JP5817202B2 - 内燃機関の排気循環装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気循環装置に関するものである。
従来から、内燃機関の燃料消費量の低減を図るために、燃焼室において燃焼したガスをEGRガスとして吸気通路に再循環させる排気循環装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に開示された排気循環装置は、排気通路を流れる排気の一部を吸気通路に再循環させるEGR通路と、このEGR通路に設けられ、吸気通路に再循環させるEGRガスの流量を調整するEGRバルブと、EGRバルブより排気通路側に設けられ、再循環させるEGRガスを機関冷却水との熱交換により冷却するEGRクーラと、を備えている。
このような排気循環装置は、EGR通路を流通するEGRガスの流量をEGRバルブにより調整することによって、内燃機関の運転状態に応じた排気通路から吸気通路へのEGRガスの還流を実現するようになっている。
このEGRガスには、煤などの粒子状物質が含まれており、粒子状物質がEGRクーラに付着すると、EGRガスの冷却効率が低下する。また、燃料に含まれている塩素成分や硫黄成分などの腐食成分がEGRガスに混入しEGRクーラに導入される。このとき、EGRクーラ内に凝縮水が発生していると、これらの腐食成分が凝縮水に溶け込み腐食水となる。結果として、この腐食水がEGRクーラを腐食させる原因となる。
そこで、EGRクーラに水を噴射することにより、EGRクーラの内部を洗浄する排気循環装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
この特許文献2に開示された排気循環装置は、EGRクーラのEGRガス流れ上流側に水噴射用のインジェクタを備えており、エンジンの燃焼中にインジェクタから水を噴射させ、EGRガスに水を混入させることにより、EGRクーラ内に水を供給するようになっている。これにより、EGRクーラ内に付着した煤を洗い流すとともに、高温のEGRガスにより水が気化する際に、気化熱としてEGRガスの熱を消費するので、EGRガスの冷却を行うことが可能になる。
特開2009−228530号公報 特開2010−48113号公報
しかしながら、上述した従来の排気循環装置は、インジェクタから水を噴射するタイミングについて考慮するようなものではなかった。
そのため、排気循環が行われないエンジンの暖機中にインジェクタが水を噴射すると、噴射された水はEGRガスによりEGRクーラから吹き飛ばされず、EGRクーラ内に溜まることとなる。また、暖機中のためEGRバルブが閉じられた状態であっても、排気脈動に起因して排気ガスがEGR管内に出入りを繰り返す。その結果、EGRクーラに溜まった水は、排気ガスに含まれる腐食成分が溶け込み腐食水となるため、EGRクーラを腐食させてしまうという問題があった。
また、エンジンの暖機が終了し、冷却水温が排気循環制御を実行する温度に達した場合においても、EGRクーラ内部の壁温は、水を蒸発させるための温度としては不十分である。
したがって、排気循環制御の実行中は、EGRクーラの壁温が露点よりも高く、本来は凝縮水が発生しない状況であるにもかかわらず、インジェクタから噴射された水がEGRクーラ内に溜まりEGRガスに含まれる腐食成分が混入して腐食水となる可能性が生じ、結果としてEGRクーラを腐食させてしまうという問題があった。
つまり、EGRクーラに対する水噴射制御が好適に実行されておらず、EGRクーラの腐食を十分抑制できないという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、EGRクーラに対する水噴射制御を好適に実行しEGRクーラの腐食を抑制できる内燃機関の排気循環装置を提供することを目的とする。
本発明に係る内燃機関の排気循環装置は、上記目的達成のため、内燃機関から排気通路に排出された排気の一部をEGRガスとして吸気通路に循環させる内燃機関の排気循環装置であって、前記排気通路と前記吸気通路とを連通するEGR通路に設置され、少なくとも前記EGRガスの循環を遮断可能な閉状態と前記EGRガスの循環を可能とする開状態とを取るEGRバルブと、前記EGR通路に設置され、前記EGRガスを冷却するEGRクーラと、前記EGRクーラに設置され、前記EGRクーラ内に水を噴射するインジェクタと、前記インジェクタによる水の噴射を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記EGRバルブが閉状態であり、かつ、前記内燃機関の冷却水温が所定値以下であることを条件として、前記インジェクタによる水の噴射を禁止することを特徴とする。
この構成により、冷却水温が所定値以下であり、EGRクーラに噴射された水がEGRクーラ内に溜まる可能性が高い場合には、水の噴射を禁止することにより、EGRクーラ内に水が溜まりEGRガスに含まれる腐食成分がこの水に溶け込むことにより腐食水となることを抑制できる。したがって、EGRクーラが腐食水により腐食することを抑制できる。
また、本発明に係る内燃機関の排気循環装置は、前記制御手段は、前記冷却水温が前記所定値を超えていることを条件として前記インジェクタによる水の噴射を開始することを特徴とする。
