JP2010519042A - 鋳物砂の熱的再生 - Google Patents

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Abstract

本発明は、水ガラスで汚染された使用済み鋳物砂を再生処理するための方法に関するもので、水ガラスをベースとし微粒金属酸化物の添加された粘結剤の付着した使用済み鋳物砂が用意され、前記使用済み鋳物砂は熱処理され、その際、前記使用済み鋳物砂は少なくとも200℃の温度に加熱されて、再生された鋳物砂が得られる。さらに、本発明は、前記方法によって得られるような再生処理された鋳物砂に関する。

Description

本発明は、水ガラスの付着した鋳物砂を再生処理するための方法ならびに、前記方法によって得られる造型材料に関する。
金属物体を製造するための鋳型は基本的に2つの仕様で作製される。1つ目は、いわゆる中子即ち型を形成する。製造される鋳物の基本的に雌型を表す鋳型が合成される。2つ目は中空体、つまり、補償タンクとして機能する、いわゆる供給装置を形成する。これらは液体金属を収容し、適切な方法により、当該金属が雌型を形成する鋳型内にある金属よりも長く液相を保つようにする。雌型内の金属が凝固すると、補償タンクから液体金属が補給され、金属の凝固時に生ずる体積収縮を補償する。
鋳型は耐火性材料たとえばケイ砂からなり、該材料の粒子は、鋳型の十分な機械的強度を保証するために、鋳型の造型後適切な粘結剤によって結合される。したがって、鋳型の作製には、適切な粘結剤で処理された鋳物砂が使用される。耐火性造型基材は、流動可能な状態で存在し、適切な中空型に注入されて該型内で圧縮可能であるのが好ましい。造型基材の粒子間の強固な結合は粘結剤によって生み出されるため、鋳型は所要の機械的安定性を得ることになる。
鋳型は様々な要件を満たさなければならない。鋳造プロセス自体に際して、鋳型は、1または複数の鋳型(部分型)から形成される中空型に液体金属を収容するために、先ず、十分な安定性と耐熱性とを有していなければならない。凝固プロセスの開始後、鋳型の機械的安定性は、中空型の壁面に沿って形成される凝固した金属層によって保証される。現在、鋳型の材料は、機械的強度を喪失するよう、換言すれば、耐火性材料の個々の粒子間の結合がなくなるように、金属から放出された熱の影響下で分解されなければならない。たとえば、これは、粘結剤が熱の作用下で分解することによって達成される。冷却後、凝固した鋳物は振動させられて、その際、鋳型の材料は理想的には金属型の空洞から流出可能な微細な砂に分離される。
鋳型の作製には、有機ならびに無機のいずれの粘結剤も使用可能であり、これらの粘結剤それぞれ常温法または加熱法によって硬化することができる。ここで、常温法と称されるのは、鋳型を加熱することなく、基本的に室温にて実施される方法である。常温法では、ほとんどの場合、たとえば、触媒としてのガスを硬化される型に導通させることによって引き起こされる化学反応によって硬化する。加熱法の場合には、造型混合材料は造型後、たとえば、粘結剤中に含まれる溶剤を追い出すため、またはたとえば、架橋によって粘結剤が硬化される化学反応を開始するために、十分な高温に加熱される。
現在、鋳型の作製には、ガス状触媒によって硬化反応が促進されるかまたはガス状硬化剤との反応によって硬化するタイプの有機粘結剤が多く使用されている。この方法は、“コールドボックス”法と称される。
有機粘結剤を使用した鋳型の作製の一例は、いわゆるポリウレタン・コールドボックス法である。これは、いわゆる二成分系であり、第1の成分はポリオールほとんどの場合フェノール樹脂の溶液からなり、第2の成分はポリイソシアネートの溶液である。したがって、米国特許第3,409,579号によれば、これら双方のポリウレタン粘結剤成分は、造形後にガス状第三アミンが造型材料と粘結剤とからなる混合物に導通されることにより、反応する。ポリウレタン粘結剤のこの硬化反応は重付加であり、つまり、副産物たとえば水の脱離のない反応である。このコールドボックス法のさらにその他の利点は、優れた生産性、鋳型の寸法精度、ならびに優れた技術的特性たとえば鋳型の強度、造型基材と粘結剤とからなる混合物の加工時間等が挙げられる。
有機粘結剤熱硬化法には、フェノール樹脂またはフラン樹脂をベースとしたホットボックス法、フラン樹脂をベースとしたウォームボックス法および、フェノールノボラック樹脂をベースとしたクロニング法などがある。ホットボックス法ならびにウォームボックス法の場合、高温になって初めて作用する潜伏性硬化剤を使用して、液状樹脂は造型混合材料に加工される。クロニング法の場合、造型基材たとえば石英、クロム鉱砂、ジルコン砂等が、約100〜160℃の温度で、この温度時に液状になっているフェノールノボラック樹脂で被覆される。それに続く硬化ではヘキサメチレンテトラアミンが配合されて反応が起こる。上述した熱硬化技法に関しては、造型と硬化とは、最高300℃まで加熱される加熱型内で行われる。
硬化メカニズムに関係なく、すべての有機系に共通しているのは、鋳型へ液体金属を流し込み時にそれらが熱によって分解され、その際、汚染物質たとえばベンゼン、トルエン、キシレン、フェノール、ホルムアルデヒドおよび一部不明の高級分解生成物を放出し得ることである。確かに、様々な対策によって、これらの有害物質放出を最少限に抑止することはできたが、有機粘結剤の場合、完全に回避することは不可能である。たとえば、レゾール−CO2法で使用されるような、一定の割合の有機化合物を含む無機・有機ハイブリッド系の場合にも、金属鋳造時にこの種の望ましくない放出物が発生する。
鋳造プロセス中に分解生成物が放出されるのを回避するには、無機材料を基礎とするかあるいはごく僅かな割合の有機化合物しか含まない粘結剤を使用しなければならない。この種の粘結剤系はすでに知られている。ガスを導入することによって硬化させることのできる粘結剤系が開発された。この種の粘結剤系は英国特許第782 205号に記載されており、この場合、CO2の導入によって硬化可能な粘結剤としてアルカリ水ガラスを使用している。独国特許第199 25 167号には、粘結剤としてアルカリケイ酸塩を含む発熱性供給コンパウンドが記載されている。さらに、室温にて自硬性を有する粘結剤系が開発された。リン酸と金属酸化物とをベースとしたこの種の系は、たとえば米国特許第5,582,232号に記載されている。最後に、たとえば加熱ツール中で比較的高温で硬化する無機粘結剤系が知られている。この種の熱硬化性粘結剤系は、たとえば米国特許第5,474,606号で公知であり、アルカリ水ガラスとケイ酸アルミニウムとからなる粘結剤が記載されている。
鋳物の製造中に、残留粘結剤が付着した大量の使用済み鋳物砂が蓄積する。この使用済み鋳物砂は処分されるかまたは、場合により鋳型の作製に再使用し得るように、適切な方法で処理されなければならない。これは、いわゆるあふれ砂、すなわち、粘結剤が配合されたが硬化されなかった砂ならびに、鋳造に使用されなかった中子または中子片についても同様である。
鋳造後使用済み鋳物砂に残存している残留粘結剤または分解生成物を摩擦によって取り除く機械式再生が最も普及している。このため、砂は、たとえば、隣り合った砂粒同士の衝突によって砂粒に付着している残留粘結剤が剥ぎ落とされるように、激しく動かされる。次いで、残留粘結剤は篩いがけと除塵によって砂から分離することができる。
ただし、機械式再生によっては、残留粘結剤を完全には砂から分離できないことが多い。さらに、機械式再生に際して砂粒に作用する激しい力により、激しい磨耗が生じるか、あるいは砂粒の破砕が生じ得る。したがって、機械式再生によって処理された砂は、ほとんどの場合、新しい砂と同じ品質を有さない。したがって、機械式再生処理された砂が鋳型の作製に使用される場合には、品質の劣った鋳物が得られるという事態が起こることがある。
残留有機粘結剤を取り除くために、使用済み鋳物砂を加熱して空気を暖め、残留粘結剤を燃焼させることが可能である。独国特許第41 11 643号には、合成樹脂の付着した使用済み鋳物砂を連続的に再生するための装置が記載されている。この場合、使用済み鋳物砂は、機械式予備浄化の後、熱的再生段階に供給され、砂粒に残留している有機粘結剤が燃焼する。この熱的再生段階は、砂予熱器、各段で上下に重なり合った流動化層を有し、向流方式で連続的に作動するカスケード炉、ならびに砂冷却器を含む。コイル内の砂冷却器を強制通過する冷風は、流動化のための熱風として炉に供給される。これは燃焼用空気としても使用される。さらに、砂冷却器の内部から流出する熱風は砂予熱器に供給されて砂を加熱する。こうして、どの箇所にも不完全な燃焼、つまり有害な排ガスを形成する燃焼が起こらない炉内温度分布が達成される。
通常、使用済み鋳物砂は、再生処理前に、鋳物から分離される。ただし、鋳物が、有機粘結剤を使用して作製された中子および型と共に、鋳造直後に炉内でやや長時間にわたって約400〜550℃の温度に加熱される方法も知られている。この熱処理により、有機粘結剤の除去の他に、鋳物の冶金学的改良も達成される。
たとえば、欧州特許第 0 612 276号には、鋳物と、それに接着され、その際砂中子から砂を回収することができる燃焼可能な粘結剤で結合された砂からなる砂中子の熱処理法が記載されている。この場合、鋳物は炉内に装入されて、炉中で加熱され、砂中子部分が鋳物から分離される。分離された砂粒子は、炉内で集められて、回収される。この場合、回収の方法工程は、少なくとも、炉内における、分離された砂中子粒子の流動化を含む。分離された砂中子粒子の流動化は、たとえば、圧縮空気の導入によって行うことができ、これにより、砂粒子は浮動保持される。
有機粘結剤たとえば水ガラスで汚染された使用済み鋳物砂は、機械式再生処理によって再生可能である。この場合、使用済み鋳物砂の熱的予備処理により、砂粒子を包囲する粘結剤膜の脆化を達成することが可能であり、粘結剤膜をより容易に機械的に掻き落とすことができる。
独国特許出願公開第43 06 007号には、水ガラスで汚染された鋳物砂の熱的処理が記載されている。使用済みの鋳物砂は、酸性ガスほとんどの場合二酸化炭素で硬化された型から得られる。使用済みの鋳物砂は先ず機械的に粉砕され、次いで、200℃を上回る温度に加熱される。この熱処理により、汚染成分は破壊され、あるいは当該鋳物砂がそれに続く造型処理に適するように変換される。これには実施例が記載されていないため、その方法の正確な実施は不明のままである。とりわけ、使用済み鋳物砂の熱処理の後、粘結剤は砂粒から機械的に掻き落とされるか否かが述べられていない。
独国特許出願公開第1 806 842号には、同じく、使用済み鋳物砂を再生するための方法が記載されており、この場合、使用済み鋳物砂は先ず焼鈍され、その後に、残留粘結剤を取り除くために特別な処理が行われる。この場合、有機粘結剤によって結合されたかあるいは無機粘結剤によって結合されたかに関わらず、使用済みのあらゆる鋳物砂そのものを使用することが可能である。ただし、セメント結合された鋳物砂については、水による洗浄処理を行うことが望ましい。焼鈍された使用済み鋳物砂から残留粘結剤を取り除くために、焼鈍された鋳物砂は先ず冷却され、なお存在している残留粘結剤が、砂粒同士の穏やかな摩擦または衝突によって砂粒から取り除かれる。続いて、砂は、篩がけされ、除塵される。
好ましくは、焼鈍された鋳物砂は水によって100℃をやや上回る温度に急冷される。その際、残留粘結剤に収縮応力が惹起されると共に、急激な蒸気形成によって、残留粘結剤は砂粒表面から開裂され、これによって、残留粘結剤は砂粒からより容易に剥離可能となる。
