JP2003320895A - 液化ガス充填用バルクローリ - Google Patents

液化ガス充填用バルクローリ

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JP2003320895A
JP2003320895A JP2002127371A JP2002127371A JP2003320895A JP 2003320895 A JP2003320895 A JP 2003320895A JP 2002127371 A JP2002127371 A JP 2002127371A JP 2002127371 A JP2002127371 A JP 2002127371A JP 2003320895 A JP2003320895 A JP 2003320895A
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gas
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bulk
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Kazuo Murakami
和夫 村上
Kazuyuki Yamamoto
和志 山本
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Nippon Sharyo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価な液送り手段を備え、その液送り手段の
ガス漏れに対して早期かつ確実に対処することができる
液化ガス充填用バルクローリを提供すること。 【解決手段】 走行車両に液化ガスを搭載する収納タン
ク2を備え、その収納タンク2からバルク貯槽へ液化ガ
スを充填させるための液送り手段5を、動力取出し装置
によってエンジン出力から取り出した動力によって駆動
させるものであって、内部にガス検出器7を設置したシ
ール箱10内に液送り手段5を格納し、動力取出し装置
から液送り手段5へ回転を伝達する動力伝達軸のシール
箱を貫通する当該貫通部分にシール構造13,14を設
けることによって、シール箱10を気密な状態にした液
化ガス充填用バルクローリ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化ガスの収納タ
ンクを積載して一般家庭に設置したバルク貯槽等へ充填
するための液化ガス充填用バルクローリに関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、液化プロパンガスを収納タン
クに搭載してバルク貯槽を設置した一般家庭を回り、液
化プロパンガスをバルク貯槽に充填する液化ガス充填用
バルクローリが採用されている。このバルクローリは、
走行車両に液化ガスを搭載する収納タンクを有し、液送
ポンプによって充填用ホースを接続したバルク貯槽へ収
容タンク内の液化ガスを送り出すものである。ところ
で、液送ポンプの駆動には動力取出し装置(PTO)で
取り出されたエンジン出力が利用されており、その具体
的構成が特開平7−304379号公報に記載されてい
る。
【0003】図7は、当該公報に記載された液化ガス充
填用バルクローリの作動経路を示す構成図である。液化
ガス充填用バルクローリ(以下、単に「バルクローリ」
とする)は、一般的に図に示すような構造をしている。
液化ガスの収納タンクが走行車両の車台に積載され、充
填用ホースなどが格納された弁箱が設けられている。収
納タンク100の上部と側面に安全弁101と液面計1
02が取付けられ、収納タンク100の下部にガスの出
入口及びベーパ抜き口をそれぞれ開閉する遮断弁10
4,105とリリーフ回路110が連結されている。そ
して、収納タンク100の下方には出入口開閉用の遮断
弁104と連結する液送ポンプ120が設置されてお
り、その液送ポンプ120に流量計111と充填用ホー
ス112が接続されている。
【0004】液送ポンプ120は、駆動軸121を介し
て増速機122が連結され、その増速機122に対して
走行車両のエンジンに設けたPTO123が駆動軸12
4を介して連結されている。ここで図8は、その液送ポ
ンプ120を示す縦断面図である。液送ポンプ120
