JP2010285577A - ポリエチレンテレフタレートの製造方法 - Google Patents

ポリエチレンテレフタレートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、col−a値、col−L値、熱安定性、重合反応性、成形性等に全く影響を及ぼすことなく、col−b値のみを極めて顕著に改善できるポリエチレンテレフタレートの製造方法を提供することにある。
【解決手段】上記課題はエステル交換反応工程と溶融重縮合反応工程を含むポリエチレンテレフタレートの製造方法であって、
ジメチルテレフタレート、エチレングリコールを原料として用い、チタン化合物aから選ばれる少なくとも1種の化合物をエステル交換触媒として用いてエステル交換反応工程を行い、ゲルマニウム化合物、チタン化合物b及びアンチモン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を重縮合触媒として用い、ジブチルホスフェート、テレフタル酸及びアルカリ金属化合物若しくはアルカリ土類金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を添加して溶融重縮合反応工程を行うことを特徴とするポリエチレンテレフタレートの製造方法によって解決することができる。
【選択図】なし

Description

本発明はポリエチレンテレフタレートの色相の改善することができるポリエチレンテレフタレートの製造方法に関する。
芳香族ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(以下PETと略することがある。)は、その優れた機械的性質、化学的性質から、繊維、フィルム、工業用樹脂、ボトル、カップ、トレイ等に成形されて広く用いられている。通常、芳香族ポリエステルはテレフタル酸などのジカルボン酸成分又はそのジエステル化合物と、エチレングリコールなどの脂肪族ジオール類とを原料として製造される。具体的には、まず、芳香族ジカルボン酸類又はそのジエステル化合物類と脂肪族ジオール類とのエステル化反応により低次縮合物(エステル低重合体)を形成し、次いで重縮合触媒の存在下にこの低次縮合物を脱グリコール反応(液相重縮合)させて、高分子量化している。また、場合によっては固相重縮合を行い、更に分子量を高めている。しかしながら、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステルは、重縮合時に熱分解により着色が起こりやすい問題を有している。
特に触媒として、チタン化合物を用いたときに、重縮合時に着色する度合いが顕著である。チタン化合物はエステルの重縮合反応を促進する作用のある元素であることが知られており、チタンアルコキシド、四塩化チタン、シュウ酸チタニル、オルソチタン酸などが重縮合触媒として公知であり、このようなチタン化合物を重縮合触媒として利用するために多くの検討が行われている。しかしながら、従来のチタン系触媒を重縮合触媒に用いた場合、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物に比べ活性はあるものの、得られたポリエステルが著しく黄色に着色するなどの問題が生じる。
そのため、種々のチタン化合物が検討されてきた。例えば、水酸化チタン、α−チタン酸をそれぞれポリエステル製造用触媒として使用することが開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。しかしながら、前者の方法では水酸化チタンの粉末化が容易でなく、一方、後者の方法ではα−チタン酸が変質し易いため、その保存、取り扱いが容易でなく、したがっていずれも工業的に採用するには適当ではなく、さらに、良好な色調(カラーb値)のポリマーを得ることも困難である。
また、チタン化合物とトリメリット酸とを反応させて得られた生成物を、またチタン化合物と亜リン酸エステルとを反応させて得られた生成物を、それぞれポリエステル製造用触媒として使用することが開示されている(例えば、特許文献3、特許文献4参照。)。確かに、この方法によれば、ポリエステルの溶融熱安定性はある程度向上しているものの、得られるポリマーの色調(カラーb値)が十分なものではない。リン化合物の検討を見ると、各種アルキル基を有したリン化合物が使用することが開示されているが、色相(col−b)への要求水準を十分満たすものではない(例えば、特許文献5参照。)。
着色問題を解決するために、整色剤を添加するという方法が一般的に行われている。例えば、コバルト化合物や有機化合物を芳香族ポリエステルに添加して黄味(col−b)を抑え、改善することができるが、コバルト化合物を添加することによって芳香族ポリエステルの溶融熱安定性が低下し、ポリマーの分解も起こりやすくなるという問題がある。非金属の整色剤として、下記に示す化合物1をはじめとする有機化合物の整色剤も一般に販売され使用されているが、これらにしても、黄味(col−b)を抑制できても、col−a値やcol−L値に影響し、全体としてのポリエステルの色相に悪影響を与えてしまうという欠点がある。