M.Ruzbehi著、Giesserei 74、1987年、p.318〜321では、水ガラス・エステル粘結剤系を含む造型材料の熱機械的再生試験に関して報告されている。粘結剤として使用された水ガラス・エステル系は使用済み鋳物砂の熱処理によって脆化し、より容易に砂粒から機械的に削剥することが可能である。この著者は、水ガラス結合された鋳物砂の再生にはNa2O含有量が決定的であると考えている。Na2O含有量が高まるにつれて、鋳物砂の耐火性は低下する。水ガラス・エステル粘結剤系の使用時に使用済み鋳物砂に残存している残留エステルは、再使用に際して、制御不能な硬化挙動を起こす。使用済み鋳物砂中の残留エステルの濃度測定は困難であることから、この著者は、再生処理の尺度として、つまり、使用済み鋳物砂からの粘結剤除去の尺度として、再生された鋳物砂のNa2O含有量を使用している。鋳物砂を何度も再使用した後、おおよそ7回目から、再生された使用済み鋳物砂中のNa2O含有量の平衡が生ずる。熱処理中は、使用済み鋳物砂は約200℃に加熱される。これによって、砂粒の焼結に至ることはない。熱処理された砂粒の顕微鏡写真によれば、粘結剤膜の脆化と裂開が観察されるため、砂粒からこの膜を機械式に削剥することが可能である。
ただし、粘結剤の削剥は非常に不完全にしか行われず、処理後の粒子は粗い表面を有していることが判明した。新しい鋳物砂と比較して、再生された使用済み鋳物砂は一連の短所を有している。たとえば、再生された使用済み鋳物砂は通例のコアシュータでのシュートには不適である。このことは、たとえば、再生された使用済み鋳物砂から作製された成形体の密度の低さによって判明した。また、再生された使用済み鋳物砂から作製された成形体の強度も劣っている。最後に、再生された使用済み鋳物砂から作製された造型混合材料の加工時間は、新しい鋳物砂を使用して作製された混合材料の加工時間よりも短い。機械的に再生された使用済み鋳物砂から作製された造型混合材料の皮殻形成は著しく急速である。
機械的に再生された使用済み鋳物砂から作製されたこの種の造型混合材料の加工時間は、任意にテンシドの配合された約0.1〜0.5重量%の水を造型混合材料に加えることによって改善可能である。この対策により、この造型混合材料から作製された成形体の強度も改善可能である。ただし、再生された使用済み鋳物砂がこの対策によって新しい鋳物砂の品質に達することはない。さらに、これらの結果は限定的な再現可能性しか有していないために、鋳型の作製工程において、工業的生産それ自体において甘受し得ない不確実性が現れる。
無機粘結剤特に水ガラスをベースとした無機粘結剤は、鋳型の硬化後にも、なお大幅な水溶性を有している。したがって、鋳物砂の処理は、鋳物砂に残存している残留無機粘結剤が水で洗い流されることによっても行うことが可能である。水はすでに、付着している使用済み砂から鋳物を浄化するのに使用することが可能である。したがって、たとえば、欧州特許第1 626 830号に記載された製造ラインは湿式中子除去が行われる。ただし、使用済み鋳物砂の再生については論じられていない。
独国特許第10 2005 029 742号には、使用済み鋳物砂の一部が水で洗浄される方式の鋳型造型材料処理方法が記載されている。そのため、無機粘結剤で結合された使用済み鋳物砂は、鋳造後、鋳物から乾式分離される。塊片は乾式破砕される。破砕された鋳物砂は篩い分けされて一定の粒度とされ、望ましくない微粒子は取り除かれる。篩い分けられた鋳物砂は2つの部分流に分けられ、一方の部分流は中間貯蔵庫に供給される。他方の部分流は、砂粒表面が付着した残留粘結剤および鋳造プロセスの生成物が十分に除去浄化されるまで、水で洗浄される。洗浄後、洗浄水を取り除き、砂を乾燥させる。中間貯蔵庫から取り出された篩い分けされた使用済み鋳物砂を一定量洗浄された砂に配合することが可能である。
使用済み鋳物砂の湿式浄化はそれ自体として非常に効果的である。洗浄され再生された使用済み鋳物砂から作製された中子の強度は、新しい砂を使用した場合に達成される強度値にほぼ一致している。ただし、再生された使用済み鋳物砂から作製された造型混合材料の加工時間は、新しい砂を使用した場合よりも若干短い。また、使用済み鋳物砂を浄化するには、再度浄化が必要な大量の洗浄水が蓄積するので、非常に高いコストがかかる。さらなる短所として、湿った砂は、新たに使用される前に乾燥させなければならない。
最後に、独国特許第 38 15 877号には、使用済み鋳物砂の再生中に無機粘結剤系を分離するための方法が記載されており、この場合、たとえば水中での超音波による使用済み鋳物砂の懸濁化処理が行われる。粘結剤系の一例として、ベントナイト、水ガラスおよびセメントが挙げられている。好ましい実施形態によれば、使用済み鋳物砂は、超音波処理前に、熱処理に付すことが可能である。熱的予備処理にとって好ましい温度範囲は、400〜1200℃、特に好ましくは600〜950℃である。実施例中には、残留粘結剤としてベントナイト/炭素が付着している使用済み鋳物砂の処理が述べられている。ベントナイト中に多環式芳香族炭素の形で、直接の再使用を不可能となる高濃度で蓄積されている炭素を除去するために熱処理が使用される。
上述したように、鋳造プロセスに中の有害物質放出を著しく減少させることができるため、鋳型作製のための水ガラスベースみ基づく粘結剤の意義は増している。近年、一定割合の微粒金属酸化物、特に微粒二酸化ケイ素を含有する鋳物工業にとって非常に有用な、水ガラスベースの粘結剤が開発された。この粘結剤は熱硬化性を有しており、つまり、水ガラス中に含有された水分の気化によって硬化する。微粒金属酸化物の添加により、特に加熱型からの取り出し直後に強度が高められるため、この無機粘結剤を使用して非常に複雑な中子も作製可能である。水ガラスベースのこの種の粘結剤は、たとえば、国際公開第2006/024540号に記載されている。
先に水ガラスベースのこの種の粘結剤によって熱硬化されていた使用済み鋳物砂の再生中に、再生された使用済み鋳物砂は、水ガラスベースの粘結剤と共に新たに使用される場合、加工時間が短いという点が観察された。この問題に対処すると共に、工業的使用にとって適切な加工時間を達成するために、再生された使用済み鋳物砂に、たとえば高品質の新しい砂を配合して、再生された使用済み鋳物砂に混入させた粘結剤の相対的割合を減少させることが可能である。また、再生された使用済み鋳物砂を、異なる特性を有する他の再生された使用済み鋳物砂と混合することも可能である。これらの使用済み鋳物砂は、水ガラス含有粘結剤を新たに配合後に満足すべき加工時間が達成されるようにして選択される。
すでに述べたように、新たに開発された水ガラスベースの粘結剤の使用により非常に複雑な形状の中子および型の作製も可能である。排出規制および労働安全規制がますます厳しくなることで、鋳物工業にとっての無機粘結剤の重要性は高まると予測されることから、今後、再生処理されなければならない、水ガラスの付着した使用済み鋳物砂がますます大量に発生するであろう。したがって、使用済み鋳物砂の再生方法が求められており、その再生方法は、実施が容易であると同時に、再生された使用済み鋳物砂の再現性ある品質を保証しなければならず、換言すれば、再生された使用済み鋳物砂は新しい砂と基本的に同様な加工性を有していなければならない。
米国特許第3,409,579号明細書 英国特許第782 205号明細書 独国特許第199 25 167号 米国特許第5,582,233号 米国特許第5,474,606号 独国特許第41 11 643号 欧州特許第0 612 276号 独国特許出願公開第43 06 007号 独国特許出願公開第1 806 842号 欧州特許第1 626 830号 独国特許第10 2005 029 742号 独国特許第38 15 877号 国際公開第2006/024540号
M.Ruzbehi著、Giesserei 74、p.318〜321、1987年
したがって、本発明の目的は、鋳物砂が何度も再生処理された後でも、鋳型作製のための高度な品質を有することを可能になるように、容易かつ有利に実施可能である水ガラスの付着した鋳物砂を再生処理するための方法を提供することである。特に、強度改善を目的として、特定の微粒金属酸化物、特に二酸化ケイ素が配合された水ガラスベースの粘結剤を使用して固化された使用済み鋳物砂が本方法によって再生可能にならなければならない。
本発明の課題は、請求項1に記載の特徴を有する方法によって解決される。本発明による方法の有利な実施形態は従属請求項の主題となる。
驚くべきことに、金属鋳造後に存在する使用済み鋳型はかなり長時間にわたって少なくとも200℃の温度に加熱されると、鋳物砂粒子間の団結が著しく低下することが見出された。熱処理によって再生処理された鋳物砂は、水ガラスベースの粘結剤との新たな使用に際して、早期硬化を示さない。再生された使用済み鋳物砂の加工時間は、新しい鋳物砂の加工時間と同等である。この場合、熱処理後に粘結剤が機械的に砂粒から削剥される必要はない。むしろ、再生された使用済み鋳物砂は熱処理後に直ちに再使用可能である。過大粒子を除去するために、たとえば篩い分けまたは風ふるいによって分級を任意に実施することが可能である。
本発明者らは、砂粒からの粘結剤の機械的削剥による使用済み鋳物砂の再生中または少なくとも部分的な湿式再生処理中において、新たに調製された造型混合材料中に、再生された使用済み鋳物砂と共に微量の微粒金属酸化物特に二酸化ケイ素が持ち込まれると想定している。この微粒金属酸化物は、おそらく、造型混合材料の加工時間を著しく短縮する水ガラスの早期硬化の原因になると推定することができる。
しかし、使用済み鋳物砂が、本発明による方法のように、熱的に処理される場合には、砂粒に付着した粘結剤中に存在する微粒金属酸化物は、おそらく、付着している水ガラスのガラス化をもたらすと推定される。砂粒に付着した水ガラスから、低い反応性を有するいガラス質の層が形成される。このことは、たとえば、抽出性ナトリウムイオンの量が鋳物砂の再生中に減少し、再生された鋳物砂中非常に僅かである点にも現われている。
使用済み鋳型の強度は熱処理によって著しく低下するため、ごく僅かな機械的作用でも崩壊する。この場合、崩壊のメカニズムは不明である。ただし、本発明者らは、鋳物砂に付着している水ガラスは少なくとも部分的に砂粒と反応し、微粒金属酸化物特に二酸化ケイ素の影響下で、砂粒表面に薄いガラス被膜を形成し得ると想定している。その際、砂粒の表面は平滑化されるため、鋳物砂は、新たに造型混合材料に調製された後、コアシュータの中で問題なく成形体に加工することが可能である。砂粒に付着残存している水ガラスはきわめて軽微な粒径増加をもたらすにすぎないため、鋳物砂は、再び再生処理された砂粒が、たとえば、熱的再生に引き続く分級工程たとえば篩い分け工程において、過度の粒径増加のために分離されるようになる前に、数回リサイクル可能である。
使用済み鋳物砂の再生の進行は、たとえば、使用済み鋳物砂中になお存在している抽出可能なナトリウムイオンの尺度である酸消費量の測定によって追跡することが可能である。鋳物砂がなおかなり大きな凝塊を含む場合、それらは、先ず、たとえばハンマによって破砕される。鋳物砂は、次いで、たとえば、メッシュサイズ1mmを有する篩によって篩い分け可能である。続いて、一定量の鋳物砂が水中に懸濁され、所定量の塩酸と反応する。この場合、鋳物砂または鋳物砂に付着している水ガラスと反応しなかった酸の量は、NaOHによる逆滴定によって決定することが可能である。こうして、使用された酸量と逆滴定された酸量との間の差から、鋳物砂の酸消費量を決定することができる。
