JP2010521510A - アルドール縮合 - Google Patents

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Abstract

本発明はケトンを製造する新規な方法に関し、より詳しくは、固体塩基担持触媒としてシリカ担持Ca/Naを使用して不飽和ケトンを製造する方法に関する。この方法により、触媒の再利用が可能になる一方、収率と目的生成物に対する非常に高い選択性が得られる。
【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
本発明はケトンを製造する新規な方法に関し、より詳しくは、固体塩基担持触媒としてシリカ担持Ca/Naを使用して不飽和ケトンを製造する方法に関する。この方法により、触媒の再利用が可能になる一方、収率と目的生成物に対する非常に高い選択性が得られる。
多くの商業的に重要な製品を合成するために必要な中間体の製造において、アルドール反応は重要である。ケトンおよび/またはアルデヒドの付加によりアルドール(β−ヒドロキシケトン)を得る反応はよく知られている。得られたアルドールの脱水によるα、β−不飽和ケトンの生成も知られている。その後の不飽和ケトンの接触水素化により、対応するより高級な飽和ケトンを得ることができる。しかしながら、出発物質も、中間体のβ−ヒドロキシケトンも、α、β−不飽和ケトンも、非常に反応性が高く、出発物質のケトンおよびアルデヒドや、それら自身との、さらには他の副生物のケトンおよびアルデヒドとの、非選択的縮合反応、環化反応、およびミカエル付加反応をさらに連続して起こしやすいことは当業者には知られている。
この分野においては、アルドール縮合反応を実施する多くの方法が開示されている。これらの方法には、例えば、国際公開第2004/041764号パンフレットまたは中国特許第1202065号明細書で開示されているような均一塩基触媒アルドール反応がある。しかしながら、この均一触媒アルドール反応は、高い塩含有率を示し、しばしば最終製品に好ましくない汚染を引き起こすという欠点を有する。不均一触媒反応もまた、アルドール反応を触媒する汎用的な方法として開示されている。不均一触媒は、ろ過により触媒を除去することができるという「簡便性」のために、化学工業において基本的に重要である。
例えば、アルカリをドープした固体触媒(S.Lippert、W.Baumann、K.Thomke、J.Mol.Catal.1991、69(2)、199−214;J.I.DiCosimo、C.R.Apesteguia、J.Mol.Catal.1998、130(1−2)、177−185)により、ゼオライトおよび細孔質材料(A.G.Panov)、J.J.Fripiat、Catal.Lett.1999、57(1、2)、25−32;C.Flego、C.Perego、Appl.Catal.A 2000、192(2)、317−329)により、アルカリをドープしたシリカ(W.J.Ji、Y.Chen、Gaodeng Xuexiao Huaxue Xuebao 1997、18(2)、277−280;J.J.Spivey、M.R.Gogate、J.R.Zoeller、R.D.Bolberg、Ind.Eng.Chem.Res.1997、36(11)、4600−4608;A.S.Canning、S.D.Jackson、E.McLeod、E.M.Vass、Appl.Catal.A 2005、289(1)、59−65)により、または、層状複水酸化物(M.del Ario、S.Gutierrez、C.Martin、V.Rives、Phys.Chem.2001、3(1)、119−126;M.N.Bennani、D.Tichit、F.Figueras、S.Abouarnadasse、J.Chim.Phys.Phys.−Chim.Biol.1999、96(3)、498−509;J.C.A.A.Roelofs、A.J.van Dillen、K.P.de Jong、Catal.Today 2000、60(3−4)、297−303)により、アルドール縮合反応を触媒する各種の不均一触媒が報告されている。
シトラールおよびアセトンからΨ−イオノンへのアルドール縮合反応も、よく研究されている。国際公開第2003/047748号パンフレットには、例えば、Ψ−イオノンの製造に適した触媒として、γ−Alに坦持された希土類酸化物が開示されている。触媒は空時収量を増加させ、触媒の再生はアルカリ水溶液による処理によって可能であると記載されている。しかしながら、触媒充填量を多くする必要があり、触媒の活性はかなり低い。
DE 2148610およびDE 2150992には、MnO、ZnOまたはCdOを用いケトンとアルデヒドとを液相縮合することにより、ビタミンまたは匂い物質の製造に有用なα,β−不飽和ケトンを製造する方法が開示されている。しかしながら、重金属の酸化物を使用することから、これらの方法は環境保護の点から十分には受け入れられるものではない。さらに、これらの方法の選択性もかなり低い。
PL 147748には、アニオン交換触媒を使用してシトラールとアセトンまたはメチルエチルケトンとを縮合することにより、イオノンおよびメチルイオノンを製造する方法が開示されている。しかしながら、触媒の再生性は低い。
M.J.Climent、A.Corma、S.Iborra、A.Velty、J.Mol.Cat.A:Chemical 2002、182−183、327−342;S.Abello、F.Medina、D.Tichit、J.Perez−Ramirez、X.Rodriguez、J.E.Sueiras、P.Salagre、Y.Cesteros、Y.、Applied Catalysis,A:General 2005、281(1−2)、191−198;F.Winter、A.J.van Dillen、K.P.de Jong、Chem.Comm.2005、31、3977−3979には、Ψ−イオノンを製造するための不均一触媒として、ハイドロタルサイト(Al:MgO)を使用することが開示されている。しかしながら、触媒の活性が実験毎に低下し、したがってこの方法は工業規模での適用には魅力がない。
このように、これまでに利用可能な方法は数多くあるものの、簡単で、経済的に魅力があり、選択性が高く、かつ環境に優しい方法であって、高い収率および純度でアルドール縮合生成物を生成し、簡単な工業プロセスにより触媒をリサイクルすることができ、かつ、触媒を繰り返し使用しながら常に安定した収率とプロセス条件を保証することができる方法に対するニーズが依然として存在する。
広範なスクリーニング研究を行った結果、驚いたことに、アルドール縮合を行う触媒としてシリカ(SiO)担持Ca/Naを使用することにより、特に、表面積が<500m/g、特に<200m/gで、触媒の全重量に対し約15〜35重量%のCaと約20〜35重量%のNa、好ましくは約20〜30重量%のCaと約24〜32重量%のNaの金属担持量を有する触媒を使用することにより、本発明の目的が達成されることがわかった。
したがって、本発明は、α,β−不飽和ケトンの製造方法であって、シリカ担持Ca/Naアルドール化触媒(以下、「坦持触媒」という)の存在下に、式(1)
Figure 2010521510

