JP2010286567A - ブレ補正機構および撮像装置 - Google Patents

ブレ補正機構および撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010286567A
JP2010286567A JP2009138601A JP2009138601A JP2010286567A JP 2010286567 A JP2010286567 A JP 2010286567A JP 2009138601 A JP2009138601 A JP 2009138601A JP 2009138601 A JP2009138601 A JP 2009138601A JP 2010286567 A JP2010286567 A JP 2010286567A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
flexible
flexible substrate
optical axis
image sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009138601A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayoshi Suzuki
孝佳 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tamron Co Ltd
Original Assignee
Tamron Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tamron Co Ltd filed Critical Tamron Co Ltd
Priority to JP2009138601A priority Critical patent/JP2010286567A/ja
Publication of JP2010286567A publication Critical patent/JP2010286567A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】駆動制御の向上を図るとともに省電力化を図ることができるブレ補正機構および撮像装置を提供すること。
【解決手段】基板104を支持するとともに光軸方向に直交する平面内において変位可能なブレ補正部材102、103と、基板104に搭載された撮像素子107に接続された一対のフレキシブル基板121、122と、を備え、一方のフレキシブル基板122が、当該一方のフレキシブル基板122を湾曲させることによって生じる反発力によって、他方のフレキシブル基板121を湾曲させることによって生じる反発力を打ち消すあるいは弱めるように配置されるようにした撮像素子ユニット100を構成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、たとえば光軸に直交する平面内で撮像素子を移動させることによって手ブレなどの振動による撮像画像の画質低下を低減するブレ補正機構および撮像装置に関する。
従来、たとえばフレキシブル基板を、比較的大きな曲率でU字形状に曲げて(たわませて)、たわみやすい方向と、それと直交するたわみ難い方向との性質を利用して、ブレ補正部材を回転させずに平行移動するように支持するための支持部材の一部として用いるようにした技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
また、従来、たとえばフレキシブル基板を曲げるときの弾性力を、ブレ補正部材にかかる重力を支える力として使用するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献2を参照。)。
また、従来、たとえばブレ補正部材に接続されるフレキシブル基板の途中に、曲げ軸が概90度異なる複数の曲げ箇所を設けることにより、X、Yいずれの方向にも動きを妨げることなく、ブレ補正部材が移動することを可能とした技術があった(たとえば、下記特許文献3を参照。)。
また、従来、たとえばブレ補正部材に接続されるフレキシブル基板を途中で折り曲げ、その弾性力でブレ補正部材を付勢するように構成し、さらには、複数(対)のフレキシブル基板を対称に配置して、目的の方向以外に付勢力が発生することを防止するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献4を参照。)。
また、従来、たとえば補正部材に接続されるフレキシブル基板の弾性力を利用してはいないが、曲げ形状が対称となるように1対のフレキシブル基板を構成して、フレキシブル基板の弾性力により付勢力が発生するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献5を参照。)。
また、従来、たとえば補正部材に接続されるフレキシブル基板の弾性力を低減するために、位置検出センサの方式にしたがって、補正部材に接続する信号線を減じて銅箔パターンの数を減らすようにした技術があった(たとえば、下記特許文献6を参照。)。また、従来、たとえばフレキシブル基板の反力を計算するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献7を参照。)。