この構成により、インジェクタから噴射された水は、排気還流量制御が実行されるとEGRガスによって吹き飛ばされるため、EGRクーラ内に水が溜まることを抑制できる。また、冷却水温が所定値を超えた際に、EGRクーラ内には暖機中に発生した腐食水がすでに存在している可能性がある。そのため、排気還流量制御が開始される前に内燃機関が停止すると、腐食水がEGRクーラに溜まったままとなるが、噴射された水により腐食水の濃度が薄められているので、EGRクーラの腐食を抑制することができる。
また、本発明に係る内燃機関の排気循環装置は、前記制御手段は、前記EGRバルブが開状態であり、かつ、前記冷却水温が前記所定値よりも高温側に設定されたもう一つの所定値を超えたことを条件として、前記インジェクタによる水の噴射を禁止することを特徴とする。
この構成により、EGRクーラ内において凝縮水が発生しない条件が成立している場合には、インジェクタによる水の噴射を禁止することができる。したがって、凝縮水が発生し得ない状態であるにもかかわらず、水の噴射が継続されることにより、逆にEGRクーラ内に水が溜まる可能性が生じることを防止できる。
また、本発明に係る内燃機関の排気循環装置は、前記制御手段は、前記内燃機関が停止していることを条件として、前記インジェクタによる水の噴射を禁止することを特徴とする。
この構成により、内燃機関の停止による冷却水温の低下により、当該冷却水温が所定値ともう一つの所定値との間になった場合においても、インジェクタによる水の噴射が禁止される。したがって、EGRクーラ内に凝縮水が発生していないにもかかわらず、インジェクタによる水の噴射が実行されることにより、逆にEGRクーラ内に水が溜まることを防止できる。
本発明によれば、EGRクーラに対する水噴射制御を好適に実行しEGRクーラの腐食を抑制できる内燃機関の排気循環装置を提供できる。
本発明の実施の形態に係る内燃機関の排気循環装置を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る排気循環装置およびその周辺の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る冷却水回路の構成を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係るEGRクーラの内部を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る水噴射制御を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施の形態においては、本発明に係る排気循環装置を4気筒のガソリンエンジンを搭載した車両に適用する場合について説明する。
まず、構成について説明する。
図1に示すように、エンジン1は、シリンダヘッド10と、不図示のシリンダブロックを備えており、シリンダヘッド10およびシリンダブロックは、4つの気筒5を形成している。これらの気筒5には、ピストンにより燃焼室7がそれぞれ画成されている。また、シリンダヘッド10には、外気を気筒5に導入するための吸気ポートおよび排気ガスを気筒5から排出するための排気ポートが形成されている。
各吸気ポートには、燃料噴射用インジェクタが設置されており、噴射された燃料は空気と混ざり混合気として燃焼室7に導入される。また、シリンダヘッド10には、吸気カムシャフトの所定の回転角毎に吸気ポートと燃焼室7との連通状態を切替える吸気バルブと、排気カムシャフトの所定の回転角毎に排気ポートと燃焼室7との連通状態を切替える排気バルブが設置されている。
また、シリンダヘッド10には、各燃焼室7に導入された混合気に点火するための点火プラグ15が配置されており、点火プラグ15は後述するECU(Electronic Control Unit)80によって点火時期を制御されるようになっている。
また、燃料噴射用インジェクタは電磁駆動式の開閉弁により構成されており、ECU80により所定電圧が印加されると、開弁して各気筒5の吸気ポートに燃料を噴射するようになっている。
エンジン1は、さらに、シリンダヘッド10に接続される吸気マニホールド11aを有しており、この吸気マニホールド11aは吸気通路11の一部を構成している。吸気通路11には、上流側から順に図示しないエアクリーナやエアフロメータ22が設けられている。吸気通路11には、さらに、吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ18が吸気マニホールド11aの上流側に設けられている。
スロットルバルブ18は、その開度を無段階に調整することが可能な電子制御式の開閉弁により構成されており、所定の条件下において吸入空気の流路面積を絞り、この吸入空気の供給量を調整するようになっている。ECU80は、スロットルバルブ18に設置されたスロットルモータを制御してスロットルバルブ18の開度を調節するようになっている。
エンジン1は、さらに、シリンダヘッド10に接続される排気マニホールド12aを有しており、この排気マニホールド12aは排気通路12の一部を構成している。排気通路12には、例えば三元触媒により構成されている触媒装置13が配置されている。