また、安定剤として用いるリン化合物の添加量を増やし、チタン触媒を失活させ、色相の悪化を防ぐ、という方法が取られることもある。しかし、これでは、コバルト化合物の添加と同様、ポリエステルの色相(col−b)は改善することは出来るが、ポリエステルの溶融熱安定性が低下し、ポリマーの熱分解も起こりやすくなるという問題がある。従って、col−L値、col−a値、col−b値の全てに優れ、且つポリエステルの溶融安定性(成形性)まで同時に実現できる製造方法は、いまだ提供されていない。
特公昭48−002229号公報 特公昭47−026597号公報 特公昭59−046258号公報 特開昭58−038722号公報 特開昭54−045397号公報
そこで上記課題を踏まえ、本発明の目的は、col−a値、col−L値、熱安定性、重合反応性、成形性等に全く影響を及ぼすことなく、col−b値のみを極めて顕著に改善できるポリエチレンテレフタレートの製造方法を提供することにある。
そこで、本発明においては、チタン触媒を効果的に失活させるべく、安定剤について鋭意検討した結果、ジブチルホスフェートを用いることで、上記課題が解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明はエステル交換反応工程と溶融重縮合反応工程を含むポリエチレンテレフタレートの製造方法であって、ジメチルテレフタレート、エチレングリコールを原料として用い、チタン化合物aから選ばれる少なくとも1種の化合物をエステル交換触媒として用いてエステル交換反応工程を行い、ゲルマニウム化合物、チタン化合物b及びアンチモン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を重縮合触媒として用い、ジブチルホスフェート、テレフタル酸及びアルカリ金属化合物若しくはアルカリ土類金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を添加して溶融重縮合反応工程を行うことを特徴とするポリエチレンテレフタレートの製造方法である。
本発明のポリエチレンテレフタレートの製造方法により、col−a値、col−L値、熱安定性、重合反応性、成形性等に全く影響を及ぼすことなく、col−b値のみを極めて顕著に改善することできる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明はエステル交換反応工程と溶融重縮合反応工程を含むポリエチレンテレフタレートの製造方法であって、原料としてジメチルテレフタレートとエチレングリコールを用いる。
(1)グリコール成分
本発明の製造方法において用いられる原料の1つはエチレングリコールである。更に本発明の効果を妨げない範囲内で他のポリオール成分を共重合しても良い。そのポリオール成分としては具体的には、トリメチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール(テトラメチレングリコール)、ネオペンチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジオール(ジヒドロキシシクロヘキサン)、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール等のアルキレングリコールを挙げる事ができる。これらの化合物はその1種、又は2種以上を混合して用いてもよく、目的により任意に選ぶことができる。
共重合成分として、ビス(ヒドロキシメチル)ナフタレン、2,2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス−o−(ヒドロキシメチル)ベンゼン、ビス−m−(ヒドロキシメチル)ベンゼン、ビス−p−(ヒドロキシメチル)ベンゼンなどの芳香族基を含むジオールを例示することができる。
更に共重合芳香族ポリエステルの構成する高分子鎖が実質的に線状である範囲内で3価以上の多官能化合物、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等を共重合してもよい。また、必要に応じて単官能化合物、例えばデシルアルコール、ドデシルアルコール、2−フェニルエタノールなどを用いても良い。
(2)カルボン酸成分
本発明の製造方法において用いられる原料の他の1つはジメチルテレフタレートである。更に本発明の効果を妨げない範囲内で他のポリカルボン酸成分を共重合しても良い。そのポリカルボン酸としては、芳香族ジカルボン酸を挙げることができ、具体的にはイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸を挙げることができる。また他のポリカルボン酸としてヘキサヒドロテレフタル酸等のごとき脂環族ジカルボン酸;アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸等のごとき脂肪族ジカルボン酸等で示されるジカルボン酸成分の1種、又は2種以上を混合して用いてもよく、目的により任意に選ぶことができる。