は、ロータ室201と液室202から成る密閉されたケ
ース203の内部に、先端に回転羽根204を取付けた
ロータ軸205を回転自在に設け、ケース203の外側
には駆動軸206と連結するカップ207を嵌合させ、
そのカップ207とロータ軸205とにそれぞれ対向す
るマグネット211,212が取付けられている。
【0005】ケース203はメカニカルシール部を持た
ず、シールのない側壁により液密状態で外部から遮閉さ
れている。従って、この液送ポンプ120によれば、駆
動軸206と共にカップ207が回転すると、マグネッ
ト211,212同士の吸引によってケース203内部
のロータ軸205が遠隔駆動され、ロータ軸205と駆
動軸206が共回り状態で回転する。これにより、ロー
タ軸205と回転羽根204は密閉されたケース203
の内部で回転し、ポンプからの液化ガスの漏れが完全に
防止できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、こうして液送
ポンプ120を駆動させるPTO123からの駆動伝達
にマグネット211,212を使用した従来の構造は、
その液送ポンプ120を完全にシールすることができる
ため、ガス漏れに細心の注意を払う液化ガス充填用バル
クローリにとって好ましいものであったが、液送ポンプ
120自体の価格が高く、液化ガス充填用バルクローリ
の製造コストを上げる原因となっていた。
【0007】そこで本発明は、かかる課題を解決すべ
く、安価な液送り手段を備え、その液送り手段のガス漏
れに対して早期かつ確実に対処することができる液化ガ
ス充填用バルクローリを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の液化ガス充填用
バルクローリは、走行車両に液化ガスを搭載する収納タ
ンクを備え、その収納タンクからバルク貯槽へ液化ガス
を充填させるための液送り手段を、動力取出し装置によ
ってエンジン出力から取り出した動力によって駆動させ
るものであって、内部にガス検出器を設置したシール箱
内に前記液送り手段を格納し、前記動力取出し装置から
当該液送り手段へ回転を伝達する動力伝達軸のシール箱
を貫通する当該貫通部分にシール構造を設けることによ
って、シール箱を気密な状態にしたものであることを特
徴とする。
【0009】本発明によれば、万一液送り手段からガス
が漏れた場合にでも、その液送り手段が格納されたシー
ル箱が気密な構造をしているため、その中に設置された
ガス検出器によって早期かつ確実にガス漏れを検出する
ことができる。従って、液送り手段として従来のような
完全にシールされたマグネット式の液送ポンプでなくて
も、例えばメカニカルシール部をもった液送ポンプを使
用した場合のガス漏れに対して早期かつ確実に対処する
ことができる。そして、高価なマグネット式の液送ポン
プに替えて安価な液送り手段を備えることができる。な
お、シール箱の気密性は、ガスを全く通すことのない完
全な気密状態である必要はなく、ガス漏れに対して早期
かつ確実に対処することが可能な程度に概ねシールされ
た状態であれば足りる。以下、「気密」とはこうした趣
旨の状態をいう。
【0010】また、本発明の液化ガス充填用バルクロー
リは、次のような実施態様であることが好ましい。前記
液送り手段が、前記収納タンク内の液化ガスを前記バル
ク貯槽へ送り込む液送ポンプ及び、前記バルク貯槽内の
ガスを圧縮して前記収納タンク内へ送って前記収納タン
ク内の液化ガスを前記バルク貯槽へ送り込むようにした
コンプレッサのいずれか一方又は両方を併用したもので
あること。
【0011】前記液送り手段が液送ポンプの場合のシー
ル構造が、前記動力伝達軸が、前記液送り手段の駆動軸
と前記動力取出し装置側からの推進軸とを外周が円形の
ジョイント部材で連結させたものであって、そのジョイ
ント部材でシール箱を貫通させ、貫通によるシール箱か
らのガス漏れを防止するガス遮断部材を当該貫通部分に
設けたものであること。
【0012】前記液送り手段がコンプレッサの場合のシ
ール構造が、前記動力伝達軸が、前記液送り手段の駆動
軸と前記動力取出し装置側からの推進軸とを、外周が円
形のジョイント部と外径の大きなフライホイール部とを
備えたジョイント部材で連結させたものであって、その