酸消費量の他に、その他のパラメータを使用して熱処理の進行を追跡することも可能である。たとえば、鋳物砂の懸濁液のpH値または導電率を利用することができる。この懸濁液は、たとえば、50gの鋳物砂を1リットルの蒸留水に懸濁することによってつくることができる。熱処理中に、砂粒は平滑な表面を得る。したがって、たとえば、砂の流動性もパラメータとして利用することが可能である。
さらに、再生された鋳物砂から調製された造型混合材料の特性、たとえば加工時間、あるいはこの造型混合材料から作製される成形体の特性たとえば密度または曲げ強度も、使用済み鋳物砂の熱処理の判定に利用することが可能である。
本発明による方法を工業的使用に具体化するにあたり、たとえば、系統的なシリーズ試験によって上記パラメータが求められるようにすることが可能である。
たとえば、使用済み鋳物砂の試料を熱処理し、その際、処理温度ならびに処理時間を系統的に変化させるようにすることが可能である。こうして、熱的再生処理された試料につき、それぞれ、酸消費量を求めることができる。したがって、個々の試料から、造型混合材料が調製され、それらの加工時間が測定される。さらに、造型混合材料から検体が作製され、それらの密度または曲げ強度が測定される。次いで、要件を満たす特性を備えた検体が選択され、たとえば、再生処理された当該鋳物砂試料の酸消費量が大規模な熱処理のための基準として利用される。
使用済み鋳物砂を再生処理するための本発明による方法は、実施が容易であると共に、なんら複雑な装置を必要としない。本発明による方法によって得られた再生処理された鋳物砂は、新しい鋳物砂とほぼ同等な特性を有している。すなわち、再生処理された鋳物砂から作製された成形体は同等な強度ならびに同等な密度を有している。さらに、再生された鋳物砂から、水ガラスを配合して調製された造型混合材料は、新しい鋳物砂をベースとした造型混合材料とほぼ同じ加工時間を有している。したがって、本発明による方法により、水ガラス含有粘結剤の付着した使用済み鋳物砂を再生処理することのできる容易かつ経済的な方法が提供される。ここで、造型混合材料または使用済み鋳物砂は微粒金属酸化物を含む。
水ガラスの付着した使用済み鋳物砂を再生処理するための本発明による方法は、詳細には、
−水ガラスをベースとし微粒金属酸化物の添加された粘結剤が付着した使用済み鋳物砂が用意され、
−使用済み鋳物砂は少なくとも200℃の温度に加熱され、再生された鋳物砂が得られるように使用済み鋳物砂が熱処理されている。
使用済み鋳物砂は、再生処理されるべき、水ガラスの付着した鋳物砂であり、その際、水ガラスには、先行する調製サイクルにおいて、鋳型の初期強度の改善を目的として微粒金属酸化物が添加されていると理解される。したがって、使用済み鋳物砂に付着した粘結剤被膜はなお微粒金属酸化物を含む。使用済み鋳物砂は使用済み鋳型で製作されてもよい。使用済み鋳型は完全な形で存在するかまたは分割されて複数の部分または塊片とされてもよい。使用済み鋳型はまた、粉砕されて再び水ガラスの付着した鋳物砂の形で存在してもよい。使用済み鋳型は、すでに金属鋳造に使用された鋳型であってもよい。ただし、使用済み鋳型は、余ったかまたは瑕疵あるゆえに、金属鋳造に使用されなかった鋳型であってもよい。鋳型の部分型も含まれる。たとえば、金属鋳造には、水ガラスで硬化された鋳物砂からなる鋳型と組合わせて使用される永久鋳型、いわゆる金型も使用されることがあるが、後者は本発明による方法によって再生処理が可能である。また、たとえば、貯蔵バンカまたはコアシュータの供給管に残存し、まだ硬化が行われなかった余剰砂も使用済み鋳物砂として理解される。
使用済み鋳物砂に粘結剤として含まれる水ガラスは、本発明により、微粒金属酸化物を含有する。この金属酸化物は、鋳物砂を使用して造型混合材料を調製する際に、造型混合材料から作製された型の初期強度を改善するために、水ガラス粘結剤に配合された。使用済み鋳物砂は完全に、この種の粘結剤で汚染された鋳物砂からなってもよい。ただし、その他の使用済み鋳物砂を上述した使用済み鋳物砂と共に再生することも可能である。この種のその他の使用済み鋳物砂とは、たとえば、有機粘結剤で汚染された鋳物砂であるかまたは、微粒金属酸化物の配合されなかった水ガラスベースの粘結剤で汚染された鋳物砂であってもよい。本発明による方法の利点を利用し得るように、特に、熱的再生の後、残存している粘結剤を砂粒から機械的に削剥する必要がないようにするために、微粒金属酸化物の添加された水ガラスベースの粘結剤で汚染されている使用済み鋳物砂の割合は、再生される鋳物砂の量を基準として、好ましくは20重量%以上、好適には40重量%以上、特に好適には60重量%以上、とりわけ好適には80重量%以上に添加される。
この場合、微粒金属酸化物は、主粒子が好ましくは1.5μm以下、特に好適には0.10μm〜1μmの平均粒径を有する非常に微粒状の金属酸化物であると理解される。ただし、主粒子の凝集によって、より大きな粒子が生ずることもある。
本発明による方法の実施にあたり、使用済み鋳物砂の大部分は、使用済み鋳型の再生処理中に蓄積される。したがって、好ましい実施形態によれば、使用済み鋳物砂は、すでに金属鋳造が実施された使用済み鋳型の形で存在する。
使用済み鋳物砂が、すでに金属鋳造に使用された鋳型の形で供される場合には、当該使用済み鋳型砂は、本発明による方法の第1の実施形態により、なお鋳物を含んでもよい。したがって、使用済み鋳型は、金属鋳造後に保持された形で、直接に熱処理に使用することが可能である。内部に鋳物を含む鋳型は、そっくりそのまま熱処理される。そのため、鋳物を含む鋳型は、適切に寸法設計された炉内に装入される。熱処理により、使用済み鋳物砂の粒子間の結合は弱められる。鋳型は分解され、鋳物砂は、適切な装置によって、たとえば炉内で収集される。炉内における鋳型の分解は、鋳型が機械式に処理されることによって助勢される。そのため、鋳型を、たとえば振動に付することができる。
したがって、本発明による方法を実施するために、鋳型を鋳物から切り離す必要はない。また、場合により、使用済み鋳型の熱処理によって、同時に、鋳物の冶金学的改善を達成することも可能である。ただし、本発明による方法のさらに別の実施形態において、使用済み鋳型は、先ず鋳物から切り離され、次いで使用済み鋳型は、鋳物とは別に再生処理される。
水ガラスの付着した使用済み鋳物砂は、鋳物工場における通例の鋳物鋳造過程で蓄積される。水ガラスをベースとした粘結剤で固化された金属鋳造用鋳型は、公知の方法で作製されてもよい。微粒金属酸化物の添加された水ガラス含有粘結剤は通例の方法で硬化されてもよい。たとえば、硬化は、当該造型混合材料から作製された鋳型を二酸化炭素ガスで処理することによって行われることが可能である。さらに、鋳型は、水ガラス/エステル法で作製されてもよい。この場合、エステルたとえばエチレングリコールジアセテート、ジアセチン、トリアセチン、炭酸プロピレン、γ−ブチロラクトン等が鋳物砂と混合され、次いで、水ガラスが配合される。硬化は、エステルの鹸化および、それと結びついたpH値の変化によって行われる。ただし、水ガラス含有粘結剤からの水分の除去によって、鋳型を固化させることも可能である。最後に挙げた熱硬化が好適である。鋳型は1つの成形体から作られてもよい。ただし、鋳型は、任意に別々の工程で作製された複数の成形体から構成され、後で単一の鋳型に合成されてもよい。また、鋳型は、粘結剤として水ガラスではなく、たとえばコールドボックス粘結剤のような有機粘結剤で固化された要素を含んでもよい。同じく、鋳型は永久鋳型から一部が形成されてもよい。水ガラスで固化された鋳物砂からなる鋳型の部分は、本発明による方法で再生処理可能である。また、型はいわゆる生砂から作製されても、鋳型はたとえば粘結剤としての水ガラスで固化された鋳物砂からなる中子のみを含むだけでもよい。こうした場合、使用済み鋳型のうち、水ガラスの付着した鋳物砂を含む部分は切り離され、本発明による方法で再生処理される。
金属鋳造用鋳型は通例の方法で使用され、金属の冷却後に、本発明による方法で再生処理可能な使用済み鋳型が得られる。
再生処理のため、鋳型は少なくとも200℃の温度に加熱される。この場合、鋳型の一様な分解が達成されるように、鋳型の全体が上記温度に達しなければならない。鋳型が熱処理される時間は、たとえば、鋳型の大きさまたは水ガラス含有粘結剤の量に依存しており、サンプリングによって決定することができる。採取された試料は、たとえば、鋳型の振動時に生ずるような軽度の機械的作用で分解しなければならない。鋳物砂の粒子間の結合は、熱処理された鋳物砂は大きな凝塊または不純物を分離するために、問題なく篩い分けが可能になる程度に弱められなければならない。
熱処理時間は、小形の鋳型については、とりわけ温度が高く選択されれば、相対的に短く選択することが可能である。特に鋳物を含む大形の鋳型については、処理時間は著しく長く、複数時間に達するほど長く選択することが可能である。熱処理が実施される時間間隔は、好ましくは5分から8時間までの間で選択される。熱的再生の進行は、たとえば、熱処理された鋳物砂の試料の酸消費量を測定することによって追跡することができる。鋳物砂たとえばクロム鉄鉱砂はそれ自体鋳物砂が酸消費量に影響を与えることができるような基本的性質を有する。ただし、再生の進行のパラメータとして、相対酸消費量を利用することも可能である。そのため、再生処理のために与えられる使用済み鋳物砂の酸消費量が最初に決定される。再生を監視するため、再生された鋳物砂の酸消費量が決定されて、使用済み鋳物砂の酸消費量と関連付けられる。本発明による方法において実施された熱処理により、再生された鋳物砂の酸消費量は、好ましくは、少なくとも10%で減少する。熱処理は、酸消費量が使用済み鋳物砂の酸消費量と比較して少なくとも20%、特に少なくとも40%、特に好適には少なくとも60%、さらに好適には少なくとも80%で減少するまで、続行されるのが望ましい。酸消費量は、鋳物砂50g当たりのmlで表され、測定は0.1 Nの塩酸で行われ、VDG「ドイツ鋳造技術者協会」公報P 28(1979年5月)記載の方法と同様に行われる。酸消費量の測定方法は実施例に詳細に述べられている。
鋳型の加熱は任意の方法で行うことができる。たとえば、鋳型をマイクロ波放射に曝露することが可能である。ただし、鋳型を加熱するため、その他の方法を使用することも可能である。また、処理に必要な温度を単独でまたは他の熱源との組合わせによって供する発熱材料を鋳物砂に添加することも可能である。熱処理時間は、鋳型の加熱温度によって影響され得る。分解は、すでに約200℃の温度で観察され得る。好ましくは、250℃以上の温度、特に300℃以上の温度が選択される。熱処理温度の上限は鋳物砂の焼結温度に一致している。ただし、ほとんどの場合に、温度は熱処理が実施される装置の設計如何によって制限される。好ましくは、1300℃以下、特に好適には1100℃以下、更に好ましくは1000℃以下の熱処理温度が選択される。鋳型が水ガラス含有粘結剤の他になお有機不純物も含む場合には、有機不純物が燃焼する程度の十分な高温が選択されるのが好ましい。
温度は、熱処理の間一定不変に保持することができる。ただし、熱処理の間温度を所定通りに変化させる温度制御プログラムが実行されるようにすることも可能である。たとえば、熱処理は、先ず比較的高温たとえば500℃以上の温度で実施され、有機不純物を燃焼させ、使用済み鋳型の分解を加速させることができる。続いて、温度はたとえば酸消費量を所望の値に設定するために、段階的に低下させることが可能である。