特開2000−330155号公報 特開平11−258649号公報 特開平06−289465号公報 特開平11−183953号公報 特開2000−321611号公報 特開2003−330055号公報 特開2004−077852号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された従来の技術では、たわみ部に対して1方向の動きを許容することになるため、異なる方向に移動可能となるたわみ部を2箇所以上に設ける必要があるが、撮像素子を補正部材として移動する場合には配線本数が多くフレキシブル基板の幅も広くなるため、異なる方向で2箇所の曲げ部を設けることは大きな空間を必要とすることになるという問題があった。
また、上述した特許文献2に記載された従来の技術では、フレキシブル基板が異なる素材を多層に重ねて構成しているので、温度変化による、弾性力が変わる可能性があり、安定して重力を支えることは難しいという問題があった。
また、上述した特許文献3に記載された従来の技術では、曲げ軸を90度異ならせる場合、パターンも90度方向を変える必要があり、撮像素子を補正部材として移動する場合にはパターンの本数が多く、パターンの総幅が広くなり、90度引き回すスペースを得ることは難しいという問題があった。
また、上述した特許文献4、5に記載された従来の技術では、撮像素子を補正部材として移動する場合、信号線には様々な特性をもったものがあるため、必ずしも対称な形状をもった1対のフレキシブル基板として構成することができず、この技術の適用範囲が限定的であるという問題があった。
また、上述した特許文献6に記載された従来の技術では、補正部材に接続されるフレキシブル基板の弾性力を低減するために、補正部材に接続する信号線を減じて銅箔パターンの数を減らす工夫をしているが、撮像素子を補正部材として移動する場合には信号線を減らす方法には限りがあり、弾性力を低減する効果は十分に得られないという問題があった。また、信号によっては、シールドの必要なものもあり、多層のフレキシブル基板を使う必要があることもあるため、フレキシブル基板自体の弾性力を低減することは限界があるという問題があった。
また、上述した特許文献7に記載された従来の技術では、計算によって得られたフレキシブル基板の反力については制御方法にのみ反映させており、フレキシブル基板の適切な形状や組み合わせについては明らかにされておらず、消費電力の低減や制御性能の向上に寄与する反力の低減にはつながっていないという問題があった。また、上述した特許文献7に記載された従来の技術では、温度により、フレキシブル基板の特性が変化することには触れているが、フレキシブル基板の特性変化に応じた具体的な制御方法は示されていない。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、駆動制御の向上を図るとともに省電力化を図ることができるブレ補正機構および撮像装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるブレ補正機構は、撮像素子または当該撮像素子が設けられた基板の少なくとも一方(以下「素子基板」という)を支持するとともに光軸方向に直交する平面内において変位可能なブレ補正部材と、配線方向における一端が前記素子基板に接続されるとともに前記配線方向における被固定部が固定部において固定され、前記一端と前記被固定部との間における少なくとも2箇所において伸長方向が反転するように湾曲された湾曲部と少なくとも2箇所の湾曲部間において直線形状をなす直線部とを備えた一対のフレキシブル基板と、を備え、前記一対のフレキシブル基板は、光軸を間にして相反する方向に伸長するとともに、相反する方向に湾曲され、一方のフレキシブル基板は、当該一方のフレキシブル基板を湾曲させることによって生じる反発力によって、他方のフレキシブル基板を湾曲させることによって生じる反発力を打ち消すあるいは弱めるように配置されていることを特徴とする。
また、この発明にかかるブレ補正機構は、上記の発明において、前記一方のフレキシブル基板が、前記湾曲部における曲率および前記直線部の長さを調整することによって、他方のフレキシブル基板を湾曲させることによって生じる反発力を打ち消すあるいは弱めるように配置されていることを特徴とする。
また、この発明にかかるブレ補正機構は、上記の発明において、前記一方のフレキシブル基板が、複数の湾曲部のうち少なくとも2つの前記湾曲部どうしの曲率が異なるように配置されていることを特徴とする。
また、この発明にかかる撮像装置は、上記のブレ補正機構と、前記ブレ補正機構が備えた撮像素子に外光を導入する光学部材と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、一方のフレキシブル基板を湾曲させることによって生じる反発力によって、他方のフレキシブル基板を湾曲させることによって生じる反発力を打ち消すあるいは弱めることができる。これによって、いずれか一方のフレキシブル基板の反発力が強く作用することによって素子基板に対して意図しない方向への付勢力が作用することを抑制することができる。また、これによって、素子基板を定位置に位置づけておくために消費する電力を低減することができる。
この発明にかかるブレ補正機構および撮像装置によれば、素子基板に対して意図しない方向への付勢力が作用することを抑制することができるので駆動制御の向上を図ることができ、素子基板を定位置に位置づけておくために消費する電力を低減することができるので、省電力化を図ることができるという効果を奏する。