更に共重合芳香族ポリエステルの構成する高分子鎖が実質的に線状である範囲内で3価以上の多官能化合物、例えばトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリカルバリル酸又は没食子酸等を共重合してもよい。また、必要に応じて単官能化合物、例えば安息香酸、トルイル酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸、о−ベンゾイル安息香酸などを用いても良い。また更に、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシ安息香酸のようなヒドロキシカルボン酸又はそのアルキルエステル等を少量使用しても良い。
(3)製造方法:加圧下のエステル交換反応
本発明のポリエチレンテレフタレートの製造方法はいわゆる溶融(液相)重縮合法(A)に該当するが、この方法(A)においては、上記のようなジカルボン酸エステル誘導体成分(以下、単にジカルボン酸成分と表記することがある)と、ジオール成分とを重縮合させてポリエチレンテレフタレートを製造する。この液相重縮合法では、通常まずジカルボン酸成分とジオール成分とをエステル交換反応させ〔エステル交換反応工程(A−1)〕、次いで液相重縮合反応〔溶融重縮合反応工程(A−2)〕させる。具体的には、まずジカルボン酸成分とジオール成分とをエステル交換反応工程(A−1)に供給する。この際、ジカルボン酸成分1モルに対して1.02〜3.0モルのジオール成分を用いる。この工程においては、通常加圧下で行われることが好ましい。
必要に応じて上述のエステル交換触媒をジカルボン酸成分1モルに対して1〜60ミリモル%添加するのが好ましい。エステル交換触媒が全ジカルボン酸成分に対して1ミリモル%未満ではエステル交換反応が不十分なものとなり、これに続く液相重縮合反応及び固相重縮合反応速度の低下をもたらすことがある。エステル交換触媒を全酸成分に対して60ミリモル%を越えて添加すると、触媒残渣による析出粒子の影響により得られたポリエチレンテレフタレートを例えばボトル等に成形した際、大きく固有粘度の低下をもたらし好ましくないことがある。
エステル交換反応は、通常、反応温度190〜280℃、好ましくは200〜260℃、の条件下で行われる。上述したように、原料としてエチレングリコールとジメチルテレフタレートを反応させるとメタノールが生成するが、上記の反応温度はメタノールの常圧下での沸点を大きく上回るものである。上記の反応温度を採用できるようにエステル交換反応器を適切な加圧状態に保つ必要がある。また加圧状態に保ち、上述の温度下において反応雰囲気下に酸素があると酸化反応が促進される恐れがあるので、このエステル化反応を行うに当たってはアルゴンガス又は窒素雰囲気下で加圧状態を維持することが好ましい。
このようなエステル交換反応は、後述するエステル交換反応触媒を用いるが、更に後述する重縮合触媒の共存下に実施することも可能であり、さらにトリメチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ベンジルジメチルアミンなどの第3級アミン、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラ−n−ブチルアンモニウム、水酸化トリメチルベンジルアンモニウムなどの第4級アンモニウム化合物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基性化合物を少量添加して実施することができる。
(4)製造方法:溶融重縮合反応
このようにして得られたエステル交換反応生成物は、液相重縮合反応器に供給される。液相重縮合反応器では、重縮合触媒の存在下に減圧下で、得られるポリエチレンテレフタレートの融点以上の温度に加熱し、この際生成するジオール成分を系外に留去させながら重縮合させる。本発明のポリエチレンテレフタレートの製造方法では、上記のような溶融(液相)重縮合反応工程において、25℃のo−クロロフェノール中で測定される固有粘度が、0.40〜1.50dL/gであるポリエステルを製造する。上記のような液相重縮合反応は、重縮合触媒の存在下に行われる。重縮合触媒としては、二酸化ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド若しくはゲルマニウムテトラ−n−ブトキシドなどのゲルマニウム化合物、三酸化アンチモンなどのアンチモン触媒又はチタニウムテトラブトキシドなどのチタン触媒を用いることができる。