すでに先に説明したように、鋳型は、第1の実施形態において、鋳物からまだ切り離されていない状態で熱処理されることができる。したがって、この場合には、鋳型も鋳物も等しく熱処理を受ける。
第2の実施形態において、鋳型は熱処理前に鋳物から切り離される。これには、通例の方法を使用することができる。たとえば、鋳型は機械的作用によって粉砕されるかまたは振動して、多数の破片に分解される。
熱処理中鋳型または鋳型から生じた大きな凝塊の均等な加熱を保証するために、鋳型は、好ましくは少なくともたとえば直径約20cmまたはそれ以下の粗大な破片に破砕される。好ましくは、これらの破片の大きさは、最大にて、10cm以下、特に好適には5cm以下、中でも好ましくは3cm以下であればよい。鋳型の破砕には、通例の装置たとえば砕塊機を使用することができる。同様の大きさの団塊は、たとえば、鋳型を圧縮空気ハンマまたはたがねを用いるかあるいはまた振動によって鋳物から分離することによっても得ることができる。
さらに別の実施形態において、熱処理の前または後に砂粒子を分解するための、鋳物砂の機械的処理が実施される。そのため、鋳型はつぶされて、たとえば摩擦または衝突によって微細化され、こうして得られた砂は篩にかけられる。これには、たとえば、鋳物砂の機械式処理にこれまで使用されてきている類の通例の装置を使用することができる。たとえば、鋳物砂を、砂粒が圧縮空気流によって浮遊する流動床を通過させることができる。砂粒同士の衝突によって、水ガラス粘結剤で形成された外側被膜は削剥される。ただし、砂粒を空気流によって衝突板に向かって偏向させて、衝突板上または他の砂粒との衝突によって、水ガラス粘結剤で形成された砂粒の外側被膜が剥離されるようにすることも可能である。
ただし、好ましくは、熱的再生された使用済み鋳物砂の機械的処理は行われず、単に過大な粒子が適切な分級によって取り除かれさえすればよい。これにより、たとえば割裂などによる砂粒の機械的損傷が回避され、滑らかな、優れた流動性を有する砂粒が得られる。このようにして再生された鋳物砂を使用する場合には、それが粘結剤としての水ガラスと共に処理され造型混合材料に加工される場合、新しい砂と比較して、加工時間の短縮化は基本的になんら観察されない。
熱処理に必要な温度は、さしあたり、任意の方法で調整することが可能である。たとえば、マイクロ波処理による方法に加えて、熱処理は、好ましくは、鋳型が、場合により粉砕された形で、熱処理炉に装入されるようにして実施される。
この場合、炉は、鋳型材料の均等な加熱が保証されている限り、任意に形成されてもよい。炉は、熱処理が不連続的に実施されるように形成されていてもよい。つまり、炉はたとえば、バッチ操作方式で、場合により粉砕済みの鋳型が装入され、熱処理済みの材料が、炉に次のバッチが装入される前に、再び炉から取り出されるように形成されてもよい。ただし、連続的な処理の制御を可能とする炉を設けることも可能である。そのため、炉は、たとえば、使用済み鋳型がたとえばコンベアベルトによって搬送されるような通路またはトンネルの形で形成されてもよい。また、水ガラスの付着した使用済み鋳物砂の処理のために、たとえば、有機粘結剤の付着した使用済み鋳物砂の熱的再生から知られているような炉を使用することも可能である。
使用済み鋳物砂は熱処理の間移動するようにするのが好ましい。たとえば、鋳型の塊片が、鋳型のさらなる粉砕か、又はそれにより形成される小さな鋳型の凝塊が達成される回転移動を実行するように、鋳型または鋳型から得られた塊片を、3本の空間軸の周りに移動することにより、この移動が生じる。この種の移動は、たとえば、鋳型から生じた小さな鋳物砂の凝塊が攪拌機によるかまたは回転ドラム中で動かすことによって達成可能である。使用済み鋳物砂が砂の状態になるまでに細砕されていれば、上記の移動は、加熱された圧縮空気流によって砂を流動床中で浮遊させることによって行うことも可能である。
好ましい実施形態において、使用済み鋳物砂の熱処理には、ロータリーキルンが使用される。鋳型の予備粗砕が行われていれば、ロータリーキルンの通過中に、使用済み鋳型のさらなる粉砕を達成し得ることが示されている。ロータリーキルンを離れた後になお粗大な凝塊が再生された鋳物砂中に残存している限り、こうした粗大塊はたとえば篩い分けによって分離可能である。
熱処理は、不活性ガス雰囲気下で実施することも可能である。ただし、有利には、熱処理は通気下で実施される。一方で、これは、酸素侵入を排除するための特別な対策を講ずる必要がないために、熱処理時のコストを低下させる。さらなる利点として、通気下での熱処理時に、使用済み鋳物砂を汚染する有機不純物が燃焼するため、さらなる浄化が達成される。
鋳物砂を再生処理するための本発明による方法は、その他の再処理方法と組合わせることも可能である。したがって、たとえば、砂粒から水ガラス部分が削剥されて、篩い分けおよび/または除塵によって取り除かれる機械的処理を熱処理より先行させることが可能である。同じく、本発明による熱処理の前または後に、湿式処理法を実施することが可能である。したがって、たとえば、熱処理の前に、使用済み鋳物砂を水で洗浄し、水ガラス部分を取り除くことが可能である。ただし、洗浄後に砂を乾燥させなければならず、また、汚染された洗浄水の処理が行われなければならない点で、この種の湿式処理に要される大幅なコストを鑑みると、本発明による方法は乾式、つまり湿式工程なしで実施するのが好ましい。乾式再生処理のさらなる利点は、熱的再生処理後になお鋳物砂中に任意に残存している干渉物質を、水ガラスから形成された層内で砂粒に固着させることができる点にある。したがって、鋳物砂が数回のリサイクルの後、たとえば、粒径が過大になったために抽出されても、比較的容易に処分することが可能である。
熱処理後または新たな鋳型作製用の鋳物砂として再利用する前に、再生処理された鋳物砂は好ましくは篩い分けされ、大きな凝塊が取り除かれて、除塵されるのが好ましい。これには、たとえば、使用済み鋳物砂の機械的再生あるいは有機的に結合された鋳物砂の熱的再生からも知られている類の公知の装置を使用することが可能である。
再生処理の結果は、金属鋳造用の鋳型を作製するのに使用する方法によってすでに好適な影響を及ぼすことが可能である。
最も簡便な実施の方法の場合、一定割合の微粒金属酸化物が添加された水ガラスが、粘結剤として基本的に使用される。したがって、この実施形態において、鋳造の際に使用済み鋳型が用意され、その際
−少なくとも1つの鋳物砂と、微粒金属酸化物と同様に粘結剤が添加された少なくとも1つの水ガラスを含む造型混合材料が用意され、
−この造型混合材料が新たな鋳型に加工されて、硬化され、
−鋳物を含む使用済み鋳型が得られるように、この新たな鋳型で金属鋳造が実施される。
新たな鋳型の作製と、それに続く金属鋳造は、公知の方法で行なわれる。造型混合材料の調製は、鋳物砂が攪拌され、次いで、微粒金属酸化物または水ガラスが任意の順序で加えられることによって行われる。混合は、鋳物砂の粒子が水ガラスで一様に被覆されるまで続行される。
鋳型の作製のために通例の材料を鋳物砂として使用することができる。たとえば、ケイ砂またはジルコン砂が適切である。さらに、繊維状の、耐火性を有する造型基材、たとえば、粘土質耐火繊維も適切である。その他の適切な鋳物砂は、たとえば、カンラン石、クロム鉱砂、バーミキュライトである。
さらに、合成造型基材たとえばケイ酸アルミニウム中空球(いわゆる微小球)または“Cerabeads(登録商標)”または“Carboaccucast(登録商標)”の名称で知られる球状セラミック造型基材も鋳物砂として使用することができる。これらの合成造型基材は、経済的な理由から、一定の割合で鋳物砂のみに添加される。これらの合成造型基材は、鋳物砂の総重量に関して、好適には80重量%以下、好ましくは60重量%以下の割合で使用される。これらの球状セラミック造型基材は鉱物質として、たとえば、ムライト、コランダム、β−クリストバル石を様々な割合で含む。これらは、必須成分として、酸化アルミニウムおよび二酸化ケイ素を含む。典型的な組成は、たとえばAl23とSiO2をほぼ同じ割合で含む。これらと並んで、なおその他の成分たとえばTiO2、Fe23が<10%の割合で含まれてもよい。球状造型基材の直径は、好ましくは、1000μm以下、特に600μm以下である。また、合成耐火性造型基材たとえばムライト(x Al23・y SiO2、x=2〜3、y=1〜2、理想化学式Al2SiO5)も適切である。これらの合成造型基材は天然に産するものではなく、たとえば、ケイ酸アルミニウム微小中空球または球状セラミック造型基材の製造時のように、特別な形成法に付されてもよい。
本発明による方法のさらに別な実施形態において、耐火性合成造型基材として、ガラス材料が使用される。これらは、特に、ガラス球として、またはガラス粒体として使用される。ガラスとしては普通のガラスを使用することが可能であるが、高融点を示すガラスが好ましい。たとえば、ガラス片からつくられるガラス球および/またはガラス粒体が適切である。この種のガラスの組成は、一例として以下の表に挙げられている。
Figure 2010519042
ただし、上記の表に挙げたガラス以外に、上記化合物の含有量が上記範囲外にあるその他のガラスも使用可能である。同じく、その他の元素または上記酸化物以外の酸化物を含有した特殊ガラスも使用可能である。
ガラス球の直径は、好ましくは、1〜1000μm、好適には5〜500μm、特に好適には10〜400μmである。
アルミニウムを使用した鋳造実験において、合成造型基材、特にガラス球、ガラス粒体または微小球を使用する場合には、鋳造後、金属表面に付着している使用済み鋳物砂は純ケイ砂を使用する場合よりも少ないことが見出された。したがって、合成造型基材の使用は平滑な鋳物表面の生成を可能にし、しかも、噴射によるコストの高い後処理は不要であるかもしくは少なくともごく僅かな規模で必要とされるにすぎない。
鋳物砂全体を合成造型基材で形成する必要はない。合成造型基材の好適な割合は、鋳物砂の総量に対して、少なくとも約3重量%、特に好適には少なくとも5重量%、とりわけ好適には少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも約15重量%、特に好適には少なくとも約20重量%である。鋳物砂は、好ましくは、流動性ある状態を有しているため、造型混合材料は通例のコアシュータで加工可能である。鋳物砂は、金属鋳造にまだ使用されていない新しい砂によって形成されることが可能である。ただし、好ましくは、造型混合材料の調製に使用される鋳物砂は、少なくとも一定割合の再生処理された鋳物砂、特に、本発明による方法によって得られる類の再生処理された鋳物砂を含む。再生処理された鋳物砂の割合は、任意に、0〜100%の間で選択可能である。この方法は、本発明による再生処理中に、たとえば、篩い分け中失われる分の鋳物砂だけが、新しい砂またはその他の適切な砂によって構成されるようにして行われるのが特に好適である。熱的再生された、もともと有機粘結剤で団結されていた砂も適切である。また、機械的に再生された鋳物砂も、なおそれに付着している有機粘結剤が水ガラス粘結剤の硬化を促進しない限りで、使用可能である。不適切なのは、たとえば、酸で硬化された有機粘結剤がなお付着している機械的に再生された鋳物砂である。したがって、本発明による方法は、必ずしも、水ガラスで結合された鋳物砂用に別個の循環系が設置されることを必要とするものではない。
