JP2010506818A - ギ酸からの水素生成 - Google Patents

ギ酸からの水素生成 Download PDF

Info

Publication number
JP2010506818A
JP2010506818A JP2009532941A JP2009532941A JP2010506818A JP 2010506818 A JP2010506818 A JP 2010506818A JP 2009532941 A JP2009532941 A JP 2009532941A JP 2009532941 A JP2009532941 A JP 2009532941A JP 2010506818 A JP2010506818 A JP 2010506818A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
hydrogen gas
catalyst
formic acid
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009532941A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010506818A5 (ja
JP5390389B2 (ja
Inventor
ローランクジー,ガボール
フェレイ,セリーヌ
ダイソン,ポール
Original Assignee
エコール ポリテクニーク フェデラル ドゥ ローザンヌ(エーペーエフエル)
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エコール ポリテクニーク フェデラル ドゥ ローザンヌ(エーペーエフエル) filed Critical エコール ポリテクニーク フェデラル ドゥ ローザンヌ(エーペーエフエル)
Publication of JP2010506818A publication Critical patent/JP2010506818A/ja
Publication of JP2010506818A5 publication Critical patent/JP2010506818A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5390389B2 publication Critical patent/JP5390389B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B3/00Hydrogen; Gaseous mixtures containing hydrogen; Separation of hydrogen from mixtures containing it; Purification of hydrogen
    • C01B3/02Production of hydrogen or of gaseous mixtures containing a substantial proportion of hydrogen
    • C01B3/22Production of hydrogen or of gaseous mixtures containing a substantial proportion of hydrogen by decomposition of gaseous or liquid organic compounds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J31/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
    • B01J31/02Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing organic compounds or metal hydrides
    • B01J31/0215Sulfur-containing compounds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J31/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
    • B01J31/02Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing organic compounds or metal hydrides
    • B01J31/0215Sulfur-containing compounds
    • B01J31/0225Sulfur-containing compounds comprising sulfonic acid groups or the corresponding salts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J31/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
    • B01J31/16Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing coordination complexes
    • B01J31/18Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing coordination complexes containing nitrogen, phosphorus, arsenic or antimony as complexing atoms, e.g. in pyridine ligands, or in resonance therewith, e.g. in isocyanide ligands C=N-R or as complexed central atoms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J31/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
    • B01J31/16Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing coordination complexes
    • B01J31/24Phosphines, i.e. phosphorus bonded to only carbon atoms, or to both carbon and hydrogen atoms, including e.g. sp2-hybridised phosphorus compounds such as phosphabenzene, phosphole or anionic phospholide ligands
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B32/00Carbon; Compounds thereof
    • C01B32/50Carbon dioxide
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2531/00Additional information regarding catalytic systems classified in B01J31/00
    • B01J2531/80Complexes comprising metals of Group VIII as the central metal
    • B01J2531/82Metals of the platinum group
    • B01J2531/821Ruthenium

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

本発明は、ギ酸から水素ガスおよび二酸化炭素を触媒反応で生成する方法に関し、前記反応を、水性溶液で、広い温度範囲にわたって、およびすでに室温(25℃)で行う。本発明の反応は有利である。なぜならば、反応装置体積のリットル当たり約90リットルH2/分までのとても速い速度で起こるように調整することが可能であるからである。生成されたガスは一酸化炭素を含まない。本発明の方法は、原動機、燃料電池または化学合成のための水素の供給にとくに好適である。
【選択図】図2

