JP2010523419A - 燃料ガスを気密に回収する装置を備えた可動式燃料充填施設 - Google Patents

Abstract

【解決手段】燃料ガスを気密に回収するための装置を備えた可動式燃料充填施設が、少なくとも燃料貯蔵タンクを備えており、燃料貯蔵タンクの燃料出口管が燃料充填装置に接続されている。燃料貯蔵タンクは、二重壁で囲まれたタンクである。隔離防爆材料が、燃料貯蔵タンクの内部チャンバと、燃料貯蔵タンクの二重層の壁によって構成された中間層とに夫々充填されている。スキッド体が、燃料貯蔵タンク及び燃料充填装置の下方に設けられている。カバーがスキッド体の上方に配置されている。スキッド体は、可動式燃料充填施設を構成するように対衝突基盤に固定されている。燃料貯蔵タンクに配置された燃料ガス回収装置が、燃料貯蔵タンクに配置されたブリーザ弁と、管に取り付けられた三段弁とを含み、ブリーザ弁により燃料貯蔵タンクと通じる。三段弁の一端部が、燃料ガス回収管と接続されて、燃料ガス回収管の充填ネックが、燃料貯蔵タンクに燃料を供給する間、タンク車の燃料ガス回収管の接続部と接続される。この可動式燃料充填施設は、床面積の大幅な低減が可能であり、燃料ガスの気密な回収を達成し、大気汚染を効果的に低減し、エネルギーを節約する。

Description

本発明は燃料充填装置に関し、特に、ガソリン又はディーゼル燃料を自動車に分配すべく地上に設けられたスキッドマウント型であり、安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置に関する。

現在まで国内の燃料充填施設では、燃料タンクが常に長期間地中に埋設されている。燃料タンクが地中の浸食にさらされると、油及び／又はガスが燃料タンクの壁に浸透又は漏出することが多く、その結果、燃料充填施設の周辺の土壌に著しい汚染及び損害が生じ、特に、地下水源の汚染は回復困難である。一方、相当な割合の地下の燃料充填施設は、都市部に設置されており、その内のいくつかは更に都心部に分布している。都市化の発展が加速するにつれて、新たに建設された高層建物、プラザ及び住宅用集合体が、ますます燃料充填施設に近い周辺地域を占有しているため、燃料充填施設の安全距離が、燃料充填施設の関連する土木工事及び建築要件に準拠されていない。その結果、いくつかの燃料充填施設は操業停止及び移転の問題に直面している。他方では、市街地開発の要件を満たすために、更に多くの燃料充填施設を新たに建設する必要がある。従って、移転、新しい土地の獲得といった都市部での土地の不足を悪化させる一連の難しいジレンマが顕著になっている。燃料充填施設によって占有された面積を低減する方法が、社会問題及び技術問題に広く関与していることは明らかである。

更に、現在の燃料充填施設の燃料タンクは、燃料ガス回収装置をほとんど装備していない。いくつかの燃料充填施設が燃料ガスを回収する手段を採用したとしても、それらのほとんどは理想的な効果をもたらしていない。燃料がタンク車から燃料充填施設の燃料貯蔵タンクに移し替えられる処理中に、大量の燃料ガスが揮発して、大気中に分散し、結果として深刻な大気汚染となり、人々の健康に非常に有害である。

調査結果によれば、スキッドマウント型の燃料充填設備が市場で入手可能である。このようなスキッドマウント型の燃料充填設備の燃料貯蔵タンクは、地上で組み立てられ、これは地下タンクに対する改良点であるが、燃料ディスペンサと燃料貯蔵タンクとが離れた場所に配置され、それらの間には、独立した操作空間又はその空間に設けられた制御室等とは別に一定の距離が維持されている。従って、このような燃料充填設備は未だ広い面積を占めており、建設における著しい困難さ及び高いコストを伴う。従って、このような燃料充填施設を改善するための余地が未だ存在する。

中国特許出願公開第CN200510067976.1号明細書 中国特許出願公開第CN200510066233.2号明細書 中国特許発明第ZL01144635.8号明細書

