JP2010285281A - シート折り装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートにかかる加圧力の分散を抑制し、制御も容易で高い生産性を維持し、かつシワの発生を抑制するシート折り装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】シート折り装置は、シートに折りを付与する折り手段と、折り手段により折りを付与されたシートに折り増しを行う折り増し手段と、を有する。折り増し手段は、折りを付与されたシートを挟持して加圧することにより折り増しを行うシート挟持手段が設けられた回転体対を少なくとも2以上備えており、少なくとも2以上の回転体対には、シート挟持手段が、折り増し手段におけるシート搬送方向上流から下流に従ってシートを挟持する領域が両端部から中央部に向かうように設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、複写機及び印刷機等の画像形成装置から排出されたシートを折り加工するシート折り装置及び該シート折り装置を備える画像形成装置に関し、詳しくは2つ折り、内3つ折り、外3つ折り、Z折り、4つ折り、観音折り等の多種類の折り曲げ処理を行うシート折り装置及び該シート折り装置を備える画像形成装置に関する。
折りローラによって折りを付与されたシートに対し、生産性を落とさないように所望の折り目をつける場合、折り部を含むシートを折り増しローラのニップ部に通し、折り増しすることが一般的である。しかしながら、シートに対して所望の折り目を付与すべく、折り増しローラニップ部を加圧する場合、ローラ軸両端部に対して加圧するという機構上、圧分布に偏りが生じてしまうという問題があった。また、折り部を含むシート先端の形状のばらつきにより、折り増しローラニップ部に対する進入の仕方に位相差が生じたりすることから、シートに不要の撓みが生じ、その状態で折り増しされることにより、シートにシワが生じてしまう問題があった。したがって、折りを付与したシートに所望の折り目を付け、かつシワの原因となる不要な撓みを生じさせない、または撓みを補正するための折り増し機構が必要になる。
上記問題を解決するために、一対の折りローラ対に関し、少なくとも一方のローラ外周上に全幅に渡るニップ部と、中央のみをニップ部としてその他の部分を切り欠いた形状部と、を設け、前者のニップ部でシートに折りを付与し、後者の切り欠いた形状部でシートを搬送しつつ、撓みを逃がすという技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、上記特許文献1記載の技術では、折りを付与するニップ部が全幅に渡るため、シートにかかる加圧力が分散してしまい、シートに十分な折り目を付与できないという問題があった。さらに、ローラにおけるニップ部とシートのニップ部進入のタイミングを合わせる必要があり、制御が複雑で高い生産性を得ることが困難という問題点があった。
他方、上記折り増しローラの圧分散の問題を解決するために、ローラ幅が用紙幅より小さい複数対の折り増しローラ対を備え、上流側は用紙折り目の中心に、下流側へいくほど用紙折り目の外側にローラ対を配置することでシート全体を折り増し、シートに折り目をつける技術が開示されている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、上記特許文献2記載の技術では、高い加圧力を持った折り増しローラによりシート中央部を先に折り増しするため、シートの両端が浮き上がってしまう。そのため、続いて進入するシート外側を折り増しする折り増しローラニップ部においてシート先端の進入の仕方に位相差が生じてシートに撓みが生じ、シワが発生しやすくなるという問題点があった。
上述したように、上記特許文献1記載の技術では、シートにかかる加圧力が分散してしまうという課題及び制御が複雑で高い生産性が得にくいという課題があった。また、上記特許文献2記載の技術には、上記シートにかかる加圧力の分散を防止するが、シートに撓みが発生し、シワが発生しやすいという課題があった。
本発明はこのような実情を鑑みてなされたものであり、シートにかかる加圧力の分散を抑制し、制御も容易で高い生産性を維持し、かつシワの発生を抑制するシート折り装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明のシート折り装置は、シートに折りを付与する折り手段と、折り手段により折りを付与されたシートに折り増しを行う折り増し手段と、を有し、折り増し手段は、折りを付与されたシートを挟持して加圧することにより折り増しを行うシート挟持手段が設けられた回転体対を少なくとも2以上備え、少なくとも2以上の回転体対は、シート挟持手段を、折り増し手段におけるシート搬送方向上流から下流に従ってシートを挟持する領域が両端部から中央部に向かうように設けていることを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、上記シート折り装置を有することを特徴とする。
本発明によれば、高い生産性を維持しつつシートにかかる加圧力の分散を抑制し、かつシワの発生を抑制することが可能となる。
本実施形態に係るシート折り装置の概略構成例を示す図である。 本実施形態に係る画像形成装置の概略構成例を示す図である。 Z折り動作について説明するための図である。 本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す図である。(実施形態1) 本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す図である。(実施形態2) 本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す図である。(実施形態3) 本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す図である。(実施形態4) 本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す図である。(実施形態5) 本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す図である。(実施形態6) 本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す図である。(実施形態7) 本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す図である。(実施形態8) 本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す図である。(実施形態9) 本実施形態に係るシート折り装置の加圧調整機構の概略構成例を示す図である。