造型混合材料はその他の成分として、水ガラスベースの粘結剤を含む。この場合、水ガラスとしては、従来粘結剤として造型混合材料に使用されてきている類の普通の水ガラスを水ガラスとして使用することが可能である。これらの水ガラスは、溶解したケイ酸カリウムおよびケイ酸ナトリウムを含み、ガラス質のケイ酸カリウムおよびケイ酸ナトリウムを水中に溶解することによって作製可能である。水ガラスは、好ましくは、1.6〜.4.0、特に2.0〜3.5の範囲のSiO2/M2Oモジュールを有し、ここで、Mはナトリウムおよび/またはカリウムを表している。水ガラスは、好ましくは、30〜60重量%の範囲の固体成分を有している。この固体成分の割合は水ガラスに含有されているSiO2とM2Oの量に関係している。
造型混合材料の調製は、一般に、先ず、鋳物砂が用意され、次いで、攪拌下で、粘結剤ならびに微粒金属酸化物が添加されるようにして行われる。粘結剤は水ガラスだけからなってもよい。ただし、水ガラスまたは鋳物砂に添加剤を配合することも可能であり、それによって鋳型または再生された鋳物砂の特性に好適な影響を与える。添加剤は固体状または液体状で配合されてもよく、たとえば、溶液特に水溶液として配合されてもよい。適切な添加剤はさらに以下に述べることとする。
造型混合材料の調製にあたり、鋳物砂はミキサに入れられ、その旨予定されている限りで、好ましくは、先ず、固体成分の粘結剤が添加されて、鋳物砂と混合される。混合時間は、鋳物砂と固体粘結剤成分との完全混和が達成されるように選択される。混合時間は、調製される造型混合材料の量ならびに使用される混合装置に依存している。好ましくは、混合時間は、5秒〜5分の範囲内で選択される。続いて、好ましくは、混合運動の持続下で、液体成分の粘結剤が配合され、こうして、鋳物砂の粒子に一様な粘結剤被膜層が形成されるまで混合が続行される。この場合にも、混合時間は、調製される造型混合材料の量ならびに使用される混合装置に依存している。好ましくは、混合工程時間は、5秒〜5分の範囲内で選択される。様々な液体成分の混合物も、個々のあらゆる液体成分も液体成分になり、後者は個別に添加することも可能である。同じく、個々のまたはあらゆる固体成分の混合物も、個々のあらゆる固体成分も、固体成分であり、後者は一緒にあるいは順次に造型混合材料に加えることができると理解される。
また、先ず、粘結剤の液体成分が鋳物砂に配合され、その後に初めてこの混合物に固体成分を供給するようにすることも可能である。一実施形態において、鋳物砂の重量に対して、先ず、0.05〜0.3%の水が鋳物砂に加えられ、その後に初めて、固体および粘結剤の液体成分が配合される。この実施形態において、造型混合材料の加工時間に対する卓越した好適な効果の達成が可能である。本発明者らは、粘結剤の固体成分の脱水作用がこうして低下され、それによって、硬化プロセスが遅延されると想定している。
造型混合材料は、続いて、所望の形状に成形される。この場合、成形には、通例の方法が使用される。たとえば、造型混合材料はコアシュータにより圧縮空気を用いて成形型中に射出されることができる。成形された造型混合材料は、続いて、硬化される。これには、通例のあらゆる方法を、使用することが可能である。たとえば、型を二酸化炭素でガス化して、造型混合材料を固化させることが可能である。このガス化は、好ましくは、室温にて、つまり、常温型にて実施される。ガス化時間は、とりわけ、作製される成形体の大きさに依存しており、通例、10秒〜2分の範囲内で選択される。大きな成形体には、たとえば、5分までに及ぶ比較的長いガス化時間の選択も可能である。ただし、短いまたは長いガス化時間の選択も可能である。
ただし、成形体の硬化は、水ガラス/エステル法でも行うことが可能であり、この場合、硬化はエステルの鹸化とそれに伴うpH値の変化によって達成される。
また、成形体の硬化は、好ましくは、熱供給のみで行うことも可能であり、これにより、粘結剤中に含まれる水分が気化する。加熱は、たとえば、成形型内で行なうことができる。そのため、成形型は、好ましくは、300℃の温度まで、特に好適には100〜250℃の範囲の温度まで加熱される。鋳型を成形型内で完全に硬化させることも可能である。ただし、また、成形型から取り出すのに十分な強度を有するように鋳型の周縁域のみを硬化させることも可能である。鋳型は、場合により、さらなる脱水が行われることにより、完全に硬化させることができる。これは、たとえば、上述したように、炉内で行わせることができる。脱水は、たとえば、水分が減圧下で気化されることによっても行わせることが可能である。
鋳型の硬化は、加熱された空気を成形型に吹き込むことによって加速させることが可能である。この方法の実施形態において、粘結剤中に含まれる水分の急速な除去が達成され、これにより、鋳型は工業的使用にとって適切な時間内に固化される。吹き込まれる空気の温度は、好ましくは、100℃〜180℃、特に好適には120℃〜150℃である。加熱された空気の流れ速度は、好ましくは、鋳型の硬化が工業的使用にとって適切な時間内に行われるように調整される。この時間は作製される鋳型の大きさに依存している。5分以下、好ましくは、2分以下の時間内での硬化の達成ができるようにしている。ただし、非常に大きな鋳型の場合には、もっと長い時間が必要となることもある。
造型混合材料からの水分の除去は、マイクロ波の照射によって造型混合材料の加熱が行なわれるようにして実施することも可能である。ただし、マイクロ波の照射は、好ましくは、鋳型が成形型から取り出された後に行われる。ただし、鋳型は、すでにそのために十分な強度を有していなければならない。これは、すでに述べたように、たとえば、少なくとも鋳型の外殻が成形型内で硬化されることによって実現可能である。
鋳型が複数の部分型からなる場合には、これらの部分型は適切に合成されて鋳型とされるが、その際、供給路と補償タンクも鋳型に取り付けることができる。
こうして、鋳型は、通例のようにして、金属鋳造に使用される。金属鋳造は、任意の金属で実施可能である。たとえば、鉄鋳物またはアルミニウム鋳物が適切である。金属の凝固または冷却後、鋳型は、既述したようにして、熱処理により再生される。
鋳型の特性ならびに再生された鋳物砂の特性も、造型混合材料への添加剤の配合によって改善することが可能である。
すでに述べたように、粘結剤として使用された水ガラスには、微粒金属酸化物が配合されている。この微粒金属酸化物は鋳物砂とは異なっている。また、微粒金属酸化物は、鋳物砂よりも小さい平均粒度を有している。
一実施形態において、造型混合材料は、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタンおよび酸化亜鉛からなる群から選択される一定割合の微粒金属酸化物を含む。この微粒金属酸化物の添加によって、鋳型の強度に影響を与えることができる。
微粒金属酸化物の主粒子平均粒度は0.10μm〜1μmであってもよい。ただし、主粒子の凝集により、金属酸化物の粒径は300μm以下、好適には200μm以下、特に好適には100μm以下であるのが好ましい。粒径の範囲は、好ましくは、5〜90μm、特に好適には10〜80μm、とりわけ特に好適には15〜50μmである。粒径は、たとえば、ふるい分析によって決定することが可能である。特に好ましくは、メッシュサイズ63μmのふるいによる残留物は、10重量%以下、好ましくは8重量%以下である。
微粒金属酸化物として使用される二酸化ケイ素が特に好ましいが、この場合、合成無定形二酸化ケイ素が特に好ましい。
微粒金属酸化物として、好ましくは、沈降ケイ酸および/または熱分解法ケイ酸が使用される。沈降ケイ酸は、アルカリケイ酸塩水溶液と鉱酸との反応によって得られる。その際蓄積される沈殿物が続いて分離、乾燥、粉砕される。熱分解法ケイ酸として理解されるのは、高温でガス相からの凝結によって得られるケイ酸である。熱分解法ケイ酸の製造は、たとえば、四塩化珪素の火炎加水分解または、アーク炉中でのコークスまたは無煙炭による一酸化ケイ素ガスへのケイ砂の還元とそれに続く二酸化ケイ素への酸化によって行うことができる。アーク炉法によって製造された熱分解法ケイ酸はなお炭素を含有してもよい。沈降ケイ酸および熱分解法ケイ酸は等しく本発明による造型混合材料に好適である。これらのケイ酸は、以下、「合成無定形二酸化ケイ素」と称される。
本発明者らは、強アルカリ性の水ガラスは合成無定形二酸化ケイ素の表面に配置されたシラノール基と反応することができ、水分の蒸発中に、二酸化ケイ素と固体水ガラスとの間に強固な結合がつくり出されると想定している。
さらに別の実施形態において、造型混合材料には少なくとも1つの有機添加剤が添加されている。
好適には、融点が40〜180℃、好ましくは50〜175℃の範囲内にある、つまり、室温では固体の有機添加剤が使用される。この場合、有機添加剤として理解されるのは、分子骨格が主として炭素原子で構成されている化合物、つまり、たとえば有機ポリマーである。こうした有機添加剤の配合により、鋳物表面の品質をさらに改善することが可能である。これらの有機添加材の作用機構は不明である。しかし、本発明者らは、この理論に拘泥することなく、少なくとも一部の有機添加剤が鋳造プロセス中に燃焼し、液体金属と鋳型の壁を形成する鋳物砂との間に薄いガスクッションが生じ、こうして、液体金属と鋳物砂との間の反応が阻止されると想定している。さらに、本発明者らは、有機添加剤の一部が、鋳造時に支配的な還元雰囲気下で、いわゆる光沢炭素の薄層を形成し、これが、同じく、金属と鋳物砂との間の反応を阻止すると想定している。こうした有機添加剤の配合によるさらに別の有利な作用として、硬化後の鋳型の強度の増大を達成することが可能である。
上記の有機添加剤は、それぞれ鋳物砂に対して、好ましくは0.01〜1.5重量%、特に好適には0.05〜1.3重量%、とりわけ好適には0.1〜1.0重量%の量で配合される。
鋳物表面は、非常に多様な有機添加剤によって改善することができる。適切な有機添加剤は、たとえば、フェノールホルムアルデヒド樹脂たとえばノボラック、エポキシ樹脂たとえばビスフェノール−A−エポキシ樹脂、ビスフェノール−F−エポキシ樹脂またはエポキシ化ノボラック、ポリオールたとえばポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコール、ポリオレフィンたとえばポリエチレンまたはポリプロピレン、オレフィンからなるコモノマーたとえばエチレンまたはプロピレン、およびその他のコモノマーたとえば酢酸ビニル、ポリアミドたとえばポリアミド−6、ポリアミド−12またはポリアミド−6,6、天然樹脂たとえばバルサム樹脂、脂肪酸たとえばステアリン酸、脂肪酸エステルたとえばセチルパルミチン酸塩、脂肪酸アミドたとえばエチレンジアミンビスステアルアミド、ならびに、金属石鹸たとえば1〜3価金属のステアリン酸塩またはオレイン酸塩である。これらの有機添加剤は、純物質として含まれても、様々な有機化合物の混合物として含まれてもよい。
さらに別の実施形態において、有機添加物として少なくとも1の炭水化物が使用される。炭水化物の配合により、鋳型は、作製直後にも、比較的長期の貯蔵保管中も、高い強度が得られる。さらに、金属鋳造後に、鋳型は、非常に高い表面品質を得るので、鋳型の取外し後に鋳物表面の僅かな後処理が必要であるにすぎない。こうして鋳物の製造コストを著しく低下させることができる点で、これは一つの重大な利点である。炭水化物が有機添加剤として使用される場合には、鋳造中にその他の有機添加剤たとえばアクリル樹脂、ポリスチレン、ポリビニルエステルまたはポリアルキル化合物と比較して、著しく僅かな発煙が観察されるにすぎないため、職場における就業者にとっての負担を大幅に減少させることが可能である。