Description

本発明は、ギ酸から水素ガスおよび二酸化炭素を生成する方法ならびにエネルギーを生成する方法に関する。
水素ガスであるH2は、用途の広いエネルギー源であり、そして多くの化学的反応にとって重要な出発原料である。それゆえ、水素生成は大規模かつ成長産業であり、世界的に約5000万トンが2004年に生成されている。エネルギー源として、たとえば、それは、少し名を挙げただけでも電気エネルギー、運動エネルギーおよび/または熱の形態のエネルギーを生成するための、燃料電池、内燃原動機および化学反応装置に使用できる。水素ガスが、エネルギー源のホストを多様なエンドユーザにつなぐ主要なキャリアであると認められている(米国エネルギー省2003年リポート)のは、これらの多くの用途に対してである。
水素ガスの高い重要性は、水素燃料電池の例で説明することができる。水の電気分解はとても純粋なH2を生み出すが、従来から、生成された水素ガスはしばしば一酸化炭素を含み、それは燃料電池の触媒に対して有害である。このことは、局所的に高純度でありCOによる不純物を含まない水素ガスを生成するための方法を提供することが、いかに重要であるかを示す。
さらに、水素ガスは、とても爆発しやすい。結果として、水素ガスを、スチール製のガス容器に高圧または低温で貯蔵する。その重さは、それに貯蔵されている水素ガスの重さに比べて非常に重い。
水素ガスは、広い濃度範囲で酸素と激しく反応し、水素の大量貯蔵は危険である。
爆発しやすい水素ガスを貯蔵する際に困難性が生じるので、その場で、言い換えれば、選択された水素消費装置または方法の要求があり次第、直ちに、水素ガスを調整する方法を提供することが特段の目的である。たとえば、水素燃料電池または水素駆動内燃原動機を含む乗り物である、水素ガスを消費する反応で生成したエネルギーによって駆動する乗り物に提供することが有利になるだろう。好ましくは、そのような乗り物は、重くおよび危険な水素ガス貯蔵用の容器を必要としない。
一般に、本発明は、費用がかからない効率的な方法で、そして、必要であれば高圧で、水素消費方法または装置における直接使用に好適な反応装置で水素ガスを提供しようとするものである。
特開2005−289742号公報には、ギ酸からの水素ガスおよび二酸化炭素の生成方法が開示されている。しかし、反応は、250〜600℃の範囲内の温度で行われており、それゆえ、あまり実用的でない。
米国特許第4597363号明細書は、シュウ酸のギ酸への転換、その後の高温でのギ酸からの水素ガスおよび二酸化炭素の形成による燃料電池用の水素ガスの生成方法を開示する。
両方の先行技術文献では、低い転換速度、比較的高い温度および低いガス圧で、水素ガスを得た。本発明の目的は、より高い反応速度、30℃〜180℃の範囲内の温度および望ましい/とても高いガス圧での水素ガスの生成方法を提供することである。
Istvan Joszai and Ferenc Joo ”Hydrogenation of aqueous mixtures of calcium carbonate and carbon dioxide using a water−soluble rhodium(I)−tertiary phosphine complex catalyst” Journal of Molecular Catalysis A: Chemical 224 (2004) 87−91は、H2およびCO2を両方とも含んでいる気相下で、炭酸カルシウムからギ酸カルシウムを得る方法を開示している。また、同じ触媒の助けによるCa(HCOO)2のH2およびCO2への分解も報告した。この場合も、低い転換速度および低いガス圧しか得られなかった。
Jenner et al, Journal of Molecular Catalysis, 64 (1991) 337−347は、ギ酸、さらに正確には、水性溶液中のギ酸メチルの水素、二酸化炭素および一酸化炭素(1%)への分解を開示している。この反応では、COが中間工程で生成されており、最終生成物の中のその存在の説明となる。触媒としてRu3(CO)12およびトリブチルホスフィンが開示されている。さらに、ギ酸塩を、その反応混合物に添加しない。この文献を考慮すると、生成物側のCO不純物を避けること、ギ酸をH2およびCO2源として使用すること、副産物としてのメタノールの形成を避けることならびにいっそう高い転換効率および速度をともなってより低い温度で反応を行うのを可能とすることが本発明の目的である。
R. Laine et al., Journal of American Chemical Society, 99(1) (1977) p. 252−253は、非常に希釈されたエトキシエタノール溶媒の中で行われた水性ガスシフト反応の中でのルテニウムカルボニル触媒の使用を開示している。同じ系におけるギ酸またはギ酸塩の水素ガスおよびCO2への比較的遅い転換が報告されている(ギ酸の半減期は約300秒)。1.5(モル/モル)よりも高いKOH/HCOOHのモル比を有する非常に希釈されたエトキシエタノール溶媒により、この反応は実際の用途に不適当である。
Khai et al, Journal of organometallic chemistry, 309 (1986) p. C63−C66は、ギ酸の存在下でのニトロおよびハロ芳香族化合物の還元を開示しており、後者は、反応の過程で分解される。反応が、有機溶媒(THF、ベンゼン、DMF)の中および水に不溶のトリフェニルルテニウム触媒の存在下で起こる。ニトロおよびハロ芳香族化合物の還元は、本発明の主題ではない。
King et al., Inorganica Chimica Acta, 237 (1−2) (1995), p. 65−69は、ロジウム(III)水性溶液およびNO2-を含むシステムでのギ酸の分解を報告する。この反応では、NO2-は使い尽くされ、そしてN2Oに転換される。触媒は、不溶性Rh金属への反応の間にすぐに不活性になる。本発明は、触媒の再生使用をともなった連続的な方法でのギ酸の水素への転換の目標を有する。さらに、特定の追加の生成物を望まない。
Gao et al., Journal of the Chemical Society, (2000), p. 3212−3217およびGao et al., Chemical communications, (1998), 2365−2366は、2つのビス(ジフェニルホスフィン)メタン配位子を含む二核ルテニウム触媒の存在下でのアセトン溶媒におけるギ酸およびH2/CO2の相互転換を開示している。それらは、活性化の間、COを放出する空気/酸素に敏感なシステムおよび触媒を使用する。
仏国特許出願公開第1228452号明細書は、活性炭素に化学結合された白金のような金属を含む触媒の助けによる、脂肪酸をさらに含む混合物中のギ酸の分解を開示する。その反応はゆっくり起こり、そして転換効率は、80〜90%ぐらいである。本発明は、別の脂肪酸なしで、かつ高い転換効率でギ酸の転換を行う目的を有する。
増加した速度および高い転換効率の水素ガスの生成方法を提供することが本発明の目的である。より高い圧力で水素ガスを生成することが追加の目的である。理想的には、600バールまで、またはそれより大きい、望ましいH2分圧で水素ガスを生成する。
とくに、使用するべき水素ガスに対応する量で、水素消費装置、たとえば、燃料電池もしくは内燃原動機、または水素消費方法に直接供給するための所望の高い速度で水素をその場で生成することが目的である。
本発明の発明者は、ギ酸からの水素ガスの生成方法を提供し、その方法は、上記で論じた目的を達成し、そして先行技術の問題を解決する。
第1の態様では、本発明は、化学反応でギ酸から水素ガスおよび二酸化炭素を生成する方法を提供し、20〜200℃の範囲内の温度で前記反応を行う。
第2の態様では、本発明は、化学反応でギ酸から水素ガスおよび二酸化炭素を生成する方法を提供し、水性媒体で前記反応を行う。好ましくは、0〜7、1.5〜5、より好ましくは2.5〜4.5の範囲内のpHで、その反応を行う。
第3の態様では、本発明は、化学反応でギ酸から水素ガスおよび二酸化炭素を生成する方法を提供し、1〜1200バールの範囲内、またはそれよりも高い全ガス圧で前記反応を行う。
第4の態様では、本発明は、化学反応でギ酸から水素ガスおよび二酸化炭素を生成する方法を提供し、0.5〜600バールの範囲内、またはそれよりも高いH2分圧で前記反応を行う。
第5の態様では、本発明は、化学反応でギ酸から水素ガスおよび二酸化炭素を生成する方法を提供し、ギ酸塩の存在下で前記反応を行う。
第6の態様では、本発明は、化学反応でギ酸から水素ガスおよび二酸化炭素を生成する方法を提供し、触媒の存在下で前記反応を行い、前記触媒は、好ましくは一般式(I)(式中、MはRu、Rh、Ir、Pt、PdおよびOsから選択された金属であり、好ましくはRuである。Lは、少なくとも1つのリン原子もしくはカルベンを含み、前記リン原子は、前記金属に錯体結合によって結合されており、Lは、少なくとも1つの芳香族基および親水基をさらに含み、そして、nは1〜4の範囲内である。)の錯体である。
M(L)n (I)
ここで、式(I)の錯体は、別の配位子を任意選択的に含み、そして、塩の形態で提供されるか、または中性である。
第7の態様では、本発明は、制御された量および/またはガス圧で水素ガスを生成する方法を提供し、本発明による反応を含む。
第8の態様では、本発明は、水素消費方法および/または装置のための水素ガスを生成する方法を提供し、その方法は、
本発明の方法による水素ガスを生成する工程と、
その水素ガスを水素消費方法および/または装置へ導く工程とを含む。
第9の態様では、本発明は、エネルギーを生成する方法を提供し、その方法は、
本発明による水素ガスを生成する工程と、
水素ガスを二酸化炭素から分離する、任意選択的な工程と、
その水素ガスを、水素ガスを使用することによってエネルギーを生成することができる方法および/または装置へ導く工程と、
そして、水素ガスを使用することによってエネルギーを生成する工程とを含む。
追加の態様では、本発明は、水素ガスを含み、かつ一酸化炭素(CO)を含まないガスを生成する方法に関し、それの化学反応を、15〜220℃の範囲内の温度で行う。
別の態様では、本発明は、特定の化学反応、たとえば、化学合成における試薬として水素ガスを生成する方法を提供し、その方法は、本発明による水素ガスを生成する工程と、得られたガスからCO2を除去する任意選択的な工程と、特定の化学反応にそれを供給するために水素ガスを導く工程とを含む。
その反応は、好ましくは、水性溶液の中で、かつ比較的低い温度で起こる。本発明の方法の化学反応は、非常に有利であると信じられている。なぜならば、第1に、反応生成物であるH2およびCO2を、反応媒体からおよびお互いから容易に分離することができるからである。実際、そのガスは、生成されるとすぐに反応媒体から分離する。第2に、反応媒体における触媒の高い溶解度および反応生成物における触媒の実質的にゼロの溶解度によって、反応生成物から触媒を容易に分離する。これらの特徴の組み合わせは、本発明の方法を、想像できるいかなる目的のためにおいても水素ガスを生成するための非常に価値ある道具にする。
図面では、
図1Aは、同じ時間にNMRおよびガス圧力測定によって、出発原料をおよび反応生成物を同時に観察しながら、本発明の反応を行うことが可能な装置を概略的に示す。 図1Bは、本発明の反応を行うことが可能な反応装置を概略的に示す。 図2は、時間とともに経過する本発明の反応の速度および転換に対する温度の影響を示す。異なる記号は異なる温度で行った実験を表す。以下列記すると、100℃(●)、90℃(黒四角)、80℃(□)および70℃(○)である。 図3は、時間とともに経過する本発明の反応の速度および転換に対するHCOONa濃度の影響を示す。異なる記号はHCOONaの異なるモル濃度で行った実験を表す。以下列記すると、3.6M(○)、1.2M(●)、2.8M(□)および0.4M(黒四角)である。 図4は、異なるルテニウムホスフィン触媒、助触媒システムに依存した最初の反応サイクルにおけるギ酸の水素ガスおよび二酸化炭素への転換を示す。以下列記すると、[Ru(H2O)6](tos)2+2mTPPTS(黒四角)、2mTTPMS(●)、2pTPPMS(黒三角)、RuCl3+2mTPPTS(□)、mTPPMS(○)、pTPPMS(△)である。 図5は、本発明の装置、すなわちギ酸タンク、反応装置および利用(燃料電池、乗り物の原動機、加熱、化学的利用等)を概略的に示す。