以下に本発明の実施形態の例について、図面を用いて詳細に説明する。尚、本実施形態では、シートに折り増しを施す回転体対として折り増しローラ対を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係るシート折り装置の概略構成例を示す。図1に示す構成により、例えば、二つ折り、Z折り、外三つ折り、内三つ折り、単純四つ折り、観音四つ折り等の各折り動作が可能となる。図2は、上記したシート折り装置を有する画像形成装置の概略構成例を示す。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1には、給紙装置2、給紙装置3、後処置装置4、シート折り装置100が連結されている。尚、画像形成装置は、後処理装置を必ずしも有する必要はなく、また、連結する給紙装置の数も特に限定されない。
画像形成装置1により画像形成されたシートは、上流側の画像形成装置から搬送され、図1のシート受入れ口からシート折り装置100に搬送される。シートに対して折りを行わず、下流側の後処理装置4へ搬送させるには、第1切替爪121の切替えにより、直接、シート搬出口より排出させる。他方、折りを行う場合には、第1切替爪121の切替えにより、シートをシート折り装置内部の各搬送路に導き、各折り動作を行う。折りが完了した後、折り増し機構151により折り増しが行われる。
次に、折り動作例について詳細に説明する。
<Z折り>
図3は、Z折り動作を説明するための図である。以下に、図3の(a)〜(d)を用いて、本実施形態に係るシート折り装置100のZ折り動作について説明する。
まず、図3の(a)に示すように、第1切替爪121の切替えによって、第1搬送路101にシートを案内する。図示しないガイド部材が、第1折りローラ111と第2折りローラ112のニップ部に設けられており、ガイド部材が動作することにより案内されたシートは第1折りローラ111と第2折りローラ112のニップ部を通過する。次に、シート先端が第3搬送路103に配置されている折り位置に移動可能な第2ストッパ142に突き当たり、シートは一旦停止する。ここで、ニップ部とは、シートを挟持して加圧することにより、シートの折り増しを行う領域を示す。
続いて、図3の(b)に示すように、シートの搬送を再開し、シートの撓み部分を第2折りローラ112と第3折りローラ113のニップ部に進入させて1回目の折りを行った後、第2切替爪122の切替えによりシートは第4搬送路104に搬送される。そして、図3の(c)に示すように、シート先端が第4搬送路104に配置されている折り位置に移動可能な第3ストッパ143に突き当たり、シートは一旦停止する。その後、図3の(d)に示すように、シートの撓み部分を第4折りローラ114と第5折りローラ115のニップ部に進入させて2回目の折りを行いZ折り完了となる。
折り完了後、Z折りシートは折り増し機構151により折り増しが行われつつ、第6搬送路106を通過し、第3切替爪123によって第7搬送路107に導かれ、シート収容部131にスタックされる。後処理装置に搬送する場合は、第3切替爪123の切替えによってシートは後処理装置に搬送される。
<二つ折り>
第1切替爪121の切替えによって、第1搬送路101にシートを案内する。シート先端が第2搬送路102に配置されている折り位置に移動可能な第1ストッパ141に突き当たり、シートは一旦停止する。その後、シートの撓み部分を第1折りローラ111と第2折りローラ112のニップ部に進入させて1回目の折りを行い、二つ折り完了となる。
図示しないガイド部材が設けられており、該ガイド部材の動作により案内された二つ折りシートは、第3搬送路103へは進入せずに、第2折りローラ112と第3折りローラ113のニップ部を通過する。そして、第2切替爪122により、二つ折りシートは第5搬送路105へ案内される。
二つ折りシートは、折り増し機構151により折り増しが行われつつ、第6搬送路106を通過し、第3切替爪123によって第7搬送路107に導かれ、シート収容部131にスタックされる。後処理装置に搬送する場合は、第3切替爪123の切替えによってシートは後処理装置に搬送される。
<外三つ折り、内三つ折り、単純四つ折り>
第1切替爪121の切替えによって、第1搬送路101にシートを案内する。シート先端が第2搬送路102に配置されている折り位置に移動可能な第1ストッパ141に突き当たり、シートは一旦停止する。その後、シートの撓み部分を第1折りローラ111と第2折りローラ112のニップ部に進入させて1回目の折りを行った後、シートは第3搬送路103に搬送される。
次に、シート先端が第3搬送路103に配置されている折り位置に移動可能な第2ストッパ142に突き当たり、シートは一旦停止する。そして、シートの撓み部分を第2折りローラ112と第3折りローラ113のニップ部に進入させて2回目の折りを行い、折り完了となる。
折り完了後、折りが付与されたシートは、第2切替爪122により第5搬送路105に案内される。折りが付与されたシートは、折り増し機構151により折り増しが行われつつ、第6搬送路106を通過し、第3切替爪123によって第7搬送路107に導かれ、シート収容部131にスタックされる。後処理装置に搬送する場合は、第3切替爪123の切替えによってシートは後処理装置に搬送される。
<観音四つ折り>
第1切替爪121の切替えによって第1搬送路101にシートを案内する。シート先端が第2搬送路102に配置されている折り位置に移動可能な第1ストッパ141に突き当たり、シートは一旦停止する。その後、シートの撓み部分を第1折りローラ111と第2折りローラ112のニップ部に進入させて1回目の折りを行った後、シートは第3搬送路103に搬送される。
次に、シート先端が第3搬送路103に配置されている折り位置に移動可能な第2ストッパ142に突き当たり、シートは一旦停止する。そしてシートの搬送を再開し、シートの撓み部分を第2折りローラ112と第3折りローラ113のニップ部に進入させて2回目の折りを行った後、第2切替爪122により、シートは第4搬送路104に搬送される。
第4搬送路104に搬送されたシートは、シート先端が第4搬送路104に配置されている折り位置に移動可能な第3ストッパ143に突き当たり、一旦停止する。そして、シートの撓み部分を第4折りローラ114と第5折りローラ115のニップ部に進入させて3回目の折りを行い、観音四つ折り完了となる。
尚、シート先端が第4搬送路104に配置されている折り位置に移動可能な第3ストッパ143に突き当たりシートが一旦停止した後、シートの撓み部分を第4折りローラ114と第5折りローラ115のニップ部に進入させる際には、図示しない観音四つ折りガイド部材が動作し、巻き込まれるシート端部は第4折りローラ114と第5折りローラ115のニップ部に確実に進入することができる。
折り完了後、観音四つ折りシートは、折り増し機構151により折り増しが行われつつ、第6搬送路106を通過し、第3切替爪123によって第7搬送路107に導かれ、シート収容部131にスタックされる。後処理装置に搬送する場合は、第3切替爪123の切替えによってシートは後処理装置に搬送される。
次に、上述した折り増し部の構成例について説明する。
(実施形態1)
図4は、本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す。図4では、図示しない折りローラによって折りを付与されたシート161が図示しない搬送路上を搬送されている例を示している。折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171と、折り増しローラ対172と、折り増しローラ対173と、折り増しローラ対174と、を備える折り増し部181にて折り増しされながら搬送される。