本発明の第１の目的は、先行技術の欠点を克服することを目的とした安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置を提供することである。この燃料充填装置の二重壁の貯蔵タンク及び燃料ディスペンサは、一体化されて、スキッド体に固定されてあり、前記燃料ディスペンサは、占有土地面積を低減すべくコンパクトな構造を達成するように、覆体に区分して固定されている。貯蔵タンクのチャンバと２つの壁間の中間層とが、貯蔵タンクの本質的な安全性を保証するように隔離防爆材料で充填されている。覆体は、周辺環境の要件に応じて多様な形状及び態様を採用してもよく、それにより、視覚的な安全性の効果を高める。この燃料充填装置は、便利なように一体として持ち上げられるか又は移転されてもよく、その建設は更に短時間で更に少ない費用により行われて、その操作及び保守は容易であり、便利である。更に、燃料充填装置は、標準化されモジュール化された方法で設計されており、ガソリンを供給する様々な環境に適用可能である。

本発明の第２の目的は、防爆及び他の安全性の目的の実現に基づいて、前記燃料充填装置に燃料ガス回収設備を備えた安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置を提供することである。それによって、燃料ガスの貯蔵タンクからの揮発を有効に回避し、従って、大気の汚染及び破壊を低減し、エネルギーを蓄えるために、燃料を貯蔵タンクに移し替えるとき、密閉された状態で燃料ガスは回収されて、それにより、エネルギー消費を減らし、環境保護及びエネルギー保存の効果を実現する。

本発明の目的は、以下の技術的解決法によって達成される。
前記安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置は、少なくとも燃料貯蔵タンク、燃料ディスペンサ、スキッド体、覆体、及び対衝撃基盤を備えてあり、前記燃料貯蔵タンクの燃料出口管が、前記燃料ディスペンサと接続されて、前記燃料貯蔵タンク及び燃料ディスペンサは、可動式燃料充填施設を構成するように地面にボルトで固定された前記スキッド体に取り付けられている。燃料貯蔵タンクは、二重壁で囲まれたタンクであり、その内部チャンバと、２つの壁間に形成された中間層とが、隔離防爆材料で充填されている。前記スキッド体は、該スキッド体の上方で前記覆体に覆われている。

前記燃料ディスペンサは、デジタル電子表示部、燃料ポンプ筐体及び燃料注入器を区分して備えており、それによって、デジタル電子表示部及び燃料注入器は覆体の壁の外側に設けられ、燃料ポンプ筐体は、覆体の内側であり燃料貯蔵タンクの外側の空間に設けられ、スキッド体に固定されており、ブラケットが、燃料注入器を支持するために覆体の外壁に設けられ、デジタル電子表示部の下方に取り付けられている。燃料貯蔵タンクの燃料出口管が燃料ポンプ筐体に接続されて、燃料ポンプ筐体の燃料出口ホースが前記覆体の壁穴を通って燃料注入器に接続されている。燃料ガス回収装置が、前記燃料貯蔵タンクに設けられ、燃料貯蔵タンク上に設けられたブリーザ弁と、該ブリーザ弁を前記燃料貯蔵タンクに接続するパイプラインと、パイプラインに設けられた三段弁とを備えてあり、三段弁の他端部に燃料ガス回収ホースが設けられて、タンク車が燃料貯蔵タンクに燃料を移し替える間、燃料ガス回収ホースのノズルがタンク車の燃料ガス回収ホースに接続される。