この場合、単糖類または二糖類も、同じく、分子量が大きいオリゴ糖類または多糖類もいずれも使用可能である。炭水化物は、1つの化合物としても、様々な炭水化物の混合物としても使用可能である。使用される炭水化物の純度については、なんら過大な要件が必要とされるわけではない。炭水化物は、乾燥重量に対して、80重量%以上の純度で存在していれば十分であり、特に好適には、それぞれ乾燥重量に対して、90重量%以上、中でも好適には95重量%以上の純度で存在していれば十分である。炭水化物の単糖ユニットは自由に結合することができる。炭水化物は、直鎖構造たとえばα−またはβ−グリコシド1,4−結合を有しているのが好ましい。ただし、炭水化物は、全面的または部分的に1,6−結合されていてもよく、たとえば、6%までのα−1,6−結合を有するアミロペクチンであってもよい。
鋳造前の鋳型の強度に顕著な効果を観察し、あるいは表面品質の顕著な改善効果を観察するために、炭水化物の量を比較的僅かに選択することができる。好ましくは、炭水化物の割合は、鋳物砂に対して、0.01〜10重量%、とりわけ好適には0.02〜5重量%、中でも特に好適には0.1〜0.5重量%の範囲で選択される。約0.1重量%レベルの僅かな割合の炭水化物も顕著な効果が達成される。
本発明のさらに別の実施形態において、炭水化物は、誘導体化されていない形のものが使用される。この種の炭水化物は、有利には、天然の源泉たとえば植物たとえば穀物またはジャガイモから得ることができる。水溶性を改善するために、この種の天然産の炭水化物の分子量は、化学的または酵素的加水分解によって低下させることができる。ただし、炭素、酸素および水素のみから構成されている誘導体化されていない炭水化物の他に、たとえば、ヒドロキシル基の一部または全部がたとえばアルキル基でエーテル化された誘導体化された炭化水素も使用することが可能である。適切な誘導体化された炭水化物は、たとえば、エチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロースである。
低分子量炭化水素たとえば単糖類または二糖類も使用可能である。これらの例は、グルコースまたはサッカロースである。ただし、有利な効果は、特に、オリゴ糖類または多糖類を使用する場合に観察される。したがって、炭水化物としてオリゴ糖類または多糖類を使用するのが特に好適である。
この場合、オリゴ糖類または多糖類は、1.000〜100.000g/mol、好ましくは2.000〜30.000g/molのモル量を有しているのが好適である。特に、炭水化物が5.000〜20.000g/molのモル量を有していれば、鋳型強度の顕著な高まりが観察されるため、鋳型作製中や運搬時に、鋳型を成形型から容易に取り外すことが可能である。比較的長期の貯蔵保管中にも、鋳型は非常に優れた強度を示すので、鋳物の量産に必要とされる鋳型の貯蔵保管も、湿気の侵入がある数日以上にわたって問題なく可能である。また、たとえば鋳型のコーティング塗布時に不可避な類の水分の作用に対する耐性も非常に優れている。
多糖類はグルコース単位で構成されているのが好適であり、これらは特にα−またはβ−グリコシド1,4結合されているのが好適である。ただし、グルコースの他にその他の単糖類たとえばガラクトースまたはフルクトースを含有する炭水化物化合物を、有機添加剤として使用することも可能である。適切な炭水化物の例は、ラクトース(ガラクトースとグルコースからなるα−またはβ−1,4結合された二糖類)およびサッカロース(α−グルコースとβ−フルクトースからなる二糖類)である。
炭水化物は、セルロース、デンプンおよびデキストリンならびに、これらの炭水化物の誘導体からなる群から選択されるものが特に好適である。適切な誘導体は、たとえば、全面的または部分的にアルキル基でエーテル化された誘導体である。ただし、その他の誘導体化、たとえば、無機酸または有機酸によるエステル化も実施可能である。
鋳型の安定性ならびに鋳物表面のさらなる最適化は、特別な炭水化物および、この場合、特に好適には、デンプン、デキストリン(デンプンの加水分解生成物)およびそれらの誘導体が造型混合材料の添加剤として使用される場合に、達成可能である。特に、天然産のデンプンたとえばジャガイ、トウモロコシ、米、えんどう豆、バナナ、マロニエまたは小麦を使用することができる。ただし、改質されたデンプン、たとえば、膨潤デンプン、希薄沸騰デンプン、酸化デンプン、クエン酸デンプン、アセテートデンプン、デンプンエーテル、デンプンエステルまたはデンプンホスフェートを使用することも可能である。デンプンの選択は制限されていない。デンプンは、たとえば、低粘度、中粘度または高粘度であってよく、陽イオン性または陰イオン性、冷水可溶性または温水可溶性であってもよい。デキストリンはジャガイモデキストリン、トウモロコシデキストリン、黄色デキストリン、白色デキストリン、ホウ砂デキストリン、シクロデキストリンおよび麦芽デキストリンからなる群から選択されるものが特に好適である。
特に、非常に薄肉部分を有する鋳型の作製に際し、造型混合材料は、リン含有化合物を含むのが好適である。この場合、有機リン化合物も、無機リン化合物も使用可能である。金属鋳造中に望ましくない副次反応が起こらないようにするには、リン含有化合物中のリンが好ましくは酸化状態Vにあるのが好適である。リン含有化合物の添加によって、鋳型の安定性をさらに高めることが可能である。これは、金属鋳造時に液体金属が斜面に当たり、同所で、高い金属静水圧加圧によって高度な浸蝕作用を及ぼし、あるいは鋳型の特に薄肉部分のひずみを起こし得る場合に、特に大きな意義を有している。
リン含有化合物は、リン酸塩または酸化リンの形で存在するのが好適である。その際、リン酸塩は、アルカリ金属リン酸塩またはアルカリ土類金属リン酸塩として存在していてよく、ナトリウム塩が特に好適である。リン酸アンモニウムまたはその他の金属イオンのリン酸塩も使用可能である。ただし、好適なものとして挙げたアルカリ金属リン酸塩またはアルカリ土類金属リン酸塩は容易に入手可能であり、かつ、任意の量で安価に使用することが可能である。
リン含有化合物が造型混合材料に酸化リンの形で添加される場合には、酸化リンは五酸化リンの形で存在するのが好適である。ただし、三酸化リンおよび四酸化リンも使用可能である。
さらに別の実施形態において、造型混合材料には、フルオロリン酸の塩の形のリン含有化合物が添加されてもよい。この場合、特に好適なのは、モノフルオロリン酸の塩である。特に好適なのは、ナトリウム塩である。
好ましい実施形態において、造型混合材料には、リン含有化合物として有機リン酸塩が添加されている。この場合、アルキルリン酸塩またはアリールリン酸塩が好適である。アルキル基は、好ましくは、1〜10個の炭素原子を含み、直鎖状であるかまたは側鎖を有してもよい。アリール基は、好ましくは、6〜18個の炭素原子を含み、その際、アリール基はアルキル基によって置換されてもよい。特に好適なのは、モノマーまたはポリマー炭水化物たとえばグルコース、セルロースまたはデンプンから誘導されたリン酸化合物である。添加剤としてのリン含有有機成分の使用は二重の意味で有利である。一方において、リン成分により、鋳型の所要の熱的安定性が達成され、他方において、有機成分により、当該鋳物の表面品質に好適な影響が及ぼされる。
リン酸塩としては、オルトリン酸塩も、ポリリン酸塩、ピロリン酸塩またはメタリン酸塩も使用可能である。リン酸塩は、たとえば、当該酸を当該塩基たとえばアルカリ金属塩基またはアルカリ土類金属塩基たとえばNaOHで中和することにより製造可能であり、必ずしもリン酸塩イオンのすべての負電荷が金属イオンによって飽和されている必要はない。金属リン酸塩も、金属リン酸水素塩ならびに金属リン酸二水素塩たとえばNa3PO4、Na2HPO4およびNaH2PO4も使用可能である。同じく、無水リン酸塩ならびにリン酸塩の水和物も使用可能である。リン酸塩は、結晶の形でも、非晶質の形でも造型混合材料に加えられてもよい。
ポリリン酸塩は、特に、1個以上のリン原子を含む直鎖状リン酸塩であり、その際、リン原子はそれぞれ酸素架橋を介して結合されていると理解される。ポリリン酸塩は脱水下でのオルトリン酸イオンの縮合によって得られるために、それぞれ隅を経て結合されたPO4四面体の直鎖が得られる。ポリリン酸塩は一般式(O(PO3n(n+2)-を有しており、ここで、nは鎖長に等しい。ポリリン酸塩は数百までのPO4四面体を含んでもよい。ただし、好ましくは、比較的鎖長の短いポリリン酸塩が使用される。好ましくは、nの値は2〜100であり、特に好適には5〜50である。また、高縮合されたポリリン酸塩、すなわち、PO4四面体が2個以上の隅を経て互いに結合され、二次元または三次元の重合を示すポリリン酸塩も使用可能である。
メタリン酸塩は、それぞれ隅を経て結合されたPO4四面体から構成された環状構造がとして理解される。メタリン酸塩は一般式((PO3)n)n-を有し、ここでnは少なくとも3である。好ましくは、nの値は3〜10である。
個々のリン酸塩も、同じく、様々なリン酸塩および/または酸化リンの混合物も使用可能である。
鋳物砂に対するリン含有化合物の好適な割合は、0.05〜1.0重量%である。この割合が0.05重量%以下の場合には、鋳型の形状安定性に対する顕著な影響は認められない。リン酸塩の割合が1.0重量%を上回ると、鋳型の熱間強度は大幅に低下する。好ましくは、リン含有化合物の割合は、0.10〜0.5重量%の範囲内で選択される。リン含有化合物は、P25として計算して、0.5〜90重量%のリンを含むのが好適である。無機リン化合物が使用される場合には、それらは、P25として計算して、40〜90重量%、特に好適には50〜80重量%のリンを含むのが好ましい。有機リン化合物が使用される場合には、それらは、P25として計算して、0.5〜30重量%、特に好適には1〜20重量%のリンを含むのが好ましい。
リン含有化合物は、、固体または溶解された形で造型混合材料に添加されてもよい。リン含有化合物は、造型混合材料に、固体として添加されているのが好適である。リン含有化合物が溶解された形で配合される場合には、溶剤として水を使用するのが好適である。
造型混合材料は、水ガラス、鋳物砂および、場合により、上述した成分からなる十分に混和された混合物である。その際、鋳物砂の粒子は、好ましくは、粘結剤層で被覆されている。そして粘結剤中に存在する水分(粘結剤の重量に対して、約40〜70重量%)の蒸発により、鋳物砂の粒子間の強固な団結が達成可能である。
粘結剤すなわち水ガラスならびに、場合により、微粒金属酸化物、特に合成無定形二酸化ケイ素および/または有機添加剤は、造型混合材料中に、好適には20重量%以下、特に好適には1〜15重量%の範囲の割合で含まれる。この場合、粘結剤の割合は、粘結剤の固体成分に関係している。純鋳物砂たとえばケイ砂が使用される場合には、粘結剤は、好ましくは、10重量%以下、好適には8重量%以下、特に好適には5重量%以下の割合で含まれる。鋳物砂がなおその他の低密度の耐火性造型基材たとえば微小中空球を含む場合には、粘結剤の百分率は相応して高まる。
微粒金属酸化物、特に、合成無定形二酸化ケイ素は、粘結剤の総重量に対して、好ましくは2〜80重量%、好ましくは3〜60重量%、特に好適には4〜50重量%の割合で含まれる。