図4に示すように、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172は、ニップ部がシート両端部を保持するように構成されている。すなわち、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172は、例えばシート両端部が接する領域のみをニップ部とし、その他の領域を切り欠いている。他方、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174は、ニップ部がシート中央部を保持するように構成されている。すなわち、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174は、例えばシート中央部が接する領域のみをニップ部とし、その他の領域を切り欠いている。尚、本実施形態では、ニップ部が折り増しローラ対の折り増し従動ローラ側に設けられる例を挙げて説明するが、これに限定されるものではない。例えば、折り増しローラ対の折り増し駆動ローラ、折り増し従動ローラ、の何れか又は両方にニップ部を設けることもできる。
折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171のニップ部、続いて折り増しローラ対172のニップ部に進入することで、シート両端部が折り増しされる。この際、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されないシート中央部は、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されているシート両端部に倣って搬送されるため、シート中央部先端に不要な撓みは形成されにくい。
折り増しローラ対172を通過したシート161は、続いて折り増しローラ対173のニップ部、折り増しローラ対174のニップ部に進入することで、シート中央部が折り増しされ、シート161の折り増しが完了する。ここで、折り増し部181を構成する折り増しローラ対のニップ部は、いずれもシート幅よりも狭く、これによりシート161に対して集中的な加圧を行い、折り目を強制付与することができる。
本実施形態により、折り増しローラによるシートの折り増しを両端部から中央部へと順を追わせることで、生産性を落とさずに強い加圧力をシートにかけ、かつシワの原因となる不要な撓みの発生を抑制することが可能となる。すなわち、容易な制御によって加圧力の分散を抑え、かつシワの発生を抑制することが可能となる。
尚、本実施形態では、ニップ部がシート両端部を保持するように構成されている折り増しローラ対を2つ、ニップ部がシート中央部を保持するように構成されている折り増しローラ対を2つ備える例を挙げて説明したが、各々1つ以上備えていれば、上記した本発明の課題を解決する効果を奏することが可能である。
(実施形態2)
図5は、本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す。図5では、図示しない折りローラによって折りを付与されたシート161が図示しない搬送路上を搬送されている例を示している。折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171と、折り増しローラ対172と、折り増しローラ対173と、折り増しローラ対174と、を備える折り増し部181にて折り増しされながら搬送される。本実施形態と上記実施形態1とが異なるところは、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174におけるニップ中央部に、所定の長さの溝182が設けられている点である。
折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174に設けられた溝182の長さLは、15≦L≦25[mm]であることが好ましい。しかしながら上記長さに限定されるものではなく、シートの種類や大きさに適用して溝182の長さは変更することが可能である。また、本実施形態では、ニップ部においてシートを挟持しない領域である溝182を折り増しローラ対の折り増し従動ローラに設ける例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、折り増しローラ対の折り増し駆動ローラ、折り増し従動ローラ、の何れか又は両方に設けることもできる。
折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171のニップ部、続いて折り増しローラ対172のニップ部に進入することで、シート両端部が折り増しされる。この際、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されないシート中央部は、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されているシート両端部に倣って搬送されるため、シート中央部先端に不要な撓みは形成されにくい。
折り増しローラ対172を通過したシート161は、続いて折り増しローラ対173のニップ部、折り増しローラ対174のニップ部に進入することで、シート中央部が折り増しされ、シート161の折り増しが完了する。この際、折り増しローラ対173と、折り増しローラ対174と、におけるニップ中央部に設けられた溝182により、折り増しローラ対171と、折り増しローラ対172と、をシート161が通過する際にシート中央部に撓みが発生した場合であっても、シート161の撓みが発生した領域は溝182によってニップ加圧されることがなく、シワになることがない。ここで、折り増し部181を構成する折り増しローラ対のニップ部は、いずれもシート幅よりも狭く、これによりシート161に対して集中的な加圧を行い、折り目を強制付与することができる。
本実施形態により、シートに撓みが発生した場合においても、シート中央部に加圧をおこなう折り増しローラ対の中央ニップ部にシートを加圧しない所定の領域を設けてシートの撓みをつぶさないようにすることができるので、シートのシワの発生を抑制することが可能となる。
(実施形態3)
図6は、本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す断面図である。図6では、図示しない折りローラによって折りを付与されたシート161が図示しない搬送路上を搬送されている例を示している。折りを付与されたシート161は、搬送路に設けられた搬送ガイド部材201により導かれて折り増し部181に搬送される。折り増し部181は、折り増しローラ対171と、折り増しローラ対172と、折り増しローラ対173と、折り増しローラ対174と、を備えており、シート161を折り増ししながら搬送する。