この発明にかかる実施の形態の撮像素子ユニットを示す説明図(その1)である。 この発明にかかる実施の形態の撮像素子ユニットを示す説明図(その2)である。 この発明にかかる実施の形態の撮像素子ユニットを示す説明図(その3)である。 この実施の形態におけるフレキシブル基板の形状の決定方法を示す説明図(その1)である。 この実施の形態におけるフレキシブル基板の形状の決定方法を示す説明図(その2)である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるブレ補正機構および撮像装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
まず、この発明にかかる実施の形態の撮像素子ユニットについて説明する。この実施の形態においては、この発明にかかる実施の形態のブレ補正機構を搭載した撮像素子ユニットへの適用例について説明する。図1、図2および図3は、この発明にかかる実施の形態の撮像素子ユニットを示す説明図である。
図1および図2においては、この発明にかかる実施の形態の撮像素子ユニットを分解して斜め方向から見た状態を示している。図1においては、この発明にかかる実施の形態のブレ補正ユニットを対物側から見た状態を示している。図2においては、この発明にかかる実施の形態のブレ補正ユニットを接眼側から見た状態を示している。図3においては、この発明にかかる実施の形態のブレ補正ユニットを光軸を通る平面で切断した断面を示している。
図1、図2および図3において、この発明にかかる撮像素子ユニット100は、鏡筒101と、ブレ補正部材102、103と、基板104と、後カバー105と、を備えている。鏡筒101は、光軸方向を中心とする略筒形状からなり、内周側にレンズなどの光学素子を保持している。また、鏡筒101は、光軸方向における接眼側の端部に設けられた、固定枠106を備えている。
固定枠106は、ガイドポール201を備えている。ガイドポール201は、光軸に直交する平面における第1の方向(図1および図2における符号Xを参照)を配線方向とし、光路から退避した位置に設けられている。ガイドポール201は、光軸に直交する平面において第1の方向に交差(直交)する第2の方向(図1および図2における符号Yを参照)において、光路を間にして2箇所に設けられている。X方向およびY方向によって規定される平面は、光軸方向に直交している。
また、固定枠106には、マグネット202が設けられている。マグネット202は、光軸を第1の方向に通過する直線上に1つ、光軸を第2の方向に通過する直線上に1つ、それぞれ設けられている。2つのマグネット202のうち、光軸を第2の方向に通過する直線上に設けられたマグネット202は、ガイドポール201を間にして光軸から離間する側に設けられている。
ブレ補正部材102は、光軸方向において固定枠106に対向配置され、基板104に設けられた撮像素子107を開放する開口部108を備えている。この実施の形態においては、基板104によって素子基板が実現されている。開口部108は、撮像素子107の変位範囲を含み、当該変位範囲を外周側から囲むように開口している。撮像素子107が変位する構成については後述する。
また、ブレ補正部材102は、ガイドポール201に係合するガイド部109を備えており、ガイド部109をガイドポール201に当接させた状態でガイドポール201に沿ってスライド可能に設けられている。ブレ補正部材102は、ガイドポール201に沿ってスライドすることによって、光軸に直交する平面において第1の方向に変位可能とされている。
また、ブレ補正部材102は、ガイドポール110を備えている。ガイドポール110は、第2の方向を配線方向とし、光路から退避した位置であってかつ開口部108よりも外周側に設けられている。ガイドポール110は、光軸に直交する平面において第1の方向に沿って、光路を間にしてブレ補正部材102の両側に設けられている。ブレ補正部材102の両側に設けられたガイドポール110のうち一方の側に設けられたガイドポール110は、第2の方向において複数(この実施の形態においては2つ)に分割されている。
ブレ補正部材103は、基板104を支持する。基板104は、たとえばブレ補正部材103にねじを螺合することによってブレ補正部材103に固定されている。ブレ補正部材103は、ガイドポール110に係合するガイド部111を備えており、このガイド部111をガイドポール110に当接させた状態でガイドポール110に沿ってスライド可能に設けられている。ブレ補正部材103は、ガイドポール110に沿ってスライドすることによって、光軸に直交する平面において第2の方向に変位可能とされている。
また、ブレ補正部材103は、ブレ補正部材102に連結されているため、ブレ補正部材102がガイドポール201に沿ってスライドした場合には第1の方向にも変位する。すなわち、ブレ補正部材103は、光軸に直交する平面において第1の方向および第2の方向に変位することができ、これによって基板104に搭載された撮像素子107が光軸に直交する平面内の任意の位置に変位可能とされる。
また、ブレ補正部材103は、複数(この実施の形態においては2つ)のコイル112(112a、112b)を備えている。コイル112は、光軸を第1の方向に通過する直線上(コイル112a)と、光軸を第2の方向に通過する直線上(コイル112b)と、にそれぞれ設けられている。コイル112は、固定枠106に設けられたマグネット202(202a、202b)にそれぞれ対向した状態で配置される。
基板104に搭載された撮像素子107の、光軸に直交する平面内における位置は、図示を省略する磁気センサを用いてマグネット202の磁力を検出し、検出した磁力に基づいてコイル112とマグネット202との相対的な位置関係を検出することによって特定することが可能とされている。