ジョイント部でシール箱を貫通させ、貫通によるシール
箱からのガス漏れを防止するガス遮断部材を当該貫通部
分に設けたものであること。
【0013】前記液送り手段が液送ポンプとコンプレッ
サを併用したものであり、液送ポンプを格納した第1の
シール箱におけるシール構造は、前記動力伝達軸が、液
送ポンプの駆動軸と第1の動力取出し装置側からの推進
軸とを外周が円形のジョイント部材で連結させたもので
あって、そのジョイント部材で第1のシール箱を貫通さ
せ、貫通による第1のシール箱からのガス漏れを防止す
るガス遮断部材を当該貫通部分に設けたものであり、コ
ンプレッサを格納した第2のシール箱におけるシール構
造は、前記動力伝達軸が、シール箱内の回転軸と第2の
動力取出し装置側からの推進軸とを、外周が円形のジョ
イント部とコンプレッサの駆動軸に固定された大径のプ
ーリとの間でベルトを掛け渡すプーリ部とを備えたプー
リ兼用のジョイント部材で連結させたものであって、そ
のジョイント部でシール箱を貫通させ、貫通によるシー
ル箱からのガス漏れを防止するガス遮断部材を当該貫通
部分に設けたものであること。
【0014】更に前記ジョイント部材が、前記動力取出
し装置側からの推進軸とユニバーサルジョイントを介し
て連結されたものであること。
【0015】よって、収納タンクからバルク貯槽への液
化ガスの充填には液送り手段として液送ポンプやコンプ
レッサの使用が可能であり、両者を併用すれば効率的に
行うことができる。そして、液送ポンプやコンプレッサ
は各シール箱内に格納され、シール箱外の動力取出し装
置から動力伝達軸を介して回転を受けているが、その動
力伝達軸がシール箱を貫通する部分ではガス遮断部材を
設け、そこをジョイント部が回転するようにしたシール
構造としたので、液送ポンプなどからガスが漏れたとし
てもシール箱外へ容易に出ることなく、ガス検出器によ
って早期かつ確実にガス漏れが検出できる。また、動力
取出し装置側からの推進軸に対してジョイント部材をユ
ニバーサルジョイントを介して連結したので、そのジョ
イント部材がシール箱の貫通部分を傾くことなく直交し
た姿勢のままで回転するので、シール性を常に維持する
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る液化ガス充填
用バルクローリの一実施形態について、図面を参照しな
がら以下に説明する。図1は、液化ガス充填用バルクロ
ーリの第1実施形態を示した平面図である。この液化ガ
ス充填用バルクローリ(以下、単に「バルクローリ」と
する)1は、図8に示した従来のものと同様な作動経路
を有しており、液化ガスの収納タンク2が走行車両4の
車台に積載され、収納タンク2前部には、巻回された充
填用ホース及びガス回収ホースが格納されたホースリー
ル箱3が設けられている。そして収納タンク2の下方に
は液送ポンプ5が配置され、その吸入口は、遮断弁など
を介して収納タンク2側と接続され、吐出口は、流量計
などを介してホースリール箱3内の充填用ホースと接続
されている。
【0017】本実施形態の液送ポンプ5は、図1の透視
部分Aに示すように収納タンク2の下に設けられたシー
ル箱10内に格納されている。ここで図2は、その液送
ポンプ5の動力伝達部分を拡大して示した図である。前
述した図9に示す従来のポンプは、マグネットを使用し
て動力を回転羽根に伝達するものであり、ポンプ室を外
部から遮閉して液密状態となる構造であった。しかし、
本実施形態の液送ポンプ5には通常のロータポンプを使
用したため、プロペラシャフト15の回転をロータ軸1
1に対して機械的連結によって直接伝達するようになっ
ている。従って、液送ポンプ5にはガス漏れが生じない
ようにした軸シールが必要であり、ロータ軸11にはメ
カニカルシール12が設けられている。
【0018】しかし、こうしてシール処理が施された液
送ポンプ5であっても、その構造上従来のマグネット式
のポンプのようにガス漏れを完全に防止できるという保
証はない。そこで、本実施形態ではこうした点を踏ま
え、液送ポンプ5をシール箱10内に格納することによ
って、万一のガス漏れを早期に検出して安全なうちに対
処できるように構成されている。すなわち、シール箱1
0を気密な構造とし、そこにガス検出器7を設置するこ
とで、液送ポンプ5からガス漏れが発生した場合には、