折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172は、ニップ部がシート両端部を保持するように構成されている。すなわち、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172は、例えばシート両端部が接する領域のみをニップ部とし、その他の領域を切り欠いている。他方、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174は、ニップ部がシート中央部を保持するように構成されている。すなわち、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174は、例えばシート中央部が接する領域のみをニップ部とし、その他の領域を切り欠いている。尚、本実施形態では、ニップ部が折り増しローラ対の折り増し従動ローラ側に設けられる例を挙げて説明するが、これに限定されるものではない。例えば、折り増しローラ対の折り増し駆動ローラ、折り増し従動ローラ、の何れか又は両方にニップ部を設けることもできる。
折り増しローラ対171には折り増しローラ対171加圧力(F1)が、折り増しローラ対172には折り増しローラ対172加圧力(F2)が、折り増しローラ対173には折り増しローラ対173加圧力(F3)が、折り増しローラ対174には折り増しローラ対174加圧力(F4)が、各々ローラ軸両端にかけられている。このとき、折り増しローラ対173加圧力(F3)は、他の折り増しローラ対加圧力(F1、F2、F4)以下である。特に、折り増しローラ対加圧力は、15≦F3≦30[N]、40≦F1、F2、F4≦50[N]であることが好ましい。
折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171のニップ部、続いて折り増しローラ対172のニップ部に進入することで、シート両端部が折り増しされる。この際、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されないシート中央部は、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されているシート両端部に倣って搬送されるため、シート中央部先端に不要な撓みは形成されにくい。
折り増しローラ対172を通過したシート161は、続いて折り増しローラ対173のニップ部、折り増しローラ対174のニップ部に進入することで、シート中央部が折り増しされ、シートの折り増しが完了する。この際、折り増しローラ対173の加圧力(F3)が小さいことにより、折り増しローラ対171と、折り増しローラ対172と、をシート161が通過する際にシート中央部に撓みが発生してしまった場合であっても、シート161の撓みは折り増しローラ対173のニップ部によって補正され、シワになることがない。ここで、折り増し部181を構成する折り増しローラ対のニップ部は、いずれもシート幅よりも狭く、これによりシート161に対して集中的な加圧を行い、折り目を強制付与することができる。
本実施形態により、シートに撓みが発生した場合であっても、中央ニップ部を有する折り増しローラの1本目の加圧力を弱めることにより、発生した撓みを補正することができ、シワの発生を抑制することが可能となる。
(実施形態4)
図7は、本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す断面図である。図7では、図示しない折りローラによって折りを付与されたシート161が図示しない搬送路上を搬送されている例を示している。折りを付与されたシート161は、搬送路に設けられた搬送ガイド部材201により導かれて折り増し部181に搬送される。折り増し部181は、折り増しローラ対171と、折り増しローラ対172と、折り増しローラ対173と、折り増しローラ対174と、を備えており、シート161を折り増ししながら搬送する。
折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172は、ニップ部がシート両端部を保持するように構成されている。すなわち、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172は、例えばシート両端部が接する領域のみをニップ部とし、その他の領域を切り欠いている。他方、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174は、ニップ部がシート中央部を保持するように構成されている。すなわち、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174は、例えばシート中央部が接する領域のみをニップ部とし、その他の領域を切り欠いている。尚、本実施形態では、ニップ部が折り増しローラ対の折り増し従動ローラ側に設けられる例を挙げて説明するが、これに限定されるものではない。例えば、折り増しローラ対の折り増し駆動ローラ、折り増し従動ローラ、の何れか又は両方にニップ部を設けることもできる。
折り増しローラ対171には折り増しローラ対171加圧力(F1)が、折り増しローラ対172には折り増しローラ対172加圧力(F2)が、折り増しローラ対173には折り増しローラ対173加圧力(F3)が、折り増しローラ対174には折り増しローラ対174加圧力(F4)が、各々ローラ軸両端にかけられている。このとき、折り増しローラ171対加圧力(F1)は、他の折り増しローラ対加圧力(F2、F3、F4)以下である。特に、折り増しローラ対加圧力は、15≦F1≦30[N]、40≦F2、F3、F4≦50[N]であることが好ましい。
折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171のニップ部、続いて折り増しローラ対172のニップ部に進入することで、シート両端部が折り増しされる。この際、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されないシート中央部は、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されているシート両端部に倣って搬送されるため、シート中央部先端に不要な撓みは形成されにくい。さらに、折り増しローラ対171の加圧力(F1)を小さくし、シート161に対して急激に強い加圧力を印加することなく段階的に加圧する。このことにより、シート161に対して撓みがより形成されにくくなるので、シワの発生を抑制することができる。
折り増しローラ対172を通過したシート161は、続いて折り増しローラ対173のニップ部、折り増しローラ対174のニップ部に進入することで、シート中央部が折り増しされ、シートの折り増しが完了する。ここで、折り増し部181を構成する折り増しローラ対のニップ部は、いずれもシート幅よりも狭く、これによりシート161に対して集中的な加圧を行い、折り目を強制付与することができる。
本実施形態により、シートの撓みが発生する懸念に対し、シート両端部に接するニップ部を有する折り増しローラ対の1本目の加圧力を弱めることにより、さらにシートに撓みが発生しにくくなり、シートのシワの発生を抑制することが可能となる。つまり、段階的に強く折り増しすることにより、シート中央に撓みが寄ることを抑制し、シワの発生をさらに抑制することが可能となる。
