動によって増強されて顆粒を形成する。続いて、これらは、流動床、対流または真空乾燥機で乾燥され、篩分け装置または粉砕機によって粉砕される。例えば、真空回転混合乾燥機は、特に静かで、粉塵を発生させない。
別の実施形態において、マイクロカプセルは、ポリマーバインダと共に押し出される。
粗粒子調製物の製造は、水およびポリマーバインダを添加しながら実施される。ここでは、水をマイクロカプセル粉末および/またはバインダ粉末に添加することが可能である。好適な実施形態において、マイクロカプセル粉末は、所望の含水量を有するバインダ分散体と直接混合される。含水量は、全混合物に対して、10〜40質量%である。含水量が少なくなると、一般には、2つの成分の混合が不十分になり、成形性が低下する。より多い含水量が基本的に可能であるが、水が50質量%を超えると、塊が押し出されなくなり、液状になる。得られたペレットが良好な強度を示すため、排出点における20〜35質量%の含水量が好ましい。
好適な成形方法は、一軸スクリューまたは二軸スクリュー押出機、および溶融圧延または溶融打錠である。二軸スクリュー押出機は、同時に流体をダイに輸送して成形する混合装置の原理に従って動作する。
好適な実施形態において、製造物は、供給域から加熱域に圧縮される。押出機の中央域において、材料は分散され、適切であれば脱気される。押出機の末端域において、混合物は、加圧下でダイから排出される。
押出は、バインダポリマーのガラス転移温度の領域で、好ましくはマイクロカプセル壁の軟化または分解温度未満で実施される。バインダポリマーは、方法条件下で膜を形成すべきである。すなわち、少なくとも部分的に溶融または軟化するが、マイクロカプセル壁を成形できないほど流動化すべきでない。好適な温度範囲は、ガラス転移温度より25K低い温度から約50K高い温度までの範囲である。しかし、バインダポリマーの軟化範囲は、ときには、可塑剤または溶媒欠陥によって著しく低下し得るため、これらの物質の存在下では、ガラス転移温度より50Kまで低い温度における処理も可能である。したがって、揮発性可塑剤が使用されるときは、これらを成形方法後に除去することができ、その結果として、より高い強度が達成される。水は、極性ポリマーおよび水溶性膜形成ポリマーに対する可塑剤であるため、これらの場合には、純粋のポリマーのガラス転移温度に対する悪影響は該当しない。
押出機のダイは、要望されているものに応じて、1つ以上の穴あき板もしくはフラットノズルを含むことができ、またはより複雑な形状、例えば管形を有することができる。その表面積対容量比が以下の関係を満たす粒子を生成するダイが好ましい。
Figure 2010523911
好適なダイは、例えば3、4、5または6点の例えば十字形または星形を有する。
好適な変形例において、押出機における温度は、40〜120℃である。一定温度を主流にすることが可能である。同様に、マイクロカプセル/バインダ混合物の輸送方向に沿って40〜120℃までの温度勾配を主流にすることも可能である。勾配は、連続的勾配から段階的勾配の範囲の任意の種類のステップを有することができる。これらの温度の凝集塊は、水の一部が、混合および/または成形方法中に気化するという利点を有する。
適切であれば、ステアリン酸等の潤滑剤が、押出持に添加される。
粗粒子マイクロカプセル調製物に使用される他の添加剤は、染料、顔料、耐電防止剤、調製物を親水性にするための薬剤、好ましくはグラファイト、特に膨張化グラファイトであり得る。
好適な実施形態において、調製物は、粗粒子調製物の全質量に対して2〜20質量%のグラファイトを含む。
膨張化グラファイト、および膨張化グラファイトを含む製品の製造は、米国特許第3404061号から公知である。膨張化グラファイトを製造するために、グラファイト挿入化合物またはグラファイト塩、例えば、硫酸水素グラファイトまたは硝酸グラファイトが衝撃加熱される。形成された膨張化グラファイトは、芋虫様またはアコーディオン様凝集体を含む。
加圧下でのこの膨張化グラファイトの成形は、バインダを添加せずに、自立グラファイト膜または板を製造することを可能にする。次いで、カッター、衝突またはジェットミルによる当該成形または「予備成形」グラファイトの粉砕は、粉砕の程度に応じて、予備成形膨張化グラファイトの粉末または細断片を与える。これらの粉末を微細分散形態で均質に加圧組成物に混入することができる。別法として、膨張化グラファイトを直接、すなわち前成形せずに粉砕して、加圧組成物に混入することもできる。
成形膨張化グラファイトの粉末または細断片を、これがさらなる使用に必要であれば、再膨張化できる。当該方法は、米国特許第5882570号に記載されている。再膨張化グラファイト粉末(再膨張物)がこのようにして得られる。
以下において、「膨張化グラファイト」という用語は、(i)膨張化グラファイト、(ii)成形膨張化グラファイトの粉砕によって得られた粉末または細断片、(iii)膨張化グラファイトの粉砕によって得られた粉末および(iv)粉砕された成形膨張化グラファイトの再膨張によって製造された再膨張物に対する総称的用語として用いられる。膨張化グラファイトのすべての形態(i)から(iv)が粗粒子マイクロカプセル調製物に対する好適な添加剤である。膨張化グラファイトは、2〜20g/lの嵩密度を有し、粉砕膨張化グラファイトは、20〜150g/lの嵩密度を有し、粉砕された成形膨張化グラファイトは、60〜200g/lの嵩密度を有し、再膨張成形膨張化グラファイトは、20〜150g/lの嵩密度を有する。
約5μmの平均粒径を有する膨張化グラファイトの場合、BET法で測定される比表面積は25〜40m2/gである。膨張化グラファイトのBET表面積は、粒子の直径が大きくなるに従って小さくなるが、比較的高レベルに留まる。したがって、5mmの平均粒径を有する膨張化グラファイトは、常に10m2/g超のBET表面積を有する。5μm〜5mmの範囲の平均粒径を有する膨張化グラファイトは、本発明による粒子の製造に好適である。5μm〜5mmの範囲の平均粒径を有する膨張化グラファイトが好ましく、特に好ましくは50μm〜1mmの範囲である。
それらのマイクロカプセル調製物は、潜熱蓄熱材料が密封されているため、大気中への放射を検出できない。これにより、それらを閉鎖系のみならず開放系で使用することが可能である。
