JP2001164270A - ガスの製造方法及び製造装置 - Google Patents
ガスの製造方法及び製造装置Info
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- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
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- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】反応容器材質の腐食や触媒劣化が少ないマイル
ドな条件下で反応が行なわれ、窒素酸化物、硫黄酸化物
等の有害物質の発生が抑えられた、かかる有害物質を含
まない水素及びメタンの少なくとも1つと一酸化炭素を
含有するガスの製造方法及び該製造方法を実施するに好
適なかかるガスの製造装置を提供すること。 【解決手段】二酸化炭素の超臨界状態あるいは亜臨界状
態において炭素源の少なくとも一部を水蒸気の共存下に
酸化剤により燃焼させることを特徴とする、水素及びメ
タンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有するガスの製
造方法並びに前記条件下に炭素源の少なくとも一部を酸
化剤により燃焼させることを可能とした、該ガスの製造
装置。
ドな条件下で反応が行なわれ、窒素酸化物、硫黄酸化物
等の有害物質の発生が抑えられた、かかる有害物質を含
まない水素及びメタンの少なくとも1つと一酸化炭素を
含有するガスの製造方法及び該製造方法を実施するに好
適なかかるガスの製造装置を提供すること。 【解決手段】二酸化炭素の超臨界状態あるいは亜臨界状
態において炭素源の少なくとも一部を水蒸気の共存下に
酸化剤により燃焼させることを特徴とする、水素及びメ
タンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有するガスの製
造方法並びに前記条件下に炭素源の少なくとも一部を酸
化剤により燃焼させることを可能とした、該ガスの製造
装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素源の少なくと
も一部を酸化剤により燃焼させる、水素及びメタンの少
なくとも1つと一酸化炭素を含有するガスの製造方法及
びかかるガスの製造装置に関する。さらに詳しくは、二
酸化炭素の超臨界状態あるいは亜臨界状態において炭素
源の少なくとも一部を酸化剤により燃焼させる際に、水
蒸気を共存させることを特徴とする、水素及びメタンの
少なくとも1つと一酸化炭素を含有するガスの製造方法
及びかかるガスの製造装置に関する。
も一部を酸化剤により燃焼させる、水素及びメタンの少
なくとも1つと一酸化炭素を含有するガスの製造方法及
びかかるガスの製造装置に関する。さらに詳しくは、二
酸化炭素の超臨界状態あるいは亜臨界状態において炭素
源の少なくとも一部を酸化剤により燃焼させる際に、水
蒸気を共存させることを特徴とする、水素及びメタンの
少なくとも1つと一酸化炭素を含有するガスの製造方法
及びかかるガスの製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素源から水素及びメタンの少なくとも
1つと一酸化炭素を含有するガスを得る方法として、石
炭を原料とする場合は、Lurgi法(反応温度:10
00℃、反応圧力:3MPa)、Koppers−To
tzek法(反応温度:1900℃、反応圧力:0.1
MPa)等がある。また、重質油から天然ガスまでを原
料とする場合は、Shell法(反応温度:1500
℃、反応圧力:6MPa)、Texaco法(反応温
度:1500℃、反応圧力:8MPa)などが実用化さ
れている。しかし、これらの方法では、高温度で炭素源
と酸素あるいは空気とを燃焼反応させるため、有害な窒
素酸化物、硫黄酸化物などが大量に発生し、これらの有
害ガスを燃焼排ガスがら除去するための設備が別途必要
となるなどの問題がある。
1つと一酸化炭素を含有するガスを得る方法として、石
炭を原料とする場合は、Lurgi法(反応温度:10
00℃、反応圧力:3MPa)、Koppers−To
tzek法(反応温度:1900℃、反応圧力:0.1
MPa)等がある。また、重質油から天然ガスまでを原
料とする場合は、Shell法(反応温度:1500
℃、反応圧力:6MPa)、Texaco法(反応温
度:1500℃、反応圧力:8MPa)などが実用化さ
れている。しかし、これらの方法では、高温度で炭素源
と酸素あるいは空気とを燃焼反応させるため、有害な窒
素酸化物、硫黄酸化物などが大量に発生し、これらの有
害ガスを燃焼排ガスがら除去するための設備が別途必要
となるなどの問題がある。
【0003】また、近年、超臨界水あるいは亜臨界水中
で、石炭や含炭素廃棄物をガス化する方法が提案されて
いる(例えば、特開平11−72203号公報等)。こ
れらの方法では、比較的低温度(400〜600℃)で
燃焼反応を行うため、窒素酸化物の発生は少ないが、超
臨界状態あるいは亜臨界状態にある水が激しい腐食性を
示し、反応容器材質の腐食や触媒劣化の問題がある。
で、石炭や含炭素廃棄物をガス化する方法が提案されて
いる(例えば、特開平11−72203号公報等)。こ
れらの方法では、比較的低温度(400〜600℃)で
燃焼反応を行うため、窒素酸化物の発生は少ないが、超
臨界状態あるいは亜臨界状態にある水が激しい腐食性を
示し、反応容器材質の腐食や触媒劣化の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、反応容器材
質の腐食や触媒劣化が少ないマイルドな条件下で反応が
行なわれ、窒素酸化物、硫黄酸化物等の有害物質の発生
が抑えられた、かかる有害物質を含まない水素及びメタ
ンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有するガスの製造
方法及び該製造方法を実施するに好適なかかるガスの製
造装置を提供することを目的とする。
質の腐食や触媒劣化が少ないマイルドな条件下で反応が
行なわれ、窒素酸化物、硫黄酸化物等の有害物質の発生
が抑えられた、かかる有害物質を含まない水素及びメタ
ンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有するガスの製造
方法及び該製造方法を実施するに好適なかかるガスの製
造装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、二酸化炭素の超
臨界状態又は亜臨界状態に水蒸気を共存させる場合に
は、反応容器材質の腐食及び触媒劣化を低く抑えること
ができ、かつ有害な窒素酸化物及び硫黄酸化物を含まな
い水素及びメタンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有
するガスを高効率に製造できることを見出し、本発明を
完成させるに至った。
を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、二酸化炭素の超
臨界状態又は亜臨界状態に水蒸気を共存させる場合に
は、反応容器材質の腐食及び触媒劣化を低く抑えること
ができ、かつ有害な窒素酸化物及び硫黄酸化物を含まな
い水素及びメタンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有
するガスを高効率に製造できることを見出し、本発明を
完成させるに至った。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、(1) 二酸