このようにして、最終液相重縮合反応器から得られたポリエステル(a)は、通常、溶融押出成形法によって粒状(チップ状)に成形される。得られるポリエステルの固有粘度は0.40〜1.50dL/gであることが好ましい。固有粘度が0.40dL/g未満の場合得られるポリエステルを例えばボトルに成形する際、ボトルとしての強度が劣るばかりでなく、溶融粘度が低いためにボトルプリフォームからブロー成形によりボトルを製造する際のブロー成形性の点で劣り好ましくない。1.50dL/gを越える場合には、溶融重縮合段階での着色が大きくなる。さらに、溶融粘度が高いためにボトルプリフォームを射出成形する際に成形困難となり、成形温度を高くせざるをえなくなり、ポリマーの着色が大きくなり好ましくない。また成形温度を高くすると、分解生成物であるアルデヒド類の発生も多くなりボトル成形後に充填した飲料物の味覚を損なうという問題点も生じるため好ましくない。
このような問題を解決するため溶融重縮合したポリエステル(a){プレポリマー}を固相重縮合することにより固有粘度を上げる方法が一般的に行われている。その際、最終的に得られるポリエステルの物性を損なわないようするためにはプレポリマーの固有粘度を0.50〜1.50dL/gの範囲とすることが好ましい。プレポリマーの固有粘度が0.50dL/g未満の場合、溶融重縮合反応終了後ポリマーをチップ化する際、割れチップが多発し、形状の均一性がなくなり固相重縮合反応後のポリマー品質にばらつきが生じるだけでなく、固相重縮合への負荷が増加し、生産性が低下するという点で好ましくない。プレポリマーの固有粘度が1.50dL/gを越える場合には前述の通り溶融重縮合段階での着色、分解によるアルデヒド類の発生、ボトルプリフォームを射出成形の点で好ましくない。
固相重縮合を行うにあたっては、空気中あるいは不活性ガス雰囲気下で結晶化温度以上の温度で加熱する方法等によって結晶化度を高めておくことが好ましい。固相重縮合の際において融着を防ぐためである。ついで重縮合温度が190〜240℃の温度下、不活性ガス雰囲気中又は減圧下において固相重縮合反応を行うことができる。反応温度、滞留時間を調整することによって所望する固有粘度になるように固相重縮合を進めることができる。固相重縮合で目標とする固有粘度範囲は目的に応じて多種多様であるが0.70dL/g〜1.60dL/gの範囲等の固有粘度範囲まで上昇させることが好ましく採用される。
更に固相重縮合の後、エステル交換触媒又は重縮合触媒を失活させるため、本発明のポリエチレンテレフタレートの製造方法においては、リン化合物としてジブチルホスフェートを使用することが望ましい。ジブチルホスフェートの添加量はエステル交換触媒又は重縮合触媒(単一種であっても複数種であっても良い)の合計モル数に対して0.1〜10モル倍の添加量とすることが好ましい。添加量が0.1モル倍より少ないと、触媒が十分失活されず熱安定性、色相の点で問題になることがある。また添加量が10モル倍を越えると熱安定性の点で問題が起こることがある。また上記のエステル交換触媒、重縮合触媒の失活処理は固相重縮合の後に限定されるものではなく、溶融重縮合反応工程の終了直後に行っても良い。
(5)エステル交換触媒
エステル交換触媒としては、チタン化合物(以下エステル交換反応工程で用いるチタン化合物をチタン化合物aと称する)や、一般的なアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物の触媒として、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の化合物を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、また二種以上を併用してもよいが、ボトル用のポリエステルを合成するにあたっては、チタン化合物aを用いることが望ましい。アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物をエステル交換触媒として用いるには、チタン化合物と対比し大量に添加する必要があるが、ボトルに成形した際、ボトル胴部の結晶化度が高くなり、ボトル胴部の白化を引き起こす原因となり好ましくない。その点チタン化合物aは、活性が極めて高いため、少量で済み、ボトル胴部の白化を避けることができる。
