JP2010285908A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】PM量の増加に対応してPM量の低減を図ることができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】排気を還流するEGR通路と、前記EGR通路に設けられ還流された排気を浄化するEGR触媒とを備えるエンジン10のエンジンECU60は、EGR触媒の温度に基づいて、排気中の粒子状物質の量が増加しているか否かを推定し、EGR触媒の温度に基づいて粒子状物質の量の増加を推定できる運転条件を、エンジン10の運転条件が満たしているか否かを判定し、推定結果及び判定結果に基づいて、エンジン10の稼働状態を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の排気にはカーボンを主成分とする粒子状物質(以下、「PM」:Particulate Matterという)が含まれている。これらのPMの大気への放散を防止するために内燃機関の排気系にPMを捕集するパティキュレートフィルタ(以下、「フィルタ」という。)を設ける技術が知られている。
また、内燃機関から大気中に排出される窒素酸化物(以下、「NOx」という)の量の低減や、機関性能の向上、燃費の向上等を目的として、排気再循環(以下、「EGR」という)を行うエンジンが知られている。
特許文献1では、機関負荷と機関回転数とに基づいて、単位時間当たりに機関が発生するPM量を算出している。特許文献2では、PMの成分割合を積極的に制御して、外部へ排出されるPMの総量を低減している。また、EGR装置に関する技術が特許文献3に開示されている。
特開2000−170521号公報 特開2007−231846号公報 特開2000−45881号公報
外部へ排出されるPM量を低減するためには、前述したようにフィルタを設けることもできるが、PM量の増加に対応してPM量を低減する制御を実行するのが効果的である。
そこで、本発明は、PM量の増加に対応してPM量の低減を図ることができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、排気を還流するEGR通路と、前記EGR通路に設けられ還流された排気を浄化するEGR触媒とを備える内燃機関の制御装置であって、前記EGR触媒の温度に基づいて、排気中の粒子状物質の量が増加しているか否かを推定する推定手段と、前記推定手段がEGR触媒の温度に基づいて粒子状物質の量の増加を推定できる運転条件を、前記内燃機関の運転条件が満たしているか否かを判定する判定手段と、前記推定手段による推定結果及び前記判定手段による判定結果に基づいて、前記内燃機関の稼働状態を制御する制御手段と、を備える。
本発明によれば、PM量の増加に対応してエンジンの稼働状態を制御することにより、PM量の発生を低減できる。
また本発明において、前記内燃機関が前記内燃機関の気筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁を備え、前記制御手段が、前記推定手段による推定結果及び前記判定手段による判定結果に基づいて、前記筒内噴射弁が燃料を噴射する時期を遅角させる、及び/又は、前記筒内噴射弁が燃料を噴射する噴射回数を減少させる構成であっても良い。
噴射時期が進角側にある場合、ピストンウェットによる燃料霧化が悪化により、PM量が増加する。また、燃料を複数噴射する場合、2回目の燃料噴射がINバルブと干渉し、筒内に噴射された燃料の均質性が悪化することで、PM量が増加する。従って、本発明によれば、制御手段が噴射時期を遅角することにより、ピストンウェットが抑制されるため、PM量を低減できる。また、本発明によれば、制御手段が燃料の噴射回数を減らすことにより、INバルブとの干渉が抑制されるため、PM量を低減できる。
また本発明は、前記内燃機関が、前記内燃機関の気筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁と、前記内燃機関の吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁とを備え、前記制御手段が、前記推定手段による推定結果及び前記判定手段による判定結果に基づいて、前記筒内噴射弁が燃料を噴射する時期を遅角させる、前記筒内噴射弁が燃料を噴射する噴射回数を減少させる、及び前記ポート噴射弁及び前記筒内噴射弁が燃料を噴射する回数のうち前記ポート噴射弁が燃料を噴射する回数を増加させる、のうちいずれか1以上の制御を実行する構成であっても良い。