化炭素の超臨界状態あるいは亜臨界状態において炭素源
の少なくとも一部を水蒸気の共存下に酸化剤により燃焼
させることを特徴とする、水素及びメタンの少なくとも
1つと一酸化炭素を含有するガスの製造方法、ならび
に、(2) ガス化反応装置と、該ガス化反応装置に炭
素源を供給する炭素源供給装置と、該ガス化反応装置に
酸化剤を供給する酸化剤供給装置と、該ガス化反応装置
から排出するガス中の水蒸気を凝縮させる水蒸気凝縮装
置と、該水蒸気凝縮装置から排出するガス中の二酸化炭
素を凝縮させる二酸化炭素凝縮装置と、該ガス化反応装
置に水蒸気を供給する手段とを備えてなり、該ガス化反
応装置内で二酸化炭素の超臨界状態あるいは亜臨界状態
において炭素源の少なくとも一部を水蒸気の共存下で酸
化剤により燃焼させることを可能とした、水素及びメタ
ンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有するガスの製造
装置、に関する。
化炭素の超臨界状態あるいは亜臨界状態において炭素源
の少なくとも一部を水蒸気の共存下に酸化剤により燃焼
させることを特徴とする、水素及びメタンの少なくとも
1つと一酸化炭素を含有するガスの製造方法、ならび
に、(2) ガス化反応装置と、該ガス化反応装置に炭
素源を供給する炭素源供給装置と、該ガス化反応装置に
酸化剤を供給する酸化剤供給装置と、該ガス化反応装置
から排出するガス中の水蒸気を凝縮させる水蒸気凝縮装
置と、該水蒸気凝縮装置から排出するガス中の二酸化炭
素を凝縮させる二酸化炭素凝縮装置と、該ガス化反応装
置に水蒸気を供給する手段とを備えてなり、該ガス化反
応装置内で二酸化炭素の超臨界状態あるいは亜臨界状態
において炭素源の少なくとも一部を水蒸気の共存下で酸
化剤により燃焼させることを可能とした、水素及びメタ
ンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有するガスの製造
装置、に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において使用される炭素源
としては、特に制限されず、石炭及び石炭誘導体、石油
及び石油誘導体、オイルシェール及びオイルサンド、液
化石油ガス、天然ガス、バイオマス、含炭素廃棄物等を
挙げることができる。また、使用する炭素源は、1種類
又は2種類以上の併用のいずれでもよい。
としては、特に制限されず、石炭及び石炭誘導体、石油
及び石油誘導体、オイルシェール及びオイルサンド、液
化石油ガス、天然ガス、バイオマス、含炭素廃棄物等を
挙げることができる。また、使用する炭素源は、1種類
又は2種類以上の併用のいずれでもよい。
【0008】石炭としては、無煙炭、瀝青炭、亜瀝青
炭、褐炭、亜炭、泥炭等を挙げることができる。また、
石炭誘導体としては、石炭コークス、石炭チャー(固形
炭素)、コールタール、石炭ガス、ガス軽油、COM
(炭素オイル混合物)、CWM(炭素水混合物)等を挙
げることができ、更には、石炭ガス、ガス軽油の成分で
ある、メタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、フェノ
ール、ナフタレン、アントラセン、石炭合成ガス誘導体
のメタノール、ジメチルエーテル等を挙げることができ
る。
炭、褐炭、亜炭、泥炭等を挙げることができる。また、
石炭誘導体としては、石炭コークス、石炭チャー(固形
炭素)、コールタール、石炭ガス、ガス軽油、COM
(炭素オイル混合物)、CWM(炭素水混合物)等を挙
げることができ、更には、石炭ガス、ガス軽油の成分で
ある、メタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、フェノ
ール、ナフタレン、アントラセン、石炭合成ガス誘導体
のメタノール、ジメチルエーテル等を挙げることができ
る。
【0009】石油としては、原油、ガソリン、ナフサ、
灯油、軽油、重質油を挙げることができる。また、石油
誘導体としては、エチレン、プロピレン、ブタジエン、
ベンゼン、トルエン、キシレン、石油樹脂、石油コーク
ス、石油ピッチ等を挙げることができる。
灯油、軽油、重質油を挙げることができる。また、石油
誘導体としては、エチレン、プロピレン、ブタジエン、
ベンゼン、トルエン、キシレン、石油樹脂、石油コーク
ス、石油ピッチ等を挙げることができる。
【0010】オイルシェールとしては、例えば、高分子
量の有機化合物を含む堆積岩を、オイルサンドとして
は、例えば、重質かつ高粘度の粗原油を含む砂岩を挙げ
ることができる。
量の有機化合物を含む堆積岩を、オイルサンドとして
は、例えば、重質かつ高粘度の粗原油を含む砂岩を挙げ
ることができる。
【0011】また、液化石油ガスとしては、プロパン、
ブタン等を主成分とする炭化水素ガスを挙げることがで
きる。
ブタン等を主成分とする炭化水素ガスを挙げることがで
きる。
【0012】天然ガスとは、メタン、エタンなどを主成
分とする炭化水素ガスのことを言い、メタンハイドレー
ト等も含む。
分とする炭化水素ガスのことを言い、メタンハイドレー
ト等も含む。
【0013】バイオマスとしては、草木、微生物など生
物体、及びメタノール、エタノール、油脂、天然ゴム、
テルペンなど生物代謝物等を挙げることができる。
物体、及びメタノール、エタノール、油脂、天然ゴム、
テルペンなど生物代謝物等を挙げることができる。
【0014】含炭素廃棄物としては、廃プラスチック、
木質系建築廃材、下水汚泥、稲わら、もみがら等の農業
廃棄物、家畜糞などの畜産廃棄物等を挙げることができ
る。
木質系建築廃材、下水汚泥、稲わら、もみがら等の農業
廃棄物、家畜糞などの畜産廃棄物等を挙げることができ
る。
【0015】これら炭素源の中では、十分に利用されて
いないエネルギー源及び廃棄されているエネルギー源の
有効利用という観点から、石炭、石炭チャー、コールタ
ール、重質油、バイオマス、含炭素廃棄物、天然ガス、
液化石油ガス、メタン、エタン及びプロパンからなる群
より選ばれる少なくとも1種が好ましく、石炭、石炭チ
ャー、コールタール、重質油、バイオマス及び含炭素廃
棄物からなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ま
しい。
いないエネルギー源及び廃棄されているエネルギー源の
有効利用という観点から、石炭、石炭チャー、コールタ
ール、重質油、バイオマス、含炭素廃棄物、天然ガス、
液化石油ガス、メタン、エタン及びプロパンからなる群
より選ばれる少なくとも1種が好ましく、石炭、石炭チ
ャー、コールタール、重質油、バイオマス及び含炭素廃
棄物からなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ま
しい。
【0016】炭素源は、反応性を向上させる観点から、
微粉化して反応に供することが好ましく、具体的には、
粒径が1〜2000μmが好ましく、10〜500μm
がより好ましい。また、前記観点及び二酸化炭素の超臨
界状態あるいは亜臨界状態において炭素源を酸化剤によ
り燃焼させる際に共存させる水蒸気の供給の観点から、
微粉化した炭素源を水に分散したスラリーとして供する
ことがより好ましく、スラリー濃度としては、5〜50
重量%が好ましく、20〜45重量%がより好ましい。
かかるスラリー濃度の範囲内では、流動性が良好であり
好ましい。
微粉化して反応に供することが好ましく、具体的には、
粒径が1〜2000μmが好ましく、10〜500μm
がより好ましい。また、前記観点及び二酸化炭素の超臨
界状態あるいは亜臨界状態において炭素源を酸化剤によ
り燃焼させる際に共存させる水蒸気の供給の観点から、