(実施形態5)
図8は、本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す断面図である。図8では、図示しない折りローラによって折りを付与されたシート161が図示しない搬送路上を搬送されている例を示している。折りを付与されたシート161は、搬送路に設けられた搬送ガイド部材202により導かれて折り増し部181に搬送される。折り増し部181は、折り増しローラ対171と、折り増しローラ対172と、折り増しローラ対173と、折り増しローラ対174と、搬送ローラ対211と、テーパ状搬送ガイド部材203と、搬送ガイド部材204と、を備えており、シート161を折り増ししながら搬送する。尚、テーパ状搬送ガイド部材203の最下流部における最小搬送隙間はシート161の折り高さ以下であることが好ましい。また、搬送ローラ対211は、各折り増しローラ対よりも加圧力及び表面粗さが小さい。
折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172は、ニップ部がシート両端部を保持するように構成されている。すなわち、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172は、例えばシート両端部が接する領域のみをニップ部とし、その他の領域を切り欠いている。他方、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174は、ニップ部がシート中央部を保持するように構成されている。すなわち、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174は、例えばシート中央部が接する領域のみをニップ部とし、その他の領域を切り欠いている。尚、本実施形態では、ニップ部が折り増しローラ対の折り増し従動ローラ側に設けられる例を挙げて説明するが、これに限定されるものではない。例えば、折り増しローラ対の折り増し駆動ローラ、折り増し従動ローラ、の何れか又は両方にニップ部を設けることもできる。
折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171のニップ部、続いて折り増しローラ対172のニップ部に進入することで、シート両端部が折り増しされる。この際、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されないシート中央部は、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されているシート両端部に倣って搬送されるため、シート中央部先端に不要な撓みは形成されにくい。
折り増しローラ対172を通過したシート161は、続いてテーパ状にシート折り高さ方向が狭くなっていくテーパ状搬送ガイド部材203間を、テーパ状搬送ガイド部材203に取り付けられた搬送ローラ対211によって搬送され、続いて折り増しローラ対173のニップ部、折り増しローラ対174のニップ部に進入することで、シート中央部が折り増しされ、シート161の折り増しが完了する。この際、テーパ状搬送ガイド部材203により、搬送隙間がシート161の折り高さを規制するため、折り増しローラ対171と、折り増しローラ対172と、をシート161が通過する際にシート中央部に撓みが発生した場合であっても、シート161の撓みはテーパ部分とシート161がスリップできる搬送ローラ対211とによって補正され、シワになることがない。ここで、折り増し部181を構成する折り増しローラ対のニップ部は、いずれもシート幅よりも狭く、これによりシート161に対して集中的な加圧を行い、折り目を強制付与することができる。
尚、本実施形態では、折り増し部181が搬送ローラ対211とテーパ状搬送ガイド部材203とを各々1つ備える例を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、折り増し部181が、ニップ部が異なる位置に設けられた折り増しローラ対を3種類以上備える場合には、搬送ローラ対211とテーパ状搬送ガイド部材203とを各々2つ以上備えるようにすることも可能である。
本実施形態により、シートに撓みが発生した場合であっても、シート両端を折り増した後にテーパ状のガイド板を通過させ、発生した撓みを補正させることができるので、シートのシワの発生を抑制することが可能となる。具体的には、折り増し部が備える折り増しローラ対のうち、ニップ部が設けられた位置が異なる折り増しローラ対の間に、シートの搬送方向下流側に向かってシートの折り高さ方向がテーパ状に狭くなり、最小搬送隙間がシート折り高さを規制する搬送ガイド部材と、該搬送ガイド部材に設置された搬送ローラ対と、を備えることで、中央部に寄った撓みを補正し、シワの発生をさらに抑制することが可能となる。
(実施形態6)
図9は、本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す。図9では、図示しない折りローラによって折りを付与されたシート161が図示しない搬送路上を搬送されている例を示している。折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171と、折り増しローラ対172と、折り増しローラ対173と、折り増しローラ対174と、を備える折り増し部181にて折り増しされながら搬送される。本実施形態が上記実施形態1と異なるところは、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174におけるニップ部が従動摺動性ニップ221である点である。この従動摺動性ニップ221は、かかるレジスト方向の力によって、各々のローラ軸に沿って所定の距離間を自由に摺動できる。尚、図9に示すように折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174のニップ部には溝が設けられており、該溝を中心としてニップ部を分離して各々独立させることより、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174におけるニップ部を従動摺動性ニップとしている。
折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171のニップ部、続いて折り増しローラ対172のニップ部に進入することで、シート両端部が折り増しされる。この際、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されないシート中央部は、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されているシート両端部に倣って搬送されるため、シート中央部先端に不要な撓みは形成されにくい。