また本発明は、前記推定手段が、前記EGR触媒の温度を吸気温度に基づき推定する構成であっても良い。
排気中の粒子状物質の量が増加すると、EGR触媒の温度も一時的に上昇する。これにより、吸気管内の温度も上昇する。従って、本発明によれば、吸気温度に基づき、EGR触媒温度を推定することができる。
また本発明は、排気を還流するEGR通路と、前記EGR通路に設けられ還流された排気を浄化するEGR触媒とを備える内燃機関の制御装置であって、前記EGR触媒の温度が予め定められた閾値よりも高い場合に、前記内燃機関の気筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁が燃料を噴射する時期を遅角させる、及び/又は、前記筒内噴射弁が燃料を噴射する噴射回数を減少させる制御手段を備える。
噴射時期が進角側にある場合、ピストンウェットによる燃料霧化が悪化により、PM量が増加する。また、燃料を複数噴射する場合、2回目の燃料噴射がINバルブと干渉し、筒内に噴射された燃料の均質性が悪化することで、PM量が増加する。従って、本発明によれば、制御手段が噴射時期を遅角することにより、ピストンウェットが抑制されるため、PM量を低減できる。また、本発明によれば、制御手段が燃料の噴射回数を減らすことにより、INバルブとの干渉が抑制されるため、PM量を低減できる。
また本発明は、排気を還流するEGR通路と、前記EGR通路に設けられ還流された排気を浄化するEGR触媒とを備える内燃機関の制御装置であって、前記EGR触媒の温度が予め定められた閾値よりも高い場合に、内燃機関の気筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁が燃料を噴射する時期を遅角させる、前記筒内噴射弁が燃料を噴射する噴射回数を減少させる、及び前記内燃機関の吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁及び前記筒内噴射弁が燃料を噴射する回数のうち前記ポート噴射弁が燃料を噴射する回数を増加させる、のうちいずれか1以上の制御を実行する制御手段を備える。
また本発明は、前記制御手段が、前記EGR触媒の温度を吸気温度に基づき推定する構成であっても良い。
排気中の粒子状物質の量が増加すると、EGR触媒の温度も一時的に上昇する。これにより、吸気管内の温度も上昇する。従って、本発明によれば、吸気温度に基づき、EGR触媒温度を推定することができる。
本発明によれば、PM量の増加に対応してPM量の低減を図ることができる。
本発明が適用されるエンジンの概略構成図である。 EGR量とEGR触媒の温度との関係を示す図である。 エンジンECUが実行する処理の一例を示すフローチャートである。 エンジンECUがPM量の増加を推定する際に実行する処理の一例を示すフローチャートである。 エンジン回転数と吸気管圧から吸気管温度の所定値を求めるマップの一例を示す図である。 エンジンの運転状態とPM濃度との関係の一例を示すタイミングチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1に、本発明の実施の形態に係る内燃機関の制御装置に相当するエンジンECU(Electronic Control Unit)で制御される内燃機関の一例としてのエンジンの概略構成図を示す。なお、図1には、エンジンとして直列4気筒ガソリンエンジンを示すが、エンジンECUにより制御されるエンジンは、このようなエンジンに限定されるものではない。
図1に示すように、エンジン10は、吸気系30から供給される空気と燃料供給系から供給される燃料とを適宜の空燃比で混合してなる混合気を気筒201内の燃焼室で燃焼させた後、燃焼室内の排気ガスを排気系40から排出する。また、エンジン10は、排気還流を行うためのEGR装置50と、ターボチャージャ70と、インタークーラ80とを備えている。