成分Aとしての粗粒子マイクロカプセル調製物は、骨格成分Bと混合して使用するのに極めて好適である。それらは、良好な硬さを示し、耐摩耗性を有する。それらの粗粒子構造は、蓄熱体幾何構造、例えば、化学反応器またはカラム、および層に流れを生じさせる用途、例えば熱交換機における層を自由に選択することを可能にする。
表面積と粒子間の間隙との好適な比により、空気または水等の任意の担体物質の容易に流動する能力の結果として、大量の熱を迅速に伝達させ、除去することが可能である。調製物の容量に基づいて、粗粒子マイクロカプセルは、非常に高度な貯蔵能力、そして非常に高い効率を示す。それらは、従来の蓄熱体と比較して、同じ貯蔵性能でより小さい空間要件およびより小さい蓄熱体質量を有する。
加えて、本発明の混合物は、骨格成分Bを含む。これは、少なくとも1つの金属イオンに配位結合する少なくとも1つの少なくとも二座の有機化合物を含む少なくとも1つの多孔質有機金属骨格材料を含む。加えて、成分Bは、複数の異なる多孔質有機金属骨格材料を含むこともできる。
当該有機金属骨格材料(MOF)は、従来技術において公知であり、例えば、米国特許第5,648,508号、欧州特許出願公開第0790253号、M.O’Keeffe et al., J. Sol. State Chem., 152(2000), pages 3 to 20, H. Li et al., Nature 402,(1999), page 276,M. Eddaoudi et al., Topics in Catalysis 9,(1999), pages 105 to 111,B. Chen et al., Science 291,(2001) , pages 1021 to 1023、および独国特許出願公開第10111230(A)号に記載されている。
最近の文献に記載されているこれらの有機金属骨格材料の特定のグループは、有機化合物の特定の選択により、骨格が無限に拡張せず、その代わり多面体を形成する「限定的」な骨格である。A.C. Sudik et al.,J.Am. Chem. Soc. 127(2005), 7110−7118には、当該特定の骨格が記載されている。ここでは、それらを区別するために金属有機多面体(MOP)と呼ぶ。
多孔質有機金属骨格材料のさらなる特定のグループは、リガンドとしての有機化合物が、ピロル、アルファ−ピリドンおよびガンマ−ピリドンからなる群から選択される少なくとも1つの複素環から誘導され、少なくとも2つの環窒素を有する単環式、二環式または多環式環系であるものである。当該骨格の電気化学的製造が国際特許出願公開第2007/131955号に記載されている。
これらの特定のグループは、本発明の目的に特に好適である。
本発明による有機金属骨格材料は、孔、特にミクロ細孔および/またはメソ細孔を含む。それぞれの場合において、Pure & Applied Chem. 57(1983), 603−619、特に606頁に示されている定義に従って、ミクロ細孔は、2nm以下の直径を有する孔として定義され、メソ細孔は、2〜50nmの範囲の直径によって定義される。ミクロ細孔および/またはメソ細孔の存在を吸着測定によって確認することができ、これらの測定は、DIN 66131および/またはDIN 66134に従って77ケルビンにおける窒素に対するMOFの取込み能力を求めるものである。
粉末形態のMOFのラングミュアモデル(DIN 66131、66134)に従って計算される比表面積は、好ましくは250m2/g超、より好ましくは500m2/g超、より好ましくは750m2/g超、さらにより好ましくは1000m2/g超、さらにより好ましくは2000m2/g超、特に好ましくは3000m2/g超である。
有機金属骨格材料を含む成形体は、より低い活性表面積を有することができるが、好ましくは300m2/g超、より好ましくは800m2/g超、さらにより好ましくは1500m2/g超、特に少なくとも2000m2/gである。
本発明による骨格における金属成分は、好ましくは、Ia、IIa、IIIa、IVaからVIIIaおよびIbからVIb族から選択される。Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、Ln、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Ro、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、As、SbおよびBi(Lnはランタニドを表す)が特に好適である。
ランタニドは、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、En、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybである。
これらの元素のイオンに関しては、特に、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Sc3+、Y3+、Ln3+、Ti4+、Zr4+、Hf4+、V4+、V3+、V2+、Nb3+、Ta3+、Cr3+、Mo3+、W3+、Mn3+、Mn2+、Re3+、Re2+、Fe3+、Fe2+、Ru2+、Os3+、Os2+、Co3+、Co2+、Rh2+、Rh+、Ir2+、Ir+、Ni2+、Ni+、Pd2+、Pd+、Pt2+、Pt+、Cu2+、Cu+、Ag+、Au+、Zn2+、Cd2+、Hg2+、Al3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Si4+、Si2+、Ge4+、Ge2+、Sn4+、Sn2+、Pb4+、Pb2+、As5+、As3+、As+、Sb5+、Sb3+、Sb+、Bi5+、Bi3+およびBi+を挙げることができる。
Mg、Al、Y、Sc、Zr、Ti、V、Cr、Mo、Fe、Co、Ni、Zn、Lnも特に好ましい。Al、Mo、Cr、FeおよびZnがより好ましい。Znが特に好ましい。
「少なくとも二座の有機化合物」という用語は、所定の金属イオンに対する少なくとも2つの配位結合を形成し、かつ/または2個以上、好ましくは2個の金属原子の各々に対する配位結合を形成することが可能な少なくとも1つの官能基を含む有機化合物を指す。