折り増しローラ対172を通過したシート161は、続いて折り増しローラ対173のニップ部、折り増しローラ対174のニップ部に進入することで、シート中央部が折り増しされ、シートの折り増しが完了する。この際、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172をシート161が通過する際にシート中央部に撓みが発生した場合であっても、撓みを元に戻そうとするシートのレジスト方向の力により、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174における折り増し従動ローラ摺動性ニップ221が摺動して力を吸収する。これによりシート161の撓みを補正するので、シート161にシワが発生することはない。ここで、折り増し部181を構成する折り増しローラ対のニップ部は、いずれもシート幅よりも狭く、これによりシート161に対して集中的な加圧を行い、折り目を強制付与することができる。
本実施形態により、シートに撓みが発生した場合であっても、中央ニップ部に溝を設けて撓みをつぶさないようにするとともに、ニップ部に摺動性を持たせてシートから撓みによってかかる力を吸収し、発生した撓みを補正させることができるので、シートのシワの発生を抑制することが可能となる。具体的には、シート中央部を折り増しする折り増しローラ対のニップ中央部に設けられた溝を中心として分かれたローラニップ部が軸方向に対して一定の自由度を有し、シートよりかかるレジスト方向の力に対してローラニップがその一部を吸収し、ローラ軸上を移動可能とすることで、ローラからシートに加わる力を低減し、撓みを補正するので、シワの発生をさらに抑制することが可能となる。
(実施形態7)
図10は、本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す。図10では、図示しない折りローラによって折りを付与されたシート161が図示しない搬送路上を搬送されている例を示している。折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171と、折り増しローラ対172と、折り増しローラ対173と、折り増しローラ対174と、を備える折り増し部181にて折り増しされながら搬送される。
本実施形態が上記実施形態1と異なるところは、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174におけるニップ部が従動摺動性ニップ221である点及び止め輪222を備える点である。この従動摺動性ニップ221は、かかるレジスト方向の力によって、各々のローラ軸に沿って所定の距離間を自由に摺動できる。尚、折り増し従動ローラ摺動性ニップ221の摺動可能距離は折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174に配置されている止め輪222によって規制される。このように、止め輪222は、溝により分離された各々のニップ部の移動可能範囲量を調節する調整部として機能している。
尚、図10では、止め輪222が折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174に各々4つ配置されている例を挙げて示しているが、これに限定されるものではない。また、折り増しローラ軸上には図示しない止め輪溝が複数設けられており、止め輪222の配置はこの止め輪溝間を自由に変更できる。
折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171のニップ部、続いて折り増しローラ対172のニップ部に進入することで、シート両端部が折り増しされる。この際、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されないシート中央部は、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されているシート両端部に倣って搬送されるため、シート中央部先端に不要な撓みは形成されにくい。
折り増しローラ対172を通過したシート161は、続いて折り増しローラ対173のニップ部、折り増しローラ対174のニップ部に進入することで、シート中央部が折り増しされ、シートの折り増しが完了する。この際、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172をシート161が通過する際にシート中央部に撓みが発生した場合であっても、撓みを元に戻そうとするシートのレジスト方向の力により、折り増しローラ対173及び折り増しローラ対174における折り増し従動ローラ摺動性ニップ221が摺動して力を吸収する。これによりシート161の撓みを補正するので、シート161にシワが発生することはない。
尚、シート161に発生しうる撓みは、シートのサイズ、厚さ、性質、折りの種類などにより異なる。そこで、折り増しローラ対173と折り増しローラ対174とに配置される止め輪222の位置を変え、折り増し従動ローラ摺動性ニップ221の摺動可能距離を変えることにより、多様な撓みに対応することができる。
本実施形態により、シートに発生する撓みは紙種やサイズ、折りの種類により異なることを考慮し、ニップ部の摺動可能距離を調節できるようにすることで、より多様な撓みに対応し、シートに発生した撓みを補正することが可能となる。
(実施形態8)
図11は、本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す。図11では、図示しない折りローラによって折りを付与されたシート161が図示しない搬送路上を搬送されている例を示している。折りを付与されたシート161は、搬送路に設けられた搬送ガイド部材201により導かれて折り増し部181に搬送される。折り増し部181は、折り増しローラ対171と、折り増しローラ対172と、折り増しローラ対173と、折り増しローラ対174と、を備えており、シート161を折り増ししながら搬送する。折り増しローラ対171は、従動回転体である折り増し従動ローラ191と駆動回転体である折り増し駆動ローラ195とを備え、折り増しローラ対172は、折り増し従動ローラ192と折り増し駆動ローラ196とを備える。同様に、折り増しローラ対173は、折り増し従動ローラ193と折り増し駆動ローラ197とを備え、折り増しローラ対174は、折り増し従動ローラ194と折り増し駆動ローラ198とを備える。尚、各折り増し駆動ローラは、対応する折り増し従動ローラと同構成である。
折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171のニップ部、続いて折り増しローラ対172のニップ部に進入することで、シート両端部が折り増しされる。この際、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されないシート中央部は、折り増しローラ対171及び折り増しローラ対172のニップ部によって保持されているシート両端部に倣って搬送されるため、シート中央部先端に不要な撓みは形成されにくい。