微粉化した炭素源を水に分散したスラリーとして供する
ことがより好ましく、スラリー濃度としては、5〜50
重量%が好ましく、20〜45重量%がより好ましい。
かかるスラリー濃度の範囲内では、流動性が良好であり
好ましい。
【0017】本発明において使用される酸化剤として
は、特に制限されず、空気、純酸素、酸素富化空気、オ
ゾン、金属酸化物、過酸化物、ペルオキソ酸、ニトロ化
合物、マンガン化合物、クロム化合物等を挙げることが
できる。また、経済的な観点ならびにガス化反応時の圧
力の低減及び特に水素及び一酸化炭素を含むガスを高濃
度で得るという観点からは、使用する酸化剤は、純酸素
あるいは酸素富化空気が好ましい。かかる酸化剤は、1
種類又は2種類以上の併用のいずれでもよい。また、前
記炭素源の場合と同様の観点から、酸化剤が固体の場合
には微粉化して反応に供することが好ましく、微粉化し
た酸化剤を水に分散したスラリーとして供することがよ
り好ましい。微粉化した酸化剤の粒径及びスラリー濃度
は、前記炭素源の場合と同様である。
は、特に制限されず、空気、純酸素、酸素富化空気、オ
ゾン、金属酸化物、過酸化物、ペルオキソ酸、ニトロ化
合物、マンガン化合物、クロム化合物等を挙げることが
できる。また、経済的な観点ならびにガス化反応時の圧
力の低減及び特に水素及び一酸化炭素を含むガスを高濃
度で得るという観点からは、使用する酸化剤は、純酸素
あるいは酸素富化空気が好ましい。かかる酸化剤は、1
種類又は2種類以上の併用のいずれでもよい。また、前
記炭素源の場合と同様の観点から、酸化剤が固体の場合
には微粉化して反応に供することが好ましく、微粉化し
た酸化剤を水に分散したスラリーとして供することがよ
り好ましい。微粉化した酸化剤の粒径及びスラリー濃度
は、前記炭素源の場合と同様である。
【0018】次に、本発明の製造方法及び製造装置につ
いて、図1にもとづいて説明する。図1は本発明の製造
方法の実施に好適な製造装置の全体を概略的に示す説明
図であり、該製造装置は図1に一点鎖線で囲んで示すよ
うに炭素源のガス化反応装置Aを備えている。また、反
応操作は連続方式、バッチ方式のどちらでも可能である
が、経済的な観点からは、連続方式の方が有利であるの
で、以下では、連続方式にて説明する。
いて、図1にもとづいて説明する。図1は本発明の製造
方法の実施に好適な製造装置の全体を概略的に示す説明
図であり、該製造装置は図1に一点鎖線で囲んで示すよ
うに炭素源のガス化反応装置Aを備えている。また、反
応操作は連続方式、バッチ方式のどちらでも可能である
が、経済的な観点からは、連続方式の方が有利であるの
で、以下では、連続方式にて説明する。
【0019】即ち、本発明の製造装置は、ガス化反応装
置A、炭素源供給装置3、酸化剤供給装置4、水蒸気凝
縮装置9、二酸化炭素凝縮装置11、ガス化反応装置A
に水蒸気を供給する手段とを備えている。炭素源供給装
置3は、該ガス化反応装置Aに炭素源を供給する装置で
あり、酸化剤供給装置4は、該ガス化反応装置Aに酸化
剤を供給する装置であり、水蒸気凝縮装置9は、該ガス
化反応装置Aから排出するガス中の水蒸気を凝縮させる
装置であり、二酸化炭素凝縮装置11は、該水蒸気凝縮
装置9から排出するガス中の二酸化炭素を凝縮させる装
置である。該ガス化反応装置Aに水蒸気を供給する手段
としては、後述のように炭素源及び/又は酸化剤と共に
水を供給する手段、水蒸気凝縮装置9により凝縮分離さ
れた水を該ガス化反応装置内に循環させて水蒸気を供給
する手段などが挙げられる。
置A、炭素源供給装置3、酸化剤供給装置4、水蒸気凝
縮装置9、二酸化炭素凝縮装置11、ガス化反応装置A
に水蒸気を供給する手段とを備えている。炭素源供給装
置3は、該ガス化反応装置Aに炭素源を供給する装置で
あり、酸化剤供給装置4は、該ガス化反応装置Aに酸化
剤を供給する装置であり、水蒸気凝縮装置9は、該ガス
化反応装置Aから排出するガス中の水蒸気を凝縮させる
装置であり、二酸化炭素凝縮装置11は、該水蒸気凝縮
装置9から排出するガス中の二酸化炭素を凝縮させる装
置である。該ガス化反応装置Aに水蒸気を供給する手段
としては、後述のように炭素源及び/又は酸化剤と共に
水を供給する手段、水蒸気凝縮装置9により凝縮分離さ
れた水を該ガス化反応装置内に循環させて水蒸気を供給
する手段などが挙げられる。
【0020】より詳しくは、ガス化反応装置Aは、炭素
燃焼器5とガス化反応器7とそれらを接続するガス連結
ライン6から構成されている。炭素燃焼器5には、炭素
源供給ライン1及び酸化剤供給ライン2が、また、水蒸
気凝縮装置9からの凝縮水循環ライン17及び二酸化炭
素凝縮装置11からの液化二酸化炭素循環ライン18が
接続されており、ガス化反応器7には、ガス連結ライン
8を介して水蒸気凝縮装置9が、さらにガス連結ライン
10を介して二酸化炭素凝縮装置11が順次接続されて
いる。
燃焼器5とガス化反応器7とそれらを接続するガス連結
ライン6から構成されている。炭素燃焼器5には、炭素
源供給ライン1及び酸化剤供給ライン2が、また、水蒸
気凝縮装置9からの凝縮水循環ライン17及び二酸化炭
素凝縮装置11からの液化二酸化炭素循環ライン18が
接続されており、ガス化反応器7には、ガス連結ライン
8を介して水蒸気凝縮装置9が、さらにガス連結ライン
10を介して二酸化炭素凝縮装置11が順次接続されて
いる。
【0021】尚、かかるガス化反応装置Aとしては、ガ
ス連結ライン6がなく炭素燃焼器部分とガス化反応器部
分が一体となった形状のものも好適に使用することがで
きる。この場合は、炭素源供給ライン1、酸化剤供給ラ
イン2、水蒸気凝縮装置9からの凝縮水循環ライン1
7、二酸化炭素凝縮装置11からの液化二酸化炭素循環
ライン18、ガス連結ライン8を介する水蒸気凝縮装置
9は、ガス化反応装置A自体に直接接続されることにな
る。
ス連結ライン6がなく炭素燃焼器部分とガス化反応器部
分が一体となった形状のものも好適に使用することがで
きる。この場合は、炭素源供給ライン1、酸化剤供給ラ
イン2、水蒸気凝縮装置9からの凝縮水循環ライン1
7、二酸化炭素凝縮装置11からの液化二酸化炭素循環
ライン18、ガス連結ライン8を介する水蒸気凝縮装置
9は、ガス化反応装置A自体に直接接続されることにな
る。
【0022】炭素燃焼器5内で生ずる主として炭素源の
酸化剤による燃焼反応と、ガス化反応器7内で主として
生ずる、前記燃焼反応により発生したガスが関与するさ
らなるガス化反応は、それら各反応の反応場及び反応段
階の明確な区別なく、実質的には、ガス化反応装置A内
全体でほとんど同時平行的に生ずるものと考えられる。
しかしながら、図1においては便宜的に、炭素燃焼器5
とガス化反応器7とを区別したガス化反応装置Aを記載
する。図1に示すような炭素燃焼器5とガス化反応器7
とが明確に区別されたガス化反応装置Aを用いて、本発
明にかかるガスを製造することは可能であり、かかる場
合には、図1に示すごとく、前記炭素源供給ライン1等
は炭素燃焼器5に接続される。
酸化剤による燃焼反応と、ガス化反応器7内で主として
生ずる、前記燃焼反応により発生したガスが関与するさ
らなるガス化反応は、それら各反応の反応場及び反応段
階の明確な区別なく、実質的には、ガス化反応装置A内
全体でほとんど同時平行的に生ずるものと考えられる。
しかしながら、図1においては便宜的に、炭素燃焼器5
とガス化反応器7とを区別したガス化反応装置Aを記載
する。図1に示すような炭素燃焼器5とガス化反応器7
とが明確に区別されたガス化反応装置Aを用いて、本発
明にかかるガスを製造することは可能であり、かかる場
合には、図1に示すごとく、前記炭素源供給ライン1等
は炭素燃焼器5に接続される。
【0023】炭素源供給ライン1を介してガス化反応装