水ガラスと微粒金属酸化物、特に合成無定形二酸化ケイ素との比は、広い範囲内で変動可能である。これは、無定形二酸化ケイ素を含まない水ガラス粘結剤と比較して、最終強度すなわち鋳型の冷却後の強度に基本的な影響を及ぼすことなく、鋳型の初期強度すなわち加熱型から取り出した直後の強度と防湿性とを改善するという利点をもたらす。これは特に軽金属鋳造の場合に重要である。鋳型の作成後、鋳型を手軽に移動させて他の鋳型と合成できるように、一方では高い初期強度が望ましい。他方で、鋳造後の粘結剤分解の困難を回避するには、硬化後の最終強度は過大であってはならないであろう。つまり、鋳物砂は、鋳造後に、鋳型の空洞から容易に除去可能でなければならないであろう。
造型混合材料に含まれる鋳物砂は、本発明の一実施形態において、少なくとも一定割合の微小中空球を含んでもよい。微小中空球の直径は、通例、5〜500μm、好ましくは10〜350μmの範囲内にあり、外殻の厚さは、通例、微小球の直径の5〜15%の範囲内にある。これらの微小球は非常に低い比重を有しているため、微小中空球を使用して作製された鋳型は低重量を有している。特に有利なのは、微小中空球の断熱効果である。したがって、微小中空球は、特に、鋳型が高い断熱効果を高めたい場合にあって、鋳型の作製に使用される。この種の鋳型は、たとえば、すでに冒頭に述べた、補償タンクとして機能する、液体金属を含む供給装置であり、この場合、金属は空洞型に注入された金属が凝固するまで液体状態に保たれなければならない。微小中空球を含む鋳型のさらに別の使用分野は、たとえば、完成した鋳型の特に薄肉部分に対応する鋳型部分である。微小中空球の断熱効果により、薄肉部分の金属が早期に凝固しないので、鋳型内部の流路が閉塞しないことが保証される。
微小中空球が使用される場合には、微小中空球が低密度であるために、粘結剤は好ましくは20重量%以下、特に好適には10〜18重量%の範囲内の割合で使用される。この値は粘結剤の固体成分に関係している。
微小中空球は、好ましくは、ケイ酸アルミニウムからなる。これらのケイ酸アルミニウム微小中空球は20重量%以上の酸化アルミニウム含有量を有しているのが好ましいが、40重量%以上の含有量を有してもよい。この種の微小中空球は、たとえば、Omega Minerals Germany GmbH、Norderstedtより、Omega−Spheres(登録商標)SG、酸化アルミニウム含有量約28〜33%、Omega−Spheres(登録商標)WSG、酸化アルミニウム含有量約35〜39%、およびE−Spheres(登録商標)、酸化アルミニウム含有量約43%という名称で、供給されている。同様な製品は、PQ Corporation(USA)からも、“Extendospheres(登録商標)”の名称で入手可能である。
さらに別の実施形態において、微小中空球がガラスで構成された耐火性造型基材として使用される。
特に好適な実施形態において、微小中空球は硼珪酸ガラスからなる。この場合、硼珪酸ガラスは、3重量%以上の割合のB23として計算された硼素を有している。この微小中空球の割合は、造型混合材料に対して、好ましくは20重量%以下に選択される。硼珪酸ガラス微小中空球の使用に際しては、好適には、僅かな割合が選択される。この割合は、好ましくは5重量%以下、好適には3重量%以下であり、特に好適には0.01〜2重量%の範囲である。
既述したように、造型混合材料は、一実施形態において、少なくとも一定割合のガラス粒体および/またはガラス球を耐火造型基材として含む。
造型混合材料を、たとえば、発熱型供給装置の作製に適した発熱造型混合材料として形成することも可能である。そのため、造型混合材料は、被酸化性金属と適切な酸化剤とを含む。造型混合材料の総質量に対して、酸化可能な金属は、好適には、15〜35重量%の割合を形成している。酸化剤は、造型混合材料に対して、好適には20〜30重量%の割合で添加される。適切な酸化可能な金属は、たとえば、アルミニュム又はマグネシウムである。適切な酸化剤は、たとえば酸化鉄または硝酸カリウムである。使用済み鋳物砂が発熱型供給装置の残りを含む場合には、それらは好ましくは熱処理前に取り除かれる。そうしないと発熱型供給装置が完全に燃焼済みでない場合には熱処理中に発火する危険がある。
水分を含む粘結剤は、有機溶剤ベースの粘結剤と比較して流動性に劣る。これは、狭い流路と複数の屈曲部とを有する成形型の場合、充填が困難であることを意味している。その結果として、鋳型は圧縮の不十分な部分を有し、これがまたも鋳造時の鋳造欠陥を招き得ることになる。有利な一実施形態において、造型混合材料は、一定割合の滑剤、好適には鱗片状滑剤、特に黒鉛、MoS2、タルクおよび/またはパイロフィライトを含む。ただし、鱗片状滑剤の他に、液状滑剤たとえば鉱油またはシリコン油も使用可能である。この種の滑剤、特に黒鉛を添加する場合には、薄肉部分を有する複雑な形状も作製可能であり、鋳型は総じて一様に高い密度と強度とを有するため、鋳造時に基本的になんらの鋳造欠陥も観察されないことが明らかになった。添加される鱗片状滑剤特に黒鉛の量は、鋳物砂に対して、好ましくは0.05重量%〜1重量%である。
上記の成分以外に、造型混合材料は、なおその他の添加剤を含むことができる。たとえば、成形型からの鋳型の剥離を容易にする内部用離型剤の添加が可能である。適切な内部用離型剤は、たとえば、ステアリン酸カルシウム、脂肪酸エステル、ワックス、天然樹脂または特別なアルキド樹脂である。さらに、シランも、本発明による造型混合材料に配合可能である。
さらに別の好適な実施形態において、造型混合材料は、一定割合の少なくともシランを含む。適切なシランは、たとえば、アミノシラン、エポキシシラン、メルカプトシラン、ヒドロキシシラン、メタクリルシラン、ウレイドシランおよびポリシロキサンである。適切なシランの例は、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−トリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびN−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランである。
微粒金属酸化物に対して、典型的には約5〜50%、好ましくは約7〜45%、特に好適には約10〜40%のシランが使用される。
上述した添加剤は、いかなる形でも造型混合材料に添加可能である。個別にあるいはまた混合物としても配合可能である。固体の形で添加されてもよいが、溶液、ペーストまたは分散液の形でも添加可能である。配合が、溶液、ペーストまたは分散液として行なわれる場合には、水が溶剤として好適である。粘結剤として使用された水ガラスを、上記添加剤のための溶媒または分散媒として使用することも可能である。
好適な実施形態において、粘結剤は2成分系として用意され、その場合、第1の液体成分は水ガラスを含み、第2の固体成分は微粒金属酸化物を含む。この固体成分はさらに、たとえば、リン酸塩ならびに、場合により、滑剤たとえば鱗片状滑剤を含んでもよい。炭水化物が固体の形で造型混合材料に加えられる場合には、それも固体成分に混和されてもよい。
水溶性有機添加剤は、水溶液の形で使用可能である。有機添加剤が粘結剤に可溶であって、分解されることなく粘結剤中に数ヶ月間安定的に貯蔵可能であれば、それは粘結剤に溶解され、粘結剤と共に鋳物砂に配合されてもよい。非水溶性添加剤は、分散液の形またはペーストの形で使用可能である。分散液またはペーストは、好適には、水を分散媒体として含む。有機添加剤の溶液またはペーストは、有機溶剤中で作ることも可能である。ただし、有機添加剤の配合のために溶剤が使用される場合には、好ましくは水が使用される。好ましくは、有機添加剤の配合は粉末または短繊維として行われ、その際、それらの平均粒径または繊維長は、好ましくは、鋳物砂粒子の粒径を上回らないように選択される。有機添加剤はメッシュ幅約0.3mmのふるいによって篩い分け可能であるのが特に好適である。鋳物砂に配合される成分数を減少させるために、微粒金属酸化物および有機添加剤は、好ましくは、別々に添加されるのではなく、前以て混合される。
造型混合材料がシランまたはシロキサンを含む場合には、それらの配合は、通例、それらが前以て粘結剤に混和される形で行われる。シランまたはシロキサンは、別々の成分として鋳物砂に配合されることも可能である。ただし、微粒金属酸化物をシラン処理すること、すなわち、金属酸化物の表面に薄いシラン層またはシロキサン層ができるように、金属酸化物をシランまたはシロキサンと混合することも特に有利である。このようにして前処理された微粒金属酸化物が使用される場合には、無処理の金属酸化物と比較して、強度の向上ならびに高湿度に対する耐湿性の改善が認められる。既述したように、造型混合材料または微粒金属酸化物に有機添加剤が加えられる場合には、シラン処理前にそれを行うのが好適である。
本発明による方法によって得られた再生処理された鋳物砂は、新しい砂とほぼ同じ特性を有すると共に、新しい砂で作製された成形体と同等な密度ならびに強度を有する成形体を作製するのに使用することが可能である。したがって、本発明は、上述した方法によって得られる再生処理された鋳物砂に関する。この砂は、ガラス層の薄いシースで囲まれた砂粒からなる。ガラス層の厚さは、好ましくは、0.1〜2μmである。
以下、実施例を参照にして、本発明を詳細に説明する。
使用された測定方法:
AFS数: AFS数はVDG公報P 27(Verein Deutscher Giessereifachleute[ドイツ鋳造技術者協会],Dusseldorf,1999年10月)に従って決定した。
平均粒径:平均粒径はVDG公報P27(Verein Deutscher Giesereifachleute, Dusseldorf,1999年10月)に従って決定した。
酸消費量:酸消費量はVDG公報P28(Verein deutscher Giesereifachleute,Dusseldorf,1979年5月)の規定より類推して測定された。
試薬および器具:
塩酸 0.1 N
水酸化ナトリウム溶液 0.1 N
メチルオレンジ 0.1 %
250 mlのプラスチックボトル(ポリエチレン)
目盛付きメスピペット
測定の実施:
鋳物砂が、結合された鋳物砂の大きな団塊を含む場合、これらの団塊は、たとえば、ハンマを用いて粉砕され、次いで、鋳物砂は、メッシュサイズ1mmのふるいで篩い分けされる。
プラスチックボトルに、蒸留水50mlと、0.1Nの塩酸50mlがピペットで加えられる。続いて、漏斗を使用して、試験される鋳物砂50.0gがボトルに加えられて、ボトルが閉じられる。最初の5分間は、1分ごとに5秒間にわたって、その後は、30分ごとに再びそれぞれ5秒間にわたって、激しく攪拌される。その攪拌の都度、砂を数秒間沈降させ、さらに、ボトルを少し傾けて、ボトルの壁に付着した砂を沈降させる。静置の間、ボトルは室温で放置される。3時間後に、中度フィルタ(Weisband、直径12.5cm)によって、濾別が実施される。漏斗と、液溜めに使用されるビーカは、乾燥されていなければならない。最初の数mlの濾液は廃棄される。濾液50mlがピペットによって滴定フラスコに移され、指示薬としての3滴のメチルオレンジと混和される。続いて、0.1Nの水酸化ナトリウム溶液を用いて、赤から黄色に変化するまで滴定される。
算定:
(0.1Nの塩酸25.0ml−使用された0.1Nの水酸化ナトリウム溶液消費量ml)×2=酸消費量ml/鋳物砂50g
1.水ガラスで結合される造型混合材料の調製および硬化
1.1 造型混合材料1