早期かつ確実にガス漏れが発見にできるようにしたもの
である。そのため、ガス検出器7は不図示の警報器に接
続され、ガスを検出した際にその警報器が警告を発する
ようになっている。
【0019】液送ポンプ5は、従来のように走行車両4
のエンジン出力を利用して駆動させるものであり、不図
示のミッションサイドPTOからの回転をプロペラシャ
フト15を介してロータ軸11に伝達させるようにした
ものである。そこで、本実施形態では、シール箱10を
気密な状態にするため、シール箱10を貫く部分に、プ
ロペラシャフト15と液送ポンプ5のロータ軸11とを
連結するシール用ジョイント13が用いられている。
【0020】シール用ジョイント13は、円筒形状をし
たものであり、その貫通孔内にシール箱10内から同軸
に差し込まれたロータ軸11がネジ止めされている。そ
してシール箱10外では、シール用ジョイント13にユ
ニバーサルジョイント16が取り付けられ、PTOから
の動力を伝達するプロペラシャフト15との間で連結さ
れている。シール用ジョイント13は、このユニバーサ
ルジョイント16によって壁面20aと常に直交して回
転できるようになっている。そして、シール箱10は図
示するようにシール用ジョイント13によって壁面10
aが貫かれているが、その貫通部分にはガス遮断部材と
して間仕切パッキン14が設けられている。これによ
り、回転するシール用ジョイント13とシール箱10の
壁面10aとの隙間がシールされ、シール箱10内が気
密な状態に保たれるよう構成されている。なお、この間
仕切パッキン14には、ダストシールやゴムパッキンな
どを用いることが可能である。
【0021】以上説明したバルクローリによれば、液化
ガスを収容したバルクローリ1は、一般家庭の軒先まで
移動し、充填用ホース及びガス回収ホースを繰り出して
その家庭に設置されているバルク貯槽に接続する。この
状態で、収納タンク2の出入口の遮断弁を開き、アイド
リング状態のエンジンから不図示のミッションサイドP
TOより、プロペラシャフト15を介して液送ポンプ5
に回転が伝達される。そこで液送ポンプ5が駆動し、収
納タンク2から液化ガスが送り出され、充填用ホースを
介してバルク貯槽に液化ガスが送り込まれる。一方、こ
うした液化ガスの充填に伴ってバルク貯槽内のガスは、
ガス回収ホースを通って収納タンク2へと回収される。
【0022】液送ポンプ5を駆動させる動力は、図2に
示すようにプロペラシャフト15の回転がユニバーサル
ジョイント16を介し、シール用ジョイント13からロ
ータ軸11に伝達される。その際、シール用ジョイント
13が壁面10aを貫通して回転しているが、そこに設
けられた間仕切パッキン14によってシール処理が施さ
れてシール箱10の気密な状態が保たれている。そのた
め、万一作業中に液送ポンプ5からガス漏れが生じた場
合には、ガスがシール箱10から容易に外へ出ることは
なく、シール箱10内に備えられているガス検出器7に
よって早期に検出され、不図示の警報器から警告が発せ
られる。そして、その警告音や警告灯を確認した作業者
は、直ちに液送ポンプ5の駆動を止め、充填作業を中止
して次の安全対策に移る。
【0023】よって、本実施形態によれば、ガス検出器
7を備えたシール箱10内に液送ポンプ5を気密な状態
で格納したことにより、ガス漏れを早期かつ確実に検出
することができ、ガス漏れの可能がある軸シール構造の
液送ポンプを使用しても危険を未然に回避することがで
きる。そして、液送ポンプを従来の高価なマグネット式
から安価な軸シール構造のものに替えることによって、
液化ガス充填用バルクローリをより低価格で提供するこ
とが可能になった。
【0024】次に、液化ガス充填用バルクローリの第2
実施形態について説明する。図3は、第2本実施形態の
液化ガス充填用バルクローリを示した側面図である。な
お、第1実施形態の液化ガス充填用バルクローリと同じ
構成については同符号を付して説明する。液化ガス充填
用バルクローリ(以下、単に「バルクローリ」とする)
21は、バルク貯槽への液化ガスの充填を、液送ポンプ
5の液送りに加え、バルク貯槽内のガスをコンプレッサ
6によって収納タンク2へ強制的に回収するようにした
ものである。前記第1実施形態では、液送ポンプ5の液
送りによってバルク貯槽内に液化ガスを充填させ、その
際バルク貯槽内にあるガスは液の増加にともなって押し