本発明は、非常に高い速度のみならず、ギ酸の供給によって、および/または反応容器の温度を変えることによって、および/または反応の別のパラメータを変えることによって容易に制御することが可能な速度においても、一酸化炭素を欠く水素ガスを発生する方法を提供する。
本発明の触媒は、完全に再生利用され、長時間においても劣化せずに有効であるので、本発明の反応は強固である。本発明の方法で好ましくは使用された触媒は、反応の温度および酸性環境で安定である。
反応は、20℃位の温度、たとえば、室温(25℃)およびそれよりも高い温度で、高い転換効率ですでに起こることが観察されたので、反応条件は、一般に穏やかである。
反応が起こる反応容器は、水および空気に対して実質的に不浸透であり、好ましくは、さらに以下規定するように、酸性反応条件に耐える必要がある。したがって、ガラス容器は、本発明の方法の反応を行うことができる反応容器のための物質を構成することができる。
高い圧力で反応を行う場合、反応容器は、もちろん、圧力、および化学反応によって生じた追加の条件に適応することが必要である。したがって、生じた圧力量に基づいて、異なる材料および大きさの容器を組み立てることができる。以下に記載された圧力のような非常に高い圧力では、反応装置に、耐水素ステンレススチールから作られた反応装置を使用することができる(ハステロイ(登録商標)、インコネル等)。
好ましくは、反応容器は、ギ酸注入口および/またはガス排出口を含む。ガス排出口をバルブとして提供することができ、このように内部の圧力を制御することができ、バルブ特性によって反応容器を制御することができる。反応容器内で周囲よりも大きい圧力で反応を行う場合、ギ酸注入口は、好ましくはポンプとつながっており、その結果、その内部の高い圧力にもかかわらず、反応容器内の水性溶液にギ酸を入れることができる。
反応容器は、好ましくは、容器内の温度および圧力を測定する手段、とくに温度計および圧力ゲージを含む。
本発明の化学反応は、主として、好ましくは唯一の溶媒(反応媒体)を提供する水を伴うとともに、好ましくは水性溶液の中で起こる。好ましくは、水性溶液はイオン水性溶液である。実行される本発明の反応の場合、出発原料、ギ酸および触媒のみが必要である。好ましくは、ギ酸塩も水性溶液中に存在する。
したがって、本発明の方法では、好ましくは触媒を使用する。換言すれば、本発明の方法における化学反応は、触媒反応である。
本発明の反応で使用された触媒を、好ましくは、25℃で水1L当たり少なくとも50g水に溶解する。より好ましくは、水1L当たり少なくとも100g溶解し、さらにより好ましくは、水1L当たり150g、もっとも好ましくは、水1L当たり200g溶解する。
もちろん、より低い溶解度を有する触媒も、たとえば、本明細書で報告されている触媒よりも高い能力を有する触媒と一緒に、同様に使用することができる。
重要なことに、触媒は、生成されたいずれの生成物中、とくに超臨界CO2(CO2が超臨界状態になる程、十分高い圧力で反応が行われた場合)の中に比べて、反応媒体(一般的に水)の中で非常によく溶解する。たとえば、31℃および73バールの分圧を超えるとCO2は超臨界CO2として存在する。本発明の方法は、好都合なことに、このような状況下で行うことが可能であるので、触媒は、好ましくは超臨界CO2に実質的に溶解せず、超臨界CO2は多くの化学反応で溶媒として役立つ。
好ましくは、水に対する触媒の溶解度対超臨界CO2に対する触媒の溶解度のモル比は、99.5超:0.5、より好ましくは、99.99超:0.01、もっとも好ましくは、99.999超:0.001である。
さらに、触媒は、60℃以上、好ましくは80℃以上、好ましくは120℃以上、より好ましくは150℃以上、およびもっとも好ましくは180℃以上の温度で安定である。本発明の目的のため、安定とは、触媒が、測定可能な低下または測定可能な活性の減少なしで、少なくとも5サイクル、好ましくは10サイクルまたはそれよりも多い反応サイクルで触媒作用をおよぼすということを意味する。
好ましくは、触媒は、さらに後で規定するように、反応を行うpHで安定である。
好ましくは、触媒は、一般式(I)、上記で定義されたようにM(L)nの触媒である。好ましくは、MはRuまたはRhであり、より好ましくはRu(ルテニウム)である。Ruは、好ましくは、反応の間、RuIIの酸化状態であり、しかし、より容易に利用できるRuIIIも同様に使用することが可能である。反応の間、RuIIIがRuIIに転換されるのが観察された。
本発明の方法の態様によれば、n>1の場合、各Lは他のLと異なるようにすることができる。
一般式(I)のLは、好ましくは、アリールホスフィン、より好ましくはフェニルホスフィン、たとえば、トリアリールホスフィンおよび/またはトリフェニルホスフィンから選択される。好ましくは、アリールホスフィンは、水におけるその溶解度を増加させるために置換される。好ましくは、アリールホスフィンは、親水基で置換される。親水基は、たとえば、スルホネート、カルボキシレートおよび/またはヒドロキシから選択される。好ましくは、スルホネートである。
好ましくは、上述の一般式(I)のLは、スルホン化トリアリールホスフィンである。それは、モノ−、ジ−またはトリスルホン化アリールホスフィンとなることができる。好ましくは、トリアリールホスフィンをトリスルホン化する。
好ましくは、Lはスルホン化トリフェニルホスフィンである。それは、モノ−、ジ−、および/またはトリスルホン化アリールホスフィンである。この場合、水に対する溶解度がもっとも高くなるように、好ましくは、トリフェニルホスフィンをトリスルホン化する。
スルホニル基は、リン原子と化学結合したアリール/フェニル基のメタまたはパラの位置に存在することができる。メタの位置に存在するスルホネート基を有する、スルホン化トリフェニルホスフィンは、合成することがより容易であり、そして、それゆえ、好ましく、本発明の方法で使用される。
好ましくは、Lは、TPPTS(トリス(3−スルホフェニル)ホスフィン)である。
Lは、またカルベンとなることができる。
上述の一般式(I)では、nは好ましくは1、2、3または4であり、より好ましくは、1、2または3であり、もっとも好ましくは、2である。n≧2の場合、各配位子L(1からn)は、同じとなることもできるし、また異なることもできる。無制限の組み合わせは、本発明の状況では技術的に可能である。配位子を選択する場合、本明細書に規定するように、配位子の好ましい水溶性を得られることに注意しなくてはならない。
本発明の触媒のための配位子の選択の多くの可能性を説明するために、nが、2であり、モノ、ビス、トリススルホン化された、もしくはスルホン化されていないトリフェニルホスフィンである配位子L1、ならびに、たとえば、カルベン、炭酸塩化トリフェニルホスフィンから選択されるか、または(モノ、ビスもしくはトリス)スルホン化トリフェニルホスフィンから選択された配位子L2をともなうことを仮定する。
好ましくは、n=2の場合、1つの配位子L1は、モノ、ビス、またはトリススルホン化トリフェニルホスフィンから選択され、そして、配位子L2は、カルベン、炭酸塩化トリフェニルホスフィンまたはスルホン化トリフェニルホスフィン(とくに、モノ、ビスまたはトリススルホン化トリフェニルホスフィン)から選択される。
また、n=2の場合、配位子L1は、モノ、ビス、トリススルホン化されたまたはスルホン化されていないトリフェニルホスフィンから選択され、そして、配位子L2は、モノ、ビスまたはトリススルホン化トリフェニルホスフィンから選択される。
たとえば、nが2の場合、L1はTPPTSにすることができ、そしてL2はTTPMS(モノスルホン化トリフェニルホスフィン)にすることができる。別の例によれば、L1はTPPTSにすることができ、そしてL2はTTPDS(ビス(3−スルホフェニル)ホスフィン)にすることができる。さらに別の例によれば、スルホン化されていないトリフェニルホスフィン配位子をトリスルホン化されたトリフェニルホスフィン配位子と結合することも可能である。要するに、モノ、ビス、トリススルホン化されたまたはスルホン化されていないトリフェニルホスフィン配位子の全ての組み合わせが可能である。
n≧2の場合、好ましくは、少なくとも1つのスルホン化トリフェニルホスフィン配位子が存在する。しかし、また、カルボキシレート基を含むトリフェニルホスフィン配位子を使用し、そして、結合させることが可能である。
一般に、たとえば、TTPTSのような同じ配位子Lを2つ有する触媒は、異なる配位子Lを有する触媒よりも生成することが非常に容易であることは注目するに価値のあることである。
好ましい態様によれば、触媒は、[Ru(TPPTS)2(H2O)4]XY(式中、Xは、配位していないアニオン、たとえばトシラート、トリフレートであり、そして、Yは1または2であり、XYの全体の電荷は−2である。)である。
触媒は、好都合なことに、錯体の構成物質(たとえば、RuIIおよび/またはRuIII、TPPTS)を水の中で、それぞれの分子量で混合し、続いて結晶化することにより合成する。それぞれの構成物質は市販されており、そして、文献に記載されている。また、触媒を、前記成分を最初に水性溶液に加えることによって反応混合を提供する水性溶液の中で合成し、そしてその場で部分的に生じさせることも可能である。
本発明の方法の反応を、ギ酸塩の存在下で好ましくは行う。驚くことに、ギ酸塩の存在は、反応速度においてよい影響を与えることができる。一方、水性溶液中のギ酸(HCOOH)のギ酸塩(HCOO-)に対する割合が減少するのにともなって、転換効率が減少する。言い換えれば、転換されたギ酸の割合がより小さくなる。
ギ酸塩は、カチオンが化学反応を実質的に妨げない限り、どのようなギ酸の塩であってもよい。好ましくは、カチオンは、無機カチオンであり、たとえば、カルシウムナトリウムであり、好ましくは金属イオンである。たとえば、カチオンは、ナトリウムおよび/もしくはカリウム、または、リチウム、セシウム、カルシウムおよびアンモニウムも可能である。異なるギ酸塩(たとえば、異なるカチオンを有する)の使用は除外されない。
それゆえ、HCOOH:HCOO-のモル比を、当業者が望むように、速度または転換効率に優先的にしたがって調節することができる。本発明者は、1:20〜30:1、好ましくは1:5〜20:1、より好ましくは1:1〜15:1およびさらにより好ましく5:1〜14:1の範囲内の最適な比を見つけた。反応速度および転換効率の間の最適な妥協点を有するためのもっとも好ましい比は、9:1であることがわかった。好ましい態様によれば、HCOOH:HCOO-のモル比は、1:9〜15:1の範囲内である。HCOOH:HCOO-の比は、本発明(例を参照)の速度および転換効率を制御する1つの方法であり、当業者の選択にしたがって調整することができる。
本明細書の目的のために、範囲の終点を示す値は、その範囲内に含まれると考えられる。
ギ酸およびギ酸塩の存在は、pHの影響をもちろん有し、本発明の反応を、好ましくは0〜6、より好ましくは1〜5、さらに好ましくは1.5〜4.5およびもっとも好ましくは2〜4および2〜3.5の範囲内のpHで行う。好ましい態様によれば、pHは1〜6、好ましくは2.5〜5.0の範囲内である。
反応混合(水性溶液)の温度は反応速度に影響を与えることがわかった。したがって、本発明の方法の化学反応を、20℃〜200℃、好ましくは60℃〜150℃、より好ましくは70℃〜140℃、さらに好ましくは80℃〜130℃、もっとも好ましくは90℃〜125℃の範囲内の温度で好ましくは行う。
その温度は、好適な加熱/冷却装置によって反応容器の外側から好ましくは適用される。たとえば、熱変換装置、電気加熱、オイルバスおよび/またはウォータバスを、反応装置の内部の温度を制御するために使用することができる。
本発明の方法における反応のための別の好ましい範囲は、25℃〜200℃、80℃〜110℃もしくは90℃〜120℃ならびに80℃〜130℃である。
反応温度を、選択にしたがって、制御することが可能であることは明らかである。H2の生成が、非常に費用効果があるならば、周囲の温度で、長時間にH2の生成を行うことも可能である。これは、費用が時間よりも重要な因子である場合、たとえば水素が低い速度で消費される場合のケースである。このような状況下では、20〜90℃、25℃〜70℃の温度範囲を選択することができ、または、比較的低い速度で、しかし1バールを著しく超えた静圧力で水素およびCO2を生成するために、さらにより低い温度を選択することができる。