一般的状態では、スキッド体は矩形状の枠組みであり、枠組みは、枠組み内で鉛直方向又は水平方向に枠組みと交差する補強棒により補強された溝型鋼から構成されている。覆体は、前側、後側、左側及び右側の４枚の壁から構成されており、各壁は、互いに溶接された角鋼から構成された格子状の枠組みであり、アルミニウム−プラスチックパネルが枠組みの上部に固定されて、シャッタが枠組みの下部に設けられている。デジタル電子表示部が、操作キーボードと、液面計のための表示画面と、リットルでの容積値、請求額及び単価を示すデジタル表示画面とを備える。特定の条件に応じて、１又は複数の燃料注入器が、燃料ポンプの個数と一致すべく設けられてもよく、ブラケットも、同様に燃料注入器の個数と一致している。燃料ポンプ筐体の燃料入口管が、燃料貯蔵タンクと接続されて、安全性のために、緊急遮断弁が燃料入口管の前方端部に設けられている。加えて、燃料ポンプ筐体に設けられた燃料ガス漏れ検出装置が、燃料ガスの漏れが生じた際に警報を発してもよい。作業員の利便性のために、日除けカバーが、デジタル電子表示部が配置されている位置に対応して、覆体の上部から外側に延びている。更に、作業員のためのテーブルが、日除けカバーの位置に対応してスキッド体から延びている。更に、区分ボードが、燃料貯蔵タンクの内部チャンバに設けられて、燃料貯蔵タンクの内部チャンバは、異なる種類の石油製品を同一の燃料貯蔵タンクに貯蔵するために用いられる複数の閉鎖されたチャンバに区分されている。

結論として、本発明の有益な効果は以下の様態を含んでいる。

１．本発明によって提供される安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置では、区分して設けられた燃料ディスペンサはスキッド体に固定されて、燃料貯蔵タンクの内部チャンバと２つの壁間の中間層とは、隔離防爆材料で充填されて、それにより、燃焼、静電気、溶接、発砲、衝突又は誤操作によって引き起こされる爆発事故を効果的に防ぐことが可能になり、設備全体によって占められる床面積を大幅に低減しながら、燃料貯蔵タンクの安全性が保証される。

２．スキッド体上の覆体は、特定の場所の周辺環境の要件に応じて多様な形態で設計され、環境と美的に調和し、視覚的な安全性の効果を改善するように様々な形状及び態様を採用してもよい。燃料ディスペンサの仕様に加えて燃料貯蔵タンクの構造及び寸法も、ユーザの要件に応じて設計され製造されてもよい。

３．この燃料充填装置は、都心部、住宅用生活共同体、大規模駐車場、高速道路、町及び農山村部の様々な固定された一時的な燃料充填位置に広範囲に適用可能である。この燃料充填装置は、一体として持ち上げられ、移転されてもよく、それ故可動性が高い燃料充填装置を構成する。前記燃料充填装置は、標準化されモジュール化されて設計されているので、短期間の建設、低コスト、及び容易な操作及び保守で済み、燃料を供給する様々な環境に適用可能である。

４．燃料貯蔵タンクの本質的な安全及び防爆の解決法に基づいて、本発明の前記燃料充填装置は、タンク車から燃料貯蔵タンクに燃料を移し替える処理中に、密閉された状態で燃料ガスを回収するように燃料ガス回収装置を備えてあり、それにより、燃料ガスの貯蔵タンクからの揮発を効果的に回避し、大気の汚染及び損害を低減し、エネルギー源の浪費を防ぐ。