出されて収納タンク2へと自然に回収されるようになっ
ていた。しかし、液化ガスを充填させる場合、バルク貯
槽にあるガスが液送ポンプ6が液化ガスを送り込もうと
する際の抵抗となると考えられる。そこで本実施形態で
は、コンプレッサ6によって積極的にバルク貯槽内のガ
スを回収することで、効率良く液化ガスをバルク貯槽に
送り込ませようとするものである。
【0025】液送ポンプ5は、第1実施形態と同様にシ
ール用ジョイント13及び間仕切パッキン14を用いて
第1シール箱10内に気密な状態で格納され(図2参
照)、ミッションサイドPTO22からの動力を受ける
ように構成されている。一方のコンプレッサ6は、図示
するように収納タンク2の前方に配置され、フライホイ
ールPTO23からの動力をVプーリを介して受けるよ
うに構成されている。このコンプレッサ6は、図示しな
いがリール箱内のガス回収ホースを介して入力口がバル
ク貯槽と接続され、また吐出口が収納タンク2のガス用
遮断弁に接続されている。なお、本実施形態のバルクロ
ーリ21は、コンプレッサ6が収納タンク2前方に配置
されるため、ホースリール箱が収納タンク2の後方に設
置されている。
【0026】コンプレッサ6は、ピストンを往復運動さ
せるための駆動力として、フライホイールPTO23か
らの機械的な伝達によって動力を受けるようにしている
が、こうした動力の機械的伝達では、やはり液送ポンプ
5の場合と同様にガス漏れの危険が伴う。そこで、コン
プレッサ6にもガス漏れの早期検出を可能とする第2シ
ール箱20を設け、その気密した中に格納するようにし
ている。第2シール箱20内にも第1シール箱10と同
様にガス検出器8が設置され、それが不図示の警報器に
接続されて、ガスを検出した際にその警報器が警告を発
するようになっている。
【0027】フライホイールPTO23からコンプレッ
サ6への動力伝達は、第2シール箱20内で小径のVプ
ーリからコンプレッサ6に固定された大径のVプーリに
掛け渡されたVベルト24を介し、回転数を落として伝
達するようになっている。コンプレッサ6の駆動には、
回転数を液送ポンプ5よりも低くする必要があるからで
ある。ここで図4は、コンプレッサ6の動力伝達部分を
一部拡大して示した図である。シール箱20内には回転
軸25が回転自在に軸支され、中心に円筒形状のシール
用ジョイント部と外周に小径のVプーリとを一体にした
Vプーリ兼用ジョイント26が、ジョイント部の貫通孔
内に差し込まれた回転軸25に対して同軸上にネジ止め
されている。
【0028】Vプーリ兼用ジョイント26は、図示する
ようにシール用ジョイント部26aが第2シール箱20
の壁面20aを貫いて配置されている。また、第2シー
ル箱20の外では、そのシール用ジョイント部26aに
ユニバーサルジョイント27を介し、フライホイールP
TO23からの動力を伝達するプロペラシャフト28と
連結されている。そして、Vプーリ兼用ジョイント26
によって貫かれた第2シール箱20の貫通部分には間仕
切パッキン14が設けられ、これによって回転するVプ
ーリ兼用ジョイント26のシール用ジョイント部26a
と第2シール箱20の壁面20aとの隙間がシールさ
れ、第2シール箱20内が気密な状態に保たれるよう構
成されている。
【0029】以上説明した第2実施形態のバルクローリ
21によれば、液化ガスを収容した後に一般家庭の軒先
まで移動し、そこで充填用ホース及び回収ホースが繰り
出されてバルク貯槽に接続される。この状態で、収納タ
ンク2の出入口の遮断弁を開き、アイドリング状態のエ
ンジンからミッションサイドPTO22及びフライホイ
ールPTO23から動力が取り出され、それぞれ液送ポ
ンプ5とコンプレッサ6とに回転が与えられる。する
と、液送ポンプ5によって収納タンク2の液化ガスが送
り出されるとともに、バルク貯槽内のガスがコンプレッ
サ6によって引き抜き圧縮されて収納タンク2内へと圧
送され、バルク貯槽内に液化ガスが充填される。
【0030】液送ポンプ5やコンプレッサ6を駆動させ
る動力は、共に各PTO22,23からの回転が各シー
ル箱10,20を貫いたシール用ジョイント13(図2
参照)又はVプーリ兼用ジョイント26(図4参照)を
介して伝達される。その際、それぞれの貫通部分には間
仕切パッキン14,14によってシール処理が施され、