置Aに接続されている炭素源供給装置3は特に限定され
ないが、ガス化反応装置Aの圧力に勝って炭素源を供給
できるものであれば良く、例えば、10〜30MPaの
圧力以上の供給能力を有する炭素源供給装置が好まし
い。炭素源が気体の場合は、ガス圧縮機、炭素源が液体
の場合はポンプを用いることができる。ガス圧縮機の形
態としては特に制限はされず、レシプロタイプ、スクリ
ュータイプなどを使用できる。ポンプの形態は特に制限
はされず、プランジャータイプ、ダイヤフラムタイプ、
ギアータイプ、ロータリータイプ、渦巻きタイプなどを
使用できる。炭素源が固体の場合は、複数個のロックホ
ッパーを備え、順次ガス化反応装置Aに投入することも
可能であり、また、固体状の炭素源を微粉化しスラリー
状として、スラリーポンプを使用することも可能であ
る。
置Aに接続されている炭素源供給装置3は特に限定され
ないが、ガス化反応装置Aの圧力に勝って炭素源を供給
できるものであれば良く、例えば、10〜30MPaの
圧力以上の供給能力を有する炭素源供給装置が好まし
い。炭素源が気体の場合は、ガス圧縮機、炭素源が液体
の場合はポンプを用いることができる。ガス圧縮機の形
態としては特に制限はされず、レシプロタイプ、スクリ
ュータイプなどを使用できる。ポンプの形態は特に制限
はされず、プランジャータイプ、ダイヤフラムタイプ、
ギアータイプ、ロータリータイプ、渦巻きタイプなどを
使用できる。炭素源が固体の場合は、複数個のロックホ
ッパーを備え、順次ガス化反応装置Aに投入することも
可能であり、また、固体状の炭素源を微粉化しスラリー
状として、スラリーポンプを使用することも可能であ
る。
【0024】酸化剤供給ライン2を介してガス化反応装
置Aに接続されている酸化剤供給装置4は特に限定され
ないが、ガス化反応装置Aの圧力に勝って酸化剤を供給
できるものであれば良く、例えば、10〜30MPaの
圧力以上の供給能力を有する酸化剤供給装置が好まし
い。酸化剤が気体の場合はガス圧縮機、酸化剤が液体の
場合はポンプを用いることができる。ガス圧縮機の形態
としては特に制限はされず、レシプロタイプ、スクリュ
ータイプなどを使用できる。ポンプの形態は特に制限は
されず、プランジャータイプ、ダイヤフラムタイプ、ギ
アータイプ、ロータリータイプ、渦巻きタイプなどを使
用できる。酸化剤が固体の場合は、複数個のロックホッ
パーを備え、順次ガス化反応装置Aに投入することも可
能であり、また、固体状の酸化剤を微粉化しスラリー状
として、スラリーポンプを使用することも可能である。
置Aに接続されている酸化剤供給装置4は特に限定され
ないが、ガス化反応装置Aの圧力に勝って酸化剤を供給
できるものであれば良く、例えば、10〜30MPaの
圧力以上の供給能力を有する酸化剤供給装置が好まし
い。酸化剤が気体の場合はガス圧縮機、酸化剤が液体の
場合はポンプを用いることができる。ガス圧縮機の形態
としては特に制限はされず、レシプロタイプ、スクリュ
ータイプなどを使用できる。ポンプの形態は特に制限は
されず、プランジャータイプ、ダイヤフラムタイプ、ギ
アータイプ、ロータリータイプ、渦巻きタイプなどを使
用できる。酸化剤が固体の場合は、複数個のロックホッ
パーを備え、順次ガス化反応装置Aに投入することも可
能であり、また、固体状の酸化剤を微粉化しスラリー状
として、スラリーポンプを使用することも可能である。
【0025】ガス化反応装置A内の炭素燃焼器5内で
は、二酸化炭素が超臨界状態(温度:31℃以上、圧
力:7.3MPa以上)あるいは亜臨界状態(温度:3
1℃以上、圧力:5MPa以上)となるよう圧力及び温
度が制御されている。かかる二酸化炭素は、反応初期に
おいては主として炭素燃焼器5に外部供給される二酸化
炭素からなり、炭素源と酸化剤との燃焼反応の開始後に
おいては、前記外部供給される二酸化炭素、該炭素源が
ガス化し、その際発生する二酸化炭素及び液化二酸化炭
素循環ライン18を介して循環される二酸化炭素からな
る。一方、反応初期においては、主として炭素源及び/
又は酸化剤と共に、反応の途中においては、さらに凝縮
水循環ライン17から水が循環され、二酸化炭素の超臨
界状態あるいは亜臨界状態において水蒸気が共存する雰
囲気下で炭素源の少なくとも一部が酸化剤により燃焼さ
れることになる。かかる条件下、炭素燃焼器5において
は、主として炭素源の酸化が生じ、また、残存する炭素
源については、水蒸気に由来する水素による、水素化分
解及び/又は水素化脱硫が生じ、炭素源の燃焼が進行し
ガス化が進む。
は、二酸化炭素が超臨界状態(温度:31℃以上、圧
力:7.3MPa以上)あるいは亜臨界状態(温度:3
1℃以上、圧力:5MPa以上)となるよう圧力及び温
度が制御されている。かかる二酸化炭素は、反応初期に
おいては主として炭素燃焼器5に外部供給される二酸化
炭素からなり、炭素源と酸化剤との燃焼反応の開始後に
おいては、前記外部供給される二酸化炭素、該炭素源が
ガス化し、その際発生する二酸化炭素及び液化二酸化炭
素循環ライン18を介して循環される二酸化炭素からな
る。一方、反応初期においては、主として炭素源及び/
又は酸化剤と共に、反応の途中においては、さらに凝縮
水循環ライン17から水が循環され、二酸化炭素の超臨
界状態あるいは亜臨界状態において水蒸気が共存する雰
囲気下で炭素源の少なくとも一部が酸化剤により燃焼さ
れることになる。かかる条件下、炭素燃焼器5において
は、主として炭素源の酸化が生じ、また、残存する炭素
源については、水蒸気に由来する水素による、水素化分
解及び/又は水素化脱硫が生じ、炭素源の燃焼が進行し
ガス化が進む。
【0026】このように、二酸化炭素の超臨界状態ある
いは亜臨界状態において炭素源の少なくとも一部を水蒸
気の共存下に酸化剤により燃焼させることにより、低温
度での反応が可能となり窒素酸化物及び硫黄酸化物の生
成が抑えられると共に、それら酸化物が効率的に抽出さ
れて反応系より凝縮水等と共に除去され得、また、炭素
源のガス化反応が促進されて、本発明にかかるガスを高
効率に製造することができるという優れた効果が得られ
る。
いは亜臨界状態において炭素源の少なくとも一部を水蒸
気の共存下に酸化剤により燃焼させることにより、低温
度での反応が可能となり窒素酸化物及び硫黄酸化物の生
成が抑えられると共に、それら酸化物が効率的に抽出さ
れて反応系より凝縮水等と共に除去され得、また、炭素
源のガス化反応が促進されて、本発明にかかるガスを高
効率に製造することができるという優れた効果が得られ
る。
【0027】炭素源と酸化剤の炭素燃焼器5への供給量
は、炭素源中の炭素分子1モルに対し酸化剤中の酸素分
子0.02〜0.5モルが好ましく、0.03〜0.3
モルがより好ましい。水及び/又は水蒸気の供給量は、
炭素源中の炭素分子1モルに対し0.05〜500モル
が好ましく、0.5〜50モルがより好ましい。反応温
度としては、400〜1600℃が好ましく、450〜
1000℃がより好ましく、500〜800℃が特に好
ましい。かかる条件は、本発明にかかるガスが高効率で
得られ、ガス化反応装置Aの腐食が少ない比較的マイル
ドな反応条件であるという観点から好ましい。また、炭
素燃焼器5の二酸化炭素分圧は、好ましくは5MPa〜
30MPa、より好ましくは6MPa〜20MPaの中
から適宜選択される。かかる範囲内では、超臨界の効果
が十分であり、経済的観点からも好ましい。また、二酸
化炭素の超臨界あるいは亜臨界状態中に共存させる水蒸
気分圧は、二酸化炭素分圧に対して、好ましくは0.0
1〜100、より好ましくは0.1〜10の比率の中か
ら適宜選択される。かかる範囲内では、水性ガス化反応
が良好に進むと共に、前記水素化分解及び/又は水素化