基板104は光軸に直交する平面をなす平板形状からなり、基板104の略中央部には撮像素子107が搭載されている。撮像素子107は、入射された光を電気に変換し、入射光の強度に応じた電気信号を出力する。撮像素子107は、具体的には、たとえばCCDイメージセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)やCMOSイメージセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)などの固体撮像素子によって実現することができる。
基板104は、ブレ補正部材103に固定されているため、ブレ補正部材103と同様に変位することが可能とされている。すなわち基板104は、光軸に直交する平面内の任意の位置に変位することが可能とされている。基板104には、フレキシブル基板121、122の一端が接続されている。
フレキシブル基板121、122は、第2の方向において基板104の両端にそれぞれ接続されている。フレキシブル基板121、122は、光軸に直交する平面における第2の方向を配線方向として伸長(展延)する長尺形状からなる。フレキシブル基板121、122の一端は、接続部121a、122aに接続されている。フレキシブル基板121、122は、接続部121a、122aにおいて、基板104からの伸長(展延)方向が、光軸から離反する方向となるように接続されている。
後カバー105は、光軸方向において基板104よりも接眼側に設けられ、撮像素子107および基板104を接眼側から覆っている。後カバー105は、フレキシブル基板121、122の被固定部121b、122bを固定する固定部301、302を備えている。この実施の形態においては、後カバー105によってカバー部材が実現されている。フレキシブル基板121、122の被固定部121b、122bは、たとえばフレキシブル基板121、122における実際の物理的な端部とすることができる。
フレキシブル基板121、122の被固定部121b、122bは、フレキシブル基板121、122における実際の物理的な端部に限るものではない。フレキシブル基板121、122の被固定部121b、122bは、フレキシブル基板121、122の配線方向における中間位置であってもよい。この場合、フレキシブル基板121、122は、基板104側から後カバー105の外側に導通され、さらに後カバー105の外側に伸長(展延)する。
この実施の形態におけるフレキシブル基板121、122は、被固定部121b、122bとされる中間位置において固定部301、302に固定されている。固定部301、302は、フレキシブル基板121、122の幅方向における両端部を、たとえば図示を省略するねじなどを用いて固定する。また、固定部301、302は、フレキシブル基板121、122の幅方向における後カバー105側の面に両面テープや接着剤などを用いて固定してもよい。
フレキシブル基板121の一端である接続部121aと、被固定部121bと、はそれぞれ光軸方向に直交する平面に沿って配置されている。すなわち、接続部121aと被固定部121bとは光軸方向に直交する平面方向に沿って並ぶようにして配置されている。フレキシブル基板122の一端である接続部122aと、被固定部122bとはそれぞれ光軸方向に直交する平面に沿って配置されている。すなわち、接続部122aと被固定部122bとは光軸方向に直交する平面方向に沿って並ぶようにして配置されている。
接続部121aと接続部122a、あるいは、被固定部121bと被固定部122bとは、光軸方向において同位置に設けられていてもよいし、異なる位置に設けられていてもよい。接続部121aと被固定部121b、および、接続部122aと被固定部122bとは、光軸方向における一端側(対物側あるいは接眼側)からフレキシブル基板121、122を見た場合に、接続部121aと被固定部121b、および、接続部122aと被固定部122bとが光軸方向に直交する平面方向に沿って並ぶようにして配置されている。
後カバー105には、後カバー105の内側と外側とを連通するスリット105aが設けられている。フレキシブル基板121、122は、スリット105aを介して後カバー105の内側から外側に導通され、後カバー105の外側において後カバー105に固定されている。
後カバー105は、固定部301、302からフレキシブル基板121、122の一端方向に向かうフレキシブル基板121、122の伸長(展延)方向が、基板104の両端部におけるフレキシブル基板121、122の伸長(展延)方向とは反対方向となるようにフレキシブル基板121、122の被固定部121b、122bを固定する。
フレキシブル基板121、122は、一端が接続された接続部121a、122aと被固定部121b、122bとの間で、配線方向における異なる2箇所において、伸長(展延)方向が反転するように湾曲している。これによって、フレキシブル基板121、122は、後カバー105の内側において、光軸方向において略S字形状に湾曲した形状とされている。
フレキシブル基板121、122における2箇所の湾曲部分(以下「湾曲部」という)310(310a、310b)、320(320a、320b)は、それぞれ、伸長方向が反転するように湾曲している。ここで、反転とは、たとえば一端から被固定部121b、122bに向かうフレキシブル基板121、122の向きが90度より大きな角度で湾曲した状態となることを示す。湾曲部310、320は、おおよそ180度の角度あるいは180度以上の角度をなすように湾曲していることが好ましい。