各シール箱10,20の気密な状態が保たれている。そ
のため、万一作業中に液送ポンプ5やコンプレッサ6か
らガス漏れが生じた場合には、ガスがシール箱10,2
0から容易に外へ出ることはなく、シール箱10,20
内に備えられているガス検出器8によって早期に検出さ
れ、不図示の警報器から警告が発せられる。そして、そ
の警告音や警告灯を確認した作業者は、直ちに液送ポン
プ5及びコンプレッサ6の駆動を止め、充填作業を中止
して次の安全対策に移る。
【0031】よって、本実施形態によっても、ガス検出
器7を備えた第1シール箱10内に液送ポンプ5を格納
し、またガス検出器8を備えた第2シール箱10内にコ
ンプレッサ6が格をされしたことにより、ガス漏れを早
期かつ確実に検出することができる構造としたので、ガ
ス漏れの可能がある液送ポンプ5やコンプレッサ6を使
用しても危険を未然に回避することができる。そして、
液送ポンプを従来の高価なマグネット式から安価な軸シ
ール構造のものに替えることによって、液化ガス充填用
バルクローリ21をより低価格で提供することが可能に
なった。更に、コンプレッサ6を併用し、バルク貯槽へ
の液送りの抵抗となっていたガスを積極的に収納タンク
2へ引き込むことによって、液送ポンプ20の負担を軽
減させて液充填の時間短縮を図ることができた。
【0032】次に、液化ガス充填用バルクローリの第3
実施形態について説明する。図5は、液化ガス充填用バ
ルクローリの第3実施形態を示した側面図である。な
お、第1又は第2実施形態の液化ガス充填用バルクロー
リと同じ構成については同符号を付して説明する。液化
ガス充填用バルクローリ(以下、単に「バルクローリ」
とする)31は、バルク貯槽への液化ガスの充填にコン
プレッサ6のみを使用し、バルク貯槽から引いたガスを
バルクローリ31の収納タンク2内へ圧縮して送り、そ
の収納タンク2とバルク貯槽との差圧によって、収納タ
ンク2内の液化ガスをバルク貯槽へと供給するようにし
たものである。そこでコンプレッサ6は、第1実施形態
の液送ポンプ5と同様に不図示のミッションサイドPT
Oから動力を受けるようにし、図5の透視部分Bに示す
ように収納タンク2下のシール箱30内に横置きにして
格納されている。
【0033】図6は、そのコンプレッサ6への動力伝達
部分を拡大して示した図である。コンプレッサ6は、不
図示のミッションサイドPTOからの回転をプロペラシ
ャフト15を介して駆動軸に直接伝達させるようにした
ものであり、シール箱30を気密な状態にするため、そ
の壁面30aを貫く部分にプロペラシャフト15とコン
プレッサ6の駆動軸とを連結するシール用ジョイント3
2が用いられている。このシール用ジョイント13は、
中心が円筒形状をしたものであり、更に前記第2実施形
態で用いられたVプーリ兼用ジョイント26(図4参
照)と同様、外周にプーリ32aが設けられている。但
し、この径の大きなプーリ32aは、ベルトを介して動
力を伝達するためでなく、コンプレッサ6のピストンが
往復運動する際の回転むらをなくして回転運動を滑らか
にするフライホイールの役割を果たすものである。そし
て、シール用ジョイント32は、中心の円筒部分にシー
ル箱30内から差し込まれたコンプレッサ6の駆動軸3
3にネジ止めされている。
【0034】一方シール箱30の外では、シール用ジョ
イント13にユニバーサルジョイント16を介して、ミ
ッションサイドPTOからの動力を伝達するプロペラシ
ャフト15が連結されている。こうしてシール箱30
は、図示するようにシール用ジョイント32によって壁
面30aが貫かれているが、その貫通部分には間仕切パ
ッキン14が設けられ、回転するシール用ジョイント3
2とシール箱30の壁面30aとの隙間がシールされ、
シール箱30内が気密な状態に保たれている。そして、
このシール箱30内にもガス検出器9が設置され、それ
が不図示の警報器に接続されて、ガスを検出した際にそ
の警報器が警告を発するようになっている。
【0035】以上説明したバルクローリ31によれば、
充填用ホース及びガス回収ホースをバルク貯槽に接続し
て収納タンク2の出入口の遮断弁を開き、アイドリング
状態のエンジンから不図示のミッションサイドPTOに
よりプロペラシャフト15を介してコンプレッサ6に回
転が伝達される。そうしてコンプレッサ6が駆動すれ