原則として、温度が高くなるにしたがって、反応はより速く起こる。しかし、非常に高い速度は比較的低い温度で得られ、そして、それゆえ、100℃±20℃位、好ましくは±15℃の温度が実用的な理由から好ましい。
反応速度を制御する追加の方法は、もちろん、反応容器へのギ酸の供給である。本発明の方法の化学反応は、バッチ式でまたは連続的に行うことができる。バッチ式操作モードでは、バッチ当たりに添加されるギ酸の量が、生成される水素ガスの量を決める。連続式モードでは、反応容器へのギ酸の添加速度が、生成される水素の速度および/または量を決定するのに使用することができる。
温度も、上記のように、本発明の方法の反応を制御する他の方法の中の方法のひとつである。反応容器を特定の温度に維持することによって、またはこの温度を変更することによって、反応速度を、都合よく制御することができる。
したがって、1つの態様において、本発明の方法では、pH、反応媒体中のギ酸のギ酸塩に対するモル比、反応温度、ギ酸の供給から選択される因子の1つ、いくつかまたは全てを変えることによって、起こる反応の過程で任意選択的に、水素量および/またはガス圧を制御し、これらの因子は、該当の場合には本記述で提供された範囲にしたがって変更する。
反応の過程で生じた水素および二酸化炭素ガスは、かなりの圧力の原因となることができる。驚くことに、本発明の反応の平衡は、生成物側から非常に離れているので、増加する圧力によって反応は止まらない。今までのところでは、1200バールまでの全ガス圧が測定され、それは、本発明の方法をこれらの圧力よりも低い圧力で、またはこれらの圧力で行うことが可能であることを意味する。
2分圧に関しては、600バールを超える分圧でH2を生成するための反応を行った。たとえば、1000バールまでおよびそれ以上の、H2のより高い分圧を、好適な反応容器の中で得ることができると予測される。それゆえに、本発明の反応を、0.5〜600バールの範囲内のH2分圧で好ましくは行う。
純粋なH2およびCO2の混合物(50:50vol%)が生成される。
本発明の方法は、反応装置の1リットル体積当たり0〜90リットル/分のH2を生成するように制御することが可能である。当業者の選択にしたがって、たとえば、本発明の方法は、反応装置の1リットル体積当たり10〜60、20〜60、30〜55または40〜55リットル/分のH2を生成する。とくに、調整された反応は、反応装置の1リットル体積当たり80リットル/分のH2を生成する。その範囲のいかなる値もパラメータ、たとえば、温度、触媒濃度、ギ酸塩濃度、ギ酸供給速度を、状況に応じて調整することによって得ることが可能である。
必要であるならば、2つのガスで異なる、融点、揮発性および/または拡散係数のような物理的性質を利用することによって、H2からCO2を容易に分離することができる。
生成されたガスの中に一酸化炭素が少しも存在しないということ、上述の本明細書に記述された条件下におけるギ酸のH2への転換の高い速度および効率、ならびに自分の都合のよいように反応を制御することが可能であるという事実は、たとえば、燃料電池の要求と結びつけば、重要な有利な点を提供する。高い分圧のH2が生成するという事実もまた有利な点である。なぜならば、H2の貯蔵としての機能を果たす反応容器を使用して、バルブ特性を変更することによって燃料電池のような水素ガス消費装置へ導かれるH2の総量を制御することを可能にするからである。反応容器は、そのように2つの機能を有し、すなわち反応容器の中で水素ガスを要求にしたがって生成し、そして、反応容器の中で水素ガス圧は高圧下でバッファとしてはたらき、こうして反応容器はバッファータンクを構成する。もちろん、圧力下貯蔵された水素ガスの従来のタンクと比較した場合、ギ酸の容器によって構成される実際の燃料タンクと一緒に、著しくより小さくおよびより軽い容器サイズを利用することが可能であり、短い期間の要求を満たすために水素ガスを生成するために利用することが可能である。
本発明は、エネルギーを生成するための方法および/または装置を提供する。そのエネルギーは、たとえば、運動エネルギー、電気エネルギー、熱、ポテンシャルエネルギーまたは同時にこれらを組み合わせたもののように、どのような形態のエネルギーであってもよい。
たとえば、水素ガスからエネルギーを生成する装置は、内燃原動機のような原動機および水素燃料電池である。水素ガスからエネルギーを生成するための方法は、原動機または燃料電池の中で行う方法である。燃料電池は、たとえば電気エネルギーを生成することが可能である。たとえば、原動機は運動エネルギーおよび/または熱を生成することが可能である。
本発明は、さらに、化学的用途のために、すなわち、特定の化学合成の化学反応において水素ガスを使用するために、水素ガス(H2)を生成するための方法を提供する。この場合、化学反応における要求にしたがって水素ガスを生成することが可能であり、そして、反応/合成が起こると考えられる場所へ必要な量で直接導くことも可能である。
本発明は、エネルギーを消費する方法および/または装置をさらに提供し、それによって、本発明の方法および/または装置でエネルギーを生成する。エネルギーを消費する装置は、たとえば、自動車、列車、航空機または船舶のような乗り物である。もちろん、どのようなエネルギー消費装置にも言及され、輸送容器のみではない。したがって、エネルギー消費装置は、プラント、家庭用の物等にもまた言及すると理解される。
好ましくは、水素ガスからエネルギーを生成する方法および/または装置に関して、エネルギーを生成する目的のために、前記装置の中または前記装置のごく近い付近で好ましくは前記水素ガスを生産する。本発明の状況における「付近」は、装置へ持っていかなくてはならず空になったらすぐに交換する必要のあるガスボトルのような貯蔵容器に貯蔵する必要なしで、その方法および/または装置へ水素ガスを直接導くことが可能であるという事実を意味する。言い換えれば、「付近」は、エネルギー生成方法および/または装置へ水素ガスを供給するためのギ酸が存在する限り、水素ガスを連続的に、またはバッチ式で生成することが可能である方法で、水素ガスをギ酸貯蔵から生成するところのシステムを意味する。
図5は、エネルギーを生成する装置および/または方法を概略的に説明する。この図では、11はHCOOH容器を説明し、HCOOH容器11はポンプ12と接続し、ポンプ12は反応装置10の中にギ酸を注入し、水素ガスが反応装置10から所望の用途20に導かれ、用途20は、たとえば、原動機、燃料電池、追加の化学反応のための反応装置とすることができる。任意選択的なCO2分離装置5は、点線で示されており、そして、純粋な水素ガスまたはCO2のない水素ガスを用途20のために必要なときはいつでも使用することができる。
たとえば、エネルギーを、燃料電池の以下の工程を含む方法によって生成した電気エネルギーとすることができる。
本発明の方法にしたがって水素ガスを生成する工程、
二酸化炭素から水素ガスを分離する任意選択的な工程、
燃料電池へ水素ガスを導く工程、および
前記燃料電池の中で水素ガスを酸素ガスで酸化し、このようにして電気エネルギー作り出す工程。
エネルギー消費装置が乗り物の場合、一般的に、エネルギーを消費する方法および/または装置は、たとえば乗り物のエネルギーを生成する方法のおよび/または装置の付近に好ましくは置かれる。エネルギーを、必要に応じて、エネルギーを消費する方法および/または装置によって消費する前に、もちろん好適な形態で貯蔵する。好ましくは、しかし、方法および/または装置のエネルギーの要求にしたがって、本発明の方法によってエネルギーを生成し、そして前記エネルギーの要求に応じてエネルギーを生成するために、水素ガスを生成し、エネルギー生成方法および/または装置へ導く。
本発明は、以下の例を参照して、より具体的に記述される。しかし、その例は、本発明の範囲を限定することを意図されたものではない。
例1:触媒[Ru(TPPTS) 2 (H 2 O) 4 ](tos) 2 ]の調合
触媒の前駆体[Ru(TPPTS)2(H2O)4](tos)2]を、[Ru(H2O)6](tos)2(式中、tos=トシラート(4−メチルベンゼンスルホネートイオン))およびTPPTS(TPPTSはトリス(3−スルホフェニル)ホスフィン三ナトリウム塩である。)を、1:2のモル比で、トシル酸を使用して少し酸性化された水に溶解することによって調合した。
[Ru(H2O)6](tos)2]を、ベルンハルツ(Bernhardt, P.; Biner, M.; Ludi, A. Polyhedron 1990, 9, 1095−1097)の方法にしたがって合成する。TPPTSを、アルドリッチ(N°444979)CAS63995−70−0から商業的に得る。
錯体形成が完了するまで(NMRチェック。J. Kovacs, F. Joo, A. C. Benyei, G. Laurenczy, Dalton Transac, 2004, 2336)、55℃の20mLの水(0.2gのトシル酸を含む。)の中で、2.1g(0.0038mol)[Ru(H2O)6](tos)2を、4.3g(0.0076mol)TPPTSと混合した。
例2:ギ酸からの水素の生成のための実験設定
2つの異なる反応装置で反応を行った。
A)高圧下では、サファイアNMRチューブ(A. Cusanelli, U. Frey, D. T. Richens, A. E. Merbach, J. Am. Chem. Soc, 1996, 118, 5265)はバッチモードでマノメータを備えた。多核NMR(1H,13C,31P)と同時に、ならびにH2およびCO2の圧力の発生と同時に反応を続けた。この設定1は、図1Aで概略的に説明され、図1Aでは、反応容器として働き、反応物を含むNMRチューブ3は、NMRスペクトロメータ2の内部に設置され、そして、中でそのチューブの頂上に設置された圧力測定装置4により、外側から監視することができる。
B)マノメータを備えたParr47タイプの高圧オートクレーブの中では、入口/出口に合わせて修正された温度計が、必要な圧力とともにギ酸を供給するためのHPLCポンプと接続していた。それは、バッチモードおよび連続モードの両方で使用された。反応装置は、図1Bに示される概略的な説明図にしたがって準備され、その説明図では、10は反応容器/反応装置を表す。ギ酸容器11はポンプ12に接続し、ポンプは、入口13を通ってオートクレーブ14の中に設置されたガラス容器の中にギ酸を直接注入する。オートクレーブは、反応が起こっている間、反応装置の内部の状態の監視を可能にするマノメータ15および温度計15を備える。ガス出口17は、ガスの流出量を制御するためにバルブ19を含む。ヒータ18は、反応が起こるところの反応装置内の温度を制御するために備えられる。
標準的な実験設定で、高圧サファイアNMRチューブ反応装置では、最初のギ酸対ギ酸塩のモル比が9:1(すなわち、3.6M HCOOHおよび0.4M HCOONa)である4M HCOOH/HCOONa水溶液が、RT(=25℃)で、10mmサファイアNMRチューブの中に2.5mL調合された。その水性溶液のpHは、約2.8であった。
触媒は、[Ru(H2O)6](tos)2(30mg、0.054mmol)および(61mg、0.108mmol)のTPPTSを水性溶液(触媒濃度:0.022mM)に添加することによってその場で作製される。
[Ru(H2O)6](tos)2およびホスフィンは、両方とも酸化される可能性があるので、窒素で溶液をバブリングすることによって、前もって全ての溶液から酸素を除去する。
サファイアチューブをNMRスペクトロメータに入れ、マノメータに接続し、そして、90℃の温度まで加熱することによって反応を開始する。
反応の後に、多核(1H,13C,31P)NMRスペクトロスコピによる溶液中の化学種の分析が続く。一般的に、実験のそれぞれにおいてサファイアNMRチューブ内の圧力および溶液中の化学種を、時間の関数として同時に測定した。H2およびCO2の他に反応の間に検出された別の生成物は存在しなかった。予測されたように、圧力が転換に直接関連することがわかった。
13C NMRおよびFT−IR分光法によってCOを調べると、反応生成ガスの中に見つけられたCOの痕跡はなかった。
バッチ式モードでは、再利用のため、1つの反応サイクルを完了すると(NMRおよび圧力のさらなる増加、または出口バルブを通過したガスの放出によって確認される。)、サファイアチューブはNMRスペクトロメータから取り出され、開けられ、そしてHCOOHの最初の濃度に戻すためにギ酸を添加する。
