JP2010522794A - 着色物質を得るためのアントシアニンの色相の改質 - Google Patents

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Abstract

本発明は、アントシアニン類の改質着色剤を含む食品着色組成物、及びこれらの着色剤の深色修正の方法に関する。この着色組成物は調理食品における添加剤又は成分として使用することができる。

Description

本発明は、アントシアニン類の改質着色剤を含む食品着色組成物、及びこれらの着色剤の深色修正の方法に関する。
この着色組成物は調理食品における添加剤又は成分として使用することができる。
食品着色剤は、主として食料品の色を増強又は回復するために使用され、或いは使用することが意図される、天然又は合成添加剤である。
天然着色剤は食品においてますます使用されている。それらは、果物、野菜、種子又は香辛料の色素から一般に得られる水性抽出物又は含油樹脂である。
アントシアニン類に本来富む植物(例えば紫ニンジン、ニワトコの実、赤キャベツ、ハイビスカス、クロフサスグリ、紫トウモロコシ、紫ジャガイモ等)由来のアントシアニン類は

タイプの一般構造を有する。
天然着色剤の中で、市販のアントシアニン着色剤は、それらの起源、即ち、それらが由来する果物又は野菜に応じて様々な色相を有する。
表1では、市販の主要な原料の相対的な青色の色相を比較している。
1976CIEL記法は、3つのパラメーター(L、a及びb)によって各色を定義する測色空間を定義している。
− パラメーターLは色の明るさを表し、L値は黒に対して0に、絶対白色に対して100に等しい。Lの値が高いほど呈色は弱い。
− パラメーターaは緑/赤という反対色の対の軸に対応する。
− パラメーターbは青/黄という反対色の対の軸に対応する。
アントシアニン類、特にワイン醸造又はワイン貯蔵中のこれらの転化により、青色化呈色が引き起こされることが具体的に知られている(Brouillard R.ら、Phytochemistry、64、2003、1179〜1186ページ、Brouillard R.ら、BioFactors、6、1997、403〜410ページ、Bakker J.& Timberlake C.F.、J.Agric.Food Chem.、45、1997、35〜43ページ)。
これらの化学的転化によって、タンニン類の生成や醸造後のワインにおけるアントシアニン類の良好な安定性が説明される。実際に、ブドウアントシアニン類は比較的不安定であるが、ワインには長期間これらの色素が保持される。
かかる化学的転化のうち、縮合反応はブドウ由来のアルデヒド類及びポリフェノール類がワイン中に存在することによって引き起こされる。これらのポリフェノール類はフラバノール類に属し、その最も一般的なものはカテキンである。フラバノール類の構造はアントシアニン類の構造と同じ骨格を有し、原子の番号付けは同一である。
Timberlakeは、アントシアニンのC炭素とフラバノールのC炭素との間のアルデヒド架橋の形成について記載している(Timberlake C.F.& Bridle P.、J.Sci.Fd Agric.、28、1977、539〜544ページ)。しかしながら、形成された構造は青色化(blueing)を示さない。
ワイン中でのピラノアントシアニン類の生成も記載されている。このアントシアニン構造は、ブドウ中に存在するピルビン酸とアントシアニンのC炭素との反応によって得られ、C位に水酸基を有する新しい環が形成される。このように形成されたビニル構造は、アセトアルデヒド、次いで様々なフラバノール類と反応することができる。これらの新規構造は、もとのアントシアニン類と比較して、高い深色効果(青色化)を示す。ワイン中の多数の構造がこのようにして決定されている。
しかしながら、これらの反応は非常に遅く、数か月又は数年間にもわたって起きる。
ピラノアントシアニン類は、アントシアニンへのビニルフェノール類の求核付加によっても得ることができる。もとのアントシアニンと比較して、ピラノアントシアニン類は浅色効果(赤色化)を示す。