本発明の技術的解決法を、添付図面及び具体的な実施形態と組み合わせて更に詳細に説明する。

本発明に係る燃料充填装置を示す概略図である。 本発明の図１の平面図である。 本発明の図１の側面図である。 燃料の入口及び出口の配管を示す概略図である。

図１は、本発明の前記安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置の内部構造を示す概略図であり、図２は、本発明の図１の平面図である。図１及び２から分かるように、本発明は、少なくとも燃料貯蔵タンク1 を備えた安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置を提供し、燃料貯蔵タンク1 の燃料出口管11が、燃料ディスペンサ2 と接続されている。支持スタンド10が、燃料貯蔵タンク1 の底部に設けられてあり、燃料貯蔵タンク1 は二重壁で囲まれたタンクであり、更に、隔離防爆材料が、燃料貯蔵タンク1 の内部チャンバと、２層のタンク壁間に形成された中間層とに夫々充填されている。スキッド体3 が、可動性が高く、安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置を構築するように、燃料貯蔵タンク1 の下に設けられ、ボルトで対衝撃基盤に固定されている。覆体5 が、スキッド体3 上に設けられている。一般的な場合には、スキッド体3 は矩形状の枠組みであり、枠組みは、枠組み内で鉛直方向及び水平方向に枠組みと交差して延びる補強棒によって補強され、互いに溶接された溝型鋼から構成されている。加えて、型取された鋼板が枠組みを覆い、水放出溝が設けられて、枠組みは地中にあるボルトによって対衝撃基盤4 に固定されている。燃料充填装置の安全性を保証するために、対衝撃基盤4 は静電気及び避雷ネットワークを備えている。この燃料充填装置を移転する必要がある場合は常に、燃料貯蔵タンク1 、燃料ディスペンサ2 及びそのパイプライン等がスキッド体3 に設置されているので、この一体化された燃料充填装置が、対衝撃基盤と接続されたボルトが外されている限り持ち上げられてもよい。従って、燃料充填装置の移転が非常に便利である。このようにして、本発明によって提供される前記燃料充填装置を用いて設置された燃料充填施設は、短期間の建設、迅速且つ便利な操作及び高性能という利点を有し、従って様々な燃料を供給する環境に適用可能である。更に、燃料充填装置は地上に組み立てられているので、地下の燃料充填施設と比較して、床面積と建設費とを大幅に節約できる。例えば、本発明に係る25M³の燃料貯蔵タンクを備えた燃料充填装置は、40M³の土地面積しか占有しない。この燃料充填装置によって覆われた床面積は、主にスキッド体3 の床面積に基づいている。

スキッド体3 に固定された覆体5 の主な機能は、予期しない事故によって引き起こされる衝突及び損傷から燃料貯蔵タンク1 を保護することである。更に、都心部に設置された燃料充填施設については、このような名目上は可燃性及び爆発性を有する危険な化学製品を見て常識的に引き起こされる自然な恐れを除去するように、覆体5 の壁に様々な訴えかける広告を表示することも可能である。一般的な条件下で、覆体5 は、前側、後側、左側及び右側の４枚の壁から構成されており、各壁は、互いに溶接された角鋼から構成された格子状の枠組み51である。アルミニウム−プラスチックパネル52が、枠組みの上部に固定されている。アルミニウム−プラスチックパネル52の様々な色が、特定の位置の要件に応じて選択されることが可能であり、パネルの形状が、環境と調和するように多様な形態で設計されてもよい。例えば、覆体5 は、直方体、筒体又は他の不規則な形状として設計されてもよい。シャッタ53が、覆体内の空気循環を改善し、従って燃料ガスの集合体を有効に回避し、燃料ガスが漏出する場合の隠れた危険性を除去するように、枠組み51の下部に設けられてもよい。燃料ガス漏れ検出装置が、安全性を保証すべく効果的な手段が適宜採用され得るように、自動的に警報を発するために設けられてもよい。図面に示されていないリフティングリングが、一体に持ち上げるために、枠組みの前側及び後側の対応する位置に夫々設けられている。