ば、バルク貯槽内のガスが圧縮されて収納タンク2内へ
と送り込まれ、その収納タンク2とバルク貯槽との差圧
によって収納タンク2内の液化ガスがバルク貯槽へと送
られて充填される。
【0036】こうしたコンプレッサ6を駆動させる動力
は、図6に示すようにプロペラシャフト15の回転がユ
ニバーサルジョイント16を介し、シール用ジョイント
32から駆動軸に伝達される。その際、シール用ジョイ
ント32が壁面30aを貫通して回転しているが、そこ
に設けられた間仕切パッキン14によってシール処理が
施されてシール箱30の気密な状態が保たれている。そ
のため、万一作業中にコンプレッサ6からガス漏れが生
じた場合には、ガスがシール箱30から容易に外へ出る
ことはなく、シール箱30内に備えられているガス検出
器9によって早期に検出され、不図示の警報器から警告
が発せられる。そして、その警告音や警告灯を確認した
作業者は、直ちにコンプレッサ6の駆動を止め、充填作
業を中止して次の安全対策に移る。
【0037】よって、本実施形態によれば、ガス検出器
9を備えたシール箱30内にコンプレッサ6を格納した
ことにより、ガス漏れを早期かつ確実に検出することが
でき、ガス漏れの可能があるコンプレッサ6を使用して
も危険を未然に回避することができる。そして、液送ポ
ンプを従来の高価なマグネット式から安価なコンプレッ
サ6に替えることによって、液化ガス充填用バルクロー
リ31をより低価格で提供することが可能になった。
【0038】なお、以上液化ガス充填用バルクローリに
ついていくつかの実施形態を例に挙げて説明したが、本
発明はこれらに限定されることなく、その趣旨を逸脱し
ない範囲で様々な変更が可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明では、内部にガス検出器を設置し
たシール箱内に液送り手段を格納し、動力取出し装置か
ら液送り手段へ回転を伝達する動力伝達軸のシール箱を
貫通する当該貫通部分にシール構造を設けることによっ
て、シール箱を気密な状態にしたので、液送り手段に安
価なものを使用することができ、その液送り手段のガス
漏れに対して早期かつ確実に対処することができるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】液化ガス充填用バルクローリの第1実施形態を
示した平面図である。
【図2】第1実施形態における液送ポンプの動力伝達部
分を拡大して示した図である。
【図3】液化ガス充填用バルクローリの第2本実施形態
を示した側面図である。
【図4】第2実施形態におけるコンプレッサの動力伝達
部分を一部拡大して示した図である。
【図5】液化ガス充填用バルクローリの第3実施形態を
示した平面図である。
【図6】第3実施形態におけるコンプレッサの動力伝達
部分を一部拡大して示した図である。
【図7】液化ガス充填用バルクローリの作動経路を示す
構成図である。
【図8】マグネット式の液送ポンプを示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 液化ガス充填用バルクローリ 2 収納タンク 5 液送ポンプ 6 コンプレッサ 7 ガス検出器 10 シール箱 13 シール用ジョイント 14 間仕切パッキン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車両に液化ガスを搭載する収納タン
    クを備え、その収納タンクからバルク貯槽へ液化ガスを
    充填させるための液送り手段を、動力取出し装置によっ
    てエンジン出力から取り出した動力によって駆動させる
    液化ガス充填用バルクローリにおいて、 内部にガス検出器を設置したシール箱内に前記液送り手
    段を格納し、前記動力取出し装置から当該液送り手段へ
    回転を伝達する動力伝達軸のシール箱を貫通する当該貫
    通部分にシール構造を設けることによって、シール箱を
    気密な状態にしたものであることを特徴とする液化ガス
    充填用バルクローリ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する液化ガス充填用バル
    クローリにおいて、 前記液送り手段は、前記収納タンク内の液化ガスを前記