このチタン化合物aとしては、チタンテトラブトキシド及びそれらの縮合体、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルプロポキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラメトキシド、チタンテトラキスアセチルアセトナート錯体、チタンテトラキス(2,4−ヘキサンジオナト)錯体、チタンテトラキス(3,5−ヘプタンジオナト)錯体、チタンジメトキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジエトキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジイソプロポキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジノルマルプロポキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジブトキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジヒドロキシビスグリコレート、チタンジヒドロキシビスラクテート、チタンジヒドロキシビス(2−ヒドロキシプロピオネート)、酢酸チタン、乳酸チタン、チタンオクタンジオレート、チタンジメトキシビストリエタノールアミネート、チタンジエトキシビストリエタノールアミネート、チタンジブトキシビストリエタノールアミネート、ヘキサメチルジチタネート、ヘキサエチルジチタネート、ヘキサプロピルジチタネート、ヘキサブチルジチタネート、ヘキサフェニルジチタネート、オクタメチルトリチタネート、オクタエチルトリチタネート、オクタプロピルトリチタネート、オクタブチルトリチタネート、オクタフェニルトリチタネート、ヘキサアルコキシジチタネート、オクタアルキルトリチタネートなどが挙げられる。
またチタン化合物aとして、上述のテトラアルキルチタネートと芳香族多価カルボン酸又はその無水物との反応生成物、テトラアルキルチタネートとモノアルキルホスフェート又はモノアリールホスフェートとの反応生成物であっても良い。芳香族多価カルボン酸としては、フタル酸、ヘミメリット酸、トリメシン酸、トリメリット酸又はピロメリット酸を挙げることができる。特に酢酸チタン又はトリメリット酸チタンを用いることが好ましい。チタン化合物aとしてはこれらの化合物群の中から選ばれる少なくとも1種の化合物を用いることができる。チタン化合物aの使用量としては、原料のジメチルテレフタレート1モルに対して、1.0〜10.0ミリモル%であることが好ましく、2.0〜8.0モル%がより好ましい。
(6)アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物について
しかし、チタン化合物を触媒として用いる場合、ポリエチレンテレフタレートが黄化し易いという問題がある。そこで、エステル交換反応終了後、つまり溶融重縮合反応工程において、活性を抑制するため、チタン化合物a中のチタン原子1molあたり、アルカリ金属化合物をアルカリ金属原子として0.5〜4.0倍molを添加することができる。0.5倍mol未満の場合、チタン化合物の活性抑制が不十分であり、続く重縮合反応において、ポリエチレンテレフタレートの黄化が顕著である。また、4.0倍molより多い場合、アルカリ金属化合物自身が触媒としてはたらき、引き起こす分解反応によって、ポリエチレンテレフタレートが黄化したり、上述したようにボトルに成形した場合、ボトル胴部の白化の原因となる。
本発明の製造方法において用い得るアルカリ金属化合物として具体的には、リチウム化合物、ナトリウム化合物、カリウム化合物、ルビジウム化合物及びセシウム化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を選択するのが好ましい。より具体的には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、安息香酸リチウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、ビスフェノールAの2リチウム塩、ビスフェノールAの2ナトリウム塩、ビスフェノールAの2カリウム塩、フェノールのリチウム塩、フェノールのナトリウム塩、フェノールのカリウム塩等のアルカリ金属化合物を挙げることができる。これらの中でもコスト面や反応系への投入を考えた際、エチレングリコールへの溶解性の高い化合物を選択することが好ましい。上記の効果を充分に発揮することができる点でカリウム化合物を選択することが好ましい。
また同様の観点からアルカリ土類金属化合物を使用することもできる。添加量としては、チタン化合物中のチタン原子1molあたり、アルカリ土類金属化合物をアルカリ土類金属原子として0.3〜2.5倍molを添加することが適切である。具体的に持ち得るアルカリ土類金属化合物としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ストロンチウム、安息香酸マグネシウム、安息香酸カルシウム、安息香酸ストロンチウム、安息香酸バリウム等のアルカリ土類金属化合物等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、また二種以上を併用してもよいが、コスト面や反応系への投入を考えた際、エチレングリコールへの溶解性の高い水酸化物又は酢酸塩であることが好ましい。
(7)重縮合触媒