エンジン10は、4つの気筒201を備える。各気筒201には、筒内に向けて燃料を噴射するための筒内噴射用インジェクタ102と吸気ポート内に向けて燃料を噴射するための吸気ポート噴射用インジェクタ101とがそれぞれ取り付けられている。これらインジェクタ101、102はエンジンECU60の出力信号に基づいてそれぞれ制御される。また、各筒内噴射用インジェクタ102は共通の燃料分配管11に接続されており、この燃料分配管11を介して各筒内噴射用インジェクタ102に燃料が供給される。一方、各吸気ポート噴射用インジェクタ101は共通の燃料分配管12に接続されており、燃料分配管12を介して、各吸気ポート噴射用インジェクタ101に燃料が供給される。
なお、本実施の形態においては、2種類のインジェクタが別個に設けられた内燃機関について説明するが、本発明の適用はこのような内燃機関に限定されない。例えば、筒内噴射用インジェクタ及び吸気ポート噴射用インジェクタのいずれかのみを有する内燃機関であっても良い。
エンジン10の吸気系30は、シリンダヘッドの複数の吸気ポートに接続される吸気マニホールドに吸気管を接続してなり、吸気方向の上流側には、吸気管に流入する空気量を調節するためのスロットルバルブ301が備えられている。スロットルバルブ301の開閉は、エンジンECU60の出力信号に基づいて制御される。
また、吸気管には、吸気管温度及び吸気管圧を測定するための吸気管温度・吸気管圧測定用センサ群302が設けられており、吸気管温度・吸気管圧測定用センサ群302は、吸気管温度及び吸気管圧に応じた電気信号をエンジンECU60に出力する。なお、吸気管温度及び吸気管圧を測定するためのセンサを設置する場所は、本実施形態に限定されない。
エンジン10の排気系40は、シリンダヘッドの複数の排気ポートに接続される排気マニホールドに排気管を接続して構成される排気通路からなる。
排気管には、排気温度を測定するための排気温度測定用センサ401が設けられており、排気温度測定用センサ401は、排気温度に応じた電気信号をエンジンECU60へ出力する。なお、排気温度を測定するためのセンサを設置する場所は、本実施形態に限定されない。
EGR装置50は、排気の一部(EGRガス)を吸気系30に戻して燃焼室へ再度供給することによりNOxを低減させるものであり、EGR通路50aに、その上流からEGR触媒コンバータ50b、EGRクーラ50c、EGRバルブ50dを配置した構成である。
EGR通路50aは、排気系40から吸気系30へ燃焼室をバイパスするバイパス通路からなる。EGR触媒コンバータ50bは、EGR通路50aに流入した排気ガスに含まれる未燃焼ガスを除去してEGRクーラ50cの詰まりを防止するものである。
EGRクーラ50cは、例えばEGRガスとエンジン10の冷却水との間で熱交換を行うことによりEGRガスの温度を下げる熱交換器からなる。本実施例では、エンジン10からEGRクーラ50cへ冷却水を排出するエンジン10側の出口に、冷却水の温度を測定するための冷却水温度測定用センサ202が設けられている。
EGRバルブ50dは、EGR通路50a内を排気系側から吸気系側に流れる排気ガスの量を制御するものである。EGRバルブ50dには、EGRバルブの開度(EGR弁開度)を測定するためのセンサが設けられており、センサはEGR弁開度と対応する電気信号をエンジンECU60に出力する。
ターボチャージャ70は、排気ガスを利用して吸入空気を昇圧するものであり、コンプレッサ70aとタービン70bを備えている。
インタークーラ80は、ターボチャージャ70で昇圧した吸入空気を冷却するものであり、ターボチャージャ70のコンプレッサ70aとスロットルバルブ301との間に配置されている。
こうしたエンジン10の各種制御は、機関制御用のエンジンECU60により行われる。エンジンECU60は、機関制御に係る各種演算処理を実施するCPU(中央演算処理装置)、機関制御用のプログラムやデータの記憶されたROM(読込専用メモリ)、CPUの演算結果等を一時記憶するRAM(ランダムアクセスメモリ)、外部との信号の授受を行うためのI/O(入出力ポート)を備えて構成されている。
エンジンECU60には、前述した吸気温度、吸気管圧、排気温度、EGR弁開度及び冷却水温度が入力される。さらに、エンジンECU60には、回転数センサ90からエンジン回転数、負荷センサ91からエンジン負荷率、気筒201内に設けられた筒内圧センサ92から筒内圧、可変バルブタイミング機構(VVT)位置センサ93から吸気時・排気時のVVTの位置が入力される。