図３は、本発明の図１の側面図である。図１及び２と組み合わせた図３から分かるように、燃料ディスペンサ2 は、デジタル電子表示部21、燃料ポンプ筐体22及び燃料注入器23を備えた区分型燃料ディスペンサである。デジタル電子表示部21及び燃料注入器23は、覆体5 の外壁に設けられて、燃料ポンプ筐体22は、スキッド体上に設けられ、覆体5 の内側であり、燃料貯蔵タンク1 の外側の空間に配置されている。安全性を保証するために、燃料ガス漏れ検出装置（主として、本発明では燃料ガス警報器の点灯として言及する）は、燃料ポンプ筐体22に設けられている。あらゆる燃料ガスが検出されると、燃料ガス漏れ検出装置は、安全性を保証すべく適宜の防止手段のために自動警報を発する。燃料ポンプ筐体22に接続された燃料出口ホース25が、覆体5 の壁穴を通って燃料注入器23と接続されている。燃料注入器を支持するための支持スタンド24が、覆体5 の外壁に固定され、デジタル電子表示部21の下方に配置されている。燃料注入器23は、設計された燃料ポンプの個数に対応して１又は複数設けられている。本実施形態では、２つの燃料注入器23が設けられている。すなわち、本実施形態は、特に２つの燃料ポンプ及び２つの燃料注入器を備えた燃料充填装置を提供する。燃料充填装置の配電器26が、２つの燃料注入器のための２つのブラケット24間に設けられている。前記燃料ディスペンサの燃料歯車ポンプ、フィルタ及び流量計が、燃料ポンプ筐体22内に設けられている。燃料歯車ポンプは、国際計量規格OIMLR117/118に準拠したG.P03 歯車ポンプであってもよく、固定軸式の内接噛合する環状歯の歯車駆動と、強制的なガス油分離とを採用している。燃料歯車ポンプは、長寿命に加えて、安定作動、低ノイズ、強力なガス油分離及び燃料吸収性能という特徴を有する。流量計は、国際計量規格OIMLR117/118に準拠するLLJ05 流量計であってもよく、クランクに接続するロッド、一定のストローク制御、軟質のピストン及びばねが内蔵されたシーリング等に特徴付けられる。前記流量計の製品は、500 万リットルの作動で故障が無く、1000万リットルもの高い作動期間を達成し、マイナス45℃の低温下で通常に作動することが可能である。

要望に応じて、デジタル電子表示部21は、操作キーボード28と、リットルでの容積値、請求金額及び単価を示すデジタル電子表示画面27とを備えている。制御回路基板及び電子部品が、デジタル電子表示部21内に設けられてあり、デジタル電子表示部には更に、液面計のための表示画面29が、燃料貯蔵タンク1 の燃料の液面のパラメータを常時監視するために設けられている。

図１、２及び３に示されるように、日除けカバー54が、デジタル電子表示部が設けられている位置に対応する位置の覆体5 の上部から外側に延びている。更に、作業員のための作業テーブル31が、日除けカバー54の下部に対応してスキッド体3 上に延びている。日除けカバー54は、太陽パネルにその上部が覆われた状態で、互いに溶接された角鋼から構成された矩形状の平屋根であり、燃料ガス漏れ警報器55が、日除けカバー54の中途部に設けられている。

図４は、本発明の燃料充填装置の燃料の入口及び出口の配管を示す概略図である。図４から分かるように、燃料貯蔵タンク1 に燃料を供給する処理中に、燃料は、燃料入口弁121 から入り、不純物を取り除くためにフィルタ122 を通過する。その後燃料は、三段弁123 及び流量計124 を通って、燃料ポンプ125 及び逆止め弁126 を経由して、燃料入口管12から燃料貯蔵タンク1 に入る。安全性を保証すべく、油／ガス漏れを防ぐための検出装置が、燃料ポンプ125 の位置に設けられている。燃料／ガス漏れが燃料のパイプラインで検出されると、検出装置は、安全性を保証するために採用されるべき適宜の手段のために自動警報を発する。燃料貯蔵タンクから燃料を分配する処理中に、燃料は、燃料出口管11から排出され、送出し弁111 を経由してパイプラインに搬送され、その後ボール弁112 及び緊急遮断弁113 を通って、燃料ポンプ筐体22に入る。自動保護弁が、燃料ポンプ筐体22の燃料入口管に設けられて、高温の場合に燃料の分配を遮断する。燃料ポンプ筐体22の作動中では、燃料は、燃料出口ホース25を経由して燃料注入器23から排出される。