で表されるアルデヒドを、式(2)
Figure 2010521510

で表されるケトンと反応させる工程
(式中、
R1〜R3は、互いに独立して、飽和もしくは不飽和で分岐もしくは非分岐の、1〜20個の炭素原子を有する炭化水素残基、または4〜12個の炭素原子を有するシクロアルキル基であり、これらは場合により、例えば1つもしくは複数のメトキシ基で置換されていてもよい)
を含む方法に関する。
次の式は、本発明のアルドール縮合反応を説明するものであり、括弧内は中間体として経由する化合物である。
Figure 2010521510
ケトンをアルデヒドに付加させると、中間アルドール(β−ヒドロキシケトン)が得られ、これをインサイチュで脱水してそれぞれのα,β−不飽和ケトンとする。この反応は本発明の坦持触媒により触媒される。
好ましい実施態様では、本発明は、式(3)
Figure 2010521510

で表されるα,β−不飽和ケトンの製造方法であって、
式(4)
Figure 2010521510

で表されるメチルケトンと
(式5)
Figure 2010521510

で表されるアルデヒドと
を反応させる
(式中、
R4は、飽和もしくは不飽和で線状もしくは分岐の、1〜20個の炭素原子を有する炭化水素残基、好ましくは飽和または不飽和の1〜10個の炭素原子を有する炭化水素残基、より好ましくは1〜5個の炭素原子(すなわち、1、2、3、4または5個の炭素原子)を有する飽和炭化水素を表し、
nは、0〜4、好ましくは0〜2の数を表し、
破線は、互いに独立して、飽和または2重結合を示し、破線が2重結合を表す場合は、示された2つの位置の1つに配置される)
ことを含み、かつ
アルドール化触媒としてシリカ担持Ca/Naの存在下に実施される
方法に関する。
ある特定の実施態様では、本発明は、R4が1〜5個の炭素原子(すなわち1、2、3、4または5個の炭素原子)を有する線状飽和炭化水素を表すか、またはnが0〜2の数を表す上記の方法に関する。さらに別の特定の実施態様では、本発明は、R4が1〜5の炭素原子(すなわち1、2、3、4または5個の炭素原子)を有する線状飽和炭化水素を表し、かつnが0〜2の数を表す上記の方法に関する。
本発明の方法に適したメチルケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルn−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−tert−ブチルケトンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本方法に使用されるアルデヒドの例としては、3−メチルブチルアルデヒド、3−メチルクロトンアルデヒド、シトラール、3,7−ジメチル−2−オクテナール、または3,7−ジメチル−1−オクタナールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
さらに別の好ましい実施態様では、本発明は、上に示した発明で、かつ上に示した定義および好ましさを有する方法であって、式(5)で表されるアルデヒドがシトラールである方法に関する。
さらに、本発明の方法は、下記の式に示すように、シトラール(式(3)n=1)をアセトン(式(4)R4=メチル)および2−ペンタノン(式(3)R4=プロピル)と縮合して、それぞれΨ−イオノンおよび8,12−ジメチル−5,7,11−トリデカトリエン−4−オンを得るのに特に適している。
Figure 2010521510

Ψ−イオノンおよび8,12−ジメチル−5,7,11−トリデカトリエン−4−オンは、ビタミンおよび香料の製造において重要な中間体である。
本発明の方法の特段の利点は、極めて安定で、かつ有機溶剤で洗浄することにより簡単に再生できる担持触媒を使用することである。したがって、担持触媒はその活性を維持しながら再使用することができる。好ましくは、本発明の全ての実施態様で、担持触媒の洗浄に使用される有機溶剤は、アセトンから選択される。