エンジン1は、さらに、排気循環装置(以下、EGR装置という)30を備えている。EGR装置30は、排気通路12を流れる排気ガスの一部を吸気通路11に還流させて、各気筒5の燃焼室7へEGRガスとして供給するようになっている。これにより、燃焼室7内の燃焼温度が低下し、NOx発生量が低減する。また、ポンピングロスが低減し、燃費が向上するようになっている。
EGR装置30は、吸気通路11を形成する吸気管14と、排気通路12を形成する排気管16とを接続し、内部にEGR通路34が形成されたEGR管33を備えている。このEGR管33には、EGRガス流れの上流側から順に、EGR通路34を流れるEGRガスを冷却するためのEGRクーラ31およびEGRバルブ32が設けられている。
EGRバルブ32は、その内部に設けられたリニアソレノイド32aと、基端部分がリニアソレノイド32aに挿通された状態で配設され、その先端部分にEGR通路34を開閉する弁体32bが設けられたシャフト32cとを備えている。そして、リニアソレノイド32aを通電制御することにより、その電磁力と図示しないスプリングの付勢力によりシャフト32cがその軸方向に往復駆動され、弁体32bによりEGR通路34が開閉される。
本実施の形態におけるEGRバルブ32は、リニアソレノイド32aが通電された状態で開状態となり、リニアソレノイド32aが通電されていない状態で閉状態となるノーマリークローズ型のバルブにより構成されている。
ECU80は、EGRバルブ32の開度を調整することによって、排気通路12と吸気通路11とを連通し吸気マニホールド11aに導入されるEGRガス量、すなわち排気還流量を調整するようになっている。
EGRクーラ31は、筐体内におけるEGRガスの通路の外周部に冷媒室62(図4参照)が張り巡らされた構成を有している。EGR管33から供給されたEGRガスは、EGRガスの通路を通過する際に冷媒室62を流れる冷却水との熱交換により冷却され、下流側へ導かれるようになっている。また、本実施の形態に係るEGRクーラ31は、後述するように、水噴射用インジェクタ35を有している。
図1および図2に示すように、本実施の形態に係るエンジン1を搭載した車両は、冷却水温センサ21、エアフロメータ22、吸気温センサ23、圧力センサ24、排気カム角センサ25、排気温センサ26、スロットル開度センサ27、アクセル開度センサ29、リフトセンサ36、エンジン回転数センサ37、外気温センサ55および湿度センサ56を備えている。これらのセンサは、検出結果を表す信号をECU80にそれぞれ出力するようになっている。
冷却水温センサ21は、エンジン1のシリンダブロックに形成されたウォータージャケットに配置されており、エンジン1の冷却水温Twに応じた検出信号をECU80に出力する。エアフロメータ22は、吸気通路11のスロットルバルブ18の上流側に配置され、吸入空気量に応じた検出信号をECU80に出力する。
吸気温センサ23は、吸気マニホールド11aに配置され、吸入空気の温度に応じた検出信号をECU80に出力する。圧力センサ24は、吸気マニホールド11aに配置され、吸気圧に応じた検出信号をECU80に出力する。
排気カム角センサ25は、排気カムシャフトに設けられた排気カムセンサプレートの所定の位置、すなわち、所定の回転角を検出し、排気カムシャフトの回転角の検出を行うようになっている。また、排気温センサ26は、触媒装置13の下流側の排気通路12に配置されており、排気温度に応じた検出信号をECU80に出力する。
スロットル開度センサ27は、スロットルバルブ18の開度に応じた検出信号をECU80に出力する。アクセル開度センサ29は、アクセルペダルの踏み込み量に応じた検出信号をECU80に出力する。エンジン回転数センサ37は、エンジン1のクランクシャフトの回転数を検出し、エンジン回転数としてECU80に出力する。
リフトセンサ36は、直流駆動される抵抗体と、抵抗体の表面を摺動するブラシとを有している。ブラシは、EGRバルブ32のシャフト32cと一体に作動し得るように構成されている。そして、シャフト32cのリフト位置、すなわちEGRバルブ32の開度に応じた電圧信号がブラシに現れる。したがって、ECU80は、リフトセンサ36のブラシに現れる信号を取得することにより、EGRバルブ32の開度を検出することができる。外気温センサ55および湿度センサ56は、それぞれ車両の外気の温度および湿度を検出し、ECU80に出力する。
ECU80は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82、RAM(Random Access Memory)83およびバックアップメモリ84などを備えている。なお、本実施の形態に係るECU80は、本発明に係る制御手段を構成する。
ROM82は、排気還流量制御、水噴射制御および気筒5に対する燃料噴射量を制御するための制御プログラムを含む各種制御プログラムや、これらの各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップなどが記憶されている。CPU81は、ROM82に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行するようになっている。また、RAM83は、CPU81による演算結果や、上述した各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するようになっている。バックアップメモリ84は、不揮発性のメモリにより構成されており、例えばエンジン1の停止時に保存すべきデータ等を記憶するようになっている。