脱硫が進み炭素源のガス化が良好に行われるという観点
と共に、経済的な観点からも好ましい。また、全体圧力
としては、好ましくは8〜40MPa、より好ましくは
10〜30MPaの中から適宜選択される。かかる反応
温度、反応圧力下において反応は自発的に進行するが、
所望によりアルカリ金属触媒、Ni触媒、Cu触媒、Z
u触媒等の触媒を適宜用いてもよい。このようにして、
炭素源の酸化剤による燃焼を行うことにより、有害な窒
素酸化物及び硫黄酸化物等の発生が抑えられるという優
れた効果が得られる。
は、炭素源中の炭素分子1モルに対し酸化剤中の酸素分
子0.02〜0.5モルが好ましく、0.03〜0.3
モルがより好ましい。水及び/又は水蒸気の供給量は、
炭素源中の炭素分子1モルに対し0.05〜500モル
が好ましく、0.5〜50モルがより好ましい。反応温
度としては、400〜1600℃が好ましく、450〜
1000℃がより好ましく、500〜800℃が特に好
ましい。かかる条件は、本発明にかかるガスが高効率で
得られ、ガス化反応装置Aの腐食が少ない比較的マイル
ドな反応条件であるという観点から好ましい。また、炭
素燃焼器5の二酸化炭素分圧は、好ましくは5MPa〜
30MPa、より好ましくは6MPa〜20MPaの中
から適宜選択される。かかる範囲内では、超臨界の効果
が十分であり、経済的観点からも好ましい。また、二酸
化炭素の超臨界あるいは亜臨界状態中に共存させる水蒸
気分圧は、二酸化炭素分圧に対して、好ましくは0.0
1〜100、より好ましくは0.1〜10の比率の中か
ら適宜選択される。かかる範囲内では、水性ガス化反応
が良好に進むと共に、前記水素化分解及び/又は水素化
脱硫が進み炭素源のガス化が良好に行われるという観点
と共に、経済的な観点からも好ましい。また、全体圧力
としては、好ましくは8〜40MPa、より好ましくは
10〜30MPaの中から適宜選択される。かかる反応
温度、反応圧力下において反応は自発的に進行するが、
所望によりアルカリ金属触媒、Ni触媒、Cu触媒、Z
u触媒等の触媒を適宜用いてもよい。このようにして、
炭素源の酸化剤による燃焼を行うことにより、有害な窒
素酸化物及び硫黄酸化物等の発生が抑えられるという優
れた効果が得られる。
【0028】炭素燃焼器5で発生したガスは、炭素源及
び酸化剤の反応中にその反応熱により所定温度まで昇温
され、ガス連結ライン6を介して順次ガス化反応器7に
流入する。ガス化反応器7においては、かかる発生ガス
のシフト反応、メタン改質反応等のさらなるガス化反応
が進行する。尚、前記所定温度とは、以後のガス化反応
に十分な温度を言い、炭素燃焼器5の出口温度で400
℃〜1600℃が好ましく、450℃〜1000℃がよ
り好ましく、500℃〜800℃が特に好ましい。かか
る温度範囲内では、ガス化反応の反応速度が十分であ
り、反応容器の材質も問題とならないため好ましい。
び酸化剤の反応中にその反応熱により所定温度まで昇温
され、ガス連結ライン6を介して順次ガス化反応器7に
流入する。ガス化反応器7においては、かかる発生ガス
のシフト反応、メタン改質反応等のさらなるガス化反応
が進行する。尚、前記所定温度とは、以後のガス化反応
に十分な温度を言い、炭素燃焼器5の出口温度で400
℃〜1600℃が好ましく、450℃〜1000℃がよ
り好ましく、500℃〜800℃が特に好ましい。かか
る温度範囲内では、ガス化反応の反応速度が十分であ
り、反応容器の材質も問題とならないため好ましい。
【0029】尚、かかる所定温度は、供給する酸化剤の
量によって適宜調節することができる。一方、ガス化反
応装置として炭素燃焼器部分とガス化反応器部分が一体
となった形状のものを使用する場合には、炭素源をかか
るガス化反応装置に供給する際に、例えば外部ヒーター
により、前記所定温度程度まで昇温することが、反応を
迅速に進める観点から好ましい。
量によって適宜調節することができる。一方、ガス化反
応装置として炭素燃焼器部分とガス化反応器部分が一体
となった形状のものを使用する場合には、炭素源をかか
るガス化反応装置に供給する際に、例えば外部ヒーター
により、前記所定温度程度まで昇温することが、反応を
迅速に進める観点から好ましい。
【0030】炭素燃焼器5の材質は特に制限されず、前
記反応温度及び反応圧力に耐えうるものであれば良い。
例えば、ハステロイ合金、チタン合金、Mo合金、Ni
−Cr合金、ステンレス鋼、ステンレスクラッド鋼、ハ
ステロイクラッド鋼、セラミックライニング鋼等があ
り、耐熱性、耐蝕性、経済性のバランスの観点から、ス
テンレス鋼、ステンレスクラッド鋼、ハステロイクラッ
ド鋼及びセラミックライニング鋼が好ましい。本発明に
おいては、二酸化炭素の超臨界状態あるいは亜臨界状態
において水蒸気を共存させて炭素源の燃焼反応を行なう
ため、反応容器材質の腐食は問題とならず、超臨界水あ
るいは亜臨界水を用いた場合には用いることが難しいス
テンレス鋼材をも使用することができる。また、炭素燃
焼器5の形状は特に限定されず、管型、槽型などを使用
することができる。
記反応温度及び反応圧力に耐えうるものであれば良い。
例えば、ハステロイ合金、チタン合金、Mo合金、Ni
−Cr合金、ステンレス鋼、ステンレスクラッド鋼、ハ
ステロイクラッド鋼、セラミックライニング鋼等があ
り、耐熱性、耐蝕性、経済性のバランスの観点から、ス
テンレス鋼、ステンレスクラッド鋼、ハステロイクラッ
ド鋼及びセラミックライニング鋼が好ましい。本発明に
おいては、二酸化炭素の超臨界状態あるいは亜臨界状態
において水蒸気を共存させて炭素源の燃焼反応を行なう
ため、反応容器材質の腐食は問題とならず、超臨界水あ
るいは亜臨界水を用いた場合には用いることが難しいス
テンレス鋼材をも使用することができる。また、炭素燃
焼器5の形状は特に限定されず、管型、槽型などを使用
することができる。
【0031】ガス化反応器7においても、二酸化炭素の
超臨界状態あるいは亜臨界状態に水蒸気を共存させた雰
囲気に圧力及び温度が制御される。また、該ガス化反応
器7中には、本発明にかかる水素及びメタンの少なくと
も1つと一酸化炭素を含有するガスの生成を促進する触
媒を充填することができる。ガス化反応器7の温度は、
ガス化反応器7の出口温度で400℃〜1600℃の範
囲で選択され、好ましくは、450℃〜1000℃、更
に好ましくは、500℃〜800℃にて適宜選択され
る。また、ガス化反応器7の二酸化炭素分圧、水蒸気分
圧及び全体圧力は、前記炭素燃焼器5における場合と同
様とすればよい。
超臨界状態あるいは亜臨界状態に水蒸気を共存させた雰
囲気に圧力及び温度が制御される。また、該ガス化反応
器7中には、本発明にかかる水素及びメタンの少なくと
も1つと一酸化炭素を含有するガスの生成を促進する触
媒を充填することができる。ガス化反応器7の温度は、
ガス化反応器7の出口温度で400℃〜1600℃の範
囲で選択され、好ましくは、450℃〜1000℃、更
に好ましくは、500℃〜800℃にて適宜選択され
る。また、ガス化反応器7の二酸化炭素分圧、水蒸気分
圧及び全体圧力は、前記炭素燃焼器5における場合と同
様とすればよい。
【0032】ガス化反応器7の平均滞留時間は、選択さ
れた反応温度及び反応圧力下で、ガス組成が平衡に達す
る時間以上であれば特に限定はされないが、経済的な観
点からは、短い方が好ましい。通常、好ましくは0.1
秒〜1時間、より好ましくは1秒〜10分の間で、適宜
選択される。
れた反応温度及び反応圧力下で、ガス組成が平衡に達す
る時間以上であれば特に限定はされないが、経済的な観
点からは、短い方が好ましい。通常、好ましくは0.1
秒〜1時間、より好ましくは1秒〜10分の間で、適宜
選択される。
【0033】ガス化反応器7の材質は特に制限されず、