担持触媒の製造については、当業者によく知られている。例えば、本発明の方法で使用される塩基シリカ担持触媒は、例えば、国際公開第01/87812号パンフレットに記載されているように、場合により、かつ好ましくは、ナトリウム化合物の存在下に、シリカ担体にカルシウム化合物の水溶液を含浸させた後、乾燥させ、それぞれの塩基性化合物へ分解させる必要があればか焼することにより得られる。カルシウムおよびナトリウム化合物としては、塩基性であるか、または、例えばカルシウム/ナトリウムの水酸化物、酢酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩または炭酸塩のような、加熱により塩基性化合物に分解する化合物であれば、いかなるものも使用し得る。シリカ担体としては、例えば、天然原料に基づくシリカ担体、または、例えば、Hanau(Germany)のDegussa AGからAerosil(登録商標)/Aerolyst(登録商標)として入手可能な焼成ヒュームドシリカなど、いかなるシリカも使用することができる。本発明の全ての実施態様で、シリカ担持Ca/Na触媒は、触媒の全重量を基準にして約15〜35重量%のCaと約20〜35重量%のNaの金属担持量を有することが好ましく、約20〜30重量%のCaと約24〜32重量%のNaの金属担持量を有していることがより好ましい。
本発明では、使用される触媒粒子の形状および大きさは限定されない。しかしながら、収率を高めるためには、比表面積の大きい、したがって微小な触媒粒子であることが好ましい。触媒粒子の好ましい寸法は、例えば固体の円筒状触媒粒子では、約1×4mm〜約4×40mmである。
触媒は、そのまま使用してもよいし、あるいは、懸濁して使用してもよい。本発明の好ましい実施態様では、担持触媒は、さらなる活性化または修飾を施さずに純粋な固体の形態で反応混合物に添加される。反応終了後、触媒は、ろ過またはデカンテーションなどの簡単な技術的手段によりリサイクルすることができる。
本発明の方法で使用される担持触媒の量は、アルデヒドの量を基準とする。通常、担持触媒の量は、アルデヒドを基準にして、5〜30重量%の範囲であり、好ましくは10〜20重量%の範囲であり、特に18重量%の範囲である。そのような担持触媒の量は、高収率で所望の生成物を得るのに十分である。
本発明の方法は、追加の溶剤なしに、あるいは、追加の溶剤の存在下で実施される。アルドール縮合反応に適した溶剤は、非極性非プロトン溶剤、例えばトルエン、キシレン、またはエーテル(例えば、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル)である。好ましくは、本発明の全ての実施態様で、反応は追加の溶剤を加えずに行う。
生成物の選択性を高めるために、アルデヒドに対して、通常、ケトンは過剰成分として使用されるが、ケトンとアルデヒドの比はこの反応では重要でなく、広い範囲で変えることができる。本発明の全ての実施態様において、使用するアルデヒド対ケトンのモル比が1:0.5〜1:50、好ましくは1:1〜1:30、より好ましくは1:10〜1:3の範囲、特に1:4.4の範囲であるとき、良好な結果が得られる。本発明の方法では過剰のケトンを使用することが有利である。
反応は種々の温度および圧力で行うことができ、最適条件は使用する出発物質によって決まる。一般に、本発明の全ての実施態様では、反応温度は−20〜200℃の範囲で変化させることができる。好ましくは、本発明の全ての実施態様において、反応温度は20〜100℃の範囲で選択され、特に30〜60℃の範囲で選択される。圧力は絶対圧で0.1〜100barの範囲で変化させることができる。好ましくは、本発明の全ての実施態様において、反応は大気圧で行われる。
本発明の方法は、不均一触媒反応に適した反応器であれば、原則、いかなる反応器でも行うことができる。一般性を制限するものではないが、例えば、次のもの:懸濁反応器、攪拌槽、カスケード式攪拌槽、チューブ型反応器、シェル型反応器、シェル・チューブ型反応器、固定層反応器、流動床反応器、反応蒸留塔が挙げられる。
別の実施態様では、本発明は、上に示した定義および好ましさを有するシリカ担持Ca/Naのアルドール縮合反応の触媒としての使用に関する。特に本発明は、α,β−不飽和ケトン、特にプソイドイオノンまたは8,12−ジメチル−5,7,11−トリデカトリエン−4−オンを製造するためのアルドール縮合反応の触媒としての、上に示した定義および好ましさを有するシリカ担持Ca/Naの使用に関する。
本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、これらに限定されるものではない。
[実施例1]
Figure 2010521510