折り増しローラ対172を通過したシート161は、続いて折り増しローラ対173のニップ、続いて折り増しローラ対174のニップに進入することで、シート中央部が折り増しされ、シートの折り増しが完了する。この際、各折り増しローラ対における駆動側の折り増しローラが、従動側の折り増しローラと同じ構成を持つことにより、シート161にかかる折り増しローラの搬送力に偏りが出ることを防ぎ、かつ、発生した撓みがより逃げやすくなるので、シワは発生しない。ここで、折り増し部181を構成する折り増しローラ対のニップ部は、いずれもシート幅よりも狭く、これによりシート161に対して集中的な加圧を行い、折り目を強制付与することができる。
本実施形態により、シートの撓みが発生する懸念に対し、駆動側のローラを従動側のローラと同じ形状にすることで、シートに加わる力の偏りを防止し、かつ撓みを逃がす、もしくは補正しやすくすることができるので、シワの発生を抑制することが可能となる。
(実施形態9)
図12は、本実施形態に係るシート折り装置の折り増し部の概略構成例を示す。図12では、図示しない折りローラによって折りを付与されたシート161が図示しない搬送路上を搬送されている例を示している。折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171と、折り増しローラ対172と、折り増しローラ対173と、折り増しローラ対174と、折り増しローラ対175と、折り増しローラ対176と、を備える折り増し部181にて折り増しされながら搬送される。
折りを付与されたシート161は、折り増しローラ対171のニップ部、折り増しローラ対172のニップ部、続いて折り増しローラ対175のニップ部に進入することで、シート両端部が折り増しされる。この際、折り増しローラ対171、折り増しローラ対172及び折り増しローラ対175のニップ部によって保持されないシート中央部は、折り増しローラ対171、折り増しローラ対172及び折り増しローラ対175のニップ部によって保持されているシート両端部に倣って搬送されるため、シート中央部先端に不要な撓みは形成されにくい。
折り増しローラ対175を通過したシート161は、続いて折り増しローラ対173のニップ部、折り増しローラ対174のニップ部、折り増しローラ対176のニップ部に進入することで、シート中央部が折り増しされ、シートの折り増しが完了する。ここで、折り増し部181を構成する折り増しローラ対のニップ部は、いずれもシート幅よりも狭く、これによりシート161に対して集中的な加圧を行い、折り目を強制付与することができる。尚、シート両端部を折り増しする折り増しローラ対(171、172、175)と、シート中央部を折り増しする折り増しローラ対(173、174、176)と、を各々複数本配置することにより、より強い加圧力をシートに印加することができる。
本実施形態により、折り増しローラを複数連立させることで荷重を繰り返しシートに印加でき、所望の折り目を得ることが可能となる。
尚、本実施形態ではシート両端部を折り増しする折り増しローラ対と、シート中央部を折り増しする折り増しローラ対と、を各々3本備える例を挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、各々3本以上備えるような構成にしてもよい。
本発明について実施形態1〜9を例に挙げて説明したが、上記実施形態を2つ又は3つ以上組み合わせることも可能である。
尚、上記各本実施形態では、ニップ部が折り増しローラ対の折り増し従動ローラ側に設けられる例を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、折り増しローラ対の折り増し駆動ローラ、折り増し従動ローラ、の何れか又は両方にニップ部を設けることも可能である。
また、上記各実施形態では、折り増し部が、ニップ部によりシート両端部を保持するように構成されている折り増しローラ対と、ニップ部によりシート中央部を保持するように構成されている折り増しローラ対と、の2種の折増しローラ対を備える例を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、折り増し部は、ニップ部をシート両端部から中央部に向かって順にずらして配置した折り増しローラ対を3種以上備えるようにすることももちろん可能である。
ここで、本実施形態に係るシート折り装置における折り増し機構の加圧調整機構について、図13に示す図を用いて説明する。
図13に示すシート折り装置では、シートの搬送路上に、搬送路上流側の搬送ガイド部材205aと搬送路下流側の搬送ガイド部材205bとが設けられている。また、図13に示すシート折り装置には、折り増し駆動ローラ177aと折り増し従動ローラ177bとからなる折り増しローラ対が配置されている。シート折り装置上流において折り処理を施されたシートは、図示しない搬送手段によって搬送路上流を搬送され、さらに、搬送ガイド部材205aに導かれて上記折り増しローラ対に搬送される。これにより、折り処理を施されたシートは折り増しを施される。折り増しを施されたシートは、折り増しローラ対から搬送力を受け、さらに、搬送ガイド部材205bに導かれて搬送路下流に搬送される。
折り増し駆動ローラ177aは、図示しない駆動手段によって駆動力を受けて回転する駆動回転体である。他方、折り増し従動ローラ177bは、折り増し駆動ローラ177aと接するように設けられており、滑ることなく回転する従動回転体である。折り増し従動ローラ177bの回転軸は、折り増し従動ローラ軸受177cに固定されている。また、折り増しローラ軸受177cは、図示しないシート折り装置側板の長穴に配置され、折り増し駆動ローラ177aの軸と折り増しローラ対のニップ部とを結ぶ線分方向にのみ自由度を有している。
上記シート折り装置側板には、テンショナ223aが段付ネジ223bによって固定されており、テンショナ223aは、段付ネジ223bを中心に回転可能となっている。テンショナ223aは、テンショナ作用点部223cとテンショナ力点部223dとを有している。また、テンショナ223aにおいて、テンショナ力点部223dに力を与えることで段付ネジ223bを中心にテンショナ作用点部223cにモーメントが作用し、折り増し従動ローラ軸受177cを介し、折り増し従動ローラ177bを折り増し駆動ローラ177aに押し付けることで、折り増しローラ対が加圧される。
また、上記シート折り装置側板には、加圧調整板225aが加圧調整ネジ225dによって固定されている。加圧調整板225aは、目盛が設けられた加圧調整板調整穴225cと加圧調整板スプリング取付部225bとを有している。そして、加圧調整板スプリング取付部225bは、スプリング224を介してテンショナ力点部223dに接続されている。すなわち、テンショナ力点部223dに作用する力は、スプリング224の伸びによる弾性力である。また、加圧調整板調整穴225cは長穴であるので、加圧調整板225aは、スプリング224のコイル中心軸と平行に移動することができ、かつ加圧調整ネジ225dによって固定が可能である。加圧調整板225aの移動量を調整することで、スプリング224の伸びは変化するため、フックの法則により、テンショナ力点部223dに作用する力も変化する。これにより、折りローラ対の加圧力を調整することが可能である。尚、加圧調整板225aの位置はそのままにし、ばね定数の異なるスプリングを用いることで、加圧調整をしても良い。