フレキシブル基板121、122は、フレキシブル基板121における湾曲部310aと湾曲部310bとの間およびフレキシブル基板122における湾曲部320aと湾曲部320bとの間において直線形状をなしている。この実施の形態においては、湾曲部310aと湾曲部310bとの間における直線形状をなす部分によって直線部を実現することができる。また、この実施の形態においては、湾曲部320aと湾曲部320bとの間における直線形状をなす部分によって直線部が実現されている。以降、湾曲部310aと湾曲部310bとの間における直線形状をなす部分を直線部310cとし、湾曲部320aと湾曲部320bとの間における直線形状をなす部分を直線部320cとして説明する。
直線形状をなす長さは、接続部121a、122aおよび被固定部121b、122bの位置や、撮像素子ユニット100の外径寸法などに応じて任意に決定することが可能であり、具体的には、たとえば後カバー105の内側に収容することが可能な程度の寸法とすることが可能である。
湾曲部310、320は、それぞれ、他部材に対するフレキシブル基板121、122の位置が固定される部分を起点として湾曲していることが好ましい。この実施の形態においては、具体的には、たとえば湾曲部310a、320aは接続部121a、122aを起点として湾曲され、湾曲部310b、320bは固定部301、302を起点として湾曲されていることが好ましい。
上記の構成において、コイル112に通電すると、通電状態にあるコイル112から磁束が発生し、発生した磁束によって光軸に直交する平面内におけるコイル112aとマグネット202aとの相対的な位置関係、およびコイル112bとマグネット202bとの相対的な位置関係を変化させるような電磁力が発生する。コイル112aに通電した場合は、第1の方向におけるコイル112aとマグネット202aとの位置関係を相対的に変化させるような電磁力が発生する。コイル112bに通電した場合は、第2の方向におけるコイル112bとマグネット202bとの位置関係を相対的に変化させるような電磁力が発生する。
マグネット202は固定枠106に取り付けられており、コイル112aは光軸に直交する平面内の任意の位置に変位可能なブレ補正部材103に設けられているため、コイル112aに通電がなされた場合、ブレ補正部材103はコイル112aとともに第1の方向に移動する。コイル112bに通電がなされた場合、ブレ補正部材103はコイル112bとともに第2の方向に移動する。そして、コイル112a、112bに通電がなされた場合ブレ補正部材103はコイル112a、112bとともに光軸に直交する平面内の任意の位置に移動する。
ブレ補正部材103が光軸に直交する平面内の任意の位置に移動することにより、ブレ補正部材103に支持された基板104が撮像素子107とともに光軸に直交する平面内を移動する。接続部121a、122aは、基板104とともに光軸に直交する平面内を移動する。フレキシブル基板121、122の被固定部121b、122bが固定部301、302において固定されているため、基板104が光軸に直交する平面内を移動すると、接続部121aと被固定部121bとの相対的な位置関係および接続部122aと被固定部122bとの相対的な位置関係が変化する。
フレキシブル基板121、122の形状は、所定の決定方法にしたがって定められている。具体的には、フレキシブル基板121、122における湾曲部310、320の曲率や、直線部310c、320cの長さは、以下に示す演算に基づいて定められている。
つぎに、この実施の形態におけるフレキシブル基板121、122の形状の決定方法について説明する。図4および図5は、この実施の形態におけるフレキシブル基板121、122の形状の決定方法を示す説明図である。フレキシブル基板121、122の実際の動作を正確に予測することは困難であるため、この実施の形態においては下記の(仮定1)、(仮定2)、(仮定3)であると仮定してフレキシブル基板121、122の形状を決定する演算をおこなう。
(1)フレキシブル基板121、122は、半径が均一の円弧状に湾曲する。
(2)フレキシブル基板121、122の各湾曲部310、320がなす円弧の接線方向に力が加わる。
(3)図4における角度θは、180deg以上とする。
上記の(仮定1)、(仮定2)、(仮定3)をふまえ、フレキシブル基板121、122上の任意の位置においてフレキシブル基板121、122に加わる荷重Pの負荷方向に対する変位δは、以下の(1)式によってあらわされる。
δ=u・cosθ+w・sinθ ・・・(1)
荷重Pのu方向における力P1が作用することによる変位は、下記の(2)式および(3)式によってあらわされる。(2)式および(3)式において、Eはヤング率を示し、aはフレキシブル基板121、122の曲率半径を示し、Iは可補償性を示す値とする。ヤング率E、可補償性Iについては、公知であるため説明を省略する。
Figure 2010286567
また、荷重Pのw方向における力P2が作用することによる変位は、下記の(4)式および(5)式によってあらわされる。
Figure 2010286567
ここで、u=u1+u2、w=w1+w2であるため、uおよびwは、下記の(6)式および(7)式によってあらわされる。
Figure 2010286567
(1)式、(6)式および(7)式により、荷重方向の変位δは、下記の(8)式あるいは(9)式によってあらわされる。(8)式あるいは(9)式は、各フレキシブル基板121、122における荷重方向の変位δをあらわしている。