CPU81、ROM82、RAM83およびバックアップメモリ84は、バス87を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェース85および出力インターフェース86と接続されている。
入力インターフェース85には、冷却水温センサ21、エアフロメータ22、吸気温センサ23、圧力センサ24、排気カム角センサ25、排気温センサ26、スロットル開度センサ27、アクセル開度センサ29、リフトセンサ36、エンジン回転数センサ37、外気温センサ55および湿度センサ56が接続されている。なお、車両がECU80以外の他のECUを搭載し、これらのセンサのうち少なくとも一部から出力された信号が、当該他のECUを介してECU80に入力されるようにしてもよい。
出力インターフェース86は、点火プラグ15、スロットルバルブ18、EGRバルブ32、水噴射用インジェクタ35や、燃料噴射用インジェクタなどに接続されている。そして、ECU80は、上記した各種センサの出力に基づいて、排気還流量制御、水噴射制御および燃料噴射量制御などを含むエンジン1の各種制御を実行する。
図3は、本実施の形態に係るEGR装置30に冷却水を供給する冷却水回路40を示す模式図である。冷却水回路40は、ウォーターポンプ44から吐出した冷却水を、エンジン1、ヒータコア41、EGRクーラ31、EGRバルブ32およびスロットルバルブ18の順に供給し、ウォーターポンプ44に戻す第1経路47と、エンジン1を構成するシリンダヘッド10の下流に設置されている図示しないサーモスタットにより第1経路47から分岐され、エンジン1から流出した冷却水の一部をラジエータ42に供給し、ウォーターポンプ44に戻す第2経路48とを有している。
第1経路47を還流する冷却水は、エンジン1を構成するシリンダブロックおよびシリンダヘッド10との熱交換により加熱されると、ヒータコア41との熱交換により冷却され、その後EGRクーラ31に供給される。
一方、第2経路48を還流する冷却水は、シリンダヘッド10の下流に設置されているサーモスタットにより第1経路47から分岐されると、ラジエータ42に供給され外気との熱交換により冷却される。また、サーモスタットは、冷却水温Twが上昇するにしたがって、第2経路48を徐々に開放し、第1経路47を還流する冷却水量に対する第2経路48を還流する冷却水量の割合を増加するようになっている。
以下、本発明の実施の形態に係るEGR装置30のより特徴的な構成について、図1および図4を参照して説明する。
本実施の形態に係るEGRクーラ31には、EGRクーラ31内に水を噴射するための水噴射用インジェクタ35が設置されている。
また、車両には、水タンク51が設置されており、水タンク51内の水は、ポンプ52によりフィルタ53を介して吸い上げられ、水噴射用インジェクタ35に供給される。
ポンプ52は、公知の電動ポンプにより構成されているが、機械式ポンプなどにより構成されていてもよい。水は、例えば蒸留水など、腐食水を洗浄することができる液体であればよい。
水噴射用インジェクタ35は、噴射弁としてのニードルと、当該ニードルを軸方向に所定のリフト量で変位させるソレノイドとを有している。したがって、ECU80は、ソレノイドに対する通電時間を制御することによって水噴射用インジェクタ35から噴射される水の量を調節するようになっている。
EGRクーラ31の内部は、図4に示すように、内部にEGRガスが導かれるケーシング61と、ケーシング61内に冷媒としての冷却水が流通する冷媒室62が形成されるように設けられる仕切り板63と、冷媒室62を貫通するように配置され内部をEGRガスが通過する複数の冷却管64とを備えている。冷却管64は、ケーシング61内に一方向に並べて配置されている。また、これらの冷却管64は、上流側端部64aおよび下流側端部64bがそれぞれ同一平面上に揃うように配置されている。冷却管64内にはEGRガスから冷却水への熱の伝達が促進されるようにフィン65が設けられている。EGRガスは、導入口61aを介してケーシング61内に導入される。その後、EGRガスは複数の冷却管64内を通過し、排出口61bから排出される。
冷媒室62には、冷却水導入口62aが形成されており、ヒータコア41(図3参照)を通過した冷却水が冷却水導入口62aを介して導入される。そして、冷却水は、複数の冷却管64の間を通過して冷却水排出口62bから排出され、EGRバルブ32(図3参照)に供給されるようになっている。このように冷却水を流すことにより、複数の冷却管64を通過しているEGRガスと冷却水との間で熱交換を行わせ、EGRガスを冷却することができる。
また、本実施の形態に係るEGRクーラ31は、上流側端部64aよりも上流側のケーシング61に水噴射用インジェクタ35が設置されている。水噴射用インジェクタ35は、各冷却管64のフィン65に向けて水を噴射し、フィン65をはじめとする冷却管64に付着している腐食水を洗い流すようになっている。