シトラール(2.0g、95.0%、12.5mmol)および2−ペンタノン(20g、99.0%、229.9mmol)を、二つ口フラスコ中、アルゴン雰囲気下、80℃で攪拌した。その後、シリカ担持Ca/Na(360mg、シトラールを基準にして18重量%)を加えた。この混合物を80℃で4時間攪拌した。室温にまで冷却後、混合物をろ過し、不均一触媒を2−ペンタノンで洗浄し、液相の全ての揮発物を真空下(20mbar、40℃)で除去した。収率:87.5%(3.81g、63.3%、GCにより測定、E/Z−混合物)。
H−NMR(300MHz、CDCl):δ=7.47(dd、J=11.5Hz、14.2Hz、HC(6));7.44(dd、J=11.5Hz、15.2Hz、HC(6));6.11(d、J=15.3Hz、HC(5)またはHC(7));6.07(d、J=15.2Hz、HC(5)またはHC(7));5.99(d、J=11.4Hz、HC(5)またはHC(7));5.12(m、HC(11));2.53(t、J=7.3Hz、HC(3)またはHC(9));2.52(t、J=7.2Hz、HC(3)またはHC(9));2.32(t、J=7.9Hz、HC(3)またはHC(9));2.16(s、CH)、1.90(s、CH)、1.68(m、CH、HC(2)およびHC(10));1.61(s、CH)、0.95(t、J=7.4Hz、HC(1));13C−NMR(75MHz、CDCl):δ=201.0(CO)、150.9(C=C)、150.9(C=C)、138.6(C=C)、138.4(C=C)、132.6(C=C)、132.2(C=C)、127.6(C=C)、127.4(C=C)、124.7(C=C)、123.8(C=C)、123.3(C=C)、123.2(C=C)、42.8、42.7、40.4、33.0、26.9、26.3、25.7、24.6、18.0、17.9、17.7、17.5、13.9。
[実施例2:プソイドイオノンの合成]
Figure 2010521510