Figure 2010286567
各フレキシブル基板121、122においては、湾曲することによって、それぞれ反力が発生している。この反力は、基板104に対して当該基板104を意図しない方向に付勢する付勢力として作用する。上記の図3に示したように、撮像素子ユニット100においては、フレキシブル基板121、122が光軸を間にして相反する方向に湾曲されている。このため、この実施の形態においては、フレキシブル基板121、122の反発力どうしのバランスをとることによって、各フレキシブル基板121、122において生じている反発力の作用を中立状態とする必要がある。
上記の(9)式は、各フレキシブル基板121、122における荷重方向の変位δを示していることから、各フレキシブル基板121、122において生じている反発力の作用を中立状態とするためには、フレキシブル基板121における荷重方向の変位δ(上)とフレキシブル基板122における荷重方向の変位δ(下)との差分が0あるいは極力0に近づくことが好ましい。ここで、(上)、(下)は、それぞれフレキシブル基板121、122を便宜的に識別する識別子とする。
フレキシブル基板121における荷重方向の変位δ(上)とフレキシブル基板122における荷重方向の変位δ(下)との差分が0となる状態は、(9)式を用いることにより、下記の(10)式であらわすことができる。
Figure 2010286567
(10)式において、フレキシブル基板121、122の曲率半径a(a(上)、a(下))、および角度θ(θ(上)、θ(下))は可変であるため、(10)式を満たすようにa(a(上)、a(下))、およびθ(θ(上)、θ(下))を調整することによって、各フレキシブル基板121、122において生じている反発力の作用を中立状態とすることができる。
フレキシブル基板121、122の曲率半径は、たとえばフレキシブル基板121、122を構成する導線やフィルムの材質を変えることによって調整することができる。フレキシブル基板121、122の曲率半径は、導線あるいはフィルムのいずれか一方の材質を変えることによって調整してもよいし、導線およびフィルムの材質を変えることによって調整してもよい。また、フレキシブル基板121、122の曲率半径は、たとえばフレキシブル基板121、122を構成するフィルムの厚さを変えることによって調整してもよい。
ヤング率Eは、温度に依存して変化し得るパラメータであるため、温度Tに依存する関数として、上記の(10)式に基づいて下記の(11)式によってあらわすことができる。下記の(11)式においては、上記の(10)式においてEで示されていた部分が関数Tに置き換えられている。
Figure 2010286567
上記の(11)式において、点線で囲んだ部分を定数αとして置き換えると、上記の(11)式は下記の(12)式によってあらわすことができる。
Figure 2010286567
撮像素子ユニット100においては、フレキシブル基板121における湾曲部310a、310bと、フレキシブル基板122における湾曲部320a、320bと、の曲率は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、撮像素子ユニット100においては、フレキシブル基板121における湾曲部310aと湾曲部310bとの曲率は、それぞれ異なっていてもよいし、同じ曲率であってもよい。また、撮像素子ユニット100においては、フレキシブル基板122における湾曲部320aと湾曲部320bとの曲率は、それぞれ異なっていてもよいし、同じ曲率であってもよい。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態のブレ補正機構を備えた撮像素子ユニット100は、素子基板の一例としての基板104を支持するとともに光軸方向に直交する平面内において変位可能なブレ補正部材102、103と、配線方向における一端が基板104に接続されるとともに配線方向における被固定部121b、122bが固定部301、302において固定され、一端と被固定部121b、122bとの間における少なくとも2箇所において伸長方向が反転するように湾曲された湾曲部310(310a、310b)、320(320a、320b)と少なくとも2箇所の湾曲部310(310a、310b)、320(320a、320b)間において直線形状をなす直線部310c、320cとを備えた一対のフレキシブル基板121、122と、を備え、一対のフレキシブル基板121、122は、光軸を間にして相反する方向に伸長するとともに、相反する方向に湾曲され、一方のフレキシブル基板122(あるいは121)は、当該一方のフレキシブル基板122(あるいは121)を湾曲させることによって生じる反発力によって、他方のフレキシブル基板121(あるいは122)を湾曲させることによって生じる反発力を打ち消すあるいは弱めるように配置されていることを特徴としている。
この実施の形態のブレ補正機構を備えた撮像素子ユニット100によれば、一方のフレキシブル基板122(あるいは121)を湾曲させることによって生じる反発力によって、他方のフレキシブル基板121(あるいは122)を湾曲させることによって生じる反発力を打ち消すあるいは弱めることができる。
これによって、いずれか一方のフレキシブル基板122(あるいは121)の反発力が強く作用することによって基板104に対して意図しない方向への付勢力が作用することを抑制することができる。また、これによって、基板104を定位置に位置づけておくために消費する電力を低減することができる。