図１に示されるように、大気汚染を引き起こす場合がある燃料貯蔵タンク1 に燃料を供給する処理中の燃料ガスの大気への直接放出を防ぐために、燃料ガス回収装置6 が燃料貯蔵タンク1 に設けられている。燃料ガス回収装置6 はブリーザ弁を備え、ブリーザ弁は、ブリーザ弁パイプライン64を通って貯蔵タンク1 と接続されている。三段弁63が、ブリーザ弁パイプライン64に取り付けられてあり、ブリーザ弁パイプラインの端部が燃料ガス回収ホース61に接続されている。燃料ガス回収ホース61のノズルが、タンク車の燃料ガス回収ホースの接続部と接続される。燃料貯蔵タンク1 に燃料を供給する処理中に、三段弁63は手動で制御されて、燃料ガス回収ホース61は開けられて、ブリーザ弁62は閉じられて、燃料貯蔵タンク1 に貯蔵された燃料及びガスが、燃料ガス回収ホース61を通ってタンク車の貯蔵タンクに回収される（呼気）。燃料ディスペンサを介して自動車に燃料を分配する処理中に、燃料ガス回収ホース61は閉じられて、ブリーザ弁62は開けられて、燃料貯蔵タンク1 はブリーザ弁62を介して「吸込む」。従って、燃料ガスが大気中で揮発せず、大気汚染を発生させないように、密閉された状態での燃料ガスの回収がこのような燃料ガス回収装置によって達成されて、その結果、安全性及び環境保護の目的が達成される。加えて、安全性を更に改善するために、燃料ガス漏れ検出管14及び燃料ガス漏れ検出弁141 が、燃料貯蔵タンク1 の中間層内に接続されてあり、それ故、貯蔵タンク1 のタンク壁からの燃料ガスの漏れが検出されると、修理作業がいかなるときでも行われる。

先行技術のスキッドマウント型の燃料充填施設では、燃料ディスペンサと燃料貯蔵タンクとは別々に設けられて、図３に示されるように、安全距離がそれらの間に維持されてあり、それ故このような装置に基づいた燃料充填施設の床面積は増大する。本発明によって提供される安全且つ環境保護タイプで省エネルギーの燃料充填装置は、隔離防爆材料で充填された燃料貯蔵タンクと、区分型燃料ディスペンサの新しい設計とを採用しているので、覆体5 の外側に露出した部分が、デジタル電子表示部21と、燃料注入器23と、燃料注入器のブラケット24と、更に配電器26の開閉扉と、覆体5 に開口された壁穴を通って燃料注入器23に接続され、燃料ポンプ筐体22に接続されている燃料出口ホース25とを単に含んでいるだけである。これらの理由により、燃料ポンプと燃料貯蔵タンクとの間の「距離ゼロ」の概念が実現されて、その結果、「燃料充填島」と呼ばれる概念は時代遅れなものになり得る。

本発明によって採用された燃料貯蔵タンク1 は、隔離防爆材料が、燃料貯蔵タンクとタンク壁間の中間層とに夫々充填されている二重壁で囲まれたタンクである。隔離防爆材料は、特殊合金からなり、メッシュ機械によって積層された網目形状又は回転楕円形状に形成されている。燃料貯蔵タンクに充填された隔離防爆材料により、燃焼、静電気、溶接、発砲又は衝突によって起こる爆発事故を効果的に防ぐことができ、それにより本質的な安全を実現する。隔離防爆材料に関する更に詳細な情報については、「隔離防爆材料」という名称の関連特許出願（中国特許出願公開第CN200510067976.1号明細書）、又は「隔離防爆材料単体」という名称の特許出願（中国特許出願公開第CN200510066233.2号明細書）を参照することが望ましい。一方、サイロ及び汚染除去トンネルが燃料貯蔵タンク1 の内部に設けられて、作業員が、燃料貯蔵タンクを使い易く保守し、燃料貯蔵タンク内の隔離防爆材料の汚れを洗浄するように、汚染物質を排出するパイプラインがタンクの底部に設けられている。その実施形態の関連する詳細な内容とその機能及び効果については、「洗浄及び保守を可能にする隔離及び防爆性地下オイル貯蔵タンク」という名称の特許出願（中国特許発明第ZL01144635.8号明細書）を参照することが望ましい。高／低液面警報機能を備えた液面計が、燃料貯蔵タンク1 に設けられて、緊急圧力放出装置及びあふれ出し防止装置等が、燃料貯蔵タンクの上部に設けられている。燃料ガスの漏れを防ぐために用いられる検出装置は、タンク壁の中間層に設けられている。この検出装置は、Tianjin Dongli Warning Device Factory（テンシンドンリワーニングデバイスファクトリ）によって製造された可燃性ガス検出装置（形式QJ-T）である。石油製品の漏れを検出すると、検出器は、地下水源への汚染を回避する手段のために自動警報を送る。