反応温度及び反応圧力に耐えうるものであれば良い。本
発明においては、二酸化炭素の超臨界状態あるいは亜臨
界状態において水蒸気を共存させて炭素源のガス化反応
を行なうため、反応容器材質の腐食は問題とならない。
例えば、ハステロイ合金、チタン合金、Mo合金、Ni
−Cr合金、ステンレス鋼、ステンレスクラッド鋼、ハ
ステロイクラッド鋼、セラミックライニング鋼等があ
り、耐熱性、耐蝕性、経済性のバランスの観点から、ス
テンレス鋼、ステンレスクラッド鋼、ハステロイクラッ
ド鋼及びセラミックライニング鋼が好ましい。また、ガ
ス化反応器7の形状は特に限定はされず、管型、槽型な
どを使用することができる。
反応温度及び反応圧力に耐えうるものであれば良い。本
発明においては、二酸化炭素の超臨界状態あるいは亜臨
界状態において水蒸気を共存させて炭素源のガス化反応
を行なうため、反応容器材質の腐食は問題とならない。
例えば、ハステロイ合金、チタン合金、Mo合金、Ni
−Cr合金、ステンレス鋼、ステンレスクラッド鋼、ハ
ステロイクラッド鋼、セラミックライニング鋼等があ
り、耐熱性、耐蝕性、経済性のバランスの観点から、ス
テンレス鋼、ステンレスクラッド鋼、ハステロイクラッ
ド鋼及びセラミックライニング鋼が好ましい。また、ガ
ス化反応器7の形状は特に限定はされず、管型、槽型な
どを使用することができる。
【0034】また、炭素燃焼器5とガス化反応器7の区
別なくそれらが一体となった形状のガス化反応装置Aを
用いる場合には、かかる炭素燃焼器5とガス化反応器7
について記載する材質、形状等からなるガス化反応装置
Aを用いることができる。
別なくそれらが一体となった形状のガス化反応装置Aを
用いる場合には、かかる炭素燃焼器5とガス化反応器7
について記載する材質、形状等からなるガス化反応装置
Aを用いることができる。
【0035】ガス連結ライン8を介してガス化反応器7
と接続されている水蒸気凝縮装置9では、反応ガス中の
水蒸気を熱交換器により冷却し、水蒸気を凝縮水として
分離する。該水蒸気凝縮装置9で分離した凝縮水には、
硫黄酸化物、窒素酸化物、重金属などの有害物質が含ま
れ、有害物質排出ライン19により除去することができ
る。また、少なくとも一部の凝縮水は凝縮水循環ライン
17を介してガス化反応装置Aに循環される。循環する
凝縮水量は、上記有害物質がガス化反応装置Aで濃縮さ
れない程度に制限され、反応に不足する水は炭素源及び
/又は酸化剤と共に、ガス化反応装置Aに供給すること
ができる。
と接続されている水蒸気凝縮装置9では、反応ガス中の
水蒸気を熱交換器により冷却し、水蒸気を凝縮水として
分離する。該水蒸気凝縮装置9で分離した凝縮水には、
硫黄酸化物、窒素酸化物、重金属などの有害物質が含ま
れ、有害物質排出ライン19により除去することができ
る。また、少なくとも一部の凝縮水は凝縮水循環ライン
17を介してガス化反応装置Aに循環される。循環する
凝縮水量は、上記有害物質がガス化反応装置Aで濃縮さ
れない程度に制限され、反応に不足する水は炭素源及び
/又は酸化剤と共に、ガス化反応装置Aに供給すること
ができる。
【0036】水蒸気凝縮装置9に供給される冷却媒体と
しては、例えば、水道水、工業用水、海水、再冷水、地
下水、チラー水等が挙げられる。かかる冷却媒体の温度
は、操作圧力で水蒸気の飽和温度以下であれば、特に制
限はされない。また、水蒸気凝縮装置の形態は特に制限
はされず、シェル&チューブ型、Uチューブ型、スパイ
ラル型などを使用することができる。
しては、例えば、水道水、工業用水、海水、再冷水、地
下水、チラー水等が挙げられる。かかる冷却媒体の温度
は、操作圧力で水蒸気の飽和温度以下であれば、特に制
限はされない。また、水蒸気凝縮装置の形態は特に制限
はされず、シェル&チューブ型、Uチューブ型、スパイ
ラル型などを使用することができる。
【0037】凝縮水ライン13を介して水蒸気凝縮装置
9に接続されている凝縮水循環ポンプ15により、凝縮
水の少なくとも一部がガス化反応装置Aに循環される。
凝縮水のpHの調整は特に必要でなく、過度に酸性であ
る場合等においては適宜中和すればよい。凝縮水循環ポ
ンプ15の形態は特に制限されず、プランジャータイ
プ、ダイヤフラムタイプ、ギアータイプ、ロータリータ
イプ、渦巻きタイプなどを使用できる。また、熱効率を
向上させるために、ガス連結ライン8と凝縮水循環ライ
ン17との間に熱交換器(図示せず)を備えることもで
きる。
9に接続されている凝縮水循環ポンプ15により、凝縮
水の少なくとも一部がガス化反応装置Aに循環される。
凝縮水のpHの調整は特に必要でなく、過度に酸性であ
る場合等においては適宜中和すればよい。凝縮水循環ポ
ンプ15の形態は特に制限されず、プランジャータイ
プ、ダイヤフラムタイプ、ギアータイプ、ロータリータ
イプ、渦巻きタイプなどを使用できる。また、熱効率を
向上させるために、ガス連結ライン8と凝縮水循環ライ
ン17との間に熱交換器(図示せず)を備えることもで
きる。
【0038】ガス連結ライン10を介して水蒸気凝縮装
置9と接続されている二酸化炭素凝縮装置11では、反
応ガス中の二酸化炭素を熱交換器により冷却し、二酸化
炭素を液化二酸化炭素として分離する。二酸化炭素凝縮
装置11に供給される冷却媒体としては、例えば、液化
窒素、冷却ブライン、チラー水、地下水、水道水等が挙
げられる。かかる冷却媒体の温度は、操作圧力で二酸化
炭素の飽和温度以下であれば、特に制限はされない。ま
た、二酸化炭素凝縮装置の形態は特に制限されず、シェ
ル&チューブ型、Uチューブ型、スパイラル型などを使
用することができる。
置9と接続されている二酸化炭素凝縮装置11では、反
応ガス中の二酸化炭素を熱交換器により冷却し、二酸化
炭素を液化二酸化炭素として分離する。二酸化炭素凝縮
装置11に供給される冷却媒体としては、例えば、液化
窒素、冷却ブライン、チラー水、地下水、水道水等が挙
げられる。かかる冷却媒体の温度は、操作圧力で二酸化
炭素の飽和温度以下であれば、特に制限はされない。ま
た、二酸化炭素凝縮装置の形態は特に制限されず、シェ
ル&チューブ型、Uチューブ型、スパイラル型などを使
用することができる。
【0039】二酸化炭素循環ライン14を介して二酸化
炭素凝縮装置11に接続されている液化二酸化炭素循環
ポンプ16により、液化二酸化炭素の少なくとも一部が
液化二酸化炭素循環ライン18を介してガス化反応装置
Aに循環される。液化二酸化炭素循環ポンプ16の形態
は特に制限されず、プランジャータイプ、ダイヤフラム
タイプ、ギアータイプ、ロータリータイプ、渦巻きタイ
プなどを使用できる。また、熱効率を向上させるため
に、ガス連結ライン10と液化二酸化炭素循環ライン1
8との間に熱交換器(図示せず)を備えることもでき
る。
炭素凝縮装置11に接続されている液化二酸化炭素循環
ポンプ16により、液化二酸化炭素の少なくとも一部が
液化二酸化炭素循環ライン18を介してガス化反応装置
Aに循環される。液化二酸化炭素循環ポンプ16の形態
は特に制限されず、プランジャータイプ、ダイヤフラム
タイプ、ギアータイプ、ロータリータイプ、渦巻きタイ
プなどを使用できる。また、熱効率を向上させるため
に、ガス連結ライン10と液化二酸化炭素循環ライン1
8との間に熱交換器(図示せず)を備えることもでき
る。
【0040】このように、ガス化反応装置A、特に図1
においては、炭素源の燃焼が生ずる炭素燃焼器5に対
し、水蒸気凝縮装置9で凝縮された水の少なくとも一部
が、あるいは、二酸化炭素凝縮装置11で凝縮された液
化二酸化炭素の少なくとも一部と共に、凝縮水循環ライ
ン17、あるいは凝縮水循環ライン17及び液化二酸化
炭素循環ライン18それぞれを介して循環され、さら