重縮合触媒としてはゲルマニウム化合物、アンチモン化合物又はチタン化合物bを用いることができ、ゲルマニウム化合物、チタン化合物b及びアンチモン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を重縮合触媒として用いることができる。以下、エステル交換反応工程で用いるチタン化合物と区別するために、溶融重縮合反応工程で用いるチタン化合物をチタン化合物bと称する。これらは単独で使用してもよく、また二種以上を併用してもよいが、ボトル用のポリエステルを合成するにあたっては、ゲルマニウム化合物又はチタン化合物bを用いることが望ましいが、ゲルマニウム化合物を用いることがより好ましい。ゲルマニウム化合物では、一酸化ゲルマニウム、二酸化ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラ−n−ブトキシドなどが例示される。
チタン化合物bとしては、チタンテトラブトキシド及びそれらの縮合体、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルプロポキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラメトキシド、チタンテトラキスアセチルアセトナート錯体、チタンテトラキス(2,4−ヘキサンジオナト)錯体、チタンテトラキス(3,5−ヘプタンジオナト)錯体、チタンジメトキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジエトキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジイソプロポキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジノルマルプロポキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジブトキシビスアセチルアセトナート錯体、チタンジヒドロキシビスグリコレート、チタンジヒドロキシビスラクテート、チタンジヒドロキシビス(2−ヒドロキシプロピオネート)、酢酸チタン、乳酸チタン、チタンオクタンジオレート、チタンジメトキシビストリエタノールアミネート、チタンジエトキシビストリエタノールアミネート、チタンジブトキシビストリエタノールアミネート、ヘキサメチルジチタネート、ヘキサエチルジチタネート、ヘキサプロピルジチタネート、ヘキサブチルジチタネート、ヘキサフェニルジチタネート、オクタメチルトリチタネート、オクタエチルトリチタネート、オクタプロピルトリチタネート、オクタブチルトリチタネート、オクタフェニルトリチタネート、ヘキサアルコキシジチタネート、オクタアルキルトリチタネートなどが挙げられる。
またチタン化合物として上述のテトラアルキルチタネートと芳香族多価カルボン酸又はその無水物との反応生成物、テトラアルキルチタネートとモノアルキルホスフェート又はモノアリールホスフェートとの反応生成物であっても良い。芳香族多価カルボン酸としては、フタル酸、ヘミメリット酸、トリメシン酸、トリメリット酸又はピロメリット酸を挙げることができる。アンチモン化合物では、三酸化アンチモン、又は酢酸アンチモンが例示される。これらは単独で使用してもよく、また二種以上を併用してもよい。
(8)安定剤
重縮合反応は、必要に応じて安定剤の共存下に実施することができる。本発明においては安定剤として、ジブチルホスフェート、テレフタル酸、アルカリ金属化合物若しくはアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を使用する必要がある。これらジブチルホスフェート等を使用することで、極めて黄味(col−b)が良好なポリエチレンテレフタレートを得ることができる。
これらの化合物を添加することによって、上記の本発明の目的が達成できる作用機構は、完全に解明されているわけではないが、下記のように考えられる。まず、ジブチルホスフェートの添加については、チタン触媒aの活性を低下させ、副反応の進行を抑制することによってポリエチレンテレフタレート中の副反応生成物の含有量を抑制することができる結果、極めて黄味(col−b)が良好なポリエチレンテレフタレートを得ることができると考える。次にテレフタル酸の添加については、重縮合反応途中にポリエステル又はポリエステルオリゴマー同士よりエステル交換反応速度の速いテレフタル酸を添加することで、ポリエステル又はポリエステルオリゴマーのポリオール基末端とエステル交換反応が進む。エステル交換反応速度が速いのは、分子量が小さく拡散速度がポリエステル若しくはポリエステルオリゴマーより速いからだと考えられる。この現象により、ポリオール基の熱分解により生じるラジカルの発生が少なくなり、ポリエステルの連鎖的な分解を抑え、得られるポリエステルの色相を改善し、エーテル類の発生量を抑制することができると考えられる。