隔離防爆の作動原理は以下の通りである。熱移動理論と、燃焼及び／又は爆発の形成のための基本的な条件とに応じて、作動原理は、迅速な延焼及びエネルギーの即時の放出を防ぐために、燃料貯蔵タンクに充填された網状材料の高度な多孔性空間を利用しており、加えて、燃焼及び爆発を防ぎ、本質的な安全を達成するために、エネルギーを集めて爆発を起こす燃焼媒体の状態を無効にすべく金属材料の表面効果を利用している。隔離防爆材料は、燃料ガスの揮発を抑える機能を有する。燃料充填施設の地下貯蔵タンクが隔離防爆技術により改良された後、燃料ガスの大気汚染に加えて燃料製品の損失も有効に低減され得る。例えば、年間売上高が5000トンの中規模の燃料充填施設では、隔離防爆技術を実施した後、燃料製品の損失が約13トン低減し、毎年70,000元(Yuan)以上節約され得る。

従って、「距離ゼロ」の要件は、燃料貯蔵タンクに隔離防爆技術を実施した後に実現された本質的な安全性に基づいて、燃料ディスペンサと燃料貯蔵タンクとの間の構造配置を変更するだけで実現され得る。

容積が大きい燃料貯蔵タンクが、多様な種類の石油製品を貯蔵する必要がある場合、燃料貯蔵タンクのタンク本体の容積を２以上の相対的に独立したチャンバに区分するために、タンク本体に１又複数の区分ボードを設けることが可能である。区分ボードを配置することにより、一方では、燃料貯蔵タンクのタンク本体の強度が高まり、他方では、燃料貯蔵タンクが90# 、93# 及び97# のような異なるラベルで２以上のガソリン製品を含むことができるように、燃料貯蔵タンクが独立したチャンバに区分されて、従って、多様な種類の石油製品が同一の燃料貯蔵タンクに貯蔵されるという要件を満たす。適宜除染を行い、汚れを取り除くために、除染通路と、対応する汚染物質を排出する弁とを各チャンバに設ける必要があることも着目する必要がある。

最後に、以下の通り述べる必要がある。上記の実施形態は、本発明を限定するのではなく説明するために単に用いられているに過ぎない。本発明が好ましい実施形態に関連して詳細に説明されているが、本分野の一般的な技術者は、本発明の趣旨及び範囲内での本発明へのあらゆる変更又は代替が、本発明の特許請求の範囲によって包含されるべきであると理解すべきである。

1 燃料貯蔵タンク
10 支持スタンド
11 燃料出口管
111 送出し弁
112 ボール弁
113 緊急遮断弁
12 燃料入口管
121 燃料入口弁
122 フィルタ
123 三段弁
124 流量計
125 燃料ポンプ
126 逆止め弁
14 燃料漏れ検出管
141 燃料漏れ検出弁
2 燃料ディスペンサ
21 電子表示部
22 燃料ポンプ筐体
23 燃料注入器
24 燃料注入器のためのブラケット
25 燃料出口ホース
26 配電器
27 表示画面
28 操作キーボード
29 表示画面
3 スキッド体
31 作業テーブル
4 対衝撃基盤
5 覆体
51 枠組み
52 アルミニウム−プラスチックパネル
53 シャッタ
54 日除けカバー
55 燃料ガス漏れ警報器
6 燃料ガス回収装置
61 回収ホース
62 ブリーザ弁
63 三段弁
64 ブリーザ弁のパイプライン

Claims (9)