に、反応に不足する水については炭素源及び/又は酸化
剤と共に供給され、二酸化炭素の超臨界状態あるいは亜
臨界状態において炭素源の少なくとも一部を酸化剤によ
り燃焼させる際に水蒸気を共存させることが可能とな
る。
においては、炭素源の燃焼が生ずる炭素燃焼器5に対
し、水蒸気凝縮装置9で凝縮された水の少なくとも一部
が、あるいは、二酸化炭素凝縮装置11で凝縮された液
化二酸化炭素の少なくとも一部と共に、凝縮水循環ライ
ン17、あるいは凝縮水循環ライン17及び液化二酸化
炭素循環ライン18それぞれを介して循環され、さら
に、反応に不足する水については炭素源及び/又は酸化
剤と共に供給され、二酸化炭素の超臨界状態あるいは亜
臨界状態において炭素源の少なくとも一部を酸化剤によ
り燃焼させる際に水蒸気を共存させることが可能とな
る。
【0041】二酸化炭素凝縮装置11に接続されたガス
排出ライン12より、水蒸気及び二酸化炭素を除去した
水素及びメタンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有す
るガスを得ることができる。
排出ライン12より、水蒸気及び二酸化炭素を除去した
水素及びメタンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有す
るガスを得ることができる。
【0042】かかるガスは、ボイラー燃料、ガスタービ
ン燃料、ガスエンジン用燃料等に好適に使用され、高い
燃焼熱を得るという観点から、少なくともメタン及び一
酸化炭素を含有するガスが好ましい。
ン燃料、ガスエンジン用燃料等に好適に使用され、高い
燃焼熱を得るという観点から、少なくともメタン及び一
酸化炭素を含有するガスが好ましい。
【0043】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げてさらに詳細に
説明する。実施例及び比較例は図1に示す装置と同様の
装置を用いて実施した。
説明する。実施例及び比較例は図1に示す装置と同様の
装置を用いて実施した。
【0044】実施例1 石炭チャーは、瀝青炭をクラッシャーで1〜2mmに破
砕したものを500℃、1時間、窒素雰囲気下で乾留す
ることにより調製した。さらに、コロイドミルにて、1
0μm〜100μmに微粉砕し、水1mol(18g)
に該石炭チャー0.77mol(9.24g)を分散し
たものを炭素源として用いた。また、酸化剤としては、
純酸素ガスを使用した。ガス化反応装置は、炭素燃焼器
とガス化反応器が一体化した内径10mm、長さ300
mm(内容積23.6cm3 )のハステロイ製の中空管
を使用した。石炭チャースラリー液は、プランジャーポ
ンプにより、27.24g/分(水1mol/分、石炭
チャー0.77mol/分)の供給速度で、ヒーターに
より820℃に加熱しつつ、ガス化反応装置に供給し
た。純酸素ガスはボンべより6.4g/分(0.2mo
l/分)の流量でガス化反応装置に供給した。ガス化反
応装置は、定常状態で、出口温度800℃〜820℃、
全体圧力24MPa〜28MPaに制御された。反応ガ
スは、水道水にて冷却され、12.6g/分(0.7m
ol/分)にて凝縮水を分離し、全量をパージした。分
離した凝縮水のpHは2であり、硫酸イオンを含有して
いた。凝縮水を分離した反応ガスは、ドライアイスによ
り冷却し、二酸化炭素を液化二酸化炭素として分離し
た。回収した二酸化炭素をプランジャーポンプにて、
2.8mol/分(123g/分)の速度で、ヒーター
で820℃に加熱しつつ、ガス化反応装置に循環した。
水及び二酸化炭素を相分離した後の反応ガスは、減圧弁
で常圧にし、ガス流量計にて流量を測定した。ガス流量
計の指示より、水蒸気及び二酸化炭素を相分離したガス
の生成流量は21NL/分(0.94mol/分)であ
り、ガス組成はガスクロ分析より、一酸化炭素74.5
mol%、水素18.1mol%、メタン7.4mol
%が得られた。また、窒素酸化物や硫黄酸化物は、この
ガスには検出されなかった。反応ガス中のモル分率の推
定より、ガス化反応装置の平均滞留時間は60秒であ
り、ガス化反応装置における二酸化炭素分圧は15MP
a〜18MPa(二酸化炭素の超臨界状態)と計算され
た。また、約100時間稼働させた後のガス化反応装置
の腐食の有無を調べたが、該装置の腐食は認められなか
った。
砕したものを500℃、1時間、窒素雰囲気下で乾留す
ることにより調製した。さらに、コロイドミルにて、1
0μm〜100μmに微粉砕し、水1mol(18g)
に該石炭チャー0.77mol(9.24g)を分散し
たものを炭素源として用いた。また、酸化剤としては、
純酸素ガスを使用した。ガス化反応装置は、炭素燃焼器
とガス化反応器が一体化した内径10mm、長さ300
mm(内容積23.6cm3 )のハステロイ製の中空管
を使用した。石炭チャースラリー液は、プランジャーポ
ンプにより、27.24g/分(水1mol/分、石炭
チャー0.77mol/分)の供給速度で、ヒーターに
より820℃に加熱しつつ、ガス化反応装置に供給し
た。純酸素ガスはボンべより6.4g/分(0.2mo
l/分)の流量でガス化反応装置に供給した。ガス化反
応装置は、定常状態で、出口温度800℃〜820℃、
全体圧力24MPa〜28MPaに制御された。反応ガ
スは、水道水にて冷却され、12.6g/分(0.7m
ol/分)にて凝縮水を分離し、全量をパージした。分
離した凝縮水のpHは2であり、硫酸イオンを含有して
いた。凝縮水を分離した反応ガスは、ドライアイスによ
り冷却し、二酸化炭素を液化二酸化炭素として分離し
た。回収した二酸化炭素をプランジャーポンプにて、
2.8mol/分(123g/分)の速度で、ヒーター
で820℃に加熱しつつ、ガス化反応装置に循環した。
水及び二酸化炭素を相分離した後の反応ガスは、減圧弁
で常圧にし、ガス流量計にて流量を測定した。ガス流量
計の指示より、水蒸気及び二酸化炭素を相分離したガス
の生成流量は21NL/分(0.94mol/分)であ
り、ガス組成はガスクロ分析より、一酸化炭素74.5
mol%、水素18.1mol%、メタン7.4mol
%が得られた。また、窒素酸化物や硫黄酸化物は、この
ガスには検出されなかった。反応ガス中のモル分率の推
定より、ガス化反応装置の平均滞留時間は60秒であ
り、ガス化反応装置における二酸化炭素分圧は15MP
a〜18MPa(二酸化炭素の超臨界状態)と計算され
た。また、約100時間稼働させた後のガス化反応装置
の腐食の有無を調べたが、該装置の腐食は認められなか
った。
【0045】比較例1 実施例1の条件において、凝縮する二酸化炭素をガス化
反応槽に循環せず、全量パージし、ガス化反応装置を、
定常状態で、出口温度800℃〜820℃、全体圧力1
0MPa〜15MPaに制御した。水及び二酸化炭素を
相分離した後の反応ガスの生成流量は5NL/分(0.
23mol/分)であり、そのガス組成はガスクロ分析
より、一酸化炭素19.5mol%、水素41.2mo
l%、メタン39.3mol%が得られた。また、窒素
酸化物や硫黄酸化物は、このガスには検出されなかっ
た。しかしながら、未反応の石炭チャーの残留が認めら
れた。分離した凝縮水のpHは4であり、硫酸イオンを
含有していた。反応ガス中のモル分率の推定より、ガス
化反応装置の平均滞留時間は240秒であり、ガス化反
応装置における二酸化炭素分圧は2.5MPa〜3.8
MPa(二酸化炭素の超臨界状態ではない)と計算され
た。
反応槽に循環せず、全量パージし、ガス化反応装置を、
定常状態で、出口温度800℃〜820℃、全体圧力1
0MPa〜15MPaに制御した。水及び二酸化炭素を
相分離した後の反応ガスの生成流量は5NL/分(0.