それらを介して上記配位結合を形成できる官能基としては、特に、−CO2H、−CS2H、−NO2、−B(OH)2、−SO3H、−Si(OH)3、−Ge(OH)3、−Sn(OH)3、−Si(SH)4、−Ge(SH)4、−Sn(SH)3、−PO3H、−AsO3H、−AsO4H、−P(SH)3、−As(SH)3、−CH(RSH)2、−C(RSH)3、−CH(RNH22、−C(RNH23、−CH(ROH)2、−C(ROH)3、−CH(RCN)2、−C(RCN)3を挙げることができ、Rは、好ましくは、例えば、1、2、3、4または5個の炭素原子を有するアルキレン基、例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、i−プロピレン、n−ブチレン、i−ブチレン、tert−ブチレンもしくはn−ペンチレン基、または適切であれば縮合し、それぞれの場合において少なくとも1つの置換基で互いに独立して適宜置換されていてもよく、かつ/またはそれぞれの場合において少なくとも1つのヘテロ原子、例えば、N、Oおよび/またはSを互いに独立して含むことができる1つまたは2つの芳香族環、例えば2つのC6環を含むアリール基である。同様に好適な実施形態において、上記基Rが存在しない官能基を挙げることができる。この点において、なかでも、−CH(SH)2、−C(SH)3、−CH(NH22、−C(NH23、−CH(OH)2、−C(OH)3、−CH(CN)2または−C(CN)3を挙げることができる。
しかし、それらの官能基は、また、複素環のヘテロ原子であり得る。本明細書においては、特に、窒素原子を挙げることができる。
少なくとも2つの官能基は、これらの官能基を含む有機化合物が、確実に、配位結合を形成するとともに骨格を生成することが可能であれば、基本的に任意の好適な有機化合物に結合することができる。
少なくとも2つの官能基を含む有機化合物は、好ましくは、飽和または不飽和脂肪族化合物もしくは芳香族化合物、または脂肪族および芳香族化合物から誘導される。
脂肪族化合物、または脂肪族および芳香族化合物の脂肪族部は、直鎖状および/または分枝状および/または環式であり、化合物1つ当たり複数の環も可能である。脂肪族化合物、または脂肪族および芳香族化合物の脂肪族部は、より好ましくは、1〜15個、より好ましくは1〜14個、より好ましくは1〜13個、より好ましくは1〜12個、より好ましくは1〜11個、特に好ましくは1〜10個の炭素原子、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子を含む。ここでは、なかでもメタン、アダマンタン、アセチレン、エチレンまたはブタジエンが特に好ましい。
芳香族化合物、または芳香族および脂肪族化合物の芳香族部は、1つ以上の環、例えば、2つ、3つ、4つまたは5つの環を有することができ、環は、互いに別々に存在することが可能であり、かつ/または少なくとも2つの環が縮合した形で存在することができる。芳香族化合物、または脂肪族および芳香族化合物の芳香族部は、特に好ましくは、1つ、2つまたは3つの環を有し、1つまたは2つの環が特に好ましい。また、前記化合物の環は、それぞれ、N、O、S、B、P、Si、Al、好ましくはN、Oおよび/またはS等の少なくとも1つのヘテロ原子を互いに独立して含むことができる。より好ましくは、芳香族化合物、または芳香族および脂肪族化合物の芳香族部は、1つまたは2つのC6環を含む。2つの環の場合は、それらは、互いに別々に、または縮合した形で存在することができる。特に挙げることができる芳香族化合物は、ベンゼン、ナフタレンおよび/またはビフェニルおよび/またはビピリジルおよび/またはピリジルである。
少なくとも二座の有機化合物は、より好ましくは、1〜18個、好ましくは1〜10個、特に6個の炭素原子を有するとともに、専ら2つ、3つまたは4つのカルボキシル基を官能基として有する脂肪族または芳香族の非環式または環式炭化水素である。
例えば、少なくとも二座の有機化合物は、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、1,4−ブタンジカルボン酸、1,4−ブテンジカルボン酸、4−オキソピラン−2,6−ジカルボン酸、1,6−ヘキサンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、1,8−ヘプタデカンジカルボン酸、1,9−ヘプタデカンジカルボン酸、ヘプタデカンジカルボン酸、アセチレンジカルボン酸、1,2−ベンゼンジカルボン酸、1,3−ベンゼンジカルボン酸、2,3−ピリジンジカルボン酸、ピリジン−2,3−ジカルボン酸、1,3−ブタジエン−1,4−ジカルボン酸、1,4−ベンゼンジカルボン酸、p−ベンゼンジカルボン酸、イミダゾール−2,4−ジカルボン酸、2−メチルキノリン−3,4−ジカルボン酸、キノリン−2,4−ジカルボン酸、キノキサリン−2,3−ジカルボン酸、6−クロロキノキサリン−2,3−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノフェニルメタン−3,3’−ジカルボン酸、キノリン−3,4−ジカルボン酸、7−クロロ−4−ヒドロキシキノリン−2,8−ジカルボン酸、ジイミドジカルボン酸、ピリジン−2,6−ジカルボン酸、2−メチルイミダゾール−4,5−ジカルボン酸、チオフェン−3,4−ジカルボン酸、2−イソプロピルイミダゾール−4,5−ジカルボン酸、テトラヒドロピラン−4,4−ジカルボン酸、ペリレン−3,9−ジカルボン酸、ペリレンジカルボン酸、プルリオールE200−ジカルボン酸、3,6−ジオキサオクタンジカルボン酸、3,5−シクロヘキサジエン−1,2−ジカルボン酸、オクタジカルボン酸、ペンタン−3,3−カルボン酸、4,4’−ジアミノ−1,1’−ビフェニル−3,3’−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノビフェニル−3,3’−ジカルボン酸、ベンジジン−3,3’−ジカルボン酸、1,4−ビス(フェニルアミノ)ベンゼン−2,5−ジカルボン酸、1,1’−ビナフチジカルボン酸、7−クロロ−8−メチルキノリン−2,3−ジカルボン酸、1−アニリノアントラキノン−2,4’−ジカルボン酸、ポリテトラヒドロフラン−250−ジカルボン酸、1,4−ビス(カルボキシメチル)ピペラジン−2,3−ジカルボン酸、7−クロロキノリン−3,8−ジカルボン酸、1−(4−カルボキシ)フェニル−3−(4−クロロ)フェニルピラゾリン−4,5−ジカルボン酸、1,4,5,6,