エンジンECU60は、上述したセンサからの入力信号に基づいて、PM量が増加しているか否か、及び、エンジン10の運転状態を判定する。そして、エンジンECU60は、PM量が増加していると判定した場合には、PM量の発生を低減するために、筒内噴射用インジェクタ102及び/又は吸気ポート噴射用インジェクタ101を制御する(詳細は後述する)。
なお、エンジンECU60が、本発明の推定手段、判定手段及び制御手段に相当する。
ここで、図2を用いて、エンジン10の吸気系30に還流されるEGRガスの量とEGR触媒の温度との関係について説明する。図2は、エンジンが所定の運転条件を満足する場合(詳細は後述する)における、EGRガスの量とEGR触媒の温度との関係について示した図である。図2において、縦軸はEGR触媒の温度(触媒温度)を表し、横軸はEGRガスの量(EGR量)を表している。また、図2において、実線は、排気量に占めるPMの量(以後、PM濃度と記載する)が設計通りである時(通常時)の状態を示し、破線は、PM濃度が通常時よりも上昇した時の状態を示している。なお、PMの量が増加すればPM濃度は上昇し、PMの量が減少すればPM濃度は低下する。
図2から、EGR量が同一の場合におけるEGR触媒の温度は、破線で示されるPM濃度上昇時の方が、実線で示されるPM濃度通常時よりも高いことがわかる。従って、EGR触媒の温度が上昇している場合、PM濃度が上昇していると考えることができる。つまり、EGR触媒の温度に基づいてPM濃度が上昇しているか否かを判定できるため、その判定結果に基づいてPM量の低減を行う制御が可能であることがわかる。
次に、図3及び図4を用いて、エンジンECU60が実行する、PM量の増加に対応してPM量を低減させる処理について説明する。図3は、エンジンECU60が実行する制御処理を表すフローチャートである。
まず、エンジンECU60は、PM量が増加しているか否かを判定するためのルーチンを呼び出す(ステップS10)。このステップS10の処理については、図4で詳細に説明する。
次に、エンジンECU60は、ステップS10の処理結果として得られる判定フラグがONであるか否かを判定する(ステップS20)。この判定フラグとは、ONの場合にはPM量の増加に伴いPM濃度が上昇していることを示し、OFFの場合にはPM濃度が通常であることを示す。
エンジンECU60は、判定フラグがONの場合(ステップS20/YES)、エンジンECU60はPM量を低減するための制御を実行する(ステップS30)。一方、エンジンECU60は、判定フラグがOFFの場合(ステップS20/NO)、PM量は増加していないため、本処理を終了する。
ここで、PM量を低減するための制御とは、具体的には、筒内噴射用インジェクタ102が気筒201内に燃料を噴射する時期を遅角させる、筒内噴射用インジェクタ102が燃料を噴射する噴射回数を減少させる、及び吸気ポート噴射用インジェクタ101及び筒内噴射用インジェクタ102が燃料を噴射する回数のうち吸気ポート噴射用インジェクタ101が燃料を噴射する回数を増加させる、のうちいずれか1以上の制御である。
噴射時期が進角側にある場合、ピストンウェットによる燃料霧化の悪化によって、PM量が増加する可能性がある。従って、エンジンECU60は、筒内噴射用インジェクタ102の燃料噴射時期を遅角することによってピストンウェットの発生を低減し、PMの発生量を低減させることができる。また、筒内噴射用インジェクタ102が複数噴射を行っている場合、2回目の噴射が吸気弁と干渉することにより燃料の均質性が悪化して、PM量が増加する可能性がある。従って、エンジンECU60は、筒内噴射用インジェクタ102の噴射回数を低減することにより、PMの発生量を低減されることができる。
次に、図4を用いて、エンジンECU60が実行する、PM量の増加を判定する処理について説明する。図4は、図3のステップS10で実行される処理を示すフローチャートである。
まず、エンジンECU60は、後述するステップS101からステップS103までの処理によって、エンジンECU60がPM量の増加を判定する処理(以後、PM量増加判定処理と略記する)を開始できる条件が満たされているか否か、つまり、エンジン10が定常運転中であるかを判定する。
エンジンECU60は、冷却水温度が所定範囲内にあるか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101によって、エンジンECU60は、エンジン10が暖気運転中であるか否か、および、EGRクーラ50cが定常運転しており、その性能が一定となっているか否かを判定することができる。