23mol/分)であり、そのガス組成はガスクロ分析
より、一酸化炭素19.5mol%、水素41.2mo
l%、メタン39.3mol%が得られた。また、窒素
酸化物や硫黄酸化物は、このガスには検出されなかっ
た。しかしながら、未反応の石炭チャーの残留が認めら
れた。分離した凝縮水のpHは4であり、硫酸イオンを
含有していた。反応ガス中のモル分率の推定より、ガス
化反応装置の平均滞留時間は240秒であり、ガス化反
応装置における二酸化炭素分圧は2.5MPa〜3.8
MPa(二酸化炭素の超臨界状態ではない)と計算され
た。
【0046】比較例2 石炭チャーを分散させる媒体を水1mol(18g)か
ら液体窒素1mol(28g)に変更した以外は、実施
例1の条件にて実験を実施した。ガス化反応装置は、定
常状態で、出口温度800℃〜820℃、全体圧力22
MPa〜26MPaに制御された。水及び二酸化炭素を
除去した後の反応ガスの生成流量は22.8NL/分
(1.05mol/分)であり、そのガス組成はガスク
ロ分析より、一酸化炭素4.8mol%、窒素95.2
mol%であり、水素及びメタンは検出されなかった。
また、窒素酸化物や硫黄酸化物は、このガスには検出さ
れなかった。反応ガス中のモル分率の推定より、ガス化
反応装置の平均滞留時間は60秒であり、ガス化反応装
置における二酸化炭素分圧は16MPa〜19MPa
(二酸化炭素の超臨界状態)と計算された。
ら液体窒素1mol(28g)に変更した以外は、実施
例1の条件にて実験を実施した。ガス化反応装置は、定
常状態で、出口温度800℃〜820℃、全体圧力22
MPa〜26MPaに制御された。水及び二酸化炭素を
除去した後の反応ガスの生成流量は22.8NL/分
(1.05mol/分)であり、そのガス組成はガスク
ロ分析より、一酸化炭素4.8mol%、窒素95.2
mol%であり、水素及びメタンは検出されなかった。
また、窒素酸化物や硫黄酸化物は、このガスには検出さ
れなかった。反応ガス中のモル分率の推定より、ガス化
反応装置の平均滞留時間は60秒であり、ガス化反応装
置における二酸化炭素分圧は16MPa〜19MPa
(二酸化炭素の超臨界状態)と計算された。
【0047】以上の結果から、二酸化炭素が超臨界状態
ではない比較例1では実施例1と比較して生成するガス
の量が極めて少なく、二酸化炭素が超臨界状態であって
も水蒸気の共存下ではない比較例2では水素やメタンは
生成されなかった。
ではない比較例1では実施例1と比較して生成するガス
の量が極めて少なく、二酸化炭素が超臨界状態であって
も水蒸気の共存下ではない比較例2では水素やメタンは
生成されなかった。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、窒素酸化物、硫黄酸化
物等の有害物質の発生を抑え、かかる有害物質を含まな
い水素及びメタンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有
するガスを、反応容器材質の腐食や触媒劣化を起こさな
いマイルドな条件下で高効率に製造することができる。
物等の有害物質の発生を抑え、かかる有害物質を含まな
い水素及びメタンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有
するガスを、反応容器材質の腐食や触媒劣化を起こさな
いマイルドな条件下で高効率に製造することができる。
【図1】本発明の製造装置の1例を示す概略説明図であ
る。
る。
1 炭素源供給ライン 2 酸化剤供給ライン 3 炭素源供給装置 4 酸化剤供給装置 5 炭素燃焼器 6 ガス連結ライン 7 ガス化反応器 8 ガス連結ライン 9 水蒸気凝縮装置 10 ガス連結ライン 11 二酸化炭素凝縮装置 12 ガス排出ライン 13 凝縮水ライン 14 液化二酸化炭素ライン 15 凝縮水循環ポンプ 16 液化二酸化炭素循環装置ポンプ 17 凝縮水循環ライン 18 液化二酸化炭素循環ライン 19 有害物質排出ライン A ガス化反応装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10J 3/00 B09B 3/00 ZAB 3/48 304H (72)発明者 趙 興哲 京都市下京区中堂寺南町17番地 株式会社 関西新技術研究所内 Fターム(参考) 4D004 AA02 AA07 AA12 AA31 BA03 CA04 CA28 CA32 CA34 CA36 CA39 CB44 CC01 CC02 4G040 EA04 EA06 EA07 EB42 4G046 JA02 JA04 JB02 JB04 JC05 JC06
Claims (10)
- 【請求項1】 二酸化炭素の超臨界状態あるいは亜臨界
状態において炭素源の少なくとも一部を水蒸気の共存下
に酸化剤により燃焼させることを特徴とする、水素及び
メタンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有するガスの
製造方法。 - 【請求項2】 水素及びメタンの少なくとも1つと一酸
化炭素を含有するガスの製造雰囲気中の水素により、残
存する炭素源の少なくとも一部を水素化分解及び/又は
水素化脱硫する、請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 水素及びメタンの少なくとも1つと一酸
化炭素を含有するガス中に含まれる水蒸気及び二酸化炭
素を冷却することにより凝縮分離する、請求項1又は2
記載の製造方法。 - 【請求項4】 凝縮分離した水の少なくとも一部あるい
は凝縮分離した水の少なくとも一部及び凝縮分離した液
化二酸化炭素の少なくとも一部を反応場に循環させるこ
とにより、二酸化炭素の超臨界状態又は亜臨界状態に水
蒸気を共存させた雰囲気とする、請求項3記載の製造方
法。 - 【請求項5】 炭素源が、石炭、石炭誘導体、石油、石
油誘導体、オイルシェール、オイルサンド、液化石油ガ
ス、天然ガス、バイオマス及び含炭素廃棄物からなる群
より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4いずれ
か記載の製造方法。 - 【請求項6】 酸化剤が、純酸素あるいは酸素富化空気
である請求項1〜5いずれか記載の製造方法。 - 【請求項7】 ガス化反応装置と、該ガス化反応装置に
炭素源を供給する炭素源供給装置と、該ガス化反応装置
に酸化剤を供給する酸化剤供給装置と、該ガス化反応装
置から排出するガス中の水蒸気を凝縮させる水蒸気凝縮
装置と、該水蒸気凝縮装置から排出するガス中の二酸化
炭素を凝縮させる二酸化炭素凝縮装置と、該ガス化反応
装置に水蒸気を供給する手段とを備えてなり、該ガス化
反応装置内で二酸化炭素の超臨界状態あるいは亜臨界状
態において炭素源の少なくとも一部を水蒸気の共存下で
酸化剤により燃焼させることを可能とした、水素及びメ
タンの少なくとも1つと一酸化炭素を含有するガスの製
造装置。 - 【請求項8】 ガス化反応装置に水蒸気を供給する手段
が、炭素源及び/又は酸化剤と共に水を該ガス化反応装
置内に供給する、請求項7記載の製造装置。 - 【請求項9】 ガス化反応装置に水蒸気を供給する手段
が、水蒸気凝縮装置により凝縮分離された水を該ガス化
反応装置内に循環させる、請求項7又は8記載の製造装
置。 - 【請求項10】 二酸化炭素凝縮装置により凝縮分離さ
れた液化二酸化炭素の少なくとも一部を該ガス化反応装
置に循環させる、請求項7〜9いずれか記載の製造装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34522299A JP2001164270A (ja) | 1999-12-03 | 1999-12-03 | ガスの製造方法及び製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34522299A JP2001164270A (ja) | 1999-12-03 | 1999-12-03 | ガスの製造方法及び製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001164270A true JP2001164270A (ja) | 2001-06-19 |
Family
ID=18375133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34522299A Pending JP2001164270A (ja) | 1999-12-03 | 1999-12-03 | ガスの製造方法及び製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001164270A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003091534A1 (fr) * | 2002-04-26 | 2003-11-06 | Kansai Environmental Engineering Center Co., Ltd. | Procede de recuperation d'un filon houiller par la gazeification sans combustion a l'endroit d'origine et procede de recuperation d'une substance organique ou d'une substance organique fossile dans le sous-sol par gazeification sans combustion a l'endroit d'origine |
JP2004043268A (ja) * | 2002-05-24 | 2004-02-12 | Jfe Engineering Kk | 水素製造装置 |
JP2010506818A (ja) * | 2006-10-18 | 2010-03-04 | エコール ポリテクニーク フェデラル ドゥ ローザンヌ(エーペーエフエル) | ギ酸からの水素生成 |
KR102184730B1 (ko) * | 2020-01-20 | 2020-11-30 | 안규철 | 순산소를 열원으로 하는 공정의 부생가스를 이용한 이산화탄소 회수 시스템 |
KR102194763B1 (ko) * | 2020-01-20 | 2020-12-23 | 김상현 | 저온 폐열을 이용한 냉각 기능을 갖는 이산화탄소 회수 시스템 |
-
1999
- 1999-12-03 JP JP34522299A patent/JP2001164270A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003091534A1 (fr) * | 2002-04-26 | 2003-11-06 | Kansai Environmental Engineering Center Co., Ltd. | Procede de recuperation d'un filon houiller par la gazeification sans combustion a l'endroit d'origine et procede de recuperation d'une substance organique ou d'une substance organique fossile dans le sous-sol par gazeification sans combustion a l'endroit d'origine |
JP2004043268A (ja) * | 2002-05-24 | 2004-02-12 | Jfe Engineering Kk | 水素製造装置 |
JP2010506818A (ja) * | 2006-10-18 | 2010-03-04 | エコール ポリテクニーク フェデラル ドゥ ローザンヌ(エーペーエフエル) | ギ酸からの水素生成 |
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