アルドール縮合の典型的な手順により、シトラール(6.00g、91.4%、36.02mmol)およびアセトン(9.28g、99.5%、158.98mmol)を、二つ口フラスコ中、アルゴン雰囲気下に保持した。触媒を加え、この反応混合物を57℃で2.5時間攪拌した。室温にまで冷却した後、反応混合物をろ過し、残渣をアセトンで1回洗浄した。液相の全ての揮発物を真空下(20mbar、40℃)で除去した。収率:61.1%(8.42g、50.3%、GCにより測定、E/Z−混合物)。
[実施例3:他の不均一アルドール化触媒と比較したシリカ担持Ca/Naの安定性]
下表に示したそれぞれの触媒を再使用しながら、実施例2の実験を数回繰り返した。表1からわかるように、シリカ担持Ca/Na触媒は10回繰り返した後でも活性を失わないが、ハイドロタルサイトまたは塩基性イオン交換体では、それらの活性は2回の繰り返し後に既に大きな低下を示している。
Figure 2010521510

Claims (13)

  1. α,β−不飽和ケトンの製造方法であって、アルドール化触媒としてシリカ担持Ca/Naの存在下に、式(1)
    Figure 2010521510

    で表されるアルデヒドを、式(2)
    Figure 2010521510

    で表されるケトンと反応させる工程
    (式中、
    R1〜R3は、互いに独立して、飽和もしくは不飽和で線状もしくは分岐の、1〜20個の炭素原子を有する炭化水素残基、または4〜12個の炭素原子を有するシクロアルキル基であり、これらは場合により、例えば1つもしくは複数のメトキシ基で置換されていてもよい)
    を含む方法。
  2. 式(3)
    Figure 2010521510

    で表されるα,β−不飽和ケトンを製造するための請求項1に記載の方法であって、
    式(4)
    Figure 2010521510

    で表されるメチルケトンと
    式(5)
    Figure 2010521510

    で表されるアルデヒドとを反応させる
    (式中、
    R4は、飽和もしくは不飽和で線状もしくは分岐の1〜20個の炭素原子を有する炭化水素残基を表し、
    nは、0〜4の数を表し、
    破線は、互いに独立して、飽和または2重結合を示す)
    ことを含む方法。
  3. R4が、1〜5個の炭素原子を有する線状飽和炭化水素残基である請求項2に記載の方法。
  4. nが、1〜2の数を表す請求項2または3に記載の方法。
  5. 式(5)で表されるアルデヒドが、シトラールである請求項2〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. シリカ担持Ca/Naアルドール化触媒が、触媒の全重量を基準にして約15〜35重量%のCaと約20〜35重量%のNaの金属担持量、好ましくは約20〜30重量%のCaと約24〜32重量%のNaの金属担持量を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 触媒の量が、シトラールを基準にして、18重量%の範囲である請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. アルデヒド対ケトンのモル比が1:0.5〜1:50、好ましくは1:1〜1:30、特に好ましくは1:10〜1:3である請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. α,β−不飽和ケトンを製造するためのアルドール縮合反応の担持触媒としての、シリカ担持Ca/Naの使用。
  10. シリカ担持Ca/Na触媒が、触媒の全重量を基準にして約15〜35重量%のCaと約20〜35重量%のNaの金属担持量、好ましくは約20〜30重量%のCaと約24〜32重量%のNaの金属担持量を有する請求項9に記載の使用。
  11. α,β−不飽和ケトンが、プソイドイオノンまたは8,12−ジメチル−5,7,11−トリデカトリエン−4−オンである請求項9または10に記載の使用。
  12. 触媒が、<500m/gの表面積を有するシリカ担持Ca/Naである請求項1〜11のいずれか一項に記載の使用。
  13. 触媒が、<200m/gの表面積を有するシリカ担持Ca/Naである請求項1〜11のいずれか一項に記載の使用。
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