エンジンECU60は、冷却水温度が所定範囲内である場合(ステップS101/YES)、EGR装置50の制御を実行しているか否かを判定する(ステップS102)。一方、エンジンECU60は、冷却水温度が所定範囲内に無い場合(ステップS101/NO)、エンジンECU60がPM量増加判定処理を開始できる条件は満たされていないため、前述した判定フラグをOFFにする(ステップS109)。そして、エンジンECU60は、本処理を終了する。
エンジンECU60は、EGR装置50の制御を実行している場合(ステップS102/YES)、エンジン回転数及びエンジン負荷率が上昇する過渡運転を終了してから所定時間内かつエンジン10が定常運転中であるか否かを判定する(ステップS103)。一方、エンジンECU60は、EGR装置50の制御を実行していない場合(ステップS102/NO)、エンジンECU60がPM量増加判定処理を開始できる条件は満たされていないため、前述した判定フラグをOFFにする(ステップS109)。そして、エンジンECU60は、本処理を終了する。なお、ステップS103において、エンジンECU60は、回転数センサ90からのエンジン回転数及びエンジン負荷センサ91からのエンジン負荷に基づいて判定を行うことができる。
エンジンECU60は、過渡運転終了から所定範囲内且つ定常運転中である場合(ステップS103/YES)、吸気管温度・吸気管圧測定用センサ群302から吸気管温度を取得する(ステップS104)。一方、過渡運転終了から所定範囲内且つ定常運転中でない場合(ステップS103/NO)、エンジンECU60が制御を開始できる条件は満たされていないため、前述した判定フラグをOFFにする(ステップS109)。そして、エンジンECU60は、本処理を終了する。
エンジンECU60は、ステップS104において吸気管温度Tmを取得すると、吸気管温度Tmが所定値Aを超えているか否か判定する(ステップS105)。ここで、ステップS105で吸気管温度Tmとの比較に用いられる所定値Aは、図5に示されるマップを用いて決定されるため、マップについて説明する。
図5は、ステップS105で吸気管温度Tmとの比較に用いられる所定値Aを求めるためのマップである。所定値Aは、エンジン回転数と、吸気管圧とに基づいて決定される。エンジンECU60は、回転数センサ90からエンジン回転数、吸気管温度・吸気管圧測定用センサ群302から吸気管圧を取得することができる。
図5のマップにおいて、A1〜A42で示されているのが、エンジン回転数及び吸気管圧から決定される吸気管の所定値温度である。この理論上の吸気管温度は、エンジン回転数が高くなるほど高くなり、また、吸気管圧が高くなるほど高くなる。
PM濃度が通常であれば、吸気管温度Tmは、所定値A以下の値をとる。従って、吸気管温度Tmが所定値Aを超えている場合、PM濃度が上昇していると考えられる。
再び、図4に戻り、エンジンECU60が実行する処理について説明する。エンジンECU60は、吸気管温度Tmが所定値Aを超えている場合(ステップS105/YES)、EGR弁開度、排気温度、筒内圧、VVT位置を取得する(ステップS106)。次に、エンジンECU60は、ステップS106で取得したEGR弁開度、排気温度、筒内圧、VVT位置が所定の範囲内にあるか否かを判定する(ステップS107)。
エンジンECU60は、EGR弁開度によって、EGRガスの量が一定か否かを判定でき、排気温度によってEGR触媒が排気を浄化する性能を判定することができる。また、エンジンECU60は、筒内圧によって燃焼室で異常燃焼が発生しているか否かを判定でき、VVT位置によって、筒内に吸気される空気量が一定か否かを判定できる。ここで、燃焼室での異常燃焼及び筒内に吸気される空気量は、吸気管温度Tmに直接影響する因子である。
ステップS105は、PM濃度が上昇しているか否かを推定するステップである。ここで、図2で説明したように、エンジン10の運転条件が所定の運転条件を満たす場合、PM濃度が増加すると、EGR触媒の温度も上昇するため、吸気管温度も上昇する。つまり、吸気管温度が所定値Aを超えている場合、PM濃度が上昇したと推定できる。