中でも、ジブチルホスフェートの添加量は原料のジメチルテレフタレート1モルに対し、5〜50ミリモル%であることが好ましく、10〜40ミリモル%であることがより好ましい。テレフタル酸の添加量は原料のジメチルテレフタレート1モルに対し、1.0〜50.0モル%であることが好ましく、5.0〜30.0モル%であることがより好ましい。これらのジブチルホスフェート及びテレフタル酸を溶融重縮合反応工程で添加することが好ましい。
その他のリン化合物として、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ−n−ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェートなどのリン酸エステル類、トリフェニルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイトなどの亜リン酸エステル類、メチルアッシドホスフェート、イソプロピルアッシドホスフェート、ブチルアッシドホスフェート、モノメチルホスフェート、モノエチルホスフェート、モノノルマルプロピルホスフェート、モノイソプロピルホスフェート、モノブチルホスフェート、モノヘキシルホスフェート、モノオクチルホスフェート、ジオクチルホスフェートなどの酸性リン酸エステル及びリン酸、ポリリン酸などのリン化合物を併用することができる。
上記のような安定剤は、エステル交換触媒及び重合触媒の合計モル数に対して10モル%から130モル%で用いられることも好ましい。安定剤の添加量が10モル%未満の場合、十分にエステル交換触媒及び重合触媒活性を抑制することができず、ポリエステルの熱安定性が十分に確保できない。また、130モル%を超える場合には、リン元素による分解反応のため、逆に熱安定性が悪くなるなどの問題が生じる。またポリエチレンテレフタレートの製造工程の任意の時期に添加することができるが、特にエステル交換反応工程終了から溶融重縮合反応工程開始の時期に添加することが好ましい。
また得られるポリエチレンテレフタレートの黄味の色相を改善するために、有機の顔料(整色剤)を添加することも採用することがある。代表的な有機の整色剤として下記の比較例等で用いているテラゾ−ルブルー等を挙げることができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれによりなんら限定を受けるものでは無い。なお、実施例中の各物性値は以下の方法により求めた。なお実施例、比較例において「部」とは重量部を表す。
(1)エステル交換触媒(チタン化合物)の調整
(ア)酢酸チタンの調整
エチレングリコール75.8部に酢酸4.5部を混合した後、テトラブトキシチタン6.3部(チタン原子として0.9部)を添加した。この混合物を空気中、常圧下で60℃にて40分間反応せしめた後、常温に冷却し、目的のチタン化合物を得た。
(2)分析方法
(ア)固有粘度(IV)
固有粘度は、チップ又はプリフォームのボトル口部(口栓部と同義である。)天面に相当する部分から切り出した試料を一定量計量し、o−クロロフェノールに0.012g/mlの濃度に溶解した後、一旦冷却させ、その溶液をウベローデ式粘度計を用いて35℃の温度条件で測定した溶液粘度から算出した。
(イ)色相(カラー)
非晶ポリマー(固相重縮合工程を行っていないもの等)は170℃×3時間窒素雰囲気下の乾燥機中で熱処理し、結晶化させた後、カラーマシン社製CM−7500型カラーマシンで測定した。結晶化ポリマーはそのままカラーマシン社製CM−7500型カラーマシンで測定した。
(ウ)ジエチレングリコール(DEG)の含有量
ジエチレングリコール含有量は、ポリエチレンテレフタレートサンプルをヒドラジンにて分解し、アジレントテクノロジー製ガスクロマトグラフィーにて測定した。
(エ)成形性
得られたポリエステルチップを窒素気流下160℃にて3時間乾燥した後、常法の射出成形法にて円筒状のボトルプリフォームを成形した。得られた円筒状のボトルプリフォームを目視にて観察し、外観が良好なものを○と判定し、白化や濁りが観察されたものを×と判断した。
[実施例1]
重合(加圧下のエステル交換反応法)
テレフタル酸ジメチルエステル100部と1,2−エチレンジオール56部との混合物に、テレフタル酸ジメチルエステルに対し、酢酸チタンをチタン原子として3.0mmol%撹拌機、精留塔及びメタノール留出コンデンサーを設けた加圧反応が可能なステンレス製容器に仕込み、窒素雰囲気下で0.08MPaの加圧を行い、140℃から徐々に昇温しつつ、反応の結果生成するメタノールを系外に留出させながら、エステル交換反応を行った。内温が250℃に達した時点で、テレフタル酸ジメチルエステルに対し、カリウム原子として5.0mmol%、二酸化ゲルマニウム分子として35mmol%なるように調整した酢酸カリウムと二酸化ゲルマニウムの混合液及びジブチルホスフェートをリン原子として20.0mmol%、テレフタル酸を12.2部添加し、10分間撹拌を行った後、エステル交換反応を終了した。