    バルク貯槽へ送り込む液送ポンプ及び、前記バルク貯槽
    内のガスを圧縮して前記収納タンク内へ送って前記収納
    タンク内の液化ガスを前記バルク貯槽へ送り込むように
    したコンプレッサのいずれか一方又は両方を併用したも
    のであることを特徴とする液化ガス充填用バルクロー
    リ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載する液化ガス充填用バル
    クローリにおいて、 前記液送り手段が液送ポンプの場合のシール構造は、前
    記動力伝達軸が、前記液送り手段の駆動軸と前記動力取
    出し装置側からの推進軸とを外周が円形のジョイント部
    材で連結させたものであって、そのジョイント部材でシ
    ール箱を貫通させ、貫通によるシール箱からのガス漏れ
    を防止するガス遮断部材を当該貫通部分に設けたもので
    あることを特徴とする液化ガス充填用バルクローリ。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載する液化ガス充填用バル
    クローリにおいて、 前記液送り手段がコンプレッサの場合のシール構造は、
    前記動力伝達軸が、前記液送り手段の駆動軸と前記動力
    取出し装置側からの推進軸とを、外周が円形のジョイン
    ト部と外径の大きなフライホイール部とを備えたジョイ
    ント部材で連結させたものであって、そのジョイント部
    でシール箱を貫通させ、貫通によるシール箱からのガス
    漏れを防止するガス遮断部材を当該貫通部分に設けたも
    のであることを特徴とする液化ガス充填用バルクロー
    リ。
  5. 【請求項5】 請求項2に記記載する液化ガス充填用バ
    ルクローリにおいて、 前記液送り手段が液送ポンプとコンプレッサを併用した
    ものであり、 液送ポンプを格納した第1のシール箱におけるシール構
    造は、前記動力伝達軸が、液送ポンプの駆動軸と第1の
    動力取出し装置側からの推進軸とを外周が円形のジョイ
    ント部材で連結させたものであって、そのジョイント部
    材で第1のシール箱を貫通させ、貫通による第1のシー
    ル箱からのガス漏れを防止するガス遮断部材を当該貫通
    部分に設けたものであり、 コンプレッサを格納した第2のシール箱におけるシール
    構造は、前記動力伝達軸が、シール箱内の回転軸と第2
    の動力取出し装置側からの推進軸とを、外周が円形のジ
    ョイント部とコンプレッサの駆動軸に固定された大径の
    プーリとの間でベルトを掛け渡すプーリ部とを備えたプ
    ーリ兼用のジョイント部材で連結させたものであって、
    そのジョイント部でシール箱を貫通させ、貫通によるシ
    ール箱からのガス漏れを防止するガス遮断部材を当該貫
    通部分に設けたものであることを特徴とする液化ガス充
    填用バルクローリ。
  6. 【請求項6】 請求項3乃至請求項5のいずれかに記載
    する液化ガス充填用バルクローリにおいて、 前記ジョイント部材は、前記動力取出し装置側からの推
    進軸とユニバーサルジョイントを介して連結されたもの
    であることを特徴とする液化ガス充填用バルクローリ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007302080A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Nippon Riku-Un Sangyo Co Ltd タンクコンテナ搭載自走車両
JP2010523419A (ja) * 2007-04-13 2010-07-15 ▲暁▼▲東▼ 黄 燃料ガスを気密に回収する装置を備えた可動式燃料充填施設

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JP2007302080A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Nippon Riku-Un Sangyo Co Ltd タンクコンテナ搭載自走車両
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