すなわち、この実施の形態のブレ補正機構を備えた撮像素子ユニット100によれば、基板104に対して意図しない方向への付勢力が作用することを抑制することによって駆動制御の向上を図ることができ、かつ、基板104を定位置に位置づけておくために消費する電力を低減することによって省電力化を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態のブレ補正機構を備えた撮像素子ユニット100は、一方のフレキシブル基板122が、湾曲部320(320a、320b)における曲率および直線部320cの長さを調整することによって、他方のフレキシブル基板121を湾曲させることによって生じる反発力を打ち消すあるいは弱めるように配置されていることを特徴としている。
湾曲部320(320a、320b)の曲率の調整に代えて、湾曲部310(310a、310b)の曲率を調整するようにしてもよい。また、直線部320cの長さの調整に代えて、直線部310cの長さを調整するようにしてもよい。
この実施の形態のブレ補正機構を備えた撮像素子ユニット100によれば、簡易な構成によって、一方のフレキシブル基板122を湾曲させることによって生じる反発力によって、他方のフレキシブル基板121を湾曲させることによって生じる反発力を打ち消すあるいは弱めることができる。
また、この発明にかかる実施の形態のブレ補正機構を備えた撮像素子ユニット100において、一方のフレキシブル基板122が、複数の湾曲部のうち少なくとも2つの湾曲部どうしの曲率(この実施の形態においては湾曲部310aと湾曲部310b)が異なるように配置するようにした場合、湾曲部310aと湾曲部310bとの曲率を異ならせるという簡易な方法によって、一方のフレキシブル基板122を湾曲させることによって生じる反発力を利用して、他方のフレキシブル基板121を湾曲させることによって生じる反発力を打ち消すあるいは弱めることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の撮像装置は、この発明にかかる実施の形態のブレ補正機構と、このブレ補正機構が備えた撮像素子107に外光を導入する光学部材と、を備えたことを特徴としている。この発明にかかる実施の形態の撮像装置によれば、一方のフレキシブル基板121を湾曲させることによって生じる反発力によって、他方のフレキシブル基板122を湾曲させることによって生じる反発力を打ち消すあるいは弱めることができる。
これによって、いずれか一方のフレキシブル基板121(あるいは122)の反発力が強く作用することによって基板104に対して意図しない方向への付勢力が作用することを抑制することができる。また、これによって、基板104を定位置に位置づけておくために消費する電力を低減することができる。
すなわち、この発明にかかる実施の形態の撮像装置によれば、基板104の駆動制御の向上を図ることにより撮像装置を用いて撮像した画像の品質向上を図ることができ、また、基板104を定位置に位置づけておくために消費する電力を低減することにより撮像装置における省電力化を図ることができる。
以上のように、この発明にかかるブレ補正機構および撮像装置は、光軸に直交する平面内で撮像素子を移動させることによって手ブレなどの振動による撮像画像の画質低下を低減する際に有用であり、特に、撮像素子に対してフレキシブル基板を介して信号を入力する構成のブレ補正機構および当該ブレ補正機構を備えた撮像装置に適している。
100 撮像素子ユニット
102、103 ブレ補正部材
104 基板
107 撮像素子
121、122 フレキシブル基板
121b、122b 被固定部
301、302 固定部
310(310a、310b) 湾曲部
320(320a、320b) 湾曲部
310c、320c 直線部

Claims (4)

  1. 撮像素子または当該撮像素子が設けられた基板の少なくとも一方(以下「素子基板」という)を支持するとともに光軸方向に直交する平面内において変位可能なブレ補正部材と、
    配線方向における一端が前記素子基板に接続されるとともに前記配線方向における被固定部が固定部において固定され、前記一端と前記被固定部との間における少なくとも2箇所において伸長方向が反転するように湾曲された湾曲部と少なくとも2箇所の湾曲部間において直線形状をなす直線部とを備えた一対のフレキシブル基板と、
    を備え、
    前記一対のフレキシブル基板は、光軸を間にして相反する方向に伸長するとともに、相反する方向に湾曲され、
    一方のフレキシブル基板は、当該一方のフレキシブル基板を湾曲させることによって生じる反発力によって、他方のフレキシブル基板を湾曲させることによって生じる反発力を打ち消すあるいは弱めるように配置されていることを特徴とするブレ補正機構。
  2. 前記一方のフレキシブル基板は、前記湾曲部における曲率および前記直線部の長さを調整することによって、他方のフレキシブル基板を湾曲させることによって生じる反発力を打ち消すあるいは弱めるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のブレ補正機構。
  3. 前記一方のフレキシブル基板は、複数の湾曲部のうち少なくとも2つの前記湾曲部どうしの曲率が異なるように配置されていることを特徴とする請求項2に記載のブレ補正機構。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載のブレ補正機構と、
    前記ブレ補正機構が備えた撮像素子に外光を導入する光学部材と、