次いで、得られた反応生成物を撹拌装置、窒素導入口、減圧口及び蒸留装置を備えた反応容器に移し、210℃から273℃に徐々に昇温すると共に、常圧から30Paの高真空に圧力を下げながら重合反応を行った。反応系の溶融粘度をトレースしつつ、固有粘度が0.52dl/gとなる時点で重合反応を打ち切った。溶融ポリマーを反応器底部よりストランド状に冷却水中に押し出し、ストランドカッターを用いて切断してペレット化した。触媒種類等を表1に、他の添加物及び得られたポリエステルの評価結果を表2に示した。
[比較例1]
重合(実機レベル:EI 加圧法)
テレフタル酸ジメチルエステル100部と1,2−エチレンジオール56部との混合物に、テレフタル酸ジメチルエステルに対し、酢酸チタンをチタン原子として3.0mmol%を、撹拌機、精留塔及びメタノール留出コンデンサーを設けた加圧反応が可能なステンレス製容器に仕込み、0.08MPaの加圧を行い、140℃から徐々に昇温しつつ、反応の結果生成するメタノールを系外に留出させながら、エステル交換反応を行った。内温が250℃に達した時点で、テレフタル酸ジメチルエステルに対し、カリウム原子として5.0mmol%、二酸化ゲルマニウム分子として35mmol%なるように調整した酢酸カリウムと二酸化ゲルマニウムの混合液及びモノブチルホスフェートをリン原子として20.0mmol%、テレフタル酸を12.2部添加し、10分間撹拌を行った後、反応を終了した。
次いで、得られた反応生成物を撹拌装置、窒素導入口、減圧口及び蒸留装置を備えた反応容器に移し、210℃から273℃に徐々に昇温すると共に、常圧から30Paの高真空に圧力を下げながら重合反応を行った。反応系の溶融粘度をトレースしつつ、固有粘度が0.52dl/gとなる時点で重合反応を打ち切った。溶融ポリマーを反応器底部よりストランド状に冷却水中に押し出し、ストランドカッターを用いて切断してペレット化した。触媒種類等を表1に、他の添加物及び得られたポリエステルの評価結果を表2に示した。
[比較例2]
内温が250℃に達した時点で、テレフタル酸ジメチルエステルに対し、カリウム原子として5.0mmol%、二酸化ゲルマニウム分子として35mmol%、有機顔料であるテラゾールブルー(商品名)をテレフタル酸ジメチルエステル100部に対し、0.36部になるように調整した混合液を使用した以外、比較例1と同様に実施した。触媒種類等を表1に、他の添加物及び得られたポリエステルの評価結果を表2に示した。
[比較例3]
内温が250℃に達した時点で、テレフタル酸ジメチルエステルに対し、カリウム原子として5.0mmol%、二酸化ゲルマニウム分子として35mmol%、有機顔料であるテラゾールブルー(商品名)をテレフタル酸ジメチルエステル100部に対し、0.85部になるように調整した混合液を使用した以外、比較例1と同様に実施した。触媒種類等を表1に、他の添加物及び得られたポリエステルの評価結果を表2に示した。
Figure 2010285577
Figure 2010285577
本発明のポリエチレンテレフタレートの製造方法により、col−a値、col−L値、熱安定性、重合反応性、成形性等に全く影響を及ぼすことなく、col−b値のみを極めて顕著に改善することできる。また有機顔料を添加した場合と対比してもその効果は顕著なものである。従って上述した飲料用ボトル用途など色相、透明性が要求される用途に非常に好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. エステル交換反応工程と溶融重縮合反応工程を含むポリエチレンテレフタレートの製造方法であって、
    ジメチルテレフタレート、エチレングリコールを原料として用い、チタン化合物aから選ばれる少なくとも1種の化合物をエステル交換触媒として用いてエステル交換反応工程を行い、
    ゲルマニウム化合物、チタン化合物b及びアンチモン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を重縮合触媒として用い、ジブチルホスフェート、テレフタル酸及びアルカリ金属化合物若しくはアルカリ土類金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を添加して溶融重縮合反応工程を行うことを特徴とするポリエチレンテレフタレートの製造方法。
  2. チタン化合物aが酢酸チタン又はトリメリット酸チタンである請求項1記載のポリエチレンテレフタレートの製造方法。
  3. アルカリ金属化合物がカリウム化合物である請求項1又は2記載のポリエチレンテレフタレートの製造方法。
  4. 溶融重縮合反応工程においてジブチルホスフェート及びテレフタル酸を添加する請求項1〜3のいずれか1項記載のポリエチレンテレフタレートの製造方法。
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