7,7−ヘキサクロロ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、フェニルインダン−ジカルボン酸、1,3−ジベンジル−2−オキソイミダゾリジン−4,5−ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレン−1,8−ジカルボン酸、2−ベンゾイル−ベンゼン−1,3−ジカルボン酸、1,3−ジベンジル−2−オキソイミダゾリジン−4,5−シス−ジカルボン酸、2,2’−ビキノリン−4,4’−ジカルボン酸、ピリジン−3,4−ジカルボン酸、3,6,9−トリオキサウンデカンジカルボン酸、ヒドロキシベンゾフェノンジカルボン酸、プルリオールE300−ジカルボン酸、プルリオールE400−ジカルボン酸、プルリオールE600−ジカルボン酸、ピラゾール−3,4−ジカルボン酸、2,3−ピラジンジカルボン酸、5,6−ジメチル−2,3−ピラジンジカルボン酸、(ビス(4−アミノフェニル)エーテル)ジイミド−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノジフェニルメタンジイミドジカルボン酸、(ビス(4−アミノ−フェニル)スルホン)ジイミドジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,3−アダマンタンジカルボン酸、1,8−ナフタレン−ジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、8−メトキシ−2,3−ナフタレン−ジカルボン酸、8−ニトロ−2,3−ナフタレンカルボン酸、8−スルホ−2,3−ナフタレン−ジカルボン酸、アントラセン−2,3−ジカルボン酸、2’,3’−ジフェニル−p−ターフェニル−4,4’’−ジカルボン酸、(ジフェニルエーテル)−4,4’−ジカルボン酸、イミダゾール−4,5−ジカルボン酸、4(1H)−オキソチオクロメン−2,8−ジカルボン酸、5−tert−ブチル−1,3−ベンゼンジカルボン酸、7,8−キノリンジカルボン酸、4,5−イミダゾールジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、ヘキサトリアコンタンジカルボン酸、テトラ−デカンジカルボン酸、1,7−ヘプタジカルボン酸、5−ヒドロキシ−1,3−ベンゼン−ジカルボン酸、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ジカルボン酸、ピラジン−2,3−ジカルボン酸、フラン−2,5−ジカルボン酸、1−ノネン−6,9−ジカルボン酸、エイコセンジカルボン酸、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン−3,3’−ジカルボン酸、1−アミノ−4−メチル−9,10−ジオキソ−9,10−ジヒドロアントラセン−2,3−ジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、シクロヘキセン−2,3−ジカルボン酸、2,9−ジクロロフルオルビン−4,11−ジカルボン酸、7−クロロ−3−メチルキノリン−6,8−ジカルボン酸、2,4−ジクロロベンゾフェノン−2’、5’−ジカルボン酸、1,3−ベンゼンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、1−メチルピロール−3,4−ジカルボン酸、1−ベンジル−1H−ピロール−3,4−ジカルボン酸、アントラキノン−1,5−ジカルボン酸、3,5−ピラゾールジカルボン酸、2−ニトロベンゼン−1,4−ジカルボン酸、ヘプタン−1,7−ジカルボン酸、シクロブタン−1,1−ジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、5,6−デヒドロノルボルナン−2,3−ジカルボン酸、5−エチル−2,3−ピリジンジカルボン酸またはカンファージカルボン酸等のジカルボン酸から誘導される。
少なくとも二座の有機化合物は、より好ましくは、例として以上に挙げたジカルボン酸の1つである。
例えば、少なくとも二座の有機化合物を、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸、7−クロロ−2,3,8−キノリントリカルボン酸、1,2,3−、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、2−ホスホノ−1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、1−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸、4,5−ジヒドロ−4,5−ジオキソ−1H−ピロロ[2,3−F]キノリン−2,7,9−トリカルボン酸、5−アセチル−3−アミノ−6−メチルベンゼン−1,2,4−トリカルボン酸、3−アミノ−5−ベンゾイル−6−メチルベンゼン−1,2,4−トリカルボン酸、1,2,3−プロパントリカルボン酸またはアウリントリカルボン酸等のトリカルボン酸から誘導することができる。
少なくとも二座の有機化合物は、より好ましくは、例として以上に挙げたトリカルボン酸の1つである。
テトラカルボン酸から誘導される少なくとも二座の有機化合物の例は、1,1−ジオキシドペリロ[1,12−BCD]チオフェン−3,4,9,10−テトラカルボン酸、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸または(ペリレン1,12−スルホン)−3,4,9,10−テトラカルボン酸等のペリレンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸またはメソ−1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸等のブタンテトラカルボン酸、デカン−2,4,6,8−テトラカルボン酸、1,4,7,10,13,16−ヘキサオキサシクロオクタデカン−2,3,11,12−テトラカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、1,2,11,12−ドデカンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ヘキサンテトラカルボン酸、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,9,10−デカンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’、4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、テトラヒドロフランテトラカルボン酸、あるいはシクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸等のシクロペンタンテトラカルボン酸である。