天然ピラノアントシアニン類は、紫ニンジン(Schwarz M.ら、J.Agric.Food Chem.、52、2004、5095〜5101ページ)及びブラッドオレンジ(Hillebrand S.ら、J.Agric.Food Chem.、52、2004、7331〜7338ページ)において同定されている。どちらの場合でも、ピラノアントシアニン類の生成は、これらのジュースの長期貯蔵後に観察される。生成した誘導体はすべて、色相の赤色化に対応する、530から510nmのオーダーの、約20ナノメートルのλmaxの浅色移動を示す。
アントシアニンとポリフェノールとの間の他の縮合反応、例えば、アントシアニンのCとフラバノールのCとの間に起きる直接縮合が知られている。この反応は非常に遅く、反応の生成物はもとのアントシアニンと比較して浅色効果を示す。
アルデヒドの存在下で縮合を実施することも可能である。この場合、このアルデヒドは、アントシアニンのCとフラバノールのCとの間で架橋を形成し、形成された構造は青色化を示さない。
アントシアニン類由来の青色着色剤が知られている(WO03/010240)。この場合の青色を得るための方法は、アントシアニン類のアルミニウムとの錯体形成に起因し、これは発色団のキノン型の安定化を可能にし、深色効果を与える。しかしながら、深色効果を得るために媒体に導入されたアルミニウムの量は無視できず、公衆衛生面での悪影響を考慮に入れなければならない。
さらに、モリブデン又はタングステンなど他の重金属でもまた深色効果を得ることが可能になるが、やはりまた、必要な使用量は食品用途には許容されない。
合成着色剤に代替し得る天然着色剤の需要がなお存在する食品用途もある。
本出願人は、本発明の主題を構成する青色の色相を有する新規な着色組成物を開発した。
本発明の主題は、この着色組成物を製造するための方法でもある。
別の主題は、食料製品の製造過程における添加剤又は成分としての、この着色組成物の適用にある。
他の主題は下記の説明及び例を読むに従って、明らかになるであろう。
本発明による着色組成物は、植物起源の天然産物中に存在するアントシアニン類の改質着色剤を含む。
改質着色剤という表現は、摂取されることが意図される食料製品、菓子製品、飲料その他の同種製品に添加すると、食品を着色することが可能な物質を意味するものと理解される。
本来アントシアニン類に富む多数の植物がある(例えば紫ニンジン、ニワトコの実、赤キャベツ、ハイビスカス、クロフサスグリ、紫トウモロコシ、紫ジャガイモなど)。
使用する植物起源の天然産物は赤キャベツ、紫ニンジン又はニワトコの実であるのが好ましい。
溶液中の様々な起源のアントシアニン類の色相の比較を可能にするためには、CIEL系(図1、積分球を表す)におけるL値の測定を規格化することが必要である。表示は、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中において、Lの値を65±0.5に便宜的に設定して行われる。
色の測定はL分光測色計で行われる。したがって、色は、球(図1)上に表された3つの座標によって定義される。
赤キャベツは、従来から、「1976CIEL」モデル系において約−15のb値を有する。赤キャベツの場合には、本発明による青色の色相を有する着色組成物は、上記のとおり設定したpH値及びL値に対して、「1976CIEL」モデルにおけるbの値が−25未満である。好ましくは、この値は−30未満である。上記のとおり設定したpH値及びL値に対して、より好ましくは−35未満、さらにより好ましくは−40未満である。
紫ニンジン(Daucus carota)は、「1976CIEL」モデル系において7から10のb値を有する。本発明の紫ニンジンベースの着色組成物は、上記のとおり設定したpH値及びL値に対して、「1976CIEL」モデルにおけるb値が4未満である。好ましくは、この値は2未満である。上記のとおり設定したpH値及びL値に対して、より好ましくは0未満、さらにより好ましくは−2未満である。
ニワトコの実は、「1976CIEL」モデル系において10から20のb値を有する。ニワトコの実の場合には、本発明の着色組成物は、上記のとおり設定したpH値及びL値に対して、「1976CIEL」モデルにおけるb値が5未満である。好ましくは、この値は3未満である。上記のとおり設定したpH値及びL値に対して、より好ましくは1未満、さらにより好ましくは−1未満である。
植物起源の天然産物中に存在するアントシアニン類の着色剤の深色修正のための方法は、これらのアントシアニン類を少なくとも1種のアルデヒドと反応させるということを特徴とする。
植物起源の産物からの修飾アントシアニン類は一般式のものであり:

式中、R’、R’及びR’は独立にH、OH又はOCHであり、R及びRは独立にH又はアセチル化された若しくはアセチル化されていないグリコシドである。
本深色修正法は、Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデル系において、未修飾アントシアニン類と比較して、修飾アントシアニン類において少なくとも5単位のbの低減を得ることを可能にする。
好ましくは、アルデヒド(単数又は複数)は、式(II)R−CHO[式中、RはCからCのアルキル若しくはアルケニルである、又はRはCOOH−R若しくはCHO−Rであって、RはCからCのアルキル若しくはアルケニルである、又はRは少なくとも1つのヘテロ原子N、O若しくはSを任意選択的に含む飽和若しくは不飽和炭化水素環である]のアルデヒドからなる群より選択される。
好ましくは、本発明による方法は、少なくとも1種のアルデヒドが、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、イソバレルアルデヒド、イソブタルアルデヒド、サリチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、2,3−ジヒドロキシベンズアルデヒド、フルアルデヒド、t−シンナムアルデヒド、グルタルアルデヒド、グリオキシル酸、グリオキサールから選択されることを特徴とする。
より好ましくは、少なくとも1種のアルデヒドが、グリオキシル酸又はフルアルデヒドから選択される。
そのアルデヒドはアントシアニン類の溶液に添加することができ、又は醗酵工程によってその場(in situ)で製造することもできる。
フラボノイド類、桂皮酸類又はフロロタンニン類の少なくとも1種のポリフェノールを添加することができる。好ましくは、フラボノイドは、フラバノール、フラボノール、カルコン、フラボン又はイソフラボンである。
本発明の方法によれば、植物起源の天然産物を(好ましくは7未満のpH、より好ましくは5未満のpHで)粉砕した後、固体/液体分離ステップに供する。
植物起源の天然産物は、赤キャベツ、紫ニンジン又はニワトコの実であるのが好ましい。
本発明による方法の一実施形態において、アルデヒド/アントシアニンモル比を、植物起源の天然産物中に存在するアントシアニン類の量に対して1/10から2/1とする量のアルデヒド(単数又は複数)を添加する。次に、0℃より高い温度で撹拌した後、得られたジュースを清澄化し、その後濃縮して水溶性生成物を得る。撹拌ステップは10℃より高い温度で行われるのが好ましい。
本発明の方法の好ましい実施形態において、アルデヒド(単数又は複数)を、植物起源の天然産物中に存在するアントシアニン類の量と比較して厳密に2/1を超えるアルデヒド/アントシアニンモル比で添加する。次に、0℃より高い温度で撹拌した後、得られた二相の液体/固体分離を行う。撹拌ステップは10℃より高い温度で行われるのが好ましい。次いで、液相を濃縮して水溶性生成物を得ること、及び固相を乾燥して非水溶性生成物を得ることが可能である。
本発明の別の主題は、食料製品の製造過程における添加剤又は成分としての、本発明による組成物の使用にある。
実際のところ、液体製品(例えば飲料)におけるそのような組成物の使用については、人間の目は色相の差をΔEab>4で検知できる。ここでΔEab=(Δa*2+Δb*2+ΔL1/2である。
固体製品(例えばヨーグルト)におけるそのような着色組成物の使用については、人間の目は色相の差をΔEab>2で検知できる。ここでΔEab=(Δa*2+Δb*2+ΔL1/2である。これらの値は、液体には透過モードで、及び固体には反射モードで、分光測色計で測定される。
本発明による組成物は、特にケーキ及びクッキー用の詰め物を着色するために、並びに乳製品、飲料及び菓子製品を着色するために用いることができる。
例えばOrangina(商標)「Orange sanguine」中のブラッドオレンジの果肉の着色、又はヨーグルト中の果物片の着色のようないくつかの用途において、本発明による着色組成物によって、合成着色剤を天然着色剤に置き替えることが可能になる。さらに、従来のアントシアニン類とは異なる構造のゆえに、青色化反応によって生成されたアントシアニン類の中には、おそらく重合の結果として、水に不溶性になるものもある。この不溶性部分は、最終用途(例えばヨーグルト中の赤い果物片)における周囲のマトリックスの中への色の拡散を防止しつつ、固体の着色を可能にする。
以下の例は本発明を説明するものであるが、何ら本発明を限定するものではない。
(例1)
本発明の深色方法による紫ニンジンアントシアニン類の改質
紫ニンジンアントシアニン類を、洗浄、粉砕、圧搾、得られたジュースの清澄化及びその後の濃縮の各ステップによって植物から抽出する。
植物起源の天然のアントシアニン類の抽出によって得られたアントシアニン類の水溶液を濃縮し、溶液をブリックス約40°とする。
アルデヒド/アントシアニンモル比を約1とする量の純粋なグリオキシル酸を加える。得られた色相はこのアルデヒド/アントシアニンモル比に依存する。次いで、この溶液を、12から24時間、室温かつ密封反応器中で、毎分15回転の回転スピードを有する撹拌ブレードを用いて撹拌する。この撹拌の後、アルデヒド類とアントシアニン類との間の反応を止める。溶液の色相はアントシアニン類の初期溶液より青色が強い。
図2及び3は、青色化反応前及び後に得られたHPLCプロフィールを表す。図2は、(525nmで記録された)紫ニンジン標準濃縮物のHPLCプロフィールを表す。図3は、(525nmで記録された)青色化反応後の紫ニンジン濃縮物のHPLCプロフィールを表す。
もとの同族体より青色が強い色相を有する生成物の特徴的なHPLCプロフィールは、プロフィール(図2)の終わりに未分解ピークを示す。この未分解ピークの相対的な大きさは、得られる青色化に直接正比例する。青色化が強いほど、出発物の特徴的ピークに対する未分解ピークの表面積が大きくなる。
(例2)
紫ニンジン中のアルデヒドの量の関数としてのb値の改質
100g/Lのグリオキシル酸水溶液を調製する。この溶液を、上記の例1のブリックス40度の紫ニンジンアントシアニン類の溶液に添加し、グリオキシル酸/紫ニンジン濃縮物質量比を0から1%とする。次いで、この溶液を、24時間、室温かつ密封反応器中で、毎分15回転の回転スピードを有する撹拌ブレードを用いて撹拌する。
図4は、24時間のグリオキシル酸と紫ニンジンアントシアニン類との間の反応後に得られたbを示す。添加したグリオキシル酸のパーセンテージを紫ニンジン濃縮物の量の関数として表す。紫ニンジン濃縮物に1%のグリオキシル酸を添加すると、bの減少が得られ、これは24時間以内にb=11からb=−4まで進行する。
(例3)
飲料の着色
他の着色剤を含まない飲料に、標準色相(b=8.5)を有する紫ニンジン濃縮物を添加すると、b値が8から8.5の着色飲料を得ることが可能になる。同じ実験を、本発明による青色の色相及びb=0を有する組成物で行ったところ、飲料のb測定値は、0から−0.5である。
濃縮物は0.5から30%までの範囲の量で飲料に配合することができる。
(例4)
ヨーグルトの着色
他の着色剤を含まないヨーグルトに、標準色相(b=8.5)を有する紫ニンジン濃縮物を添加すると、b値が8から8.5の間である着色ヨーグルトを得ることが可能になる。
上記の青色の色相を有する同じアントシアニン組成物を使用し、この場合、ヨーグルトのb測定値は0から−0.5である。ヨーグルトに配合された紫ニンジン濃縮物の量は1%である。
(例5)
ケーキ詰め物の着色
他の着色剤を含まないクッキー詰め物に、標準色相(b=8.5)を有する紫ニンジン濃縮物を添加すると、b値が8から8.5の着色詰め物を得ることが可能になる。上記の青色の色相を有する同じアントシアニン組成物を使用し、この場合、詰め物のb測定値は0から−0.5である。
紫ニンジン濃縮物を1%の量で詰め物に配合する。