図1に戻り、ECU80は、冷却水温センサ21から入力される信号に基づいて、冷却水温Twが所定値A以下であると判断すると、水噴射用インジェクタ35による水噴射を禁止するようになっている。ここで、本実施の形態に係る所定値Aは、本発明に係る所定値を構成する。この所定値Aは、EGRガスの露点温度である55℃の近傍に設定されている。
冷却水温Twが所定値A以下の場合には、EGRクーラ31内において凝縮水が一旦発生すると、排気還流量制御が実行されていないためEGRガスにより吹き飛ばされたり乾燥することがない。そのため、水噴射用インジェクタ35により水がEGRクーラ31内に噴射されると、この水はEGRクーラ31内に溜まることとなる。そして、冷却水温Twが所定値A以下の場合には、まだ排気還流量制御が開始されていないためEGRバルブ32が全閉状態になっているものの、エンジン1の駆動により発生する排気通路12内の排気脈動に起因して排気ガスがEGR通路34内に流出入を繰り返し、徐々にEGRクーラ31内に侵入する。その結果、EGRクーラ31内に溜まった水は、排気ガスに含まれる腐食成分が溶け込み腐食水となり、EGRクーラ31を腐食させる原因となる。したがって、ECU80は、冷却水温Twが所定値A以下の場合には、水噴射用インジェクタ35による水噴射を禁止し、EGRクーラ31内に腐食水の原因となる水が溜まることを防止するようになっている。
ここで、所定値Aは、EGRクーラ31内において凝縮水が発生しない温度、つまりEGRガスの露点温度近傍、かつ、露点温度より高い温度であり、さらには、排気還流量制御が実行される温度より低い温度に設定されるものであり、一定値あるいは変動値のいずれであってもよい。所定値Aを一定値とする場合には、所定値Aは、想定される外気温や湿度に基づき、最も高くなる排気ガスの露点温度を基準に設定するようにする。
一方、所定値Aを変動値とする場合には、ECU80は、外気温および湿度に応じて所定値Aを算出するようになっている。この場合、ECU80は、外気温および湿度から所定値Aを算出するための計算式を予めROM82に記憶しておく。そして、ECU80は、外気温センサ55および湿度センサ56から外気温および湿度を表す信号を取得すると、ROM82に記憶されている計算式に基づいて所定値Aを算出する。
あるいは、ECU80は、外気温および湿度と所定値Aとを対応付けたマップを予めROM82に記憶しておき、外気温センサ55および湿度センサ56から外気温および湿度を表す信号を取得すると、ROM82に記憶されているマップを参照して所定値Aを算出する。
なお、本実施の形態においては、ECU80は、エンジン1の始動時のみに所定値Aの算出を行うようになっているが、これに限定されず、ECU80は、エンジン1の駆動中において所定の時間間隔ごとに所定値Aを算出し、すでに設定されている所定値Aを新たに算出された値で更新するようにしてもよい。
また、ECU80は、冷却水温センサ21から入力される信号に基づいて、冷却水温Twが所定値Aを超えたと判断した場合には、水噴射用インジェクタ35による水噴射を開始するようになっている。
冷却水温Twが所定値Aを超えたときには、EGRクーラ31内には、EGRクーラ31が露点温度以下であった際に生成された凝縮水が既に溜まっており、上述した排気脈動により腐食成分が溶け込み腐食水になっている。したがって、ECU80は、EGRクーラ31内に水を噴射することによって、EGRクーラ31内にすでに溜まっている腐食水の濃度を薄めることができる。
また、この状態でエンジン1が停止し、冷却水温Twが低下し始めると、EGRクーラ31内に生成されている凝縮水は、蒸発することなく、また、排気還流量制御の実行開始前であるため、EGRガスにより吹き飛ばされることもない。そのため、EGRクーラ31内に腐食水として溜まったままになる。しかしながら、ECU80は、冷却水温Twが所定値Aを超えた時点ですでに水噴射を実行したため、水噴射を実行しなかった場合と比較して腐食水の濃度が低下されており、EGRクーラ31の腐食が抑制されるようになっている。
また、冷却水温Twが排気還流量制御の実行温度に達すると、ECU80は、EGRバルブ32の開度を制御する排気還流量制御を開始する。
ここで、排気還流量制御の実行開始温度は、例えば70℃に設定されている。したがって、ECU80は、冷却水温センサ21から入力された信号に基づき、冷却水温Twが70℃に達したと判断すると、排気還流量制御の実行を開始する一方、水噴射用インジェクタ35による水噴射は継続する。したがって、EGRクーラ31内に噴射された水は、EGRガスにより吹き飛ばされ、EGRクーラ31から排出され、EGRガスとともにエンジン1に流入し、排気ガスとともに車両の外部に排出されるようになっている。
また、ECU80は、水噴射制御において、EGRクーラ31内に生成されている凝縮水を最小限の噴射量により洗浄するよう、水噴射用インジェクタ35を制御して水を間欠的に噴射させるようになっている。