少なくとも二座の有機化合物は、より好ましくは、例として以上に挙げたテトラカルボン酸の1つである。
環のヘテロ原子を介して配位結合が形成された少なくとも二座の有機化合物として好適な複素環は、以下の置換または非置換の環系である。
Figure 2010523911
1つ、2つ、3つまたは4つ以上の環を有し、環の各々が少なくとも1つのヘテロ原子を含むことができ、2つ以上の環が同一または異なるヘテロ原子を含むことが可能である、場合により少なくとも一置換された芳香族ジカルボン酸、トリカルボン酸またはテトラカルボン酸を使用するのが特に好ましい。例えば、単環ジカルボン酸、単環トリカルボン酸、単環テトラカルボン酸、二環ジカルボン酸、二環トリカルボン酸、二環テトラカルボン酸、三環ジカルボン酸、三環トリカルボン酸、三環テトラカルボン酸、四環ジカルボン酸、四環トリカルボン酸および/または四環テトラカルボン酸が好ましい。好適なヘテロ原子は、例えば、N、O、S、B、Pであり、ここで好適なヘテロ原子は、N、Sおよび/またはOである。この点で挙げることができる好適な置換基は、なかでも、−OH、ニトロ基、アミノ基またはアルキルもしくはアルコキシ基である。
2−メチルイミダゾレート、アセチレンジカルボン酸(ADC)、カンファージカルボン酸、フマル酸、コハク酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸(BDC)、アミノテレフタル酸等のベンゼンジカルボン酸、トリエチレンジアミン(TEDA)、ナフタレンジカルボン酸(NDC)−、4,4’−ビフェニルジカルボン酸(BPDC)等のビフェニルジカルボン酸、2,5−ピラジンジカルボン酸等のピラジンジカルボン酸、2,2’−ビピリジン−5,5’−ジカルボン酸等の2,2’−ビピリジンジカルボン酸等のビピリジンカルボン酸、1,2,3−、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸もしくは1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(BTC)等のベンゼントリカルボン酸、ベンゼンテトラカルボン酸、アダマンタンテトラカルボン酸(ATC)、アダマンタンジベンゾエート(ADB)、ベンゼントリベンゾエート(BTB)、メタンテトラベンゾエート(MTB)、アダマンタンテトラベンゾエート、または2,5−ジヒドロキシテトラフタル酸等のジヒドロキシテトラフタル酸(DHBDC)を少なくとも二座の有機化合物として使用するのが特に好ましい。
なかでも、部分水素化ピレンジカルボン酸、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、アミノ−BDC、TEDA、フマル酸、ビフェニルジカルボキシレート、1,5−および2,6−ナフタレンジカルボン酸、tert−ブチルイソフタル酸、ジヒドロキシテレフタル酸が特に好ましい。
有機金属骨格材料は、これらの少なくとも二座の有機化合物に加えて、ジカルボン酸、トリカルボン酸またはテトラカルボン酸から誘導されていない1つ以上の単座リガンドおよび/または1つ以上の少なくとも二座のリガンドをさらに含むことができる。
MOFは、これらの少なくとも二座の有機化合物に加えて、1つ以上の単座リガンドをさらに含むことができる。
MOFを製造するための好適な溶媒は、なかでも、エタノール、ジメチルホルムアミド、トルエン、メタノール、クロロベンゼン、ジエチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水、過酸化水素、メチルアミン、水酸化ナトリウム溶液、N−メチルピロリドンエーテル、アセトニトリル、塩化ベンジル、トリエチルアミン、エチレングリコール、およびそれらの混合物である。さらなる金属イオン、少なくとも二座の有機化合物、およびMOFを製造するための溶液は、特に、米国特許第5,648,508号または独国特許出願公開第10111230(A)号に記載されている。
適切なリガンドおよび/または少なくとも二座の有機化合物を選択することによって、有機金属骨格材料の孔径を調節することができる。それは、一般には、有機化合物が大きくなるほど、孔径が大きくなる場合に当てはまる。孔径は、結晶性材料に対して、好ましくは0.2nm〜30nm、特に好ましくは0.3nm〜3nmの範囲である。
しかし、成形MOF体には、サイズ分布が変動し得るより大きい孔も存在する。しかし、全孔容量の50%超、特に75%超、1000nmまでの孔径を有する孔で構成されているのが好ましい。しかし、孔容量の大部分は、好ましくは、2つの異なる孔径範囲を有する孔で構成される。したがって、全孔容量の25%超、特に全孔容量の50%超が、100nm〜800nmの孔径範囲である孔で構成され、および全孔容量の15%超、特に全孔容量の25%超が、10nmまでの孔径範囲である孔で構成されていることがより好適である。孔分布を水銀ポロシメトリーによって測定することができる。
有機金属骨格材料の例を以下に示す。MOFの称号に加えて、金属および少なくとも二座のリガンド、溶媒およびセルパラメータ(角度α、βおよびγならびにÅ単位の寸法A、BおよびC)が示される。後者は、X線回折によって測定された。
Figure 2010523911
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ADC アセチレンジカルボン酸
NDC ナフタレンジカルボン酸
BDC ベンゼンジカルボン酸
ATC アダマンタンテトラカルボン酸
BTC ベンゼントリカルボン酸
BTB ベンゼントリ安息香酸
MTB メタンテトラ安息香酸
ATB アダマンタンテトラ安息香酸