ただし、図2に示す関係が成り立つのは、エンジン10の運転条件が所定の運転条件を満たす場合である。そこで、ステップS107において、エンジンECU60は、取得した各センサからの値が所定の範囲内にあるか否かを判定する。つまり、図2で説明したエンジン10の運転条件が所定の運転条件を満たす場合とは、エンジン10の運転条件がステップS107の条件を満たしている場合を意味する。言い換えれば、ステップS107は、吸気管温度に基づいてエンジンECU60がPM濃度の上昇を推定できる運転条件を、エンジンの運転条件が、満たしているか否かを判定するステップである。
エンジンECU60は、ステップS107での判定結果がYESの場合、PM濃度が上昇したとして、判定フラグをONにする(ステップS108)。一方、エンジンECU60は、ステップS107での判定結果がNOの場合、吸気管温度に基づいてPM濃度が上昇したか否かを判定できないとして、判定フラグをOFFにする(ステップS109)。そして、エンジンECU60は、本処理を終了する。
なお、ステップS106およびステップS107をステップS103の後に実行し、その後、ステップS104及びステップS105を実行するように構成しても良い。この場合、エンジンECU60は、吸気管温度に基づいてエンジンECU60がPM濃度の上昇を推定できる運転条件を、エンジンの運転条件が満たしており、かつ、PM濃度が上昇していると推定すると、判定フラグにONを設定する。
次に、図6に示す運転条件における、エンジンECU60によるPM量の低減制御について説明する。図6は、エンジン10の運転条件、および、PM濃度との関係を示すタイムチャートである。
車両が100km/hで走行している時刻Aまでは、吸気管温度Tmが所定値Aを超えていないため、エンジンECU60は、PM量を低減する制御処理を実行しない。
また、車両が100km/hでの走行から120km/hでの走行へと移行する時刻Aから時刻Bまでの時間では、エンジン回転数が上昇し且つエンジン負荷率も上昇する過渡運転状態に当たるため、エンジンECU60は、PM量を低減する制御処理を実行しない。なお、図6では、この過渡運転状態において、PM濃度が上昇し、そのPM濃度の上昇に応じて、吸気管温度Tmが上昇している。
時刻Bにおいて車両が120km/hで定常運転を開始するため、エンジンECU60は、図4で説明したPM量増加判定処理を開始する。エンジンECU60は、吸気管温度Tmが図5に示したマップから得られる所定値温度Aを超えているため、エンジンの運転条件が、吸気管温度からPM濃度の上昇を判定できる条件を満たしているか否かを判定する。そして、図6では、エンジンECU60は、エンジンの運転条件が、吸気管温度に基づいてPM濃度の上昇を推定できる運転条件を満たしていると判定したため、時刻Cに筒内噴射用インジェクタ102の燃料噴射回数を低減させている。この制御によって、PM量が低減するため、PM濃度が低減する。そして、PM濃度の低減に伴って、吸気管温度Tmも低減する。
以上の説明から明らかなように、本実施例によれば、エンジンECU60は、吸気管温度に基づいて、PM濃度が上昇しているか否かを推定できる。そして、エンジンECU60は、PM量の増加に対応して、PM量を低減する制御処理を実行するため、PM発生量を低減できる。
なお、実施例では、吸気管温度を用いてPM濃度が上昇しているか否かを推定したが、EGR触媒の温度を取得して、PM濃度が上昇しているか否かを判定するようにしても良い。この場合、EGR触媒コンバータ50bに、EGR触媒の温度を取得するためのセンサを取り付け、センサからの信号をエンジンECU60に入力する構成とすれば良い。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
例えば、PM量が増加しているか否かの判定処理や、PM量を低減するための制御処理は、エンジンECU60で実現することが合理的であるが、例えばその他の電子制御装置や専用の電子回路などのハードウェアやこれらの組み合わせによって実現されてもよい。この点、本発明のエンジンの制御装置は例えば複数の電子制御装置や電子制御装置と電子回路等のハードウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
10…エンジン
11、12…燃料供給管
30…吸気系
40…排気系
50…EGR装置
50a…EGR通路
50b…EGR触媒コンバータ
50c…EGRクーラ
50d…EGR弁
60…エンジンECU
70…ターボチャージャ
70a…コンプレッサ
70b…タービン
80…インタークーラ
90…回転数センサ