具体的には、EGRクーラ31内に噴射された水は、EGRガスの流量が大きいほどEGRクーラ31から吹き飛ばされやすくなる。また、EGRクーラ31へのEGRガスの流量は、排気脈動の影響を大きく受ける。そのため、ECU80が排気バルブの開閉タイミングに同期して水噴射用インジェクタ35を制御することにより、EGRクーラ31へのEGRガスの流量が大きい状態で水噴射が実行するようになっている。この場合、ECU80は、排気カム角センサ25から入力される信号に基づいて、各気筒に配置された排気バルブのそれぞれの開タイミングにおいて水が噴射されるよう水噴射用インジェクタ35を制御するようにする。
一方、エンジン回転数や機関負荷率が高く、かつ、EGRバルブ32が全開状態およびその近傍となることによりEGRガスの流量が大きくなると、EGRガスの流量の変動は、排気バルブの開閉タイミングよりも吸気バルブの開閉タイミングによる影響を強く受けるようになる。したがって、ECU80は、EGRガスの流量が所定値より大きくなる車両の走行状況においては、水噴射用インジェクタ35の制御を吸気バルブの開閉タイミングに同期させるようにしてもよい。この場合、ECU80は、水噴射用インジェクタ35を吸気バルブおよび排気バルブのいずれの開閉タイミングと同期させるかを、エンジン回転数および機関負荷率に応じて設定されたマップに基づいて決定する。このマップは、実験的な測定により設定されており、予めROM82に記憶されている。そして、ECU80は、吸気バルブと同期して水噴射制御を実行する場合には、各気筒に配置された吸気バルブのそれぞれの開タイミングにおいて水が噴射されるよう水噴射用インジェクタ35を制御するようにする。
また、ECU80は、水噴射用インジェクタ35の各噴射タイミングにおける噴射量を制御するようにしてもよい。この場合、上記のように、EGRクーラ31内に噴射された水は、EGRガスの流量が大きいほどEGRクーラ31から吹き飛ばされやすくなる。したがって、ECU80は、EGRガスの流量が大きいほど噴射量を増加させ、EGRガスと水とが一定の割合になるようにする。例えば、ECU80は、エアフロメータ22により検出される吸入空気量22およびEGR率に基づいてEGRガスの流量を算出する。そして、ECU80は、算出されたEGRガスの流量に応じた噴射量となるよう水噴射用インジェクタ35を制御する。
また、ECU80は、冷却水温Twが所定値Bを超えた場合には、水噴射用インジェクタ35による水の噴射を禁止するようになっている。ここで、本実施の形態に係る所定値Bは、本発明に係るもう一つの所定値を構成しており、EGRクーラ31内に凝縮水が発生し得ず、かつ、排気還流量制御が実行される温度である75℃近傍に設定されている。
EGRクーラ31の内壁温度は、冷却水温Twとほぼ一致する。そのため、冷却水温Twが75℃を超えていれば、EGRクーラ31の内壁温度はEGRガスの露点温度より十分高くなっており、EGRクーラ31内において凝縮水が新たに発生し得ない。しかしながら、エンジン1の暖機後における冷却水温Twは通常75℃から100℃の範囲であるため、この状況下において水噴射の実行が継続されると、EGRクーラ31内において水が十分に蒸発せずかえって水が溜まる可能性が生じる。また、この状態においては、排気還流量制御が実行されているため、溜まった水がEGRガスに絶えず曝される。したがって、EGRガスに含まれる腐食成分がこの溜まった水に溶け込み、溜まった水が腐食水としてEGRクーラ31を腐食させることとなる。さらには、溜まった水の一部が蒸発することによりEGRクーラ31内の湿度が上昇し、EGRクーラ31内の腐食を一層促進する可能性が生じる。したがって、ECU80は、冷却水温Twが75℃を超えた場合には、水噴射用インジェクタ35による水噴射を禁止するようになっている。
また、一旦冷却水温Twが75℃以上となり水噴射が禁止されると、上述したようにEGRクーラ31内は乾燥した状態となる。そのため、エンジン1の停止など冷却水温Twが75℃以上の状態から55℃〜75℃の範囲、すなわち上記所定値Aと所定値Bとの間に低下したとしても、EGRクーラ31内に凝縮水などの水が溜まっていない。このような乾燥した状態であるにもかかわらず、水噴射が実行されると、EGRクーラ31内にかえって水が溜まり、腐食水としてEGRクーラ31を腐食させる原因となる。
したがって、ECU80は、エンジン1が停止したことにより冷却水温Twが低下し所定値Aと所定値Bとの間となっている場合には、EGRクーラ31内に凝縮水が発生していないため、水噴射用インジェクタ35による水噴射を禁止するようになっている。
この場合、ECU80は、エンジン回転数センサ37から入力される信号に基づいて、エンジン1が停止していると判断した場合には、水噴射用インジェクタ35による水噴射を禁止するようにしてもよい。あるいは、ECU80は、冷却水温センサ21から入力される信号に基づいて冷却水温Twの時間変化を算出し、冷却水温Twが低下をしていると判断した場合には水噴射用インジェクタ35による水噴射を禁止するようにしてもよい。
また、ECU80は、水噴射制御を禁止するか否かを表す水噴射禁止フラグをRAM83に有している。ECU80は、上記のように冷却水温Twが所定値A以下の場合、冷却水温Twが所定値Bを超えた場合、あるいはエンジン1が停止している場合には、この水噴射禁止フラグをONとし、これ以外の場合には水噴射禁止フラグをOFFとする。そして、ECU80は、水噴射禁止フラグがOFFになっている場合には水噴射制御を実行し、ONになっている場合には水噴射制御を禁止するようになっている。なお、水噴射禁止フラグは、RAM82の代わりにバックアップメモリ84に記憶されるようにしてもよい。