連続モードでは、12mLの水の中に入った最初の濃度の4M HCOOH/HCOONa(9:1)および0.022M [Ru(TPPTS)2(H2O)6](tos)2を含むオートクレーブを、オイルバスの中に置き、そして、オイルバスを加熱し、それにともなってオートクレーブ内の温度を100℃の温度にすることによって反応を開始する。
連続モードでは、ギ酸の最初の量が完全に転換されたとき(もはや圧力が増加しない)、0.1mL/分の一定の速度で連続的にギ酸を添加する。脱ガスされないHCOOHを、酸素に対する保護なしで添加する。活性における影響は観察されず、触媒活性化学種は酸素に対して敏感ではないということを意味する。H2(+CO2)ガスは、圧力を一定に保つために、130バールで約150mL/分の速度で放出される。添加を止め、そしてガス出口バルブを閉じたとき、圧力の増加は観察されず、それは、全てのギ酸が転換されたことを意味する。プロセスを中断し、再び開始した場合であっても、活性が少しも損失されることなく、連続プロセスを数週間行った。
次の例では、例2で与えられた異なる反応パラメータを変えたときの効果を研究するために、バッチ式または連続モードが選択された。
例3:ギ酸からの水素の生成における温度の効果
例2の実験設定を、サファイアチューブ反応装置の中の圧力で温度の効果を評価するために変更する。
したがって、1.25mLのH2Oおよび1.25mLのD2Oを、例1で得られた2mMの触媒濃縮物に供給した。ギ酸およびギ酸塩を、9:1のモル比および4Mの全体濃度で最初に添加した。その溶液のpHは約2.8であった。
ガス出口を閉じることによってバッチ式で反応を取り扱った。サイクル3〜6を異なる温度で行い、時間とともに経過する転換を監視した。したがって、3回目のサイクルを90℃で行い、4回目のサイクルを100℃で行い、5回目のサイクルを80℃で行い、そして6回目のサイクルを70℃で行った。
転換が90%より大きくなり、圧力のさらなる増加が観察されず、NMRによって検出されたHCOOH/HCOONa濃度がもはや変化しなかったときに、それぞれのサイクルは終了されたと考えた。その後、次のサイクルのために、圧力を開放し、4M HCOOH/HCOONaの最初の濃度に戻すために新しいギ酸を添加し、そして、設定した温度で反応を開始した。
全ての温度で、全圧力(およびそれゆえ、転換)が時間とともに増加し、HCOOHの濃度は減少し、100℃で実行した反応が、約120バールの圧力を観察したときから30〜40分後にもっとも早く完了した。
この例の結果を図2に示しており、反応速度で異なるサイクルの間の温度の影響を示している。反応は100℃(●)でもっとも速く完了し、それにより70℃(○)で反応はもっとも遅いが、しかし、90%をさらに超える転換を得たことがわかることができる。このように、反応速度は温度と直接関連する。
例4:ギ酸からの水素の生成におけるpHの効果
例4.1:HCOOH:HCOONaの割合
反応速度および転換効率に対するpHの影響を、例2の実験設定で測定する。それを、バッチ式で行い、基体の全ての濃度を4Mに維持しながら、最初のHCOOH対HCOONaの割合を変え、これによりpHを変える。したがって、100:0モル%、90:10モル%、70:30モル%、40:60モル%、10:90モル%および0:100モル%のHCOOH:HCOONa混合物を調合し、そして、4Mの水性溶液に添加する。
それぞれの完了した反応サイクルの後、4Mの全濃度を得るためにHCOOHを添加し、これにより、使い切ってしまったHCOOHを戻す。
HCOOHのみ、またはHCOONaのみを使用したとき(100:0、0:100)、反応が非常に遅いことがわかった。
HCOONaの存在は、広い濃度範囲内で反応速度に正の影響を及ぼし、転換効率は、HCOOHの濃度が低くなるにしたがって低くなることがわかった。
反応速度および転換効率の点からHCOOH:HCOONaの最適な割合は9:1位であることが明らかになった。
この割合では、pHは2.6〜3.1の範囲内である。
例4.2:転換効率および反応速度におけるHCOONa濃度の効果
例4.1を、22mM [Ru(H2O)6](tos)2、44mMTPPTS(その場で作製された触媒)、4M HCOOH(10mモル)の濃度で、最初のHCOONaの含有量を変えてバッチ式で行う。
0.4,1.2,1.6,3.6M HCOONaを使用して実験を繰り返し、時間の経過とともに転換を監視した。
それぞれの反応サイクルの後、最初のHCOOH濃度を4M HCOOHに戻した
結果を、図3に示し、最も低い最初のHCOONa濃度(0.4M、黒四角)で、反応はもっとも遅く進み、しかしHCOOHのH2およびCO2への転換は100%の近くまで達することを見ることができる。反応速度は、1.6(●)、2.8(□)および3.6M(○)のHCOONa濃度でより高くなるが、全転換は減少する。要約すると、HCOONa濃度は、転換に対して反比例する。それは、反応速度を増加させるが、しかし、単に2.8Mの濃度までである。ギ酸塩の最適な濃度は、当業者の好みにしたがって選択することが可能である。
例5:反応における触媒の効果
例5.1:転換効率および反応速度における触媒濃度の効果
例2の実験を、異なる最初の濃度(2.3mM、22mM、45nM、67nM、90mM、112mMおよび123mM)の[Ru(H2O)6](tos)2および等量の2倍のTPPTSを添加することによって変更した。
触媒濃度が約90mMに達するまで、触媒濃度の増加はHCOOHの分解反応を促進させることが観察された。
例5.2:異なるスルホン化ホスフィン配位子試験
とても高い水溶性および安定性のため、TPPTS(トリス(3−スルホフェニル)ホスフィン三ナトリウム塩)を配位子として選択してきた。より溶解しないモノ−スルホン化トリフェニルホスフィンを有し、[Ru(H2O)6](tos)2錯体のための配位子としてパラおよびメタの位置のスルホニル基(pTPPMSおよびmTPPMS)を有する触媒をさらに試験した。2等量のmTPPMSおよびpTPPMSを、それぞれのRu−等量に添加した。
例2で示すように、バッチ式モードで、サファイアNMRチューブの中で実験を行った。
その結果を、図4に示す。図に示すように、反応は全ての触媒で進む。その速度は、モノスルホン化トリフェニルホスフィン(●、黒三角)を使用した方がトリスルホン化のもの(黒四角)に比べて少し速い。しかし、前者は水に部分的にしか溶解しないので、取り扱いはより便利でない。ルテニウムがRuCl3で添加された場合、反応はよりゆっくりになり、そして、とくにモノスルホン化トリフェニルホスフィン(○、△)を使用した場合、繰り返えされるサイクルにわたって触媒はより不安定になる。
例5.3:Ru III およびRu II
[RuIII(H2O)6](tos)3を、例2で述べられたバッチ式操作モードにしたがって、2等量のTPPTSを使用して試験した。2等量のTPPTSの存在で、反応は、2TPPTSを有する[RuII(H2O)6](tos)2と同じ速さである。
最初の反応サイクルに続くサイクルでは、反応速度での、または転換での違いは、[RuII(H2O)6](tos)2と[RuIII(H2O)6](tos)3との間には見られなかった。RuIIIとの反応の間に観察された化学種は、RuIIIで観察されたものと同様であり、プロセスの間にRuIIIは還元されることを示している。
例5.4:TPPTS配位子を有する、または有さない追加のRu触媒
例2を、NMRサファイアチューブの中で1反応サイクル行い、それにより、例1で調合したような[Ru(TPPTS)2(H2O)4](tos)2を使用したり(5.4a)、または、以下に列挙されたように別の触媒で置き換えたりした。
実験5.4a):Ru(TPPTS)2
実験5.4b):Ru(TPPTS)
実験5.4c):Ru(TPPTS)2+10TPPTS
実験5.4d):Ru(H2O)6
実験5.4e):Ru(H2O)6+2等量TPPTS
全ての触媒は、一定の活性を示した。しかし、触媒5.4a)およびe)は、すでに最初の反応サイクルで最も速い速度を示す。
例5.5:追加の触媒
例2を、触媒が同じ濃度で以下に列挙された触媒のうちの1つで置き換えて、バッチ式モードで繰り返した。
実験5.5a)
1等量のジホスフィン1,2−ビス(ジ−4−スルホナトフェニルホルフィノ)ベンゼン四ナトリウム塩(Strem Chemicals, 15−0155)の存在下での触媒[RuII(H2O)6](tos)2
実験5.5b)
1等量の2,2’−ビピリジン(Merck)の存在下での触媒[RuII(H2O)6](tos)2
実験5.5c)
アレーン誘導体 [Cl2Ru(PPh3)(1−(2−ベンジルエチル)−3−メチルイミダゾリウム]Cl(参考文献:T. Geldbach, G. Laurenczy, R. Scopelliti, P. J. Dyson; Organomet., 2006, 25, 733.)の触媒。
実験5.5d)
触媒[RuCl2(PTA)(9S3)](式中、9S3=1,4,7−トリチアシクロノナンおよびPTA=1,3,5−トリアザ−7−ホスファアダマンタン)(参考文献:B. Serli, E. Zangrando, T. Gianferrara, C. Scolaro, P. J. Dyson, A. Bergamo, E. Alessio; Eur. J. Inorg. Chem., 2005, 3423.)。
結果
一般的に全ての触媒5.5a)〜d)は、2TPPTSをともなったRu(H2O)6に比べて非常に遅かった。
ビピリジン配位子(5.5b))で、赤い溶液の黒色への変化によって、さらに再利用の間の活性の損失によって観察することができる触媒の分解があった。
はじめは反応混合物に溶解することが可能であるアレーン化合物(5.5c))は、反応の間に沈殿する。
例6:毒作用に対する触媒の感受性
例6.1:水銀による毒作用
例2を、22mM[Ru(TPPTS)2(H2O)4](tos)2を使用してバッチ式モードで行った。
[Ru(TPPTS)2(H2O)4](tos)2の3回目の再利用の後、水銀を水溶液に添加した。次の再利用のサイクルは、Hgの存在によって影響を受けず、触媒反応は均一であることの有力な証拠を与える。
例6.2:一酸化炭素(CO)
例2を、22mM[Ru(TPPTS)2(H2O)4](tos)2を使用してバッチ式モードで行った。
[Ru(H2O)6](tos)2+2TPPTS溶液(活性の損失なし)の16回目の再利用の後、反応物を50バールのCOとともに加圧し、そして、15分間混合する。それから、ガスを放出し、そして反応を再び開始する。最初の2つの再利用(17回目および18回目)は著しく遅くなるが、しかし触媒は、完全には毒作用を受けていない。追加の再利用のサイクルの間、COはゆっくりと除去され、そして触媒の本来の活性は、ほぼ完全に回復する。
例6.3:酸素
上述の例2で述べたように、窒素で溶液をバブリングすることによって、反応装置が満たされる前に、全ての溶液から酸素を除去する。[Ru(H2O)6](tos)2およびホスフィンは酸化される可能性があるので、これらの予防策をとる。しかし、再利用のサイクルの間は、脱ガスしないHCOOHを、酸素に対する予防策なしで添加する。Ru(TPPTS)2の場合、脱ガスは必要ない。
例6.4:塩化物
例2をバッチ式モードで行った。2等量のTPPTSにさらに加えた2等量のNaClを添加した。NaClの存在下での再利用の間、反応速度に影響は観察されなかった。
例7:反応容器の圧力
反応がより高い圧力でもなお行われることを立証するため、高圧オートクレーブを同じ条件で用意した。
最適の温度、pHで、および例2の触媒を使用して、バッチモードで、370バールまでの水素ガス分圧とともに、750バールを超える全ガス圧が記録された。
結論
上記の本明細書で記載され、行われた一連の実験から、本発明の方法は、一酸化炭素からとても純粋な水素ガスの速やかな生成を可能にするということを結論付けることができる。生成された水素ガスの総量を、とても短い期間に、基質の量、温度およびpHによって決定および変更することが可能である。水素の発生を容易に調整し、そして、本発明の触媒は強固である。本発明の反応は、好都合なことに、バッチ式または連続モードで、触媒の損失なしで行うことが可能である。