上記では、テンショナ力点部223dに作用する力を変化させる弾性体としてスプリング224を例に挙げて説明したが、特にこれに限定されるものではない。また、加圧調整板225aを固定する構成も必ずしもネジである必要はなく、適宜変更可能である。
尚、折り動作及び折り増し動作処理を、CPUが実行するためのプログラムは本発明によるプログラムを構成する。このプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、半導体記憶部や光学的及び/又は磁気的な記憶部等を用いることができる。このようなプログラム及び記録媒体を、前述した各実施形態とは異なる構成のシステム等で用い、そこのCPUで上記プログラムを実行させることにより、本発明と実質的に同じ効果を得ることができる。
以上好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上述したシート折り装置及び画像形成装置に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であるということは言うまでもない。
1 画像形成装置
2 給紙装置
3 給紙装置
4 シート後処理装置
100 シート折り装置
101 第1搬送路
102 第2搬送路
103 第3搬送路
104 第4搬送路
105 第5搬送路
106 第6搬送路
107 第7搬送路
108 第8搬送路
109 第9搬送路
111 第1折りローラ
112 第2折りローラ
113 第3折りローラ
114 第4折りローラ
115 第5折りローラ
121 第1切替爪
122 第2切替爪
123 第3切替爪
124 第4切替爪
131 シート収容部
141 第1ストッパー
142 第2ストッパー
143 第3ストッパー
151 折り増し機構
161 シート
171 折り増しローラ対
172 折り増しローラ対
173 折り増しローラ対
174 折り増しローラ対
175 折り増しローラ対
176 折り増しローラ対
177a 折り増し駆動ローラ
177b 折り増し従動ローラ
177c 折り増し従動ローラ軸受
181 折り増し部
182 溝
191 折り増し従動ローラ
192 折り増し従動ローラ
193 折り増し従動ローラ
194 折り増し従動ローラ
195 折り増し駆動ローラ
196 折り増し駆動ローラ
197 折り増し駆動ローラ
198 折り増し駆動ローラ
201 搬送ガイド部材
202 搬送ガイド部材
203 テーパ状搬送ガイド部材
204 搬送ガイド部材
205a 搬送ガイド部材
205b 搬送ガイド部材
211 搬送ローラ対
221 折り増し従動ローラ摺動性ニップ
222 止め輪
223a テンショナ
223b 段付ネジ
223c テンショナ作用点部
223d テンショナ力点部
224 スプリング
225a 加圧調整板
225b 加圧調整板スプリング取付部
225c 加圧調整板調整穴
225d 加圧調整ネジ
特開2001−019270号公報 特開2007−045531号公報

Claims (12)

  1. シートに折りを付与する折り手段と、
    前記折り手段により折りを付与されたシートに折り増しを行う折り増し手段と、を有し、
    前記折り増し手段は、前記折りを付与されたシートを挟持して加圧するシート挟持手段が設けられた回転体対を少なくとも2以上備え、
    少なくとも2以上の前記回転体対は、前記シート挟持手段を、前記折り増し手段におけるシート搬送方向上流から下流に従って前記シートを挟持する領域が両端部から中央部に向かうように設けていることを特徴とするシート折り装置。
  2. 前記折り増し手段は、
    前記シートの両端部を折り増しするように前記シート挟持手段を設けた第1の回転体対と、前記第1の回転体対の下流に設置され、前記シートの中央部を折り増しするように前記シート挟持手段を設けた第2の回転体対と、を備え、
    前記第1の回転体対と前記第2の回転体対とを、各々少なくとも1以上備えることを特徴とする請求項1記載のシート折り装置。
  3. 前記回転体対は、駆動回転体と従動回転体とを含み、
    前記シート挟持手段は、前記駆動回転体及び前記従動回転体の少なくとも一方に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート折り装置。
  4. 前記回転体対は、駆動回転体と従動回転体とを含み、
    前記シート挟持手段は、前記従動回転体に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート折り装置。
  5. 前記シートの中央部を折り増しする回転体対に設けられた前記シート挟持手段は、前記シートを挟持しない所定の領域を有し、前記シートに発生した撓み領域を加圧しないことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のシート折り装置。
  6. 前記シート挟持手段は、前記シートを挟持しない所定の領域により分離され、前記回転体軸上において各々一定の自由度を有し、前記シートよりかかるレジスト方向の力に対し、前記シートを挟持しない所定の領域により分離されシート挟持手段が回転体軸上を移動可能とすることを特徴とする請求項5記載のシート折り装置。
  7. 前記折り増し手段は、前記シートを挟持しない所定の領域により分離されたシート挟持手段の移動可能範囲量を調節する調整手段を備えることを特徴とする請求項6記載のシート折り装置。
  8. 前記調整手段は、前記回転体軸上に設けられた止め輪であり、
    前記回転体軸上には、前記止め輪の配置を決定する止め輪溝が複数設けられていることを特徴とする請求項7記載のシート折り装置。
  9. 前記シートの中央部を折り増しする回転体対のうち、前記シートの搬送方向の最も上流に配置された回転体対にかかる加圧力は、他の回転体対にかかる加圧力よりも小さいことを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載のシート折り装置。
  10. 前記折り増し手段が備える回転体対のうち、前記シートの搬送方向の最も上流に配置された回転体対にかかる加圧力は、他の回転体対にかかる加圧力よりも小さいことを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載のシート折り装置。
  11. 前記折り増し手段は、前記折り増し手段が備える回転体対のうち、前記シート挟持手段が設けられた位置が異なる回転体対の間に、
    前記シートの搬送方向下流側に向かってシートの折り高さ方向がテーパ状に狭くなり、最小搬送隙間がシート折り高さを規制する搬送ガイド部材と、
    前記搬送ガイド部材に設置され、前記回転体対よりも加圧力及び表面粗さが小さい搬送ローラ対と、を備えることを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載のシート折り装置。
  12. 請求項1から11の何れか1項に記載のシート折り装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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