次に、本実施の形態に係る水噴射制御処理について図5を参照して説明する。なお、以下の処理は、ECU80を構成するCPU81によって所定のタイミングで実行されるとともに、CPU81によって処理可能なプログラムを実現する。
図5に示すように、ECU80は、まず、冷却水温センサ21から入力される信号に基づいて、エンジン1の冷却水温Twを取得する(ステップS11)。
次に、ECU80は、冷却水温Twが所定値A以下であるか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、ECU80は、外気温センサ55および湿度センサ56から入力される信号に基づいて、現在の外気温及び湿度を表す信号を取得すると、ROM82に記憶されている計算式に基づいて所定値Aを設定する。なお、上述のように、所定値Aは露点温度の近傍に設定されている。
ECU80は、冷却水温Twが所定値A以下であると判断した場合には(ステップS12でYES)、RAM83に記憶されている水噴射禁止フラグをONにし、水噴射を禁止する(ステップS13)。また、上述のように、排気還流量制御は、冷却水温Twが所定値Aと所定値Bの間になった場合に開始されるので、冷却水温Twが所定値A以下であるならば、EGRバルブ32は閉状態になっている。
一方、ECU80は、冷却水温Twが所定値Aを超えていると判断した場合には(ステップS12でNO)、冷却水温Twが所定値Bを超えているか否かを判断する(ステップS14)。所定値Bは、上記のように、EGRクーラ31内において凝縮水が確実に発生しない温度であり、本実施の形態においては、75℃に設定されている。
ECU80は、冷却水温Twが所定値Bを超えていると判断した場合には(ステップS14でYES)、RAM83に記憶されている水噴射禁止フラグをONにし、水噴射を禁止する(ステップS15)。
一方、ECU80は、冷却水温Twが所定値B以下であると判断した場合には(ステップS14でNO)、ステップS16に移行し、冷却水温Twの下降中であるか否かを判断する(ステップS16)。
具体的には、ECU80は、エンジン回転数センサ37からエンジン回転数を表す信号を入力する。その結果、エンジン回転数が所定値以上である場合には、エンジン1が駆動中であり、冷却水温Twは下降していないと判断する。ここで、所定値は、アイドル回転数など、エンジン1が駆動している場合に取り得る回転数に設定されている。一方、エンジン回転数が所定値未満である場合には、冷却水温Twは下降していると判断する。
ECU80は、冷却水温Twが下降していると判断した場合には(ステップS16でYES)、水噴射禁止フラグをONにし、水噴射を禁止する(ステップS18)。
一方、ECU80は、冷却水温Twが下降していないと判断した場合には(ステップS16でNO)、RAM83に記憶されている水噴射禁止フラグをOFFにする。したがって、ECU80は、水噴射禁止フラグを参照した際に水噴射禁止フラグがOFFとなっているため、水噴射制御を実行する(ステップS17)。
以上のように、本発明の実施の形態に係るEGR装置30は、冷却水温Twが所定値A以下であり、EGRクーラ31に噴射された水がEGRクーラ31内に溜まる可能性が高い場合には、水の噴射を禁止することにより、EGRクーラ31内に水が溜まりEGRガスに含まれる腐食成分がこの水に溶け込むことにより腐食水となることを抑制できる。したがって、EGRクーラ31が腐食水により腐食することを抑制できる。
また、冷却水温Twが所定値Aを超えた後に水噴射用インジェクタ35から噴射された水は、排気還流量制御が実行されるとEGRガスによって吹き飛ばされるため、EGRクーラ31内に水が溜まることを抑制できる。また、冷却水温Twが所定値Aを超えた際に、EGRクーラ31内には暖機中に発生した腐食水がすでに存在している可能性がある。そのため、排気還流量制御が開始される前にエンジン1が停止すると、腐食水がEGRクーラ31に溜まったままとなるが、噴射された水により腐食水の濃度が薄められているので、EGRクーラ31の腐食を抑制することができる。
また、冷却水温Twが所定値Bを超え、EGRクーラ31内において凝縮水が発生しない条件が成立している場合には、水噴射用インジェクタ35による水の噴射を禁止することができる。したがって、凝縮水が発生し得ない状態であるにもかかわらず、水の噴射が継続されることにより、逆にEGRクーラ31内に水が溜まる可能性が生じることを防止できる。
また、エンジン1の停止による冷却水温Twの低下により、当該冷却水温Twが所定値Aと所定値Bとの間になった場合においても、水噴射用インジェクタ35による水の噴射が禁止される。したがって、EGRクーラ31内に凝縮水が発生していないにもかかわらず、水噴射用インジェクタ35による水の噴射が実行されることにより、逆にEGRクーラ31内に水が溜まることを防止できる。