Claims (11)

  1. 水素ガスおよび二酸化炭素を化学反応でギ酸から生成する方法であって、
    前記反応は、
    水性溶液の中で、
    20〜200℃の範囲内の温度で、
    添加されたギ酸塩の存在下で、および
    触媒の存在下で
    行われ、
    前記触媒は、一般式(I)の錯体を含み、
    M(L)n (I)
    式中、Mは、Ru、Rh、Ir、Pt、PdおよびOsから選択された金属であり、好ましくはRuであり、Lは、カルベン、または少なくとも1つのリン原子を含む配位子であり、該リン原子は、該金属に錯体結合によって結合されており、該リン配位子は、少なくとも1つの芳香族基および1つの親水基をさらに含み、nは1〜4の範囲内であり、
    前記一般式(I)の錯体は、別の配位子を任意選択的に含み、そして、塩の形態で供給されるか、または中性である。
  2. 前記反応が、75℃〜140℃の範囲内の温度で行われる請求項1に記載の方法。
  3. 前記反応が、触媒の存在下で行われ、
    前記触媒が140℃までの温度で、および1〜8の範囲内のpHで安定である請求項1または2に記載の方法。
  4. ギ酸:ギ酸塩(HCOOH:HCOO-)のモル比が、1:9〜15:1の範囲内である請求項4に記載の方法。
  5. 前記反応が、水性溶液で、1〜6、好ましくは、2.5〜5.0の範囲内のpHで、行われる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 0.5〜600バールの範囲内のH2分圧で行われる請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記触媒の前記配位子Lの少なくとも1つの前記親水基が、スルホネート、カルボキシレートおよび/またはヒドロキシから選択される請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記化学反応が、モノ−、ジ−および/もしくはトリスルホン化トリフェニルホスフィンまたはその水溶性塩を含む触媒の存在下で行われる請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
  9. n>1の場合、それぞれのLは他のLと異なることができる請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
  10. Mがルテニウムである請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法。
  11. エネルギーを発生する方法および/または装置であって、
    前記方法は、
    請求項1乃至10のいずれかにしたがって水素ガスを生成する工程と、
    前記二酸化炭素から前記水素ガスを分離する、任意選択的な工程と、
    水素ガスを使用することによってエネルギーを生成することが可能である方法および/または装置へ前記水素ガスを導く工程と、および
    前記水素ガスを使用することによってエネルギーを生成する工程とを含む。
JP2009532941A 2006-10-18 2007-10-17 ギ酸からの水素生成 Active JP5390389B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP06122534.8 2006-10-18
EP06122534A EP1918247A1 (en) 2006-10-18 2006-10-18 Hydrogen production from formic acid
PCT/IB2007/054222 WO2008047312A1 (en) 2006-10-18 2007-10-17 Hydrogen production from formic acid