1. 安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置であり、
   少なくとも、燃料貯蔵タンク、燃料ディスペンサ、スキッド体、覆体及び対衝撃基盤を備えて、
   前記燃料貯蔵タンクは、燃料出口管を介して前記燃料ディスペンサと接続されており、
   前記スキッド体は、前記覆体に前記スキッド体の上方で覆われて、
   前記燃料貯蔵タンク及び燃料ディスペンサは、可動式燃料充填施設を構成するように地面にボルトで固定された前記スキッド体に取り付けられており、
   前記燃料貯蔵タンクは、二重壁で囲まれたタンクであり、
   前記燃料貯蔵タンクの内部チャンバと、前記二重壁間に形成された中間層とが、隔離防爆材料で充填されている前記燃料充填装置において、
   前記燃料ディスペンサは、デジタル電子表示部、燃料ポンプ筐体及び燃料注入器を区分して備え、前記デジタル電子表示部及び燃料注入器は、前記覆体の壁の外側に設けられており、前記燃料ポンプ筐体は、前記覆体の内側であり前記燃料貯蔵タンクの外側の空間に設けられて、前記スキッド体に固定されており、
   ブラケットが、前記燃料注入器を支持するために、前記デジタル電子表示部の下方で前記覆体の外壁に設けられて、
   前記燃料貯蔵タンクの燃料出口管が前記燃料ポンプ筐体に接続されており、
   前記燃料ポンプ筐体の燃料出口ホースが前記覆体の壁穴を通って前記燃料注入器に接続されており、
   前記燃料貯蔵タンクに設けられた燃料ガス回収装置が、前記燃料貯蔵タンクに設けられるブリーザ弁と、前記燃料貯蔵タンクに前記ブリーザ弁を接続するパイプラインと、該パイプラインに設けられた三段弁とを備えており、
   該三段弁の他端部に、燃料ガス回収ホースが設けられており、
   該燃料ガス回収ホースのノズルが、タンク車が前記燃料貯蔵タンクに燃料を移し替える間、前記タンク車のガス回収ホースに接続されることを特徴とする安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置。
2. 前記スキッド体は、溝型鋼から構成された矩形状の枠組みであり、鉛直方向及び水平方向に前記枠組みと交差する補強棒により補強されていることを特徴とする請求項１に記載の安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置。
3. 前記覆体は、前側、後側、左側及び右側の４枚の壁体から構成されており、各壁体は、互いに溶接された角鋼から構成された格子状の枠組みであり、
   アルミニウム−プラスチックパネルが、前記枠組みの上部に固定されており、
   シャッタが、前記枠組みの下部に設けられていることを特徴とする請求項１に記載の安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置。
4. 前記デジタル電子表示部は、操作キーボードと、液面計のための表示画面と、リットルでの容積値、請求額及び単価を示すデジタル表示画面とを備えていることを特徴とする請求項１に記載の安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置。
5. １又は複数の前記燃料注入器と、該燃料注入器を支持するための前記ブラケットとが設けられており、該ブラケットの個数が前記燃料注射器の個数に相当することを特徴とする請求項１に記載の安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置。
6. 燃料入口管及び前記燃料貯蔵タンクは、前記燃料ポンプ筐体に接続されており、緊急遮断弁が、前記燃料入口管の前方端部に設けられていることを特徴とする請求項１に記載の安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置。
7. 燃料ガス漏れ検出装置が、燃料ガスの漏れを防ぐために前記燃料ポンプ筐体に設けられていることを特徴とする請求項１又は６に記載の安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置。
8. 日除けカバーが、前記デジタル電子表示部が設けられている位置に対応する位置の前記覆体の上部から外側に延びており、
   作業員のための作業テーブルが、前記日除けカバーの下部に対応して前記スキッド体上に延びていることを特徴とする請求項１又は３に記載の安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置。
9. 前記燃料貯蔵タンクの空間が、異なる種類の石油製品を同一の燃料貯蔵タンクに貯蔵するために用いられる複数の閉鎖されたチャンバに区分されるように、区分ボードが、前記燃料貯蔵タンクの内部チャンバに設けられていることを特徴とする請求項１に記載の安全且つ環境に優しい省エネルギーの燃料充填装置。

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