なお、以上の説明においては、車両が水タンク51を搭載し、水タンク51内の水がポンプ52により水噴射用インジェクタ35に供給される場合について説明したが、これに限定されず、エンジン1の冷却水が水噴射用インジェクタ35から噴射されるようにしてもよい。この場合、エンジン1の冷却水はウォーターポンプ44により所定の水圧にまで高められているので、新たなポンプを設置することなく水噴射用インジェクタ35から水を噴射させることが可能となる。
また、以上の説明においては、ECU80は、排気バルブあるいは吸気バルブに同期して水噴射用インジェクタ35を制御する場合について説明した。しかしながら、ECU80は、噴射された水がEGRクーラ31から十分排出される限り、任意の時間間隔で、あるいは連続的に水が噴射されるよう水噴射用インジェクタ35を制御するようにしてもよい。
また、以上の説明においては、EGR装置30がターボユニットを備えないエンジン1に適用される場合について説明したが、これに限定されず、EGR装置30がターボユニットを備えるエンジン1に適用されてもよい。
この場合、EGR装置30は、タービンホイールの上流側から排気ガスを取得してコンプレッサホイールの下流側にEGRガスとして還流するいわゆるHPL(High-Pressure Loop)を構成してもよい。また、EGR装置30が、タービンホイールの下流側から排気ガスを取得してコンプレッサホイールの上流側にEGRガスとして還流するLPL(Low-Pressure Loop)を構成していてもよい。
また、EGR装置30は、ガソリンエンジンにより構成されたエンジン1を搭載した車両に適用される場合について説明したが、これに限定されず、EGR装置30は、ディーゼルエンジンなど公知の内燃機関を搭載した車両に適用されていればよい。
また、以上の説明においては、燃料が吸気ポートに噴射されるポート噴射式エンジンにEGR装置30が適用される場合について説明したが、これに限定されず、燃料が各燃焼室7に直接噴射される筒内噴射式エンジンにEGR装置30が適用されていてもよい。また、筒内噴射およびポート噴射のいずれもが行われるエンジンにEGR装置30が適用されていてもよい。
また、EGR装置30は、エンジン1のみを動力源とする車両のみならず、エンジン1および回転電機を動力源とするハイブリッド車両に適用されてもよい。この場合、ハイブリッド車両は、エンジン1の始動と停止を繰り返すため、EGRクーラ31の壁温がEGRガスの露点温度をまたいで上下する頻度が増加し、結果としてEGRクーラ31内に腐食水が生成される可能性も増大する。しかしながら、本実施の形態に係るEGR装置30を適用することにより、腐食水を洗浄し、EGRクーラ31の腐食を抑制することが可能となる。
以上のように、本発明に係る排気循環装置は、EGRクーラ31に対する水噴射制御を好適に実行しEGRクーラ31の腐食を抑制できるという効果を奏するものであり、内燃機関の排気循環装置に有用である。
1 エンジン
7 燃焼室
11 吸気通路
11a 吸気マニホールド
12 排気通路
12a 排気マニホールド
18 スロットルバルブ
21 冷却水温センサ
22 エアフロメータ
23 吸気温センサ
25 排気カム角センサ
26 排気温センサ
27 スロットル開度センサ
30 EGR装置
31 EGRクーラ
32 EGRバルブ
33 EGR管
34 EGR通路
35 水噴射用インジェクタ
37 エンジン回転数センサ
40 冷却水回路
47 第1経路
51 水タンク
52 ポンプ
53 フィルタ
55 外気温センサ
56 湿度センサ
64 冷却管
80 ECU

Claims (3)

  1. 内燃機関から排気通路に排出された排気の一部をEGRガスとして吸気通路に循環させる内燃機関の排気循環装置であって、
    前記排気通路と前記吸気通路とを連通するEGR通路に設置され、少なくとも前記EGRガスの循環を遮断可能な閉状態と前記EGRガスの循環を可能とする開状態とを取るEGRバルブと、
    前記EGR通路に設置され、前記EGRガスを冷却するEGRクーラと、
    前記EGRクーラに設置され、前記EGRクーラ内に水を噴射するインジェクタと、
    前記インジェクタによる水の噴射を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記EGRバルブが閉状態であり、かつ、前記内燃機関の冷却水温が所定値以下であることを条件として、前記インジェクタによる水の噴射を禁止し、さらに、前記EGRバルブが開状態であり、かつ、前記冷却水温が前記所定値よりも高温側に設定されたもう一つの所定値を超えたことを条件として、前記インジェクタによる水の噴射を禁止することを特徴とする内燃機関の排気循環装置。
  2. 前記制御手段は、前記冷却水温が前記所定値を超えていることを条件として前記インジェクタによる水の噴射を開始することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気循環装置。
  3. 前記制御手段は、前記内燃機関が停止していることを条件として、前記インジェクタによる水の噴射を禁止することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の排気循環装置。
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