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010506818A true JP2010506818A (ja) 2010-03-04
JP2010506818A5 JP2010506818A5 (ja) 2010-12-02
JP5390389B2 JP5390389B2 (ja) 2014-01-15

Family

ID=37866268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009532941A Active JP5390389B2 (ja) 2006-10-18 2007-10-17 ギ酸からの水素生成

Country Status (10)

Country Link
US (1) US8133464B2 (ja)
EP (2) EP1918247A1 (ja)
JP (1) JP5390389B2 (ja)
KR (1) KR101434699B1 (ja)
CN (1) CN101541668B (ja)
BR (1) BRPI0718482B1 (ja)
CA (1) CA2666412C (ja)
ES (1) ES2538258T3 (ja)
IL (1) IL198178A0 (ja)
WO (1) WO2008047312A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012070620A1 (ja) * 2010-11-25 2012-05-31 国立大学法人岡山大学 金属錯体化合物、当該金属錯体化合物を含む水素製造用触媒および水素化反応触媒、ならびに当該触媒を用いる水素の製造方法および水素化方法
WO2013111860A1 (ja) 2012-01-27 2013-08-01 独立行政法人産業技術総合研究所 ギ酸の脱水素化触媒、水素製造方法、重水素ガスまたは重水素化水素の製造方法
JP2016124730A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 国立研究開発法人産業技術総合研究所 高圧水素製造法および製造システム
JP2017178682A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 岩谷産業株式会社 水素供給装置及び水素供給方法
JP2018118877A (ja) * 2017-01-25 2018-08-02 飯田グループホールディングス株式会社 水素供給システムおよび水素供給方法
JP2021050129A (ja) * 2019-09-26 2021-04-01 日東電工株式会社 水素ガス製造方法及び水素ガス製造システム
WO2022163385A1 (ja) * 2021-01-27 2022-08-04 国立研究開発法人産業技術総合研究所 水素の連続製造方法及びそのシステム

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010013712A1 (ja) * 2008-07-28 2010-02-04 Nakahara Masaru 水素の製造方法
JP5397806B2 (ja) * 2009-03-12 2014-01-22 国立大学法人大阪大学 重水素(d2)および重水素化水素(hd)の少なくとも一方を製造する方法、並びにこれに使用するギ酸分解用触媒
US8148553B2 (en) * 2009-06-23 2012-04-03 Wisconsin Alumni Research Foundation Catalytic conversion of cellulose to liquid hydrocarbon fuels by progressive removal of oxygen to facilitate separation processes and achieve high selectivities
DE102011007661A1 (de) 2011-04-19 2012-10-25 Leibniz-Institut Für Katalyse E.V. An Der Universität Rostock Verfahren zur Wasserstoffgewinnung durch katalytische Zersetzung von Ameisensäure
US20130004800A1 (en) * 2011-06-30 2013-01-03 Formic Acid-Hydrogen Energy Development Corporation Hydrogen generation system and method for generating hydrogen for mobile and power generator
US8720390B2 (en) * 2011-09-19 2014-05-13 Northern Technologies International Corporation Fuel performance booster
EP2767530A1 (en) 2013-02-15 2014-08-20 EOS Holding SA Direct carbon dioxide hydrogenation to formic acid in acidic media
US9938143B2 (en) 2013-03-06 2018-04-10 Grt Group Sa Method for producing hydrogen gas from formic acid
US9127370B2 (en) 2013-09-18 2015-09-08 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army Power-free apparatus for hydrogen generation from alcohol
HUP1300539A2 (hu) * 2013-09-18 2015-04-28 Debreceni Egyetem Katalizátor és eljárás hidrogéngáznak formiátból történõ elõállítására és hidrogénkarbonát hidrogénezésére, és az ezeket alkalmazó hidrogéntároló rendszer
EP3505243A1 (en) 2013-10-11 2019-07-03 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology Catalyst used in dehydrogenation of formic acid, method for dehydrogenation of formic acid, and method for producing hydrogen
KR101732881B1 (ko) 2014-07-18 2017-05-08 한국과학기술연구원 개미산으로부터의 수소 발생 방법 및 장치
CN104190468B (zh) * 2014-08-04 2016-08-24 南京师范大学 一种用于高单酯含量甲基丙烯酸羟乙基磷酸酯合成的催化剂、制备方法及其催化合成工艺
CA2985382A1 (en) 2015-05-13 2016-11-17 Yissum Research Development Company Of The Hebrew University Of Jerusalem Ltd. Methods and devices for storage and release of hydrogen
CN105270201A (zh) * 2015-11-03 2016-01-27 上海合既得动氢机器有限公司 无尾气排放的水氢动力汽车
CN105833914B (zh) * 2016-04-13 2018-02-16 大连理工大学 一类双核配合物催化剂、制备方法及其应用于催化甲酸分解制氢
KR101866940B1 (ko) 2016-10-14 2018-07-24 한국에너지기술연구원 3차원 기공구조의 메조포러스 실리카 지지체를 포함하는 포름산 탈수소화 촉매 및 이의 제조방법
TWI607963B (zh) * 2017-01-19 2017-12-11 國立交通大學 氫氣製備方法、系統與用於其中的溶液
EP3441137B1 (de) * 2017-08-08 2019-12-25 Evonik Operations GmbH Pd-katalysierten zersetzung von ameisensäure
DE102019205316A1 (de) * 2019-04-12 2020-10-15 Siemens Aktiengesellschaft Energieeffiziente Wasserstoffherstellung
CN110342461A (zh) * 2019-05-29 2019-10-18 安徽青木子德慧能源发展有限公司 一种基于甲酸裂解制取氢气的反应器系统及其启动方法
CN110342460A (zh) * 2019-05-29 2019-10-18 安徽青木子德慧能源发展有限公司 一种具有防溢泡功能的基于甲酸裂解制取氢气的反应器系统
CN112299371A (zh) * 2019-07-31 2021-02-02 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 一种供氢系统及供氢方法
CN112452315B (zh) * 2020-11-02 2023-07-21 浙江理工大学 一种高温抗烧结催化剂的应用
CN114682305A (zh) * 2022-03-09 2022-07-01 石景贤 一种高效的低成本用于甲酸制氢的催化剂制备方法及应用
CN115594148A (zh) * 2022-10-19 2023-01-13 安徽青木子德慧能源发展有限公司(Cn) 一种基于甲酸裂解制取氢气的反应器系统及其启动方法
CN116654869B (zh) * 2023-05-18 2023-10-27 苏州市相城区清智智能网联汽车创新中心 一种甲酸制氢装置