91…負荷センサ
92…筒内圧センサ
93…VVT位置センサ
101…吸気ポート噴射用インジェクタ
102…筒内噴射用インジェクタ
201…気筒
202…冷却水温度測定用センサ
301…スロットルバルブ
302…吸気管温度・吸気管圧測定用センサ群
401…排気温度測定用センサ

Claims (7)

  1. 排気を還流するEGR通路と、前記EGR通路に設けられ還流された排気を浄化するEGR触媒とを備える内燃機関の制御装置であって、
    前記EGR触媒の温度に基づいて、排気中の粒子状物質の量が増加しているか否かを推定する推定手段と、
    前記推定手段がEGR触媒の温度に基づいて粒子状物質の量の増加を推定できる運転条件を、前記内燃機関の運転条件が満たしているか否かを判定する判定手段と、
    前記推定手段による推定結果及び前記判定手段による判定結果に基づいて、前記内燃機関の稼働状態を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関は前記内燃機関の気筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁を備え、
    前記制御手段は、前記推定手段による推定結果及び前記判定手段による判定結果に基づいて、前記筒内噴射弁が燃料を噴射する時期を遅角させる、及び/又は、前記筒内噴射弁が燃料を噴射する噴射回数を減少させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関は、前記内燃機関の気筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁と、前記内燃機関の吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁とを備え、
    前記制御手段は、前記推定手段による推定結果及び前記判定手段による判定結果に基づいて、前記筒内噴射弁が燃料を噴射する時期を遅角させる、前記筒内噴射弁が燃料を噴射する噴射回数を減少させる、及び前記ポート噴射弁及び前記筒内噴射弁が燃料を噴射する回数のうち前記ポート噴射弁が燃料を噴射する回数を増加させる、のうちいずれか1以上の制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記推定手段は、前記EGR触媒の温度を吸気温度に基づき推定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の内燃機関の制御装置。
  5. 排気を還流するEGR通路と、前記EGR通路に設けられ還流された排気を浄化するEGR触媒とを備える内燃機関の制御装置であって、
    前記EGR触媒の温度が予め定められた閾値よりも高い場合に、前記内燃機関の気筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁が燃料を噴射する時期を遅角させる、及び/又は、前記筒内噴射弁が燃料を噴射する噴射回数を減少させる制御手段を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 排気を還流するEGR通路と、前記EGR通路に設けられ還流された排気を浄化するEGR触媒とを備える内燃機関の制御装置であって、
    前記EGR触媒の温度が予め定められた閾値よりも高い場合に、内燃機関の気筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁が燃料を噴射する時期を遅角させる、前記筒内噴射弁が燃料を噴射する噴射回数を減少させる、及び前記内燃機関の吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁及び前記筒内噴射弁が燃料を噴射する回数のうち前記ポート噴射弁が燃料を噴射する回数を増加させる、のうちいずれか1以上の制御を実行する制御手段を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 前記制御手段は、前記EGR触媒の温度を吸気温度に基づき推定することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
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