ADB アダマンタンジ安息香酸
さらなる有機金属骨格材料は、文献に記載のMOF−2から4、MOF−9、MOF−31から36、MOF−39、MOF−69から80、MOF103から106、MOF−122、MOF−125、MOF−150、MOF−177、MOF−178、MOF−235、MOF−236、MOF−500、MOF−501、MOF−502、MOF−505、IRMOF−1、IRMOF−61、IRMOP−13、IRMOP−51、MIL−17、MIL−45、MIL−47、MIL−53、MIL−59、MIL−60、MIL−61、MIL−63、MIL−68、MIL−79、MIL−80、MIL−83、MIL−85、MIL−100、MIL−101、CPL−1から2、SZL−1である。
特に好適な有機金属骨格材料は、MIL−53、Zn−tBu−イソフタル酸、Al−BDC、MOF−5、IRMOF−8、IR−MOF−11、MIL−100、MIL−101、Cu−BTC、Al−NDC、Al−アミノBDC、Cu−BDC−TEDA、Zn−BDC−TEDA、Al−BTC、Al−NDC、Mg−NDC、Al−フマレート、Zn−2−メチルイミダゾレート、Zn−2−アミノイミダゾレート、Cu−ビフェニルジカルボキシレート−TEDA、MOF−177、MOF−74である。Al−BDCおよびAl−BTCがより好ましい。
MOF−5、MOF−74、MOF−177、IRMOF−8、IRMOF−11、MIL−100、MIL−101、Al−NDC、Al−アミノ−BDCおよびAl−BTCが特に好ましい。
例えば米国特許第5,648,508号に記載されている従来のMOFの製造方法の他に、これらを電気化学的方法によって製造することもできる。この点において、独国特許出願公開第10355087(A)号および国際特許出願公開第2005/049892号を参照することができる。このようにして製造された有機金属骨格材料は、化学物質、特にガスの吸着および脱着の点で特に良好な特性を有する。
製造方法にかかわらず、有機金属骨格材料は、粉末または結晶の形で得られる。これ自体を吸着剤として本発明の混合物に単独で、または他の吸着剤もしくはさらなる材料と共に使用することができる。それは、好ましくは、特に固定床において遊離材料として使用される。有機金属骨格材料を成形体に変換することもできる。ここで好適な方法は、押出または打錠である。成形体の製造において、バインダ、潤滑剤または他の添加剤等のさらなる材料を有機金属骨格材料に添加することができる。同様に、骨格と他の吸着剤、例えば活性化炭素との混合物を成形体として製造すること、または後に成形体の混合物として使用される成形体に個別に変換することも考えられる。
これらの成形体の考えうる幾何構造は、実質的にいかなる制限も受けない。例えば、考えうる形状は、なかでも、円板状ペレット等のペレット、小丸体、球体、粒体、棒等の押出物、蜂巣形、格子または中空体である。
成分Bは、好ましくは、成形体として存在する。好適な実施形態は、錠剤および棒状押出物である。成形体は、好ましくは、0.2mm〜30mm、より好ましくは0.5mm〜5mm、特に1mm〜3mmの範囲の少なくとも1つの寸法を有する。
混合物の平均密度は、典型的には、0.2〜0.7kg/lである。
これらの成形体を製造するために、基本的に、すべての好適な方法を採用することができる。特に、以下の方法が好適である。
−骨格を単独で、あるいは少なくとも1つのバインダおよび/または少なくとも1つのペースト化剤および/または少なくとも1つの鋳型化合物と共に混練して、混合物を生成する;得られた混合物を押出等の少なくとも1つの好適な方法によって成形する;押出物を場合により洗浄および/または乾燥および/または焼成する;場合により仕上げ処理を行う、
−骨格を少なくとも1つの場合により多孔質の支持体材料に貼り付ける。次いで、得られた材料を上記方法によってさらに加工して成形体を生成する、
−骨格を少なくとも1つの場合により多孔質の基板に貼り付ける。
例えば、その該当する内容全体が参考として本特許出願で援用されるUllmann Enzyklopaedie der Technischen Chemie, 4th edition, volume 2, p.313 ff.(1972)に記載されているような任意の好適な方法によって混練および成形を実施することができる。
例えば、混練および/または成形を、好ましくは、ピストン加圧、少なくとも1つのバインダの存在または非存在下でのローラ加圧、配合、造粒、打錠、押出、共押出、発泡成形、紡糸、コーティング、顆粒化、好ましくは噴霧顆粒化、噴霧、噴霧乾燥、またはこれらの方法の2つ以上の組合せによって実施することができる。
ペレットおよび/または錠剤を製造するのが特に好ましい。
混練および/または成形を高温、例えば、室温から300℃の範囲で、および/または超大気圧下、例えば、大気圧から数百barの範囲の圧力下、および/または保護ガス雰囲気内、例えば、少なくとも1つの希ガス、窒素またはそれらの2つ以上の組合せの存在下で実施することができる。
混練および/または成形は、さらなる実施形態において、少なくとも1つのバインダを添加して実施され、使用されるバインダは、基本的に、混練および/または成形される組成物の混練および/または成形のための所望の粘度を確保する任意の化合物であり得る。よって、バインダは、本発明の目的では、増粘性または減粘性化合物であり得る。
好適なバインダは、例えば、なかでも、例えば国際特許出願公開第94/29408号に記載されている酸化アルミニウムまたは酸化アルミニウムを含むバインダ、例えば欧州特許出願公開第0592050(A1)号に記載されている二酸化ケイ素、例えば国際特許出願公開第94/13584号に記載されている二酸化ケイ素と酸化アルミニウムの混合物、例えばJP03−037156Aに記載されている粘度鉱物、例えば、モントモリロナイト、カオリン、ベントナイト、ハロサイト、デッカイト、ナクライトおよびアナウキサイト、例えば欧州特許第0102544号に記載されているアルコキシシラン、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン、または例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリブトキシシラン等のトリアルコキシシラン、アルコキシチタネート、例えば、テトラメトキシチタネート、テトラエトキシチタネート、テトラプロポキシチタネート、テトラブトキシチタネート等のテトラアルコキシチタネート、または例えば、トリメトキシチタネート、トリエトキシチタネート、トリプロポキシチタネート、トリブトキシチタネート等のトリアルコキシチタネート、アルコキシジルコネート、例えば、テトラメトキシジルコネート、テトラエトキシジルコネート、テトラプロポキシジルコネート、テトラブトキシジルコネート等のテトラアルコキシジルコネート、または例えば、トリメトキシジルコネート、トリエトキシジルコネート、トリプロポキシジルコネート、トリブトキシジルコネート等のトリアルコキシジルコネート、シリカゾル、両親媒性物質および/またはグラファイトである。グラファイトが特に好ましい。