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
JP2009138601A 2009-06-09 2009-06-09 ブレ補正機構および撮像装置 Pending JP2010286567A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009138601A JP2010286567A (ja) 2009-06-09 2009-06-09 ブレ補正機構および撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009138601A JP2010286567A (ja) 2009-06-09 2009-06-09 ブレ補正機構および撮像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010286567A true JP2010286567A (ja) 2010-12-24

Family

ID=43542328

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009138601A Pending JP2010286567A (ja) 2009-06-09 2009-06-09 ブレ補正機構および撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010286567A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015075658A (ja) * 2013-10-09 2015-04-20 株式会社ニコン 光学機器
JP2019200349A (ja) * 2018-05-17 2019-11-21 キヤノン株式会社 撮像装置
JP2021001969A (ja) * 2019-06-21 2021-01-07 日本電産サンキョー株式会社 光学ユニット
JP7374704B2 (ja) 2019-10-18 2023-11-07 キヤノン株式会社 像ぶれ補正装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015075658A (ja) * 2013-10-09 2015-04-20 株式会社ニコン 光学機器
JP2019200349A (ja) * 2018-05-17 2019-11-21 キヤノン株式会社 撮像装置
JP7098413B2 (ja) 2018-05-17 2022-07-11 キヤノン株式会社 撮像装置
JP2021001969A (ja) * 2019-06-21 2021-01-07 日本電産サンキョー株式会社 光学ユニット
JP7228480B2 (ja) 2019-06-21 2023-02-24 日本電産サンキョー株式会社 光学ユニット
JP7374704B2 (ja) 2019-10-18 2023-11-07 キヤノン株式会社 像ぶれ補正装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6563547B2 (ja) レンズ駆動装置
US8908272B2 (en) Image blur correcting device and image pickup device
US7747149B2 (en) Optical apparatus having image-blur correction/reduction system
JP5063739B2 (ja) レンズ駆動装置
TWI424246B (zh) Lens drive
EP2495604A1 (en) Suspension wire for compensating for hand vibration and image photographing device having the same
WO2015104908A1 (ja) カメラモジュール
JP5693163B2 (ja) 振れ補正装置、レンズ鏡筒、及び光学機器
US10812724B2 (en) Photosensitive element driving mechanism
JP2012208063A (ja) 位置検出装置及びそれを用いたアクチュエータ
JP2010286567A (ja) ブレ補正機構および撮像装置
WO2006025161A1 (ja) レンズ駆動装置、撮像装置及び撮像装置のレンズ位置調整方法
JP5483988B2 (ja) 像振れ補正装置
TW201209510A (en) Image stabilizing module and image capturing device
JP5294936B2 (ja) レンズ鏡筒及びそれを有する光学機器
KR100947966B1 (ko) 모바일 기기용 카메라모듈
JP2011100045A (ja) 像振れ補正装置
JP4199799B2 (ja) レンズユニット
JP2009230025A (ja) コイル駆動ユニット、ブレ補正機構および撮像装置
JP2009239536A (ja) ブレ補正機構および撮像装置
KR100663276B1 (ko) 카메라 렌즈 어셈블리의 손떨림 보정 장치
JP2009237144A (ja) ブレ補正ユニットおよび撮像装置
JP2010271513A (ja) 光学防振装置及び光学機器
JP2011150086A (ja) 振れ補正装置、及びそれを用いた光学機器
JP2013003524A (ja) 像振れ補正装置、およびそれを用いた光学機器