Claims (41)

  1. 植物起源の天然産物中に存在するアントシアニン類の改質着色剤を含む、青色の色相を有する着色組成物。
  2. 植物起源の天然産物が赤キャベツである、請求項1に記載の着色組成物。
  3. 組成物の青色の色相が、Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデルにおけるbの値が−25未満になるようなものである、請求項2に記載の着色組成物。
  4. 組成物の青色の色相が、Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデルにおけるbの値が−30未満になるようなものである、請求項2に記載の着色組成物。
  5. 組成物の青色の色相が、Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデルにおけるbの値が−35未満になるようなものである、請求項2に記載の着色組成物。
  6. 組成物の青色の色相が、Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデルにおけるbの値が−40未満になるようなものである、請求項2に記載の着色組成物。
  7. 植物起源の天然産物が紫ニンジンである、請求項1に記載の着色組成物。
  8. 組成物の青色の色相が、Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデルにおけるbの値が4未満になるようなものである、請求項7に記載の着色組成物。
  9. 組成物の青色の色相が、Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデルにおけるbの値が2未満になるようなものである、請求項7に記載の着色組成物。
  10. 組成物の青色の色相が、Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデルにおけるbの値が0未満になるようなものである、請求項7に記載の着色組成物。
  11. 組成物の青色の色相が、Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデルにおけるbの値が−2未満になるようなものである、請求項7に記載の着色組成物。
  12. 植物起源の天然産物がニワトコの実である、請求項1に記載の着色組成物。
  13. 組成物の青色の色相が、Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデルにおけるbの値が5未満になるようなものである、請求項12に記載の着色組成物。
  14. 組成物の青色の色相が、Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデルにおけるbの値が3未満になるようなものである、請求項12に記載の着色組成物。
  15. 組成物の青色の色相が、Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデルにおけるbの値が1未満になるようなものである、請求項12に記載の着色組成物。
  16. 組成物の青色の色相が、Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデルにおけるbの値が−1未満になるようなものである、請求項12に記載の着色組成物。
  17. 植物起源の天然産物中に存在するアントシアニン類の着色の深色修正のための方法において、上記アントシアニン類を少なくとも1種のアルデヒドと反応させることを特徴とする、方法。
  18. 植物起源の天然産物が、下式(I)