増粘性化合物として、例えば、適切であれば上記化合物に加えて、有機化合物、および/またはセルロース、もしくはメチルセルロース等のセルロース誘導体等の親水性ポリマー、および/またはポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートおよび/またはポリビニルアルコールおよび/またはポリビニルピロリドンおよび/またはポリイソブテンおよび/またはポリテトラヒドロフランを使用することも可能である。
ペースト化剤として、なかでも、好ましくは、水、または1〜4個の炭素原子を有する一価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノールもしくは2−メチル−2−プロパノール等の少なくとも1つのアルコール、または水と少なくとも1つの記載のアルコールとの混合物、あるいは単独の、または水および/または少なくとも1つの記載の一価アルコールとの混合物としてのグリコール等の多価アルコール、好ましくは水溶性多価アルコールを使用することが可能である。
混練および/または成形に使用できるさらなる添加剤は、なかでも、アミン、またはテトラアルキルアンモニウム化合物もしくはアミノアルコール等のアミン誘導体、および炭酸カルシウム等の炭酸塩含有化合物である。当該さらなる添加剤は、例えば、欧州特許第03890411号、欧州特許出願公開第0200260(A1)号または国際特許出願公開第95/19222号に記載されている。
成形および混練時の鋳型化合物、バインダ、ペースト化剤、増粘性物質等の添加剤の順序は、基本的には重要でない。
さらなる好適な実施形態において、混練および/または成形によって得られた成形体は、一般には、25〜300℃の範囲、好ましくは50〜300℃の範囲、特に好ましくは100〜300℃の範囲の温度で実施される少なくとも1つの乾燥工程を受ける。同様に、減圧下または保護ガス雰囲気下で、あるいは噴霧乾燥によって乾燥を実施することも可能である。
特に好適な実施形態において、添加剤として添加された化合物の少なくとも1つが、この乾燥方法中に成形体から少なくとも部分的に除去される。
本発明の容器内の混合物によって、ガスの効率的な充填および貯蔵が可能になる。
有機金属骨格材料による貯蔵方法は、概して、国際特許出願公開第2005/003622号、同第2003/064030号、同第2005/049484号、同第2006/089908号および独国特許出願公開第102005012087(A)号に記載されている。基本的に、それらに記載されている方法を本発明による有機金属骨格材料に使用することもできる。
本発明のガス圧容器の貯蔵能力は、骨格成分Bによって高められる。充填に際して生成される熱は、潜熱蓄熱成分Aによって少なくとも部分的に補償される。
したがって、ガスと混合物との接触は、ガス圧容器に充填するための本発明の方法において、圧力容器内部の著しい温度変化を伴わずに実施されるのが好適である。
本発明の目的では、平均内部温度偏差が50℃を超えない、好ましくは40℃未満、より好ましくは30℃未満、特に25℃未満である場合、圧力容器内部における著しい温度変化が起こらない。
ここで、ガスと混合物の接触による充填は、10分未満で最大充填圧力に達するべきである。その時間は、より好ましくは5分を超えない。
これは、特に、ガス圧容器の最小容量が50Lであり、最大充填圧力が少なくとも150bar(絶対圧力)であるときに適用されるべきである。好ましくは、上記の好適な最大充填圧力および容量の場合にも同じことが適用される。
図1は、実施例1および比較例1の温度曲線を示し、温度tは、秒単位の時間tの関数として℃で示される。 図2は、実施例2および比較例2の温度曲線を示し、温度tは、秒単位の時間tの関数として℃で示される。
実施例
以下において、Al−BDCを有機金属骨格材料成分B(「Al−MOF」)として使用する。その製造は、国際特許出願公開第2007/023134号の実施例1に記載されている。
潜熱成分Aとして、独国特許出願公開第2005/002411(A)号の実施例8に類似した潜熱蓄積体を使用する。ここで、十字形排出ダイ(4×3mm異形ダイ)を有する実験用押出装置(密接噛合共回転二軸スクリュー押出機)を、造粒材料を製造するのに使用する。
材料:
A)n−エイコサンコア(融点約35℃)を有し、87質量%のコア、10質量%の架橋PMMA壁、分散剤としての3%のポリビニルアルコールを含む独国特許出願公開第19749731(A)号に記載の噴霧乾燥ポリメチルメタクリレート(PMMA)マイクロカプセル粉末。カプセルの平均粒径:3〜5ミクロン。
B)88質量%のスチレン、10質量%のアクリロニトリルおよび2質量%のアクリル酸のポリマーの55質量%濃度の水性ポリマー分散体;数平均分子量Mn:8000、容量平均分子量Mw:45000、ガラス転移温度Tg:105℃。
2つの材料を以下の速度で押出機に供給する:材料A(蓄熱カプセル)36kg/時、材料B(固形分25%まで希釈したポリマー分散体)6kg/時。押出機のダイヘッド温度は、80℃である。この温度において、材料をダイから均質かつ均一に排出し、2〜3mmの長さおよび3mmの全直径を有するペレットを、無水乾燥ダイ面切断によって得る。ペレットの縁を丸める。造粒材料の理論バインダ含有量は、4.0質量%である。続いて、造粒材料を高温空気流で乾燥させ、次いで110℃で1時間熱処理する。
熱処理された十字形ペレットの実測平均粒径は、2.6mm(ASTM D−2862に準拠した測定方法)。
実施例1