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51149164A (en) * 1975-06-17 1976-12-21 Sumitomo Chem Co Ltd A process for decomposition of formic acid
JPS5495508A (en) * 1977-12-05 1979-07-28 Rca Corp Storage of solar energy
US4597363A (en) * 1981-02-27 1986-07-01 Melvin Emelock Hydrogen generator for motor vehicle
JPS61222902A (ja) * 1985-03-29 1986-10-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 水素含有ガスの製造方法
JPS63190844A (ja) * 1986-11-18 1988-08-08 ユニオン・カーバイド・コーポレーシヨン 低揮発性ホスフイン配位子を用いたヒドロホルミル化
JPH11349301A (ja) * 1998-06-03 1999-12-21 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 一酸化炭素及び水素の混合ガスの製造方法
JP2001164270A (ja) * 1999-12-03 2001-06-19 Kansai Research Institute ガスの製造方法及び製造装置
JP2001198469A (ja) * 1999-11-05 2001-07-24 Sekisui Chem Co Ltd 水素貯蔵・供給用金属担持触媒及びこれを利用した水素貯蔵・供給システム
JP2005289742A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Kyoto Univ 水熱反応を利用した水素の製造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US416081A (en) * 1889-11-26 Railroad-tie
FR1228452A (fr) * 1958-04-18 1960-08-31 Bataafsche Petroleum Procédé pour la décomposition catalytique et sélective de l'acide formique
US5606107A (en) * 1995-06-07 1997-02-25 Monsanto Company Formic acid and formaldehyde destruction in waste streams
US6596423B2 (en) * 2001-03-26 2003-07-22 Brookhaven Science Associates, Llc Method for low temperature catalytic production of hydrogen
US7569203B2 (en) * 2006-02-21 2009-08-04 Drexel University Production and uses of carbon suboxides
KR100818262B1 (ko) * 2006-12-18 2008-04-01 삼성에스디아이 주식회사 연료 개질반응용 촉매 및 이를 이용한 수소 제조방법

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51149164A (en) * 1975-06-17 1976-12-21 Sumitomo Chem Co Ltd A process for decomposition of formic acid
JPS5495508A (en) * 1977-12-05 1979-07-28 Rca Corp Storage of solar energy
US4597363A (en) * 1981-02-27 1986-07-01 Melvin Emelock Hydrogen generator for motor vehicle
JPS61222902A (ja) * 1985-03-29 1986-10-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 水素含有ガスの製造方法
JPS63190844A (ja) * 1986-11-18 1988-08-08 ユニオン・カーバイド・コーポレーシヨン 低揮発性ホスフイン配位子を用いたヒドロホルミル化
JPH11349301A (ja) * 1998-06-03 1999-12-21 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 一酸化炭素及び水素の混合ガスの製造方法
JP2001198469A (ja) * 1999-11-05 2001-07-24 Sekisui Chem Co Ltd 水素貯蔵・供給用金属担持触媒及びこれを利用した水素貯蔵・供給システム
JP2001164270A (ja) * 1999-12-03 2001-06-19 Kansai Research Institute ガスの製造方法及び製造装置
JP2005289742A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Kyoto Univ 水熱反応を利用した水素の製造方法

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN5009014389; JENNER,G.: JOURNAL OF MOLECULAR CATALYSIS V64 N3, 1991, P337-347 *
JPN5009014390; LAINE.R.M.: JOURNAL OF AMERICAN CHEMICAL SOCIETY V99 N1, 19770105, P252-253 *
JPN5009014392; KHAI,B.T.: JOURNAL OF ORGANOMETALLIC CHEMISTRY V309, 1986, P.C63-C66 *
JPN5009014394; KING R B: INORGANICA CHIMICA ACTA V237 N1-2, 199509, P65-69 *

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012070620A1 (ja) * 2010-11-25 2012-05-31 国立大学法人岡山大学 金属錯体化合物、当該金属錯体化合物を含む水素製造用触媒および水素化反応触媒、ならびに当該触媒を用いる水素の製造方法および水素化方法
US9556211B2 (en) 2010-11-25 2017-01-31 National University Corporation Okayama University Metal complex compound, hydrogen production catalyst and hydrogenation reaction catalyst each comprising the metal complex compound, and hydrogen production method and hydrogenation method each using the catalyst
WO2013111860A1 (ja) 2012-01-27 2013-08-01 独立行政法人産業技術総合研究所 ギ酸の脱水素化触媒、水素製造方法、重水素ガスまたは重水素化水素の製造方法
US9315381B2 (en) 2012-01-27 2016-04-19 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Dehydrogenation catalyst for formic acid, method for producing hydrogen, and method for producing heavy-hydrogen gas or heavy-hydrogenated hydrogen
JP2016124730A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 国立研究開発法人産業技術総合研究所 高圧水素製造法および製造システム
JP2017178682A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 岩谷産業株式会社 水素供給装置及び水素供給方法
JP2018118877A (ja) * 2017-01-25 2018-08-02 飯田グループホールディングス株式会社 水素供給システムおよび水素供給方法
JP2021050129A (ja) * 2019-09-26 2021-04-01 日東電工株式会社 水素ガス製造方法及び水素ガス製造システム
WO2021060215A1 (ja) * 2019-09-26 2021-04-01 日東電工株式会社 水素ガス製造方法及び水素ガス製造システム
JP7319155B2 (ja) 2019-09-26 2023-08-01 日東電工株式会社 水素ガス製造方法及び水素ガス製造システム
WO2022163385A1 (ja) * 2021-01-27 2022-08-04 国立研究開発法人産業技術総合研究所 水素の連続製造方法及びそのシステム

Also Published As

Publication number Publication date
KR101434699B1 (ko) 2014-08-26
KR20090073230A (ko) 2009-07-02
AU2007311485A1 (en) 2008-04-24
BRPI0718482A2 (pt) 2013-11-26
CA2666412A1 (en) 2008-04-24
CN101541668A (zh) 2009-09-23
BRPI0718482B1 (pt) 2018-05-15
WO2008047312A1 (en) 2008-04-24
EP2086873B1 (en) 2015-03-04
CN101541668B (zh) 2012-05-09
CA2666412C (en) 2015-04-14
US8133464B2 (en) 2012-03-13
US20100068131A1 (en) 2010-03-18
ES2538258T3 (es) 2015-06-18
IL198178A0 (en) 2009-12-24
EP1918247A1 (en) 2008-05-07
EP2086873A1 (en) 2009-08-12
JP5390389B2 (ja) 2014-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5390389B2 (ja) ギ酸からの水素生成
JP5467998B2 (ja) アンモニアボランからの水素の製造方法
JP4572393B2 (ja) ギ酸分解用触媒、ギ酸の分解方法、水素製造方法、ギ酸製造および分解用装置、水素貯蔵および発生方法
JP6502091B2 (ja) 高圧水素製造法および製造システム
Younas et al. Green hydrogen storage and delivery: Utilizing highly active homogeneous and heterogeneous catalysts for formic acid dehydrogenation
CA2900427C (en) Direct carbon dioxide hydrogenation to formic acid in acidic media
Sordakis et al. A viable hydrogen storage and release system based on cesium formate and bicarbonate salts: Mechanistic insights into the hydrogen release step
WO2015040440A2 (en) Catalyst and process for the preparation of hydrogen gas from formate and hydrogenation of hydrogen carbonate, and hydrogen storage system using them
Fink et al. Hydrogen storage in the carbon dioxide–formic acid cycle
WO2013033018A2 (en) Dihydroxybipyridine complexes of ruthenium and iridium for water oxidation and hydrogenation
JP2010208927A (ja) 重水素(d2)および重水素化水素(hd)の少なくとも一方を製造する方法、並びにこれに使用するギ酸分解用触媒
AU2007311485B2 (en) Hydrogen production from formic acid
Keum et al. Iridium‐Coordinated Histidyl Bolaamphiphile Self‐Assemblies as Heterogeneous Catalysts for Water Oxidation
Nelson et al. Unique properties of ruthenium (II) phosphole complexes
Park et al. Heterogenized Catalyst for the Hydrogenation of CO 2 to Formic Acid or Its Derivatives
Kobayashi et al. Electrochemical behavior of a Rh (pentamethylcyclopentadienyl) complex bearing an NAD+/NADH-functionalized ligand
WO2021187057A1 (ja) ギ酸塩の製造方法及びギ酸塩製造システム
Makuve Carbon dioxide hydrogenation: from molecular catalysts based on alpha-diimine and salicylaldimine complexes to highly active metal organic framework encapsulated nanocatalysts
EP4282816A1 (en) Catalytic system for storing and releasing of hydrogen from liquid organic hydrogen carriers
CA3224920A1 (en) Hydrogen storage based on aqueous formate-bicarbonate (hydrogen carbonate) equilibrium

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101018

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130910

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131010

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5390389

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250