    (式中、R’、R’及びR’は独立にH、OH又はOCHであり、R及びRは独立にH又はアセチル化された若しくはアセチル化されていないグリコシドである)のアントシアニン類を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記アルデヒド(単数又は複数)が、式(II)R−CHO(式中、RはCからCのアルキル若しくはアルケニルである、又はRはCOOH−R若しくはCHO−Rであり、RはCからCのアルキル若しくはアルケニルである、又はRは少なくとも1つのヘテロ原子N、O若しくはSを任意選択的に含む飽和若しくは不飽和炭化水素環である)のアルデヒド類からなる群より選択される、請求項17又は18に記載の方法。
  20. Lを65±0.5に設定し、20℃においてpH3.00±0.05に緩衝した水溶液中で測定を行う「1976CIEL」モデル系において、深色修正により、未修飾アントシアニンと比較して、修飾アントシアニンにおいて少なくとも5単位のbの低減が可能になる、請求項17から19までのいずれか一項に記載の方法。
  21. 少なくとも1種のアルデヒドが、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、イソバレルアルデヒド、イソブタルアルデヒド、サリチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、2,3−ジヒドロキシベンズアルデヒド、フルアルデヒド、t−シンナムアルデヒド、グルタルアルデヒド、グリオキシル酸、グリオキサールから選択される、請求項17から19までのいずれか一項に記載の方法。
  22. 少なくとも1種のアルデヒドが、グリオキシル酸又はフルアルデヒドから選択される、請求項21に記載の方法。
  23. フラボノイド類、桂皮酸類又はフロロタンニン類の少なくとも1種のポリフェノールが添加される、請求項17から22までのいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記フラボノイドがフラバノール、フラボノール、カルコン、フラボン又はイソフラボンである、請求項23に記載の方法。
  25. 植物起源の天然産物を粉砕した後、固体/液体分離ステップに供する、請求項17から24までのいずれか一項に記載の方法。
  26. 植物起源の天然産物を7未満のpHで粉砕する、請求項25に記載の方法。
  27. 植物起源の天然産物を5未満のpHで粉砕する、請求項25に記載の方法。
  28. 植物起源の天然産物が赤キャベツ、紫ニンジン又はニワトコの実である、請求項17から27までのいずれか一項に記載の方法。
  29. アルデヒド/アントシアニンモル比を、植物起源の天然産物中に存在するアントシアニン類の量に対して1/10から2/1とする量のアルデヒド(単数又は複数)を添加する、請求項17から28までのいずれか一項に記載の方法。
  30. 0℃より高い温度で撹拌した後、得られたジュースを清澄化し、その後濃縮して水溶性生成物を得る、請求項17から29までのいずれか一項に記載の方法。
  31. 撹拌ステップを10℃より高い温度で行う、請求項30に記載の方法。
  32. アルデヒド(単数又は複数)を、植物起源の天然産物中に存在するアントシアニン類の量と比較して厳密に2/1を超えるアルデヒド/アントシアニンモル比で添加する、請求項17から28までのいずれか一項に記載の方法。
  33. 0℃より高い温度で撹拌した後、得られた二相の液体/固体分離を行う、請求項17から28まで及び32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 撹拌を10℃より高い温度で行う、請求項33に記載の方法。
  35. 液相を濃縮して水溶性生成物を得る、請求項17から28まで及び32から34までのいずれか一項に記載の方法。
  36. 固相を乾燥して非水溶性生成物を得る、請求項17から28まで及び32から34までのいずれか一項に記載の方法。
  37. 食料製品の製造過程における添加剤又は成分としての、請求項1から16までのいずれか一項に記載の組成物の使用。
  38. ケーキ及びクッキー用の詰め物を着色するための、請求項1から16までのいずれか一項に記載の組成物の使用。
  39. 乳製品を着色するための、請求項1から16までのいずれか一項に記載の組成物の使用。
  40. 飲料を着色するための、請求項1から16までのいずれか一項に記載の組成物の使用。
  41. 菓子製品を着色するための、請求項1から16までのいずれか一項に記載の組成物の使用。
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