25mL(12.34g)のAl−MOFペレット(1.5×1.5mm)と25mL(9.88g)の潜熱蓄熱体との混合物を、一体型熱電対を備えた50mLの鋼性圧力容器に導入する。次いで、圧力容器を密閉する。続いて、20barのCO2圧を10秒間にわたって確立し、圧力容器を3分間放置する。次いで、容器を大気圧まで減圧し、再び3分間放置する。10回繰り返した後、系を完全に排気する。
比較例1
25mL(12.34g)のAl−MOFペレット(1.5×1.5mm)と25mLの6mmガラス球との混合物を、一体型熱電対を備えた50mLの鋼性圧力容器に導入する。次いで、圧力容器を密閉する。続いて、20barのCO2圧を10秒間にわたって確立し、圧力容器を3分間放置する。次いで、容器を大気圧まで減圧し、再び3分間放置する。10回繰り返した後、系を完全に排気する。
図1は、実施例1および比較例1の温度曲線を示し、温度tは、秒単位の時間tの関数として℃で示される。太線は実施例1に対応し、細線は比較例1に対応する。
曲線から見られるように、本発明の混合物を使用することによって温度変動を低減することができる。
実施例2
25mL(12.34g)のAl−MOFペレット(1.5×1.5mm)と25mL(9.88g)の潜熱蓄熱体との混合物を、一体型熱電対を備えた50mLの鋼性圧力容器に導入する。次いで、圧力容器を密閉する。続いて、20barのCO2圧を10秒間にわたって確立し、圧力容器を10分間放置する。次いで、容器を大気圧まで減圧し、再び10分間放置する。10回繰り返した後、系を完全に排気する。
比較例2
25mL(12.34g)のAl−MOFペレット(1.5×1.5mm)と25mLの6mmガラス球との混合物を、一体型熱電対を備えた50mLの鋼性圧力容器に導入する。次いで、圧力容器を密閉する。続いて、20barのCO2圧を10秒間にわたって確立し、圧力容器を10分間放置する。次いで、容器を大気圧まで減圧し、再び10分間放置する。10回繰り返した後、系を完全に排気する。
図2は、実施例2および比較例2の温度曲線を示し、温度tは、秒単位の時間tの関数として℃で示される。太線は実施例2に対応し、細線は比較例2に対応する。
曲線から見られるように、本発明の混合物を使用することによって温度変動を低減することができる。

Claims (19)

  1. ガス、およびそれぞれの場合において混合物の全質量に対して、
    a)2〜60質量%の潜熱蓄熱成分Aと、
    b)40〜98質量%の骨格成分Bと
    を含む混合物を含む、ガスの取込み、貯蔵および放出のための、所定の最大充填圧力を有するガス圧容器であって、成分Aは、少なくとも1つのマイクロカプセル化潜熱蓄熱材料を含み、成分Bは、少なくとも1つの金属イオンに配位結合した少なくとも1つの少なくとも二座の有機化合物を含む少なくとも1つの多孔質有機金属骨格材料を含み、少なくとも1つの多孔質有機金属骨格材料は、ガスの少なくとも一部を吸着貯蔵することができるガス圧容器。
  2. ガスが、二酸化炭素、水素、メタン、天然ガスまたは都市ガスを含む、請求項1に記載のガス圧容器。
  3. 50リットルの最小容量を有する、請求項1または2に記載のガス圧容器。
  4. −40℃〜80℃の範囲の温度、または水素の場合は−200℃〜−80℃の温度を有する、請求項1から3までのいずれか一項に記載のガス圧容器。
  5. 最大充填圧力が、少なくとも150bar(絶対圧力)である、請求項1から4までのいずれか一項に記載のガス圧容器。
  6. 潜熱蓄熱成分Aを含む、フィルタを含む充填装置を有する、請求項1から5までのいずれか一項に記載のガス圧容器。
  7. 少なくとも1つのマイクロカプセル化潜熱蓄熱材料が、有機親油性物質である、請求項1から6までのいずれか一項に記載のガス圧容器。
  8. マイクロカプセルが、メタクリル酸メチルを主成分とするモノポリマーまたはコポリマーを含む、請求項1から7までのいずれか一項に記載のガス圧容器。
  9. 少なくとも1つの金属イオンが、Mg、Al、Y、Sc、Zr、Ti、V、Cr、Mo、Fe、Co、Ni、Znおよびランタニドからなる金属群から選択されるイオンである、請求項1から8までのいずれか一項に記載のガス圧容器。
  10. 少なくとも1つの少なくとも二座の有機化合物が、ジカルボン酸、トリカルボン酸またはテトラカルボン酸から誘導される、請求項1から9までのいずれか一項に記載のガス圧容器。
  11. 混合物における成分AおよびBの比率が、Aが5〜50%であり、Bが50〜95%である、請求項1から10までのいずれか一項に記載のガス圧容器。
  12. 成分AおよびBの少なくとも1つが、成形体として存在する、請求項1から11までのいずれか一項に記載のガス圧容器。
  13. 成分Aが、星形造粒物として存在する、請求項12に記載のガス圧容器。
  14. 成分Bが、錠剤の形で、または棒状押出物として存在する、請求項12または13に記載のガス圧容器。
  15. 成形体が、成分Aの場合は0.2mm〜5cmの範囲、および成分Bの場合は0.2mm〜30mmの範囲の少なくとも1つの寸法を有する、請求項12から14までのいずれか一項に記載のガス圧容器。
  16. それぞれの場合において混合物の全質量に対して、
    a)2〜60質量%の潜熱蓄熱成分Aと、
    b)40〜98質量%の骨格成分Bと
    を含む混合物を含む、ガスの取込み、貯蔵および放出のための、所定の最大充填圧力を有するガス圧容器であって、成分Aは、少なくとも1つのマイクロカプセル化潜熱蓄熱材料を含み、成分Bは、少なくとも1つの金属イオンに配位結合した少なくとも1つの少なくとも二座の有機化合物を含む少なくとも1つの多孔質有機金属骨格材料を含むガス圧容器に充填する方法であって、
    ガスの少なくとも一部が少なくとも1つの多孔質有機金属骨格材料によって吸着貯蔵されるように、混合物とガスを接触させる工程を含む方法。
  17. 接触中に圧力容器の内部温度が著しく変化しない、請求項16に記載の方法。
  18. 圧力容器が、50リットルの最小容量および少なくとも150bar(絶対圧力)の最大充填圧力を有する、請求項16または17に記載の方法。
  19. 最大充填圧力に達するまでの接触時間が、10分未満である、請求項18に記載の方法。
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