100重量%(GT)のケイ砂H 32(Quarzwerke GmbH、Frechen)が2.0重量%の市販されているアルカリ水ガラス粘結剤INOTEC(登録商標)EP 3973(Ashland−Sudchemie−Kernfest GmbH)と十分に混和されて、この造型混合材料が200℃の温度にて硬化された。
1.2 造型混合材料2
100GTのケイ砂H 32が、先ず、0.5GTの無定形二酸化ケイ素(Elkem Microsilica 971)と、それに続いて、2.0GTの市販されているアルカリ水ガラス粘結剤INOTEC(登録商標)EP 3973と十分に混和されて、この造型混合材料が200℃の温度で硬化された。
2.水ガラスで結合された硬化済み造型混合材料の再生
2.1. 機械的再生(比較、本発明によらず)
1.1および1.2に従って調製され、硬化された造型混合材料が、先ず、粗砕され、続いて、Neuhof Gieserei−und Fordertechnik GmbH、Freudenberg、の衝突方式で作動する、除塵機を備えた再生処理設備で機械的に再生され、その際に発生した粉塵成分は除去された。
双方の再生物の分析データである、AFS数、平均粒径および酸消費量は表1に挙げたとおりである。比較のため、初期造型原材料H 32の粒度測定データならびに再生前の双方の硬化済み造型混合材料の酸消費量が挙げられている。酸消費量は、鋳物砂のアルカリ度の尺度である。
Figure 2010519042
2.2.熱的再生
それぞれ約6kgの機械的再生物1と2とが、Nabertherm GmbH、Lilienthalのマッフル炉にて、350℃または900℃の温度に曝された。
硬化済みの造型混合材料1と2は同じように、粗砕の後、先行する機械的再生なしに、900℃で熱処理された。
冷却後、砂は、篩い分けなしに、さらなる試験に使用された。そのため、AFS数および平均粒径は測定されなかった。
分析により、熱的再生物の酸消費量が測定された(表2、参照のこと)。
Figure 2010519042
3.再生された鋳物砂による中子作製
3.1.機械式再生された鋳物砂(比較)
機械的に再生された鋳物砂を試験するために、いわゆるGeorg−Fischerテストバーが作製された。Georg−Fischerテストバーは、寸法150mm×22.36mm×22.36mmを有する角形のテストバーと理解される。
造型混合材料の組成は表3に挙げた通りである。
Georg−Fischerテストバーの作製は以下のようにして行われた:
表3に挙げた成分が、実験用櫂形ミキサ(Vogel & Schemmann AG, Hagen)で混合された。そのため、先ず、再生物が投入された。続いて、表中に記載されている限りで、攪拌下で無定形二酸化ケイ素(Elkem Mikrosilica 971)が添加され、約1分間混合された後、最後に、市販されている水ガラス粘結剤INOTEC(登録商標)EP 3973(Ashland−Sudchemie−Kernfest GmbH)が配合された。この混合物は、続いて、さらに1分間攪拌された。
調製されたばかりの造型混合材料は、Roperwerk−Giesereimaschinen GmbH、ViersenのH 2.5 ホットボックスコアシュータの貯蔵バンカに移された。同シュータの成形型は200℃に加熱されていた。
造型混合材料は、圧縮空気(5 bar)によって、成形型に圧入され、さらに35秒間成形型内に置いた。
混合物の硬化を促進するため、最後の20秒間、熱風(2 bar、成形型内への流入時温度120℃)が成形型に導通された。
成形型は開放され、テストバーが取り出された。
造型混合材料の加工時間を試験するために、プロセスは混合材料調製より3時間後に繰り返されたが、その際、造型混合材料は待機時間の間、混合材料の乾燥とCO2の侵入を防止するために、密閉容器に入れて保管された。
曲げ強さを決定するために、テストバーは、3点曲げ装置を備えたGeorg−Fischer強さ試験器(DISA Industrie AG、Schaffhausen、CH)にかけられて、テストバーの破壊を生ずる力が測定された。
曲げ強さは以下の方式で測定された:
−取り出しより10秒後(熱間強度)
−取り出しより約1時間後(冷間強度)
測定された強度は表4にまとめられている。
さらなる検査基準として、テストバーの重量が測定された。これは、同じく、表4に挙げられている。
Figure 2010519042
Figure 2010519042
実施例3に使用された、微粒無定形二酸化ケイ素を含んでいない水ガラスで固化された鋳物砂で作製された、機械的に再生された鋳物砂(機械的再生物1)の場合、3時間後の混合材料はなおシュート可能である。ただし、実施例1および2と比較して強度の劣ったテストバーが得られる。
機械的に再生された鋳物砂が、無定形二酸化ケイ素を含む粘結剤を含む場合(実施例4)には、3時間後の混合材料は硬化しており、もはやシュート不可能である。このことは、微粒金属酸化物の混合された水ガラスを粘結剤として含む使用済み鋳物砂は機械的な再生には不適であることを示している。
3.2.熱的に再生された鋳物砂
熱的に再生された鋳物砂の試験は、機械的に再生された鋳物砂の場合と同様にして行われた。
造型混合材料の組成は表5に、強度および中子重量は表6にそれぞれまとめられている。
Figure 2010519042
Figure 2010519042
実施例5〜8では、造型混合材料1に由来する熱的再生物が使用された。この造型混合材料にあっては、無定形二酸化ケイ素を含まない水ガラスが粘結剤として使用された。この造型材料は、3時間後にもなお非常に良好なシュートが可能である。テストバーは非常に優れた強度を示している。
同じ結果は、実施例9〜12が示しているような熱的再生物5〜8を用いても得られる。これらの実施例に使用された再生物は、無定形二酸化ケイ素と混合された水ガラスを粘結剤として含む造型混合材料2に由来している。この造型混合材料は、3時間の静置時間後にも、非常に良好なシュートが可能である。得られたテストバーは非常に優れた強度を示している。
結果:
表1と表2の比較:
造型材料の酸消費量は、熱供給によって、機械的再生時よりも遥かに大幅に低下することが認められる。酸消費量の測定は、同時に、熱的再生の進行を追跡するための容易な方法を表している。
表4と表6の比較:
造型混合材料の加工性は、熱的再生された鋳物砂を使用する場合には、機械的に再生された鋳物砂を使用する場合と比較して著しく長く維持され、熱的再生に先行して機械的に再生が行われたか否かとは無関係であることが認められる。
さらに、熱的に再生された鋳物砂を使用して作製されたテストバーの重量は、機械的に再生された鋳物砂を使用して作製されたテストバーの重量を上回っており、つまり、造型混合材料の流動性は熱的再生によって高まったことが認められる。

Claims (21)

  1. 水ガラスの付着した使用済み鋳物砂を再生処理するための方法であって、
    −水ガラスをベースとし微粒金属酸化物の添加された粘結剤の付着した使用済み鋳物砂が用意され、
    −前記使用済み鋳物砂は熱処理され、その際、前記使用済み鋳物砂は少なくとも200℃の温度に加熱されて、再生された鋳物砂が得られるように構成したことを特徴とする方法。
  2. 前記熱処理は、前記鋳物砂の酸消費量が、鋳物砂50g当たりの0.1Nの塩酸消費量で測定して、少なくとも10%だけ減少するまで実施されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記使用済み鋳物砂は鋳型の形で存在することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記使用済み鋳型は鋳物を含むことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 前記鋳型は前記熱処理前に前記鋳物から分離されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記熱処理前に前記鋳型は少なくとも粗大な破片に分解されることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記鋳物砂を砂粒にばらすための機械的処理が前記熱処理の前または後に実施されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記鋳型は前記熱処理のために炉内に装入されることを特徴とする、請求項3〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記使用済み鋳物砂は前記熱処理の間撹拌されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記熱処理は通気下で実施されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記再生処理は乾式にて実施されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 鋳造する際に鋳型が用意され、
    −少なくとも1つの鋳物砂と、少なくとも1つの水ガラス含有粘結剤、ならびに微粒金属酸化物とを含む造型混合材料が用意され、
    −前記造型混合材料が新しい鋳型に加工されて、硬化され、
    −鋳造により使用済み鋳型が得られるように、前記新しい鋳型によって金属鋳造が実施される
    ことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記水ガラスは1.6〜4.0特に2.0〜3.5の範囲のSiO2/M2Oモジュールを有し、ここで、Mはナトリウムイオンおよび/またはカリウムイオンを意味することを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. 前記水ガラスは30〜60重量%のSiO2およびM2Oの固体成分を有することを特徴とする、請求項12または13に記載の方法。
  15. 前記造型材料には、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタンおよび酸化亜鉛からなるグループから選択される微粒金属酸化物が添加されていることを特徴とする、請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記微粒金属酸化物は沈降ケイ酸および熱分解法ケイ酸からなるグループから選択されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  17. 前記造型混合材料には有機添加剤が添加されていることを特徴とする、請求項12〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記有機添加剤は炭水化物であることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
  19. 前記造型混合材料にはリン含有添加剤が添加されていることを特徴とする、請求項12〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記鋳物砂の少なくとも一部は再生された鋳物砂で形成されることを特徴とする、請求項12〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法によって得られた再生された鋳物砂。
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